JP2013142521A - 空気調和機のフィルタ清掃装置、及び空気調和機 - Google Patents

空気調和機のフィルタ清掃装置、及び空気調和機 Download PDF

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Abstract

【課題】空調運転時に、吸込み空気がフィルタの移動経路を介してフィルタの下流側に侵入することを抑制する。
【解決手段】フィルタガイド45は、フィルタ40の往復路を形成する第1レール451及び第2レール452と、フィルタ40を、第1レール451から第2レール452へ、又は、第2レール452から第2レール452へ案内するUターン部453とを有し、Uターン部453の外周の少なくとも一部が吸込口25の上流側と下流側とを区画する仕切り24と当接し、フィルタローラー41は、Uターン部453の内周側に配置され、制御部は、空気調和機1が空調運転状態において、少なくとも仕切り24より下流側のUターン部453に、フィルタ40を配置させるものである。
【選択図】図5

Description

この発明は、空気調和機に取り付けられたフィルタの清掃を行うフィルタ清掃装置、およびそれを備えた空気調和機に関するものである。
空気調和機(室内機)は、ファンによって吸込口から室内空気を内部に吸込み、熱交換器において室内空気の温度調整を行い、吹出口から温度調整した空気を室内へ吹出している。
吸込口には、室内空気中に存在する塵埃等の浮遊物の空気調和機内部への侵入を防ぐためにフィルタが設置されている。空気調和機の運転を続けると、次第に室内空気中の浮遊物がフィルタに蓄積されることで、フィルタの空気抵抗が増加し、運転効率の悪化や省エネルギー性の低下に至る。
フィルタに付着して蓄積された塵埃等の空気中の浮遊物を取り除く手法として、空気調和機に組み込む様々な形態のフィルタ清掃装置が提案されている。
例えば、エンドレスフィルタのようにフィルタに張力がかからず、且つフィルタの2重構造による風路圧損の増大を解消することができるフィルタ自動清掃部を備えた天井埋込型空気調和機を提供することを目的として、可撓性を有するフィルタと、自動清掃時にフィルタの往路と復路の摺動を可能にするUターン式のフィルタレール溝を有するフィルタガイドと、フィルタを駆動するフィルタローラーと、フィルタに捕集された浮遊物を掻き落とすブラシと、ブラシが掻き取った浮遊物を掻き落とす櫛と、ブラシ及び櫛が掻き落とす浮遊物を収納するダストボックスと、を有するフィルタ自動清掃機構部を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−32194号公報(段落[0007]、[0008])
上記特許文献1に記載されたフィルタ清掃装置は、フィルタレール溝の形状をUターン形式にすることで、エンドレスのロールフィルタのようにフィルタに張力が係ることがなく、また、フィルタ清掃動作のない空調運転時には空気流路部のフィルタが2重とならず、風路圧損を解消することが出来る。
しかしながら、上記のような、Uターン式のレールを有するフィルタガイドによりフィルタを往復駆動するフィルタ清掃装置においては、フィルタの着脱を容易にするために、フィルタ取り付け時に、フィルタのラックとフィルタローラーのギアの噛み合い歯数を少なくする必要がある(例えば1.5〜3.5歯程度)。
このとき、フィルタローラーに面するフィルタの移動経路は、ギアが噛み合わない範囲において隙間が空いている状態となる。このようなフィルタの取り付け状態で、空気調和機の空調運転を行うと、上記隙間から吸込み空気が流入し、フィルタを通さずに、塵埃を捕集されていない空気がフィルタの下流側(2次側)に侵入(バイパス)してしまう、という問題点があった。
更に、フィルタの移動経路への空気の移動に伴い、ダストボックスに収納された塵埃が、空気調和機の内部へ飛ばされる、という問題点があった。
また、上記隙間への空気の進入を抑止する構造を設ける場合、フィルタの移動経路はダストボックス、ブラシ周囲、ブラシやフィルタローラーの駆動部等と様々な空間とつながるため、それら全てへの吸込み空気の進入を抑制することは容易ではない、という問題点があった。
また、ブラシに付着した塵埃が櫛により十分に除去されない場合、ブラシや櫛に残留した塵埃がフィルタ清掃時に再度フィルタに付着したり、フィルタの下流側(2次側)に舞い上がる可能性がある。このため、フィルタに捕集された塵埃の除去性能を向上することが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、空調運転時に、吸込み空気がフィルタの移動経路を介してフィルタの下流側に侵入することを抑制することを目的とする。
また、フィルタの着脱を容易にすると共に、空調運転時には、吸込み空気がフィルタの移動経路を介してフィルタの下流側に侵入することを抑制することを目的とする。
また、フィルタに捕集された塵埃の除去性能を向上することを目的とする。
この発明に係る空気調和機のフィルタ清掃装置は、空気調和機に搭載されるフィルタ清掃装置であって、前記空気調和機の吸込口に吸い込まれる空気中の塵埃を捕集する可撓性のフィルタが収納され、該フィルタの往路と復路の摺動を可能にするUターン式のレールを有するフィルタガイドと、前記フィルタを駆動するフィルタローラーと、前記フィルタに捕集された塵埃を掻き落とすブラシと、前記ブラシに付着した前記塵埃を掻き落とす櫛と、前記フィルタローラーの回転を制御して、前記フィルタを前記フィルタガイドに沿って往復駆動させることで前記フィルタの自動清掃を実施する制御部とを備え、前記フィルタガイドは、前記フィルタの往復路を形成する第1レール及び第2レールと、前記フィルタを、前記第1レールから前記第2レールへ、又は、前記第2レールから前記第2レールへ案内するUターン部とを有し、前記Uターン部の外周の少なくとも一部が前記吸込口の上流側と下流側とを区画する仕切りと当接し、前記フィルタローラーは、前記Uターン部の内周側に配置され、前記制御部は、前記空気調和機が空調運転状態において、少なくとも前記仕切りより下流側の前記Uターン部に、前記フィルタを配置させるものである。
この発明は、空調運転時に、吸込み空気がフィルタの移動経路を介してフィルタの下流側に侵入することを抑制することができる。
実施の形態1における空気調和機を部屋から見た斜視図である。 実施の形態1における空気調和機の断面図である。 実施の形態1における空気調和機の要部側面図である。 実施の形態1におけるフィルタ取付時のフィルタ配置位置を示す図である。 実施の形態1における空調運転時のフィルタ配置位置を示す図である。 空調運転時のフィルタの配置位置のその他の例を示す要部側面図である。 実施の形態1における往路工程の動作を説明する図である。 実施の形態1における往路工程の動作を説明する図である。 実施の形態1における復路工程の動作を説明する図である。 実施の形態1における復路工程の動作を説明する図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における空気調和機を部屋から見た斜視図である。
図1に示すように、天井埋込型の空気調和機(室内機)1は、部屋60の天井に、略四角形状の化粧パネル20が見える状態で埋設されている。化粧パネル20の中央付近には空気調和機1への空気の吸込口へ連通する略四角形のグリル21と、化粧パネル20の各辺に沿って形成された本体吹出口14と連通する吹出口23を有し、さらに各吹出口23には吹き出し空気の風向を制御するベーン22を備える。
図2は、実施の形態1における空気調和機の断面図である。
図2に示すように、天井埋込型の空気調和機(室内機)1の筐体内の略中央部に、下側を吸込口25とするファン10(ターボファン)と、このファン10を駆動するファンモータ11とを備える送風機(遠心送風機)が配置される。ファンモータ11がユニット筐体の天面側に取り付けられているとともに、ファン10の下部にファン10へ空気を導入するためのベルマウス12が配置されている。
また、ファン10を囲むように略環状に熱交換器13が配置され、熱交換器13の下部にドレンパン15が設置されている。熱交換器13は室外機の冷媒を圧縮する圧縮機等とともに冷凍サイクルを構成する。そして、ドレンパン15の各辺に沿う外側には、熱交換器13の2次側と室内とを連通させる本体吹出口14があり、化粧パネルの吹出口23と連通している。また、吹出口23にはベーン22が取り付けられ、熱交換器13で生成された冷風または温風空気等の吹出方向の調整が可能となっている。
天井埋込型の空気調和機(室内機)1の筐体下部には、化粧パネル20の略中央の開口部に設けられた略四角形のグリル21との間にフィルタ清掃装置4が設置されている。このフィルタ清掃装置4には、吸込口25に吸い込まれる空気中の塵埃を捕える平面視略四角形の板状で可撓性を有するフィルタ40が、着脱可能に取り付けられる。
また、空気調和機1の筐体下部には、吸込口25の上流側(フィルタ清掃装置4のグリル21側)と下流側(フィルタ清掃装置4の吸込口25側)とを区画する仕切り24が設けられている。
フィルタ清掃装置4は、フィルタローラー41、ブラシ42、櫛43、ダストボックス44、フィルタガイド45、及び制御部100(図示せず)を備えている。
フィルタガイド45は、フィルタ40が収納され、フィルタ40の往路と復路の摺動を可能にするUターン式のレールを有している。フィルタローラー41は、フィルタ40を駆動する。ブラシ42は、フィルタ40に捕集された塵埃を掻き落とす。櫛43は、ブラシ42に付着した塵埃を掻き落とす。ダストボックス44は、ブラシ42及び櫛43が掻き落とす塵埃を収納する。制御部100は、フィルタローラー41の回転を制御して、フィルタ40をフィルタガイド45に沿って往復駆動させることでフィルタ40の自動清掃を実施する。詳細は後述する。
図3は、実施の形態1における空気調和機の要部側面図である。
なお、図3においては、フィルタ40を取り付ける前の状態を示している。
図3に示すように、フィルタガイド45は、フィルタ40の往復路を形成する第1レール451及び第2レール452と、フィルタ40を、第1レール451から第2レール452へ、又は、第2レール452から第2レール452へ案内するUターン部453とを有している。そして、フィルタガイド45は、Uターン部453の外周の少なくとも一部が吸込口25の上流側と下流側とを区画する仕切り24と当接するように配置されている。
第1レール451及び第2レール452は、上下方向に並設され、第1レール451が第2レール452より上流側(グリル21側;紙面下側)に設けられている。
また、第1レール451には、Uターン部453とは反対側の端部に、空調運転状態におけるフィルタ40の配置位置(後述)よりレールを延長する延長部451aが形成されている。この延長部451aの長さは、空調運転時におけるフィルタ40の配置位置で、フィルタ40とフィルタローラー41のギアとが噛み合わないフィルタローラー41の円弧の長さより長く設定する。
なお、第1レール451は、延長部451aが形成されているため、第2レール452よりレール長が長くなる。このように、第2レール452に対し第1レール451が長くなる延長部451aについては、円弧状の形状とすることで、第2レール452の端部と第1レール451の端部との、水平方向(紙面左右方向)の位置関係が、第1レール451と第2レール452の長さの差に対して小さくすることができる。
フィルタローラー41は、円筒状に形成され、Uターン部453の内周側に配置されている。また、フィルタローラー41は、フィルタ40のラックと噛み合うギアが外周に形成され、このギアとフィルタのラックとが噛み合った状態で回転駆動されることにより、フィルタ40をフィルタガイド45に沿って往復駆動させる。
ブラシ42は、フィルタローラー41に隣接してフィルタローラー41の斜め下方、即ち、Uターン部453の外周側の仕切り24より下方に設けられている。このブラシ42は、例えば、パイプに植毛テープを巻きつけた構成で、ブラシ42の毛の先端がフィルタ40に接触するように位置しており、制御部100からの制御により正逆回転可能に回転駆動され、捕集された塵埃を掻き落とす。
櫛43は、ブラシ42のフィルタローラー41と反対側の斜め下に設置される。櫛43の歯の先端がブラシ42の毛先と接触する位置に設置されている。
ダストボックス44は、略直方体に形成され、櫛の下方に取り付けられて、フィルタ40やブラシ42から落下した塵埃を受けるように位置している。
次に、本実施の形態におけるフィルタ清掃装置4に、フィルタ40を取り付ける際のフィルタ40の配置位置と、空気調和機1のファン10を駆動し、吸込口25から吸い込んだ空気が熱交換器13により熱交換して吹出口23から吹き出し、冷房又は暖房等の運転時(以下、空調運転時という)におけるフィルタ40の配置位置とについて説明する。
(フィルタ取付時)
図4は、実施の形態1におけるフィルタ取付時のフィルタ配置位置を示す図である。
図4に示すように、フィルタ40をフィルタ清掃装置4に取り付ける(装着)する際、フィルタ40のUターン部453とは反対側の端部が、第1レール451の延長部451aに収納された状態で、フィルタ40のUターン部453側の端部が、ギアの一部と噛み合うように、フィルタ40が取り付けられる。
このように、第1レール451の延長部451aにフィルタ40の端部を寄せて装着させることで、フィルタローラー41とのギアの噛み合わせ数を少なく抑えることができ(例えば1.5〜3.5歯程度)、フィルタ40の装着が容易となる。
(空調運転時)
上述したように、フィルタ40がフィルタローラー41のギアの一部と噛み合った状態で取り付けられたあと、制御部100は、フィルタ40のUターン部453側の端部が、仕切り24より下流側のUターン部453に配置されるよう、フィルタ40を駆動させる。
図5は、実施の形態1における空調運転時のフィルタ配置位置を示す図である。
図5に示すように、フィルタ40が駆動されたことで、フィルタ40が、仕切り24より下流側のUターン部453に配置される。ここでは、フィルタ40がUターン部453内に全て配置され、フィルタ40の端部が第2レール452の入口に位置するように、配置される。
制御部100は、空気調和機1が空調運転状態においては、この配置状態(空調運転状態における配置位置)を保持する。
なお、フィルタ40の取り付けの完了は、例えば、グリル21の開閉を検知するリミットスイッチ等を設けて、グリル21が閉じられたことを検知することで判断しても良いし、当該空気調和機1の運転開始の操作がされたときに取り付けの完了を判断しても良いし、フィルタガイド45にフィルタ40の装着を検知するセンサを設けても良い。即ち、フィルタ40が第1レール451に装着されたことを検知する任意の手段により、フィルタ40の取り付けの完了を検知したとき、制御部100は、フィルタ40のUターン部453側の端部が、仕切り24より下流側のUターン部453に配置されるよう、フィルタ40を駆動させる。
このように、空調運転状態において、仕切り24より下流側のUターン部453に、フィルタ40が配置されることで、フィルタローラー41と仕切り24との間のUターン部453が、フィルタ40により閉塞される。このため、空調運転時に、吸込口25に吸い込まれる空気が、フィルタ40の移動経路を介して、フィルタ40の下流側に侵入(バイパス)することを抑制することができる。
また、フィルタ40のUターン部453とは反対側の端部に延長部451aを設けているので、フィルタローラー41とのギアの噛み合わせ数を少なく抑えることができ、フィルタ40の着脱を容易にすると共に、空調運転時には、吸込み空気がフィルタの移動経路を介してフィルタの下流側に侵入することを抑制する。
なお、空調運転状態でのフィルタ40の配置位置は、フィルタローラー41と仕切り24との間のUターン部453が、フィルタ40により閉塞される位置であればよい。例えば図6に示すように、フィルタ40がUターン部453内の一部に配置され、フィルタ40の端部が仕切り24の下端付近に位置するように配置しても良い。
また、フィルタ40の取り外し作業時においては、フィルタ40を空調運転状態における配置位置よりフィルタ取り付け直後の配置位置へと移動させる。この移動により、フィルタ40とフィルタローラー41とのギアの噛み合わせが少なくなり、フィルタ40の取り外しを容易にすることができる。フィルタ取り外し作業開始の指示は、フィルタ清掃装置に設けられたスイッチを操作しても良いし、リモコンの操作から指示しても良い。
(清掃動作)
次に、フィルタ40に捕集されて蓄積された塵埃を取り除く清掃動作について説明する。なお、この清掃動作は、空調運転が停止状態で実施される。
以下、フィルタ40を第1レール451から第2レール452へ駆動する往路工程と、フィルタ40を第2レール452から第1レール451へ駆動する復路工程とに分けて説明する。
(往路工程)
図7、図8は、実施の形態1における往路工程の動作を説明する図である。
なお、以下の説明において、図7、図8におけるフィルタローラー41、ブラシ42、時計方向の回転を正回転といい、反時計方向を逆回転という。
即ち、フィルタローラー41が、フィルタ40を第1レール451から第2レール452へ駆動する回転方向を正回転といい、その逆を逆回転という。
また、ブラシ42のフィルタ40との接触部が、往路工程におけるフィルタ40の移動方向と対向する方向に移動する回転方向を正回転といい、その逆を逆回転という。
なお、図11、12においても同様である。
往路工程においては、フィルタ40に付着した塵埃51をブラシ42で除去しながら第2レール452へ移動させる。
図7(1)、(2)に示すように、制御部100は、往路工程において、フィルタローラー41およびブラシ42をそれぞれ正回転で回転駆動させる。
これにより、塵埃51が付着したフィルタ40を移動させながら、ブラシ42の回転により、フィルタ40とブラシ42の接触箇所においてフィルタ40に付着した塵埃がフィルタ40とブラシ42とが対向することで生まれる強い反力で掻き取られ、一部はダストボックス44内に落下し、一部はブラシ42に付着する。
塵埃51が付着したブラシ42は正回転しているため、塵埃51が櫛43に接触し、一部は捕獲されてダストボックス44内に落下し、一部は櫛43に残留する。
制御部100は、フィルタ40とブラシ42との接触箇所が、フィルタ40の集埃部位の端部まで到達したことを検知したところで、フィルタローラー41の正回転を停止させ、フィルタ40の駆動を終了させる。なお、フィルタ40の到達の検知は、例えばフィルタローラー41の回転時間のカウントやリミットスイッチ等により検知することができる。
このとき、図7(3)に示すように、ブラシ42において、フィルタ40とブラシ42との接触箇所からブラシ42と櫛43の間にかけて、塵埃51が残留している。ブラシ42に塵埃51が付着していることでフィルタ40を元の位置に戻す復路工程にて、フィルタ40に塵埃51が再付着する恐れがあるため、ブラシ42には可能な限り塵埃51を残さないことが好ましい。
そこで、制御部100は、フィルタローラー41が回転を停止させてフィルタ40の駆動を停止させたあと、所定時間の間、ブラシ42の正回転での回転駆動を継続し、ブラシ42に付着した塵埃51を、櫛43に掻き落とさせるブラシ清掃動作を行う。
このブラシ清掃動作を行う所定時間は、例えば、ブラシ42が一回転する程度の時間行うことで、ブラシ42に残留した塵埃51を確実に櫛43に導くことができる。
図8(4)に示すように、制御部100は、ブラシ清掃動作完了後、ブラシ42を所定時間(例えば4〜10秒程度)逆回転させることで、ブラシ42と櫛43の間に捕集され溜まった塵埃51をダストボックス44へ落下させる。
ここで、ブラシ42を逆回転させる時間は、逆回転開始時における櫛43とブラシ42とが接触していた箇所が、フィルタ40に到達しない時間に抑える必要がある。ブラシ42における櫛43と接触部には落下し切れなかった小さな塵埃51が残るため、ブラシ42に付着した塵埃51がフィルタ40に戻すこと回避するためである。
図8(5)に示すように、制御部100は、上記ブラシ逆回転終了後、ブラシ42を再度正回転させて、ブラシ42に残った僅かな塵埃51を櫛43に捕集し、往路工程を終了する。このときのブラシ42の正回転時間は、上記逆回転していた時間より長い時間(逆回転していた時間+7秒程度)行えば、塵埃51を確実に櫛43にて捕集することが出来る。
(復路工程)
図9、図10は、実施の形態1における復路工程の動作を説明する図である。
図9(1)に示すように、上述した往路工程の終了段階において、フィルタ40にはブラシ42にて取り除ききれない微細塵埃52が残留する場合がある。
図9(2)に示すように、復路工程において、制御部100は、フィルタローラー41を逆回転させて、フィルタ40を空調運転時の所定位置に向かい移動させる。このとき、ブラシ42の回転駆動を停止させた状態とする。このようにブラシ42の回転駆動を停止させるのは、ブラシ42を正回転させると、復路工程においてはブラシ42とフィルタ40との接触部の移動方向がフィルタ40の移動方向と同じとなり微細塵埃52がフィルタ40から除去しにくくなるためである。また逆回転させると、微細塵埃52をダストボックス44とは反対側へ舞い上げる恐れがあるためである。
このように、フィルタ40を移動させる過程で、前述の微細塵埃52が、移動するフィルタ40と停止しているブラシ42との間で集まり、こより形状のこより埃53となって付着する。即ち、ブラシ42とフィルタ40との接触部に微細塵埃52が掻き集められる。ブラシ42とフィルタ40との接触部に掻き集められたこより埃53をそのままにしておくと、フィルタ清掃動作にて除去されにくい位置となるため、次回のフィルタ清掃動作時にフィルタ40より除去されずに溜まりつづける、または、フィルタ40の2次側へと飛ばされるといった懸念がある。
このため、図9(3)に示すように、制御部100は、例えばフィルタ40が空調運転時の位置に到着する直前の位置などの所定位置に到達したとき、ブラシ42を正回転で回転駆動させ、こより埃53をダストボックス44側に移動させ、櫛43にて掻き落とさせる。このときのフィルタ40の位置判断手段としては、例えばフィルタローラー41の回転時間のカウントやリミットスイッチによる検知などが挙げられる。
フィルタ40が空調運転時の配置位置に到着したあと、制御部100は、フィルタローラー41の逆回転を停止させる。
フィルタローラー41の回転を停止させた時点では、フィルタ40とブラシ42との接触箇所からブラシ42と櫛43との接触箇所にかけて、こより埃53が残留する場合がある。
このため、図10(4)に示すように、制御部100は、フィルタローラー41の停止後もブラシ42の正回転を継続する。このときの正回転を継続する時間は、フィルタ40とブラシ42との接触箇所が、ブラシ42と櫛43の接触箇所まで移動するのに要する時間より長い時間(例えば移動に要する時間+30秒程度)とすることで、ブラシ42に付着したこより埃53を櫛43にて確実に捕集することが出来る。
このように、上述した空調運転時に吸込空気のバイパスの恐れのあるフィルタ40の移動経路をフィルタ40にて閉塞するようにしたのに伴い、必然的にブラシ42が常時フィルタ40と接触する構造となるため、その構造に合わせた上述のような清掃動作を行うことで、フィルタ40に捕集された塵埃51等の除去性能を向上することができる。
また、ブラシ42に付着した塵埃51等が櫛43により十分に除去されない場合、ブラシ42や櫛43に残留した塵埃51等がフィルタ清掃時に再度フィルタ40に付着したり、フィルタ40の下流側(2次側)に舞い上がる可能性を軽減することができる。
また、上記の清掃動作を行うことで、フィルタ40より取り除いた塵埃51等を確実にダストボックス44へと導くことが可能となる。
1 空気調和機、4 フィルタ清掃装置、10 ファン、11 ファンモータ、12 ベルマウス、13 熱交換器、14 本体吹出口、15 ドレンパン、20 化粧パネル、21 グリル、22 ベーン、23 吹出口、24 仕切り、25 吸込口、40 フィルタ、41 フィルタローラー、42 ブラシ、43 櫛、44 ダストボックス、45 フィルタガイド、51 塵埃、52 微細塵埃、53 こより埃、60 部屋、100 制御部、451 第1レール、451a 延長部、452 第2レール、453 Uターン部。

Claims (7)

  1. 空気調和機に搭載されるフィルタ清掃装置であって、
    前記空気調和機の吸込口に吸い込まれる空気中の塵埃を捕集する可撓性のフィルタが収納され、該フィルタの往路と復路の摺動を可能にするUターン式のレールを有するフィルタガイドと、
    前記フィルタを駆動するフィルタローラーと、
    前記フィルタに捕集された塵埃を掻き落とすブラシと、
    前記ブラシに付着した前記塵埃を掻き落とす櫛と、
    前記フィルタローラーの回転を制御して、前記フィルタを前記フィルタガイドに沿って往復駆動させることで前記フィルタの自動清掃を実施する制御部と
    を備え、
    前記フィルタガイドは、
    前記フィルタの往復路を形成する第1レール及び第2レールと、前記フィルタを、前記第1レールから前記第2レールへ、又は、前記第2レールから前記第2レールへ案内するUターン部とを有し、前記Uターン部の外周の少なくとも一部が前記吸込口の上流側と下流側とを区画する仕切りと当接し、
    前記フィルタローラーは、
    前記Uターン部の内周側に配置され、
    前記制御部は、
    前記空気調和機が空調運転状態において、少なくとも前記仕切りより下流側の前記Uターン部に、前記フィルタを配置させる
    ことを特徴とする空気調和機のフィルタ清掃装置。
  2. 前記フィルタローラーは、
    前記フィルタのラックと噛み合うギアを有し、
    前記第1レールは、
    前記第2レールより上流側に設けられ、前記Uターン部とは反対側の端部に、前記空調運転状態における前記フィルタの配置位置よりレールを延長する延長部が形成され、
    前記フィルタの取付時において、
    前記フィルタの前記Uターン部とは反対側の端部が、前記延長部に収納された状態で、前記フィルタの前記Uターン部側の端部が、前記ギアの一部と噛み合うように、前記フィルタが取り付けられる
    ことを特徴とする請求項1記載の空気調和機のフィルタ清掃装置。
  3. 前記制御部は、
    前記ギアの一部と噛み合った状態で前記フィルタが取り付けられたあと、
    前記フィルタの前記Uターン部側の端部が、前記仕切りより下流側の前記Uターン部に配置されるよう、前記フィルタを駆動させる
    ことを特徴とする請求項2記載の空気調和機のフィルタ清掃装置。
  4. 前記フィルタガイドは、
    前記第1レール及び第2レールが上下方向に並設され、
    前記ブラシは、
    前記Uターン部の外周側の前記仕切りより下方に設けられ、前記制御部からの制御により正逆回転可能に回転駆動され、
    前記制御部は、
    前記フィルタを前記第1レールから前記第2レールへ駆動する往路工程において、
    前記ブラシの前記フィルタとの接触部が、前記フィルタの移動方向と対向する方向に移動する回転方向である正回転で、前記ブラシを回転駆動させ、
    前記フィルタの駆動を停止させたあと、所定時間の間、前記ブラシの正回転での回転駆動を継続し、
    前記ブラシに付着した前記塵埃を、前記櫛に掻き落とさせる
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の空気調和機のフィルタ清掃装置。
  5. 前記制御部は、
    前記往路工程において、前記フィルタの駆動を停止させ、所定時間の間、前記ブラシの正回転での回転駆動を継続したあと、
    前記ブラシを逆回転で回転駆動させ、該逆回転開始時における前記ブラシの前記櫛との接触部が、前記フィルタに到達する前に、逆回転での回転駆動を停止させ、
    前記櫛に付着した前記塵埃を落下させる
    ことを特徴とする請求項4記載の空気調和機のフィルタ清掃装置。
  6. 前記制御部は、
    前記フィルタを前記第2レールから前記第1レールへ駆動する復路工程において、
    前記ブラシの回転駆動を停止させた状態で前記フィルタを駆動させ、前記ブラシと前記フィルタとの接触部に前記塵埃を掻き集め、
    前記フィルタを所定位置まで駆動させたとき、前記ブラシを前記正回転で回転駆動させ、
    前記ブラシと前記フィルタとの接触部に掻き集めた前記塵埃を落下させる
    ことを特徴とする請求項4又は5記載の空気調和機のフィルタ清掃装置。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載の空気調和機のフィルタ清掃装置を備えたことを特徴とする空気調和機。
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