JP2013146704A - 連続式固定床触媒反応装置及びこれを用いた触媒反応方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒保持器における高い開口率と閉塞の防止を実現する触媒反応装置の提供すること、また、その触媒反応装置を用いてタール含有ガスを高効率に改質する触媒反応方法を提供すること。
【解決手段】触媒反応用の原料流体の流入路及び改質流体の流出路と、流入路及び流出路に接続されかつ塊状触媒を収容する触媒反応容器と、触媒反応容器の流入路及び流出路との接続部の少なくとも1方に、塊状触媒を略平行に配置されたピンの先端部で保持し、触媒反応用流体が当該ピンの間の空間を流通できる構造を有する触媒保持手段とを具備することを特徴とする連続式固定床触媒反応装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、塊状触媒を用いた流体の化学反応を行うための反応装置及びこれを用いた触媒反応方法の技術に関する。
触媒を充填した固定床触媒反応装置を用いた流体の化学反応においては、しばしば固体の生成物を生じて触媒反応装置を局部的に閉塞させる問題がある。
例えば、特許文献1においては、水素・二酸化炭素・水蒸気・タール含有ガスを、固定床触媒反応装置において、ニッケル・セリウム・アルミニウムを含む触媒に接触させてタールガスの改質を行う技術が開示されており、この技術においては、改質中に触媒表面に固体炭素が析出し、これを除去するために水蒸気または空気を前記炭素に接触させる再生処理の必要なことが記載されている。
特許文献1(特開2010−77219号公報)には、移動床形式および流動床形式の触媒反応装置の使用も例示されており、これらの方式では触媒表面に析出した炭素を反応作業中に除去しうる。しかし、このような反応装置は、固定床触媒反応装置に比べて装置が複雑化することや、流動床形式の場合には操業も不安定になりやすいので、特に、高温・高圧・高腐食性流体を処理するための反応器としては一般的ではない。
一方、移動床形式および流動床形式の触媒反応装置における上記のような問題がない、塊状触媒を用いた固定床反応装置では、通常、塊状触媒をランダムに積層したものである触媒層を挟んだ両側に空間を設け、一方の空間から他方に流体を流通させて反応させる。触媒層の両側に空間を形成するためには、触媒の落下を防止するための保持機構が必要であり、触媒保持機構の代表例は特許文献2(特開2011−6289号公報)に記載されている。ここでは、触媒径よりも十分に小さな孔径を有するパンチングメタル板や網を用いて触媒の保持と原料ガスや改質ガスの通気を確保している。図1にその主要部の構造を簡略化した模式図の例を示すが、触媒反応容器1の内部に触媒をランダムに積層した触媒層2が収容されており、触媒の保持は触媒層の下方に設けられたパンチングメタル板や網3によって行われている。図1において、原料ガス4は流入口5から流入し、流出口6から改質ガス7として流出する。
特開2010−77219号公報 特開2011−6289号公報
しかしながら、従来技術においては、以下の問題点があった。1つには、パンチングメタルや網では、保持機構の強度上の制約から、開口率(1−[開口総面積]/[流路の見かけ断面積])を大きく設定できないため(最大で約70%)、高い通気抵抗や閉塞を生じやすいといった問題がある。即ち、例えば、網を用いた保持機構の場合、メッシュ目開きの上限が存在するため、開口率を上昇させるためには網を構成する線材の線径を小さくせざるをえない。しかし、触媒反応で要求される比較的高温の操業条件では、極端に細い線材は原料ガスに含まれうる反応性ガスとの接触によって容易に破断してしまうので採用することはできないからである。また、もう1つの問題として、開口が孔ごとに孤立している(小さな開口の全周が固体で囲われている)ので、例えば、タールを含む原料ガスの触媒による改質反応等の場合、改質反応に伴って触媒表面で生成したカーボン等の固体が保持機構上に落下・飛散して保持機構の個々の開口の外周部に付着して開口中心に向けて徐々に成長し、遂には開口を閉塞させ、通気できなくなると言う問題がある、特に、高温や高腐食性の流体を保持するためには、Ni含有合金(ステンレス鋼、インコネル、ハステロイ等)を用いることが強度上・耐食性上、望ましいが、金属Niは、しばしば、炭化水素の改質触媒の作用を呈して触媒保持器表面でカーボン等の固体を析出し、この効果も開口の閉塞を助長する。
そこで、本発明は、触媒保持器における高い開口率と閉塞の防止を実現する触媒反応装置の提供すること、また、その触媒反応装置を用いてタール含有ガスを高効率に改質する触媒反応方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者の研究の結果、以下の解決方法を発明するに至った。
(1)触媒反応用の原料流体の流入路及び改質流体の流出路と、
流入路及び流出路に接続されかつ塊状触媒を収容する触媒反応容器と、
触媒反応容器の流入路及び流出路との接続部の少なくとも1方に、塊状触媒を複数のピンの先端部で保持し、触媒反応用流体が当該ピンの間の空間を流通できる構造を有する触媒保持手段とを具備することを特徴とする連続式固定床触媒反応装置。
(2)前記複数のピンが略平行に配置され、前記ピンの全てについて、隣り合うピンの間隔が、
[ピンの軸間距離]−[ピンの外径寸法]<[触媒が通過しうる最小のメッシュ目開き寸法]
の条件を満たすことを特徴とする、(1)に記載の連続式固定床触媒反応装置。
(3)前記ピンの前記触媒との接触部における曲率が前記触媒外面における最大の曲率よりも小さいことを特徴とする、(1)又は(2)に記載の連続式固定床触媒反応装置。
(4)前記原料流体がガスであり、前記触媒反応による生成物が固体または液体を含むことを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の連続式触媒反応装置。
(5)前記ピンの前記触媒との接触部の下方に、固体または液体の前記生成物を貯留する空間を設けることを特徴とする(4)に記載の連続式固定床触媒反応装置。
(6)前記原料流体が炭化水素を含有するガスであり、前記触媒反応による生成物がガスと、固体または液体とであることを特徴とする、(4)または(5)に記載の連続式触媒反応装置。
(7)前記原料流体がタールを含有するガスであり、前記触媒反応による生成物が固体の炭化水素または固体のカーボンを含むことを特徴とする、(6)に記載の連続式固定床触媒反応装置。
(8)前記触媒が、ニッケル、マグネシウム、セリウム、アルミニウムを含む複合酸化物であって、アルミナを含まない複合酸化物からなる触媒であり、前記複合酸化物が、NiMgO、MgAl2O4、CeO2の結晶相からなることを特徴とする(7)に記載の連続式固定床触媒反応装置。
(9)前記触媒が、ニッケル、マグネシウム、セリウム、ジルコニウム、アルミニウムを含む複合酸化物からなる触媒であり、前記複合酸化物が、NiMgO、MgAl2O4、CexZr1-xO2(0<x<1)の結晶相を含むことを特徴とする(7)に記載の連続式固定床触媒反応装置。
(10)前記触媒が、
aM・bNi・cMg・dOで表わされる複合酸化物であるタール含有ガスの改質用触媒であって、
a、b、及び、cは、a+b+c=1、0.02≦a≦0.98、0.01≦b≦0.97、かつ、0.01≦c≦0.97を満たし、
dは、酸素と陽性元素が電気的に中立となる値であり、
Mは、Ti,Zr,Ca,W,Mn,Zn,Sr,Ba,Ta,Co,Mo,Re,白金、ルニウム、パラジウム、ロジウム、Li,Na,K,Fe,Cu,Cr,La,Pr,Ndから選ばれる少なくとも1種類の元素であり、
前記複合酸化物に、シリカ、アルミナ、ゼオライトから選ばれる少なくとも1種類の酸化物を加え、シリカ、アルミナ、ゼオライトから選ばれる前記酸化物の含有量が、前記複合酸化物に対し1〜90%質量%である、ことを特徴とする、(7)に記載の連続式固定床触媒反応装置。
(11)(1)〜(10)のいずれか1項に記載の連続式固定床触媒反応装置を用いて、触媒反応を行うことを特徴とする連続式固定床触媒反応方法。
本発明により、触媒保持器における高い開口率と閉塞の防止の両方が実現された触媒反応装置が提供される。また、触媒保持器の通気抵抗を低減できるので、より少ないブロワ動力で触媒層への通気が可能である。また、その触媒反応装置を用いてタール含有ガスを高効率に改質することができる。
従来技術の触媒反応装置の模式断面図である。 本発明の第1の実施形態の触媒反応装置の模式図である。 本発明の第1の実施形態における触媒保持器の模式図である。 本発明の第1の実施形態における触媒保持器の他の模式図である。 触媒保持器の別の形態を示す。 本発明の第2の実施形態の触媒反応装置の模式図である。 本発明の第3の実施形態の触媒反応装置の模式図である。 本発明の第3の実施形態の他の触媒反応装置の模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[第1の実施形態]
(全体構造)
図2に触媒反応装置の例を、左側に正面図、平面図、側面図の三面図として示すと共に、右側にB−B断面の拡大図を示す。
触媒反応容器11は、限定するものではないが水平面で矩形断面を有して、塊状触媒をランダムに積層した触媒層12を収容し、下部において流入口13aを介して反応流体16の流入管13に、上部において流出口14aを介して改質流体17の流出管14に接続されている。15は、オフラインで触媒を反応容器に出し入れするための、触媒反応容器の蓋である。この触媒反応容器11では、B−B断面に見られるように、下方の流入口13aの部分に触媒保持器18を有する。図示しないが、触媒反応装置を加熱炉の中に配置して、触媒反応に必要な温度と熱を与えてもよい。
この触媒保持器18は、図3に示されるような多数のピン19をピンの底部において底板20で保持した構造物であり、そのピン19の先端部で塊状の触媒12を保持する触媒保持手段である。ピン19の間の隙間間隔を塊状触媒12の大きさより小さく設定することで、これらのピン19の先端部で塊状の触媒12を保持することが可能であり、ピン間の隙間が原料流体の流入口または改質流体の流出口として機能する。
この触媒保持器18では、ピン19は同じ形状であるが、必ずしも同じ形状である必要はない。塊状触媒をピンの先端部で保持し、ピンの間の間隙を流体が流通できればよく、ピンの大きさも長さも角度も同じでなくてよいし、ピンは直線状に限定されるものでもない。
この触媒保持器18では、ピン19の先端は同一平面を形成しているが、ピン19の先端が形成する面が曲面状であったり、例外的に一部のピンが先端を形成する面から突き出ていてもよい。
このような触媒保持器18によれば、高い開口率と閉塞の防止が実現される。
(触媒保持器ピン配置)
図4を参照すると、図3に示した触媒保持器のピン19の配置をピンの先端側から見た図(ピンの軸に垂直な平面)と、その一部の拡大図であるが、ピンの軸に垂直な平面上でのピンの中心を頂点とし、隣り合う3本のピンの中心(図3のα、β、γ)で構成される三角形が、全て合同な二等辺三角形、特に正三角形であることが好ましい。それによって保持すべき触媒の所要断面積に対して最小のピン数で触媒保持構造を実現できる。
全てのピンは、ピンの中心軸が互いに平行に配置されることが好ましい。ピン側面での開口が均一になり、より、閉塞しにくくなるからである。ピン軸間が極端に近接する部位ではピン側面間で閉塞を生じやすい。ピンが平行な部分の長さはピン間の間隙が閉塞しないで原料流体や改質流体が自由に流通できる空間を形成するように決められる。
設計上の便宜等がある場合には、触媒方向に向けて中心軸間の距離が徐々に広がる、または、狭まる等のように設定して、必ずしも平行でなくてもよい。同様に、ピンの中心軸は平行であるが、ピン間の間隔は徐々に広がる、または、狭まる等のように設定してもよい。
ピンが略平行な部分の長さはピン間の間隙が閉塞しないで反応流体が自由に流通できる空間を形成するように決められる。
(ピン間の間隔)
ピンを図3に示すように配置することが好ましいが、この場合、ピン間の間隔は下記不等式を満たすことが望ましい。
[ピンの軸間距離]−[ピンの外径寸法]<[触媒の通過しうる最小のメッシュ目開き寸法]
[ピンの外径寸法]: ピンの外径寸法は、2つのピンの軸間における半径(ピンの軸から外径までの距離)の合計、好ましい円筒ピンの配列ではピンの直径になる。
「メッシュ」: 篩の目のこと。
「目開き寸法」: 正方形の開口を前提とした、JIS等の一般的な定義に基づくが、本発明においては、単一の触媒塊外形の代表寸法(直径、高さ等)のうち、最小のものに相当する。
すなわち、全てのピンの直径(外径寸法)を除いた軸間距離が、特に触媒保持器の頂部(ピン先端部)において、触媒の通過しうる最小のメッシュ目開き寸法より小さければ、触媒塊子はピンの間を落下することはなく、これらのピンで支持されることができる。触媒の破損により生じた触媒の小片のように、例外的に一部の触媒寸法がピンの直径を除いた軸間距離より小さくて、ピンの間を落下することがありうるが、触媒保持器18の下部および下方に十分な落下物の貯留空間を設けることによって、少なくとも触媒反応容器閉塞の観点からは特に問題ではない。
通気性および保持器の耐閉塞性の観点から、通気の主流方向垂直断面での開口率(1−[ピン断面積の合計]/[流路の見かけ断面積])は、90%以上であることが好ましい。開口率の上限は、ピンの耐座屈性等から定まる個々のピンの断面積から制約される。
(第1発明の特徴)
このような触媒保持器を用いることにより、パンチングメタルや網の場合と違い開口率を大きくしても強度を維持することができるので、実質的な開口率(ピン列の触媒への接触部においてピン軸に垂直な面内での空間の比率)を90%以上という、従来技術では実現できなかった高い値とすることができる。95%以上も可能である。
また、触媒保持器18の各ピン19は、ピン中心軸垂直断面内で全て孤立し、ピン列の間に広がる空間が互いに連結しているので、仮にピン表面にカーボン等の固体が析出したとしても、隣り合うピン間でこの固体が架橋して開口を閉塞させることは容易には生じない。
(ピンの形状)
表面が滑らかで触媒を傷めにくいので、丸棒(円柱状)が好ましい。製作上の便宜等の理由で角柱状やその他の形状であってもよい。座屈防止の観点から、中心軸が直線であることが好ましい。製作上、または、設計上の便宜等の理由で曲がり棒であってもよい。
(ピンの触媒との接触部におけるピン形状:第2発明の特徴)
ピンの触媒との接触部におけるピン形状、すなわち、実質的にはピン先端の形状は、触媒との接触時に触媒破損を抑制する形状とすることが望ましい。
ピン先端は平面でもよい。球状の触媒塊の場合、触媒保持機構における保持面が平板であるときに、接触面積が最大(即ち、面圧が最小)となるので、触媒が最も破損しにくい(実際には凹面に接触するときの方が接触面積が大きくなるが、多数の触媒塊が同時に保持面と接触する際に、いたるところで凹面を設ける形状は実現できない)。保持面であるピン先端の平面部と触媒塊が接触する場合、平面部の広さが十分広ければ(例えば0.1mm以上)、そのときの接触面圧は、触媒が平板と接触した場合に等しいので、触媒を最も破損しにくくできる。ピン先端を平面とする場合、ピンの平面部とピン側面の接続部を面取りして触媒がこの部位に接触した場合の面圧を低減することができる。
また、ピン先端をピンと同一の直径を有する半球状とすることができる。円柱型の触媒塊の場合、円柱の底面と側面の接続部で極めて大きな曲率(角(かど))を有するので、この形状の触媒では、角部の欠けが触媒損傷の最大の原因となるおそれがあるから、半球状とすることで触媒損傷を防止することができる。さらに、
[触媒塊の最大曲率] >> [ピン先端の曲率]
であれば、触媒の接触面圧は、触媒が平面に接触した場合と大差なく、触媒を最も破損しにくくできる。
(ピンの寸法)
ピンの太さは、開口率確保の観点から[触媒の通過しうる最小のメッシュ目開き寸法]未満であることが好ましい。[触媒の通過しうる最小のメッシュ目開き寸法]の1/3以下がより好ましい。触媒がリング状、円筒状等の孔を有する形状の場合は、触媒孔径よりも大きくする。
ピンの長さは、[流入口(流出口)での流体の流通見かけ断面積] ≧ [触媒層における流体の流通見かけ断面積」とするのが好ましい。触媒反応容器の厚・幅(直径)が所与のとき、ピンの高さを変更して、流入口(流出口)での流体の流通見かけ断面積を調整できる。但し、触媒層における流体の流通見かけ断面積が極端に大きい場合(反応容器が主流方向に扁平等)には、この限りではない。ここで、「流体の流通見かけ断面積」とは、原料流体や改質流体の主流に垂直な平面上で触媒反応容器側壁で囲まれた領域の面積である。
ピンのアスペクト比(長さ/太さ)は、座屈防止の観点から100以下が値が好ましく、20以下がより好ましい。但し、ピンに加わる最大荷重が十分に小さい場合には、これ以上の値であってもよい。また、流入口(流出口)での流体の流通見かけ断面積を十分大きく設定するために、ピンのアスペクト比は、1以上が好ましく、5以上がより好ましい。
(ピンの材質)
触媒を保持する強度、接触する流体への耐熱・耐食性、反応生成物への耐汚染性を有する材料であれば、どのようなものでも使用できる。たとえば、炭素鋼、ステンレス鋼、Ni合金、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金等の金属材料、シリカ、アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素等のセラミックス、ソーダガラス、溶融石英等のガラスである。タール改質用の触媒反応容器では、通常、800℃以上の高温で操作されるので、ステンレス鋼やハステロイ・インコネル等のNi合金が特に好ましい。
(ピンの固定方法)
特に限定されず、例えば、全てのピンを溶接で固定する触媒保持器の基板を設けてよい。
(ピンの配置)
本発明の触媒保持器におけるピンの配置は、図3に示すように平行であることが好ましいが、必ずしも平行でなくても、またピンの間隔が異なるものであっても本発明の効果を得ることができる。たとえば、先に述べたように、ピンが直線でなく一様にあるいはそれぞれに曲がっていてもよく(後者ではピンは平行でない)、あるいは、底板から起立するピンの傾きの方向や角度が同一でなくてもよく、それでも本発明の効果を得ることは可能である。
たとえば、図5に示すように、触媒保持器18はピン19を放射状に植立した形状であってもよい。なお、図5では、11が触媒反応装置、12が触媒層であり、またピンの保持部材は板状ではないし、ピンの保持部材の設置位置も図2と異なる。
(触媒反応容器の形状)
両端に開口を有し、開口間に触媒を収納できるもの(即ち、筒状)であればどのような形状でも適用できる。たとえば、円筒状、角型ダクト状を挙げることができる。以下、角型ダクト状の容器形状を前提として説明する。
容器の中心軸とは、容器の水平断面の図心を鉛直方向に連ねたものと定義する。容器が円筒の場合には、以下の記載において、容器の「幅」および「厚」を「直径」と置き換えればよい。
(触媒反応容器の材質)
触媒を保持する強度、接触する流体への耐熱・耐食性、反応生成物への耐汚染性を有する材料であれば、どのようなものでも使用できる。たとえば、炭素鋼、ステンレス鋼、Ni合金、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金等の金属材料、シリカ、アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素等のセラミックス(煉瓦に加工されたものを含む)、ソーダガラス、溶融石英等のガラスを挙げることができる。
(触媒反応容器の寸法)
触媒反応による発熱・吸熱のない場合、または、触媒反応容器内部に熱源・冷却装置・熱交換装置を別に設ける場合には、流体主流垂直方向の寸法の上限は特に存在しない。
触媒反応による発熱・吸熱があり、かつ、触媒反応容器内部に熱交換装置等のない場合には、触媒反応容器の表面で熱の授受を行い、触媒反応容器内部まで伝熱しなければならない。このため、流体主流垂直方向の寸法には上限が存在する。上限の値は、反応熱・流量・伝熱特性等によってエンジニアリング的に定めればよい。
当然のことながら、触媒反応容器の流体主流垂直方向寸法は、触媒塊の直径よりも大きくなければならない。触媒反応容器の主流方向の寸法は、触媒層の主流方向所要長さ以上であればとくに制約はない。
(触媒塊の寸法)
本発明に用いる触媒塊は、前記ピンにおける寸法制約を満足可能な条件でなければならない。例えば、次の例1の触媒を用いることができる。
(例1)φ10mmの球形触媒塊を見かけ断面が直径100mmの円筒触媒反応容器に納めた場合、ピン高さは、100mmあれば十分である。一方、ピン直径をφ5mmにできるので、このときのピンのアスペクト比は、20程度であるので、実現可能である。
一方、前記ピンにおける寸法制約を満足できないので、次の例2の触媒は、採用できない。
(例2)φ0.1mmの球形触媒塊を見かけ断面が直径100mmの円筒触媒反応容器に納めた場合、ピン高さは、少なくとも数十mm必要である。一方、ピン直径は触媒塊直径よりも小さくなければならない。従って、ピンのアスペクト比は、100を超えるので、実現不可能である。
触媒の寸法は、触媒反応の効率から決定され、一概ではない。触媒の寸法を考慮して触媒保持器のピン間の間隔をきめればよいが、必要に応じて、触媒の寸法を本発明の触媒保持器のピン間の間隔を考慮して決めることができる。
(触媒塊の形状)
前述のように、特定の触媒保持器で触媒を保持する際、同一触媒外面の代表寸法のうち最小のものに下限値が存在する。触媒反応容器の容積が一定の場合、一般に触媒の数が多いほど、触媒の総表面積は増大し、反応器の反応速度を向上できる。従って、球や球に近い形状のものは、一定の体積の中で触媒の数を増やしやすいので好ましい。また、触媒の外周で囲まれる体積が同一でも、触媒塊の表面積の大きい形状、例えば、円筒やリング状の形状も好ましい。
一方、円盤のように、一方向の代表長さのみが極端に小さい形状のものは、本発明では保持しにくいので、概して好ましくない(比較:従来技術の網やパンチングメタルでは、メッシュ寸法よりも若干大きな円盤は、触媒の数を最も増やしうる形状であった)。また、棒状の形状は、従来技術と同様に保持しにくいので、好ましくない。
触媒塊の外寸は、触媒保持器での保持のしやすさと、反応性のための高い比表面積確保の観点から、5〜50mm程度であることが好ましい。
(触媒の材質・作用)
本発明の触媒反応装置を適用できる触媒の材質や触媒作用は、流体、特にガスを原料とする触媒反応に用いられる触媒であれば、特に制限はない。流体がガスであり、触媒反応による生成物が固体または液体である触媒反応、中でも、触媒反応用流体が炭化水素を含有するガスであり、触媒反応による生成物がガス(および固体または液体)である触媒反応、特に、触媒反応用流体がタールを含有するガスであり、触媒反応による生成物が固体の炭化水素または固体のカーボンを含む触媒反応に用いられる触媒に好適に使用できる。
一般的には、上記のような触媒反応に用いられる酸化物触媒に広く使用でき、特に触媒反応用流体がタールを含有するガスであり、触媒反応による生成物が固体の炭化水素または固体のカーボンを含む触媒反応に用いられる酸化物触媒に好適に適用できる。
本発明の触媒反応装置に好適に使用できる触媒の具体的な例としては、たとえば、ニッケル、マグネシウム、セリウム、アルミニウムを含む酸化物であって、少なくとも1種の複合酸化物を含み、単独化合物としてアルミナを含まないタール含有ガスの改質用触媒を挙げることができる(WO2010/134326)。この複合酸化物の好適な例は、NiMgO、MgAl24、CeO2の結晶相からなり、さらには、各結晶相の内、X線回折測定により求めたNiMgO結晶相の(200)面の結晶子の大きさが1nm〜50nm、MgAl24結晶相の(311)面の結晶子の大きさが1nm〜50nm、CeO2結晶相の(111)面の結晶子の大きさが1nm〜50nmである。この触媒は、炭素質原料を熱分解した際に発生する多量の硫化水素を含み、炭素析出を起こし易い縮合多環芳香族主体のタール含有ガスであっても、随伴するタール等重質炭化水素を高効率に改質して、水素、一酸化炭素、メタンを主体とする軽質炭化水素に変換すること、また、触媒性能が劣化した際、水蒸気又は空気の少なくともいずれかを高温下で触媒に接触させることにより、触媒上の析出炭素や吸着硫黄を除去して触媒性能を回復させ長期間安定した運転が可能になるという特徴を有する。
また、ニッケル、マグネシウム、セリウム、ジルコニウム、アルミニウムを含む複合酸化物からなることを特徴とするタール含有ガスの改質用触媒を挙げることができる(特願2010−082576号)。この複合酸化物の好適な例は、NiMgO、MgAl24、CexZr1-x2(0<X<1)の結晶相を含み、さらには、各結晶相の内、X線回折測定により求めたNiMgO結晶相の(220)面の結晶子サイズが1nm〜50nm、MgAl24結晶相の(311)面の結晶子サイズが1nm〜50nm、CexZr1-x2結晶相の(111)面の結晶子サイズが1nm〜50nmであることが好ましい。この触媒によれば、石炭やバイオマスを熱分解した際に発生するタール含有ガスを、安定的に一酸化炭素、水素等の軽質化学物質へ転換することができる。特に、タール含有ガス中に、硫化水素を高濃度で含むタール含有ガスであっても、脱硫処理せずにそのまま触媒と接触させて、粗ガス中のタールを改質して、又は、精製ガス中の炭化水素成分を改質して、タール含有ガスを一酸化炭素、水素等の軽質化学物質へ安定的に転換することができる。
さらに、aM・bNi・cMg・dOで表される複合酸化物であるタール含有ガスの改質用触媒であって、a、b、及び、cは、a+b+c=1、0.02≦a≦0.98、0.01≦b≦0.97、かつ、0.01≦c≦0.97を満たし、dは、酸素と陽性元素が電気的に中性となる値であり、Mは、Li、Na、Kから選ばれる少なくとも1種類の元素であるタール含有ガスの改質用触媒を挙げることができる(特願2010−081867号、特願2010−08197号、特願2010−083527号)。この複合酸化物の好適な例は、シリカ、アルミナ、ゼオライトから選ばれる少なくとも1種類の酸化物を加えてなり、さらには、シリカ、アルミナ、ゼオライトから選ばれる少なくとも1種類の酸化物の含有量が、複合酸化物全体に対し1〜90質量%であることが好ましい。この触媒によれば、石炭やバイオマスを熱分解した際に発生するタール含有ガスを、安定的に一酸化炭素、水素等の軽質化学物質へ転換することができる。特に、タール含有ガス中に、硫化水素を高濃度で含むタール含有ガスであっても、脱硫処理せずにそのまま触媒と接触させて、粗ガス中のタールを改質して、又は精製ガス中の炭化水素成分を改質して、タール含有ガスを一酸化炭素、水素等の軽質化学物質へ安定的に転換することができる。
(触媒種をタール改質触媒に限定することの効果)
従来、触媒保持器が閉塞する原因は、明らかではなかった。一般に、触媒保持器は、触媒層の最上流部に設けられる場合が多く(触媒層の下部を触媒保持器で保持して、原料ガスは、下方から供給する。こうすると、原料ガス中の粗大な粉塵が触媒層に流入することを回避できるので、このレイアウトが好まれる)、この触媒保持器が閉塞したとしても、その原因は、上流から飛来してきた石炭粉等の粉塵によるものか、あるいは、上流で発生したミスト状のタールが触媒保持器に付着し、そこで、高融点炭化水素に変性して閉塞が起きるものと漠然と考えられてきた。即ち、触媒保持器閉塞の原因は、触媒に存在するのではなく、原料ガス自身に存在すると考えられてきた。
ところが、前記の一連の触媒種である触媒層を用いたタール改質反応における生成物を本発明者らが詳細に調査した結果、約70%以上の非晶質カーボン(固体カーボン)と、コークス等の固体炭化水素の混合物であることが判明した。一般に原料ガス中の粉塵にアモルファス状カーボンはほとんど含有されていない。また、上記の改質反応の試験でのような900℃未満の温度条件では、触媒に接触することなくミスト状のタールがアモルファス状のカーボンに変性することもほとんどない。従って、従来の説は誤りであり、触媒保持器閉塞の原因は、触媒反応によるものであることが判明した。この固体混合物の物理的性状をさらに調査した結果、これらの材質の触媒の場合、触媒表面への付着性が比較的低いことがわかった。また、これらの触媒を用いたタール改質反応においてはタール改質性能が著しく高いので、改質反応に伴って生じるコーキング発生量も他の方法による改質反応に比べて極端に多い。このため、これらの触媒を用いたタール改質反応において、少なくとも一部の固体混合物は、触媒表面から離脱して重力や気流の作用によって触媒保持器等に補足されるので、これらの触媒を用いたタール改質反応では従来型の触媒保持器を用いると容易に閉塞を生じる原因となることがわかった。
本発明は、高い開口率と互いに連結した開口形状を実現し、この種の触媒反応に適用することによって、反応中に触媒表面から離脱して触媒保持器に補足されうる固体生成物の通気への悪影響を低減できるという顕著な効果がある。
(その他の適用可能な例)
本発明は、上記に例示した触媒反応装置及び触媒のほか、コーキング等を生じる、下記の触媒反応装置にも好適に使用できる。
1)メタン改質触媒反応装置:特開2006-35172の「比較例」には、炭化水素であるメタンガスを原料ガスとして大量のコーキング(炭素析出)が発生することが記載されている。
2)都市ガス改質触媒反応装置:特許文献2にコーキングの事例が記載されている。
3)その他、LPG等の各種石油精製ガスや天然ガスの改質のための触媒反応装置、水素を含有するガスと酸化剤ガスを作用させて発電し、水を副生する、燃料電池用の触媒反応装置(例:特開2009-48797)等に適用できる。
[第2の実施形態]
本発明の触媒反応装置は、図3の例に限定されず、図6のような触媒保持器・触媒層配置であってもよい。
この例では、参照数字は図3と同じ部材を示すが、触媒反応容器11に対して、原料ガス16の流入管13及び改質ガス17の流出管14が、触媒反応容器11の上部の両側面にあって、触媒保持器18は触媒反応容器11の両側面に触媒を側面から保持するように配置されている。触媒保持器18自体の構造は図3に示されあるいは先に述べたと同様であることができる。原料ガス16は流入管13から触媒保持器18(左側)のピンの間を流路として、触媒保持器18によって保持されている触媒12に流入する。触媒反応容器11内の触媒12で反応して生成した改質ガスは、触媒12を保持している触媒保持器18(右側)のピン18の間を流路として流出管14に入り、外部に取り出される。
[第3の実施形態:固体または液体の前記生成物を貯留する空間]
触媒反応で生成した固体または液体生成物の一部は、触媒表面から離脱して落下もしくは主流の下流側に輸送されて、これらの部位に設けられた触媒保持器のピン間に堆積してピン間の通気の妨げになることがある。そこで、触媒反応容器の下部または主流の下流部に触媒表面から離脱した固体または液体生成物を補足するための貯留空間を設けることができる。
貯留空間の例を図7に示す。図7は触媒反応装置の正面の断面図、並びにA−A断面図、B−B断面図である。触媒反応装置の基本構成は、図2に示したものと同様であるが、この例では流入管及び流出管が触媒反応容器11の上下(頂面及び底面)に設置されている(流入口13a及び流出口14aを破線で示した)。下側(底面)の触媒反応容器11は、たとえば、触媒保持器18より大きい円管22内に触媒保持器18を設置して、触媒保持器18に落下した反応副生物を触媒保持器18の側部からさらに下の空間23に落下させることができ、この円管22によって形成される触媒保持器18よりも下の空間を貯留空間23とすることができる。図6では、25は落下物であり、円管22は流入管の一部として使用されている。貯留空間を形成する部材は円管に限定されない。
このとき、さらに図8に示すように、貯留器23の上部にルーバ24を設けて、補足した生成物の再飛散を防止してもよい。
[触媒反応方法]
本発明の触媒反応装置及び触媒反応方法では、触媒反応の種類は格別に制限されるのではない。本発明の触媒反応装置の好適な適用対象として、上述したようなタール含有ガス改質触媒を用いるタール含有ガス改質方法を挙げることができる。たとえば、上述したようなタール含有ガス改質触媒存在下、又は、還元後の触媒存在下、炭素質原料を熱分解した際に発生するタール含有ガス中の、水素、二酸化炭素、及び水蒸気を接触させて、タール含有ガスを改質してガス化する触媒反応である。
また、タール含有ガス改質触媒存在下、又は、還元後の触媒存在下、炭素質原料を熱分解した際に発生するタール含有ガスに、前記水素、二酸化炭素、水蒸気の少なくともいずれかを加えて、タール含有ガスを改質してガス化する触媒反応である。
ここで、タール含有ガス中のタールを接触改質してガス化するタールガス化反応は、反応経路が複雑で必ずしも明らかではないが、タール含有ガス中若しくは外部より導入する水素との間では、例えば、式1で表されるような、タール中縮合多環芳香族の水素化分解によるメタンを始めとする軽質炭化水素への転化反応が進行すると考えられる(式1ではメタンのみが生成される場合を記す)。また、タール含有ガス中若しくは外部より導入する二酸化炭素との間では、式2で表されるような、タール中縮合多環芳香族の二酸化炭素によるドライリフォーミングによる水素と一酸化炭素への転化反応が進行する。さらに、タール含有ガス中若しくは外部より導入する水蒸気との間では、式3で表されるような、スチームリフォーミング及び水性ガスシフト反応が進行する。また、タール含有ガス中タール以外の炭化水素成分についても、同様にして反応が進行する。
nm+(2n−m/2)H2 → nCH4 (式1)
nm+n/2CO2 → nCO+m/2H2 (式2)
nm+2nH2O → nCO2+(m/2+n)H2 (式3)
従って、メタン等高カロリーガスを製造する場合には、外部から水素を加えることが望ましい。また、水素や一酸化炭素を製造する場合には、外部から二酸化炭素を加えることが望ましい。さらに、水素をより多く製造する場合には、外部から水蒸気を加えることが望ましい。尚、タール以外の炭化水素成分も、上記の式1〜3に従って、反応が進行する。
ここで、タール含有ガス改質用触媒は還元することが好ましいが、反応中に還元が進行するため、還元しなくても良い。しかしながら、特にタール含有ガス改質触媒が反応前に還元処理を必要とする場合、還元条件としては、触媒から活性金属であるニッケル粒子が微細クラスター状に析出するために、比較的高温で且つ還元性雰囲気にするのであれば、特に制限されるものではないが、例えば、水素、一酸化炭素、メタンの少なくともいずれかを含むガス雰囲気下、又はそれら還元性ガスに水蒸気を混合したガス雰囲気下、又はそれらのガスに窒素等の不活性ガスを混合した雰囲気下であっても良い。また、還元温度は、例えば500℃〜1000℃が好適であり、還元時間は充填する触媒量にも依存し、例えば、30分〜4時間が好適であるが、充填した触媒全体が還元するのに必要な時間であればよく、特にこの条件に制限されるものではない。
触媒反応容器の触媒層の入口温度としては、500〜1000℃であることが好ましい。触媒層の入口温度が500℃未満の場合は、タール及び炭化水素が水素、一酸化炭素、メタンを主体とする軽質炭化水素へ改質する際の触媒活性が殆ど発揮されないため、好ましくない。一方、触媒層の入口温度が1000℃を超える場合は、耐熱構造化が必要になる等、改質装置が高価になるため経済的に不利となる。また、触媒層の入口温度は、550〜1000℃であることがより好ましい。尚、炭素質原料が石炭の場合には比較的高温で、バイオマスの場合には比較的低温で反応を進めることも可能である。
ここで、炭素質原料を熱分解又は部分酸化して生成されるタール含有ガスが、コークス炉から排出される粗COGのような硫化水素濃度が非常に高いタール含有ガスでも、ガス中のタールや炭化水素を改質してガス化することができる。また、それを従来の燃料用途のみに用いるのでなく、有用物に変換可能であり、また、鉄鉱石の直接還元にも適する合成ガスに転換することにより、より高度なエネルギー利用に繋がる可能性がある。
本発明の触媒反応装置によれば、タール含有ガスの改質反応のように固体副生物のために触媒反応容器(特に触媒間、触媒)が閉塞するおそれがある連続式固定床触媒反応であっても、従来のパンチングメタルや網を用いた触媒保持器の場合と比べて、顕著に開口率が高いので流動抵抗が低いので運転コストが低いのみならず、固体副生物による触媒保持器の閉塞を実質的になくすことができるので、触媒自体が閉塞したときに行われる触媒洗浄の際に必要に応じて触媒保持器を洗浄すればよく、したがって、従来のように閉塞した触媒保持器を洗浄するために連続反応装置の運転を停止する必要をなくすことができる。
[実施例1]
(反応系全体の構成)
石炭供給装置(石炭ホッパ−定量供給器)から、加熱されたキルンに、20kg/時の速度で石炭を供給して、原料ガスとして、石炭乾留ガス(石炭中の水分に起因する水蒸気を含む)を連続発生させる。
図2に示したような構造を有する触媒反応装置の流入口は、保温管によってキルンに接続され、触媒反応装置の流出口は、保温管によってスクラバ経由で誘引ファンに接続されている。
石炭乾留ガスは、ガス中のタールが触媒反応容器で改質されて改質ガスである、軽質ガス(水素等)を生成し、誘引ファンによってフレアスタック(改質ガスを燃焼する)経由で大気中に放散される。
触媒反応容器は、炉温が一定温度に制御された電気加熱炉に収容されている。誘引ファンは、流量を調節でき、石炭乾留ガスの発生速度に対応する流量に制御される。
(触媒)
1)材質:Ni0.1Ce0.1Mg0.8Oなる成分系
硝酸ニッケル、硝酸セリウム、硝酸マグネシウムを各金属元素のモル比が1:1:8になるように精秤して、60℃の加温で混合水溶液を調製したものに、60℃に加温した炭酸カリウム水溶液を加えて、ニッケル、マグネシウム、及び、セリウムを水酸化物として共沈させ、スターラーで十分に攪拌した。その後、60℃に保持したまま一定時間攪拌を続けて熟成を行った後、吸引ろ過を行い、80℃の純水で十分に洗浄を行った。洗浄後に得られた沈殿物を120℃で乾燥し粗粉砕した後、空気中600℃で焼成(か焼)したものを解砕した後にビーカーに入れ、アルミナゾルを加えて攪拌羽を取り付けた混合器で十分混合したものをなすフラスコに移してロータリーエバポレーターに取り付け、攪拌しながら吸引することで、水分を蒸発させた。なすフラスコ壁面に付着したニッケルとマグネシウムとセリウムとアルミナの化合物を蒸発皿に移して120℃で乾燥、600℃でか焼後、粉末を圧縮成形器を用いてプレス成型し、成型体を得た。
その成型体を空気中950℃で焼成を行い、Ni0.1Ce0.1Mg0.8Oにアルミナが50質量%混合した触媒成型体を調製した。その成型体の成分をICP分析で確認した結果、所望の成分であることを確認した。また、その成型体を木屋式硬度計で計測したところ、約100Nの高い強度を保持することがわかった。
2)触媒の形状・寸法: 外径15mm、内径5mm、高さ15mmの円筒状
3)触媒の使用量: 7kg
(触媒反応装置)
図2に示す構造の触媒反応装置で試験した。ただし、図2に示される触媒反応装置は、電気加熱炉の内部に配置して反応の際に加熱可能とした。
反応容器寸法: 40mm厚×450mm幅×700mm高
流入出口: 高さ50mm幅400mmの矩形開口からJIS80Aの流入出管に通気するようにした。
材質: ステンレス鋼
ピン: φ5.1mm長さ90mmのスレンレス製丸棒。頂部は平坦で、コーナ部1mmを面取りしている。配置は、底辺16mm(幅方向)・高さ13.5mm(厚方向)の二等辺三角形とし、ピンは触媒保持器基板に全て溶接した。
開口率:92%であった。
(作業条件)
キルン温度: 750℃
電気加熱炉の炉温: 800℃
石炭乾留ガス流量: 平均10Nm3/h
石炭乾留ガス通気時間: 5時間
上記の触媒を図2に示した触媒反応装置に収容し、触媒層中央位置に熱電対を挿入した。
改質反応を始める前に、まず反応器を窒素雰囲気下で800℃まで昇温した後、水素ガスを80Nl/min流しながら30分間還元処理を行った。その後、コークス炉ガスを調整して導入し、常圧下、反応評価した。
(結果)
試験終了後に、触媒保持器基板上に20gの固体カーボンが堆積していたが、触媒保持器表面には薄い固体カーボン膜を生じたのみであり、バルク状の固体カーボンのピンへの付着は一切なく、触媒保持器の通気抵抗は、設置時と同一であった。
また、前記固体カーボン堆積物の物性を調査した結果、大半が非晶質のカーボンであることがわかった。
[比較例1]
実施例1の触媒保持器の代わりに、流入口に孔径6mm、板厚0.8mm、開口率20%のパンチングメタルを設けて触媒を保持し、これ以外の条件を全て実施例1と同様にして試験した。
(結果)
石炭乾留ガス通気3時間で触媒反応容器での圧力損失が限界値(6kPa)を超過したので、試験を中止した。
試験後に装置を冷却して流入口および流出口を開放して触媒反応容器を調査した結果、前記パンチングメタルの孔が全て固体カーボンで閉塞していた。
この状態のまま、流入口に50Pa(ゲージ圧)の窒素(触媒反応を生じないガスである)を供給し、流出口でのガス流速を測定した。次に、パンチングメタルの孔の固体カーボンをワイヤブラシで除去したのち、同様の条件で流出口でのガス流速を測定した。その結果、固体カーボンを除去した後の流出口でのガス流速は、除去前の2倍となった。従って、従来の触媒保持方法では保持部での固体カーボンの析出が通気性に大きな悪影響を与え、一方、本発明では触媒保持器は通気性にほとんど悪影響を与えないことがわかった。
[実施例2]
図6に示す構造の触媒反応装置で試験した。
反応容器寸法: 80mm厚×220mm幅×500mm高
流入出口: 反応容器の上端はJIS80Aの流出管内に、下端は、JIS150Aの流入管にそれぞれ開放されている。ピン保持板は、流入管の中心高さに保持されており、ピン外周の流入管への露出部が流入口に対応する。
固体カーボンの貯留空間: ピン保持板より下方の流入管領域が対応する。
これ以外は、実施例1と同様の条件で試験した。
(結果)
試験後にピンの表面にバルク状の固体カーボンは認められなかった。ピン保持板上に10g、貯留空間内に10gの固体カーボンが堆積していた。従って、貯留空間を設けることによって、ピン保持板上への固体カーボンの堆積によるピンの埋没による通気抵抗の上昇が抑制されうることがわかった。
[参考例1]
硝酸ニッケル、硝酸セリウム、硝酸酸化ジルコニウム、硝酸マグネシウムを各金属元素のモル比が1:1:1:7になるように精秤して、60℃の加温で混合水溶液を調製したものに、60℃に加温した炭酸カリウム水溶液を加えて、ニッケル、セリウム、ジルコニウム、及び、マグネシウムを水酸化物として共沈させ、スターラーで十分に攪拌した。
その後、60℃に保持したまま一定時間攪拌を続けて熟成を行った後、吸引ろ過を行い、80℃の純水で十分に洗浄を行った。洗浄後に得られた沈殿物を120℃で乾燥し粗粉砕した後、空気中600℃でか焼したものを解砕した後にビーカーに入れ、アルミナゾルを加えて攪拌羽を取り付けた混合器で十分混合したものを、なすフラスコに移してロータリーエバポレーターに取り付け、攪拌しながら吸引することで、水分を蒸発させた。なすフラスコ壁面に付着したニッケルとマグネシウムとアルミナの化合物を蒸発皿に移して120℃で乾燥、600℃でか焼後、圧縮成形器を用いて粉末を3mmφの錠剤状にプレス成型し、錠剤成型体を得た。その成型体を空気中950℃で焼成を行い、Ni0.1Ce0.1Zr0.1Mg0.7Oにアルミナが50質量%混合した触媒成型体を調製した。
その成型体の成分をICP分析で確認した結果、所望の成分であることを確認した。また、本調製品をXRD測定した結果、NiMgO、MgAl24、CexZr1-x2相からなることが判明し、各々の結晶子の大きさは、14nm、11nm、22nmであった。
この触媒をSUS製反応管の中央に位置するよう石英ウールで固定し、触媒層中央位置に熱電対を挿入し、これら固定床反応管を所定の位置にセットした。
改質反応を始める前に、まず反応器を窒素雰囲気下で800℃まで昇温した後、水素ガスを100mL/min流しながら30分間還元処理を行った。その後、コークス炉ガス(粗ガス)の模擬ガス(水素:窒素=1:1、H2Sを2000ppm含有、トータル流量125mL/min)を調製して反応器に導入するとともに、石炭乾留発生タールの模擬物質として、タール中にも実際に含まれかつ常温で粘度の低い液体物質である1−メチルナフタレンを代表物質として、0.025g/minの流量で反応器へ導入し、常圧下で反応評価した。
本参考例では、反応管内の触媒の下部に網を設けて石英ウールで網が落下しないように固定して触媒を保持したが、試験終了後には、網は全て固体カーボンの大量の付着を受けていた。従って、この触媒を用いると、固体カーボンの一部が容易に脱落して網に付着することがわかった。
また、試験後に網に付着した物質の物性を調査した結果、実施例1で触媒から脱落したものとほぼ同じであることがわかった。従って、この本触媒を用いた改質反応において、実施例1の装置を用いれば、触媒層保持部での生成物の付着・閉塞を大幅に回避できると考えられる。
[参考例2]
ニッケル、マグネシウム、ナトリウムの原子量%がそれぞれ10%、80%、10%になるように精秤して、60℃の加温で混合水溶液を調製したものに、60℃に加温した炭酸カリウム水溶液を加えて、ニッケルとマグネシウムとナトリウムを水酸化物として共沈させ、スターラーで十分に攪拌した。その後、60℃に保持したまま一定時間攪拌を続けて熟成を行った後、吸引ろ過を行い、80℃の純水で十分に洗浄を行った。
洗浄後に得られた沈殿物を120℃で乾燥し粗粉砕した後、空気中600℃で焼成(か焼)したものを解砕し、その後、粉末を圧縮成形器を用いて3mmφの錠剤状にプレス成型し、錠剤成型体を得た。その成型体を空気中950℃で焼成を行い、Ni0.10.1Mg0.8Oの触媒成型体を調製した。
この触媒をSUS製反応管の中央に位置するよう石英ウールで固定し、触媒層中央位置に熱電対を挿入し、これら固定床反応管を所定の位置にセットした。
改質反応を始める前に、まず反応器を窒素雰囲気下で800℃まで昇温した後、水素ガスを100mL/min流しながら30分間還元処理を行った。その後、コークス炉ガス(粗ガス)の模擬ガス(水素:窒素=1:1、H2Sを2000ppm含有、トータル流量125mL/min)を調製して反応器に導入するとともに、石炭乾留発生タールの模擬物質として、タール中にも実際に含まれかつ常温で粘度の低い液体物質である1−メチルナフタレンを代表物質として、0.025g/minの流量で反応器へ導入し、常圧下で反応評価した。
本参考例では、反応管内の触媒の下部に網を設けて石英ウールで網が落下しないように固定して触媒を保持したが、試験終了後には、網は全て固体カーボンの大量の付着を受けていた。従って、この触媒を用いると、固体カーボンの一部が容易に脱落して網に付着することがわかった。また、試験後に網に付着した物質の物性を調査した結果、実施例1で触媒から脱落したものとほぼ同じであることがわかった。従って、この触媒を用いた改質反応において、実施例1の装置を用いれば、触媒層保持部での生成物の付着・閉塞を大幅に回避できると考えられる。
1 触媒反応容器
2 触媒層
3 網・パンチングメタル
4 原料ガス
5 改質ガス
11 触媒反応容器
12 触媒層
13 流入路
13a 流入口
14 流出路
14a 流出口
15 蓋
16 原料ガス
17 改質ガス
18 触媒保持器
22 円管
23 貯留空間
24 ルーバ
25 落下物

Claims (11)

  1. 触媒反応用の原料流体の流入路及び改質流体の流出路と、
    流入路及び流出路に接続されかつ塊状触媒を収容する触媒反応容器と、
    触媒反応容器の流入路及び流出路との接続部の少なくとも1方に、塊状触媒を複数のピンの先端部で保持し、触媒反応用流体が当該ピンの間の空間を流通できる構造を有する触媒保持手段とを具備することを特徴とする連続式固定床触媒反応装置。
  2. 前記複数のピンが略平行に配置され、前記ピンの全てについて、隣り合うピンの軸間距離が、
    [ピンの軸間距離]−[ピンの外径寸法]<[触媒が通過しうる最小のメッシュ目開き寸法]
    の条件を満たすことを特徴とする、請求項1に記載の連続式固定床触媒反応装置。
  3. 前記ピンの前記触媒との接触部における曲率が前記触媒外表面における最大の曲率よりも小さいことを特徴とする、請求項1又は2に記載の連続式固定床触媒反応装置。
  4. 前記原料流体がガスであり、前記触媒反応による生成物が固体または液体を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の連続式触媒反応装置。
  5. 前記ピンの前記触媒との接触部の下方に、固体または液体の前記生成物を貯留する空間を設けることを特徴とする請求項4に記載の連続式固定床触媒反応装置。
  6. 前記原料流体が炭化水素を含有するガスであり、前記触媒反応による生成物がガスと、固体または液体とであることを特徴とする、請求項4または5に記載の連続式触媒反応装置。
  7. 前記原料流体がタールを含有するガスであり、前記触媒反応による生成物が固体の炭化水素または固体のカーボンを含むことを特徴とする、請求項6に記載の連続式固定床触媒反応装置。
  8. 前記触媒が、ニッケル、マグネシウム、セリウム、アルミニウムを含む複合酸化物であって、アルミナを含まない複合酸化物からなる触媒であり、前記複合酸化物が、NiMgO、MgAl2O4、CeO2の結晶相からなることを特徴とする請求項7に記載の連続式固定床触媒反応装置。
  9. 前記触媒が、ニッケル、マグネシウム、セリウム、ジルコニウム、アルミニウムを含む複合酸化物からなる触媒であり、前記複合酸化物が、NiMgO、MgAl2O4、CexZr1-xO2(0<x<1)の結晶相を含むことを特徴とする請求項7に記載の連続式固定床触媒反応装置。
  10. 前記触媒が、
    aM・bNi・cMg・dOで表わされる複合酸化物であるタール含有ガスの改質用触媒であって、
    a、b、及び、cは、a+b+c=1、0.02≦a≦0.98、0.01≦b≦0.97、かつ、0.01≦c≦0.97を満たし、
    dは、酸素と陽性元素が電気的に中立となる値であり、
    Mは、Ti,Zr,Ca,W,Mn,Zn,Sr,Ba,Ta,Co,Mo,Re,白金、ルニウム、パラジウム、ロジウム、Li,Na,K,Fe,Cu,Cr,La,Pr,Ndから選ばれる少なくとも1種類の元素であり、
    前記複合酸化物に、シリカ、アルミナ、ゼオライトから選ばれる少なくとも1種類の酸化物を加え、シリカ、アルミナ、ゼオライトから選ばれる前記酸化物の含有量が、前記複合酸化物に対し1〜90%質量%である、ことを特徴とする、請求項7に記載の連続式固定床触媒反応装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の連続式固定床触媒反応装置を用いて、触媒反応を行うことを特徴とする連続式固定床触媒反応方法。
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