JP2013150560A - 電動トラクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロータリ耕耘装置を連結可能に構成され、走行用の電動モータ21と、ロータリ耕耘装置を駆動する作業用の電動モータ22と、作業用の電動モータ22の回転数を検出する回転数検出手段とを備え、回転数検出手段の検出値が事前に設定された設定値よりも下がると、走行速度を下げるように走行用の電動モータ21を制御する制御手段が備えられている。
【選択図】図5
Description
(構成)
本発明の第1特徴は、電動トラクタにおいて次のように構成することにある。
ロータリ耕耘装置を連結可能に構成され、
走行用の電動モータと、前記ロータリ耕耘装置を駆動する作業用の電動モータと、前記作業用の電動モータの回転数を検出する回転数検出手段とを備え、
前記回転数検出手段の検出値が事前に設定された設定値よりも下がると、走行速度を下げるように前記走行用の電動モータを制御する制御手段が備えられている。
作業時にロータリ耕耘装置に負荷がかかると、作業用の電動モータの回転数が下がることで、ロータリ耕耘装置による耕耘ピッチが大きくなり、作業用の電動モータの負荷が大きくなる虞がある。
一方、本発明の電動トラクタは、作業用の電動モータの回転数が事前に設定された設定値よりも下がると、制御手段によって走行速度が下げられるように構成されている。これによると、作業中に、作業用の電動モータの回転数が下がっても、走行速度が下げられることで、ロータリ耕耘装置の単位時間当たりの耕耘量が抑えられ、耕耘ピッチが大きくなることを抑えることができるので、作業用の電動モータの負荷を減らすことができる。
さらに、耕耘ピッチが大きくなることを抑えることで、耕耘ピッチが均一とならない虞も抑制できる。そして、耕盤が荒くなることも防ぐことができる。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の電動トラクタにおいて次のように構成することにある。
前記制御手段によって走行速度が下げられてからにおいて、前記検出値が前記設定値に戻らない場合、前記作業用の電動モータを停止するように前記制御手段が構成されている。
本発明の第2特徴によると、制御手段によって走行速度が下げられてからにおいて、回転数検出手段の検出値が事前に設定された設定値に戻らない場合、作業用の電動モータに負荷がかかり続けることを防ぐために、作業用の電動モータが停止制御されるように構成されているので、過負荷による作業用の電動モータの焼きつきを抑えることができる。
図1,2に示すように、本実施形態で例示するトラクタは、操向輪及び駆動輪としての左右一対の前輪1と、駆動輪としての左右一対の後輪2と、左右の後輪2を駆動する左右の電動モータ(以下、走行用モータ21と称する)とを備える電動トラクタである。
なお、左側の前輪1は、左側の走行用モータ21から伝動系(図示しない)を介して動力を伝達されて駆動され、右側の前輪1は、右側の走行用モータ21から伝動系(図示しない)を介して動力を伝達されて駆動されるように構成されている。
なお、図1に示すように、本実施形態で例示する前記作業装置は、連結装置4に連結されている状態において、電動トラクタの機体左右方向軸芯周りに回転して地面を耕耘可能な耕耘爪6Aを備えるロータリ耕耘装置6である。
他にも、運転部10には、後述するリフトアーム4Aを上下揺動させて、ロータリ耕耘装置6を昇降操作できる昇降レバー15と、左右の走行用モータ21の回転数を操作できる主変速レバー16と、前後進レバー18と、後述の作業用モータ22の回転数を操作できるPTOレバー19などの操作具が備えられている。
また、運転部10には、後述する制御装置40の情報管理部41から出力される情報を使用者に表示して報知する報知手段としてのモニター17が備えられている。
図1,2に示すように、連結装置4は、左右一対のリフトアーム4Aと、左右一対のロワーリンク4Cと、左右一対のリフトロッド4Bと、トップリンク4Fと、油圧式のリフトシリンダ(図示しない)とを備えて構成されている。そして、トップリンク4Fの先端部と、左右のロワーリンク4Cの先端部にロータリ耕耘装置6を連結できるようになっている。
なお、PTO軸5からロータリ耕耘装置6には、ユニバーサルジョイント4Eとロータリ耕耘装置6の入力軸(図示しない)とを介して動力が伝達される。
図2乃至図4に示すように、電動トラクタには前記走行用モータ21の他にも、PTO軸5を回転駆動する電動モータ(以下、作業用モータ22と称する)が備えられている。
また、電動トラクタには、各モータ21、22に電力を供給するバッテリ9が備えられている。
図2,4に示すように、電動トラクタには、マイクロコンピュータなどを搭載した複数の電子制御ユニットなどで構成されている制御装置40が搭載されている。
図2乃至図4に示すように、制御装置40には、電動トラクタに備えられている情報出力手段から出力される情報や、後述の負荷判定手段、後述の検知手段、後述の設定手段、後述の記憶手段と共有し合う情報を管理し、それらの情報を後述の作動制御部42に出力する情報管理部41と、情報管理部41からの情報に基づいて制御指令を後述の駆動制御部43に出力する作動制御部42と、作動制御部42からの制御指令に基づいて、バッテリ9から走行用モータ21及び作業用モータ22に供給される電力量などを制御するインバータを有する駆動制御部43とが備えられている。
なお、上記作動制御部42は、〔特許請求の範囲〕に記載の「制御手段」に相当するものである。
図2に示すように、PTOレバー19は、直線型の操作経路に沿わせて操作する前後移動操作式に構成されており、操作位置を保持可能な操作位置保持機構(図示しない)が備えられている。そして、図4に示すように、PTOレバー19には操作位置を検出する操作位置検出手段としての、ポテンショメータからなるPTOセンサ19Aが情報出力手段として備えられており、PTOセンサ19Aの検出した操作位置情報は、情報管理部41に出力されて管理されるようになっている。
つまり、PTOレバー19が操作されると、図3及び図4に示すように、PTOセンサ19A、制御装置40の情報管理部41、作動制御部42、作業用インバータ43Bを介して、作業用モータ22が、PTOレバー19の操作位置に対応した任意の回転数に操作されるように構成されている。即ち、ロータリ耕耘装置6の耕耘爪6Aは、PTOレバー19の操作で任意に回転数を操作できるようになっている。
図2に示すように、主変速レバー16は、直線型の操作経路に沿わせて揺動操作する前後移動式に構成されており、操作位置を保持可能な操作位置保持機構(図示しない)が備えられている。そして、図4に示すように、主変速レバー16には、操作位置を検出する操作位置検出手段としての、ポテンショメータからなる主変速センサ16Aが前記情報出力手段として備えられており、主変速センサ16Aの検出した操作位置情報は、情報管理部41に出力され管理されるようになっている。
つまり、主変速レバー16が操作されると、図3及び図4に示すように、主変速センサ16A、制御装置40の情報管理部41、作動制御部42、走行用インバータ43Aを介して、左右の走行用モータ21が操作位置に対応した任意の回転数に操作されるように構成されている。
図2に示すように、アクセルペダル13は、踏み込み操作式に構成されており、踏み込みを解除すると自動復帰するようになっている。そして、図4に示すように、アクセルペダル13は、踏み込み操作量を検出する操作量検出手段としての、ポテンショメータからなるアクセルセンサ13Aが情報出力手段として備えられており、アクセルセンサ13Aが検出した操作量情報は、情報管理部41に出力されて管理されるようになっている。
つまり、アクセルペダル13が踏み込み操作されることで、図3及び図4に示すように、アクセルセンサ13A、制御装置40の情報管理部41、作動制御部42、走行用インバータ43Aを介して、左右の走行用モータ21が、踏み込み操作量に対応した任意の回転数に操作されるように構成されている。
なお、走行速度制御手段としての作動制御部42は、アクセルペダル13の踏み込み操作に対応する走行用モータ21の目標回転数が、主変速レバー16の操作位置に対応する走行用モータ21の目標回転数以下であると、走行用モータ21の回転数を主変速レバー16の操作位置に対応するように制御する。また、作動制御部42は、アクセルペダル13の踏み込み操作に対応する走行用モータ21の目標回転数が、主変速レバー16の操作位置に対応する走行用モータ21の目標回転数を超えると、走行用モータ21の回転数をアクセルペダル13の踏み込み操作量に対応するように制御する。
図4に示すように、左右の走行用モータ21及び作業用モータ22には、左右の走行用モータ21の回転数及び作業用モータ22の回転数を検出する回転数検出手段として、左右の走行用回転数検出センサ21A及び作業用回転数検出センサ22Aが備えられている。
図3及び図4に示すように、左右の走行用回転数検出センサ21A及び作業用回転数検出センサ22Aは、情報出力手段として、検出値を情報管理部41に出力して管理されるようになっている。
図4に示すように、作業用モータ22には、作業用モータ22に流れる電流値を検出可能な電流検出手段としての電流検出センサ22Bが備えられている。
図3及び図4に示すように、電流検出センサ22Bは、情報出力手段として検出値を情報管理部41に出力して管理されるようになっている。
図4に示すように、作業用モータ22には、作業用モータ22の温度を検出可能な温度検出手段としての温度検出センサ22Cが備えられている。
図3及び図4に示すように、温度検出センサ22Cは、情報出力手段として検出値を情報管理部41に出力して管理されるようになっている。
図4に示すように、制御装置40には、作業用モータ22の負荷状態を判定する負荷判定手段としての負荷判定部44が備えられている。
図3及び図4に示すように、具体的には、負荷判定部44は、情報管理部41が管理する作業用回転数検出センサ22Aの検出値、電流検出センサ22Bの検出値及び温度検出センサ22Cの検出値を勘案することで作業用モータ22の負荷の大きさを判定するように構成されている。
例えば、作業用モータ22に、回転数に見合わない電流値が流れていたり、作業用モータ22の温度が限界値を超えていたりすると、負荷が大きいと判定する。
つまり、モニター17には、負荷判定部44の前記判断情報として、「作業用モータ22がエコ状態である旨」、又は、「作業用モータ22が電力浪費状態である旨」のどちらかを表示させる。
図4に示すように、制御装置40には、「現在の作業用モータ22の回転数(作業用回転数検出センサ22Aの検出値R2)が事前に設定された設定値R1より下がったこと」A1及び「現在の作業用モータ22の回転数(作業用回転数検出センサ22Aの検出値R2)が事前に設定された設定値R1より上がったこと」A2を検知する検知手段としての検知部45と、前記設定値R1を設定する設定手段としての設定部46が備えられている。
具体的には、図3及び図4に示すように、設定部46は、PTOセンサ19Aの検出値、即ち、PTOレバー19の操作位置情報に基づいて、PTOレバー19の操作位置に対応する作業用モータ22の目標回転数を判断するように構成されている。そして、設定部46は、上記のように判断した前記目標回転数より所定値低い回転数を前記設定値R1として設定して管理するように構成されている。
また、図3及び図4に示すように、制御装置40には、情報管理部41から出力される情報を記憶することのできる記憶手段としての記憶部47が備えられており、検知部45が「現在の作業用回転数検出センサ22Aの検出値R2が設定値R1より下がったこと」A1を検知すると、情報管理部41は、記憶部47に、その状態での左右の走行用モータ21の回転数(その状態での左右の走行用回転数検出センサ21Aの検出値R3)を出力して記憶させるように構成されている。
走行速度制御手段であると共に、作業動力制御手段でもある作動制御部42が、走行用モータ21及び作業用モータ22を制御する流れの構成を図5に基づいて説明する。
〔1〕
本実施形態では、作動制御部42は、図5のステップS1,2において、検知部45が「現在の作業用回転数検出センサ22Aの検出値R2が設定値R1より下がったこと」A1を検知すると、前記検出値R2(作業用モータ22の回転数)が下がるのに比例して、走行用モータ21の回転数を下げるように構成されているが、前記検出値R2が下がるのに比例せずに、左右の走行用モータ21の回転数を下げるように構成してもよい。
本実施形態では、PTO軸5からロータリ耕耘装置6には、ユニバーサルジョイント4Eとロータリ耕耘装置6の入力軸(図示しない)とを介して動力が伝達されるように構成されているが、図6に示すように、作業用モータ22を機体に脱着可能に構成し、機体側及び作業用モータ22を電源ケーブル22D及び制御ケーブル22Eとで連結するように構成してもよい。この場合、作業用モータ22は、機体から取り外した状態でロータリ耕耘装置6の入力軸(図示しない)に直接取り付けられるように構成する。
この実施形態は、ロータリ耕耘装置6だけでなく、他の作業装置を用いる場合にも適用できる。
本実施形態では、電動トラクタは四輪駆動方式に構成してあるが、左右の後輪2のみを駆動輪とする二輪駆動方式に構成してもよい。
本実施形態のように電動トラクタを四輪駆動方式に構成する場合と、この別実施例の〔3〕のように二輪駆動方式に構成する場合とでは、一つの走行用モータ21(電動モータ)が伝動系(図示しない)を介して全ての駆動輪を駆動するように構成してもよい。
別実施形態として、左右の後輪2用の左右の走行用モータ21とは別々に制御可能な左右の前輪1用の左右の走行用モータ(電動モータ、又は油圧モータ)(図示しない)を備えた四輪駆動方式のトラクタに構成してもよい。
そして、路上走行中などのように、大きい駆動力を必要としない場合は、後輪2のみを駆動する二輪駆動方式にして省エネルギー化することもできる。
本実施形態では、走行用モータ21は主変速レバー16で、そして、作業用モータ22はPTOレバー19で回転数を操作可能に構成されているが、主変速レバー16で、走行用モータ21及び作業用モータ22の両者を操作可能に構成してもよい。
即ち、主変速レバー16を操作して、走行用モータ21の回転数を上げると、作業用モータ22の回転数も上がり、走行用モータ21の回転数を下げると、作業用モータ22の回転数も下がるように構成してもよい。
例えば、主変速レバー16を高速側に操作して、走行用モータ21の回転数(走行用回転数検出センサ21Aの検出値)を上げているのに、作業用モータ22の回転数(作業用回転数検出センサ22Aの検出値)が上がらない場合、負荷が大きいと判定するように構成する。
21 走行用の電動モータ(走行用モータ)
22 作業用の電動モータ(作業用モータ)
22A 回転数検出手段(作業用回転数検出センサ)
42 制御手段(作動制御部:走行速度制御手段,作業動力制御手段)
R1 設定値(設定部46が設定した設定値)
R2 検出値(現在の作業用回転数検出センサ22Aの検出値)
Claims (2)
- ロータリ耕耘装置を連結可能に構成され、
走行用の電動モータと、前記ロータリ耕耘装置を駆動する作業用の電動モータと、前記作業用の電動モータの回転数を検出する回転数検出手段とを備え、
前記回転数検出手段の検出値が事前に設定された設定値よりも下がると、走行速度を下げるように前記走行用の電動モータを制御する制御手段が備えられている電動トラクタ。 - 前記制御手段によって走行速度が下げられてからにおいて、前記検出値が前記設定値に戻らない場合、前記作業用の電動モータを停止するように前記制御手段が構成されている請求項1に記載の電動トラクタ。
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