JP2013139396A - 固形浴用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定のエーテル化度を有するカルボキシメチルセルロース又はその塩を用い、高含有量の香料や界面活性剤等の液状浴用成分を有効に包埋しながら炭酸ガスの発生による温浴効果を高めることが可能な、優れた溶解性と良好な成型性とを兼ね備えた、高い保存安定性を有する固形浴用剤を提供する。
【解決手段】次の成分(A)、(B)並びに(C):(A)非水液状浴用成分、(B)エーテル化度が0.01〜0.5のカルボキシメチルセルロース若しくはその塩(b−1)、及び/又は水溶性高分子で表面処理されたセルロース(b−2)、並びに(C)炭酸ガス発生物を含有する固形浴用剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、固形浴用剤に関する。
従来より、香料や界面活性剤等の液状浴用成分を含有させた固形浴用剤が知られており、浴水中で浴用剤が溶解する際に液状浴用成分が浴水中へ拡散して、種々の作用をもたらす。こうした固形浴用剤では、成型の際や輸送中や使用場面に至るまでの保存中等において液状浴用成分が悪影響をもたらさないことが求められる。また、炭酸ガス発生物含有浴用剤は、炭酸ガスの発生による優れた温浴効果等を付与できることが知られているが、炭酸ガス発生物を含有させながら液状浴用成分の含有量を高めると、保存中に炭酸ガスが発生して袋状の包材が膨らむおそれがある。
一方、セルロースを軽度にカルボキシメチル化したカルボキシメチルセルロース又はその塩は、人体に無害である上、吸水性や保湿性等にも優れる成分であり、食品や医薬等、種々の分野での利用が期待されるものである(特許文献1参照)。例えば、特許文献2には、グルコース単位当たりのカルボキシメチル基の置換度が、0.1〜1.0のカルボキシメチルセルロース又はその塩をシートの基材として用い、かかるシートで包装された入浴剤が開示されている。
特開2008−56889号公報 特開2001−240124号公報
しかしながら、特許文献2の実施例で実際に用いられているカルボキシメチルセルロースのエーテル化度は0.65とかなり高いものであり、エーテル化度0.5以下のカルボキシメチルセルロースを配合した浴用剤は知られていない。
したがって、本発明の課題は、界面活性剤や油性成分等の非水液状浴用成分を良好に保持しつつも、高い保存安定性と良好な成型性と優れた溶解性とを兼ね備えた固形浴用剤を提供することにある。
そこで本発明者は、種々検討したところ、非水液状浴用成分を炭酸ガス発生物含有の固形浴用剤に含有させるにあたり、特定のエーテル化度を有するカルボキシメチルセルロース若しくはその塩、及び/又は特定の表面処理がなされたセルロースを含有させると、これにより形成される特徴的な3次限構造物に非水液状浴用成分が局在的に保持されて、非水液状浴用成分の含有量を増大させることのできる固形浴用剤が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)並びに(C):
(A)非水液状浴用成分、
(B)エーテル化度が0.01〜0.5のカルボキシメチルセルロース若しくはその塩(b−1)、及び/又は水溶性高分子で表面処理されたセルロース(b−2)、並びに
(C)炭酸ガス発生物
を含有する固形浴用剤を提供するものである。
本発明によれば、非水液状浴用成分を固形浴用剤中に良好に保持させることができ、成型時に非水液状浴用成分が染み出すことや、保存中に炭酸ガスが発生して袋状の包材が膨張してしまうことを抑制することができる。しかも、浴水に投入した際には優れた溶解性を発揮して、非水液状浴用成分を浴水中へ良好に拡散させることができる。したがって、非水液状浴用成分の含有量を増大させることで、その付加価値を充分に高めることが可能である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の固形浴用剤は、非水液状浴用成分(A)を含有する。非水液状浴用成分とは、室温(25℃)で液状であって、水以外の浴用成分を意味する。好ましい非水液状浴用成分(A)としては、油性成分及び界面活性剤等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。これら非水液状浴用成分(A)は、それぞれの成分独自の作用、例えば、温浴効果や香り立ちの付与、保湿効果等の作用をもたらすことができる。
成分(A)として用いることのできる油性成分としては、具体的には、例えば、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸イソトリデシル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸コレステロール、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸イソアミル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸エチル、ステアリン酸エチル、イソノナン酸イソノニル、リノール酸イソプロピル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソプロピル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸オレイル等の脂肪酸エステル類;分子内に脂肪酸エステル構造を有するトリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、トリカプリル酸グリセリル等の脂肪酸グリセリド類;大豆油、ヌカ油、ホホバ油、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ脂、ゴマ油、パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油等の天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる油脂及びミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸グリセリド等のグリセリド類;流動パラフィン、スクワラン、スクアレン、ジオクチルシクロヘキサン、ブリスタン等の炭化水素油;オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸類;エタノール、イソプロピルアルコール、グリセリン、オレイルアルコール、2−ヘキシルデカノール等のアルコール類;数平均分子量1500未満の液状のポリエチレングリコール等のポリエーテル類;シリコーン油類;ハッカ油、ジャスミン油、ショウ脳油、ヒノキ油、トウヒ油、リュウ油、テレピン油、ケイ皮油、ベルガモット油、ミカン油、ショウブ油、パイン油、ラベンダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バラ油、ユーカリ油、レモン油、タイム油、ペパーミント油、ローズ油、セージ油等の精油;メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラーオール、カンファー、チモール、スピラントール、ピネン、リモネン等のような、テルペン系炭化水素類香料、セスキテルペン系炭化水素類香料、アルコール類香料、エーテル類香料、アルデヒド類香料、ケトン類香料、エステル類香料、ラクトン類香料、合成ムスク、含窒素・硫黄化合物等の香料のうち、室温(25℃)で液状のものが挙げられる。
成分(A)として用いることのできる界面活性剤としては、例えば、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、及び、非イオン界面活性剤の何れであっても良く、具体的には、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等の非イオン界面活性剤等のうち、室温(25℃)で液状のものが挙げられる。なかでも、後述する成分(C)の炭酸ガス発生物と相まって温浴効果を高め、充分な温まり感をもたらすことを可能とする点で、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルが好ましい。エチレンオキシ基の平均付加モル数は20〜70が好ましく、さらに好ましくは30〜60であり、もっとも好ましいのは40〜50である。脂肪酸の種類については、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が好ましく、なかでもステアリン酸が最も好ましい。
非水液状浴用成分(A)の含有量は、成分独自の作用を充分に発揮させる点、及び成型性、保存安定性の点で、本発明の固形浴用剤中に、好ましくは0.1〜30質量%であり、好ましくは1〜20質量%であり、さらに好ましくは3〜10質量%である。
本発明の固形浴用剤は、エーテル化度が0.01〜0.5のカルボキシメチルセルロース若しくはその塩、及び/又は水溶性高分子で表面処理されたセルロース(B)を含有する。以下、エーテル化度が0.01〜0.5のカルボキシメチルセルロース若しくはその塩を成分(b−1)、水溶性高分子で表面処理されたセルロースを成分(b−2)と称する。
本発明で用いるエーテル化度が0.01〜0.5のカルボキシメチルセルロース若しくはその塩(b−1)は、一般的に浴用剤に配合されるカルボキシメチルセルロース若しくはその塩のエーテル化度が1.0〜1.5であることから、エーテル化度が非常に低いカルボキシメチルセルロース若しくはその塩である。このような成分(b−1)は、保存中の固形浴用剤において、予想外にも成分(A)の非水液状浴用成分を固形浴用剤中に高含有させることができる。その一方で、かかる構成を有する本発明の固形浴用剤であれば、浴水に投入された本発明の固形浴用剤を速やかに溶解させることができる。
成分(b−1)のカルボキシメチルセルロース若しくはその塩のより好ましいエーテル化度は、成型性及び保存安定性と良好な溶解性とを両立させる点から、好ましくは0.05〜0.3であり、さらに好ましくは0.1〜0.15である。ここでエーテル化度とは、グルコース単位あたりのカルボキシメチル基の置換度をいう。エーテル化度は、例えばCMC工業会分析法(灰化法)に従い得ることができる。カルボキシメチルセルロースナトリウム1gを精秤し、磁性ルツボに入れて600℃で灰化し、灰化によって生成した酸化ナトリウムをN/10硫酸でフェノールフタレインを指示薬として滴定し、カルボキシメチルセルロースナトリウム1gあたりの滴定量YmLを次式に入れて計算し、求めたエーテル化度を示すことができる。
エーテル化度=(162×Y)/(10,000−80×Y)
カルボキシメチルセルロースの塩としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩、アンモニウム塩などが挙げられ、安価な点や入手容易性の点のみならず、成型性及び保存安定性と良好な溶解性とを両立させる点から、カルボキシメチルセルロースナトリウムが好ましい。
また、成分(b−1)のカルボキシメチルセルロース若しくはその塩のメジアン径は、成型性及び保存安定性と良好な溶解性とを両立させる点から、好ましくは1〜100μmであり、より好ましくは20〜50μmである。なお、カルボキシメチルセルロース若しくはその塩のメジアン径とは、JIS Z 8801の標準篩(目開き2000〜45μm)を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる重量分率から算出される値を意味する。
本発明で用いる水溶性高分子で表面処理されたセルロース(b−2)は、セルロースの表面を水溶性高分子でコーティングする等の処理が施され、水との親和性が高められたセルロースである。このような成分(b−2)は、本発明の固形浴用剤において、成分(b−1)と同様の効果を発揮する成分である。
成分(b−2)のセルロースを表面処理する水溶性高分子としては、カルボキシメチルセルロース塩、メチルセルロース、ヒドロキシセルロース、キサンタンガム、カラヤガム、デキストリン、カラギーナン、アルギン酸塩等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、表面処理するセルロースとしては、通常のセルロース、すなわち、結晶セルロースや粉末セルロースを用いることができ、好ましくは結晶セルロースを用いることができる。
成分(b−2)のセルロースは、高い硬度と良好な溶解性とを両立させる点から、含有するセルロース及び水溶性高分子の質量比(セルロース:水溶性高分子)が、1:1〜50:1であるのが好ましく、3:1〜30:1であるのがより好ましく、4:1〜20:1であるのがさらに好ましい。
本発明の固形浴用剤において、成分(B)として、上記成分(b−1)及び成分(b−2)の一方の成分を単独で用いてもよく、双方の成分を組み合わせて用いてもよい。なかでも、高い硬度と良好な溶解性とを両立させる点から、少なくとも成分(b−1)を用いるのが好ましい。
成分(B)の含有量は、本発明の固形浴用剤中に、成分(b−1)及び成分(b−2)の合計含有量として、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは1〜15質量%、さらに好ましくは3〜10質量%である。
本発明の固形浴用剤は、炭酸ガス発生物(C)を含有する。本発明の固形浴用剤が浴水に投入された際に、成分(C)によって炭酸ガスが発生し、この炭酸ガスの作用により、血行が促進されて温浴効果を高めることができる。炭酸ガス発生物は、酸と炭酸塩とを組み合わせたものが好ましい。酸としては、成型性及び保存安定性と良好な溶解性とを両立させる点から、室温(25℃)で固体のものが好ましく、有機酸及び無機酸のいずれでも使用できる。
有機酸としては、例えば、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、コハク酸、フタル酸、グルタル酸、アジピン酸、安息香酸、サリチル酸、シュウ酸等が好ましい。なかでも、保存安定性の点から、溶解度が1g/100g(60℃・水)以上、すなわち60℃における100gの水溶液中に1g以上の有機酸が溶解する、且つ10g/100g以下(20℃・水)、すなわち20℃における100gの水溶液中に10g以下の有機酸が溶解することがより好ましい。具体的には、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、シュウ酸が好ましく、なかでもフマル酸がより好ましい。また、有機酸のメジアン径は、成分(A)の非水液状浴用成分を充分に取り込む作用をもたらし、成型性や保存安定性を高める点で、好ましくは10〜3000μmであり、より好ましくは60〜1000μmである。なお、有機酸のメジアン径とは、JIS Z 8801の標準篩(目開き2000〜45μm)を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる重量分率から算出される値を意味する。
無機酸としては、ホウ酸、メタケイ酸、無水ケイ酸等が挙げられる。
炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。なかでも、成型性や保存安定性の点から、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムが好ましい。また、炭酸塩のメジアン径は、成型性や保存安定性を高める点で、好ましくは10〜3000μmであり、より好ましくは50〜1000μmである。なお、炭酸塩のメジアン径とは、JIS Z 8801の標準篩(目開き2000〜45μm)を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる重量分率から算出される値を意味する。
成分(C)の炭酸ガス発生物として用いるこれらの酸及び炭酸塩は、それぞれ1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。なかでも、室温(25℃)で固体の有機酸と炭酸塩とを組み合わせて用いるのが好ましい。
成分(C)の炭酸ガス発生物の含有量は、適度な炭酸ガス発生量を確保する点及び保存安定性の点から、本発明の固形浴用剤中、30〜95質量%が好ましく、40〜93質量%がより好ましく、60〜90質量%が特に好ましい。
本発明の固形浴用剤は、成型性や保存安定性をより有効に高める点から、さらにエーテル化度が0のセルロース(D)を含有するのが好ましい。成分(D)は成分(B)水溶性高分子で表面処理されたセルロース(b−2)とは異なり水溶性高分子で表面処理が成されていないものを意味する。成分(D)のセルロースを含有することにより、成分(B)による成分(A)を有効に保持する作用をより高めることができ、その結果、成型性及び保存安定性と良好な溶解性とを両立させることができる。このような成分(D)として、例えば、結晶セルロースや粉末セルロースを用いることができ、好ましくは粉末セルロースを用いることができる。本発明の固形浴用剤が成分(D)を含有する場合、成分(D)に対する成分(B)の質量比(B/D)は、好ましくは0.1〜5.0であり、より好ましくは0.2〜3.0であり、さらに好ましくは0.5〜2.0である。
成分(D)のエーテル化度が0のセルロースの含有量は、高い硬度と良好な溶解性の両立を図る点から、本発明の固形浴用剤中に、好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%、さらに好ましくは1.5〜2.5質量%である。
本発明の固形浴用剤には、さらにその他の浴用成分を適宜配合することができる。このような成分としては、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、メタリン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等の無機塩類のほか、ブドウ糖、消泡剤、酸化防止剤、防菌・防黴剤、色素、生薬等が挙げられる。
本発明の固形浴用剤は、押出造粒機や転動造粒機等による造粒手段を用いながら、各成分を適宜混合して粒状又は顆粒状の形態を呈する浴用剤としてもよく、打錠等の圧縮成形法により圧縮成形型、具体的には錠剤の形態を呈する浴用剤としてもよい。錠剤の形態を呈する固形浴用剤とした場合にも、成分(A)を安定に保持しながらも良好な溶解性を有するため、打錠等の際には、成分(A)が染み出すのを有効に防止して優れた成型性を発揮するとともに、浴水に投入した際には、錠剤が速やかに溶解して直ちに成分(A)を浴水中に拡散させることができる。
本発明の固形浴用剤は、保存安定性をより有効に高める点から、包材で包装することが好ましく、包材の材質の水蒸気透過度は0.5g/m2・day以下(40℃75%RH)であることが好ましい。水蒸気透過度が上記値であると、固形浴用剤が吸湿して炭酸ガスが発生することにより、包材の膨れや破裂が生じるのを未然に防ぐことができる。好ましい包材の材質としては、アルミフィルム、アルミナ蒸着或いはガラス蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられる。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜11、比較例1〜4]
表1〜2に示す処方に従って各成分を混合し、約10MPaの圧力で直径5cmの円柱状に圧縮成型して錠剤(重量40g)を製造した。得られた錠剤を用い、下記方法にしたがって、各評価を行った。結果を表1〜2に示す。
《溶解性》
得られた錠剤を40℃、150Lの浴水に投入し、投入時から錠剤が全量溶解するまでの時間(分)を測定した。
《成型性》
圧縮成型時における成分(A)の染み出しの有無、及び錠剤の破損や崩れの有無を目視により確認し、下記評価基準に従って成型性としての評価を行った。
◎:成分(A)の染み出しが全くなく、錠剤の破損や崩れも全く認められなかった
○:成分(A)の染み出しがほとんどなく、錠剤の破損や崩れもほとんど認められなかった
×:成分(A)の染み出し、或いは錠剤の破損や崩れのうち、少なくとも一方が認められた
《保存安定性》
錠剤をアルミフィルム(0.5g/m2・day以下(40℃75%RH))で包装した。これを5個積み重ねてその高さを測定した後、50℃で10日間静置して炭酸ガス発生による包材の膨れの度合いを確認した。具体的には、静置後における積み重ねられた5個の袋入錠剤の高さを測定し、静置前の高さを基準としてその割合(%)を包材の膨れの度合いとして求め、下記評価基準に従って保存安定性としての評価を行った。
◎:静置後の錠剤の高さが105%未満であり、炭酸ガス発生による包材の膨れは確認されなかった
○:静置後の袋入錠剤の高さが105〜115%であり、炭酸ガス発生による包材の膨れが若干確認された
×:静置後の袋入錠剤の高さが115%を超え、炭酸ガス発生による包材の膨れが顕著であった
Figure 2013139396
Figure 2013139396
表1によれば、(B)エーテル化度が0.01〜0.5のカルボキシメチルセルロース若しくはその塩(b−1)、及び/又は水溶性高分子で表面処理されたセルロース(b−2)を含有する実施例1〜11は、溶解時間が短縮されるとともに、良好な成型性及び高い保存安定性を兼ね備えることがわかる。なかでも、成分(D)のエーテル化度が0のカルボキシメチルセルロースを含有する実施例6〜9及び11は、さらに優れた効果を発揮する。
一方、成分(B)を含有しない比較例1は、溶解時間も長く、成型時に成分(A)の染み出しが発生し、保存時においても炭酸ガスの発生によって包装膨れが生じた。これに対し、実施例1の成分(B)の代わりにエーテル化度の高いカルボキシメチルセルロース又はその塩を含有する比較例2であっても、溶解時間の短縮化を図ることはできず、成型性や保存安定性の充分な向上を図ることもできなかったことがわかる。また、成分(B)の代わりにデキストリンや粉末セルロースを含有する比較例3〜4であっても、溶解時間が依然として長く、或いは成型時に成分(A)の染み出しが確認されたり、保存安定性が低下したりしてしまうことがわかる。

Claims (10)

  1. 次の成分(A)、(B)並びに(C):
    (A)非水液状浴用成分、
    (B)エーテル化度が0.01〜0.5のカルボキシメチルセルロース若しくはその塩(b−1)、及び/又は水溶性高分子で表面処理されたセルロース(b−2)、並びに
    (C)炭酸ガス発生物
    を含有する固形浴用剤。
  2. 成分(B)の含有量が、0.1〜20質量%である請求項1に記載の固形浴用剤。
  3. 成分(A)の含有量が、0.1〜30質量%である請求項1又は2のいずれか1項に記載の固形浴用剤。
  4. 成分(A)が、室温(25℃)で液状であって、水以外の浴用成分である請求項1〜3のいずれか1項に記載の固形浴用剤。
  5. 成分(C)が、酸と炭酸塩とを組み合わせたものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の固形浴用剤。
  6. さらに(D)エーテル化度が0のセルロースを含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の固形浴用剤。
  7. 成分(D)に対する成分(B)の質量比(B/D)が、0.1〜5.0である請求項1〜6のいずれか1項に記載の固形浴用剤。
  8. 成分(b−2)のセルロースを表面処理する水溶性高分子が、カルボキシメチルセルロース塩、メチルセルロース、ヒドロキシセルロース、キサンタンガム、カラヤガム、デキストリン、カラギーナン及びアルギン酸塩から選択される1種又は2種以上である請求項1〜7のいずれか1項に記載の固形浴用剤。
  9. 成分(b−2)のセルロースが、セルロース及び水溶性高分子を、セルロース:水溶性高分子=1:1〜50:1の質量比で含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の固形浴用剤。
  10. 固形浴用剤が圧縮成形型である請求項1〜9のいずれか1項に記載の固形浴用剤。
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