JP2013142759A - レンズ一体型基板及び光センサ - Google Patents

レンズ一体型基板及び光センサ Download PDF

Info

Publication number
JP2013142759A
JP2013142759A JP2012002570A JP2012002570A JP2013142759A JP 2013142759 A JP2013142759 A JP 2013142759A JP 2012002570 A JP2012002570 A JP 2012002570A JP 2012002570 A JP2012002570 A JP 2012002570A JP 2013142759 A JP2013142759 A JP 2013142759A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
substrate
region
antireflection film
integrated substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012002570A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5929203B2 (ja
Inventor
Jun Kishiwada
潤 岸和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2012002570A priority Critical patent/JP5929203B2/ja
Publication of JP2013142759A publication Critical patent/JP2013142759A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5929203B2 publication Critical patent/JP5929203B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】気密性の高い封止が可能なレンズ一体型基板を提供すること。
【解決手段】本レンズ一体型基板は、基板の光線入射側の面に形成された凸部と、前記基板の光線出射側の面に形成された凹部と、前記光線入射側の面において、少なくとも前記凸部の表面を含む領域に成膜された第1の反射防止膜と、を有し、前記光線出射側の面において、前記凹部の表面の少なくとも一部を含む第1の領域には第2の反射防止膜が成膜されており、前記第1の領域を除く第2の領域には前記基板を構成する材料が露出しており、前記第2の領域の少なくとも一部は、他の部材と接合される接合面となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板をレンズ形状に加工したレンズ一体型基板、及びレンズ一体型基板を用いた光センサに関する。
近年、火災報知機やトイレの自動洗浄機等に用いられている赤外線センサは、防犯や省エネルギ等の分野で注目されており、小型化や低コスト化のニーズが高まっている。小型化を進めるにあたり、赤外線検出素子を封止する基板の一部をレンズ形状にすることで新たに光学系を必要としないレンズ一体型基板を用いた赤外線センサが既に知られている。
このような赤外線センサにおいて、レンズ一体型基板の材料がシリコンである場合、高い反射率のため透過率が低下し、センサの感度が低下する問題がある。この問題を回避するため、プラズマCVD法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等を用いて、レンズ一体型基板に反射防止膜を成膜する必要がある。
しかしながら、反射防止膜をプラズマCVD法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等を用いて成膜すると、レンズ一体型基板の全面に反射防止膜が成膜されることになる。レンズ一体型基板の全面に反射防止膜が成膜されると、レンズ一体型基板は反射防止膜を介して赤外線検出素子を搭載した素子基板と接合されることになる。
この場合、反射防止膜が接合面に存在することによって、レンズ一体型基板と素子基板との間に介在する接合材との密着性の悪化や、反射防止膜の凹凸によって接合の気密性が劣化する問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、気密性の高い封止が可能なレンズ一体型基板を提供することを課題とする。
本レンズ一体型基板は、基板の光線入射側の面に形成された凸部と、前記基板の光線出射側の面に形成された凹部と、前記光線入射側の面において、少なくとも前記凸部の表面を含む領域に成膜された第1の反射防止膜と、を有し、前記光線出射側の面において、前記凹部の表面の少なくとも一部を含む第1の領域には第2の反射防止膜が成膜されており、前記第1の領域を除く第2の領域には前記基板を構成する材料が露出しており、前記第2の領域の少なくとも一部は、他の部材と接合される接合面となることを要件とする。
開示の技術によれば、気密性の高い封止が可能なレンズ一体型基板を提供できる。
第1の実施の形態に係るレンズ一体型基板を例示する断面図である。 第1の実施の形態に係るレンズ一体型基板を用いた赤外線センサを例示する断面図である。 第1の実施の形態に係るレンズ一体型基板の製造工程を例示する図(その1)である。 第1の実施の形態に係るレンズ一体型基板の製造工程を例示する図(その2)である。 第2の実施の形態に係るレンズ一体型基板を例示する断面図である。 第3の実施の形態に係るレンズ一体型基板を例示する断面図である。 第4の実施の形態に係るレンズ一体型基板を例示する断面図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。なお、以下の各実施の形態では、本発明に係るレンズ一体型基板の一例として、赤外線用のレンズ一体型基板を例示して説明するが、これに限定されることはない。
〈第1の実施の形態〉
図1は、第1の実施の形態に係るレンズ一体型基板を例示する断面図である。図1を参照するに、レンズ一体型基板10は、基板20と、反射防止膜28及び29とを有する。レンズ一体型基板10は、8〜12μmの波長領域の赤外線を検出対象としているため、基板20の材料としては、例えば、8〜12μmの波長領域の赤外線に対して透明であるシリコン(Si)を用いることができる。但し、8〜12μmの波長領域の赤外線に対して透明であれば、シリコン(Si)以外の材料を用いても構わない。このような材料としては、例えば、ゲルマニウム(Ge)等を挙げることができる。
基板20の光線入射側の面20a(以降、単に面20aとする)の略中央部には凸部21が形成されており、光線出射側の面20b(以降、単に面20bとする)の略中央部には凹部22が形成されている。凸部21の少なくとも一部分は凸レンズとして機能し、凹部22の少なくとも一部分は凹レンズとして機能する。このように、面20aに凸部21を形成し、面20bに凹部22を形成することにより、凸部21で集光した赤外線に対して、凹部22で入射角度を大きくすることが可能となるため、全反射を防ぐことができる。
凸部21及び凹部22は球面形状であってもシリンドリカル形状であっても構わない。後述の赤外線検出素子43としてラインセンサを用いる場合には、凸部21及び凹部22をシリンドリカル形状とし、凸部21及び凹部22の長手方向をラインセンサの長手方向と一致させることにより、一方向に面積を大きくとることが可能となり、赤外線の検出効率を向上できる。
又、凸部21及び凹部22をシリンドリカル形状とした場合、長手方向に直交する方向(短手方向)は短くてよいため、凸部21及び凹部22のサイズを小さくできる。
凸部21及び凹部22の曲面は非球面であっても、フレネルレンズのような凹凸が連続する形状、又は曲面を2つ以上有する形状であっても構わない。曲面を非球面にすることによって収差を補正することができ、フレネルレンズにおいてはレンズサグ量を低くすることができる。又、レンズ曲面を複数個持たせると、少ないセンサ画素でも熱源による赤外線を広い範囲で検出できる。
反射防止膜28は、基板20の面20aにおいて、少なくとも凸部21の表面を含む領域に成膜されている。反射防止膜28は、基板20の面20aの全面に成膜してもよい。反射防止膜29は、基板20の面20bにおいて、凹部22の表面の少なくとも一部を含む第1の領域20bのみに成膜されており、第1の領域20bを除く第2の領域20bには形成されていない。つまり、第2の領域20bには、基板20を構成する材料が露出している。
反射防止膜28及び29を形成することにより、レンズ一体型基板10に入射する光の透過率を向上できる。基板20の面20bにおいて、第2の領域20bの少なくとも一部は平坦面とされており、この平坦面は、他の部材(例えば、後述の赤外線検出素子43を搭載した素子基板41)と接合される接合面となる。以降、第2の領域20bに含まれる平坦面を接合面20bと称する場合がある。
前述のように、接合面20bには反射防止膜29を成膜してなく、基板20を構成する材料である例えばシリコンが露出している。シリコンは平坦性が高いため、反射防止膜29を面20bの全面に成膜した場合に生じる接合材50(後述)との密着性の悪さや、反射防止膜29の凹凸によって接合の気密性が劣化してしまう問題を回避できる。
反射防止膜28及び29としては、例えば、フッ化セリウム(CeF)等の金属フッ化物、酸化チタン(TiO)等の金属酸化物、硫化亜鉛(ZnS)、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)等、又はそれらを組み合わせた多層膜等を用いることができる。反射防止膜28及び29の厚さは、それぞれ、例えば、1μm程度とすることができる。反射防止膜28及び29の透過率は、90%以上であることが好ましい。
以上の構造により、多くの光量を集光でき、かつ、他の部材と接合される際に気密性の高い封止が可能なレンズ一体型基板10を実現できる。
図2は、第1の実施の形態に係るレンズ一体型基板を用いた赤外線センサを例示する断面図である。図2を参照するに、赤外線センサ30は、レンズ一体型基板10と、赤外線検出部40とを有する小型の赤外線センサである。
赤外線検出部40は、素子基板41と、支持部42と、赤外線検出素子43とを有し、接合材50を介して、レンズ一体型基板10と接合されている。素子基板41の一方の面(レンズ一体型基板10側の面)の略中央部には、断熱構造として空洞部41xが形成されている。素子基板41の材料としては、例えば、シリコン(Si)やゲルマニウム(Ge)等を用いることができる。
素子基板41の一方の面には、空洞部41xを封止するように支持部42が形成されており、更に、支持部42上には赤外線検出素子43が設置されている。支持部42の材料としては、例えば、酸化シリコンを用いることができる。赤外線検出素子43は、レンズ一体型基板10の凸部21及び凹部22を介して赤外線が集光される位置に設置されている。
素子基板41の一方の面に形成された支持部42の外縁部は、接合材50を介して、レンズ一体型基板10の接合面20bと接合されている。接合材50としては、例えば、樹脂等の接着剤を用いることができる。レンズ一体型基板10の基板20がシリコンである場合には、金(Au)等の金属を用いて共晶接合を行ってもよい。
又、基板20及び素子基板41が何れもシリコンの場合には、接合材50を用いずに、常温接合法により直接接合してもよい。赤外線検出部40とレンズ一体型基板10との接合は、真空中で行うことが好ましい。赤外線検出部40とレンズ一体型基板10との接合(封止)を真空中で行うことにより、赤外線検出部40の素子基板41とレンズ一体型基板10の基板20とに囲まれる内部空間が真空雰囲気となるため、空気の対流による雑音発生を防止できる。
以上のようにして、第1の実施の形態に係るレンズ一体型基板10の接合面20bを、赤外線検出素子43を封止するように、素子基板41の一方の面と接合することにより、赤外線センサ30を実現できる。この際、接合面20bには反射防止膜29が形成されていないため、支持部42等との密着性を向上することが可能となり、気密性の高い封止ができる。
図3及び図4は、第1の実施の形態に係るレンズ一体型基板の製造工程を例示する図である。ここでは、グレースケールマスクを用いたフォトリソグラフィとドライエッチングの工程を適用してレンズ形状を作製する例を示す。
まず、図3(a)に示す工程では、最終的に基板20となる部材を準備する。ここでは、一例として、最終的に基板20となる部材としてシリコン基板100を準備する。そして、準備したシリコン基板100の一方の面にポジ型レジスト200を塗布する。次に、図3(b)に示す工程では、グレースケールマスク210を介して、矢印方向からポジ型レジスト200を露光する。グレースケールマスク210は、パターンに濃淡を持たせたマスクであり、中央部の透過率が最も高く、周辺に行くに従って徐々に透過率が低くなり、外縁部(レンズ形状を形成しない部分)では透過率が略0%になるように形成する。
次に、図3(c)に示す工程では、露光されたポジ型レジスト200に現像を行い、グレースケールマスク210の透過率に応じた形状の立体的なレジストパターン200Aを形成する。次に、図3(d)に示す工程では、図3(c)に示すレジストパターン200Aをマスクとしてドライエッチングを行い、レジストパターン200Aの形状をシリコン基板100に転写する。これにより、シリコン基板100の一方の面に凹部22が作製される。
次に、図4(e)に示す工程では、シリコン基板100の他方の面にポジ型レジスト220を塗布する。次に、図4(f)に示す工程では、グレースケールマスク230を介して、矢印方向からポジ型レジスト220を露光する。グレースケールマスク230は、パターンに濃淡を持たせたマスクであり、中央部の透過率が最も低く、周辺に行くに従って徐々に透過率が高くなり、外縁部(レンズ形状を形成しない部分)では透過率が略100%になるように形成する。
次に、図4(g)に示す工程では、露光されたポジ型レジスト220に現像を行い、グレースケールマスク230の透過率に応じた形状の立体的なレジストパターン220Aを形成する。次に、図4(h)に示す工程では、図4(g)に示すレジストパターン220Aをマスクとしてドライエッチングを行い、レジストパターン220Aの形状をシリコン基板100に転写する。これにより、シリコン基板100の他方の面に凸部21が作製される。つまり、面20aの略中央部に凸部21が形成されており、面20bの略中央部に凹部22が形成されている基板20が完成する。
図4(h)に示す工程の後(図示せず)、基板20の面20aにおいて、少なくとも凸部21の表面を含む領域に反射防止膜28を成膜する(反射防止膜28は基板20の面20aの全面に成膜してもよい)。又、基板20の面20bにおいて、凹部22の表面の少なくとも一部を含む第1の領域20bのみに反射防止膜29を成膜する。これにより、図1に示すレンズ一体型基板10が完成する。
このように、第1の実施の形態によれば、レンズ一体型基板10において、基板20の面20aに反射防止膜28を、面20bの第1の領域20bに反射防止膜29を形成している。そのため、入射光の不要な反射を防止することが可能となり、高い透過率を有するレンズ一体型基板を実現できる。
又、レンズ一体型基板10において、接合面20bには反射防止膜29が形成されていない。そのため、レンズ一体型基板10を赤外線検出部40と接合する際に、レンズ一体型基板10と赤外線検出部40との密着性を向上することが可能となり、気密性の高い状態で封止された赤外線センサを実現できる。
なお、第1の実施の形態に係る赤外線センサ30は、例えば、住宅、オフィス、車内等における人体等の熱源からの赤外線を検出するセンサとして利用できる。
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、第1の実施の形態とは形状の異なるレンズ一体型基板の例を示す。なお、第2の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
図5は、第2の実施の形態に係るレンズ一体型基板を例示する断面図である。図5を参照するに、レンズ一体型基板10Aは、凹部22が凹部23に置換された点がレンズ一体型基板10(図1参照)と相違する。
凹部23は、凹部22よりも面積が大きくなるように形成されている。つまり、凹部23は、凸部21に入射した光線が到達する領域(凹レンズとして機能されたい部分)よりも広い領域に形成されている。又、反射防止膜29は、凹部23のうち、実際に必要な部分(凹レンズとして機能されたい部分)である第1の領域20bのみに成膜されている。
反射防止膜28及び29は、一般的にプラズマCVD法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等を用いて成膜する。レンズ一体型基板10Aのように、接合面20bに反射防止膜29が成膜されていない状態にするためには、成膜時にマスクを用いてパターン成膜を行うか、又は全面に成膜を行った後に接合面20bの反射防止膜29のみを除去する必要がある。
マスクを用いてパターン成膜を行う場合、例えばサブmm程度のレンズ径を設定していると、非常に高いアライメント精度が要求される。又、成膜時にボケが発生すると、マスクパターンよりも大きくパターンが転写され、凹部から反射防止膜がはみ出してしまう。従って、レンズ一体型基板10(図1参照)の形状では、マスクによるパターン成膜によって接合面20bに基板20の材料であるシリコン等を露出させることが難しい場合がある。
これに対して、レンズ一体型基板10A(図5参照)では、凹部23は実際に必要な部分(凹レンズとして機能されたい部分)である第1の領域20bよりも大きく形成されている。そのため、反射防止膜29は、図5に示す第1の領域20bよりはみ出しても構わない。つまり、反射防止膜29が接合面20b(第2の領域20b中の平坦面を指す)に達しなければよい。
従って、マスクパターンを大きめに設定することが可能となり、要求されるアライメント精度を低くできる。又、反射防止膜29は、凹部23の表面のうち第1の領域20bのみに形成すればよいため、成膜時にボケが発生しても反射防止膜29が接合面20bに達する虞を低減できる。以上のことから、マスクを用いて凹部23の一部である第1の領域20bのみに反射防止膜29を成膜できるため、接合面20bに基板20の材料であるシリコン等を露出させることが容易になる。
〈第3の実施の形態〉
第3の実施の形態では、第1の実施の形態とは形状の異なるレンズ一体型基板の他の例を示す。なお、第3の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
図6は、第3の実施の形態に係るレンズ一体型基板を例示する断面図である。図6を参照するに、レンズ一体型基板10Bは、凹部22が凹部24に置換された点がレンズ一体型基板10(図1参照)と相違する。
基板20の面20bには面20a側に窪んだ段差部20cが形成されており、凹部24は凹部22(図1参照)よりも基板20の厚さ方向の内側に形成されている。つまり、凹部24は段差部20cよりも更に面20a側に形成されている。又、反射防止膜29は凹部24に対応する第1の領域20bのみに成膜されており、接合面20b及び段差部20cには形成されていない。
反射防止膜28及び29は、一般的にプラズマCVD法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等を用いて成膜する。これらの方法で基板20の面20b全面に成膜を行った後に接合面20bの反射防止膜29のみを除去する場合、リフトオフ法によって反射防止膜29を除去する方法等が考えられる。
第1の実施の形態では、反射防止膜29を面20b全面に成膜した場合、接合面20bと凹部22上の反射防止膜29は連続的に成膜される。そのため、例えば接合面20bの反射防止膜29をリフトオフ法で剥離させた場合、凹部22上の反射防止膜29も同時に剥離されてしまう場合が生じる。
仮に、接合面20b上の反射防止膜29のみを剥離できた場合でも剥離端部にバリが生じ、接合面20bに反射防止膜29が残存する虞がある。特に、本実施の形態のように10μm周辺の波長帯を目的とした反射防止膜29は膜厚が1μm以上と厚くなるため、このような問題が生じやすい。以上のように、第1の実施の形態では、接合面20bから凹部22にかけて反射防止膜29が連続的に成膜されるため、接合面20bのみの反射防止膜29を除去することが困難な場合があった。
本実施の形態では、基板20には段差部20cが形成されているため、反射防止膜29を面20b全面に成膜した場合、接合面20bと凹部24に成膜された反射防止膜29が連続的につながることがない。このことから、リフトオフを行った場合、接合面20bの反射防止膜29と同時に凹部24上の反射防止膜29も剥離されてしまうことがなく、又、接合面20b端部から溶剤が浸透できるので容易にリフトオフができ、バリが生じるのを防止できる。以上のように本実施の形態に係るレンズ一体型基板10Bの構造を用いることにより、接合面20b上の反射防止膜29を除去することが容易になる。
〈第4の実施の形態〉
第4の実施の形態では、第3の実施の形態とは形状の異なるレンズ一体型基板の例を示す。なお、第4の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部品についての説明は省略する。
図7は、第4の実施の形態に係るレンズ一体型基板を例示する断面図である。図7を参照するに、レンズ一体型基板10Cは、段差部20cが段差部20dに置換された点がレンズ一体型基板10B(図6参照)と相違する。段差部20dは、面20bから面20a側に向かって末広がりとなる逆テーパ形状とされている。
基板20の面20bには面20a側に窪んだ段差部20dが形成されており、凹部24は凹部22(図1参照)よりも基板20の厚さ方向の内側に形成されている。つまり、凹部24は段差部20dよりも更に面20a側に形成されている。又、反射防止膜29は凹部24に対応する第1の領域20bのみに成膜されており、接合面20b及び段差部20dには形成されていない。
第3の実施の形態において、段差部20c(図6参照)の内側面に反射防止膜29が成膜されてしまった場合、反射防止膜29が連続的に成膜される虞がある。本実施の形態のように、内側面が逆テーパ形状の段差部20dを設けることで、反射防止膜29が連続的につながることを防ぐ効果をより一層向上できる。
以上、好ましい実施の形態について詳説したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
10、10A、10B、10C レンズ一体型基板
20 基板
20a 基板の光線入射側の面
20b 基板の光線出射側の面
20b 第1の領域
20b 第2の領域(接合面)
21 凸部
22、23、24 凹部
28、29 反射防止膜
30 赤外線センサ
40 赤外線検出部
41 素子基板
41x 空洞部
42 支持部
43 赤外線検出素子
50 接合材
100 シリコン基板
200、220 ポジ型レジスト
200A、220A レジストパターン
210、230 グレースケールマスク
特開平8−327449号公報

Claims (5)

  1. 基板の光線入射側の面に形成された凸部と、
    前記基板の光線出射側の面に形成された凹部と、
    前記光線入射側の面において、少なくとも前記凸部の表面を含む領域に成膜された第1の反射防止膜と、を有し、
    前記光線出射側の面において、前記凹部の表面の少なくとも一部を含む第1の領域には第2の反射防止膜が成膜されており、前記第1の領域を除く第2の領域には前記基板を構成する材料が露出しており、
    前記第2の領域の少なくとも一部は、他の部材と接合される接合面となるレンズ一体型基板。
  2. 前記凹部は、前記凸部に入射した光線が到達する領域よりも広い領域に形成されている請求項1記載のレンズ一体型基板。
  3. 前記光線出射側の面には、前記光線入射側の面側に窪んだ段差部が形成されており、
    前記凹部は、前記段差部よりも更に前記光線入射側に形成されている請求項1又は2記載のレンズ一体型基板。
  4. 前記段差部は、前記光線出射側の面から前記光線入射側の面に向かって末広がりとなる逆テーパ形状である請求項3記載のレンズ一体型基板。
  5. 素子基板、及び前記素子基板の一方の面に設置された光検出素子、を有する光検出部と、
    請求項1乃至4の何れか一項記載のレンズ一体型基板とを有し、
    前記レンズ一体型基板の前記接合面は、前記光検出素子を封止するように、前記素子基板の一方の面と接合されている光センサ。
JP2012002570A 2012-01-10 2012-01-10 レンズ一体型基板及び光センサ Expired - Fee Related JP5929203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012002570A JP5929203B2 (ja) 2012-01-10 2012-01-10 レンズ一体型基板及び光センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012002570A JP5929203B2 (ja) 2012-01-10 2012-01-10 レンズ一体型基板及び光センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013142759A true JP2013142759A (ja) 2013-07-22
JP5929203B2 JP5929203B2 (ja) 2016-06-01

Family

ID=49039348

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012002570A Expired - Fee Related JP5929203B2 (ja) 2012-01-10 2012-01-10 レンズ一体型基板及び光センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5929203B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160079028A (ko) * 2013-12-09 2016-07-05 레이티언 캄파니 기판 상에 증착된 패턴들을 형성하는 방법
JP2021144858A (ja) * 2020-03-12 2021-09-24 日亜化学工業株式会社 光源装置、光学レンズおよび光学レンズの製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0548361U (ja) * 1991-11-29 1993-06-25 ホーヤ株式会社 光電変換装置
JP2010060779A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Tohoku Univ 赤外光用の光学結晶レンズの製造方法
JP2011186306A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Fujifilm Corp ウェハレンズユニットおよびウェハレンズユニットの製造方法
JP2011197479A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Fujifilm Corp レンズ、及びレンズアレイ、並びにそれらの製造方法
JP2011209699A (ja) * 2010-03-10 2011-10-20 Fujifilm Corp ウェハレンズアレイ及びその製造方法
JP2011237472A (ja) * 2010-05-06 2011-11-24 Konica Minolta Opto Inc 撮像用レンズ
JPWO2012098808A1 (ja) * 2011-01-21 2014-06-09 富士フイルム株式会社 スタック型レンズアレイ及びレンズモジュール

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0548361U (ja) * 1991-11-29 1993-06-25 ホーヤ株式会社 光電変換装置
JP2010060779A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Tohoku Univ 赤外光用の光学結晶レンズの製造方法
JP2011186306A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Fujifilm Corp ウェハレンズユニットおよびウェハレンズユニットの製造方法
JP2011209699A (ja) * 2010-03-10 2011-10-20 Fujifilm Corp ウェハレンズアレイ及びその製造方法
JP2011197479A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Fujifilm Corp レンズ、及びレンズアレイ、並びにそれらの製造方法
JP2011237472A (ja) * 2010-05-06 2011-11-24 Konica Minolta Opto Inc 撮像用レンズ
JPWO2012098808A1 (ja) * 2011-01-21 2014-06-09 富士フイルム株式会社 スタック型レンズアレイ及びレンズモジュール

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160079028A (ko) * 2013-12-09 2016-07-05 레이티언 캄파니 기판 상에 증착된 패턴들을 형성하는 방법
JP2017502328A (ja) * 2013-12-09 2017-01-19 レイセオン カンパニー 表面上に堆積パターンを形成する方法
KR102047869B1 (ko) 2013-12-09 2019-11-22 레이티언 캄파니 기판 상에 증착된 패턴들을 형성하는 방법
JP2021144858A (ja) * 2020-03-12 2021-09-24 日亜化学工業株式会社 光源装置、光学レンズおよび光学レンズの製造方法
JP7164818B2 (ja) 2020-03-12 2022-11-02 日亜化学工業株式会社 光源装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5929203B2 (ja) 2016-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6234676B2 (ja) レンズユニット
WO2009158105A3 (en) Imaging module with symmetrical lens system and method of manufacture
JP6388644B2 (ja) 筐体内に密閉封止してはんだ付けすることができる窓要素を製造するための方法、および前記方法によって製造された自由形状窓要素
TWI707169B (zh) 成像鏡頭、相機模組及電子裝置
JP5929203B2 (ja) レンズ一体型基板及び光センサ
JP2005039152A (ja) 半導体装置の製造方法
TW201339622A (zh) 光學鏡片及其製作方法
JP2008268277A (ja) 赤外線透過構造体および赤外線センサー
JP4790874B2 (ja) 撮像装置
US20230382085A1 (en) Seals for Optical Components
JP2010156905A (ja) 光学レンズユニットおよびその製造方法
JP2011022444A (ja) 接合光学素子
CN106660781A (zh) 用于微镜芯片的装配体、镜像装置以及用于镜像装置的制造方法
WO2015100742A1 (zh) 一种保护片、保护片的制作方法及电子设备
JP5293134B2 (ja) 透明電波吸収体用の吸収層、透明電波吸収体、および透明電波吸収体用の吸収層を製作する方法
JP2004151624A (ja) 顕微鏡液浸対物レンズ用先端光学素子
JP2015129681A (ja) 赤外線検出素子とそれを用いた赤外線検出器
US20120145220A1 (en) Dichroic mirror having transparent bonding layer and sunlight collecting device having same
JP2005241248A (ja) 光学式エンコーダに用いられる反射板及びその製造方法
JP6458825B2 (ja) 光源装置
JP2017083749A (ja) レンズシートユニット、撮像モジュール、撮像装置
CN217085378U (zh) 一种镜头模组及摄像头
JP2014032239A (ja) レンズ一体型封止基板。
JP2007147841A (ja) レンズ部品の製造方法
WO2023179602A1 (zh) 测距装置及电子设备

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150929

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160405

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160418

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5929203

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees