JP2013159815A - タンタル粒子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解コンデンサの高性能化が図れ、容易に製造できるタンタル粒子を提供する。
【解決手段】25Wの超音波を20分間照射した後における、粒子径5〜20μmの粒子の割合が40質量%以上であることよりなる。タンタル化合物を還元して、金属タンタルが凝集したタンタル二次粒子を得る還元工程と、前記タンタル二次粒子に水を添加し、造粒する造粒工程と、を有することよりなり、前記造粒工程は、前記タンタル二次粒子100質量部に対し、14質量部以上16質量部未満となるように前記水を添加し、攪拌造粒することが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、タンタル粒子及びその製造方法に関する。
近年、電子集積回路は、より低電圧での駆動、高周波数化、低ノイズ化等が求められており、そこに用いられる固体電解コンデンサに関しても、静電容量(CV)が高い、漏れ電流(LC)が少ない、等価直列抵抗が低い(低ESR)、等価直列インダクタンスが低い(低ESL)等の優れた特性が求められている。
固体電解コンデンサのアノードを構成する金属としては、タンタル、ニオブ、チタン、アルミニウム等が用いられている。中でも、タンタルをアノードに用いたタンタル電解コンデンサ(以下、単に電解コンデンサということがある)は、小型で低ESRかつ高容量であることから、携帯電話やパソコン等の部品として普及が進んでいる。
一般的に、電解コンデンサは、次のように製造される。タンタル粒子をプレス成形、焼結して多孔質状のペレットとした後、化成酸化処理を施してタンタルの表面に酸化物質(誘電体膜)を形成する。次いで、ペレットに、硝酸マンガン水溶液又は導電性高分子のモノマー液もしくはポリマー分散液等のカソード液を含浸させ、誘電体膜の表面に固体電解質層を設け、固体電解質層にカソードを接続することで、電解コンデンサが得られる。
近年、電解コンデンサには、CV値のさらなる向上等の高性能化が求められている。電解コンデンサの高性能化を図るためには、大きな比表面積のタンタル粒子をアノードに用いると共に、ペレットにカソード液を十分に含浸させることが必要である。
しかしながら、大きな比表面積のタンタル粒子から作成されるペレットの空孔は非常に狭くなり、カソード液が含浸し難いので、CV値の高性能化が達成され難い。例えば、ペレットにカソード液が含浸しやすくなるように、カソード液中の電解質濃度を低減して、カソード液の粘度を低減させると、電解質の量が不足するため、繰り返しカソード液をペレットに含浸させることとなり、工程が煩雑になる。加えて、カソード液を含浸するのに付随する熱処理等が繰り返されることによる弊害が懸念される。
こうした問題に対し、従来、ペレットにカソード液が含浸しやすくなるタンタル粒子として、種々のものが提案されている。
例えば、特定の粒子径分布を有するタンタル凝集粒子が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、25Wの超音波を20分間照射した後に、粒子径3μm以下の累積粒子割合が5質量%以下となるタンタル凝集粒子と、25Wの超音波を20分間照射した後に、粒子径3μm以下の累積粒子割合が10質量%以上となるタンタル凝集粒子とが混合された、タンタル混合粉末が提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2009−102680号公報 特開2010−265520号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、ペレットの空孔が大きくなりやすい傾向となり、電解コンデンサの高容量化が十分に図れないという問題がある。
加えて、特許文献2の技術は、粒子強度の異なる2種のタンタル粒子を作り分けるため、製造工程が煩雑であるという問題がある。
さらに、タンタル粒子の比表面積を単に大きくしても、電解コンデンサとしての高性能化が十分に図れないという問題がある。
そこで、本発明は、電解コンデンサの高性能化が図れ、容易に製造できるタンタル粒子を目的とする。
タンタル粒子の一部は、ペレットに成形される(ペレット化)際の圧力で崩壊する。ペレット化の際に、タンタル粒子が細かくなりすぎると、形成される空隙の孔径が小さくなり、カソード液が含浸しにくくなる。ペレットにカソード液が含浸しにくくなると、電解コンデンサの高性能化が不十分になる。特にBET法比表面積4.0m/g以上のタンタル粒子をペレット化した際に、タンタル粒子の比表面積の増大に見合う電解コンデンサの性能の向上が図れないことが多かった。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の条件で超音波をタンタル粒子に照射した後、粒子径分布が特定の範囲になるタンタル粒子であれば、カソード液がペレットに良好に含浸し、得られる電解コンデンサの高性能化が図れることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明のタンタル粒子は、25Wの超音波を20分間照射した後における、粒子径5〜20μmの粒子が40質量%以上であることを特徴とする。
25Wの超音波を20分間照射した後における、粒子径5〜10μmの粒子の割合が15質量%以上であることが好ましい。
本発明のタンタル粒子の製造方法は、前記の本発明のタンタル粒子の製造方法であって、タンタル化合物を還元して、金属タンタルが凝集したタンタル二次粒子を得る還元工程と、前記タンタル二次粒子に水を添加し、造粒する造粒工程と、を有することを特徴とする。
前記造粒工程は、前記タンタル二次粒子100質量部に対し、14質量部以上16質量部未満となるように前記水を添加し、攪拌造粒することが好ましい。
本発明のタンタル粒子によれば、電解コンデンサの高性能化が図れ、容易に製造できる。
本発明のタンタル粒子の製造方法に用いる反応装置の一例を示す模式図である。 本発明のタンタル粒子の製造方法に用いる気相反応装置の一例を示す模式図である。 本発明のタンタル粒子の製造方法に用いる攪拌造粒装置の一例を示す模式図である。 (a)本発明のタンタル粒子の製造方法に用いる攪拌転動造粒装置の一例を示す模式図である。(b)図4(a)の部分拡大図である。 ペレットの空孔径分布の測定結果を示すグラフである。
(タンタル粒子)
タンタル粒子は、金属タンタルの粒子(タンタル一次粒子)の凝集物であるタンタル二次粒子が、複数個凝集して形成された三次粒子(タンタル三次粒子)を含むものである。
本発明のタンタル粒子のモード径は、5〜120μmが好ましく、10〜90μmがより好ましい。タンタル粒子のモード径が上記下限値以上であれば、流動性が高まり、ペレットの成形が容易である。タンタル粒子のモード径が上記上限値以下であれば、より薄型あるいはより小型のペレットを容易に成形できる。
ここで、粒子径は、レーザー回析・散乱法により測定された体積基準の粒子径である。
タンタル粒子のモード径は、タンタル二次粒子の粒子径、後述する造粒工程で添加する水の量、造粒時間を調節することで調整できる。
本発明のタンタル粒子のメディアン径は、5〜100μmが好ましく、10〜90μmがより好ましい。タンタル粒子のメディアン径が上記下限値以上であれば、流動性が高まり、ペレットの成形が容易である。タンタル粒子のメディアン径が上記上限値以下であれば、より薄型あるいはより小型のペレットを容易に成形できる。
タンタル粒子のメディアン径は、タンタル二次粒子の粒子径、後述する造粒工程で添加する水の量、造粒時間を調節することで調整できる。
本発明のタンタル粒子の嵩密度は、特に限定されないが、例えば、1.2〜2.5g/cmとされる。
本発明のタンタル粒子は、例えば、15万μFV/g以上の電解コンデンサ用であることが好ましく、20万μFV/g以上の電解コンデンサ用であることがより好ましく、25万μFV/g以上の電解コンデンサ用であることがさらに好ましく、30万μFV/g以上の電解コンデンサ用であることが特に好ましい。
本発明は、CV値の高い電解コンデンサ用のタンタル粒子に特に好適なためである。CV値は、高いほど有用性が高いため、その上限は特に限定されないが、製造性等を勘案し、例えば、40万μFV/gとされる。
なお、本稿においてCV値は、次の方法で測定されるペレットWetCV値である。まず、タンタル粒子を4.5g/cmのプレス密度で圧縮成形してタンタルペレットとし、次いでこのペレットを1100℃で焼結する。焼結したペレットを日本電子機械工業規格のEIAJ RC−2361に準拠し、60℃、10V、保持時間120分において、0.1質量%リン酸水溶液中で化成したものを下記測定条件で測定した値である。
<測定条件>
測定装置:アジレント製LCRメータ
カソード:白金黒
電解液:30.5質量%硫酸
測定温度:25℃
測定周波数:120Hz
DCバイアス:1.5V
タンタル粒子がどのようなCV値の電解コンデンサ用であるかは、主にタンタル粒子のペレットを焼結し化成酸化被膜を形成した後の比表面積によって決定される。タンタル粒子の比表面積は、そのまま電解コンデンサのCV値に反映されるわけではないものの重要な因子であり、例えば、CV値を20万μFV/g以上とする場合、BET法比表面積は4.0m/g以上とされる。
本発明のタンタル粒子のBET法比表面積は、特に限定されないが、4.0m/g以上が好ましい。BET法比表面積が大きい程、本発明の効果がより顕著に現れる。
なお、BET法比表面積は、Quantachrome社製のMonosorb表面分析器MS12型を用い、Brunauer Emmett Teller(BET)法により測定される値である。
タンタル粒子は、空気透過式比表面積(SSA)が高いほど、高いCV値の電解コンデンサを得られる。例えば、CV値20万μFV/gの電解コンデンサ用のタンタル粒子は、SSA10000cm/g以上である。
タンタル粒子のSSAは、特に限定されないが、SSA8000cm/g以上が好ましく、SSA9000cm/g以上がより好ましく、SSA11000cm/g以上がさらに好ましい。製造するタンタル粒子のSSAが大きいほど、本発明の効果がより顕著に現れるためである。
SSAは、粒子を球状と仮定した場合に、粒子からなる試料層を透過する空気の透過性と比表面積との関係を表したコゼニー−カーマンの式(後述する式(i))を利用して測定される比表面積であり、特開2007−291487号公報の段落[0007]〜[0012]に記載の方法(空気透過式比表面積測定装置による比表面積(Sw)の測定方法)により求められる。
空気透過式比表面積測定装置は、特開2007−291487号公報の図1に示されるように、粉末の試料からなる試料層が充填される管状のセルと、前記セルが装着され、底部が有孔部材からなるセル装着部と、標線Xと標線Yが記された液面計を備え、鉛直に配置され、水が充填される水充填管と、水を排出する排出口と、前記水充填管及び前記排出口を接続する可撓性の接続管と、前記接続管に設けられた開閉弁と、前記排出口から排出された水を受ける容器とを備える。このような空気透過式比表面積測定装置の例としては、株式会社島津製作所製の粉体比表面積測定装置SS−100形等が挙げられる。
この空気透過式比表面積測定装置を用いてSSAを求める場合、まず、前記セル内にタンタル粒子を充填し、圧縮して試料層を形成する。試料層を形成する際のタンタル粒子の充填質量Wは16.6gである。また、後述のように電解コンデンサ製造の実情にあった粒子径にするため、試料層の密度が4.0〜4.5g/cmになるように圧縮することが好ましい。
また、前記開閉弁を閉じた状態で、前記液面計の標線Xより水面が上に位置するように前記水充填管に水を充填する。前記試料層の高さLを測定した後、前記セルを前記セル装着部に装着する。
次いで、前記開閉弁を開き、前記排出口から水を排出させて、前記試料層を介して前記水充填管に空気を流入させる。これにより、前記セル内の試料層に空気を透過させ、前記液面計における水面が標線Xから標線Yに降下するまでの時間tを測定する。
そして、これらの測定結果を下記式(i)に代入することにより、SSAが求められる。
Figure 2013159815
式(i)において、SSAはタンタル粒子の空気透過式比表面積、ρは金属タンタルの密度(16.6g/cm)、△Pは前記試料層を透過する空気の圧力(以下、透過圧力という)、μは空気の粘度(0.00018g/(cm・秒))、Aは前記試料層の断面積(前記セルの孔の断面積)、tは、前記排出口から水を排出した際に水面が標線Xから標線Yに降下するまでの時間、Lは前記試料層の高さ、Qは前記試料層を透過する空気の体積、εは前記試料層の空隙率であり、1−{W/(ρ・A・L)}の式で求められる値である(Wは前記試料層の質量である)。
測定に際して、△Pは前記排出口の高さを調節して200mmHOになるように調整する。
前記試料層を透過する空気の体積Qは、水面が標線Xから標線Yに降下した際に前記水充填管から流出する水の体積に等しい。
空気透過式比表面積測定装置を用いたSSAの測定では、タンタル粒子をセル内で圧縮している。このとき、粉末内での空気の流れの状態が反映される。そのため、SSAから求められる粒子径(以下、PDという)は、二次粒子の構造及び三次粒子の構造が反映されている。また、電解コンデンサを製造する際にはタンタル粒子を圧縮してペレット化するため、タンタル粒子をセル内で圧縮して測定して求めたPDは、電解コンデンサ製造の実情に合った粒子径である。
PDは、SSA(cm/g)を、下記式(ii)に代入することにより求められる(式(ii)中のρは金属タンタルの密度(=16.6g/cm)である。)
PD=6/(ρ・SSA)×1000(μm) ・・・(ii)
本発明のタンタル粒子は、25Wの超音波を20分間照射した後における、粒子径5〜20μmの粒子の割合(以下、5−20μm粒子割合ということがある)が40質量%以上のものであり、5−20μm粒子割合が好ましくは45質量%以上、より好ましくは50質量%以上、特に好ましくは55質量%以上とされる。5−20μm粒子割合が上記下限値以上であれば、ペレット内に適切な大きさの空隙が適切な量形成され、カソード液がペレットに良好に含浸し、得られる電解コンデンサの高性能化が図れる。
5−20μm粒子割合の上限値は、特に限定されず、例えば、100質量%であってもよい。
なお、本発明のタンタル粒子は、5−20μm粒子割合が40質量%以上であればよく、25Wの超音波を照射する前における、粒子径5〜20μmの粒子の割合が40質量%以上であってもよいし、40質量%未満であってもよい。
25Wの超音波を照射した後における任意の粒子径の粒子の割合は、例えば、粒度分布測定装置マイクロトラックMT3000(日機装株式会社製、検出部:Microtrac HRA 9320−x100(optical system)、循環超音波付加装置:Microtrac ASVR(circulation system))を用い、これに内蔵された超音波照射装置によって、室温(25℃)条件下で25Wの超音波を照射し、20分間経過後の粒子径を測定することにより求められる(以降において同じ)。
本発明のタンタル粒子は、25Wの超音波を20分間照射した後における、粒子径5〜10μmの粒子の割合(以下、5−10μm粒子割合ということがある)が好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは25質量%以上となるものである。5−10μm粒子割合が上記下限値以上であれば、電解コンデンサのさらなる高性能化が図れる。
なお、本発明のタンタル粒子は、25Wの超音波を照射する前における、粒子径5〜10μmの粒子の割合が上記範囲内であってもよいし、上記範囲外であってもよい。
本発明のタンタル粒子は、25Wの超音波を20分間照射した後における、粒子径10μm超20μm以下の粒子の割合(以下、10−20μm粒子割合ということがある)が好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上となるものである。10−20μm粒子割合が上記下限値以上であれば、電解コンデンサのさらなる高性能化が図れる。
なお、本発明のタンタル粒子は、25Wの超音波を照射する前における、粒子径10μm超20μm以下の粒子の割合が上記範囲内であってもよいし、上記範囲外であってもよい。
本発明のタンタル粒子は、25Wの超音波を20分間照射した後における、粒子径5μm未満の粒子の割合(以下、5μm未満粒子割合ということがある)が好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下となるものである。5μm未満粒子割合が上記上限値以下であれば、ペレット化した際に、適切な大きさの空隙が形成され、電解コンデンサのさらなる高性能化が図れる。
なお、本発明のタンタル粒子は、25Wの超音波を照射する前における、粒子径5μm未満の粒子の割合が好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは0質量%である。5μm未満粒子割合が低いほど、流動性に優れ、ペレット打錠機に挟まる等の不都合を生じにくい。
5−10μm粒子割合/5−20μm粒子割合で表される質量比((5−10)/(5−20)質量比)は、例えば、1/6〜1が好ましく、1/3〜2/3がより好ましい。上記下限値以上であれば、電解コンデンサにおいて、誘電体酸化膜の比表面積が大きくなって、電解コンデンサのさらなる高性能化が図られ、上記上限値以下であれば、ペレット内に適切な大きさかつ適切な量の空隙がより形成されやすくなり、電解コンデンサのさらなる高性能化が図れる。
本発明のタンタル粒子は、25Wの超音波を20分間照射した後のモード径が、好ましくは5〜20μm、より好ましくは5〜10μmとされる。モード径が上記下限値以上であれば、ペレット内に適切な大きさかつ適切な量の空隙がより形成されやすくなり、電解コンデンサのさらなる高性能化が図れる。モード径が上記上限値以下であれば、電解コンデンサにおいて、誘電体酸化膜の比表面積が大きくなって、電解コンデンサのさらなる高性能化が図れる。
本発明のタンタル粒子は、25Wの超音波を20分間照射した後のメディアン径が好ましくは5〜15μm、より好ましくは5〜10μmとされる。メディアン径が上記下限値以上であれば、ペレット内に適切な大きさかつ適切な量の空隙がより形成されやすくなり、電解コンデンサのさらなる高性能化が図れる。メディアン径が上記上限値以下であれば、電解コンデンサにおいて、誘電体酸化膜の比表面積が大きくなって、電解コンデンサのさらなる高性能化が図れる。
本発明のタンタル粒子は、酸素含量が少ないほど、コデンサの漏れ電流を抑制できるものの、高CV値であるほど、不可避的な酸素含量を多く含む。例えば、タンタル粒子中の酸素含量は、CV値20万μFV/gの電解コンデンサ用のタンタル粒子であれば13500〜14500質量ppm、CV値25万μFV/gの電解コンデンサ用のタンタル粒子であれば14500〜17000質量ppm、CV値30万μFV/gの電解コンデンサ用のタンタル粒子であれば17000〜19000質量ppm、CV値35万μFV/gの電解コンデンサ用のタンタル粒子であれば19000〜23000質量ppmとされる。
タンタル粒子の酸素含量は、JIS H1695(タンタル中の酸素定量方法)により測定できる。
また、本発明のタンタル粒子は、酸素含量と、当該タンタル粒子が用いられる電解コンデンサのCV値との比{酸素含量(質量ppm)/[CV値(μFV/g)×10−4]}が、400〜600であることが好ましく、450〜550であることがより好ましい。上記下限値以上であれば、高いCV値のタンタル粒子を大気中で安定して取り扱うために必要とされる酸化膜が十分に形成され、上記上限値以下であれば漏れ電流を抑制できる。
本発明のタンタル粒子は、例えば、窒素、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、水素、炭素、ニッケル、クロム、ケイ素、リン、ホウ素等の元素を含んでいてもよい。
これらの中でも、不可避的に含まれる酸素の影響を低減するために窒素を含有することが好ましい。これにより、酸素の影響が抑えられ、漏れ電流がより抑制される。特に、高容量化のためにタンタル粒子の表面積を大きくすると、酸素量も増え、漏れ電流が増加する傾向であるが、窒素原子を含有させることで、漏れ電流の増加を抑制し、電解コンデンサの信頼性を向上させることができる。
タンタル粒子の窒素含量は、500〜6000質量ppmが好ましく、600〜4000質量ppmがより好ましく、800〜2500質量ppmがさらに好ましい。
タンタル粒子の窒素含量は、市販の酸素/窒素分析計(例えば、EMGA520、株式会社堀場製作所製)を使用して、ヘリウムガス中、試料をインパルス融解加熱し、発生ガスをTCD(熱伝導度法)で定量する方法(JIS H1685)等により測定できる。
(タンタル粒子の製造方法)
本発明のタンタル粒子の製造方法は、タンタル化合物を還元して、金属タンタルが凝集したタンタル二次粒子を得る還元工程と、タンタル二次粒子を造粒する造粒工程を有するものである。以下、タンタル粒子の製造方法について、その一例を挙げて説明する。
<還元工程>
還元工程としては、例えば、還元操作と、水洗操作と、酸洗操作と、乾燥操作とを備えるものが挙げられる。
≪還元操作≫
還元操作は、原料のタンタル化合物を還元し、金属タンタルの一次粒子(タンタル一次粒子、体積基準の粒子径20〜50nm)複数個からなるタンタル二次粒子(体積基準の粒子径1〜30μm)と、製造に用いた希釈塩又は還元剤とを含む集塊物を得るものである。原料のタンタル化合物を還元する方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、フッ化タンタルカリウムを溶融還元する方法(溶融還元法)、塩化タンタルをナトリウムにより気相還元する方法(気相還元法)が挙げられる。
溶融還元法は、溶融塩中で、原料のタンタル化合物を還元剤で還元する方法である。
溶融還元法には、例えば、図1の反応装置10が用いられる。反応装置10は、反応器1と、反応器1の上面に設けられた原料投入口2と、還元剤投入口3と、雰囲気ガス供給口4と、反応器1の内部を攪拌する攪拌機5とを具備する。
攪拌機5は、攪拌翼5aと、攪拌翼5aを固定する回転軸5bと、回転軸5bを回転駆動させるモータ5cとを備える。本実施形態では、攪拌翼5aとして、水平方向に対して傾斜するように配置された2枚のピッチドパドル翼が用いられている。
反応器1の材質としては、一般に純ニッケル等の金属が用いられ、好ましくは純タンタルであり、インコネル(登録商標、Inco Alloys International,Inc.製)、インコロイ(登録商標)等の耐熱合金を爆着させて形成した外壁を備えていることがより好ましい。このような材質の反応器1を用いることで、反応器1を構成するニッケル等が溶出するのを防止し、タンタル粒子中の不純物を低減できる。
また、攪拌翼5aの材質としては、ステンレス鋼やインコネル(登録商標)等の耐熱合金を純ニッケル又は純タンタル等の金属で被覆したものが好ましい。特に表面がタンタルで被覆されていることで、攪拌翼5aを構成するニッケル等がタンタル粒子中に不純物として含まれるのを防止できる。
回転軸5bの材質は、攪拌翼5aの材質と同様である。
まず、反応器1内に希釈塩を充填する。
希釈塩としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、フッ化カリウム等が挙げられる。希釈塩は1種単独で又は2種以上が組み合わされて用いられる。
希釈塩の充填量は、原料(タンタル化合物)と還元剤との合計量に対し、5〜15質量倍が好ましい。希釈塩の充填量が原料と還元剤との合計量に対して5質量倍以上であれば、原料の濃度を適度に低くでき、反応速度を抑えて、得られるタンタル二次粒子の粗大化を防止できる。希釈塩の充填量が原料と還元剤の合計量に対して15質量倍以下であれば、反応速度の過度な低下を防ぎ、十分な生産性を確保できる。
次いで、雰囲気ガス供給口4からアルゴン等の希ガスを反応器に導入して空気を排除し、反応器1を加熱して希釈塩を溶融させる(以下、溶融した希釈塩のことを「溶融塩」という)。溶融後、攪拌翼5aを回転させて、溶融塩を攪拌する。
反応器1の加熱温度は、750〜850℃であることが好ましい。加熱温度が750℃以上であれば、希釈塩を十分に溶融でき、850℃以下であれば、エネルギーの過剰な消費を抑えることができる。
原料投入口2から原料のタンタル化合物を反応器1内に投入した後、還元剤投入口3から還元剤を反応器1の内部に投入し、攪拌を継続して、反応融液を得る。この反応融液中でタンタル化合物が還元されてタンタル一次粒子となり、このタンタル一次粒子同士が凝集してタンタル二次粒子が形成される。形成されたタンタル二次粒子は、反応融液中を沈降して反応器1の下部に堆積する。
原料のタンタル化合物としては、フッ化タンタルカリウム(KTaF)、タンタルのハロゲン化物(例えば、五塩化タンタル、低級塩化タンタル等)等が挙げられる。タンタル化合物としては、上記の中でも、フッ化タンタルカリウムが好ましい。
還元剤としては、ナトリウム等のアルカリ金属、アルカリ金属の水素化物、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属、アルカリ土類金属の水素化物等が挙げられる。これらの中でも、ナトリウムが好ましい。
特に、タンタル化合物としてフッ化タンタルカリウムを用い、還元剤としてナトリウムを用いると、フッ化タンタルカリウム中のフッ素とナトリウムとが反応して、ナトリウムのフッ化物が生成する。このフッ化物は、水溶性であるため、後述する水洗操作で容易に除去される。
還元剤の使用量は、タンタル化合物との反応当量が好ましく、タンタル化合物を残らず還元するため少し過剰に使用することもできるが、10質量%以上過剰に使用すると残存する還元剤の処理が問題となるため避ける必要がある。
原料及び還元剤を反応器1に投入する際、雰囲気ガス供給口4から窒素含有ガスを反応器1の反応融液の上側に導入しておくと、還元反応により生じたタンタルと窒素とが固溶した固溶体からなるタンタル二次粒子が形成される。そして、得られるタンタル二次粒子は窒素を含有するものとなる。
還元工程で使用できる窒素含有ガスとしては、例えば、窒素ガス、アンモニア等が挙げられる。
また、窒素含有ガスを反応器1内に導入する際、窒素含有ガス中の窒素濃度、窒素含有ガスの供給量、反応融液の攪拌速度等を調節することで、得られるタンタル二次粒子の窒素含量を調節できる。例えば、窒素含有ガスの供給中、反応融液を攪拌する攪拌翼5aの回転数が多いほど、得られるタンタル二次粒子中の窒素含量が多くなる。かかる観点から、該回転数は、100〜200回転/分が好ましく、140〜170回転/分がより好ましい。該回転数が100回転/分未満であると、得られるタンタル二次粒子の窒素含量が所望の値に満たないことがあり、200回転/分を超えると、得られるタンタル二次粒子の窒素含量が過剰になることがある。
反応融液中で生成した還元物であるタンタル二次粒子は、反応器1の下部に堆積し、希釈塩又は還元剤を含む集塊物として得られる。
この集塊物の堆積量が任意の量となるまで、原料及び還元剤の投入を任意の回数繰り返す。その後、原料及び還元剤の投入を停止し、溶融塩を冷却する。
気相還元法は、気化させた塩化タンタルと、気化させたナトリウムとを接触させて、塩化タンタルを還元する方法である。
気相還元法には、例えば、図2に示す気相反応装置40が用いられる。
この気相反応装置40は、反応器41と、反応器41の上端41aに設けられた原料供給管42、不活性ガス供給管43及び還元剤供給管44と、反応器41の下端に接続された取出管45と、反応器41の全体を加熱する加熱体46と、反応器41内から加熱体46の外部に排気ガスを排出させる排気ガス管47とを備える。
反応器41は、直胴部41cと、直胴部41cより下に位置するテーパー部41dとを有する漏斗状の容器である。このような形状の反応器41では、直胴部41cにて生成したタンタル二次粒子をテーパー部41dにて集められるようになっている。
原料供給管42、不活性ガス供給管43及び還元剤供給管44は、同心円状の三重管になっており、原料供給管42が最も内側に配置され、還元剤供給管42の外側に不活性ガス供給管43が配置され、最も外側に還元剤供給管44が配置されている。このような配置により、不活性ガスを原料(塩化タンタル)と還元剤(ナトリウム)との間に供給して、原料と還元剤との急激な反応を抑制する。
気相反応装置40を用いた気相還元法では、塩化タンタル(沸点:242℃)を加熱して気化させ、気化させた塩化タンタルを原料供給管42で反応器41内に供給する。
また、ナトリウム(沸点:883℃)を加熱し、高温のアルゴンガスで気化させ、気化させたナトリウムを還元剤供給管44で反応器41内に供給する。また、アルゴン等の不活性ガスを不活性ガス供給管43により反応器41内に供給する。
その際、塩化タンタルとナトリウムとの質量比(塩化タンタル:ナトリウム)は、量論比相当(3.1:1)とされるが、ナトリウムを少し多くすることが好ましい。
また、原料供給管42で供給する塩化タンタルは不活性ガスで希釈されてもよく、還元剤供給管44で供給するナトリウムは不活性ガスで希釈されてもよい。希釈用の不活性ガスは、不活性ガス供給管43によって供給する不活性ガスと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
次いで、加熱体46により加熱した反応器41の直胴部41c内で、反応器41に供給した塩化タンタルとナトリウムとを例えば700〜900℃で反応させる。この反応では、まず、タンタル一次粒子が形成され、そのタンタル一次粒子の複数個が、塩化タンタルとナトリウムとの反応によって生成した塩化ナトリウムによって包まれて、タンタル二次粒子が形成される。なお、気相還元法では、還元物であるタンタル二次粒子と、還元剤とを含む集塊物が粉末状で得られる。
集塊物は、反応器41のテーパー部41dに落下して集められ、取出管45を経て取り出される。また、未反応の塩化タンタル、未反応のナトリウム及び不活性ガスは、排気ガス管47を介して反応器41の外部に排出される。
≪水洗操作≫
水洗操作は、還元操作で得られた集塊物を水で洗浄するものである。水洗操作を設けることで、集塊物中の希釈塩及び還元剤を水に溶解させ、除去する。
水洗操作における水洗の方法は、従来公知の方法を用いることができる。例えば、集塊物をジョークラッシャー等で粗砕し、得られた粗砕物に蒸気を吹きかけ、次いで、水中で攪拌する方法が挙げられる。この水洗操作を複数回繰り返した後、真空濾過機で水を濾別し、タンタル粉末を得る。得られたタンタル粉末中の水分量は、特に限定されないが、例えば、50質量%以下とされる。
≪酸洗操作≫
酸洗操作は、還元操作で得られたタンタル粉末を酸性水溶液で洗浄するものである。酸洗操作を設けることで、タンタル粉末中に残留しているナトリウムやカリウム等の還元剤由来の物質、及び不可避的に混入するニッケルや鉄等の重金属不純物を除去する。
酸洗操作に用いられる酸性水溶液としては、例えば、硝酸水溶液、塩酸、フッ酸等の鉱酸水溶液が挙げられる。該酸性水溶液は、さらに、過酸化水素を含有してもよい。
酸洗の方法としては、従来公知の方法を用いることができ、例えば、タンタル粉末に酸性水溶液を加え、攪拌した後、上澄みを除去するものが挙げられる。上澄みを除去した後、さらに水を加え、攪拌し、余剰の酸性水溶液を除去してもよい。
≪乾燥操作≫
酸洗操作の後、タンタル粉末を乾燥することで、タンタル二次粒子を得る。
乾燥操作としては、従来公知の方法を用いることができ、例えば、加熱乾燥法、真空乾燥法、真空加熱乾燥法等が挙げられる。中でも、十分に乾燥できることから、真空乾燥法、真空加熱乾燥法が好ましい。加熱する場合の乾燥温度は80〜120℃であることが好ましい。乾燥温度が80℃以上であれば、短時間で十分に乾燥でき、120℃以下であれば、タンタル二次粒子の表面が過度に酸化するのを防止できる。
乾燥操作後のタンタル二次粒子の水分含量は、1.0質量%以下が好ましい。水分含量の下限は特に制御する必要はないが、乾燥設備の能力や乾燥時間の効率及び過度の乾燥による静電気発生の抑制等を勘案して決定される。
タンタル二次粒子のモード径は、例えば、1〜25μmとされる。上記下限値以上であれば、ペレット中に適切な大きさかつ適切な量の空隙を形成しやすくなり、上記上限値以下であれば、大きなBET法比表面積のタンタル粒子を得られやすい。
タンタル二次粒子のメディアン径は、例えば、4〜20μmとされる。上記下限値以上であれば、ペレット中に適切な大きさかつ適切な量の空隙を形成しやすくなり、上記上限値以下であれば、大きなBET法比表面積のタンタル粒子を得られやすい。
タンタル二次粒子の粒子径は、例えば、溶融還元法における溶融塩の量や反応温度等、気相還元法における塩化タンタルの流量、ナトリウムの流量、不活性ガスの流量、反応温度等を適宜組み合わせることで調整できる。また、必要に応じ、所望の粒子径となるように、タンタル二次粒子を粉砕してもよい。
<造粒工程>
造粒工程は、還元工程で得られたタンタル二次粒子を造粒して、タンタル二次粒子同士が凝集したタンタル粒子(タンタル三次粒子)を得る工程である。
造粒工程としては、例えば、造粒操作と、熱処理操作とを備えるものが挙げられる。
≪造粒操作≫
造粒操作としては、例えば、攪拌造粒、転動造粒、流動層造粒等の混合造粒、スプレーフリーズ造粒、スプレードライ造粒等が挙げられ、中でも、タンタル粒子の粒子径の制御が容易であることから、混合造粒が好ましく、攪拌造粒がより好ましい。
攪拌造粒としては、例えば、図3に示すような、円筒状の容器51と、該容器51の内周面に沿って回転する低速翼52と、容器51の中心にて低速翼52よりも高い回転数で回転する高速翼53と、容器51内にバインダを噴霧する噴霧機54を備える攪拌造粒装置50を用いる方法が挙げられる。このような攪拌造粒装置としては、例えば、株式会社不二パウダル製のスパルタン・リューザーが挙げられる。
攪拌造粒装置50を用いた造粒方法は、タンタル二次粒子と、バインダである水とを容器51内に投入し、低速翼52と高速翼53とでタンタル二次粒子と水とを攪拌するものである。
タンタル二次粒子と水との投入方法は、タンタル二次粒子を容器51内に投入し、次いで水を容器51内に投入するものでもよいし、水を容器51内に投入し、次いでタンタル二次粒子を容器51内に投入するものでもよい。
また、タンタル二次粒子と水との投入方法は、タンタル二次粒子を容器51内で攪拌しつつ、噴霧機54で水をタンタル二次粒子に噴霧するものでもよいし、タンタル二次粒子を水中に浸漬し、水中からタンタル二次粒子を取り出し、取り出したタンタル二次粒子を容器51内に投入するものでもよい。
水の添加量は、タンタル二次粒子100質量部に対し、14質量部以上16質量部未満が好ましく、14〜15.75質量部がより好ましい。上記下限値未満では、タンタル二次粒子同士の凝集が促進されにくく、上記上限値超では、得られるタンタル粒子の強度が不十分になったり、タンタル粒子の粒子径が大きくなりすぎたりして、5−20μm粒子割合が40質量%未満になるおそれがある。
混合時間は、容器51内のタンタル二次粒子と水との合計量等を勘案して、例えば、5〜30分間の範囲で適宜決定される。混合時間が短すぎるとタンタル二次粒子同士の凝集が促進されにくく、混合時間が長すぎるとタンタル粒子の粒子径が大きくなりすぎたり、タンタル二次粒子が圧縮されたりして、電解コンデンサの高性能化が不十分になるおそれがある。
低速翼52の回転数は13〜27回転/分であることが好ましい。回転数が13回転/分以上であれば、造粒中のタンタル二次粒子を攪拌すると共に高速翼53に供給するのに十分な回転数となり、27回転/分以下であれば、造粒中のタンタル二次粒子の無駄な攪拌を防止できる。
高速翼53の回転数は750〜6200回転/分であることが好ましい。750回転/分以上であれば、タンタル二次粒子を十分に粉砕でき、6200回転/分以下であれば、タンタル粒子の粒子径を制御しやすい。
加えて、高速翼53の回転数は、実用上の観点から、低速翼52の回転数の10倍以上であり、30倍以上であることが好ましく、100倍以上であることがさらに好ましい。また、高速翼53の回転数は、低速翼52の回転数の1000倍以下であることが好ましい。
流動層造粒としては、従来公知の流動層造粒装置を用い、タンタル二次粒子と水との混合物を流動させながら造粒する方法が挙げられる。
スプレーフリーズ造粒としては、タンタル二次粒子と水とを混合して二次粒子スラリーとし、この二次粒子スラリーを10〜3000Paの空間、又は液体窒素等の冷媒中に霧状にして噴射する方法が挙げられる。
二次粒子スラリー中のタンタル二次粒子の含有量によって、タンタル粒子の嵩密度や空隙率を調節できる。
二次粒子スラリー中のタンタル二次粒子の含有量は、タンタル二次粒子と水との合計量に対して、例えば、50〜75質量%とされる。上記下限値未満では、製造効率が低下するおそれがあり、上記上限値超では、得られるタンタル粒子の嵩密度が過度に大きくなったり、二次粒子スラリーの粘度が過度に高くなるおそれがある。
なお、二次粒子スラリーに界面活性剤を添加することで、二次粒子スラリーの粘度を下げたり、二次粒子スラリーの粘度を高めずにタンタル二次粒子の含有量を高められるが、界面活性剤が不純物として残存するおそれがある。
二次粒子スラリーを10〜3000Paの空間又は冷媒(以下、凍結媒体という)に噴射する部材としては、例えば、加圧スプレー、二流体スプレー、回転遠心スプレー等が挙げられ、中でも、加圧スプレー、二流体スプレーが好ましい。
加圧スプレーで二次粒子スラリーを噴射する際の圧力(噴射圧力)は、例えば、300〜1200kPaとされる。上記範囲内であれば、二次粒子スラリーを膜状に噴射でき、効率的に造粒できる。
凍結媒体への二次粒子スラリーの供給速度は、特に限定されないが、小さいとタンタル粒子の粒子径が大きくなる傾向にあり、大きいとタンタル粒子の粒子径が小さくなる傾向にある。
スプレーフリーズ造粒により得られるタンタル粒子の粒子径は、加圧スプレーのコアやオリフィスの構造、噴射圧力、二流体スプレーの分散用ガス量、回転遠心スプレーの回転数等により調節できる。
造粒操作では、リン等のドーピング剤がタンタル粒子に添加されてもよい。ドーピング剤の添加方法としては、例えば、リン酸水溶液をタンタル二次粒子に添加する方法等が挙げられる。ドーピング剤を水溶液として添加する場合、造粒操作においてタンタル二次粒子に添加される水の添加量は、ドーピング剤の水溶液の量を減じて設定される。
タンタル粒子の高次構造をさらに調節する方法としては、図4に示す攪拌転動造粒装置60を用いた方法が挙げられる。図4(a)は、攪拌転動造粒装置60を天面から見た模式図であり、図4(b)は、図4(a)の部分拡大図である。
図4(a)の攪拌転動造粒装置60は、有底略円筒状の回転容器61と、回転容器61内に設けられた混合翼62とを備えるものである。混合翼62は、回転軸63と、回転軸63に接続され回転容器61の内面に沿って近接して設けられたインナーピース64と、回転軸63に接続され、その端部が回転容器61の内面に接するように設けられたスクレーパー65とを備えるものである。このような攪拌転動造粒装置としては、例えば、循環型メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン株式会社製)、シータ・コンポーザ(株式会社徳寿工作所製)等が挙げられる。
攪拌転動造粒装置60を用いた造粒方法の一例について、図4(a)、(b)を参照して説明する。
まず、回転容器61の内面とインナーピース64の先端との距離(クリアランス)Sを任意の距離に設定する。クリアランスSは、原料となる芯粒子70やゲスト粒子72の粒子径や、所望するタンタル粒子の粒子径等に応じて決定でき、例えば、粒子径数十μmのタンタル粒子を得る場合、クリアランスは1mm程度とされる。
タンタル粒子を芯粒子70として回転容器61に投入し、回転容器61をその軸線を中心としてF方向に回転させ、回転容器61の内面に芯粒子70を押し付けながら、タンタル二次粒子又はタンタル粒子をゲスト粒子72として回転容器61に投入する。投入された芯粒子70とゲスト粒子72とは、インナーピース64によって回転容器61の内面に押し付けられ、芯粒子70の表面にゲスト粒子72が付着し、芯粒子70がゲスト粒子72で被覆されたタンタル粒子(特に、被覆粒子ということがある)74となる。被覆粒子74は、回転容器61の内面に付着した状態で回転容器61の内面とインナーピース64との間を通過し、次いで、スクレーパー65により掻き取られる。
このように、芯粒子とゲスト粒子とを攪拌転動造粒装置60で造粒することで、表面に芯粒子よりも圧密されたゲスト粒子の層が形成され、表面の開孔径が小さく、内方の径が大きい空隙を有するタンタル粒子を得られる。このような空隙を形成することで、タンタル粒子の強度を高めながら、タンタル粒子の内部まで空孔を確保できるので、電解コンデンサのさらなる高性能化が図れる。
芯粒子70の粒子径はゲスト粒子72の粒子径よりも大きいものが好ましい。芯粒子70の粒子径がゲスト粒子72の粒子径より大きければ、ゲスト粒子72で芯粒子70を良好に被覆できる。
芯粒子70とゲスト粒子72との割合は、芯粒子70及びゲスト粒子72の粒子径等を勘案して決定でき、例えば、芯粒子/ゲスト粒子で表される質量比が、好ましくは0.5〜5とされる。上記下限値以上であれば、芯粒子70の表面をゲスト粒子72で十分に被覆でき、上記上限値以下であれば、被覆粒子の表面の強度を十分なものにできる。
≪熱処理操作≫
熱処理操作は、造粒操作で得られたタンタル粒子を加熱する操作である。この熱処理操作を経ることで、タンタル二次粒子同士の凝集が強固となり、タンタル粒子の粒子強度が高まる。
導電性ポリマーが陰極に用いられるタイプのコンデンサ(ポリマータイプのコンデンサ)にタンタル粒子を使用する場合には、熱処理操作前のタンタル粒子を混合してブレンド粒子とするのが好ましい。
ブレンド粒子としては、任意のSSAを基準とし、この基準となるSSA(基準SSA)の±3%以内の平均SSAのタンタル粒子Aと、平均SSAが基準SSAの103%超107%以下のタンタル粒子Bと、平均SSAが基準SSAの93%以上97%未満のタンタル粒子Cとを混合したものが挙げられる。
ブレンド粒子としては、例えば、タンタル粒子A50質量%未満、タンタル粒子B25質量%以上、タンタル粒子C25質量%以上とし、タンタル粒子A〜Cの合計を100質量%としたものが好ましい。
また、ブレンド粒子において、タンタル粒子Bの配合割合は、15質量%以下がより好ましい。
また、ブレンド粒子において、タンタル粒子Cの配合割合は、15質量%以下がより好ましい。
また、例えば、ブレンド粒子としては、平均SSAが基準SSAの±2%以内のタンタル粒子を45質量%と、平均SSAが基準SSAの102%超103%以下のタンタル粒子及び平均SSAが基準SSAの97%以上98%未満のタンタル粒子を合計で15質量%と、平均SSAが基準SSAの103%超104未満タンタル粒子及び平均SSAが基準SSAの96以上97%未満のタンタル粒子を合計で30質量%と、平均SSAが基準SSAの107%のタンタル粒子及び平均SSAが基準SSAの93%のタンタル粒子を合計で10質量%とを含むものが挙げられる。
このようなブレンド粒子を用いることで、熱処理操作後のタンタル粒子の特性がさらに改善され、ポリマータイプの電解コンデンサの耐熱性をより高められる。
熱処理操作を施すことで、タンタル粒子の粒子強度を高められる一方、タンタル二次粒子中のタンタル一次粒子を成長させ、タンタル粒子の比表面積を小さくしやすい傾向にある。タンタル一次粒子の成長は、主に熱処理操作における加熱温度に依存する。このため、コンデンサとして必要とされるタンタル粒子の比表面積を達成するためには、タンタル二次粒子の比表面積を低減させない加熱温度で、タンタル粒子に熱処理操作を施す必要がある。
本操作における加熱温度は、800〜1400℃が好ましく、900〜1200℃がさらに好ましい。加熱温度が800℃以上であれば、短時間で十分に凝集させることができ、1400℃以下であれば、タンタル粒子同士の凝集及びタンタル粒子の過度な焼結を防止して、タンタル二次粒子の比表面積を過度に小さくするのを防止できる
BET法比表面積4.0m/g以上を必要とするタンタル粒子に熱処理操作を施す場合には、加熱温度1200℃以下が好ましく、1100℃以下がより好ましく、1050℃以下がさらに好ましい。
加熱時間は0.1〜2時間であることが好ましい。加熱時間が0.1時間以上であれば、タンタル粒子全体を均一に加熱でき、2時間超としても温度分布の均一化等のさらなる改善が図れないおそれがあり、無益である。
加熱雰囲気は、例えば、真空雰囲気、希ガス雰囲気、窒素含有ガス雰囲気等にすることができる。希ガスとしては、例えば、アルゴンガス、ヘリウムガス等が挙げられる。窒素含有ガスとしては、窒素ガス、アンモニアガス等が挙げられる。中でも、窒素含有ガス雰囲気とした場合には、タンタル粒子にさらに窒素を含有させることができる。
熱処理操作後のタンタル粒子は、熱処理前の形状を維持しており、特に解砕処理を施す必要はないが、篩分けによって、異物、タンタル粒子同士の凝集体等を除去することが好ましい。
≪徐酸化操作≫
熱処理操作の後に徐酸化操作を設けることが好ましい。
熱処理操作後のタンタル粒子は、酸素との反応性が極めて高い。このため、熱処理操作後のタンタル粒子を大気中に曝露すると、タンタル粒子は、急激に酸化反応が進み、発熱し、燃焼に至ることがある。特に比表面積が大きいタンタル粒子は、急激な酸化反応により燃焼する可能性が高い。そこで、熱処理操作後のタンタル粒子に、酸素を含有するガス(酸素含有ガス)や酸素を発生する物質(酸素含有物という)を徐々に接触させて、表面に酸化被膜を形成する処理(徐酸化処理)を施す。
徐酸化操作としては、例えば、タンタル粒子を酸素含有率が大気環境より極めて低い(例えば、0.5〜1.5体積%)酸素含有ガス中に置き、次いで、酸素含有ガスの酸素含有率を段階的に高める方法が挙げられる。酸素含有ガスの酸素含有濃度を段階的に高めるには、例えば、タンタル粒子を入れた容器に、任意の酸素含有率の酸素含有ガスを導入した後、容器内を脱気し、次いで新たな酸素含有ガスを容器に導入することを繰り返す方法が挙げられる。この際、容器内へ酸素含有ガスを導入する処理と容器内を脱気する処理とを数回繰り返す毎に、窒素やアルゴンやヘリウム等の不活性ガスを容器内に導入し、次いで容器内を脱気するのが好ましい。不活性ガスをタンタル粒子と接触させることで、タンタル粒子と酸素との反応熱を除去し、タンタル粒子が燃焼するのを防ぐためである。
また、徐酸化操作として、タンタル粒子に除湿した空気を低圧(例えば、30〜70hPa)で供給し、次いで、この圧力を段階的に高める方法が挙げられる。
あるいは、徐酸化操作として、タンタル粒子に酸素含有量の高い(例えば、40〜70体積%)酸素含有ガスを極低圧(例えば、10〜40hPa)で供給し、次いで、この圧力を段階的に高める方法が挙げられる。
≪球形化操作≫
必要に応じて、熱処理操作の前に、タンタル粒子を任意の粒子径の球形粒子とする球形化操作が設けられてもよい。
球形化操作では、まず、造粒操作で得られたタンタル粒子を乾燥する。乾燥方法としては、例えば、加熱乾燥法、真空乾燥法、真空加熱乾燥法等が挙げられ、中でも、十分に乾燥できることから、真空乾燥法、真空加熱乾燥法が好ましい。加熱する場合の乾燥温度は、80〜120℃が好ましい。
次いで、タンタル粒子を篩に通して、解砕して、球形化させる。篩としてはバッチ式のものが用いられる。通常、篩は、水平方向又は鉛直方向に振動させたり、円運動させることにより、タンタル粒子を球形化させ篩の下方に落下させる。篩としては、例えば、メッシュ、パンチングメタル等を用いることができる。篩は一段で使用してもよいし、多段に重ねて使用してもよい。
篩の目開きは、所望するタンタル粒子の粒子径に応じて決定できる。
篩の上には通過促進用ボールを配置することが好ましい。篩の上に通過促進用ボールを配置すると、ボールが篩上で跳ねて篩の振動を大きくできるため、タンタル粒子が篩を通過する時間を短くできる。
<脱酸素工程>
必要に応じて、造粒工程の後に、脱酸素工程が設けられていてもよい。脱酸素工程は、造粒工程で得られたタンタル粒子に対し、還元剤を用いて脱酸素し(脱酸素操作)、還元剤及び生成物を酸で濯ぎ(酸濯ぎ操作)、水で酸を濯ぎ落とす(水濯ぎ操作)工程である。
≪脱酸素操作≫
脱酸素操作は、例えば、熱処理操作で得られたタンタル粒子に還元剤を添加し、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中又は真空中で、加熱する方法等が挙げられる。これにより、タンタル粒子に含まれる酸素が、還元剤と反応して除去される。
脱酸素工程に用いられる反応装置としては、例えば、竪形管状炉、ロータリーキルン、流動床炉、複合床炉、特表2002−519613号公報に示された高温回転式真空炉等が挙げられる。
脱酸素操作は1回であってもよいが、複数回繰り返すことが好ましく、2回繰り返すことがより好ましい。
脱酸素操作においては、還元剤と共に、窒素ガス、アンモニアガス等の窒素含有ガスを供給して、タンタル粒子にさらに窒素を含有させてもよい。窒素含有ガスを供給した場合、供給した窒素含有ガスの窒素のほぼ全量がタンタル粒子に取り込まれるため、目的の窒素含量に応じて窒素含有ガスの供給量が設定される。
なお、脱酸素操作で供給する窒素は、窒化物の結晶を生成しやすく、電解コンデンサとしての性能を低下させるおそれがある。このため、脱酸素操作にて供給する窒素含量はできる限り少なくすることが好ましい。
脱酸素操作に用いられる還元剤としては、マグネシウムが好ましい。マグネシウムは、固体及び気体の状態で用いられる。
マグネシウムを用いた脱酸素操作では、Ta+5Mg→2Ta+5MgOという反応式の反応が進行してタンタル粒子から酸素が除去される。
タンタル粒子と混合する固体のマグネシウム(以下、混合Mgということがある)と気体として供給するマグネシウム(以下、ガスMgということがある。)との合計量、つまり、脱酸素操作に使用するマグネシウムの総量は、上記反応式における化学量論比(Taに対して5モル倍)の1.0〜3.0モル倍であることが好ましく、1.5〜2.5モル倍であることがより好ましい。前記のマグネシウムの総量が前記化学量論比の1.0モル倍未満であると、酸素除去に必要なマグネシウム量が不足するため、タンタル粒子中の酸素を十分に除去できないことがある。また、前記のマグネシウムの総量が前記化学量論比の3.0モル倍を超えても、酸素除去量が殆ど向上しないため、不経済である。
混合MgとガスMgとの比(混合Mg/ガスMg)は、0.5〜20が好ましく、1〜10がより好ましく、2〜5がさらに好ましい。
タンタル粒子と混合Mgとの混合比(質量比)は、タンタル粒子/混合Mg=15〜50がより好ましく、18〜25がさらに好ましい。該混合比が50を超えると、脱酸素効果が低減することで酸素除去量が低下し、15未満であると、タンタル一次粒子の凝集が助長されることでCV値が低下するおそれがある。
混合Mgは、タンタル粒子との混合性の点から、粉末状又はチップ状であることが好ましい。
脱酸素操作の反応温度は、還元剤の融点以上沸点以下であることが好ましい。反応温度が還元剤の融点以上沸点以下であれば、適度に還元剤を揮発させることができる。還元剤がマグネシウムの場合は650〜1000℃が好ましく、700〜890℃がさらに好ましい。
≪酸濯ぎ操作≫
酸濯ぎ操作は、脱酸素操作で生じた酸化マグネシウム(MgO)及び過剰のマグネシウムを除去する操作であり、例えば、脱酸素操作が施されたタンタル粒子を任意の鉱酸(例えば、硝酸、硫酸等)に浸漬し、あるいは酸をタンタル粒子に噴霧することにより行われる。この際、過剰なマグネシウムの影響による水素の混入を防止するため、過酸化水素等の酸素供給源を追加することが望ましい。
≪水濯ぎ操作≫
水濯ぎ操作は、酸濯ぎ操作でタンタル粒子に付着した酸を水で濯ぎ落とす操作である。水としては、できるだけ不純物を含有しないものが好ましく、例えば、イオン交換水、純水、超純水(比抵抗18MΩ・cm以上)が挙げられ、中でも超純水が好ましい。
≪徐酸化操作≫
脱酸素操作の後に、徐酸化操作を設けることが好ましい。徐酸化操作を設けることで、タンタル粒子が大気中の酸素と接触し、急激に酸化反応が進んで、燃焼するのを防止できる。本工程における徐酸化操作は、造粒工程における徐酸化操作と同様である。
(電解コンデンサ)
本発明のタンタル粒子は、例えば、電解コンデンサのアノードとして用いられる。本発明の電解コンデンサとしては、例えば、金属タンタルで構成されたアノードと、カソードと、アノードとカソードとの間に設けられた固体電解質層とを備えるものが挙げられる。
本発明の電解コンデンサは、例えば、以下の手順で製造される。
まず、タンタル粒子に、必要に応じてショウノウ(C1016O)等のバインダを添加し、これを型枠内に充填し、圧縮成形し、圧縮状態を保ったまま、1000〜1400℃で0.3〜1時間、焼結してペレットを得る(ペレット化工程)。タンタル粒子を圧縮成形した際、タンタル粒子の一部は、圧縮成形により崩壊してタンタル二次粒子又はタンタル一次粒子になる。本発明のタンタル粒子は、5−20μm粒子割合が40質量%以上であるため、圧縮成形によって過度に微粒子化されにくい。このため、ペレットには、適切な大きさかつ適切な量の空隙が形成される。
タンタル粒子をペレット化する際には、予めタンタル粒子とバインダとの混合物中にリード線を埋め込んでおき、ペレットとリード線とを一体化させることが好ましい。
ショウノウの添加量は、例えば、タンタル粒子100質量部に対し3〜5質量部とされる。
ペレットにおける空隙の量、即ち、ペレットの空隙率は、50〜75体積%が好ましく、60〜70体積%がより好ましい。空隙率が上記下限値未満であると、カソード液が含浸しにくく、空隙率が上記上限値超であると、誘電体酸化膜の比表面積が小さくなり、電解コンデンサのCV値を十分に高められないおそれがある。ペレットの空隙率は、タンタル粒子を圧縮成形する際の圧縮率により調節できる。
なお、ペレットにおける空隙率は、ポロシメータ(オートポアIV9500、株式会社島津製作所製)を用いた水銀圧入法により測定される値であり、ペレットの見かけ体積に対する空隙の体積の割合(体積%)で表される。
ペレットにおける空隙の大きさは、例えば、空隙の径(空孔径)が好ましくは0.04〜5μm、より好ましくは0.07〜1μm、さらに好ましくは0.07〜7μmである。
なお、ペレットにおける空隙率は、ポロシメータ(オートポアIV9500、株式会社島津製作所製)を用いた水銀圧入法により測定される値である。
空隙率は、カソードの使用材料や使用方法に応じて適宜決定される。
加えて、ペレットにおける空隙の分布は、例えば、空孔径0.07μm以上0.2μm未満の空隙が全空隙に対し85体積%で、空孔径0.2μm以上0.7μm未満の空隙が全空隙に対し15体積%であったり、空孔径0.07μm以上0.1μm未満の空隙が全空隙に対し10体積%で、空孔径0.1μm以上0.3μm未満の空隙が全空隙に対し75体積%で、空孔径0.3μm以上0.7μm未満の空隙が全空隙に対し15体積%であってもよい。
空隙の分布は、カソードの使用材料や使用方法に応じて適宜決定される。
次いで、ペレットに化成酸化処理を施して、タンタル粒子又はこれが崩壊して形成されたタンタル一次粒子もしくはタンタル二次粒子の表面に誘電体酸化膜を形成する(化成酸化工程)。化成酸化処理としては、例えば、濃度0.1質量%程度のリン酸、硝酸等の電解溶液中で、30〜90℃の条件下、40〜80mA/gの電流密度で20〜60Vまで昇圧して1〜3時間処理する方法等が挙げられる。
化成酸化処理を施したペレットに、導電性高分子、マンガン等(第一のカソード成分)を含む第一のカソード液を含浸させ、これを乾燥する(第一の含浸工程)。
第一の含浸工程を経ることで、誘電体酸化膜上に導電性高分子やマンガン等からなる固体電解質層が形成される。
次いで、ペレットに、第二のカソード液を含浸させ、これを乾燥する(第二の含浸工程)。第二のカソード液は、カソードを形成する銀、炭素等(第二のカソード成分)を含むものである。
第二の含浸工程を経ることで、固体電解質層上に、第二のカソード成分からなるカソードが形成される。
そして、カソードにリード線を接続して、電解コンデンサとする。
上述の通り、本発明のタンタル粒子は、5−20μm粒子割合が40質量%以上であるため、ペレット化した際に、適切な大きさの空隙が、適切な量で形成される。このため、ペレット内にカソード液が容易に含浸でき、得られる電解コンデンサは、誘電体酸化膜の面積が大きく、高性能化が図れたものとなる。
加えて、複数種のタンタル粒子を作り分ける必要がないため、電解コンデンサの高性能化が図れるタンタル粒子を容易に製造できる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
(使用原料)
<タンタル二次粒子>
タンタル二次粒子としては、希釈塩としてフッ化カリウム及び塩化カリウムを用い、還元剤としてナトリウムを用い、フッ化タンタルカリウムを原料とし、溶融還元法により得られたものを用いた。
(実施例1〜5、比較例3〜4)
表1に示す造粒条件に従い、タンタル二次粒子800gをスパルタン・リューザー(株式会社不二パウダル製)に投入した。
容器内のタンタル二次粒子を低速翼(27回転/分(周速;17m/秒))及び高速翼(5400回転/分)で2分間攪拌して予備混合した。次いで、10質量%リン酸(HPO)水溶液と、精製水とをタンタル二次粒子に噴霧しながら、任意の時間(表中の造粒時間)攪拌して、タンタル粒子を得た(造粒工程)。10質量%リン酸水溶液の添加量は、タンタル二次粒子に対して、リン酸が250質量ppmになる量とした。精製水の添加量は、10質量%リン酸水溶液中の水と、精製水との合計量(総水量)が、タンタル二次粒子100質量部に対し、表中の「水分量」となる量とした。
得られたタンタル粒子を70℃で4時間乾燥させた後、1100℃で30分間加熱した(熱処理操作)。
熱処理操作後のタンタル粒子に、以下の徐酸化処理を施した(徐酸化操作)。まず、炉内にタンタル粒子を入れ、炉内温度を室温とし、炉内を5hPaまで脱気して3分間保持した。炉内に空気を67hPaまで導入して10秒間保持した後、5hPaまで脱気する操作を2回繰り返した。炉内に空気を67hPaまで導入して60秒間保持した後、5hPaまで脱気した。炉内に空気を133hPaまで導入して10秒間保持した後、5hPaまで脱気する操作を3回繰り返した。炉内に空気を133hPaまで導入して60秒間保持した後、5hPaまで脱気し、アルゴンを400hPaまで導入し5分間保持した後、5hPaまで脱気した。炉内に空気を200hPaまで導入して10秒間保持した後、5hPaまで脱気する処理を4回繰り返した。炉内に空気を200hPaまで導入して60秒間保持した後、5hPaまで脱気し、アルゴンを400hPaまで導入し5分間保持した後、5hPaまで脱気した。炉内に空気を267hPaまで導入して10秒間保持した後、5hPaまで脱気する処理を5回繰り返した。炉内に空気を267hPaまで導入して60秒間保持した後、5hPaまで脱気し、アルゴンを400hPaまで導入し5分間保持した後、5hPaまで脱気した。炉内に空気を333hPaまで導入して10秒間保持した後、5hPaまで脱気する処理を6回繰り返した。炉内に空気を333hPaまで導入して60秒間保持した後、5hPaまで脱気し、アルゴンを400hPaまで導入し5分間保持した後、5hPaまで脱気した。炉内に空気を400hPaまで導入して10秒間保持した後、5hPaまで脱気する処理を7回繰り返した。炉内に空気を400hPaまで導入して60秒間保持した後、5hPaまで脱気し、アルゴンを400hPaまで導入し5分間保持した後、5hPaまで脱気した。炉内に空気を467hPaまで導入して30秒間保持した後、5hPaまで脱気する処理を3回繰り返し、炉内に空気を533hPaまで導入して30秒間保持した後、5hPaまで脱気する処理を3回繰り返した。炉内に空気を600hPaまで導入して30秒間保持した後、5hPaまで脱気する処理を3回繰り返し、炉内に空気を666hPaまで導入して30秒間保持した後、5hPaまで脱気する処理を2回繰り返した。炉内に空気を733hPaまで導入して30秒間保持した後、5hPaまで脱気する処理を3回繰り返した後、アルゴンを400hPaまで導入し2時間保持してからアルゴンで常圧に戻した(以上、徐酸化操作)。
徐酸化操作の後、タンタル粒子100質量部に対して4質量部のマグネシウムを添加し、720℃で加熱する脱酸素処理を2回施した(脱酸素操作)。
さらに、脱酸素操作後のタンタル粒子について、上述した熱処理操作後の徐酸化操作と同じ処理を施した。
脱酸素処理を施した各例のタンタル粒子について、超音波を照射する前後の粒子径を測定し、その結果を表1中に示す。加えて、実施例1〜2について、ペレット化後の空隙率、ペレット化後の空孔径、ペレットWetCV値を測定し、その結果を表1及び図5に示す。
(比較例1)
市販のタンタル粒子について、超音波を照射する前後の粒子径、ペレット化後の空隙率、ペレット化後の空孔径、ペレットWetCV値を測定し、その結果を表1及び図5に示す。
(比較例2)
タンタル二次粒子2000gに水760gを添加し、耐酸性ビーカー内で攪拌混合してスラリーを調製した。このスラリーをタンタル製容器(幅200mm×長さ300×高さ35mm)に入れ、乾燥機で80℃、12時間乾燥して、タンタル二次粒子の塊状物を得た。得られた塊状物を、1000℃、30分間真空処理し、次いで、チョッパーミルで粉砕し、さらに3段ロールグラニュレータで解砕して解砕物を得た。解砕物を篩分けして60メッシュパスの粒子を得た、この粒子100質量部とマグネシウム5質量部とを混合した後、750℃で4時間の脱酸処理を施した。脱酸処理が施された粒子を硝酸及び過酸化水素で洗浄して、タンタル粒子を得た。得られたタンタル粒子について、超音波を照射する前後の粒子径、ペレット化後の空隙率、ペレット化後の空孔径、ペレットWetCV値を測定し、その結果を表1及び図5に示す。
(測定方法)
<ペレット化後の空孔径及び空隙率>
各例のタンタル粒子0.15gを3.0mm径、密度5.5g/cmの円盤状に定容量に圧縮成形し、1150℃で20分間焼結してペレットを製造した。
得られたペレットについて、オートポアIV 9500(株式会社島津製作所社製)により空孔径分布を測定した。
Figure 2013159815
表1、図5に示すように、本発明を適用した実施例1〜2は、0.2μm以上0.3μm未満の空孔径の空隙が10体積%以上、0.3μm以上0.4μm未満の空孔径の空隙が0.5体積%以上のものであった。加えて、実施例1〜2のペレットWetCV値は、18万μFV/g超であった。
比較例1〜2は、0.2μm以上0.3μm未満の空孔径の空隙が10体積%未満、0.3μm以上0.4μm未満の空孔径の空隙が見られないものであった。加えて、比較例1のペレットWetCV値は12万未満であった。
一般に、カソードを構成する操作(粘度の高いカソード液を含浸させたり、カソード液の分解生成物を離脱させたりする操作)が必要となる電解コンデンサには、高性能化を図るためにタンタル粒子の空孔径の適正化が必要となる。
本発明を適用することで、電解液をアノードに使用するペレットWetCV値が高く、かつ空孔径の適正化が図れるタンタル粒子を容易に製造できることが判った。
表1に示すように、造粒工程での総水量を14.5〜15.75質量%とした実施例1〜5は、5−20μm粒子割合が40質量%以上であった。
一方、造粒工程での総水量を16質量%とした比較例3〜4は、5−20μm粒子割合が20質量%未満であった。

Claims (4)

  1. 25Wの超音波を20分間照射した後における、粒子径5〜20μmの粒子の割合が40質量%以上であることを特徴とするタンタル粒子。
  2. 25Wの超音波を20分間照射した後における、粒子径5〜10μmの粒子の割合が15質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載のタンタル粒子。
  3. 請求項1又は2に記載のタンタル粒子の製造方法であって、
    タンタル化合物を還元して、金属タンタルが凝集したタンタル二次粒子を得る還元工程と、前記タンタル二次粒子に水を添加し、造粒する造粒工程と、を有することを特徴とするタンタル粒子の製造方法。
  4. 前記造粒工程は、前記タンタル二次粒子100質量部に対し、14質量部以上16質量部未満となるように前記水を添加し、攪拌造粒することを特徴とする請求項3に記載のタンタル粒子の製造方法。
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