JP6100639B2 - 赤外線反射黒色顔料及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、赤外線反射性能及び耐酸性に優れているとともに黒色度が高く、環境に配慮した赤外線反射黒色顔料及びその製造方法に関する。
近年の環境意識の高まりから、有害成分を含有する製品の使用を制限する動きが各分野で生じている。また、地球温暖化への対応から、炭酸ガス等の温室効果ガスの排出を抑えるための技術開発も活発に行われている。赤外線を高効率に反射しうる赤外線反射顔料は、熱源となる赤外線の室内等への侵入を防ぐことができる。また、自動車等の塗装用材料として用いれば、車内の温度上昇を抑えることができる。このため、赤外反射顔料を用いれば、室内の温度上昇を抑え、エアコンの作動効率を上げることができる。
しかしながら、耐久性が要求される無機顔料のうち、従来使用されているクロムを含有する顔料以外の赤外線反射顔料は、幾つかの点において市場の要求に未だ答えきれていないのが現状である。
熱線反射塗料に用いられる顔料としては、例えば、Fe−Cr系等の黒色顔料が知られている(特許文献1)。しかしながら、Fe−Cr系等の黒色顔料は、その組成中にクロムを含有するため、使用を制限する動きが近年加速している。このため、クロムフリー材料の開発は緊急の課題である。このような課題を解決しうる材料として、例えば、Cu−Bi系(特許文献2)、Ni−Fe系(特許文献3)、及びBi−Mn系(特許文献4)の複合酸化物顔料のような、クロムを含有せずに熱線反射性能が維持された黒色顔料が提案されている。
特許第3468698号公報 特開2013−6898号公報 特開2007−112694号公報 特開2010−247068号公報
しかしながら、Cu−Bi系の複合酸化物顔料は耐酸性が不十分であるため、使用範囲が限定されるといった課題がある。また、Ni−Fe系の複合酸化物顔料は、耐酸性を有する一方、実際の色相は茶色に近い。このため、黒色が要求される用途に適用することは困難である。さらに、Bi−Mn系の複合酸化物顔料は、黒色度やコスト面、及び使用範囲が限定されるといった課題がある。なお、上記いずれの顔料も黒味が弱く、一般的な無機黒色顔料よりも赤みの色相を呈する。
一方、代表的な黒色顔料であるカーボンブラック、Cu−Cr−Mn系複合酸化物顔料、及びCu−Fe−Mn系複合酸化物顔料は、いずれも赤外線を吸収して蓄熱する性質を有するが、赤外線を反射する性質を有するものではない。
また、環境問題への対策は、国内だけに留まらず、グローバル化する傾向にある。そのような状況下、日本、米国、及び欧州における業界団体が作成したジョイント・インダストリー・ガイドライン(Joint Industry Guide for Material Composition Declaration for Electronic Products:JIG)には、使用制限を受ける化合物リストが挙げられている。この化学物質リストのうち、レベルAにはCd及びCr(VI)等が含まれており、レベルBにはBi及びNi等が含まれている。このため、レベルAに含まれるCd及びCr(VI)や、レベルBに含まれるBi及びNi等を含有せず、さらには、汎用性が高まりつつある酸化Tiや酸化Zn等のナノ粒子金属を使用せず、環境及びリサイクル面を考慮した金属種の選択によって有用な赤外線反射黒色顔料を得ることも必要とされている。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、鮮明で黒色度が高く、クロム等の有害性の高い成分を含有しなくとも、クロム等を含有する赤外線反射顔料と同等以上の耐酸性及び耐候性を有するとともに、赤外線反射性能に優れ、かつ、コスト面においても有利な赤外線反射黒色顔料を提供することにある。また、本発明の課題とするところは、この赤外線反射黒色顔料の製造方法、及びこの赤外線反射黒色顔料を用いた塗工液を提供することにある。
すなわち、本発明によれば、以下に示す赤外線反射黒色顔料が提供される。
[1]Fe、Co、及びAlからなる主成分金属の複合酸化物である赤外線反射黒色顔料であって、前記主成分金属が、Fe、Co、及びAlのみで構成されているとともに、Fe、Co、及びAlの合計に対する各金属の含有割合が、Fe 25〜35モル%、Co 20〜30モル%、及びAl 40〜50モル%であり、アクリルラッカー30PHR分散液を用いてアート紙上に6ミルのアプリケーターで展色した場合において、JIS K5602(2008)に準拠して測定される日射反射率が25%以上であるとともに、CIE LAB(L***)表色系における明度L*値が15以下である赤外線反射黒色顔料。
[2]アクリルラッカー30PHR分散液を用いてアート紙上に6ミルのアプリケーターで展色した場合において、CIE LAB(L***)表色系における下記式(1)で表される無彩色度C*が3以下である前記[1]に記載の赤外線反射黒色顔料。
無彩色度C*=(a*2+b*21/2 ・・・(1)
また、本発明によれば、以下に示す赤外線反射黒色顔料の製造方法が提供される。
]前記[1]又は[2]に記載の赤外線反射黒色顔料の製造方法であって、Fe、Co、及びAlを含む金属塩の混合水溶液とアルカリ水溶液を混合して共沈物である顔料前駆体を析出させる工程と、析出した前記顔料前駆体を水洗及び乾燥後、800〜1100℃で焼成する工程と、を有する赤外線反射黒色顔料の製造方法。
さらに、本発明によれば、以下に示す塗工液が提供される。
]前記[1]又は[2]に記載の赤外線反射黒色顔料を含有する塗工液。
本発明の赤外線反射黒色顔料は、鮮明で黒色度が高く、クロム等の有害性の高い成分を含有しなくとも、クロム等を含有する赤外線反射顔料と同等以上の耐酸性及び耐候性を有するとともに、赤外線反射性能に優れ、かつ、コスト面においても有利なものである。このため、本発明の赤外線反射黒色顔料、及びそれを用いた塗工液(塗料)は、種々の物品に対して温度上昇抑制効果を付与するといった用途展開を可能とするものである。
実施例1で得た顔料のX線回折パターンである。
(赤外線反射黒色顔料)
以下、好ましい実施の形態を例に挙げ、本発明の赤外線反射黒色顔料の詳細について説明する。単純酸化物と複合酸化物では、一般的に複合酸化物の方が安定性に優れている。このため、本発明者らは、その結晶系がスピネル型である複合酸化物の組成を検討し、耐酸性等の耐久性の改善を試みた。
一般的に有彩色(着色)顔料は日射反射率が高く蓄熱性が低いが、黒色顔料は日射反射率が低く蓄熱性が高い。このため、蓄熱性が低く、日射反射率が高い(赤外線反射性能が高い)黒色顔料が市場で要求されている。しかしながら、代表的な黒色顔料であるカーボンブラックや、Cu−Cr−Mn系及びCu−Fe−Mn系の複合酸化物黒色顔料は、いずれも赤外線を吸収して蓄熱する性質を有する。そこで、本発明者らは、その結晶系がスピネル型であるとともに、鮮明で黒色度が高くなる配合について検討した。さらに、生産性を考慮し、得られる顔料の特性を考慮しながら、コバルトの量を可能な限り抑えることで、良好な特性を備えた顔料を得るための組成を見出した。同時に、実質的にクロム(Cr)を含有しないクロムフリーの組成とした点にも特徴を有する。
また、本発明者らは環境対応についても考慮した。具体的には、JIGに挙げられている使用制限を受ける化学物質リストのうち、レベルAに含まれるCd及びCr(VI)と、レベルBに含まれるBi及びNiを実質的に含有しない組成について検討した。さらに、化粧品業界等において安全性の確保が重大な課題となっている酸化Ti及び酸化Zn等のナノ粒子金属が、人体に及ぼす影響の大きさに反して汎用化されている状況を考慮した。具体的には、Ti及びZnを実質的に含有せず、可能な限り環境に対して配慮した組成について検討した。
なお、Co及びMnは、PRTR制度(Pollutant Release and Transfer Register:化学物質排出移動量届出制度)の対象物質に挙げられている。これらの金属は、電池等に多く利用されているが、一般的には安価なMnがコスト面で優位である。但し、貴重なレアメタル資源としての観点から、リサイクル面及び採算性の面においてCoが優位であるとされている。そして、Co及びMnは、2012年度 リサイクル優先レアメタル回収技術開発事業(経済産業省)における検討優先鉱種である。本発明者らは、環境面にも配慮しつつ検討した結果、Fe、Co、及びAlからなる主成分金属の複合酸化物が、赤外線反射性の黒色顔料として優れた特性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の赤外線反射黒色顔料は、Fe、Co、及びAlからなる主成分金属の複合酸化物であり、好ましくは、クロム(Cr)をはじめとする上記主成分金属以外の金属を実質的に含有しないクロムフリーの顔料であることを特徴の一つとする。そして、本発明の赤外線反射黒色顔料は、所定の条件で測定される日射反射率が15%以上である。
本発明における日射反射率とは、赤外線反射黒色顔料のアクリルラッカー30PHR分散液を用いてアート紙上に6ミル(25.4μm)のアプリケーターを用いて展色した場合における、JIS K5602(2008)に準拠して測定される値をいう。なお、「PHR」は、「Parts per hundred resin by weight」の略である。例えば、「30PHR」とは、樹脂100重量部に対して顔料を30重量部含有することを意味する。このようにして測定される本発明の赤外線反射黒色顔料の日射反射率は、15%以上、好ましくは25%以上である。すなわち、本発明の赤外線反射黒色顔料は、例えば、ノンクロム系の赤外線反射顔料として性能が高いと市場で評価されていた市販のBi−Mn系顔料や、市販のクロム系のFe−Cr系顔料と比較してもより優れた効果を示すものである。
色相評価を行うための色調を表す方法として、国際照明委員会(CIE)が策定した、目で見える色を色空間として表現するCIE L***表色系(色空間)がある。このCIE L***表色系においては色を3つの座標で表現し、明度が「L*」、赤(マゼンタ)〜緑が「a*」(正がマゼンタ、負が緑味)、黄〜青を「b*」(正が黄味、負が青味)にそれぞれ対応する。そして、本発明の赤外線反射黒色顔料の色調は、a*値とb*値がいずれも0に近いことが好ましい。
本発明の赤外線反射黒色顔料は、明度L*値が15以下であり、好ましくは14以下、さらに好ましくは13.5以下である。明度L*値は、黒色度の傾向を示す一指標である。また、本発明の赤外線反射黒色顔料は、a*値が−2〜1であるとともに、b*値が−2〜0であることが好ましい。さらに、本発明の赤外線反射黒色顔料は、明度L*値と同様に黒色度の指標となる無彩色度C*が0〜5であることが好ましく、0〜3であることがさらに好ましく、0〜2であることが特に好ましい。なお、無彩色度C*は、下記式(1)より算出される。明度L*値が15超であると黒色度が不十分となる。また、無彩色度C*が5超であると黒色度が不十分となる傾向にある。
無彩色度C*=(a*2+b*21/2 ・・・(1)
本発明の赤外線反射黒色顔料の赤外線反射性能は、例えば、以下に示す方法により評価することができる。先ず、赤外線反射黒色顔料を含有する塗工液を用いて所定の評価用試料(試験片)を作製する。作製した試験片について、分光光度計(商品名「U−4100」、日立製作所社製)を使用して、300〜2500nmの波長領域の分光反射率を測定することによって、赤外線反射黒色顔料の赤外線反射性能を評価することができる。本発明の赤外線反射黒色顔料は、通常、約700〜2500nmの近赤外波長領域における反射率が特に高いものである。
例えば、Ti等を含有しない複合酸化物系の顔料の中には、一般に黒色度が不十分であるとともに、日射反射率も不十分であるという課題があった。これに対して、本発明者らは、複合酸化物系の顔料の中でも、特に、主成分金属が実質的にFe、Co、及びAlのみで構成されているとともに、その結晶系が安定なスピネル型構造を有する複合酸化物系の顔料が、黒色度に特に優れているとともに、日射反射率がより高いといった特徴を有することを見出した。
本発明の赤外線反射黒色顔料においては、Fe、Co、及びAlの合計に対する各金属の含有割合が、Fe 25〜35モル%、Co 20〜30モル%、及びAl 40〜50モル%であることが好ましい。また、Feの含有割合は25〜30モル%であることがさらに好ましい。Feの含有割合が25モル%未満であると、黄味が強まる傾向にある。一方、Feの含有割合が35モル%を超えると、赤味が強まる傾向にある。
また、Coの含有割合は25〜30モル%であることがさらに好ましい。Coの含有割合が20モル%未満であると、黒色度が不十分となる傾向にある。一方、Coの含有割合が30モル%を超えると、過剰添加となり効果的ではない。また、Alの含有割合は45〜50モル%であることがさらに好ましい。Alの含有割合が40モル%未満であると、スピネル組成にズレが生じやすくなる傾向にある。一方、Alの含有割合が50モル%を超えると、着色濃度が低下する等、実用面における課題が生ずる傾向にある。
各金属の含有割合が上記の範囲にあると、黒色度及び赤外線反射性能に加えて、耐酸性が顕著に向上し、さらに耐久性に優れた顔料とすることができる。なお、本発明の赤外線反射黒色顔料の耐酸性は、例えば、耐酸性の評価が高いことが知られているFe−Cr系の複合酸化物顔料の耐酸性と比較しても何ら遜色がなく、Bi−Mn系の複合酸化物顔料の耐酸性よりも優れている。
本発明の赤外線反射黒色顔料は、クロム等の有害な金属やTiを含有せず、単独使用によって黒色度の高い色調を発現することができるとともに、高い赤外線反射性能を有するものである。さらに、各金属の組成を適切に調整することによって、耐酸性等の耐久性が顕著に向上するので、高品質であるとともに安定性に優れ、かつ、環境面においても有利である。
(赤外線反射黒色顔料の製造方法)
次に、本発明の赤外線反射黒色顔料の製造方法について説明する。本発明の赤外線反射黒色顔料の製造方法は、Fe、Co、及びAlを含む金属塩の混合水溶液とアルカリ剤を混合して共沈物である顔料前駆体を析出させる工程(1)と、析出した顔料前駆体を水洗及び乾燥後、800〜1100℃で焼成する工程(2)とを有する。
工程(1)では、主成分金属であるFe、Co、及びAlを含む金属塩を用いて混合水溶液を調製する。金属塩としては、例えば、各金属の硫酸塩、硝酸塩、塩化物、又は酢酸塩等、従来の複合酸化物顔料の製造に用いられる塩類を挙げることができる。より具体的な金属塩の例としては、塩化アルミニウム6水塩、塩化コバルト6水塩、及び硫酸第1鉄7水塩等を挙げることができる。また、上記以外の金属塩を用いることもできる。また、工程(1)ではアルカリ剤を用いる。アルカリ剤としては、例えば、ソーダ灰(無水炭酸ナトリウム)や苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)等を用いることができる。また、ソーダ灰以外のアルカリ剤を用いることもできる。なお、アルカリ剤は、その所定量を水に溶解させて得られるアルカリ水溶液の状態で用いることができる。予め用意した所定の沈殿槽中に混合水溶液とアルカリ水溶液を同時滴下して、金属塩の炭酸塩及び/又は水酸化物を共沈物である顔料前駆体として析出(沈殿)させればよい。
混合水溶液中の金属塩の濃度は、約5〜50質量%とすることが適当である。混合水溶液は、例えば、沈殿剤として用いられるアルカリ水溶液とともに、予め用意した沈殿槽中に滴下すればよい。金属塩換算の反応濃度は、沈殿物(共沈物)に対して特に悪い影響を及ぼす程度ではなければよい。作業性及びその後の工程を考慮すると、金属塩換算の反応濃度は0.05〜0.2モル/Lとすることが好ましい。金属塩換算の反応濃度が0.05モル/L未満であると、得られる乾燥物が非常に硬くなるとともに、収量も少なくなる傾向にある。一方、金属塩換算の反応濃度が0.2モル/L超であると、合成物が不均一になる場合がある。
共沈物である顔料前駆体を析出させる際の溶液(反応液)のpHは4〜8であることが好ましい。反応液のpHを上記の範囲とすることで、各成分がより均一に混合した顔料前駆体が形成される。反応液のpHが上記の範囲外であると、得られる顔料前駆体の均一性が低下する場合があり、安定したスピネル組成の化合物を得ることが困難になる傾向にある。また、焼成時の熱処理温度が高くなる等の障害が発生しやすくなり、不揃いの粒子が生成する場合がある。
共沈物である顔料前駆体を析出させる際の反応液の温度(合成温度)は、40〜80℃とすることが好ましい。合成温度が低すぎると、生成粒子が小さくなり、焼き上がりが硬くなる場合がある。一方、合成温度が高すぎると、生成粒子は大きくなる傾向にあるが、エネルギー効率が低下する傾向にある。
工程(2)では、析出した顔料前駆体を水洗及び乾燥する。水洗することで、合成中に副生した水溶性のアルカリ金属塩を除去することができる。水洗は、ろ液の電気伝導率が、500μs/cm以下となるまで行うことが好ましく、300μs/cm以下となるまで行うことがさらに好ましい。ろ液の電気伝導率が上記の範囲以下となるまで水洗すると、後の焼成工程に悪影響が出にくくなる。一方、水洗が不足すると焼成がしやすくなり、粗大粒子が生成してしまう場合がある。
工程(2)では、水洗及び乾燥した顔料前駆体を800〜1100℃で焼成する。焼成することで顔料前駆体を結晶化させることができる。焼成温度が上記の温度範囲よりも低いと、発色しにくくなる。一方、焼成温度が上記の温度範囲よりも高いと、焼結してしまう。焼成後は、焼成により副生したアルカリ金属塩を除去するために水洗することが好ましい。水洗は、ろ液の電気伝導率が300μs/cm以下となるまで行うことが好ましい。その後、約120℃で約12時間程度乾燥することが好ましく、これにより本発明の赤外線反射黒色顔料を得ることができる。このようにして得られる本発明の赤外線反射黒色顔料を、例えば粉末X線回折により分析すれば、スピネル構造を有する異相のない単一化合物であることを確認することができる。
(塗工液)
本発明の赤外線反射黒色顔料は、機能性が付与された塗工液を構成する材料として用いることができる。すなわち、本発明の塗工液は、上述の赤外線反射黒色顔料を含有し、塗料として用いることができるものである。本発明の塗工液には、赤外線反射黒色顔料とともに、例えば、被膜又は成形物形成用の樹脂や有機溶剤等をビヒクル内に混合及び分散させて調製することができる。このようにして調製される塗工液を用いて形成した塗工被膜や塗工成形物は、鮮明で黒色度が高いとともに、所望とする赤外線反射性能及び耐酸性を有する。
塗工液に含有させることのできる樹脂の種類は特に限定されず、用途に応じて選択することができる。樹脂の具体例としては、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリスチレン系、アクリル系、フッ素系、ポリアミド系、セルロース系、ポリカーボネート系、ポリ乳酸系の熱可塑性樹脂;ウレタン系、フェノール系の熱硬化性樹脂等を挙げることができる。
塗工液に含有させることのできる有機溶剤の種類は特に限定されず、従来公知の有機溶剤を用いることができる。有機溶剤の具体例としては、メタノール、エタノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、ブチルアセテート、シクロヘキサン等を挙げることができる。
塗工液には、用途に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で「その他の成分」を適宜選択して含有させることができる。「その他の成分」の具体例としては、酸化防止材、紫外線吸収剤、光安定剤、分散剤、帯電防止剤、滑剤、殺菌剤等を挙げることができる。
塗工液を塗工する方法としては、従来公知の方法を採用することができる。具体的には、スプレー塗装、ハケ塗り、静電塗装、カーテン塗装、ロールコータを用いる方法、浸漬による方法等を挙げることができる。また、塗工した塗工液を被膜とするための乾燥方法としても、従来公知の方法を採用することができる。具体的には、自然乾燥、焼き付け等の方法を、塗工液の性状等に応じて適宜選択して採用すればよい。
本発明の塗工液を用いれば、基材上に塗工して得られる塗工被膜や塗工成形物を作製することができる。基材としては、金属、ガラス、天然樹脂、合成樹脂、セラミックス、木材、紙、繊維、不織布、織布、及び皮革等を用途に応じて選択することができる。なお、このようにして機能性が付与した塗工被膜は、家庭用以外にも、工業、農業、鉱業、漁業等の各産業に利用することができる。また、塗工形状にも制限はなく、シート状、フィルム状、板状等、用途に応じて選択することができる。
本発明の塗工液を用いて得られる塗工被膜や塗工成形物は、例えば、日射又は熱を避けたい対象物や、節電効果を目的とする対象物に適用することが好ましい。このような対象物としては、例えば、家、工場、道路、冷蔵庫、貯蔵タンク、電車、飛行機、車、船、屋根、天井、外壁、内壁、水槽、クーリングタワー、エアコンの室外機等を挙げることができる。さらには、太陽電池のバックシート材等に適用することも好ましい。また、本発明の赤外線反射黒色顔料をインキ(インク)とともに混合して得た塗工液を、印刷方法によって所望とする部分に塗工することも好ましい使用態様である。本発明の赤外線反射黒色顔料は、赤外線の遮熱性を付与したい部分に塗布する塗工液に配合される材料として、高い有効性を有するものである。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の文中、「部」及び「%」は特に断らない限り質量基準である。
[実施例1]
塩化アルミニウム6水塩213.9部、塩化コバルト6水塩117.1部、硫酸第1鉄7水塩147.9部、及び水800部を混合して金属塩の混合水溶液を調製した。一方、ソーダ灰270部に水800部を加えてアルカリ水溶液を調製した。調製した混合水溶液及びアルカリ水溶液を沈殿用水2400部中に、撹拌下、同時に滴下し、沈殿物(金属の水酸化物)を生成させた。なお、沈殿生成時の反応液のpHを7にするとともに水温を70℃とし、約60分かけて滴下を終了させた。デカンテーションにより、ろ液の電気伝導度が300μS/cm以下になるまで沈殿物を水洗した後、120℃で約12時間乾燥して水分を蒸発させ顔料前駆体を得た。得られた顔料前駆体を900℃で2時間熱処理(焼成)した後、デカンテーションにより、ろ液の電気伝導度が300μS/cm以下になるまで水洗した。次いで、120℃で10時間乾燥して水分を蒸発させ、黒色の顔料約120部を得た。粉末X線回折装置を使用して得られた顔料のX線回折パターンを測定し、スピネル構造を有する異相のない単一化合物であることを確認した。得られた顔料のX線回折パターンを図1に示す。
得られた顔料の各金属の組成(含有割合)を表1に示す。また、得られた顔料と樹脂を配合し、ペイントコンディショナーを使用して1時間分散させることにより、アクリルラッカー30PHR(樹脂100重量部に対し顔料30重量部を含有する)分散液である塗料(塗工液)を調製した。また、6ミルアプリケーターを使用して調製した塗料を黒帯つきアート紙に展色して評価用試料(乾燥膜厚:20μm)を作製した。
このようにして得られた顔料は黒色度が高く、耐酸性及び耐候性が良好であるとともに日射反射率も良好であった。また、赤外線を反射しない一般の耐久性黒色顔料の黒色度(無彩色度C*及び明度L*値)と比較しても遜色なく、耐久性を有する顔料であった。
[実施例2]
塩化アルミニウム6水塩208部、塩化コバルト6水塩112.7部、硫酸第1鉄7水塩159.8部、及び水800部を混合して金属塩の混合水溶液を調製した。一方、ソーダ灰270部に水800部を加えてアルカリ水溶液を調製した。調製した混合水溶液及びアルカリ水溶液を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして黒色の顔料約125部を得た。得られた顔料の各金属の組成(含有割合)を表1に示す。また、このようにして得られた顔料を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして評価用試料を作製した。
[比較例1]
塩化アルミニウム6水塩249.7部、塩化コバルト6水塩154.6部、硫酸第1鉄7水塩95.9部、及び水800部を混合して金属塩の混合溶液を調製した。一方、ソーダ灰270部に水800部を加えてアルカリ水溶液を調製した。調製した混合水溶液及びアルカリ水溶液を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして顔料約127部を得た。得られた顔料の各金属の組成(含有割合)を表1に示す。また、このようにして得られた顔料を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして評価用試料を作製した。このようにして得られた顔料の色相は緑みの黒であり、目的とする黒色ではなかった。また、耐酸性の評価では若干の着色が認められた。
[比較例2]
塩化アルミニウム6水塩234.3部、塩化コバルト6水塩90.9部、硫酸第1鉄7水塩180.1部、及び水800部を混合して金属塩の混合溶液を調製した。一方、ソーダ灰270部に水800部を加えてアルカリ水溶液を調製した。調製した混合水溶液及びアルカリ水溶液を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして顔料約128部を得た。得られた顔料の各金属の組成(含有割合)を表1に示す。また、このようにして得られた顔料を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして評価用試料を作製した。このようにして得られた顔料の色相は赤みの黒であり、全体的に赤みが強く、黒色顔料としての使用は困難であった。なお、日射反射率、耐酸性、及び耐候性については良好な結果が得られた。
[比較例3]
塩化アルミニウム6水塩292.2部、塩化コバルト6水塩95.2部、硫酸第1鉄7水塩139.0部、及び水800部を混合して金属塩の混合溶液を調製した。一方、ソーダ灰290部に水800部を加えてアルカリ水溶液を調製した。調製した混合水溶液及びアルカリ水溶液を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして顔料約130部を得た。得られた顔料の各金属の組成(含有割合)を表1に示す。また、このようにして得られた顔料を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして評価用試料を作製した。このようにして得られた顔料の色相はやや透明な黄みの黒であり、全体的に黒いが色が薄い感じであり、黒色顔料としては不適であった。また、色が薄いために日射反射率は他の顔料に比して高めであった。なお、耐酸性及び耐候性については良好な結果が得られた。
[比較例4]
乾式アトライターを使用して、水酸化アルミニウム69.11部、炭酸コバルト58.42部、及び酸化鉄42.32部の混合物を粉砕した。十分に粉砕及び混合した後、1100℃で4時間焼成して顔料約122部を得た。粉末X線回折装置を使用して得られた顔料のX線回折パターンを測定したところ、多結晶であり、単一相にならなかったことを確認した。また、このようにして得られた顔料を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして評価用試料を作製した。このようにして得られた顔料の耐酸性は不十分なものであった。なお、日射反射率については良好な結果が得られた。
[参考例1〜3]
市場における性能評価が良好なBi−Mn系(ノンクロム系)の赤外線反射(耐久性)黒色顔料を参考例1とした。また、Fe−Cr系の赤外線反射黒色顔料を参考例2とした。さらに、代表的な一般黒色顔料であって、赤外線を反射しないCu−Cr−Mn系の耐久性黒色顔料を参考例3とした。
[評価]
(色相)
カラコム測色機(大日精化工業社製)を使用し、作製した評価用試料の色相を評価した。また、CIE LAB(L***)表色系におけるL*値、a*値、及びb*値を測定するとともに、下記式(1)に従って無彩色度C*を算出した。結果を表1及び2に示す。なお、明度L*値は明るさの尺度となる値であり、数値が小さいほど黒く見える。また、無彩色度C*の値が0(ゼロ)に近いほど黒く見える。そして、C*とL*の両方の値が小さいほど黒色度が高く、より黒く見える。
無彩色度C*=(a*2+b*21/2 ・・・(1)
(日射反射率)
JIS K5602(2008)に準拠し、分光光度計(日立製作所社製)を使用して作製した評価用試料の日射反射率(TSR)を測定した。結果を表2に示す。
(耐酸性)
5%硫酸水溶液20mL中に顔料1gを投入し、室温で2日間放置して上澄み液が着色するか否か観察し、以下に示す基準に従って顔料の耐酸性を評価した。結果を表2に示す。
○:上澄み液が着色しない。
△:上澄み液がほんの僅かに着色した。
(耐候性)
得られた顔料と樹脂を配合し、ペイントコンディショナーを使用して1時間分散させることにより、フッ素樹脂30PHR(樹脂100重量部に対し顔料30重量部を含有する)分散液である塗料(塗工液)を調製した。次いで、SWOM促進試験を2,000時間行って顔料の耐候性を評価した。具体的には、調製した塗料をアルミ板に展色して塗板(乾燥膜厚:20−30μm)を作製した。サンシャインウェザオメーターを使用し、作製した塗板にカーボンアーク光を2,000時間照射した。照射前後の塗板の色差とグロスを目視観察し、以下に示す基準に従って顔料の耐候性を評価した。結果を表2に示す。
○:色差;ほとんど差がない。
グロス;ほとんど差がない。
△:色差;差が確認できる。
グロス;マットになりグロス低下が確認できる。
Figure 0006100639
Figure 0006100639
[応用例:アクリルメラミン系ワニスを用いた塗工液]
実施例1で調製した黒色の顔料5部、市販のメラミン樹脂(固形分:60%)4部、及びシンナー1.5部を混合し、ペイントシェイカーを使用して100分間分散させて分散スラリーを得た。得られた分散スラリーに、樹脂固形分100部に対して顔料分が35部になるようにアクリルポリオール樹脂(固形分:55%)を添加して塗工液を調製した。6ミルアプリケーターを使用し、調製した塗工液をアート紙、ポリエチレンシート、及びガラス板にそれぞれに塗工して評価用試料を作製した。作製した各評価用試料について、色相及び赤外線(日射)反射性能を評価した。その結果、いずれの評価用試料についても、無彩色度C*が3以下であるとともに、十分な日射反射性能を有することを確認した。
本発明の赤外線反射黒色顔料は、屋外用途の一般顔料や、従来のクロム製品で使用された顔料の代替となるだけでなく、赤外線による温度上昇を抑えることができるため、赤外線を遮蔽する材料への応用が可能である。より具体的には、建造物、家屋等の建材、PCM鋼板、道路などの他に、自動車内装、外装、太陽電池のバックシート、エアコンの室外機等の構造物をはじめとする、遮熱性を付与したい部分へ塗布する素材として有用である。

Claims (4)

  1. Fe、Co、及びAlからなる主成分金属の複合酸化物である赤外線反射黒色顔料であって、
    前記主成分金属が、Fe、Co、及びAlのみで構成されているとともに、Fe、Co、及びAlの合計に対する各金属の含有割合が、Fe 25〜35モル%、Co 20〜30モル%、及びAl 40〜50モル%であり、
    アクリルラッカー30PHR分散液を用いてアート紙上に6ミルのアプリケーターで展色した場合において、JIS K5602(2008)に準拠して測定される日射反射率が25%以上であるとともに、CIE LAB(L***)表色系における明度L*値が15以下である赤外線反射黒色顔料。
  2. アクリルラッカー30PHR分散液を用いてアート紙上に6ミルのアプリケーターで展色した場合において、CIE LAB(L***)表色系における下記式(1)で表される無彩色度C*が3以下である請求項1に記載の赤外線反射黒色顔料。
    無彩色度C*=(a*2+b*21/2 ・・・(1)
  3. 請求項1又は2に記載の赤外線反射黒色顔料の製造方法であって、
    Fe、Co、及びAlを含む金属塩の混合水溶液とアルカリ水溶液を混合して共沈物である顔料前駆体を析出させる工程と、
    析出した前記顔料前駆体を水洗及び乾燥後、800〜1100℃で焼成する工程と、
    を有する赤外線反射黒色顔料の製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載の赤外線反射黒色顔料を含有する塗工液。
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