JP6066782B2 - 粒状体処理装置、連続式固定床触媒反応装置、および連続式固定床触媒反応方法 - Google Patents

粒状体処理装置、連続式固定床触媒反応装置、および連続式固定床触媒反応方法 Download PDF

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Description

本発明は、触媒等の粒状体を保持するための保持器を清掃する装置の技術に関する。
粒状体層を収容して密閉空間内で処理を行う装置、または、入口・出口(流入口・流出口)を有する容器の中に粒状体を静的に収容して、粒状体間の隙間に流体を通過させて流体または粒状体を処理する粒状体処理装置は、固定床反応器、熱交換器、フィルタ等に広く適用されている。このような粒状体処理装置においては、作業中の特定のタイミングで粒状体の相対位置を微小に変更したい状況がしばしば発生する。
例えば、流体が粒状触媒表面で反応を生じる反応器においては、粒状体(触媒)の隙間のレイアウトの差によって、粒状体表面で新鮮な流体と接触しやすい領域(大流量で流体が流れる隙間)としにくい領域(流れの澱む隙間や粒状体同士が接触している表面)の分布を生じる。長時間作業を続ければ、新鮮な流体と接触しやすい領域の粒状体表面では表面の減量や汚損・劣化が促進される場合がある。このようなとき、粒状体の相対位置を変更することによって、それまで澱んだ流体と接触していた粒状体表面の少なくとも一部を新鮮な流体と接触しやすい隙間レイアウトにすることができれば、粒状体表面での減量や劣化の均一化をはかることが期待でき、より長い時間、安定して作業できると考えられる。
あるいは、粒状体間の隙間には作業中に異物が堆積する場合があり、通気性や反応性の低下を生じる場合がある。例えば、触媒(粒状体)を充填した固定床触媒反応容器(粒状体処理装置)を用いた流体の化学反応において、触媒反応によって固体等の析出物を生成する場合には、しばしば、触媒間の空間にこの固体析出物が堆積して触媒層を閉塞させ、通気できなくなる問題が発生する。
例えば、特許文献1(特開2010−77219号公報)においては、水素・二酸化炭素・水蒸気・タール含有ガスを、固定床触媒反応装置において、ニッケル・セリウム・アルミニウムを含む触媒に接触させてタールガスの改質を行う技術が開示されており、この技術においては、改質中に触媒表面に固体炭素が析出し、これを除去するために水蒸気または空気を前記炭素に接触させる再生処理の必要なことが記載されている。
また、特許文献1には、移動床形式および流動床形式の触媒反応容器の使用も例示されている。これらの方式では触媒表面に析出した炭素を反応作業中に除去しうる。しかし、このような反応容器は、固定床触媒反応容器に比べて装置が複雑化することや、流動床形式の場合には操業も不安定になりやすいので、特に、高温・高圧・高腐食性流体を処理するための反応容器としては一般的ではない。
一方、移動床形式および流動床形式の触媒反応容器における上記のような問題がない固定床反応容器では、通常、触媒層を挟んだ両側に空間を設け、一方の空間から他方に流体を流通させて反応させる。触媒層の両側に空間を形成するためには、触媒の保持機構が必要であり、触媒保持機構の代表例は特許文献2(特開2011−6289号公報)に記載されているが、触媒径よりも小さな孔径を有するパンチングメタル板や網を用いて触媒の保持と通気を確保している。図1にその例を示すが、触媒反応容器11の内部に触媒13が収容されており、触媒の保持はパンチングメタル板や網等の通気性を有する保持器12によって行われている。図1において、原料ガスは流入口から流入し、流出口から改質ガス7として流出する。
反応中の固体析出物の堆積による触媒層の閉塞を防止する手段として、例えば特許文献2には、2つの触媒層の間をガスが通気する自由空間において、第1の触媒層から流出したガス中の粉塵を補足することによって第2の触媒層での閉塞を防ぐ技術が記載されている。しかしこの場合には、触媒層内部で生成し、触媒間の空間で触媒に付着・堆積する粉塵による触媒層の閉塞を防止することはできない。
特許文献3(特開2009−48797号公報)には、燃料電池用のセル内の触媒層に超音波を照射することによって、触媒上で発生した水を流出・除去する技術が記載されている。超音波は、自由空間中や粒体層・粉体層中での減衰が大きいので、照射源近傍にしか作用できない。このため、燃料電池用セル内の触媒層のように比較的小型のものには有効であるが、大量の流体を処理する大型の触媒層では、超音波によって触媒層全体を振動させることは困難である。
特許文献4(特開2008−120604号公報)には、炭化水素の水蒸気改質を低温で実施することによりコーキングを抑制する技術が記載されている。しかし、触媒反応には触媒耐久性および反応速度上の観点から最適な反応温度条件が存在し、コーキングによる触媒層の閉塞は、この最適条件において発生している。そのため、触媒反応温度を低下させてしまうと、反応の最適条件ではなくなるので、触媒性能が低下する問題がある。
特許文献5(特開平8−24622号公報)には、従来技術として、移動床触媒反応容器における堆積ダストによる触媒層の部分閉塞を槌打装置やバイブレータによって除去することが記載されている。この場合には、槌打やバイブレーションによって、触媒の充填率が上昇して触媒間の空間が狭まり、触媒の流動性がかえって悪化する問題がある。
特開2010−77219号公報 特開2011−6289号公報 特開2009−48797号公報 特開2008−120604号公報 特開平8−24622号公報
このように、従来技術では容器内に静的に収納された粒状体間の相対位置を効率的に変更する手段が存在しなかった。本発明の目的は、容器内に静的に収納された触媒などの粒状体間の相対位置を効率的に変更するのを可能にする粒状体処理装置と、これを用いて容器内の粒状体を処理する粒状体処理方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明者の研究の結果、以下の解決方法を発明するに至った。
[1] 粒状体容器内壁に接して粒状体層を収容する粒状体容器と、
流体の通過を可能にする通気路を有するとともに粒状体に接触して粒状体を保持する保持器と、
前記粒状体保持器を昇降させることにより粒状体層を昇降させるための駆動機構と、
前記粒状体保持器上に積載され、前記粒状体保持器との接触部で転動可能な清掃器であって、前記粒状体保持器の昇降時に転動して、前記粒状体保持器の通気流路内に延在する清掃体を動かす清掃器と、
を具備し、
前記清掃器が、前記粒状体保持器との接触部に凸面を有するとともに、前記凸面から下方に前記通気流路内に突出する清掃体部位を有することを特徴とする、粒状体処理装置。
] 前記清掃器の上面から粒状体層内に突出する部位を有することを特徴とする[]に記載の粒状体処理装置。
] 前記清掃器の上面が略平面であることを特徴とする[1]または[2]に記載の粒状体処理装置。
] ガスの流入路及びガスの流出路が前記粒状体容器に接続されることを特徴とする[1]から[]のいずれか1項に記載の粒状体処理装置。
] 前記粒状体が塊状の触媒であることを特徴とする、[1]から[]のいずれか1項に記載の粒状体処理装置を備える連続式固定床触媒反応装置。
] 前記触媒反応用流体が炭化水素を含有するガスであり、触媒反応による生成物がガスと固体の炭化水素または固体のカーボンとであることを特徴とする、[]に記載の連続式固定床触媒反応装置。
] 前記触媒反応用流体がタールを含有するガスであることを特徴とする、[]に記載の連続式固定床触媒反応装置。
] 前記触媒が、ニッケル、マグネシウム、セリウム、アルミニウムを含む複合酸化物であって、アルミナを含まない複合酸化物からなる触媒であり、前記複合酸化物が、NiMgO、MgAl24、CeO2の結晶相からなることを特徴とする、[]に記載の連続式固定床触媒反応装置。
] []から[]のいずれか1項に記載の連続式固定床触媒反応装置を用いて、触媒反応を行うことを特徴とする、連続式固定床触媒反応方法。
ここで、本発明者が本発明に到達した経緯を説明すると、次のとおりである。なお、以下では、「粒状体」を「触媒(粒)」を例とし、「粒状体処置装置」を「触媒反応装置」を例とし、粒状体間の隙間の異物を「(固体)カーボン」を例として説明するが、本発明における粒状体や粒状体処理装置は、触媒粒や触媒反応装置に限られるものではない。
本発明者らの調査の結果、固定床触媒反応器の閉塞除去を例に説明すれば、本発明者らの調査の結果、固定床触媒層中の触媒間に生成固体カーボンの堆積する機構は次のとおりであることがわかった。
(1)固定床触媒層中の隣り合う複数の触媒で形成される触媒間空間において、主流の上流側の隙間から原料ガス(一部改質済み)が流入し、主流の下流側の隙間から改質されたガス(一部は残留した原料ガス)が改質ガスとして流出する。
(2)触媒間空間に供給された原料ガスが触媒反応によって改質される際、触媒表面で生成した固体カーボンの一部が触媒表面に付着する。
(3)触媒間空間に供給された原料ガスが触媒反応によって改質される際、触媒表面で生成し、気流によって触媒表面から離脱した固体カーボン微粒子は、上記の既に触媒表面に付着した固体カーボン上に付着して、触媒表面で直径数十μmから約1mmのカーボン球が成長する。
(4)上記のカーボン球は、時に触媒表面から離脱し、既に存在する他のカーボン球の上に再付着するなどして、触媒表面に多層のカーボン球から構成される厚みが数mmにもおよぶ固体カーボンの堆積層が形成される。
(5)この固体カーボン堆積層は実質的に多孔質であるので、高速のガスが通気する際には大きな圧力損失を生じる。
(6)特定の触媒間空間での通気抵抗が過大となれば、主流は、他のより通気抵抗の低い触媒間空間を優先的に通気するようになる。但し、固体カーボン堆積層が多孔質であるため、固体カーボンの堆積によって通気抵抗が過大になった空間においても、触媒間空間へのガスの流れが完全に遮断されるわけではなく、触媒表面には低流量で原料ガスが供給され続ける。この結果、触媒表面でのガス改質による固体カーボンの成長は常に進行し続ける(但し、触媒表面での露出面積は減少するので、改質速度は初期に比べて大幅に低下する)。
(7)触媒層中の大半の触媒間空間において固体カーボンの堆積が進むと触媒層全体としての圧力損失が過大となり、「閉塞状態」が生じる(触媒反応容器では所与の流量で原料ガスを処理しなければならず、この所与のガス流量時にいずれの触媒間空間を通気しても圧力損失が反応装置の許容値(ガス搬送能力や容器の強度等によって定まる)を超えることが避けられない状態で触媒層は実質的な「閉塞」となる)。
水素・二酸化炭素・水蒸気・タール含有ガスの改質反応を行い、閉塞を生じた固定床触媒反応容器の触媒表面から固体カーボン堆積層を単独で取り出し、容器の中に入れて軽くシェイクする様な機械的外力を加えると、構成単位であるカーボン球の境界で容易に分離し、粉化した。このような固体カーボンの堆積により閉塞を生じた触媒層から固体カーボンを除去するために、本発明者らは、種々の対策を試みた。
第1の対策として、触媒層外部からのブローによる触媒層の逆洗を試みた。詳しく言えば、反応容器内に触媒層の下流側に窒素ガス供給配管を設け、触媒層に対して高速窒素流を噴射して、触媒層の逆洗を試みた。逆洗は、粉塵除去用のフィルタの閉塞時の対策として一般に用いられる手法である。
結果として、一部の固体カーボンは除去されたが、触媒層の圧力損失の変化は軽微であり、閉塞を解消する効果はなかった。その理由としては、次のことが考えられる。
1)フィルタの場合、上流からフィルタ内に流入した粉塵粒のうち、フィルタの目開きよりも大きいものをその場で捕集する。フィルタは、通常、上流ほど目開きが大きい。従って、フィルタの閉塞部に対して主流の下流側から高速流を供給して逆洗を行う場合、捕集された粉塵粒のうちフィルタの目から離脱したものは、高速気流に搬送されて主流の上流側に進行する際、より大きな目開きを通過するので、メッシュに再捕集されることは少なく、フィルタ外に排出できる。
一方、本発明が対象とする触媒反応副生物である固体カーボンなどの堆積層は、主流の上流から流入するのではなく、触媒間空間中で、ガスを原料として生成する。このため、堆積カーボンの大きさが触媒間空間の流出入の隙間よりも小さいとは限らないので、そのままでは触媒間空間から流出できない堆積カーボンが多量に存在する。
カーボン堆積層を破壊して微粉化すれば触媒間空間から流出できる可能性がある。しかし、気流が堆積カーボンに与える応力は一般に小さいので(触媒層全体に大きい気圧差を与えても、触媒層中で触媒は、通常多数の層で積載されているいので、個々の触媒間空間の入側−出側気圧差は微小となり、大きな応力を堆積カーボンに与えることはできない)、堆積カーボン層を破壊することはできない。
2)一部のカーボンを除去した時点で、カーボン除去の結果として通気抵抗の小さくなった少数の触媒間空間を連ねた狭い流路が触媒層の中に新たに形成され、主流の大半はこの流路に集中して流れる。この際、新たに形成された流路以外の触媒間空間には気流はほとんど通過しないので、これ以上カーボンが除去されることはない。このため、主流が通過する狭い流路で流速が上昇して大きな圧力損失が生じるので、閉塞状態はあまり改善されない。このように形成された新たな流路も、流路内で新たなカーボンが生成・堆積することよって急速に再閉塞していくので、逆洗の効果は短時間とならざるをえない。その一方、早期に失活を生じた触媒によって構成される(囲まれる)触媒間空間ではこのような触媒間空間の再閉塞を生じない。しかし、そもそも、主流が失活した触媒のみと接触して触媒層を通過するのであれば、ガスの改質を行えないので、触媒反応容器としての性能を発揮できない。
これらから、次のように結論することができる。
すなわち、一般に、閉塞を生じた触媒層においては、
[個々の堆積カーボンの大きさ]>[当該触媒間空間の隙間]
の状態となっており、
[個々の堆積カーボンの大きさ]<[当該触媒間空間の隙間]
としない限り、触媒層からカーボンを大量に除去することはできず、触媒層外部からのブローによる触媒層の逆洗はこれに有効ではない。
そこで次に、第2の対策として、反応容器外面を槌打して、堆積カーボン層の破壊、または触媒間空間の拡大を試みた。
結果として、最初の閉塞発生後に槌打(第1回目の槌打)すると、一部の堆積カーボンを除去でき、圧力損失も半分程度に減少し、一定の効果が見られた。この後、再閉塞発生後に再び槌打(第2回目の槌打)すると、堆積カーボンの除去は微小であり、圧力損失の変化はなく、閉塞を回避することはできなかった。すなわち、反応容器外面の槌打は、2回目以降は堆積カーボンの除去に有効でないことがわかった。その理由としては、次のことが考えられる。
1)通常、触媒を反応容器内に積層する際には上部から単純に落下させるので、触媒層における触媒は最密充填状態にはない。ここに、第1回目の槌打を加えると、振動によって触媒が最密充填あるいはそれに近い状態になる(簡単にするために、以下ではこれを「最密重点化」と称することにする)。最密充填化の過程で触媒間の相対位置は、合計で触媒代表長さの30%程度の大きさで移動する。この相対位置の移動(即ち、触媒間相対運動)時に、一部の堆積カーボンが触媒との接触応力によって破壊されて小型化するとともに、触媒間の間隔が一時的に広がる瞬間を生じるので、
[個々の堆積カーボンの大きさ]<[当該触媒間空間の隙間]
の関係が実現されて触媒層中を落下し、遂には触媒層から除去された。
2)一方、第1回の槌打終了後に触媒層は最密充填化されているので、第2回目以降の槌打を行っても触媒間の相対位置はほとんど変化せず、堆積カーボンの破壊や触媒間の間隔の広がりは生じない。このため、第2回目以降の槌打では堆積カーボンの除去の効果が認められなかった。
これらから、次のように結論することができる。
すなわち、1回限りの閉塞解消効果では、多くの場合、触媒反応容器における所要処理継続時間を満足できないので、反応容器外面の槌打は堆積カーボンの継続的な除去のためには不十分である。触媒層から堆積カーボンを継続的に除去するためには、
[個々の堆積カーボンの大きさ]<[当該触媒間空間の隙間]
とした後に、触媒層の最密充填状態を解消する手段が必要である。
前述の結論を踏まえ、第3の対策として、反応容器内での触媒層自体の移動を試みた。より詳しく言えば、静止反応容器の中で触媒が反応容器内壁に接した状態で、触媒層の底に設けた保持器を昇降することによって触媒層全体を昇降させることを試みた。その結果、数回の昇降操作の後、触媒層の昇降運動は安定状態(昇降操作の1サイクルの後、触媒層が当該サイクルの始点の状態に平均的に戻る)に到達する。この安定状態において、保持器の上昇時には触媒層下端の上昇量に対して触媒層上端での上昇量の方が一般に小さく、保持器の下降後には触媒層上下端とも始点の位置に戻る。従って、保持器昇降のサイクル内では、触媒層の平均充填率の変動を生じており(触媒層平均充填率は、保持器上昇時に増大し、保持器下降時には減少する)、触媒層内において少なくとも上下方向での触媒間相対運動が発生する。
また、このような上下方向の触媒間相対運動の効果に加えて、本発明では、触媒が反応容器内壁に接触した状態で触媒層が昇降することによって、触媒層の厚方向および幅方向にも触媒間相対運動を発生させる効果を発揮できる。即ち、触媒層の昇降に伴う充填率変化の際の触媒間相対位置の変化を考察すると、触媒層厚み方向(反応容器厚み方向に同じ)の各触媒の移動に対する拘束状態が異なる。これは、壁面との摩擦によって、壁面に近い触媒ほど、拘束が大きく、初期の上昇・下降速度が小さいことに起因している。その結果、触媒層厚み方向の各触媒の移動速度が異なるので、触媒間の相対運動を生じる。
前述のように反応容器内で触媒を容器内壁に接触させて触媒層自体を昇降させることにより個々の触媒間の相対位置を移動させ、触媒層全体を撹拌すると、触媒層全域において触媒間に堆積した固体、例えばタール分を含むガスの改質反応の際に堆積するカーボンなどを、効率的に触媒間から落下させて触媒層から除去できることがわかった。
それに対して、保持器と反応容器を同一速度で昇降した場合、触媒層全体は保持器・反応容器と同一速度で昇降するので、触媒間の相対移動は生じない。そのため、触媒表面の固体カーボンなどの除去効果は低い(反応容器外部からの槌打なみ)。また、触媒全体をかご等に入れてかごと触媒層を同時に昇降する場合も同様である。
以上から、固定床触媒層内で触媒上に生成・堆積する固体堆積物を除去するためには、触媒層をその保持器とともに、反応容器に対して相対移動させることが必要であることがわかった。これが、本発明の根本原理である。そして本発明によれば、触媒層全体の撹拌(個々の触媒間の相対位置を移動させること)を、固体カーボン等の固体生成物が発生する触媒反応に短時間適用することによって、触媒層全域において触媒間に堆積した固体生成物を効率的に触媒間から落下させて触媒層から除去できるという顕著な効果がある。触媒層から除去された固体生成物は、保持器の開口部を通して落下させることができ、落下して下方に溜まった固体生成物は、例えば触媒の交換時などに系外へ排出することができる。
(清掃器の必要性)
触媒層をその保持器とともに、反応容器に対して相対移動させる具体的な方式には、例えば、図2に示すように、触媒反応器11内下部に昇降装置21を設けてこれを保持器12に連結して、保持器12ごと触媒層13を昇降することができる。しかし、図2のように単純に触媒層13を昇降させただけでは、以下の様な作業上の不具合の生じることを本発明者らは見出した。
この不具合を、図2の保持器周辺部の拡大図である図3を用いて説明する。保持器12とともに触媒層13を昇降することによって塊状触媒13a(図示せず)間に相対運動を生じさせて塊状触媒間に堆積した固体カーボンを落下除去させることができることは既に述べたとおりである。この際、塊状触媒13a間に堆積していた固体カーボン粉14aは、気流路でもある保持器目開きを通って下方に落下する。ところで、タール等の炭化水素ガスの熱分解は触媒表面以外でも多少なり生じるので、保持器表面に付着生成した固体カーボン14aが徐々に成長する場合がある。このような固体カーボン14aは、当初、小粒子が緩やかに結合した脆くて通気性の比較的高い構造であっても、長時間、高温下で保持されることによって、緻密で通気性の低い状態となる。保持器目開き内で固体カーボン14aの成長が進行すると、やがて保持器を構成する網線(棒)間に固体カーボン14aが架橋14bして、保持器目開き一面を覆う膜14bを形成してガスの通気を著しく妨げる問題を生じることがある。このような固体カーボンの膜14bは、強度が上昇しているため、保持器昇降による振動付与程度の弱い外力ではこれを保持器から離脱させることはできない。また、このような固体カーボン膜14bが生成すると、保持器昇降時に触媒層内から落下する固体カーボン粉14aがこの膜に阻まれてそれ以上下方に落下できなくなって固体カーボン膜14b上に堆積し、通気性をさらに悪化させてしまう。
そこで、本発明では、図4に示す、保持器12の通気流路(目開き)12a内で可動な、清掃体15aを備える清掃器15を保持器12上に積載して、この清掃体15aを保持器12上で転動させることによって清掃体15aを目開き12a内で運動させて、成長しつつある目開き12a内の固体カーボン14a、14bを破壊して落下除去させて、保持器の通気性を良好に保つことができる。清掃器15の形状は、例えば、水平方向に軸を有する柱状体であり、凸面である下面の両端近傍で網線上に点接触15bしており、この凸面は、網線上で転動可能である。ここで、清掃器15を網線上で転動させるためには何らかの外力を清掃器15に与える必要がある。本発明が対象とする粒状体処理装置には触媒反応器のように高温下で気密性を要求される用途があり、また、容器内には複数の清掃器を備えることが好ましい。このため、容器内に多数の電動機や油圧装置を設けることは装置耐久性の観点から避けるべきであり、また、容器表面に多数の穿孔を施して清掃体の駆動軸を容器外に貫通させるような方法も気密性確保の観点から好ましくない。仮に、これらの装置が実現可能であったとしても、装置が著しく複雑化して高価になるので好ましくない。そこで、本発明では、清掃器15を駆動(転動)させる手段として、保持器12の昇降運動を利用することにより、このような専用の外部動力や駆動軸が不要であり、保持器内での固体カーボンの架橋を簡易に防止することができる。
図5を用いて、保持器の昇降運動を利用して清掃器を駆動する方法を説明する。図5(a)は、保持器12の初期状態であり、清掃器15は、上面を複数の塊状触媒13a(図示せず)のそれぞれの端部に、下面を保持器12(図示せず)に接触しており、この清掃器15に接触する塊状触媒13aは、清掃器15を介して保持器2によって保持されている。このため、これら接触点ではそれぞれ接触力(反力および摩擦力)15c、15dが生じており、保持器12に加えられる全ての接触力15c、15dがバランスした状態として、清掃器15は、図5(a)の姿勢で安定に保たれている。ここで、保持器12の昇降を行うと、塊状触媒間での相対運動を生じるとともに、保持器-塊状触媒間の相対位置も一般に変化する。このため、図5(a)で清掃器15上面に接触していた塊状触媒13aとの接触点はこの面内でランダムに移動し、時には、この塊状触媒との接触が失われ、あるいは、新たな塊状触媒が清掃器15に接近し、新たな塊状触媒13aとして清掃器15との接触を生じる。この結果、清掃器15上面に与えられる塊状触媒13aから受ける接触力15dは、最早、図5(a)の状態とは異なるものとなり、図5(a)の保持器15との接触点15bの周りに力のモーメントを生じる。清掃器15下面は、転動可能であるので、この力のモーメントの働く向きに保持器15上で転動して力のモーメントが正味で0となる位置でバランスして静止する。これが図5(b)で示される、清掃器15の新たな安定姿勢である。このように本発明では、保持器12の昇降による塊状触媒間の相対運動を利用することによって、図5(a)から(b)のように清掃器15を転動させて、清掃体15の位置を変更することができる。
(触媒種をタール改質触媒に限定することの効果)
本発明者が触媒間に堆積した固体カーボンを触媒ごと回収して物理的性状を調査した結果、本発明での触媒材質の場合、触媒表面への付着性が比較的低いことがわかった。また、これらの触媒を用いたタール改質反応においては本来、コーキング発生量が他の反応に比べて多いので、触媒間に堆積する固体カーボンを除去するニーズがより高い。
そこで、本発明は、触媒層13全体を撹拌する(個々の触媒間の相対位置を移動させる)する技術を発明し、この種の触媒反応に短時間適用することによって、触媒層13全域において触媒13a間に堆積した固体カーボン14を効率的に触媒間から落下させて触媒層13から除去できるという顕著な効果がある。
本発明は、固定床触媒層13内で触媒13a上に生成・堆積する固体生成物の除去に好適に適用することができる。例えば、ニッケル、マグネシウム、セリウム、ジルコニウム、アルミニウムを含む複合金属酸化物触媒によるタール含有ガスの改質反応では、他の反応に比べて触媒表面への固体カーボンの堆積量が多く、それを除去するニーズがより高い。本発明は、このように他の反応に比べ触媒表面への固体カーボンの堆積量が多いタール含有ガス改質反応用の触媒を用いる場合においても、触媒上に生成・堆積する固体生成物の効率的な除去を可能にする。
本発明の対象である触媒固定床と異なり、移動床は、原則として反応中に絶えず触媒を移動(および撹拌)させる。それに対し、本発明では、反応容器内での触媒層の移動を間欠的に、短時間実施すればよいので、反応中に触媒撹拌を行う必要はない。さらに、移動床では、反応中に一定量の触媒を系外に排出するとともに同量の触媒を系外から供給する。それに対し、本発明では、(触媒層が固定床であるから)反応中に触媒の入れ替えは行わない。
本発明の触媒反応装置によれば、固定床触媒層内で触媒上に生成・堆積して触媒性能を低下させ、かつ触媒層の閉塞の原因となる固体堆積物を、触媒層全体を昇降運動させることにより、効率よく除去することができる。そのため、従来のように閉塞した触媒保持器を洗浄するために運転を停止する必要なしに、反応装置を連続運転することが可能となる。また、その触媒反応装置を用いて、固体カーボンなどの固体生成物を発生する触媒反応を高い効率で行うことができる。
従来技術の触媒反応装置の模式図である。 本発明の考え方を示す触媒反応装置の模式図である。 従来技術の触媒反応装置での問題点を示す模式図である。 本発明の触媒反応装置の考え方を示す他の模式図である。 本発明の清掃器の考え方を示す他の模式図である。 本発明の第1の実施形態の触媒反応装置の模式図である。 本発明の清掃器の実施形態の一例の清掃器の模式図である。 本発明の清掃器の実施形態の他の例の清掃器の模式図である。 本発明の清掃器の実施形態の他の例の清掃器の模式図である。 本発明の清掃器の実施形態の他の例の清掃器の模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[第1の実施形態]
(全体構造)
図6に、本発明の第1の実施形態の連続式固定床触媒反応装置10を示す。この図の(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。本発明の触媒反応装置10は、反応容器11を含み、その内部には、下部を保持器12によって支持された触媒層13が収容され、触媒層13中の触媒のうち反応容器11内壁に隣接する触媒(図示せず)は反応容器内壁に接触している。本発明では、触媒を反応容器11内壁に接触させて触媒層13を昇降させるので、昇降作業時の触媒の移動の妨げとならないように、反応容器11の内面は平滑であることが好ましい。保持器12の下には、保持器12を昇降させることにより触媒層13を上下に移動させるための駆動機構20が位置し、この駆動機構20は昇降装置21と、昇降装置21を保持器12につなぐ伝導軸22で構成されている。触媒保持器12上には清掃器15が積載されている。
反応容器11には、下方から原料ガス18が供給されて触媒層13で反応し、触媒層13からの改質ガス19は反応容器11の上方から排出される。原料ガス18の例は、炭化水素を含有するガス、炭化水素とともにタールを含有するガスなどでよい。改質ガス19の例は、炭化水素を含有するガスを改質して得られる改質ガスなどでよい。触媒の例を挙げると、炭化水素改質用の塊状触媒などでよく、その表面には触媒反応の副生物として固形物、例えば固体カーボンなどが堆積する。触媒反応が吸熱反応の場合、反応に必要な温度と熱を、触媒反応容器11を例えば加熱炉(図示せず)中に配置することにより、与えてもよい。触媒反応が発熱反応の場合は、反応熱を、触媒反応容器の外部に設けた冷媒流路(図示せず)に冷媒を流すなどにより除去してもよい。場合により、反応容器11への原料ガスは、図6とは逆に、触媒層13の上方から下方へ流れるように供給することも可能である。
(反応容器の形状)
反応容器11は、両端に開口を有し、これらの開口間に触媒を収納できるものであればどのような形状でもよい。下方開口は、触媒反応用流体(原料ガス)18の流入路を構成する供給管16に通じており、触媒反応用の原料ガスの反応容器11への流入口に当たるものである。上方開口は、反応容器11の改質ガス19の流出路を構成する排出管17に通じており、改質ガスの反応容器11からの流出口に当たるものである。反応容器11は、例えば、円筒状、角型ダクト状などの形状であることができる。以下では、角型ダクト状の反応容器を例に説明する。
以下の説明において、「容器の中心軸」とは、容器の水平断面の図心を鉛直方向に連ねたものと定義する。「反応容器厚」は、水平断面における反応容器の代表長さのうちの最小の長さに相当し、「反応容器幅」は、水平平面における反応容器の代表長さのうちの最大の長さに相当する。容器が円筒の場合には、容器の「幅」および「厚」を「直径」と置き換えればよい。
(反応容器の材質)
反応容器11の材質は、触媒を保持する強度、触媒反応に関与する流体への耐熱・耐食性、反応生成物への耐汚染性を有する材料であれば、どのようなものでも使用できる。例えば、炭素鋼、ステンレス鋼、ニッケル合金、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金等の金属材料、シリカ、アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素等のセラミックス材料(煉瓦に加工されたものを含む)、ソーダガラス、溶融石英等のガラス材料を使用することができる。
(反応容器の寸法)
反応容器11の厚みは、下限が塊状触媒の代表寸法(例:直径)以上でなければならない(例えば、10mm)。一般に触媒反応では発熱または吸熱があり、かつ、反応容器の表面を通じてこれらの熱を外部と授受するため、触媒反応容器内部まで伝熱を確保するために、厚みには上限が存在する。上限の値は、反応熱・流量・伝熱特性等によってエンジニアリング的に定めればよい(例えば、200mm)。
反応容器11の幅には、機能上、特段の制約はない。保持すべき触媒層体積、反応容器厚を基に、構造上・強度上の制約を考慮してエンジニアリング的に定めればよい(例えば、5000mm)。
反応容器11の高さは、触媒層の高さよりも大きくなければならない。一方、反応容器高さの上限については、機能上の制約はなく、構造上・強度上の制約を考慮してエンジニアリング的に定めればよい(例えば、5000mm)。
(触媒層の保持器)
触媒層13を支持する保持器12には、網、パンチングメタル、複数の棒を用いて棒の間に空間を生じるように水平方向に各棒を互いに平行に並べて棒の両端を固定したもの等を用いることができる。
保持器12の開口率が小さくなると、通気性や固体カーボンなどの通過性が悪化する。高開口率では、保持器で触媒を保持する部位が少なくなるで、保持器の強度が不足する。上記いずれかの形式の保持器の場合、保持器12の開口率は30〜70%程度が好ましい。
保持器12の材質は、耐熱・耐腐食性・強度を備えた金属材料が好ましい。そのような金属材料の例として、ステンレス鋼、ハステロイ(登録商標)やインコネル(登録商標)等のNi合金、チタン、チタン合金等を挙げることができる。
(清掃器)
清掃器には図7の形状のものを用いることができる。触媒保持器より上方の清掃器の部位15eは下向きに凸となる半円を底面とし、水平方向に軸を有する柱状体である。この凸面は、例えば、図6に示す様な水平方向に平行に配置された丸棒で構成される触媒保持器12の上に接触し、清掃器15は、触媒保持器12上の鉛直面内で転動可能である。この凸面から、複数の丸棒である清掃体15fが下向きに突出している。清掃器15の上面は一様な平面である。
清掃体15fの形状としては、丸棒以外に、角柱状、管状、または、板状等を用いることができる。例えば、清掃器5の転動方向に長い板を清掃体15fとして用いた場合、清掃体15fの一定の転動角に対して掃引できる保持器12内空間をより広くすることができる。また、同一転動面内に複数の棒状の清掃体15fを設けてもよい。
清掃体15fの長さは、少なくとも保持器12内通気路が最も狭隘となる位置に到達可能でなければならず、好ましくは、保持器12を貫通できる長さとすることができる。即ち、例えば、平行ロッド12b間に配置される清掃体15fの場合、少なくとも、ロッド1bの半径以上の長さが必要であり、好ましくは、ロッド12bの直径を超える長さとすることができる。また、清掃体の長さが過大な場合には、容器内の他の機器との干渉を生じたり、転動に要する力のモーメントが過大となる場合があるので、避けるべきである。例えば、清掃体15fの長さを、保持器12厚みの2倍以下とすることができる。即ち、例えば、平行ロッド12b間に配置される清掃体15fの場合、清掃体15fの長さをロッド12b直径の2倍以下にすることができる。
清掃器15上面を一様な平面とした場合、この平面内で清掃器15に接触する塊状触媒13aは角部(あるいは、曲率の大きな曲面)と接触することがないので、塊状触媒13aの破損を低減することができる。
清掃器15の水平断面最大部(図7では上面)の広さは、少なくとも保持器12の目開き12aよりも広い必要がある。また、水平断面面積が極端に大きい場合、清掃器15と一度に接触する塊状触媒13aの数が過大となることがあるので好ましくない。これは、清掃器と一度に接触する塊状触媒13aの数が増えるに従って、相対運動によって清掃器15上で生じる接触力の合成力が平準化して正味の力のモーメントを生じにくくなり、清掃器15が転動しにくくなるからである。清掃器15と一度に接触する塊状触媒13aの数の好ましい範囲は、1個以上、かつ、20個以下である。
複数の清掃体15fを、それぞれ、異なる気流路に挿入することができる。このように配置することによって、単一の清掃体を備えた清掃器15fを複数並べる方法に比べて、清掃器15をコンパクト化することができる。
清掃器15の材質には、強靭線や耐熱性の観点から、触媒保持器12に用いることのできる材料を用いることができる。清掃体12fのみ異なる材料としてもよい。
清掃器15には図8の形状のものを用いることができる。この実施形態では清掃器15の上面に突起(上面突起)15gを設けている。上面突起15gが存在することによって、上面突起15gに接触する塊状触媒13aの接触力を清掃器の転動に利用することができる。
清掃器15は、必ずしも水平方向に軸を有する柱状体でなくてもよく、例えば、図9に示す軸対称形状のものを用いることができる。この清掃器15は、球体の一部で下方に凸面を有する清掃器本体15hと、その凸面から下方に延びる清掃体15iとからなる。
清掃体は、厳密に清掃器の凸面から突出する必要はない。例えば、図10の形状の清掃器を用いることができる。図10において、清掃器15の本体15jの下向き凸面の3箇所が平面に切り欠いてあり(15k)、清掃体15mは、この平面15k上に立設している。保持器15には下向き凸面部を接触させることによって保持器12の転動には支障がない。このような切り欠き15kを設けることによって丸棒15mを清掃体として平面上に溶接するだけで清掃器15を製作できる等の製造上の便宜を得られる場合がある。
(触媒層の駆動機構)
本発明では、保持器12を昇降させることによってその上の触媒層13を反応容器11内で昇降させる。そのために、本発明の反応容器11には触媒保持器12を昇降させる駆動機構20が装備される。駆動機構20には、エアシリンダ、ラックピニオン等の歯車を利用した昇降装置21などの、一般的な駆動機構を用いることができる。保持器12は、伝導軸22を用いて昇降装置21に結合される。昇降装置21を作動させると、保持器12の全体が反応容器11の軸線に沿って移動して、触媒層13の全体をやはり反応容器11の軸線に沿って上下に移動させる。
少なくとも伝導軸22の保持器12側の一部は反応容器11、または、反応容器11の下方に存在しうる原料ガス流入路16や改質ガス流出路17の内側に存在する必要がある。昇降装置21は、反応容器11の外部に設けることができる。反応容器11を例えば加熱炉などの加熱装置(図示せず)内に配置する場合には、昇降装置21を加熱装置外に設けることもできる。この場合、市販の昇降装置を使える一方で、伝導軸22が反応容器11を貫通する部分を高温用パッキン等で封止する必要がある。
駆動機構20全体を、図6に示したように反応容器11内に設ける場合には、昇降装置21を、例えば反応容器11内の高温や腐食性物質から保護するために、耐熱・耐食性のものとする必要がある。これは、一例として、駆動機構20のエアシリンダ全体をハステロイ(登録商標)等の耐熱合金製とすることによって実現できる。この場合、エアシリンダへの供給エア配管(図示せず)は反応容器11を貫通するが、この部分は非可動部なので、配管を全周溶接するなどして封止を図ればよい。
保持器昇降時に、保持器12が触媒層13に挟まる場合があるので、保持器12は上昇時だけでなく下降時も駆動して、保持器昇降を確実にすることが好ましい。
(保持器の昇降ストローク)
触媒間の相対運動を十分行うためには、保持器12の昇降ストロークは大きいことが好ましい。例えば、触媒外面の代表寸法(例:直径)の0.1倍程度の昇降ストロークであっても加振の効果は存在するので、触媒表面の固体カーボンなどの堆積物の除去効果は一定程度は得られる。とは言え、十分な堆積物除去効果を挙げるためには、保持器12の昇降ストロークは触媒外面代表寸法の0.5倍以上であることが好ましく、1倍以上であることがより好ましい。
一方、昇降ストロークが極端に大きい場合には、反応容器11および駆動機構20が大型化するので効率的ではない。また、小さいストローク(但し、1倍以上)の昇降を繰り返し行うことで、より大きな昇降ストロークと同様の効果が得られる。よって、昇降ストロークは、触媒外面の代表寸法の10倍以下であることが好ましい。
(昇降速度)
保持器12とともに触媒層13を上昇させるのに要する所要上昇力は、上昇速度が小さいほど小さい。本発明者らの調査の結果、10mm/sで保持器12とともに触媒層13を上昇させるときの所要上昇力は、1mm/sで上昇させる場合の2倍が必要であることがわかった。また、大きな上昇速度では、触媒が破壊しやすくなる。従って、上昇速度は小さいことが好ましい。但し、1mm/sで上昇させる場合と0.5mm/sで上昇させる場合の所要上昇力の差は小さいので、1mm/sよりも遅くする必要は必ずしもない。また、10mm/sの上昇速度であっても、触媒が破壊しないのであれば、適用してよい。
前述のように、保持器12の下降速度は大きいことが好ましい。特に、最下端での触媒の自由落下速度よりも大きい速度(例:100mm/s)で保持器12を下降すれば、触媒は保持器から離脱して触媒間の拘束が小さくなり、触媒間の相対運動を大きくとれるので好ましい。但し、触媒の自由落下速度よりも極端に大きな速度で保持器を下降させても得られる効果に差はない。
(触媒の大きさ)
一般に触媒作用を有する物質を多孔質の単体に担持して構成される触媒13aは、保持器12の上に位置する触媒層13にとどまる必要がある。そのため、触媒13aは、保持器12の開口を通過しない大きさである必要がある。
(触媒の形状)
前述のように、特定の保持器12で触媒13aを保持する際、同一触媒外面の代表寸法のうち最小のものに下限値が存在する。触媒層13の容積が一定の場合、一般に触媒の数が多いほど、触媒の総表面積は増大し、反応容器11の反応速度を向上できる。従って、球や球に近い形状の触媒は、一定の体積の中で触媒の数を増やしやすいので好ましい。触媒の外周で囲まれる体積が同一でも、表面積のより大きい形状、例えば、円筒やリング状の形状も好ましい。一方、棒状あるいは円盤状の形状は、保持しにくいので、好ましくない。
触媒層13の上昇時に、触媒層13中では上にいくほど触媒13a間に働く力が等方化し、触媒層13を押し上げるための上下方向の力と同程度の力がこれ以外の方向にも生じ、この力に比例した摩擦力が触媒13a間で生じる。この摩擦力の下向き成分が触媒層13押し上げの抵抗力として働く。触媒層13を下端から押し上げる際には触媒層13の下側ほど触媒13a間の反力および触媒−反応容器内壁間で働く力が大きい。上昇中の触媒層13内での上下方向の力は、その位置より上方の抵抗力の上下方向成分の合計以上でなければならないので、触媒層13の下側ほど、押し上げに必要な力は急速に上昇する。触媒層13の下端では最大の押し力となり、この力が過大であれば、触媒13aや反応容器11の破壊を招き得る。
この観点から、触媒層13の高さは低いほどよい。圧壊強度100N、安息角35°の一般的な触媒(円筒状)13aを保持器12で保持して昇降する試験を行った。その結果、触媒層13のアスペクト比(触媒層高さ/反応容器厚比)が2を超えると押し上げ荷重が急激に上昇すること、並びに、触媒層13のアスペクト比(触媒層高さ/反応容器厚比)が2以下であれば、触媒13aはほとんど破壊しないことを見出した。また、触媒層13全体で触媒13aを相対運動させるためにもアスペクト比が2以下であることが好ましい。
一方、触媒層13高さが極端に低い場合には、反応容器11内壁と触媒13aの相対運動による触媒13a間の相対運動は、反応容器11厚方向の反応容器11内壁面近傍に限定され、反応容器11厚方向の中央部では触媒13a間の相対運動が生じなくなるので好ましくない。特に、触媒13a高さが平均的に触媒13aの2層分の高さ(触媒13aを垂直方向に2つ積み重ねた最大高さ)以下である場合、上層の触媒13aの拘束が小さいので、触媒13aは容易に最密充填化し、低充填化できなくなるので相対運動をいっそう阻む効果を生じる。従って、触媒層13高さは触媒13aの3層分以上の高さ(触媒13aを垂直方向に3つ積み重ねた最大高さ)、すなわち、触媒13a外面代表長さの最大値の3倍以上であることが好ましい。
(触媒の流動性)
反応容器11内において保持器12とともに上昇させた触媒13aは、反応容器11内で棚吊り(触媒層13を保持器12で上昇させた後、保持器12を下降させても触媒13a同士のセルフロックを生じて触媒13aが下降しない現象)を起こすことがある。反応容器11内での触媒13aの棚吊り防止の観点から、触媒層13における粒体群としての触媒13aの流動性は、低いことが好ましく、安息角が50°未満であることが好ましい。
一方、保持器12の上昇時に保持器12から触媒層13に与える力の触媒層13内での非等方性(上向きの力が卓越)を触媒層13のより高い位置まで保持するためには、触媒13aの流動性が極端に低くないことが好ましく、安息角は10°以上が好ましい。触媒層13内での力の非等方性の高い領域が広いほど、より小さい推力で保持器12を上昇させることができ、触媒13aが破壊しにくくなるからである。
(触媒の材質・作用)
本発明の触媒反応装置10を適用できる触媒の材質や触媒作用は、流体、特にガスを原料とする触媒反応に用いられる触媒であれば、特に制限はない。流体がガスであり、触媒反応による生成物がガスと固体または液体とである触媒反応、中でも、触媒反応用流体が炭化水素を含有するガスであり、触媒反応による生成物がガスおよび固体または液体である触媒反応、特に、触媒反応用流体がタールを含有するガスであり、触媒反応による生成物が固体の炭化水素または固体のカーボンを含む触媒反応に用いられる触媒に好適に使用できる。
一般的には、上記のような触媒反応に用いられる酸化物触媒に広く使用でき、特に触媒反応用流体がタールを含有するガスであり、触媒反応による生成物が固体の炭化水素または固体のカーボンを含む触媒反応に用いられる酸化物触媒に好適に適用できる。
本発明の触媒反応装置に好適に使用できる触媒の具体的な例としては、たとえば、ニッケル、マグネシウム、セリウム、アルミニウムを含む酸化物であって、少なくとも1種の複合酸化物を含み、単独化合物としてアルミナを含まないタール含有ガスの改質用触媒を挙げることができる(WO2010/134326)。この複合酸化物の好適な例は、NiMgO、MgAl24、CeO2の結晶相からなり、さらには、各結晶相の内、X線回折測定により求めたNiMgO結晶相の(200)面の結晶子の大きさが1nm〜50nm、MgAl24結晶相の(311)面の結晶子の大きさが1nm〜50nm、CeO2結晶相の(111)面の結晶子の大きさが1nm〜50nmである。この触媒は、炭素質原料を熱分解した際に発生する多量の硫化水素を含み、炭素析出を起こし易い縮合多環芳香族主体のタール含有ガスであっても、随伴するタール等重質炭化水素を高効率に改質して、水素、一酸化炭素、メタンを主体とする軽質炭化水素に変換すること、また、触媒性能が劣化した際、水蒸気又は空気の少なくともいずれかを高温下で触媒に接触させることにより、触媒上の析出炭素や吸着硫黄を除去して触媒性能を回復させ長期間安定した運転が可能になるという特徴を有する。
(その他の適用可能な例)
本発明は、上記に例示した触媒反応装置及び触媒のほか、コーキング等を生じる、下記の触媒反応装置にも好適に使用できる。
1)メタン改質触媒反応装置: 特開2006−35172号公報の「比較例」には、炭化水素であるメタンガスを原料ガスとして大量のコーキング(炭素析出)が発生することが記載されている。
2)都市ガス改質触媒反応装置: 特許文献2にコーキングの事例が記載されている。
3)その他、LPG等の各種石油精製ガスや天然ガスの改質のための触媒反応装置、水素を含有するガスと酸化剤ガスを作用させて発電し、水を副生する、燃料電池用の触媒反応装置(例:特開2009−48797号公報)等に適用できる。
[実施例1]
製鐵用のコークス炉から石炭乾留ガスを抽気して本発明の連続式固定床触媒反応装置を通気して改質ガスを製造する試験を行った。
(装置構成)
触媒反応装置、スクラバ、吸引用のブロワが上流化からこの順に並び、互いに通気管によって接続される。ここを石炭乾留ガス及び改質ガスが通気する。ブロワの排気は、コークス炉に付帯するドライメーンに放出される。コークス炉〜触媒反応装置間の通気管は、電気ヒータによって加熱されて内部の石炭乾留ガス温度を維持する。
(触媒反応装置)
図6の触媒反応装置で試験した。反応容器11は、ステンレス鋼製であり、寸法が150mm厚×1200mm幅×2100mm高さで、上下に開口を持つダクト形状であった。反応容器のダクトの上端と下端にそれぞれ流入管16と流出管17を接続して通気するようにした。触媒反応装置の外面を電気ヒータによって加熱して所要の反応温度を維持した。
(清掃器)
図7の形状の耐熱ステンレス鋼製の清掃器15を用いた。
清掃器の軸方向長さ:100mm
清掃器の幅:20mm
清掃体寸法:直径5mm長さ25mmの丸棒
保持器当たり、4個配置
(触媒保持器)
複数の直径15mmの耐熱ステンレスロッドを反応容器厚方向に目開き13mmとなるような間隔で平行に固定したものを使用した。
(駆動装置)
駆動装置昇降ストローク: 20mm
昇降速度: 5mm/s
(作業条件)
作業条件は、次のとおりであった。
・石炭乾留ガス流入温度: 800℃
・電気加熱炉温度: 800℃
・石炭乾留ガス流量: 平均30Nm3/h
・石炭乾留ガス通気時間: 12時間
・触媒層高さ: 計500mm
(触媒)
触媒としては、Ni0.1Ce0.1Mg0.8Oなる成分系のものを使用した。
硝酸ニッケル、硝酸セリウム、硝酸マグネシウムを各金属元素のモル比が1:1:8になるように精秤して、60℃の加温で混合水溶液を調製したものに、60℃に加温した炭酸カリウム水溶液を加えて、ニッケル、マグネシウム、及びセリウムを水酸化物として共沈させ、スターラーで十分に攪拌した。その後、60℃に保持したまま一定時間攪拌を続けて熟成を行った後、吸引ろ過を行い、80℃の純水で十分に洗浄を行った。洗浄後に得られた沈殿物を120℃で乾燥し粗粉砕した後、空気中600℃で焼成(か焼)したものを解砕した後にビーカーに入れ、アルミナゾルを加えて攪拌羽根を取り付けた混合器で十分混合したものをなすフラスコに移してロータリーエバポレーターに取り付け、攪拌しながら吸引することで、水分を蒸発させた。なすフラスコ壁面に付着したニッケルとマグネシウムとセリウムとアルミナの化合物を蒸発皿に移して120℃で乾燥、600℃でか焼後、粉末を圧縮成形器を用いてプレス成型し、外径15mm、内径5mm、高さ15mmの円筒状成型体を得た。
その成型体を空気中950℃で焼成を行い、Ni0.1Ce0.1Mg0.8Oにアルミナが50質量%混合した触媒成型体を調製した。その成型体の成分をICP分析で確認した結果、所望の成分であることを確認した。また、その成型体を木屋式硬度計で計測したところ、約100Nの強度を保持することがわかった。
(結果)
石炭乾留ガスの通気中には副生固体カーボンが触媒層中に堆積し続け、その結果、触媒反応器での通気圧力誌損失は、徐々に増大した。しかし、定期的に駆動装置を動作させて触媒層を昇降して固体カーボンの落下除去処置を行い、この処置の都度、圧力損失を低下でき、全通気時間を通じて圧力損失を操業許容値以内に維持することができた。触媒層の昇降回数は、計30往復であった。これらの昇降動作では動作不良は一切、発生しなかった。
試験終了後に、反応容器を解体して触媒層の上部の層から順に触媒を回収して反応容器水平断面内での固体カーボン分布状況を観察した結果、清掃器を配置していない箇所では保持器内で広範囲に固体カーボンの架橋がみられたが、清掃器を配置した箇所の周辺では顕著な固体カーボンの架橋は認められなかった。
[実施例2]
実施例1に用いた触媒反応器の流入管と流出管を取り外して触媒反応容器の上下端を開放し、実施例1と同様に昇降装置、保持器、清掃器、触媒を配置して、冷間での保持器昇降を行った。この際、通気は行わず、反応容器下端の開放部から工業用内視鏡を挿入して保持器の下側からから昇降中の清掃体の運動を観察した。
(結果)
保持器の昇降中に、清掃体下端は、保持器に対して平均で2mmの相対移動を生じることが観察された。この結果から、実施例1での通気中の保持器昇降時に、この清掃体の移動が生じて、架橋しかかった固体カーボンを有効に破壊し、周辺部の固体カーボンごと落下除去したものと考えられる。
[比較例1]
清掃器を用いないことを除き、これ以外を実施例1と同様にして通気試験を行った。
(結果)
試験終了後に、反応容器を解体して触媒層の上から順に触媒を回収した結果、保持器内で広範囲に固体カーボンの架橋がみられ、ここが大きな通気抵抗要素となっていることがわかった。
11 反応容器
12 触媒保持器
12a 目開き
12b ロッド
13 触媒層
14 カーボン
15 清掃器
15a 清掃体
15b 保持器との接触点
15c 保持器から受ける力
15d 保持する触媒から受ける力
15e、15h、15j 清掃器本体
15f、15i、15m 清掃体
15g 上面突起
16 流入路
17 流出路
18 原料ガス
19 改質ガス

Claims (9)

  1. 粒状体容器内壁に接して粒状体層を収容する粒状体容器と、
    流体の通過を可能にする通気路を有するとともに粒状体に接触して粒状体を保持する保持器と、
    前記粒状体保持器を昇降させることにより粒状体層を昇降させるための駆動機構と、
    前記粒状体保持器上に積載され、前記粒状体保持器との接触部で転動可能な清掃器であって、前記粒状体保持器の昇降時に転動して、前記粒状体保持器の通気流路内に延在する清掃体を動かす清掃器と、
    を具備し、
    前記清掃器が、前記粒状体保持器との接触部に凸面を有するとともに、前記凸面から下方に前記通気流路内に突出する清掃体部位を有することを特徴とする、粒状体処理装置。
  2. 前記清掃器の上面から粒状体層内に突出する部位を有することを特徴とする請求項に記載の粒状体処理装置。
  3. 前記清掃器の上面が略平面であることを特徴とする請求項1または2に記載の粒状体処理装置。
  4. ガスの流入路及びガスの流出路が前記粒状体容器に接続されることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の粒状体処理装置。
  5. 前記粒状体が塊状の触媒であることを特徴とする、請求項1からのいずれか1項に記載の粒状体処理装置を備える連続式固定床触媒反応装置。
  6. 前記触媒反応用流体が炭化水素を含有するガスであり、触媒反応による生成物がガスと固体の炭化水素または固体のカーボンとであることを特徴とする、請求項に記載の連続式固定床触媒反応装置。
  7. 前記触媒反応用流体がタールを含有するガスであることを特徴とする、請求項に記載の連続式固定床触媒反応装置。
  8. 前記触媒が、ニッケル、マグネシウム、セリウム、アルミニウムを含む複合酸化物であって、アルミナを含まない複合酸化物からなる触媒であり、前記複合酸化物が、NiMgO、MgAl24、CeO2の結晶相からなることを特徴とする、請求項に記載の連続式固定床触媒反応装置。
  9. 請求項からのいずれか1項に記載の連続式固定床触媒反応装置を用いて、触媒反応を行うことを特徴とする、連続式固定床触媒反応方法。
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