JP2001098445A - 立体構造編地 - Google Patents

立体構造編地

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JP2001098445A
JP2001098445A JP27590399A JP27590399A JP2001098445A JP 2001098445 A JP2001098445 A JP 2001098445A JP 27590399 A JP27590399 A JP 27590399A JP 27590399 A JP27590399 A JP 27590399A JP 2001098445 A JP2001098445 A JP 2001098445A
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Japan
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yarn
knitted fabric
dimensional
knitting
knitted
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JP27590399A
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English (en)
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Shigeki Morimoto
茂樹 森本
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Du Pont Toray Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Toray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れたハイ・ストレッチ性及び伸縮回復性、ク
ッション性及び圧縮回復性、保温性、通気性、形態安定
性を具備し、繰り返し荷重に対する耐ヘタリが大きく、
審美性に優れた靴等のアッパー材、中敷材等に好適に用
いられ得る立体構造編地を得ること。 【解決手段】緯編組織で構成された表面と裏面の編地及
び該表裏両面の編地を接合する糸条で構成されてなる立
体構造編地であって、かつ、上記表裏両面の編地が、伸
縮性糸の周りを非伸縮性糸で被覆した被覆糸を含有する
ことを特徴とする立体構造編地。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立体構造編地に関
するものである。
【0002】さらに詳しくは、優れたハイ・ストレッチ
性及び伸縮回復性、クッション性及び圧縮回復性、保温
性、通気性、形態安定性を具備し、繰り返し荷重に対す
る耐ヘタリ性が大きく、審美性に優れた靴等のアッパー
材、中敷材、内衣料のブラカップ及び外衣料の肩パッ
ト、インテリヤ分野のカーシート、生活資材のスリッ
パ、ファッション小物のバッグ、スーツケース及びパソ
コンカバー等に好適に用いられる立体構造編地に関する
ものである。
【0003】
【従来の技術】従来、多数提案されてきた立体構造体に
は、衣料用として、立体構造体の中央をセンターカット
し、立毛編地として使用するのが一般的であり、毛布、
シート及びシートカバー類の有毛製品に多用されてい
る。資材用としては、この立体構造編地をセンターカッ
トせず、そのまま使用する例もあり、例えば、立体織物
の二重ヨコ織物、二重タテ織物が、ダブルラッセル機に
よる立体構造編物やダブルトリコットによる立体構造編
物等が知られている。一般的資材には、立体構造の形態
安定性の優れたものであり、クッション性を重視しなが
ら寸法安定性が大きく、強固であるため、圧縮力等が作
用した際のクッション性や圧縮回復性が瞬間的で、かつ
持久性の面で十分でないということが問題とされてい
た。この問題を解決するため、従来、特開平7−316
959号公報に開示されているようなダンボールニット
が提供されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術によっては、寸法安定性と機能が相反するストレッ
チ性能を有し、かつ、ソフト感を有するものを得ること
はできなかった。
【0005】本発明の目的は、優れたハイ・ストレッチ
性及び伸縮回復性、クッション性及び圧縮回復性、保温
性、通気性、形態安定性を具備し、繰り返し荷重に対す
る耐ヘタリ性が大きく、表裏面の審美性に優れた立体構
造編地を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の立体構造編地
は、前記課題を解決するため以下の解決手段を有する。
【0007】すなわち、本発明の立体構造編地は、緯編
組織で構成された表面と裏面の編地及び該表裏両面の編
地を接合する糸条で構成されてなる立体構造編地であっ
て、かつ、上記表裏両面の編地が、伸縮性糸の周りを非
伸縮性糸で被覆した被覆糸を含有することを特徴とする
立体構造編地である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の立体構造編地を詳
細に説明する。
【0009】本発明の立体構造編地は、表裏両面の編地
が、伸縮性糸の周りを非伸縮性糸で被覆した被覆糸を含
有するものである。
【0010】表裏両面の編地が前記被覆糸を含有しない
とタテ方向およびヨコ方向への伸縮性に乏しいものとな
る問題がある。
【0011】本発明における被覆糸とは、伸縮性糸が芯
成分であり、非伸縮性糸が鞘成分となるものをいう。伸
縮性糸として、低粘度ポリマー又は複合紡糸による高収
縮繊維、高次加工によるカサ高加工糸、高伸縮性を有す
るゴム糸(ラテックス)、ポリウレタン系弾性糸、ポリ
エーテル・エステル系弾性糸等を用いることが好まし
い。
【0012】なお、ポリウレタン系弾性糸とは、ソフト
セグメントとしてコポリエステルジオールなどの長鎖ジ
オール、ハードセグメントとしてジフェニルメタン−
4,4ジイソシアネートなどのジイソシアネートおよび
鎖伸長剤として二官能性水素化合物を主構成成分とする
ポリエステル系またはソフトセグメントとしてポリテト
ラメチレンエーテルグライコール、ハードセグメントと
してジフェニルメタン−4,4ジイソシアネート、鎖伸
長剤として低分子量の二官能性水素化合物を主構成成分
とするポリエーテル系のものをいう。
【0013】また、ポリエーテル・エステル系弾性糸と
は、ソフトセグメントとしてポリテトラメチレンエーテ
ルグライコール、ハードセグメントとしてポリブチルテ
レフタレートを主構成成分とするものをいう。
【0014】本発明においては、最終製品に所望の伸縮
性を付与させる観点から、ポリウレタン系弾性糸を用い
るのが好ましい。
【0015】ポリウレタン系弾性糸は、ポリウレタン重
合体を溶媒に溶解させてポリウレタン溶液とし、かかる
ポリウレタン溶液を溶融紡糸法、乾式紡糸法、湿式紡糸
法等により紡出し、後加工で利用し易くするために、粘
着防止剤や平滑性促進剤などの添加物を含む鉱物系また
はシリコーン系、さらには、これらの混合物の油剤を、
糸条の表面に適宜付着させた後、巻き取り機で巻き取る
ことによって得ることができる。
【0016】ポリウレタン重合体は2種類の型のセグメ
ント:(a)長鎖のポリエーテル、ポリエステルセグメ
ントであるソフトセグメントと(b)イソシアネ−トと
ジアミン鎖伸長剤またはジオール鎖伸長剤との反応によ
り誘導された比較的短鎖のセグメントであるハードセグ
メントとを含有する。このポリウレタン重合体はヒドロ
キシル末端ソフトセグメント前駆体を有機ジイソシアネ
ートでキャッピングすることによって得られるプレポリ
マ生成物をジアミンまたはジオールで鎖伸長させて製造
することが好ましい。
【0017】典型的なポリエーテルソフトセグメントに
はテトラメチレングリコール、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、テトラヒドロフラン、3−メチルテト
ラヒドロフラン等から誘導されたもの、およびこれらの
共重合体が好ましく、その中でもテトラメチレングリコ
ールから誘導されたポリエーテルが特に好ましい。典型
的なポリエステルソフトセグメントには、(a)エチレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、2,2−ジ
メチル−1,3−プロパンジオール等と(b)二塩基
酸、例えば、アジピン酸、コハク酸等との反応性物が好
ましい。ソフトセグメントは、また、典型的なポリエー
テルとポリエステルとから、またはポリカーボネートジ
オール、例えば、ポリ−(ペンタン−1,5−カーボネ
ート)ジオールおよびポリ−(ヘキサン−1,6−カー
ボネート)ジオール等から形成されたポリエーテルエス
テルのような共重合体であってもよい。
【0018】本発明においてはポリウレタン重合体の製
造に適した有機ジイソシアネートの典型として、ビス−
(p−イソシアナートフェニル)−メタン(以下、MD
Iと略記する)、トリレンジイソシアネート(以下、T
DIと略記する)、ビス−(4−イソシアナートシクロ
ヘキシル)−メタン(以下、PICMと略記する)、へ
キサメチレンジイソシアネート、3,3,5−トリメチ
ル−5−メチレンシクロヘキシルジイソシアネート等が
好ましい。その中で特にMDIが好ましい。
【0019】種々のジアミン、例えば、エチレンジアミ
ン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロ
ヘキサンジアミン等がポリウレタンウレアを形成させる
ための鎖伸長剤に好適である。鎖停止剤は、ポリウレタ
ンウレアの最終的な分子量の調節を助けるために反応混
合物に含有させることができる。通常、鎖停止剤は活性
水素を有する一官能性化合物、例えば、ジエチルアミン
等を用いるのが好ましい。
【0020】また、鎖伸長剤としては、上記アミンに限
定されることはなく、ジオールであってもよい。例え
ば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、
4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2
−プロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−
ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビス(β−
ヒドロキシエチル)テレフタレートおよびパラキシリレ
ンジオール等である。ジオール鎖伸長剤は、1種のみの
ジオールに限定されるわけでなく、複数種のジオールか
らなるものであってもよい。
【0021】また、イソシアネート基と反応する1個の
水酸基を含む化合物と併用していてもよい。この場合、
このようなポリウレタン重合体を得る方法については溶
融重合法、溶液重合法など各種方法が採用でき、限定さ
れるものでない。重合の処方についても、特に限定され
ずに、例えば、ポリオールとジイソシアネー卜と、ジオ
ールからなる鎖伸長剤とを同時に反応させることによ
り、ポリウレタン重合体を合成する方法等が好ましく、
いずれの方法によるものでもよい。
【0022】本発明で使用され得るポリウレタン重合体
にはベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、ヒンダー
ドアミン系等の耐候剤、ヒンダードフェノール系等の酸
化防止剤、酸化チタン、酸化鉄等の各種顔料、硫酸バリ
ウム、酸化亜鉛、酸化セシウム、銀イオン等を含有する
機能性添加剤等を含有させることも好ましく行われる。
【0023】本発明は、かかるポリウレタン重合体を溶
媒により溶解させてポリウレタン溶液とするのが好まし
い。
【0024】ポリウレタン溶液を調製するために適した
溶媒として、N,N−ジメチルアセトアミド(以下、D
MACと略す)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド等を使用することが好ましい。特に、DMAC
が好ましく用いられる。
【0025】ポリウレタン溶液の濃度は、紡糸性等の観
点から、溶液の全重量を基準として、30〜40重量%
の範囲が好ましく、より好ましくは35〜38重量%の
範囲である。
【0026】このようにして得られた伸縮性糸の太さ
は、20〜560デニールの範囲が好ましく、40〜4
20デニールの範囲がより好ましい。
【0027】次に、本発明における非伸縮性糸について
説明する。
【0028】本発明で使用する非伸縮性糸は、フィラメ
ント糸または紡績糸のいずれであってもよい。
【0029】具体的には、フィラメント糸は、レーヨ
ン、アセテート、ポリアミド、ポリエステル、アクリ
ル、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの化合繊または絹
(生糸)等からなるものが好ましく、態様が原糸、仮ヨ
リ加工糸、もしくは先染糸等のいずれであってもよく、
また、これらの複合糸であってもよい。これらは、いず
れも撚糸加工のし易い、安定した糸条であることが好ま
しい。
【0030】紡績糸は、木綿、羊毛、麻、絹等の天然繊
維、レーヨン、アセテート、ポリアミド、ポリエステ
ル、アクリル、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの化合
繊からなるステープルが好ましく、これらは単独もしく
は混紡されたもののいずれであってもよい。
【0031】非伸縮性糸の太さは、フィラメント糸で
は、総繊度は40〜500デニールの範囲が好ましく、
50〜210デニールの範囲がより好ましい。
【0032】単糸の繊度は0.02〜10デニールの範
囲が好ましく、0.1〜6デニールの範囲がより好まし
い。
【0033】紡績糸では、綿番手140/1〜16/1
(メートル番手1/240〜1/27)の範囲が好まし
い。
【0034】本発明で使用する被覆糸は、例えば市販の
撚糸機を用い、芯成分となる伸縮性糸にドラフトをか
け、この伸縮性糸の周りを非伸縮性糸で一重もしくはさ
らに二重に巻回させて被覆して得ることができる。ドラ
フト倍率(伸長された長さ/原長)は2倍以上に伸長す
るのが好ましく、より好ましくは2.5〜4倍の範囲で
ある。2倍に満たない伸長では、カバリング通過性が不
足して十分な被覆がなされない傾向がある。さらに一重
巻きの場合の撚数は相手素材のデニール、フィラメント
数に応じて、適宜選択し得るが、300〜1500T/
mの範囲が好ましく、撚方向もS撚、Z撚の片撚糸とす
ることが好ましく、二重巻きの場合は下撚/上撚の撚数
でトルクバランスをとり、旋向力をゼロにする撚数を適
宜設定するのが好ましく、下撚数に対する上撚数の比率
は約50〜95%程度で好適なトルクバランスを得るこ
とができる。
【0035】本発明の立体構造編地は、緯編組織で構成
された表面と裏面の編地を接合する糸条で構成されてな
るダブルニットである。
【0036】そして、表面と裏面の編地は緯編組織で構
成されてなるものである。
【0037】本発明における緯編組織は、平編、パール
編等の基本組織またはタック編、浮き編、片畦編、レー
ス編、添毛編等の変化組織のいずれであってもよい。
【0038】そして、緯編組織として、特に、平編また
は浮き編からなり、表糸、裏糸はそれぞれ表面の編地ま
たは裏面の編地のみの編目を形成し、糸条の編目はタッ
ク位置組織で表面の編地または裏面の編地と接合させる
ことを基本編にしたものがより好ましい。表面の編地と
裏面の編地の変化組織に針抜きを組合せたものなども好
ましい。
【0039】さらに、本発明においては、表面の編地と
裏面の編地の編組織が相異するのも好ましい。例えば、
表面の編地が全針平編、裏面の編地が1針飛びの浮き編
(ウエルト位置)であったり、裏面の編地が6〜18コ
ース/リピートの振り編チュール、ハニーカム組織等で
あるのも好ましい。
【0040】また、本発明では、表面の編地と裏面の編
地がこの被覆糸以外の糸によって交編されることも好ま
しい。被覆糸以外の糸は、羊毛、木綿、麻、絹などの天
然繊維、若しくは、レーヨン、アセテート、ポリアミ
ド、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、塩化ビニルなどの化合繊が好ましく用いられ
る。天然繊維と化合繊との混繊糸使い、混紡糸使い、複
合糸使いでもよく、紡績糸、フィラメント糸の原糸、加
工糸のいずれの形態でもよい。これらの糸は編組織、編
機に応じて適宜太さを選択し得る。
【0041】本発明においては、表面の編地と裏面の編
地が糸条によって接合されるものである。
【0042】表面の編地と裏面の編地が糸条によって接
合されないと、厚さ方向の圧縮に対する抵抗が大きくな
らないという問題がある。
【0043】かかる接合に用いる糸条は剛性が高く反発
性、回復性の良好な素材からなるものが好ましく、合成
繊維、例えば、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポ
リプロピレン、ポリエチレン等のフィラメント、紡績糸
が好ましく用いられる。
【0044】糸条の太さは、編地の組織や編機のゲージ
数により適宜選択するのが好ましい。クッション性や耐
ヘタリ性を付与するためには、糸条の太さが大きく、単
位面積当たりの本数が多いのが好ましいが、編立性等を
考慮して適宜選択するのが好ましい。
【0045】さらに、本発明においては、表裏両面の編
地の編目を強固とし、編地の伸縮に伴う湾曲、屈曲、圧
縮に対する抵抗を増強させたり、表面の編地の編目を硬
化させて突起状として、すべり止め効果を得る観点か
ら、接合に用いる糸条が熱融着糸を含むのも好ましい。
本発明における熱融着糸とは、熱をかけることにより溶
融し、溶融した部分が他の糸に融着するもののことをい
う。
【0046】熱融着糸による融着の形態は、熱融着糸同
士、他の糸との融着および表裏面の編地との融着のいず
れであってもよく、融着糸以外の他の糸や編地の全てと
の融着のいずれであってもよい。具体的には、低融点成
分を鞘成分とする芯・鞘型のものとして、ポリエステル
が芯成分、低融点ポリエステルが鞘成分のものや、ポリ
エステルが芯成分、ナイロンが鞘成分のもの、ポリプロ
ピレンが芯成分、ポリエチレンが鞘成分のサイドバイサ
イド型のものが好ましく用いられる。
【0047】また、融点の低い繊維を融点の高い繊維若
しくは融点のない天然繊維と混繊、交撚、合糸、混紡し
たものも好ましく用いられる。
【0048】熱融着の効果の観点から、本発明の立体構
造編地は、熱融着糸が2.5重量%以上含まれているの
が好ましい。熱融着糸の含まれる量が2.5重量%に満
たないと表裏両面との接着性、ひいては表面の編地の防
滑性及びクッション性が不足がちとなる傾向がある。
【0049】また、糸条中には、熱融着糸以外に剛性が
高く反発性、回復性の良好な素材が含まれることも好ま
しく、合成繊維、例えば、ポリエステル、ナイロン、ア
クリル、ポリプロピレン、ポリエチレン等のフィラメン
ト、紡績糸等が含有されるのも好ましい。糸条の太さ
は、編地の組織や編機のゲージ数により適宜選択し得
る。クッション性や耐ヘタリ性を付与するためには、糸
条の太さが大きく、単位面積当たりの本数が多いのが好
ましいが、編立性等を考慮して適宜選択するのが好まし
い。
【0050】具体的には、糸条の太さは、フィラメント
糸の場合、総繊度は100〜2400デニールの範囲が
好ましく、150〜1200デニールの範囲がより好ま
しい。単糸の繊度は、1.5〜900デニールの範囲が
好ましく、3.0〜700デニールの範囲がより好まし
い。
【0051】糸条は、マルチフィラメント糸およびモノ
フィラメント糸のいずれであってもよい。
【0052】糸条が紡績糸の場合、綿番手80/2〜6
/2(メートル番手2/136〜2/10.2)の範囲
が好ましい。
【0053】本発明の立体構造編地は、タテ伸度が40
%以上であるのが好ましい。また、ヨコ伸度が80%以
上であるのが好ましい。
【0054】かかる伸度を付与する観点から、本発明の
立体構造編地は伸縮性糸が2〜15重量%含有されるの
が好ましい。
【0055】次に、本発明の立体構造編地を図面に基づ
いて説明する。
【0056】図1は、本発明の一例である表面の編地を
被覆糸で平編した立体構造編地の組織横断面図である。
図2は、図1の組織平面図である。
【0057】図1において、表面の編地1は全針平編目
(二重線)からなるシリンダーループ2のループレッグ
2aとループヘッド2bであり、裏編地4は長針、短針
の浮き編(二重線)からなるダイヤルループ5のループ
レッグ5aとループヘッド5bによって構成されてお
り、これら表裏両面の編地1、4は糸条(一重線)7、
8によってシリンダーループヘッド2b、ダイヤルルー
プヘッド5bにタック編でそれぞれ接合され、糸条7、
8は特定な長さ(ここでは;厚さ)を保った空間スペー
サーを形成した立体構造を成している。この空間スペー
サーの形状は糸条7、8が1コース毎に隣接するウエー
ル間で長針、短針の配列で編目を交互に移したごとく1
種のトラス的構造を形成している。編地の厚さは糸条
7、8の長さに比例して形成できる。図2において、表
面の編地1のシリンダーループ2(細線)を構成する被
覆糸及び裏編地4のダイヤルループ5(太線)を構成す
る被覆糸は共に全コース平編及び浮き編で連結され、糸
条7はシリンダーループヘッド2bと同一内の裏位置で
タック編されている。類似するダブルニットである両面
編地と比べれば表裏編糸が1ウエール毎に表裏編地を交
互に構成しているのに対して、かかる本発明の表裏両面
の編地1、4には表裏編糸で直接的に接合されておら
ず、特定間隔をもった糸条7、8によって間接的に接合
されているという相違がある。
【0058】本発明の表面の編地1及び裏面の編地4に
伸縮性糸を有する被覆糸を用いた立体構造編地は、シリ
ンダーループ2及びダイヤルループ5が各々タテ方向に
連結されているため、タテ方向の引張応力に対して極め
て大きい伸縮性を有する。
【0059】さらに、ヨコ方向の引張応力に対してもタ
テ方向以上に極めて大きい伸縮性を発揮する。前記糸条
7、8はタテ方向あるいはヨコ方向の引張応力に対して
特定の長さに追従して伸縮することができる。伸縮の量
は、編成時、糸条7、8のループ長を特定間隔に適宜設
定調整することによって変化させることができる。
【0060】一方、糸条糸7、8は、空間スペーサーの
役割を演じており、編地の伸縮に伴う湾曲、屈曲や圧縮
に対する抵抗を示すことができる。さらに、熱融着糸を
含む糸条7、8は表裏編地の編目と接合されていて、熱
処理により融着すると表面の編地の防滑性に寄与した
り、性質の硬化によってクッション性を増加することが
できる。この点において、前記した類似するダブルニッ
トである両面編地と圧縮性について比べると、両面編地
には空間スペーサーがなく、厚みに欠ける二重な構造物
に過ぎなく、圧縮機能に欠如したもので、資材用途も限
られていた。
【0061】次に、本発明の立体構造編地の緯編製造例
について説明する。
【0062】図3は本発明の一例を示す立体構造編地の
丸編・編成編方図である。
【0063】なお、図3中、給糸口(1)におけるダイヤ
ル長針11(長い線で表示、以下同じ)、ダイヤル短針
12(短い線)、シリンダー長針13(長い線)、シリ
ンダー短針14(短い線)を表示し、以下給糸口(2)〜
(8)においても同様である。給糸口(1)では熱融着糸を含
む糸条を、シリンダー長針13及びダイヤル長針11で
タック編位置に給糸されることになる。給糸口(2)では
裏面の編地の被覆糸をダイヤル長針11のみでダイヤル
ループを形成する。給糸口(3)では表面の編地の被覆糸
をシリンダー全針13、14によってシリンダーループ
を形成する。給糸口(4)では裏面の編地の被覆糸をダイ
ヤル短針12のみでダイヤルループを形成する。
【0064】従って、これら給糸口(2)、(3)、(4)のル
ープ形成された時点において給糸口(1)のシリンダー長
針13及びダイヤル長針11に給糸した熱融着糸を含む
糸条がタック編を完了する。
【0065】次いで、給糸口(5)ではシリンダー短針1
4及びダイヤル短針12で給糸口(1)と同様のタック編
位置に給糸を行い、給糸口(6)ではダイヤル短針12、
給糸口(7)ではシリンダー全針13、14、給糸口(8)で
はダイヤル短針12等が、それぞれ給糸口(2)、(3)、
(4)と同様のループを形成を行う。ここでも、これら給
糸口(6)、(7)、(8)のループ形成された時点において給
糸口(2)のシリンダー短針14及びダイヤル短針12に
給糸した熱融着糸を含むつなぎ糸がタック編を完了す
る。
【0066】図4は本発明の他の例を示す横編機の横断
面図である。同図において、前後に針床21、22を有
するダブルベッド式で、針床21、22及びキャリッジ
23(一点鎖線)の機構は2トラック8山カム(2口給
糸)で、かつ編針も2バット必要である。編成動作とし
ては前記した図3の給糸口(1)〜(8)と同様に、キャリッ
ジの左右往復の袋編に応じて給糸口(1)、(5)にあたるタ
ック編をキャリッジに自動セットし、給糸口(2)、(4)及
び(3)、(7)をそれぞれニット位置にて編成することが好
ましい。
【0067】さらに、本発明の立体構造編地の製造工程
を説明する。
【0068】本発明においては、編機として、通常の2
列針を有する、ダブルニット丸編機を使用するのが好ま
しく、保有する機構は、まず長針・短針の2トラック釜
で、セミジャカード柄出し装置以上であればよく、でき
れば供給口数が多数あり、同時に複数本の糸を供給し得
るフイーダーがあればよい。付属装置ではトップクリー
ルよりもサイドクリールによるパッケージからの解叙張
力の安定供給やスナールまたはビリ止め装置が有ればよ
く、かつ積極送り出し装置を設けるのが好ましい。編機
のゲージは使用目的によって適宜選定すればよく、10
ゲージから32ゲージの範囲が一般的であり、保有して
いなければ、適宜針抜きや必要に応じて釜替えを行うと
よい。
【0069】横編機を用いることも好ましく行われ、そ
の場合は、その主要機能を前記の丸編機に準ずればよ
い。
【0070】得られた立体構造編地の生機は、開反し、
一般的な染色工程である、前処理した後、染色工程を経
て、樹脂加工を含めた仕上げセットを行うことが好まし
い。具体的には、精練リラックス工程では加工しわ対策
ができる方式が好ましく、連続リラクサーがより好まし
い。染色工程は一般的な液流染色機(オートクレープタ
イプ)であればよく、垂直式タイプおよび絞り効果の少
ない水平式に近いタイプのいずれであってもよい。ある
いは精練から染色工程を考慮したビーム染色機を用いる
のも好ましい。さらに、乾燥、樹脂風合・仕上げ工程に
おいて熱セット時の温度設定は、使用した糸使いによっ
て適宜決定され得るもので、特に熱融着糸を含む糸条の
ポリマータイプにおける熱融着温度より低温がよく、常
識的な温度は5〜35℃低いのが好ましい。実際に適用
する加工条件は用途、目的によって伸縮率、クッション
性能、風合い等を総合的に評価してテンターの設定温
度、風量、幅出率、フイード率、布速度等を適宜決定す
るのが好ましい。
【0071】また、本発明では、透湿性加工、吸湿性加
工、抗菌加工、防水加工、撥水加工等の樹脂加工も用途
に応じて行うことも好ましい。
【0072】透湿性加工とは、素材に汗等の水蒸気の放
出機能を付与することによって着用時のムレ防止を図る
ために行う加工をいい、具体的には、ウレタン系樹脂な
どからなる0.1〜10μm程度の微細孔が多数設けら
れた多孔質フィルムやコーティング被膜などを用いる方
法を採用することができる。
【0073】また、吸湿性加工とは、着用時の発汗によ
るムレ、ベタツキ等を抑制するために行う加工をいい、
具体的には、ポリアルキレングリコール等の吸湿性加工
物を繊維内部に含有せしめたものを用いることを親水性
ビニルモノマー等をグラフト重合させることによって吸
湿性を付与する方法を採用することができる。
【0074】さらに、本発明においては、雑菌の繁殖を
防止させる観点から、少なくとも一部に抗菌加工が施さ
れるのが好ましい。抗菌加工とは、各種有機シリコーン
系第4級アンモニウム塩、アルキルリン酸エステルの第
4級アンモニウム塩、抗菌性金属イオンを有する無機系
抗菌剤等が素材表面に露出せしめられるように施す加工
をいう。かかる抗菌加工は、一般的には、後加工で抗菌
剤を素材にバッドし、ドライ、キュアする等により行わ
れ得るが、予め抗菌剤を包含する繊維を構成繊維として
用いることも行われ得る。
【0075】また、本発明においては、シリコン、フッ
素等の防水性加工および撥水性加工の少なくともいずれ
かの加工を施すのが好ましく、必要によりカレンダー加
工を施こすことも好ましい。
【0076】かかる防水性加工または撥水性加工は、表
面および裏面の少なくともいずれかの面に施すのが好ま
しい。
【0077】
【実施例】以下、本発明の立体構造編地を実施例を用い
て説明する。
【0078】なお、本発明における評価方法を以下に説
明する。 [伸長率]JIS L 1080に準じて測定した。
【0079】タテ方向、ヨコ方向に、5cm×30cm
の試料を採取し、試験長20cmの間隔に印字を付け
た。試料の下端に1.5kgの荷重を吊るした。10分
後に印字の間隔L1を測定し、次式により伸長率を求め
た。
【0080】 伸長率(%)={(L1−L0)/L0}×100 ここに、L0:20cm L1:荷重下の試料長(cm) [実施例1]立体構造編地の表面の編地と裏面の編地に
使用する伸縮性糸の周りを非伸縮性糸で被覆した被覆糸
として、40デニールのポリウレタン弾性糸(東レ・デ
ュポン(株)製、登録商標”ライクラ”)を芯糸とし、
75デニール36フィラメントの”テトロン”仮より加
工糸(東レ(株)製、DTYタイプ)を鞘糸とした被覆
弾性糸(ここで、Aと呼称)を用い、糸条にポリエステ
ル芯鞘型の熱融着糸75デニール24フィラメント(カ
ネボウ合繊(株)製、登録商標”ベルカップル”タイプ
LCD)と前記”テトロン”仮より加工糸75デニール
36フィラメントの140T/m合撚糸(ここで、Bと
呼称)を用いた。編機として20ゲージ30インチ径、
36口のJIL−3(福原精機(株)製、無地2段両面
丸編機)丸編機を用い、図3の組織の段ボールニットを
編立、開反してテンター仕上機で幅方向に13%収縮さ
せながら、温度180℃、時間45秒の条件で熱処理し
た後、高圧液流染色機を用い、85℃×25分の条件で
精練し、130℃×50分の条件で染色して染上り反を
得た。得られた立体構造編地の目付は502g/m(幅
96cm)、厚さ2.55mm、伸長率はタテ81.4
%、ヨコ146.1%、混用率”ライクラ”3.9重量
% ポリエステル96.1重量%(内;熱融着糸10.
3重量%)であった。
【0081】得られた立体構造編地は柔軟性に富み、適
度なクッション性を有し、ストレッチブーツの筒部とス
ニーカーの足入れトップ部に用いたところ、新鮮みのあ
る優れた特性のものであった。 [実施例2]実施例1で使用した丸編機を用い、同一編
組織で、使用する被覆糸として20デニールのポリウレ
タン弾性糸(東レ・デュポン(株)製、登録商標”ライ
クラ”)を芯糸とし、70デニール34フィラメントの
ナイロン仮より加工糸(東レ(株)製)を鞘糸とした被
覆弾性糸(ここで、Cと呼称)を用い、糸条にナイロン
6/66の芯鞘型の構造捲縮熱融着糸50デニール3フ
ィラメント(東レ(株)製、登録商標”シュベリーナ”
U100タイプ)と前記ナイロン仮より加工糸70デニ
ール34フィラメントの220T/m合撚糸(ここで、
Dと呼称)を用いて編成した。開反し、テンター仕上機
で幅方向に18%収縮させながら、熱処理条件を164
℃、時間35秒処理した後、常圧液流染色機(「スイン
グエース」タイプ)を用い、リラックス(65℃×20
分)させた後、98℃×30分の条件で染色加工した。
得られた立体構造編地の目付は486g/m(幅114
cm)、厚さ2.05mm、伸長率はタテ68.6%、
ヨコ155.5%、混用率”ライクラ”2.1重量%
ナイロン97.9重量%(内;熱融着糸8.3%)の特
性のものであった。
【0082】得られた立体構造編地は極めてソフトタッ
チで、表面スムースで、適度な張り腰を有し、衣料副資
材の肩パット、ブラカップ及びスーツケース裏材、パソ
コンカバーに用いたところ優れた特性のものであった。 [実施例3]立体構造編地の表面の編地と裏面の編地に
使用する被覆糸は、40デニールのポリウレタン弾性糸
(東レ・デュポン(株)製、登録商標”ライクラ”)を
芯糸とし、150デニール50フィラメント×9分割の
ポリエステル減量割繊型コンジュゲートマイクロファイ
バー(カネボウ合繊(株)製、登録商標”ピッチーナ”
コスモαタイプ)を鞘糸とした被覆弾性糸(ここで、E
と呼称)と実施例1で使用した被覆糸Aの2種を用い、
糸条にポリエステル芯鞘型の熱融着紡績糸1/48(ユ
ニチカ(株)製、登録商標”コルネッタ”、融点160
℃)とポリエステル50デニール24フィラメント(東
レ(株)製)を甘より80T/m合撚糸(ここで、Fと
呼称)を用いた。編機として22ゲージ30インチ径、
48口のM−48(Morat社(ドイツ)製、両面無
地機、パターンドラム付き)丸編機を用い、編組織とし
て表面の編地を6コースメッシュ編(3コース/同一ウ
エール、3コース/2ウエール振り編)、裏面の編地を
浮き編(ウエルト編)として、糸の配列給糸は、図3の
給糸口(1)及び(5)に糸条Fを、給糸口(2)及び(8)に被覆
糸Eを、給糸口(3)及び(7)に被覆糸Aを、給糸口(4)及
び(6)に被覆糸Fを給糸して編立た。開反して裏編地サ
イドを針布起毛機に掛けて起毛加工した。その後、オー
トクレープ式吊り型染色機を用い、分散染料を使用して
圧力以外は、実施例1と同一の条件で染色加工し、乾燥
し、テンター仕上機でセットした。
【0083】得られた立体構造編地の目付は385g/
m(幅132cm)、厚さ(起毛を含む)3mm、伸長
率はタテ58%、ヨコ115%、混用率”ライクラ”
3.2重量%、ポリエステル96.8重量%(内;熱融
着糸22.6重量%)であった。
【0084】得られた立体構造編地は起毛面及びメッシ
ュ面を有し、かつストレッチ性に富み、防寒衣料の上下
単品に、あるいはコート類、インテリヤのシートカバー
等に好適なものであった。 [実施例4]実施例1で使用したものと同一の立体構造
編地に吸湿性加工として、親水防汚加工剤「パーマロー
ズ−T」(英国デュポン社製)を1.6重量%付与し、
染色同浴処理した後、乾燥した。
【0085】得られた立体構造編地を使用したベッドパ
ッドは、適度なクッション性を有し、ムレ感のない通気
性のよいものであった。 [実施例5]実施例2で使用したものと同一の立体構造
編地に抗菌性加工として、有機系抗菌剤、シリコーン型
第4アンモニウム塩「セレベスーM」(東レ(株)製)
の抗菌剤A644を3.5重量%、固着樹脂剤M−3、
ACXを3重量%と助剤にノニオン、酢酸及びM815
等をそれぞれ1.6重量%添加して繊維表面に水性浴で
熱水97℃×50分間の固着処理した後、175℃×1
分間のキュア処理を施した。
【0086】得られた立体構造編地をスニーカーの指先
アッパー部と足入れトップ部に用いて実着したところ、
ソフトな履き心地で不快臭もなかった。 [実施例6]実施例3で使用したものと同一の立体構造
編地の裏面に撥水性加工として、アニオン系フッ素撥油
剤「ゾニールRP」(デユポン社製)を15重量%、耐
油併用剤(2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン
−4、7−ジオールのエチレンオキサイド10モル付加
物を5重量%)、絞り率50%で使用し、ドラムドライ
ヤーで100℃、20秒の乾燥をした。得られた撥水性
(JIS L−1005のスプレー法の撥水性N
O、)、撥油性(n−ヘプタンとヌジョールとの混合比
の組成物を被試験物に滴下して、その液滴を3分間以上
保持するか否かを撥油性NO、)として表すと、撥水性
100、撥油性130であった。
【0087】得られた立体構造編地を実施例1と同一の
裏面使いストレッチブーツの筒部に用いて実着したとこ
ろ、突然の雨降りに遭遇しても起毛面からの雨水の浸透
は無く、水滴は落下し、優れた撥水性を有するものであ
った。 [比較例1]実施例1で使用したものと同一の立体構造
編地の裏面に150デニール48フィラメントの”テト
ロン”仮より加工糸(東レ(株)製、DTYタイプ)を
図3の給糸口(2)、(4)、(6)及び(8)に給糸した以外は、
実施例1と同一の条件で編立、開反以降同様に処理し
た。得られた立体構造編地の目付は405g/m(幅1
12cm)、厚さ2.0mm、伸長率はタテ35.5%、
ヨコ62.2%、混用率”ライクラ”1.6重量%、ポリ
エステル98.4重量%(内;熱融着糸10.3重量%)
であった。
【0088】得られた立体構造編地は、タテ方向にしわ
が発生し、表裏編地の伸縮性に差を生じたものであっ
た。 [比較例2]実施例1における表裏両面の編地を接合す
る糸条を、比較例1で使用した同一の編地の裏面に用い
た150デニール48フィラメントの”テトロン”仮よ
り加工糸(前出、同一)を用いた以外は、実施例1と同
一の条件で編立、開反以降同様に処理した。得られた立
体構造編地の目付376g/m(幅112cm)、厚さ
2.13mm、伸長率はタテ38.5%、ヨコ78.2
%、混用率”ライクラ”1.8重量%、ポリエステル9
8.2重量%であった。
【0089】得られた立体構造編地はタテ方向にしわが
発生し、裁断カット端から目落ち伝線の発生がみられ
た。
【0090】
【発明の効果】本発明によれば、優れたハイ・ストレッ
チ性及び伸縮回復性、クッション性及び圧縮回復性、保
温性、通気性、形態安定性を具備し、繰り返し荷重に対
する耐ヘタリ性が大きく、審美性に優れた靴等のアッパ
ー材、中敷材、ブラカップ、カーシート、スリッパ、パ
ソコンカバー等に好適に用いられ得る立体構造編地を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の立体構造編地の一例を示す組織横断面
図である。
【図2】本発明の立体構造編地の一例を示す組織平面図
である。
【図3】本発明の立体構造編地の一例を示す丸編・編成
編方図である。
【図4】本発明の立体構造編地の製造に使用する編機の
一例を示す横断面図である。
【符号の説明】
1:表編地 2:シリンダーループ 2a:シリンダーループレッグ 2b:シリンダーループヘッド 4:裏編地 5:ダイヤルループ 5a:ダイヤルループレッグ 5b:ダイヤルループヘッド 7、8:糸条 11:ダイヤル長針 12:ダイヤル短針 13:シリンダー長針 14:シリンダー短針 21、22:針床(ベッド) 23:キャリッジ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】緯編組織で構成された表面と裏面の編地及
    び該表裏両面の編地を接合する糸条で構成されてなる立
    体構造編地であって、かつ、上記表裏両面の編地が、伸
    縮性糸の周りを非伸縮性糸で被覆した被覆糸を含有する
    ことを特徴とする立体構造編地。
  2. 【請求項2】表裏両面の編地を接合する糸条が熱融着糸
    を含有することを特徴とする請求項1に記載の立体構造
    編地。
  3. 【請求項3】伸縮性糸がポリウレタン系弾性繊維である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の立体構造編
    地。
  4. 【請求項4】タテ伸度が40%以上で、ヨコ伸度が80
    %以上であることを特徴とする請求項1、2または3に
    記載の立体構造編地。
  5. 【請求項5】伸縮性糸が2〜15重量%含有されてなる
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の立
    体構造編地。
  6. 【請求項6】熱融着糸が2.5重量%以上含有されてな
    ることを特徴とする請求項1,2,3、4または5に記
    載の立体構造編地。
  7. 【請求項7】表面と裏面の編地の編組織が相異すること
    を特徴とする請求項1、2、3、4、5または6に記載
    の立体構造編地。
  8. 【請求項8】透湿性加工が施されてなることを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5、6または7に記載の立体
    構造編地。
  9. 【請求項9】吸湿性加工が施されてなることを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5、6または7に記載の立体
    構造編地。
  10. 【請求項10】撥水性加工が施されてなることを特徴と
    する請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9に
    記載の立体構造編地。
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