JP2013166340A - 複合ファブリック及び衣料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】繊維軸直行方向断面の直径が50nm以上2μm未満の繊維からなるナノファイバー不織布と、該ナノファイバー不織布の少なくとも片面に積層された編生地とを有する複合ファブリックであって、前記編生地の目付が35〜95g/m2、生地厚みが0.10〜0.35mmであり、複合ファブリックのJIS L−1096 A法(フラジール法)による通気度が5cc/cm2/秒以下、KES法による熱伝達抵抗(クロー値)が0.05CLO以上、JIS L−1099 A−1法(塩化ナトリウム法)による透湿性が300g/m2/h以上である複合ファブリック。
【選択図】なし
Description
以下、本発明を詳述する。
ここで、編生地の通気性を抑えて保温性を高めようとする場合には、通常、編目の詰まった編生地とすることが有効であると考えられる。これに対し、本発明者は、ナノファイバー不織布と編生地とを積層して複合ファブリックとする場合には、編生地の編目を粗くしても保温性が高まることを見出した。これは、通気性の低いナノファイバー不織布と編目の粗い編生地とを積層することにより、編生地の糸の隙間に空気からなる断熱層が形成され、保温性が高まるためと推測される。このような複合ファブリックにおいては、編生地の編目が粗いことに加えて、編生地の生地厚みを薄くしても充分な保温性が得られることから、軽量化が可能となる。
なお、本発明の複合ファブリックは、編生地が肌側となるようにして用いられる。編生地は、ナノファイバー不織布の片面のみに積層されていてもよく、両面に積層されていてもよいが、ナノファイバー不織布の繊維の磨耗を抑制し、複合ファブリックの耐久性を向上できることから、両面に積層されていることが好ましい。編生地がナノファイバー不織布の両面に積層されている場合、肌側となる編生地を裏地、外側となる編生地を表地という。
繊維の直径が50nm未満であると、断熱層が更に微小になり、衣服内の湿気を逃がすはたらきが低下する。繊維の直径が2μm以上であると、断熱層が大きくなり、外部からの空気の侵入を防ぐはたらきが低下し、保温効果が不充分となる。繊維の直径は50〜900nmであることが好ましく、50〜700nmであることがより好ましく、100〜700nmであることが特に好ましい。
なお、繊維の直径は、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope(SEM)、倍率:10000〜50000倍)にて撮影し、無作為に選んだ繊維の繊維軸直行方向断面の直径(太さ)を30点測定し、その平均値によって表される。
上記ナノファイバー不織布を構成する繊維の素材として、具体的には例えば、ポリウレタン(例えば、スパンデックス等)、エラストマー系ポリマー(例えば、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー等の熱可塑性エラストマー繊維)等が挙げられる。これらの素材からなる繊維は伸縮性に優れることから、本発明の複合ファブリックを肌着等に用いる場合に好適である。なかでも、ポリウレタン、ウレタン系エラストマーが好ましい。
なお、吸水速乾性とは、生地又は衣服が汗等の水分に直接接した場合に、生地又は衣服の内部を通じて水分が即時に外部に放出され、かつ、生地又は衣服自体も素早く乾燥することのできる性質を意味する。吸水速乾性に優れた生地又は衣服は、衣服内環境を快適に保つことができる。
上記ポリエーテルポリオールは特に限定されず、ポリウレタンの製造に用いられる従来公知のポリエーテルポリオールを用いることができ、例えば、ポリテトラメチレングリコールエーテル、ポリエチレングリコールエーテル、ポリプロピレングリコールエーテル等が挙げられる。
一方、ポリウレタン構造中に親水性部分をもたない吸水性又は透湿性ポリウレタン樹脂を用いた場合には、ロータス効果により撥水性が高くなり、水分の移行を妨げることがある。
なお、滴下法とは、JIS L 1907(1)(a)で規定された測定方法であり、バイレック法とは、JIS L 1907(1)(b)で規定された測定方法である。
なお、目付とは、150×150mmの試験片の重量を測定し、単位面積あたりの重量を算出した値である。
なお、生地厚みは、例えばダイヤルシックネスゲージ(尾崎製作所社製)等を用いて測定することができる。
上記編生地の目付は、35〜95g/m2である。このような目付を有する編目の粗い編生地を、通気性の低いナノファイバー不織布に積層することにより、編生地の糸の隙間に空気からなる断熱層が形成され、複合ファブリックの保温性を高めることできる。また、このような目付を有していたとしても、編生地単独では、高い保温性を得ることはできず、外部からの空気の侵入を防いで優れた保温効果を発揮しつつ、衣服内の湿気を逃がすはたらきも発揮されない。
目付が35g/m2未満であると、編生地自体の強度が足りず、複合ファブリックとして成立しない。目付が95g/m2を超えると、衣服内にムレ感が生じたり、重くなって着用感が悪くなったりしてしまう。目付は35〜90g/m2であることが好ましく、38〜88g/m2であることがより好ましい。
なお、編生地がナノファイバー不織布の両面に積層されている場合、編生地の生地厚みとは、それぞれの編生地の生地厚みを意味する。
上記親水性素材として、従来公知の素材が用いられ、例えば、綿、麻等の植物性繊維;ウール等の獣毛繊維;親水性の付与されたポリエステル等の合成繊維;キュプラ、レーヨン、アセテート、ポリノジック、リヨセル等の再生繊維等が挙げられる。なかでも、肌触り感、保温性等の観点から、綿、ウールが好ましい。これらの親水性素材は、単独で又は2種以上が組み合わされて用いられる。
なお、水分率は、JIS L1018の規定に従って、標準状態(温度20±2℃、相対湿度(65±4)%(JIS L0105))において測定した値である。
公定水分率8%以上の素材として、例えば、綿(公定水分率:8.5%)、麻(公定水分率:12.0%)、絹(公定水分率:12.0%)等の植物性繊維;ウール(公定水分率:15.0%)等の獣毛繊維;キュプラ(公定水分率:11.0%)、レーヨン(公定水分率:11.0%)、ポリノジック(公定水分率:11.0%)、リヨセル等の再生繊維等が挙げられる。
公定水分率8%未満の素材として、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステル(公定水分率:0.4%);ポリアクリロニトリル;ナイロン−6、ナイロン−66等のナイロン系繊維等のポリアミド;ポリ塩化ビニル(公定水分率:0.0%);ポリ塩化ビニリデン(公定水分率:0.0%);例えば、スパンデックス等のポリウレタン(公定水分率:1.0%);ポリプロピレン等のポリオレフィン;アクリル(公定水分率:2%)、トリアセテート(公定水分率:3.5%)、ビニロン(公定水分率:5.0%)、ベンゾエート(公定水分率:0.4%)等の樹脂で構成される合成繊維、アセテート(公定水分率:6.5)等の再生繊維、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー等の熱可塑性エラストマー繊維、フッ素繊維(公定水分率:0%);ポリクラール(登録商標)(公定水分率:3.0%);プロミックス(登録商標)(公定水分率:5.0%)等が挙げられる。
上記編生地の組織として、例えば、横編み、丸編からなる平編み組織、ゴム編み組織、両面編組織等が挙げられる。例えば、編み立てる組織にあった丸編み機を用いて、ゲージ数16〜40Gの範囲内で糸長及びループ長、給糸テンション、生地張力等を設定し編み立てることができる。また、たて編みであってもよい。
上記接着剤は特に限定されず、従来公知の接着剤が用いられるが、ナノファイバー不織布及び編生地の断熱層を塞ぐと保温性、透湿性等を損なうおそれがあることから、接着方法として、メッシュ状又は不織布状の熱融着フィルムを用いたホットプレス、高透湿性接着剤等をスプレーする方法、ナノファイバー不織布と編生地との間に何点か接着剤を塗布し、ポイント接着(ドット接着)する方法等が好ましい。
また、上記高透湿性接着剤として、例えば、親水基を導入したポリウレタン等が挙げられる。
なお、複合ファブリックの総目付、総厚みとは、複合ファブリック全体の目付、生地厚みを意味する。
本発明の複合ファブリックのJIS L−1096 A法(フラジール法)による通気度の下限は特に限定されないが、好ましい下限は0.10cc/cm2/秒である。
クロー値が0.05CLO未満であると、保温性が低くなりすぎ、衣服内の熱エネルギーが衣服外に大量に移動したり、外気(冷気)が衣服内に侵入したりしやすくなり、寒く感じてしまう。クロー値は0.064〜0.15CLOであることが好ましく、0.07〜0.15CLOであることがより好ましい。
本発明の複合ファブリックのJIS L−1099 A−1法(塩化ナトリウム法)による透湿性の上限は特に限定されないが、好ましい上限は800g/m2/hである。
アクリル板上に水の液滴を0.2mL滴下し、複合ファブリックの編生地(裏地)が液滴に接するように、複合ファブリックを液滴にかぶせる。次いで、複合ファブリックの上に5gの錘をのせて、1分間放置した後、複合ファブリックの編生地(裏地)の水分率をモイスチャーチェッカー707S(スカラー社製)を用いて測定する。測定は4回行い、その平均値を肌側の水分率とする。また、複合ファブリックの編生地(裏地)に抜けた液滴のシミの面積を測定する。測定は3回行い、その平均値を肌側の水分拡散面積とする。
ナノファイバー不織布を製造する方法としては、ナノファイバー不織布の繊維を構成する素材を溶媒に溶解させた溶液を用いて、電界紡糸法(Electro SpinningDeposition(ESD))によりナノファイバー不織布を形成する方法が好ましい。上記溶媒として、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン、ジメチルアセトアミド、ヘキサフルオロイソプロパノール、メチルエチルケトン等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上が混合されて用いられる。
本発明の複合ファブリックは、衣料、特にインナーウェア(好ましくは防寒用肌着、保温性を目的とする肌着等)、スポーツウェア等に好適に使用される。インナーウェアとして、例えば、シャツ、ブリーフ、腹巻き、ステテコ、パッチ、ショーツ、ガードル、ペチコート、レギンス、ソックス、タイツ等が挙げられる。また、スポーツウェアとして、例えば、オートバイ、自転車ロードレース、フィッシング、ヨットセーリング、ゴルフ等の競技を行う際に着用されるウェア等が挙げられる。
本発明の衣料の総重量は特に限定されないが、例えば、本発明の衣料が肌着である場合、50〜250gであることが好ましい。このような重量とすることで、重すぎて着用時に不快感を与えることのない肌着とすることができる。総重量は50〜230gであることがより好ましい。
(1)ナノファイバー不織布の製造
一液型ポリエーテル系ポリウレタン樹脂溶液(透湿性ポリウレタン、ハイムレンY−210B、不揮発分30%、大日精化工業社製)をDMFとMEKとの混合溶媒(65:35(重量比))を用いて、不揮発分が15重量%となるように希釈し、これを電界紡糸装置(ES−2300、ヒューエンス社製)の溶液充填部に充填し、40kVの電圧をかけて電界紡糸を行い、ナノファイバー不織布を製造した。なお、このときに用いた金属製ノズルの径は23G(内径:0.33mm)で、コレクターまでの距離は15cmであった。得られたナノファイバー不織布(表1中、NF22と示す)は、生地厚み0.1mm、目付22g/m2、繊維軸直行方向断面の直径(平均直径)782nmであった。
なお、ナノファイバー不織布の生地厚みは、ダイヤルシックネスゲージ(尾崎製作所社製)を用いて3箇所の測定を行い、その平均値とした。目付は、150×150mmの試験片の重量を測定し、目付(g/m2)を求めた。繊維の直径は、走査型電子顕微鏡(Scanning ElectronMicroscope(SEM)、倍率:10000〜50000倍)にて撮影し、無作為に選んだ繊維の繊維軸直行方向断面の直径(太さ)を30点測定し、その平均値を求めた。
編生地A(天竺編生地、素材:ポリエステル、目付:39g/m2、生地厚み:0.18mm、繊度:30dtex、ウェール数:6.4/inch、コース数:10.2/inch)を裏地として用いた。編生地Aに、共重合ポリアミド/アクリル接着剤を9ポイント/1inch、6g/m2となるようドット加工した。その加工面にナノファイバー不織布を配し、熱プレス機(TABLE TYPE TEST PRESS SA−302、テスター産業社製)を用いて、100〜135℃、プレス圧力1〜3MPa、ライン速度6m/分にて熱融着して、複合ファブリックを得た。
なお、編生地の生地厚みは、ダイヤルシックネスゲージ(尾崎製作所社製)を用いて3箇所の測定を行い、その平均値とした。目付は、150×150mmの試験片の重量を測定し、目付(g/m2)を求めた。
JIS L−1096 A法(フラジール法)に従って複合ファブリックの通気度を測定した。
KES−F7−IIサーモラボ(カトーテック社製)を用い、KES法に従って複合ファブリックの熱伝達抵抗(クロー値)を測定した。測定は3回繰り返し、その平均値をクロー値とした。
JIS L−1099 A−1法(塩化ナトリウム法)に従って複合ファブリックの透湿性を測定した。
実施例1と同様にして、ナノファイバー不織布を得た。
編生地B(天竺編生地、素材:ポリエステル、目付:85g/m2、生地厚み:0.31mm、繊度:58dtex、ウェール数:4.1/inch、コース数:11.9/inch)を裏地として用いた。編生地Bに、共重合ポリアミド接着剤を22ポイント/1inch、6g/m2となるようドット加工した。その加工面にナノファイバー不織布を配し、実施例1と同様にして熱プレスを行い、複合ファブリックを得た。
その後、実施例1と同様にして、通気度、クロー値及び透湿性を測定した。
実施例1と同様にして、ナノファイバー不織布を得た。
編生地Aを裏地として用い、編生地Bを表地として用いた。編生地Aに、実施例1と同様にしてドット加工し、編生地Bに、実施例2と同様にしてドット加工した。編生地A及び編生地Bのドット加工面にナノファイバー不織布を配し、実施例1と同様にして熱プレスを行い、複合ファブリックを得た。
その後、実施例1と同様にして、通気度、クロー値及び透湿性を測定した。
実施例1と同様にして、ナノファイバー不織布を得た。
編生地Aを2枚用意し、裏地及び表地として用いた。2枚の編生地Aに、実施例1と同様にしてドット加工した。それぞれのドット加工面にナノファイバー不織布を配し、実施例1と同様にして熱プレスを行い、複合ファブリックを得た。
その後、実施例1と同様にして、通気度、クロー値及び透湿性を測定した。
実施例1と同様にして、ナノファイバー不織布を得た。
編生地C(天竺編生地、素材:ナイロン−6、目付:73g/m2、生地厚み:0.28mm、繊度:56dtex、ウェール数:4.6/inch、コース数:11.7/inch)を裏地として用い、編生地Aを表地として用いた。編生地Cに、共重合ポリアミド接着剤を22ポイント/1inch、6g/m2となるようドット加工し、編生地Aに、実施例1と同様にしてドット加工した。編生地C及び編生地Aのドット加工面にナノファイバー不織布を配し、実施例1と同様にして熱プレスを行い、複合ファブリックを得た。
その後、実施例1と同様にして、通気度、クロー値及び透湿性を測定した。
実施例1と同様にして、ナノファイバー不織布を得た。
編生地Cを裏地として用い、編生地Bを表地として用いた。編生地Cに、実施例5と同様にしてドット加工し、編生地Bに、実施例2と同様にしてドット加工した。編生地C及び編生地Bのドット加工面にナノファイバー不織布を配し、実施例1と同様にして熱プレスを行い、複合ファブリックを得た。
その後、実施例1と同様にして、通気度、クロー値及び透湿性を測定した。
生地厚み0.05mm、目付7g/m2としたこと以外は実施例1と同様にして、ナノファイバー不織布(表1中、NF7と示す)を得た。このナノファイバー不織布を用いたこと以外は実施例3と同様にして、複合ファブリックを得た。
その後、実施例1と同様にして、通気度、クロー値及び透湿性を測定した。
実施例1で得られたナノファイバー不織布をそのまま用いた。
編生地B(天竺編生地、素材:ポリエステル、目付:85g/m2、生地厚み:0.31mm、繊度:58dtex、ウェール数:4.1/inch、コース数:11.9/inch)をそのまま用いた。
(1)ウレタンフィルムの製造
一液型ポリエーテル系ポリウレタン樹脂溶液(透湿性ポリウレタン、ハイムレンY−210B、不揮発分30%、大日精化工業社製)をDMFとMEKとの混合溶媒(65:35(重量比))を用いて希釈し、これをバーコーターにてフィルム状にキャストした。80℃、20分の条件で乾燥を行い、生地厚み0.15mm、目付30g/m2となるようにウレタンフィルムを作製した。
編生地Aを2枚用意し、裏地及び表地として用いた。2枚の編生地Aに、実施例1と同様にしてドット加工した。それぞれのドット加工面にウレタンフィルムを配し、実施例1と同様にして熱プレスを行い、複合ファブリックを得た。
実施例1と同様にして、ナノファイバー不織布を得た。
編生地D(天竺編生地、素材:ナイロン−6、目付:100g/m2、生地厚み:0.39mm、繊度:80dtex、ウェール数:4.5/inch、コース数:11.5/inch)を裏地として用い、編生地E(天竺編生地、素材:ポリエステル、目付:105g/m2、生地厚み:0.41mm、繊度:77dtex、ウェール数:4.3/inch、コース数:11.7/inch)を表地として用いた。編生地D及び編生地Eに、共重合ポリアミド接着剤を22ポイント/1inch、6g/m2となるようドット加工した。編生地D及び編生地Eのドット加工面にナノファイバー不織布を配し、実施例1と同様にして熱プレスを行い、複合ファブリックを得た。
その後、実施例1と同様にして、通気度、クロー値及び透湿性を測定した。
実施例1と同様にして、ナノファイバー不織布を得た。
編生地F(天竺編生地、素材:ポリエステル、目付:34g/m2、生地厚み:0.09mm、繊度:30dtex、ウェール数:5.4/inch、コース数:10.2/inch)を裏地として用いた。編生地Fに、共重合ポリアミド/アクリル接着剤を9ポイント/1inch、6g/m2となるようドット加工した。その加工面にナノファイバー不織布を配し、実施例1と同様にして熱プレスを行い、複合ファブリックを得た。
その後、実施例1と同様にして、通気度、クロー値及び透湿性を測定した。
生地厚み0.01mm、目付2g/m2したこと以外は実施例1と同様にして、ナノファイバー不織布(表1中、NF2と示す)を得た。このナノファイバー不織布を用いたこと以外は実施例3と同様にして、複合ファブリックを得た。
その後、実施例1と同様にして、通気度、クロー値及び透湿性を測定した。
実施例1と同様にして、ナノファイバー不織布を得た。
編生地G(天竺編生地、素材:ポリエステル、目付:105g/m2、生地厚み:0.30mm、繊度:56dtex、ウェール数:5.3/inch、コース数:11.5/inch)を2枚用意し、裏地及び表地として用いた。2枚の編生地Gに、共重合ポリアミド接着剤を22ポイント/1inch、6g/m2となるようドット加工した。その加工面にナノファイバー不織布を配し、実施例1と同様にして熱プレスを行い、複合ファブリックを得た。
その後、実施例1と同様にして、通気度、クロー値及び透湿性を測定した。
実施例及び比較例で得られた複合ファブリックについて以下の評価を行った。
複合ファブリックの総目付及び総厚みを測定した。なお、総厚みは、ダイヤルシックネスゲージ(尾崎製作所社製)を用いて3箇所の測定を行い、その平均値とした。総目付は、150×150mmの試験片の重量を測定し、目付(g/m2)を求めた。
複合ファブリックを用いて肌着を縫製し、その重量を測定した。
実施例及び比較例で得られた複合ファブリックを用いて肌着を縫製し、保温性、重量感及びムレ感について評価した(被験者:年齢20代〜30代、男性3名、女性3名)。
(保温性)
気温25度の室内において、20cm離れた位置から10℃の冷気を直径20cmのホースから流し、どのように感じたかを下記指標により評価した。
○:暖かい
△:少し寒い
×:寒い
着用した際や手で扱った際の重量感について、どのように感じたかを下記指標により評価した。
○:軽い
△:普通
×:重い
1分間に30往復の踏み台昇降運動を行った後の衣服内のムレ感について、下記指標により評価した。
○:ムレない
△:少しムレる
×:ムレる
Claims (4)
- 繊維軸直行方向断面の直径が50nm以上2μm未満の繊維からなるナノファイバー不織布と、該ナノファイバー不織布の少なくとも片面に積層された編生地とを有する複合ファブリックであって、
前記編生地の目付が35〜95g/m2、生地厚みが0.10〜0.35mmであり、
複合ファブリックのJIS L−1096 A法(フラジール法)による通気度が5cc/cm2/秒以下、KES法による熱伝達抵抗(クロー値)が0.05CLO以上、JIS L−1099 A−1法(塩化ナトリウム法)による透湿性が300g/m2/h以上である
ことを特徴とする複合ファブリック。 - ナノファイバー不織布を構成する繊維が、ウレタン系エラストマーからなることを特徴とする請求項1記載の複合ファブリック。
- ナノファイバー不織布が電界紡糸法により形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の複合ファブリック。
- 請求項1、2又は3記載の複合ファブリックを用いて製造されることを特徴とする衣料。
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