JP2013163786A - 感光性シリコーン樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定のシラン化合物(a1)及び該シラン化合物(a1)の加水分解縮合生成物であるポリシロキンサン化合物(a2)の一方又は両方と、シリカ粒子(b)とを含むシリカ粒子混合物(A):100質量部、並びに光重合開始剤(B):0.01〜50質量部を含む感光性シリコーン樹脂組成物であって、該シリカ粒子混合物(A)が光重合性官能基を有し、該感光性シリコーン樹脂組成物を29SiNMR法によって測定したときのピーク面積から求められるシラノール量割合が0.2以下である、感光性シリコーン樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
下記一般式(1):
R1 n1SiX1 4-n1 (1)
{式中、R1は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基;であり、n1は、0〜3の整数であり、X1は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、及びアセトキシ基からなる群から選ばれる基であり、複数存在する場合のR1及びX1は、それぞれ、同一でも異なっていてもよい。}で表される1種類以上のシラン化合物(a1)及び該シラン化合物(a1)の加水分解縮合生成物であるポリシロキンサン化合物(a2)の一方又は両方と、シリカ粒子(b)とを含むシリカ粒子混合物(A):100質量部、並びに
光重合開始剤(B):0.01〜50質量部
を含む感光性シリコーン樹脂組成物であって、
該シリカ粒子混合物(A)が、光重合性官能基を有し、
該感光性シリコーン樹脂組成物を29SiNMR法によって測定したときのピーク面積から、下記計算式(2):
シラノール量割合=(D1×1+T1×2+T2+Q1×3+Q2×2+Q3)/[M1+(D1+D2)×2+(T1+T2+T3)×3+(Q1+Q2+Q3+Q4)×4] (2)
{式中、
M1とは、O原子と結合している結合手の数が1つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が1個のもののピーク面積であり、
D1とは、O原子と結合している結合手の数が2つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が1個のもののピーク面積であり、
D2とは、O原子と結合している結合手の数が2つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が2個のもののピーク面積であり、
T1とは、O原子と結合している結合手の数が3つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が1個のもののピーク面積であり、
T2とは、O原子と結合している結合手の数が3つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が2個のもののピーク面積であり、
T3とは、O原子と結合している結合手の数が3つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が3個のもののピーク面積であり、
Q1とは、O原子と結合している結合手の数が4つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が1個のもののピーク面積であり、
Q2とは、O原子と結合している結合手の数が4つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が2個のもののピーク面積であり、
Q3とは、O原子と結合している結合手の数が4つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が3個のもののピーク面積であり、そして
Q4とは、O原子と結合している結合手の数が4つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が4個のもののピーク面積である。}
に従って求められるシラノール量割合が、0.2以下である、感光性シリコーン樹脂組成物。
[2] 該シリカ粒子混合物(A)が、該シラン化合物(a1)及び該ポリシロキサン化合物(a2)の一方又は両方、並びにシリカ粒子(b)が縮合した縮合反応物である、上記[1]に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[3] 該シリカ粒子混合物(A)が、該ポリシロキサン化合物(a2)と該シリカ粒子(b)との縮合反応物、若しくは該シラン化合物(a1)及び該ポリシロキサン化合物(a2)と該シリカ粒子(b)との縮合反応物、又はこれらの組合せである、上記[1]又は[2]に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[4] 該シリカ粒子混合物(A)において、該シラン化合物(a1)が光重合性官能基を有し、若しくは該ポリシロキサン化合物(a2)が光重合性官能基を有し、又はこれらの組合せである、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[5] 該ポリシロキンサン化合物(a2)が、該一般式(1)で表されるシラン化合物(a1)の内、n1が1であるシラン化合物を含む原料の加水分解縮合生成物である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[6] 該ポリシロキンサン化合物(a2)が、該一般式(1)で表されるシラン化合物(a1)の内、n1が1であるシラン化合物及びn1が2であるシラン化合物を含む原料の加水分解縮合生成物である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[7] 該シリカ粒子混合物(A)100質量%中の該シリカ粒子(b)の含有率が1質量%以上80質量%以下である、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[8] 該シリカ粒子(b)が、アルコキシシランから湿式法により作製されたシリカ粒子である、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[9] 該シリカ粒子(b)の平均一次粒子径が、1nm以上100nm以下である、上記[1]〜[8]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[10] 該シリカ粒子混合物(A)が、Si−O−Y{式中、Yは、R2又はSiR3 3であり、R2及びR3は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基であり、複数存在するR3はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。}で表される末端構造を有し、かつ下記式(3):
0<[Si−O−SiR3 3]/([Si−O−R2]+[Si−O−SiR3 3])≦1 (3)
{式中、R2及びR3は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基であり、[Si−O−SiR3 3]は、シリカ粒子混合物(A)中に存在するSi−O−SiR3 3の数であり、そして[Si−O−R2]は、シリカ粒子混合物(A)中に存在するSi−O−R2の数である。}を満たす、上記[1]〜[9]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[11] 該Si−O−SiR3 3で表される末端構造が、下記一般式(4):
R3 3SiX2 (4)
{式中、R3は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基;であり、X2は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、及びアセトキシ基からなる群から選ばれる基であり、複数存在するR3は、同一でも異なっていてもよい。}又は下記一般式(5):
R3 3SiNHSiR3 3 (5)
{式中、R3は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基;であり、複数存在するR3は、同一でも異なっていてもよい。}で表される1種類以上のケイ素化合物(c)に由来する、上記[10]に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[12] 該Si−O−SiR3 3で表される末端構造が、該シラン化合物(a1)及びポリシロキサン化合物(a2)の一方又は両方並びにシリカ粒子(b)、又はこれらの縮合反応物を、該ケイ素化合物(c)と反応させて得られたものである、上記[11]に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[13] 該ケイ素化合物(c)が、該一般式(4)で表されるケイ素化合物の内、X2がハロゲン原子であるケイ素化合物である、上記[11]又は[12]に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[14] 該シリカ粒子混合物(A)のピーク分子量が1000以上200,000以下である、上記[1]〜[13]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[15] 該シリカ粒子混合物(A)の分子量500以下のエリア分率が20%以下である、上記[1]〜[14]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[16] 該光重合開始剤(B)が、光ラジカル重合開始剤である、上記[1]〜[15]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[17] 分子内に光重合性官能基を有し、かつ該シラン化合物(a1)及び該ポリシロキサン化合物(a2)とは異なる化合物(C)をさらに含む、上記[1]〜[16]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[18] 該化合物(C)が、炭素環及び複素環からなる群から選ばれる1種以上の環を分子内に1つ以上含む化合物を含む、上記[17]に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[19] 該シリカ粒子混合物(A)中の光重合性官能基が(メタ)アクリロイル基、スチリル基、ノルボルネイル基、エポキシ基、及びメルカプト基からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、若しくは
感光性シリコーン樹脂組成物が、分子内に光重合性官能基を有し、かつ該シラン化合物(a1)及び該ポリシロキサン化合物(a2)とは異なる化合物(C)をさらに含み、かつ該化合物(C)が有する光重合性官能基が(メタ)アクリロイル基、スチリル基、ノルボルネイル基、エポキシ基、及びメルカプト基からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、又は
これらの組合せである、上記[1]〜[18]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[20] 該シリカ粒子混合物(A)中の光重合性官能基が(メタ)アクリロイル基及びスチリル基からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、若しくは
感光性シリコーン樹脂組成物が、分子内に光重合性官能基を有し、かつ該シラン化合物(a1)及び該ポリシロキサン化合物(a2)とは異なる化合物(C)をさらに含み、かつ該化合物(C)が有する光重合性官能基が(メタ)アクリロイル基及びスチリル基からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、又は
これらの組合せである、上記[19]に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[21] 該シリカ粒子混合物(A)中の光重合性官能基がエポキシ基及びメルカプト基からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、若しくは
感光性シリコーン樹脂組成物が、分子内に光重合性官能基を有し、かつ該シラン化合物(a1)及び該ポリシロキサン化合物(a2)とは異なる化合物(C)をさらに含み、かつ該化合物(C)が有する光重合性官能基がエポキシ基及びメルカプト基からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、又は
これらの組合せである、上記[19]に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[22] 酸化防止剤及び紫外線吸収剤からなる群から選ばれる1種類以上の安定剤(D)をさらに含む、上記[1]〜[21]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[23] 光重合性官能基当量が、0.5mmol/g以上4.5mmol/g以下である、上記[1]〜[22]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
[24] 以下の工程:
下記一般式(1):
R1 n1SiX1 4-n1 (1)
{式中、R1は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基であり、n1は、0〜3の整数であり、X1は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、及びアセトキシ基からなる群から選ばれる基であり、複数存在する場合のR1及びX1は、それぞれ、同一でも異なっていてもよい。}で表される1種類以上のシラン化合物(a1)及び該シラン化合物(a1)の加水分解縮合生成物であるポリシロキサン化合物(a2)の一方又は両方と、シリカ粒子(b)とを含む混合物を縮合反応させて中間縮合物を得る第1の工程、
該中間縮合物に触媒を添加し、該中間縮合物を更に縮合反応させてシリカ粒子混合物(A)を得る第2の工程、
得られたシリカ粒子混合物(A)と光重合開始剤(B)とを混合する第3の工程、
を含む、感光性シリコーン樹脂組成物の製造方法。
[25] 該第1の工程において、該シラン化合物(a1)及び該ポリシロキサン化合物(a2)の一方又は両方と、シリカ粒子(b)とを混合して第1の混合物を形成し、該第1の混合物に、下記一般式(4):
R3 3SiX2 (4)
{式中、R3は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基;であり、X2は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、及びアセトキシ基からなる群から選ばれる基であり、複数存在するR3は同一でも異なっていてもよい。}又は下記一般式(5):
R3 3SiNHSiR3 3 (5)
{式中、R3は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基;である。}で表される1種類以上のケイ素化合物(c)をさらに加えて第2の混合物を形成し、該第2の混合物を縮合反応させて該中間縮合物を得る、上記[24]に記載の方法。
[26] 該第3の工程において、分子内に光重合性官能基を有し、かつ該シラン化合物(a1)及び該ポリシロキサン化合物(a2)とは異なる化合物(C)、並びに酸化防止剤及び紫外線吸収剤からなる群から選ばれる1種類以上の安定剤(D)をさらに混合する、上記[24]又は[25]に記載の方法。
[27] 上記[1]〜[23]のいずれかに記載の感光性シリコーン樹脂組成物に、主波長が200〜500nmである光を照射する硬化工程を含む、感光性シリコーン樹脂組成物の硬化物の製造方法。
[28] 該硬化工程の後、100℃以上300℃以下でのベーク工程をさらに含む、上記[27]に記載の方法。
[29] 上記[27]又は[28]に記載の方法によって得られた、硬化物。
[30] 上記[27]又は[28]に記載の方法により製造された、プラスチックレンズ。
[31] 上記[27]又は[28]に記載の方法により製造された、レプリカ材。
[32] 上記[27]又は[28]に記載の方法により製造された、表面被覆材。
本発明の感光性シリコーン樹脂組成物は、光重合性官能基を有するシリカ粒子混合物(A):100質量部と、光重合開始剤(B):0.01〜50質量部とを含み、該感光性シリコーン樹脂組成物のシラノール量割合が0.2以下と低いことを特徴としている。光重合性官能基および光重合開始剤を含むことで優れた硬化性を持たせることができ、シリカ粒子を混合することで剛性と耐光性に優れ、さらにシラノール量割合が0.2以下と低くすることで、高温下に晒した場合のシラノールの縮合を減らすことができるため、重量減少及び寸法変化を小さくすることができ、さらに厚膜に成形した場合にも耐クラック性に優れる。
シラノール量割合=(D1×1+T1×2+T2+Q1×3+Q2×2+Q3)/[M1+(D1+D2)×2+(T1+T2+T3)×3+(Q1+Q2+Q3+Q4)×4] (2)
に従って求めたものである。
シリカ粒子混合物(A)は、少なくとも、後述のシラン化合物(a1)及び/又は後述のポリシロキサン化合物(a2)と、シリカ粒子(b)とを含む。
本発明に用いるポリシロキサン化合物(a2)は、下記一般式(1):
R1 n1SiX1 4-n1 (1)
{式中、R1は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基;であり、n1は、0〜3の整数であり、X1は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、及びアセトキシ基からなる群から選ばれる基であり、複数存在する場合のR1及びX1は、それぞれ、同一でも異なっていてもよい。}で表される1種類以上のシラン化合物(a1)、又はその縮合物を加水分解し(但し、該シラン化合物がシラノール基を有する場合は必須ではない)、次いで縮合して得られた生成物である。
本発明において用いるシリカ粒子(b)とは、電子顕微鏡でその形状及び粒径が確認可能なものである。
シリカ粒子混合物(A)は、ポリシロキサン化合物(a2)及び/又は上記一般式(1)で表されるシラン化合物(a1)と、シリカ粒子(b)とを含む。シリカ粒子混合物(A)は、シリカ粒子(b)とポリシロキサン化合物(a2)とを混合し、又はシリカ粒子(b)とポリシロキサン化合物(a2)及び上記一般式(1)で表されるシラン化合物(a1)とを混合し、又はシリカ粒子(b)と上記一般式(1)で表されるシラン化合物(a1)とを混合して得ることができる。ポリシロキサン化合物(a2)及び/又は上記一般式(1)で表されるシラン化合物(a1)、並びにシリカ粒子(b)は化学結合していなくても化学結合していてもよいが、シラノール量割合が低くなるため、縮合反応によって共有結合していることが好ましい。好ましい態様において、シリカ粒子混合物(A)は、シラン化合物(a1)及びポリシロキサン化合物(a2)の一方又は両方、並びにシリカ粒子(b)が縮合した縮合反応物である。
0<[Si−O−SiR3 3]/([Si−O−R2]+[Si−O−SiR3 3])≦1 (3)
{式中、R2及びR3は、前記定義の通りであり、[Si−O−SiR3 3]は、シリカ粒子混合物(A)中に存在するSi−O−SiR3 3の数であり、そして[Si−O−R2]は、シリカ粒子混合物(A)中に存在するSi−O−R2の数である。}を満たすようにすることも挙げられる。
[Si−O−SiR3 3]/([Si−O−R2]+[Si−O−SiR3 3])の値が0より大きいと感光性シリコーン樹脂組成物中のシラノール量割合を下げることができ、好ましい。上記値は、好ましくは0.1以上0.9以下、さらに好ましくは0.2以上0.8以下である。
ケイ素化合物(c)(本開示で、M1成分ともいう)は、シラノール基又はアルコキシ基と反応してSi−O−Si結合を形成する能力を有する部位をSi原子1つ当たり1つ有する化合物である。好ましい例としては、
下記一般式(4):
R3 3SiX2 (4)
{式中、R3は、水素原子;又は炭素数1〜20、好ましくは1〜10の有機基;であり、X2は水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、及びアセトキシ基からなる群から選ばれる基であり、複数存在する場合のR3は同一でも異なっていてもよい。}で表される化合物(すなわち、一般式(1)で表されるシラン化合物のうち、n1が3である化合物)、
下記一般式(5):
R3 3SiNHSiR3 3 (5)
{式中、R3は、水素原子;又は炭素数1〜20、好ましくは1〜10の有機基;であり、複数存在する場合のR3は、それぞれ、同一でも異なっていてもよい。}で表されるジシラザン化合物、
下記一般式(6):
R7 3SiH (6)
{式中、R7は、水素原子;又は炭素数1〜10の有機基;であり、複数存在するR7は同一でも異なっていてもよい。}で表されるシラン化合物、
下記一般式(7):
R8 3SiSiR8 3 (7)
{式中、R8は、水素原子;又は炭素数1〜10の有機基;であり、複数存在するR8は同一でも異なっていてもよい。}で表されるジシラン化合物、
下記一般式(8):
R9 3SiNHCONHSiR9 3 (8)
{式中、R9は、水素原子;又は炭素数1〜10の有機基;であり、複数存在するR9は同一でも異なっていてもよい。}で表されるウレア化合物、
下記一般式(9):
R10 3SiOSiR10 3 (9)
{式中、R10は、水素原子;又は炭素数1〜10の有機基;であり、複数存在するR10は同一でも異なっていてもよい。}で表されるジシロキサン化合物、さらに、
N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフロロアセトアミド、トリメチルシリルトリフロロメタンスルホネート等が挙げられる。
本発明に係る感光性シリコーン樹脂組成物は、感光性を付与する目的で、光重合開始剤(B)を含む。光重合開始剤(B)を添加することにより感光性シリコーン樹脂組成物の光ラジカル重合及び/又は光カチオン重合を進行させることができる。好ましい光重合開始剤(B)としては、波長365nmの光に吸収を持つ以下の化合物が挙げられる。
(1)ベンゾフェノン誘導体:例えば、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、
(2)アセトフェノン誘導体:例えば、トリクロロアセトフェノン、2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、フェニルグリオキシル酸メチル、(2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン)(BASF株式会社製IRGACURE(登録商標)127)、
(3)チオキサントン誘導体:例えば、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、
(4)ベンジル誘導体:例えば、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、
(5)ベンゾイン誘導体:例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1フェニルプロパン−1−オン、
(6)オキシム系化合物:例えば、1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)](BASF株式会社製IRGACURE(登録商標) OXE01)、エタノン、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−、1−(O−アセチルオキシム)(BASF株式会社製IRGACURE(登録商標) OXE02)、
(8)α−アミノアルキルフェノン系化合物:例えば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(BASF株式会社製IRGACURE(登録商標)369)、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)ブタン−1−オン、
(9)フォスフィンオキサイド系化合物:例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASF株式会社製LUCIRIN(登録商標) TPO)、
(10)チタノセン化合物:例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム、
(11)ベンゾエイト誘導体:例えば、エチル−p−(N,N−ジメチルアミノベンゾエイト)、
(12)アクリジン誘導体:例えば、9−フェニルアクリジン。
陰イオンとして、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、SbCl6 2-、BF4−、SnCl6 -、FeCl4 -、BiCl5 2-などを持つアリールジアゾニウム塩が挙げられる。また、陰イオンとして、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、SbCl6 2-、BF4 -、ClO4 -、CF3SO3 -、FSO3 -、F2PO2 -、B(C6F5)4 -などを持つジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアリールセレノニウム塩を用いることができる。さらに、陰イオンとして、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -などを持つジアルキルフェナシルスルホニウム塩、ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルスルフォニウム塩、α−ヒドロキシメチルベンゾインスルホン酸エステル、N−ヒドロキシイミドスルホネート、α−スルホニロキシケトン、β−スルホニロキシケトンなどのスルホン酸エステル、鉄のアレン化合物、シラノール−アルミニウム錯体、o−ニトロベンジル−トリフェニルシリルエーテルなどが挙げられる。PF6 -,AsF6 -を持つアリールジアゾニウム塩も挙げられる。
本発明に係る感光性シリコーン樹脂組成物には、屈折率の向上、硬化性の向上、密着性の向上、硬化成形物の柔軟性の向上、及び感光性樹脂組成物の低粘度化によるハンドリング性向上を含む優れた特性を有する感光性樹脂組成物を提供する目的のために、光重合性官能基を有するシリカ粒子混合物(A)に加えて、分子内に光重合性官能基を有し、かつシラン化合物(a1)及びポリシロキサン化合物(a2)とは異なる化合物(C)をさらに含有させることが好ましい。化合物(C)は、単独で又は2種以上の混合物として使用してもよい。化合物(C)中の光重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、グリシジル基、オキセタン、ビニルエーテル、メルカプト基、スチリル基、ノルボルネイル基、ビニル基、アリル基、及びその他の不飽和炭素結合を有する基が挙げられ、これらの各種の炭化水素含有基の水素原子又は主鎖骨格の一部が、炭化水素基、エーテル結合、エステル基(又は結合)、水酸基、チオエーテル基、カルボニル基、カルボキシル基、カルボン酸無水物結合、チオエーテル結合、スルホン基、アルデヒド基、アミノ基、置換アミノ基、アミド基(又は結合)、イミド基(又は結合)、イミノ基、ウレア基(又は結合)、ウレタン基(又は結合)、イソシアネート基、シアノ基等の極性基(又は極性結合)あるいはフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子等から選ばれる置換基で部分置換されたものが挙げられる。化合物(C)が有する光重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、ノルボルネイル基、エポキシ基、及びメルカプト基が好ましい。硬化性の観点からは(メタ)アクリロイル基及び/又はスチリル基がより好ましく、硬化時の低収縮性の観点からはエポキシ基及び/又はメルカプト基がより好ましく、化合物の種類が多いことによる粘度及び屈折率の調整容易性の観点から、(メタ)アクリロイル基がさらに好ましい。
本発明に係る感光性シリコーン樹脂組成物は、耐熱性及び耐光性を向上させる観点から、酸化防止剤及び/又は紫外線吸収剤(D)を含有してもよい。酸化防止剤及び/又は紫外線吸収剤(D)としては、例えば、以下の物質を挙げることができる。
(2)リン系熱安定剤:トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、ビス[2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル]エチルエステル亜リン酸
(3)イオウ系熱安定剤:ジドデシル3,3’−チオジプロピオネート、ジオクタデシル3,3’−チオジプロピオネート
(5)シアノアクリレート系紫外線吸収剤:2,2−ビス{[2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル]メチル}プロパン−1,3−ジイル=ビス(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリラート)、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸エチル、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸2−エチルヘキシル
(6)トリアジン系紫外線吸収剤:2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール
(8)ヒンダードアミン系光熱安定剤:ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物、オレフィン(C20−C24)・無水マレイン酸・4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン共重合物、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジン)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−N,N’−ジホルミルヘキサメチレンジアミン
(9)その他熱安定剤:3,4−ジヒドロ−2,5,7,8−テトラメチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデシル)−2H−ベンゾピラン−6−オール、2’,3−ビス[[3−[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニル]]プロピオノヒドラジド
(10)その他紫外線吸収剤:2−エチルヘキシル−4−メトキシシンナマート、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート。
本発明の別の態様は、以下の工程:
下記一般式(1):
R1 n1SiX1 4-n1 (1)
{式中、R1は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基であり、n1は、0〜3の整数であり、X1は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、及びアセトキシ基からなる群から選ばれる基であり、複数存在する場合のR1及びX1は、それぞれ、同一でも異なっていてもよい。}で表される1種類以上のシラン化合物(a1)及び該シラン化合物(a1)の加水分解縮合生成物であるポリシロキサン化合物(a2)の一方又は両方と、シリカ粒子(b)とを含む混合物を縮合反応させて中間縮合物を得る第1の工程、
該中間縮合物に触媒を添加し、該中間縮合物を更に縮合反応させてシリカ粒子混合物(A)を得る第2の工程、
得られたシリカ粒子混合物(A)と光重合開始剤(B)とを混合する第3の工程、
を含む、感光性シリコーン樹脂組成物の製造方法を提供する。
本発明の感光性シリコーン樹脂組成物の硬化方法としては、200〜500nmの波長領域に主波長を有する光を照射させることが好ましく、300〜450nmの波長領域に主波長を有する光を照射させることがより好ましい。
以下に、シリカ粒子混合物(A)の合成に用いたポリシロキサン化合物(a2)の構造式を示す。
500mLのナス型フラスコに、3−メタクリロキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン(以下、MEDMOと略称する。)27.60g(0.119mol)、メチルトリメトキシシラン(以下、MTMSと略称する。)16.18g(0.119mol)、エタノール10gを投入し、攪拌した。別途容器に蒸留水21.38g、10質量%塩酸0.004gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて、上記500mLナスフラスコに10分かけて滴下した。滴下終了後、冷却管をセットし、オイルバスを用いて窒素気流下で、80℃2時間還流させ、ポリシロキサン化合物(a2)を含む反応液を得た。
実施例1で得られたポリマー1 94.3質量%に、トリシクロデカンジメタノールジアクリレートを5質量%、光重合開始剤(B)として0.5質量%の2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、安定剤(D)として0.2質量%のペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASF株式会社製IRGANOX(登録商標)1010)を添加し、常温で溶解するまでウェブローターで攪拌し、感光性シリコーン樹脂組成物(P−2)を調製した。
実施例1で得られたポリマー1 59.3質量%に、化合物(C)としてトリシクロデカンジメタノールジアクリレートを40質量%、光重合開始剤(B)として0.5質量%の2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、安定剤(D)として0.2質量%のペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを添加し、常温で溶解するまでウェブローターで攪拌し、感光性シリコーン樹脂組成物(P−3)を調製した。
500mLのナス型フラスコに、MEDMO6.20g(0.027mol)、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(以下、MEMOと略称する。)7.95g(0.032mol)、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(以下、CyMDMSと略称する)7.03g(0.037mol)、エタノール10gを投入し、攪拌した。別途容器に蒸留水8.06g、10質量%塩酸0.004gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて、上記500mLナスフラスコに10分かけて滴下した。滴下終了後、冷却管をセットし、オイルバスを用いて窒素気流下で、80℃2時間還流させ、ポリシロキサン化合物(a2)を含む反応液を得た。
500mLのナス型フラスコに、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(以下、AcMOと略称する。)30.23g(0.129mol)、MTMS17.57g(0.129mol)、エタノール10gを投入し、攪拌した。別途容器に蒸留水27.86g、10質量%塩酸0.004gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて、上記500mLナスフラスコに10分かけて滴下した。滴下終了後、冷却管をセットし、オイルバスを用いて窒素気流下で、80℃2時間還流させ、ポリシロキサン化合物(a2)を含む反応液を得た。
別途容器に、蒸留水10.00g、エタノール10.00g、10質量%塩酸0.100gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて上記ナス型フラスコに10分かけて、撹拌しながら滴下した。滴下後、このナス型フラスコに冷却管をセットし、窒素気流下で80℃1時間還流させた。
500mLのナス型フラスコに、p−スチリルトリメトキシシラン(以下、StMOと略称する。)30.24g(0.135mol)、MTMS18.39g(0.135mol)、エタノール10gを投入し、攪拌した。別途容器に蒸留水29.16g、10質量%塩酸0.004gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて、上記500mLナスフラスコに10分かけて滴下した。滴下終了後、冷却管をセットし、オイルバスを用いて窒素気流下で、80℃2時間還流させ、ポリシロキサン化合物(a2)を含む反応液を得た。
別途容器に、蒸留水10.00g、エタノール10.00g、10質量%塩酸0.100gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて上記ナス型フラスコに10分かけて、撹拌しながら滴下した。滴下後、このナス型フラスコに冷却管をセットし、窒素気流下で80℃1時間還流させた。
500mLのナス型フラスコに、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(以下、GlyMOと略称する)30.23g(0.128mol)、MTMS17.42g(0.128mol)、エタノール10gを投入し、攪拌した。別途容器に蒸留水27.63g、10質量%塩酸0.004gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて、上記500mLナスフラスコに10分かけて滴下した。滴下終了後、冷却管をセットし、オイルバスを用いて窒素気流下で、80℃2時間還流させ、ポリシロキサン化合物(a2)を含む反応液を得た。
別途容器に、蒸留水10.00g、エタノール10.00g、10質量%塩酸0.100gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて上記ナス型フラスコに10分かけて、撹拌しながら滴下した。滴下後、このナス型フラスコに冷却管をセットし、窒素気流下で80℃1時間還流させた。
500mLのナス型フラスコに、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(以下、MeMOと略称する。)30.28g(0.154mol)、MTMS21.01g(0.154mol)、エタノール10gを投入し、攪拌した。別途容器に蒸留水33.32g、10質量%塩酸0.004gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて、上記500mLナスフラスコに10分かけて滴下した。滴下終了後、冷却管をセットし、オイルバスを用いて窒素気流下で、80℃2時間還流させ、ポリシロキサン化合物(a2)を含む反応液を得た。
別途容器に、蒸留水10.00g、エタノール10.00g、10質量%塩酸0.100gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて上記ナス型フラスコに10分かけて、撹拌しながら滴下した。滴下後、このナス型フラスコに冷却管をセットし、窒素気流下で80℃1時間還流させた。
500mLのナス型フラスコに、MEDMO23.92g(0.103mol)、MTMS14.02g(0.103mol)、エタノール10gを投入し、攪拌した。別途容器に蒸留水18.53g、10質量%塩酸0.004gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて、上記500mLナスフラスコに10分かけて滴下した。滴下終了後、冷却管をセットし、オイルバスを用いて窒素気流下で、80℃2時間還流させ、ポリシロキサン化合物(a2)を含む反応液を得た。
別途容器に、蒸留水10.00g、エタノール10.00g、10質量%塩酸0.100gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて上記ナス型フラスコに10分かけて、撹拌しながら滴下した。滴下後、このナス型フラスコに冷却管をセットし、窒素気流下で80℃1時間還流させた。
500mLのナス型フラスコに、MEMO30.22g(0.122mol)、MTMS16.57g(0.122mol)、エタノール10gを投入し、攪拌した。別途容器に蒸留水26.28g、10質量%塩酸0.004gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて、上記500mLナスフラスコに10分かけて滴下した。滴下終了後、冷却管をセットし、オイルバスを用いて窒素気流下で、80℃2時間還流させ、ポリシロキサン化合物(a2)を含む反応液を得た。
別途容器に、蒸留水10.00g、エタノール10.00g、10質量%塩酸0.100gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて上記ナス型フラスコに10分かけて、撹拌しながら滴下した。滴下後、このナス型フラスコに冷却管をセットし、窒素気流下で80℃1時間還流させた。
500mLのナス型フラスコに、MEDMO27.60g(0.119mol)、MTMS16.18g(0.119mol)、エタノール10gを投入し、攪拌した。別途容器に蒸留水21.38g、10質量%塩酸0.004gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて、上記500mLナスフラスコに10分かけて滴下した。滴下終了後、冷却管をセットし、オイルバスを用いて窒素気流下で、80℃2時間還流させ、ポリシロキサン化合物(a2)を含む反応液を得た。
別途容器に、蒸留水10.00g、エタノール10.00g、10質量%塩酸0.100gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて上記ナス型フラスコに10分かけて、撹拌しながら滴下した。滴下後、このナス型フラスコに冷却管をセットし、窒素気流下で80℃1時間還流させた。
500mLのナス型フラスコに、MEDMO25.77g(0.111mol)、MTMS15.10g(0.111mol)、エタノール10gを投入し、攪拌した。別途容器に蒸留水19.96g、10質量%塩酸0.004gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて、上記500mLナスフラスコに10分かけて滴下した。滴下終了後、冷却管をセットし、オイルバスを用いて窒素気流下で、80℃2時間還流させ、ポリシロキサン化合物(a2)を含む反応液を得た。
別途容器に、蒸留水10.00g、エタノール10.00g、10質量%塩酸0.100gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて上記ナス型フラスコに10分かけて、撹拌しながら滴下した。滴下後、このナス型フラスコに冷却管をセットし、窒素気流下で80℃1時間還流させた。
500mLのナス型フラスコに、MEDMO25.77g(0.111mol)、MTMS15.10g(0.111mol)、エタノール10gを投入し、攪拌した。別途容器に蒸留水19.96g、10質量%塩酸0.004gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて、上記500mLナスフラスコに10分かけて滴下した。滴下終了後、冷却管をセットし、オイルバスを用いて窒素気流下で、80℃2時間還流させ、ポリシロキサン化合物(a2)を含む反応液を得た。
別途容器に、蒸留水10.00g、エタノール10.00g、10質量%塩酸0.100gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて上記ナス型フラスコに10分かけて、撹拌しながら滴下した。滴下後、このナス型フラスコに冷却管をセットし、窒素気流下で80℃1時間還流させた。
500mLのナス型フラスコに、MEDMO5.88g(0.025mol)、MEMO7.54g(0.030mol)、CyMDMS6.67g(0.035mol)、エタノール10gを投入し、攪拌した。別途容器に蒸留水7.649g、10質量%塩酸0.004gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて、上記500mLナスフラスコに10分かけて滴下した。滴下終了後、冷却管をセットし、オイルバスを用いて窒素気流下で、80℃2時間還流させ、ポリシロキサン化合物(a2)を含む反応液を得た。
別途容器に、蒸留水10.00g、エタノール10.00g、10質量%塩酸0.400gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて上記ナス型フラスコに10分かけて、撹拌しながら滴下した。滴下後、このナス型フラスコに冷却管をセットし、窒素気流下で80℃1時間還流させた。
500mLのナス型フラスコに、MEDMO36.80g(0.158mol)、MTMS21.57g(0.158mol)、エタノール10gを投入し、攪拌した。別途容器に蒸留水28.50g、10質量%塩酸0.004gを取り、混合した後、滴下ロートを用いて、上記500mLナスフラスコに10分かけて滴下した。滴下終了後、冷却管をセットし、オイルバスを用いて窒素気流下で、80℃6時間還流させた。
300mLのナス型フラスコに、ペンタエリスリトールトリアクリレート74.58g(0.250mol)、γ―イソシアナトプロピルトリメトキシシラン51.35g(0.25mol)を投入し、室温で1時間撹拌した後、冷却管をセットし、オイルバスを用いて窒素気流下で60℃3時間還流し、シリル化アクリレートを得た。
[硬化成形物の作製]
得られた感光性樹脂組成物(P−1)をフッ素化合物からなる離型剤で表面処理した無アルカリガラス(厚み0.7mm、縦横5cm×10cm、コーニング製)上の中央部にスポイトを用いて5滴滴下した。このとき、無アルカリガラス上の両脇に2つのポリカーボネート製フィルム(厚み1mm、縦横0.5cm×5cm)を敷き、感光性樹脂組成物の上にさらに別のフッ素化合物からなる離型剤で表面処理した無アルカリガラスを置き固定し、滴下した感光性樹脂組成物を2枚の無アルカリガラスで挟むことで酸素硬化阻害が無視できる嫌気下とした。その後、片方の無アルカリガラス面より、メタルハライドランプ(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製 CV−110Q−G、主波長約380nm)を用いて3000mJ/cm2の光量で紫外線照射し、膜厚1mmの硬化成形物を作製し、硬化成形物1とした。
ポリマー1の30質量%の重クロロホルム溶液にクロミニウムアセチルアセトネートを0.6質量%添加してサンプル調製を行い、NMR(核磁気共鳴)装置((日本電子株式会社製ECA700)で、SI10のプローブを用い、139.1MHzの観測周波数でno spinにて、待ち時間を120秒、積算回数を200回として測定を行った。図1にポリマー1の29Si−NMR測定結果を示す。
Viscotek社製GPC Max、TDA305、及びTSKgelGMHHR−Mカラムを使用し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定を行った。サンプルはテトラヒドロフラン溶媒中、ポリマー1を1質量%溶液に調製し、示差屈折率計(RI)により標準ポリメチルメタクリレート換算の質量平均分子量(Mw)を求めた。ピーク分子量は1992であった。
分子量500以下のエリア分率は、示差屈折率計(RI)によるピークにおける、分子量500以下の面積/全面積より求めた。ポリマー1において、分子量500以下の面積は、18.11mVmL、全面積は、347.02mVmLであり、分子量500以下のエリア面積は、5.2%であった。同様に、各ポリマーの値を求めた。結果を表1に示す。
作製した硬化成形物1〜硬化成形物16の膜厚を測定し、150℃酸素雰囲気下に100時間放置し、再度、硬化成形物1〜硬化成形物16の膜厚を測定した。放置前の膜厚を100%として、放置後の膜厚をパーセントで算出し、98%以上を○、98%未満97%以上を△、97%未満を×として評価した。
作製した硬化成形物1〜硬化成形物16の重量を測定し、150℃酸素雰囲気下の条件に100時間放置し、再度、硬化成形物1〜硬化成形物16の重量を測定した。100時間放置する前の重量を100%として、放置後の重量をパーセントで算出し、98%以上を○、98%未満97%以上を△、97%未満を×として評価した。
作製した硬化成形物1〜硬化成形物16を5点ずつ、150℃酸素雰囲気下に100時間放置した。放置後の硬化成形物1〜硬化成形物16を目視観察し、5点ともクラックがないものを○、1点〜4点クラックがあるものを△、5点ともクラックがあるものを×として評価した。
Claims (32)
- 以下の成分:
下記一般式(1):
R1 n1SiX1 4-n1 (1)
{式中、R1は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基;であり、n1は、0〜3の整数であり、X1は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、及びアセトキシ基からなる群から選ばれる基であり、複数存在する場合のR1及びX1は、それぞれ、同一でも異なっていてもよい。}で表される1種類以上のシラン化合物(a1)及び該シラン化合物(a1)の加水分解縮合生成物であるポリシロキンサン化合物(a2)の一方又は両方と、シリカ粒子(b)とを含むシリカ粒子混合物(A):100質量部、並びに
光重合開始剤(B):0.01〜50質量部
を含む感光性シリコーン樹脂組成物であって、
該シリカ粒子混合物(A)が、光重合性官能基を有し、
該感光性シリコーン樹脂組成物を29SiNMR法によって測定したときのピーク面積から、下記計算式(2):
シラノール量割合=(D1×1+T1×2+T2+Q1×3+Q2×2+Q3)/[M1+(D1+D2)×2+(T1+T2+T3)×3+(Q1+Q2+Q3+Q4)×4] (2)
{式中、
M1とは、O原子と結合している結合手の数が1つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が1個のもののピーク面積であり、
D1とは、O原子と結合している結合手の数が2つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が1個のもののピーク面積であり、
D2とは、O原子と結合している結合手の数が2つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が2個のもののピーク面積であり、
T1とは、O原子と結合している結合手の数が3つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が1個のもののピーク面積であり、
T2とは、O原子と結合している結合手の数が3つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が2個のもののピーク面積であり、
T3とは、O原子と結合している結合手の数が3つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が3個のもののピーク面積であり、
Q1とは、O原子と結合している結合手の数が4つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が1個のもののピーク面積であり、
Q2とは、O原子と結合している結合手の数が4つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が2個のもののピーク面積であり、
Q3とは、O原子と結合している結合手の数が4つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が3個のもののピーク面積であり、そして
Q4とは、O原子と結合している結合手の数が4つであるSi原子のうち、Si−O−Si結合が4個のもののピーク面積である。}
に従って求められるシラノール量割合が、0.2以下である、感光性シリコーン樹脂組成物。 - 前記シリカ粒子混合物(A)が、前記シラン化合物(a1)及び前記ポリシロキサン化合物(a2)の一方又は両方、並びにシリカ粒子(b)が縮合した縮合反応物である、請求項1に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 前記シリカ粒子混合物(A)が、前記ポリシロキサン化合物(a2)と前記シリカ粒子(b)との縮合反応物、若しくは前記シラン化合物(a1)及び前記ポリシロキサン化合物(a2)と前記シリカ粒子(b)との縮合反応物、又はこれらの組合せである、請求項1又は2に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 前記シリカ粒子混合物(A)において、前記シラン化合物(a1)が光重合性官能基を有し、若しくは前記ポリシロキサン化合物(a2)が光重合性官能基を有し、又はこれらの組合せである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 前記ポリシロキンサン化合物(a2)が、前記一般式(1)で表されるシラン化合物(a1)の内、n1が1であるシラン化合物を含む原料の加水分解縮合生成物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 前記ポリシロキンサン化合物(a2)が、前記一般式(1)で表されるシラン化合物(a1)の内、n1が1であるシラン化合物及びn1が2であるシラン化合物を含む原料の加水分解縮合生成物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 前記シリカ粒子混合物(A)100質量%中の前記シリカ粒子(b)の含有率が1質量%以上80質量%以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 前記シリカ粒子(b)が、アルコキシシランから湿式法により作製されたシリカ粒子である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 前記シリカ粒子(b)の平均一次粒子径が、1nm以上100nm以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 前記シリカ粒子混合物(A)が、Si−O−Y{式中、Yは、R2又はSiR3 3であり、R2及びR3は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基であり、複数存在するR3はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。}で表される末端構造を有し、かつ下記式(3):
0<[Si−O−SiR3 3]/([Si−O−R2]+[Si−O−SiR3 3])≦1 (3)
{式中、R2及びR3は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基であり、[Si−O−SiR3 3]は、シリカ粒子混合物(A)中に存在するSi−O−SiR3 3の数であり、そして[Si−O−R2]は、シリカ粒子混合物(A)中に存在するSi−O−R2の数である。}を満たす、請求項1〜9のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。 - 前記Si−O−SiR3 3で表される末端構造が、下記一般式(4):
R3 3SiX2 (4)
{式中、R3は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基;であり、X2は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、及びアセトキシ基からなる群から選ばれる基であり、複数存在するR3は、同一でも異なっていてもよい。}又は下記一般式(5):
R3 3SiNHSiR3 3 (5)
{式中、R3は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基;であり、複数存在するR3は、同一でも異なっていてもよい。}で表される1種類以上のケイ素化合物(c)に由来する、請求項10に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。 - 前記Si−O−SiR3 3で表される末端構造が、前記シラン化合物(a1)及びポリシロキサン化合物(a2)の一方又は両方並びにシリカ粒子(b)、又はこれらの縮合反応物を、前記ケイ素化合物(c)と反応させて得られたものである、請求項11に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 前記ケイ素化合物(c)が、前記一般式(4)で表されるケイ素化合物の内、X2がハロゲン原子であるケイ素化合物である、請求項11又は12に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 前記シリカ粒子混合物(A)のピーク分子量が1000以上200,000以下である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 前記シリカ粒子混合物(A)の分子量500以下のエリア分率が20%以下である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 前記光重合開始剤(B)が、光ラジカル重合開始剤である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 分子内に光重合性官能基を有し、かつ前記シラン化合物(a1)及び前記ポリシロキサン化合物(a2)とは異なる化合物(C)をさらに含む、請求項1〜16のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 前記化合物(C)が、炭素環及び複素環からなる群から選ばれる1種以上の環を分子内に1つ以上含む化合物を含む、請求項17に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 前記シリカ粒子混合物(A)中の光重合性官能基が(メタ)アクリロイル基、スチリル基、ノルボルネイル基、エポキシ基、及びメルカプト基からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、若しくは
感光性シリコーン樹脂組成物が、分子内に光重合性官能基を有し、かつ前記シラン化合物(a1)及び前記ポリシロキサン化合物(a2)とは異なる化合物(C)をさらに含み、かつ該化合物(C)が有する光重合性官能基が(メタ)アクリロイル基、スチリル基、ノルボルネイル基、エポキシ基、及びメルカプト基からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、又は
これらの組合せである、請求項1〜18のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。 - 前記シリカ粒子混合物(A)中の光重合性官能基が(メタ)アクリロイル基及びスチリル基からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、若しくは
感光性シリコーン樹脂組成物が、分子内に光重合性官能基を有し、かつ前記シラン化合物(a1)及び前記ポリシロキサン化合物(a2)とは異なる化合物(C)をさらに含み、かつ該化合物(C)が有する光重合性官能基が(メタ)アクリロイル基及びスチリル基からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、又は
これらの組合せである、請求項19に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。 - 前記シリカ粒子混合物(A)中の光重合性官能基がエポキシ基及びメルカプト基からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、若しくは
感光性シリコーン樹脂組成物が、分子内に光重合性官能基を有し、かつ前記シラン化合物(a1)及び前記ポリシロキサン化合物(a2)とは異なる化合物(C)をさらに含み、かつ該化合物(C)が有する光重合性官能基がエポキシ基及びメルカプト基からなる群から選ばれる少なくとも1種類であり、又は
これらの組合せである、請求項19に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。 - 酸化防止剤及び紫外線吸収剤からなる群から選ばれる1種類以上の安定剤(D)をさらに含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 光重合性官能基当量が、0.5mmol/g以上4.5mmol/g以下である、請求項1〜22のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物。
- 以下の工程:
下記一般式(1):
R1 n1SiX1 4-n1 (1)
{式中、R1は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基であり、n1は、0〜3の整数であり、X1は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、及びアセトキシ基からなる群から選ばれる基であり、複数存在する場合のR1及びX1は、それぞれ、同一でも異なっていてもよい。}で表される1種類以上のシラン化合物(a1)及び該シラン化合物(a1)の加水分解縮合生成物であるポリシロキサン化合物(a2)の一方又は両方と、シリカ粒子(b)とを含む混合物を縮合反応させて中間縮合物を得る第1の工程、
該中間縮合物に触媒を添加し、該中間縮合物を更に縮合反応させてシリカ粒子混合物(A)を得る第2の工程、
得られたシリカ粒子混合物(A)と光重合開始剤(B)とを混合する第3の工程、
を含む、感光性シリコーン樹脂組成物の製造方法。 - 前記第1の工程において、前記シラン化合物(a1)及び前記ポリシロキサン化合物(a2)の一方又は両方と、シリカ粒子(b)とを混合して第1の混合物を形成し、該第1の混合物に、下記一般式(4):
R3 3SiX2 (4)
{式中、R3は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基;であり、X2は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、及びアセトキシ基からなる群から選ばれる基であり、複数存在するR3は同一でも異なっていてもよい。}又は下記一般式(5):
R3 3SiNHSiR3 3 (5)
{式中、R3は、水素原子;又は炭素数1〜20の有機基;である。}で表される1種類以上のケイ素化合物(c)をさらに加えて第2の混合物を形成し、該第2の混合物を縮合反応させて前記中間縮合物を得る、請求項24に記載の方法。 - 前記第3の工程において、分子内に光重合性官能基を有し、かつ前記シラン化合物(a1)及び前記ポリシロキサン化合物(a2)とは異なる化合物(C)、並びに酸化防止剤及び紫外線吸収剤からなる群から選ばれる1種類以上の安定剤(D)をさらに混合する、請求項24又は25に記載の方法。
- 請求項1〜23のいずれか1項に記載の感光性シリコーン樹脂組成物に、主波長が200〜500nmである光を照射する硬化工程を含む、感光性シリコーン樹脂組成物の硬化物の製造方法。
- 前記硬化工程の後、100℃以上300℃以下でのベーク工程をさらに含む、請求項27に記載の方法。
- 請求項27又は28に記載の方法によって得られた、硬化物。
- 請求項27又は28に記載の方法により製造された、プラスチックレンズ。
- 請求項27又は28に記載の方法により製造された、レプリカ材。
- 請求項27又は28に記載の方法により製造された、表面被覆材。
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