JP2013166954A - 複合酸化物黒色顔料およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】現時点で最も耐久性が良好とされる銅−クロム−マンガン系複合酸化物黒色顔料に匹敵する性能を有する新規クロムフリー複合酸化物黒色顔料を提供する。
【解決手段】銅の酸化物、マンガンの酸化物、コバルトの酸化物、およびアルミニウムの酸化物を含有し、顔料を構成する金属元素の含有量が、銅が11.8〜13質量%、マンガンが9.5〜11質量%、コバルトが22.5〜25質量%、およびアルミニウムが20〜22質量%であるとともに、クロムを含有しないことを特徴とする複合酸化物黒色顔料である。
【選択図】なし

Description

本発明は、現行クロム含有複合酸化物黒色顔料の性能に匹敵する性能を有するクロムフリー複合酸化物黒色顔料およびその製造方法に関する。
複合酸化物系顔料は、耐候性、耐酸性および耐熱性に優れた顔料で、耐久性を要求される分野において塗料や建材、樹脂の着色剤として幅広く使用されている。耐久性が良好な理由は、異種金属酸化物を複合化することにより、例えば、酸化チタンや酸化亜鉛のような単純酸化物に比べ、酸化物が安定になるためである。また、この安定化のために固溶させる金属元素にはクロムも使用されるが、クロムは他の金属に比べ、クロムの固溶により黒色顔料の耐久性が格段によくなる傾向にある。従って市場においては耐久性顔料を選択する場合、クロム入りの複合酸化物顔料を使用する場合が殆どであった。
しかし、近年環境問題がクローズアップされるようになってから、クロム含有製品の使用を避けるようになってきている。その理由は6価のクロムの毒性や発がん性に注目が集まり、クロム含有製品は健康面において使用できなくなってきているからである。
無機顔料の分野においても同様の傾向が顕著になり、黄鉛やバーミリオン、さらには複合酸化物顔料の中でも、クロム含有製品の使用については、自粛するユーザーが増えてきている。黄鉛やバーミリオンを除けば、本来無機顔料に含有されるクロム金属は、概ね3価のクロムであり、毒性はないとされているが、6価のクロムが皆無ではないため、たとえ極微量でも使用を避ける傾向にある。こうした中、耐久性のあるクロムフリー顔料の開発が急務となっている(非特許文献1)。
IARC,Monographs on the evaluation of carcinogenic risks to Human
上記社会的背景に鑑み、クロムフリーで耐久性のある顔料の開発が急務であり、本発明ではこうした流れの中で、特に使用量の多い黒色顔料の開発を、クロムを含有しない別組成の複合酸化物顔料にて行うものである。
具体的には、本発明の目的は、現時点で最も耐久性が良好とされる銅−クロム−マンガン系複合酸化物黒色顔料に対してクロムを含有しない複合酸化物黒色顔料を探索し、性能がクロム含有複合酸化物黒色顔料に匹敵する新規クロムフリー複合酸化物黒色顔料を提供することである。
上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、銅の酸化物、マンガンの酸化物、コバルトの酸化物、およびアルミニウムの酸化物を含有し、顔料を構成する金属元素の含有量が、銅が11.8〜13質量%、マンガンが9.5〜11質量%、コバルトが22.5〜25質量%、およびアルミニウムが20〜22質量%であるとともに、クロムを含有しないことを特徴とする複合酸化物黒色顔料を提供する。
また、本発明は、上記複合酸化物黒色顔料の製造方法であって、銅塩、マンガン塩、コバルト塩、およびアルミニウム塩の水溶液と、アルカリ水溶液とを混合して、各元素の水酸化物を析出させる工程と、析出した前記水酸化物の混合物を焼成する工程と、を有することを特徴とする複合酸化物黒色顔料の製造方法を提供する。
上記方法では、アルミニウム塩の水溶液と、アルカリ水溶液と、銅塩、マンガン塩、およびコバルト塩の混合塩水溶液とを調製し、沈殿槽中に前記アルミニウム塩の水溶液と前記アルカリ水溶液とを同時に滴下し、アルミニウム水酸化物を析出させ、次いで前記沈殿槽に前記混合塩水溶液と前記アルカリ水溶液とを同時に滴下して、析出させた前記水酸化物を混合することが好ましい。また、前記水酸化物の混合物を700〜1,200℃で焼成することが好ましい。
本発明によれば、現時点で最も耐久性が良好とされる銅−クロム−マンガン系黒色顔料に匹敵する性能を有するCu−Mn−Co−Al系複合酸化物黒色顔料が提供される。
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明で使用する金属元素組成は、銅、マンガン、コバルトおよびアルミニウムを含有する系である。以下にこの系での顔料の製造における詳しい実施態様を記述する。
本発明に使用する原材料は、顔料を構成する元素として、銅化合物、マンガン化合物、コバルト化合物およびアルミニウム化合物を用いる。上記以外に、得られる顔料の色相が黒くなるような成分であれば、鉄化合物、ニッケル化合物、プラセオジウム化合物などを適宜用いることができる。以上のようにして選ばれた元素化合物は、本発明の黒色顔料を製造するにあたり、原材料として調達されるが、本発明の黒色顔料の製造方法の違いにより、すなわち、乾式法と湿式法とにより、異なった原材料が選択される。以下にまず乾式法で本発明の黒色顔料を製造する場合について述べる。
乾式法は、原材料そのものを直に混合し焼成して顔料とする方法であるが、この方法で製造する場合、使用する原材料は、銅、マンガン、コバルトおよびアルミニウムの各元素については当該成分の水酸化物、酸化物、炭酸塩、シュウ酸塩などが使用できる。このようにして選ばれた原材料は所定の配合にて混合されるが、混合する割合は銅、マンガン、コバルトおよびアルミニウムの合計を100モル%とした場合、銅が5〜30モル%、マンガンが5〜30モル%、コバルトが15〜40モル%、そしてアルミニウムが25〜50モル%であることが好ましい。この範囲であればいずれの場合も、充分に黒度があり、耐熱性、耐薬品性を具備した顔料が得られる。なおこれらの使用割合は後述の湿式法においても同様である。
上記において原料の混合は、通常乾式で行うが、例えば、乳鉢などで充分にすり潰し、各原材料が均一に混ざるようにすることが好ましい。この場合、ボールミルなどの粉砕機を使用し、所定の原料粉を乾式または湿式で混合粉砕してもよい。このようにして得られた混合物は、乾式で混合した場合は、そのまま焼成に供し、湿式で粉砕混合した場合は、乾燥機で水分を除去した後800℃〜1,400℃で1時間から8時間焼成を行い、各成分を固溶および結晶化することにより黒色の発色を生じさせる。
以上のようにして得られた黒色顔料は、粗粒となっているため、乾式または湿式で粉砕し粒度調整を行う。乾式の場合はアトマイザーやジェットミルで粉砕し、場合によっては分級を行い顔料化する。湿式の場合は水を使用して粉砕解膠する。副生物が多い場合は水洗を充分に行い、洗浄水が電導度で300マクロシーメンス程度になるまで洗い、ヌッチェやフィルタープレスにて水分を絞った後、残存する水分を除去するため、120℃で12時間程度乾燥させ、目的の黒色顔料を得ることができる。
得られた黒色顔料は、色相、着色力において現行クロム品と同等である。また、グラスカラー試験においてもフリットとの相溶性も良好で、黒度、着色力、隠ぺい力も同等である。また、耐酸性試験においても差異は見られない。さらにグラスカラーにおいては現行クロム品においては焼付け後ガラス面が赤く変化し、色相が変化する現象が見られるが、本発明による黒色顔料はそのような変化も殆ど見られない。
なお、本発明において最も好ましい顔料の金属元素含有量は、Alが20〜22質量%、マンガンが9.5〜11質量%、銅が11.8〜13.0質量%、コバルトが22.5〜25.0質量%である。なお、これらの含有量は後述の湿式法の場合も同じである。
次に本発明の黒色顔料を湿式法で製造する場合について記述する。湿式法においては構成する各元素の塩溶液とアルカリ溶液を用いて、構成元素の水酸化物を析出させることにより行われる。使用する原材料はいずれの構成元素の場合も、硫酸塩、硝酸塩、塩化物などが使用できる。また、酸化物を、対応する無機酸(硝酸、塩酸)で溶解して使用することも可能である。
沈殿剤として使用するアルカリは、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、重曹などの通常使用するアルカリが使用可能である。いずれの場合も使用する塩を水酸化物として析出させることができれば問題ない。
このようにして選ばれた構成元素の塩とアルカリは、水に溶解し水溶液とし、沈殿pH4〜10の間で攪拌しながら析出水中に同時添加し、各元素の混合した水酸化物の沈殿を析出させる。場合によっては生成した沈殿が不均一な場合もあり、その場合は、生産効率が悪くなるが、各元素を別々に沈殿させ、これらを混合してもよい。生成する沈殿粒子は一般的傾向として高いpH領域では沈殿粒子が小さくなり、低いpH領域では大きくなる傾向にあるが、用いる沈殿剤や塩の種類により変化する場合もあるので注意が必要である。沈殿温度は通常、20℃〜80℃の範囲が適当である。20℃より低いと夏場は冷却が必要であり、高すぎると沈殿粒子の凝集が大きくなる傾向にある。
また、各元素の水酸化物の沈殿性を良くし、かつ各元素の水酸化物を均一に混合させ、焼成後に良好な発色を得るためには、アルミニウム塩の水溶液と、アルカリ水溶液と、銅塩とマンガン塩とコバルト塩との混合塩水溶液とをそれぞれ調製し、沈殿槽中にアルミニウム塩の水溶液とアルカリ水溶液とを同時に滴下し、アルミニウム水酸化物を析出させ、次いで上記沈殿槽に上記混合塩の水溶液とアルカリ水溶液とを同時に滴下して、上記各水酸化物を析出させ、上記各水酸化物を混合することが好ましい。
以上のようにして得られた水酸化物のスラリーは、所定の温度で所定時間放置し、熟成を行い沈殿を確実なものとするが、この熟成は本発明の場合、50℃以上が適当である。熟成温度が低すぎると以降の工程での作業性が悪くなる傾向にある。また、熟成温度が100℃近くでは水の蒸発が激しくなり水位が変化するので、還流が必要になるため好ましくない。熟成時間は、通常所定の保持温度で約1時間程度行えば充分である。長すぎると不経済である。
このようにして得られた沈殿生成物は、副生する残塩を除去するために水洗を充分に行い、洗浄水が電導度で300マクロシーメンス程度になるまで洗い、120℃で12時間程度乾燥させた後、焼成に供し700℃〜1,200℃で1時間から3時間程度焼成を行い、各成分が固溶し結晶化することにより黒色の発色を生じさせる。ここで湿式法では、乾式法に比べて低い焼成温度で顔料が得られるので、得られる顔料の焼結の程度は低く、粉砕が容易で、より微細な粒子の顔料が得られるという利点がある。
以上のようにして得られた黒色顔料は、結晶化により副生する残塩を除去するために解膠し水洗を充分に行い、洗浄水が電導度で300マクロシーメンス程度になるまで洗い、ヌッチェやフィルタープレスにて水分を絞り、残存する水分を除去するため120℃で12時間程度乾燥させ、目的の黒色顔料を得ることができる。
このように湿式法で得られた黒色顔料は乾式法のものより微細な粒子径となり、従って着色力、黒度に優れ、分散性も向上する。得られた黒色顔料は色相、着色力において現行クロム品にさらに近づく。また、グラスカラー試験においてもフリットとの相溶性も良好で、黒度、着色力、隠ぺい力も同等である。また、耐酸性試験においても差異は見られない。さらにグラスカラーにおいては現行クロム品においては焼付け後ガラス面が赤く変化し、色相が変化する現象が見られるが、本発明による黒色顔料はそのような変化も殆ど見られない。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、文中の「部」または「%」は特に断りのない限り質量基準である。
<実施例1>
水酸化アルミニウム31.2部、酸化マンガン15.8部、炭酸銅24.7部および炭酸コバルト47.6部をポットミルやヘンシェルミキサーなどの乾式粉砕機を用いて粉砕混合し均一に混ぜる。ついでこの混合品を1,000℃で3時間程度熱処理を行い、結晶化させて黒色に発色させる。得られた黒色顔料はジェットミルやパルペララザーなどにより粉砕し色相および着色力を見るため展色試験に供し、さらに耐薬品性試験やグラスカラー試験に供した。各試験は以下の方法により行った。なお、得られた黒色顔料中の構成金属の含有量はAl21.1%、Mn10.8%、Cu12.1%、Co23.5%であった。
〔展色試験〕
アクリルラッカー樹脂に原色(樹脂100部に対し顔料30部の割合、以下同様)、淡色(酸化チタン:顔料(質量比)=7:3)30PHRで分散し、白色アート紙に6ミルアプリケーターにて50μm(乾燥時膜厚)の厚みで展色をし、色相および着色力を観察した。また、同時に分光光度計(大日精化工業製、カラコムC)にて測色を行った。
〔耐酸性試験〕
5%塩酸溶液を調製し、アクリル・ウレタン樹脂に30PHRで分散した塗料を、6ミルアプリケーターにてPETフィルムに塗布および乾燥し、調製した5%塩酸溶液に25℃で1週間浸漬し、浸漬前後の色差を測色し、耐酸性試験データーとした。
以上の試験結果を他の実施例の試験結果とともに表1に記載した。
〔グラスカラー試験〕
グラスカラー用フリット2.5部、前記黒色顔料0.5部およびスクリーンオイル1部をフーバマーラーで分散混合し、ガラス面に6ミルアプリケーターで塗布し、630℃で5分間焼付け、得られた試料を目視で観察比較した。
耐酸性試験は作成したガラス塗布片を5%塩酸水溶液に60℃1時間浸漬した後の前後の比較を目視にて行った。
赤変試験は錫入りガラス板にフリットを使用せず顔料を混合し、焼付け塗布面を洗い出した後、乾燥後塗布したガラス面の色変化を目視にて観察した。
以上のグラスカラー試験結果を他の実施例の試験結果とともに表2に示す。
<実施例2>
水酸化アルミニウム46.8部、酸化マンガン15.8部、炭酸銅24.7部および炭酸コバルト23.8部の配合とした以外は実施例1と同様の操作により実験を行った。得られた黒色顔料は実施例1と同様に色相および着色力を見るため展色試験に、また、耐酸性を見るため耐酸性試験に、グラスカラー特性を見るためグラスカラー試験に供した。なお、得られた黒色顔料中の構成金属の含有量はAl21.0%、Mn10.7%、Cu12.4%、Co23.1%であった。
<実施例3>
塩化アルミニウム6水塩103部を水200部に溶解し、塩化アルミニウム水溶液を調製し、沈殿剤としてソーダ灰160部を水500部に溶解してアルカリ水溶液を調製する。さらに別の容器に塩化マンガン4水塩40.6部、塩化コバルト6水塩95.1部および無水硫酸銅36.9部を入れ、水300部に溶解した混合塩水溶液を調整する。
あらかじめ用意した反応槽に水1,200部を入れ、加熱して50℃に加温しておき、この中に撹拌しながら塩化アルミニウム水溶液とソーダ灰水溶液とを同時に滴下しながら加える。その際pHは4とし、塩化アルミニウム水溶液が無くなるまで継続し、アルミニウムの沈殿を生成させる。ついで、先に用意した混合塩水溶液を、塩化アルミニウム水溶液を入れた容器に移し、残存するソーダ灰水溶液と同時に滴下し混合水酸化物の沈殿を生成させる。その際の温度は70℃、pHは6.5で行う。その後撹拌しながら70℃を保持しつつ1時間放置し熟成を行う。
このようにして得られた顔料前駆体は、デカンテーションにより水洗を行い、洗浄水の電導度が300マイクロシーメンス以下になるまで水洗を行い、副生する塩を洗い出す。水洗が完了したらヌッチェにてろ過し、120℃で12時間程度乾燥し水分を完全に除去する。得られた乾燥顔料前駆体を900℃で2時間熱処理を行い結晶化し黒色に発色させる。このようにして得られた黒色顔料は実施例1と同様の試験に供した。なお、得られた黒色顔料中の構成金属の含有量はAl21.1%、Mn10.5%、Cu12.2%、Co23.2%であった。
<実施例4>
下記配合以外の条件および操作は実施例3と同様に行う。配合は以下のとおりである。塩化アルミニウム6水塩144.9部、ソーダ灰170部、塩化マンガン4水塩40.6部、塩化コバルト6水塩47.5部および無水硫酸銅36.9部。
このようにして得られた黒色顔料は実施例1と同様の試験に供した。なお、得られた黒色顔料中の構成金属の含有量はAl21.4%、Mn10.7%、Cu12.4%、Co23.0%であった。
Figure 2013166954
Figure 2013166954
本発明の黒色顔料の用途としては、従来から使用してきた分野である塗料、建材、道路、インキ、ガラスなどの用途の他に、複写機のトナー、インクジェット用インキ、フラットパネルディスプレー、例えば、液晶(LCD)、フィールドエミッションディスプレー(FED、SED)、有機、無機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレーなどのニュートラルグレー、ブラックマトリクスなどに現行クロム系顔料を代替できる、高耐久性環境対応クロムフリー顔料として使用可能である。

Claims (4)

  1. 銅の酸化物、マンガンの酸化物、コバルトの酸化物、およびアルミニウムの酸化物を含有し、
    顔料を構成する金属元素の含有量が、銅が11.8〜13質量%、マンガンが9.5〜11質量%、コバルトが22.5〜25質量%、およびアルミニウムが20〜22質量%であるとともに、クロムを含有しないことを特徴とする複合酸化物黒色顔料。
  2. 請求項1に記載の複合酸化物黒色顔料の製造方法であって、
    銅塩、マンガン塩、コバルト塩、およびアルミニウム塩の水溶液と、アルカリ水溶液とを混合して、各元素の水酸化物を析出させる工程と、
    析出した前記水酸化物の混合物を焼成する工程と、を有することを特徴とする複合酸化物黒色顔料の製造方法。
  3. アルミニウム塩の水溶液と、アルカリ水溶液と、銅塩、マンガン塩、およびコバルト塩の混合塩水溶液とを調製し、
    沈殿槽中に前記アルミニウム塩の水溶液と前記アルカリ水溶液とを同時に滴下し、アルミニウム水酸化物を析出させ、
    次いで、前記沈殿槽に前記混合塩水溶液と前記アルカリ水溶液とを同時に滴下して、析出させた前記水酸化物を混合する請求項2に記載の複合酸化物黒色顔料の製造方法。
  4. 前記水酸化物の混合物を700〜1,200℃で焼成する請求項2又は3に記載の複合酸化物黒色顔料の製造方法。
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