JP2013139382A - 多孔質基材の修飾方法および修飾された多孔質基材 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガス分離に用いる多孔質基材の修飾方法および修飾された多孔質基材を提供すること。
【解決手段】本発明による多孔質基材の修飾方法は、多孔質基材上に少なくとも1つの金属水酸化物をコーティングする工程、および前記金属水酸化物層を有する多孔質基材を焼成し、前記金属水酸化物層を、連続相を有する金属酸化物層に変換させ、修飾された多孔質基材を形成する工程を含む。本発明による修飾された多孔質基材は、多孔質基材、および前記多孔質基材上にコーティングされた連続相を有する金属水酸化物層(ここで、前記連続相を有する金属水酸化物層は、第1金属の酸化物および前記第1金属と異なる第2金属を含む)を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、多孔質基材の修飾方法および修飾された多孔質基材に関し、特に、ガス分離に用いる多孔質基材の修飾方法および修飾された多孔質基材に関するものである。
なお、本願は、台湾出願第100149772号(出願日:2011年12月30日)および台湾出願第101140246号(出願日:2012年10月31日)を優先権主張の基礎とするものであり、当該台湾出願の全ての内容は、参照することによって本明細書に援用される。
水素エネルギーは、使用において環境に対する負荷が低く、かつ連続的に循環して用いることができるため、近年、新しいエネルギー源として期待されている。水蒸気改質は、水素を発生させる主なプロセスである。水蒸気改質反応は、高い吸熱反応であり、熱力学的な理由により制限を受け、非常に高い反応温度がないと十分な転化率を得ることができない。反応圧力が1000kPaであり、水/メタンの比率が3である場合、90%のメタン転化率を得るのに必要な反応温度は、850℃である。水蒸気改質反応中に90%の水素ガスを取り出すことができれば、必要な反応温度は、わずか500℃である。水素ガスを分離・精製するには、パラジウムまたはその合金膜、例えば、パラジウム−銀合金、パラジウム−銅合金などの層を用いるか、あるいは、バナジウム、ニオブ、タンタルなどの層を用いることができる。水蒸気改質反応器中にパラジウムまたはその合金膜を組み込み、選択的水素透過特性を有するパラジウムまたはその合金の選択的水素透過メカニズムを用いて、水蒸気改質反応器中の合成ガスから水素ガスを選択的に分離することにより、熱力学的平衡をシフトさせ、水素転化率を高めることができる。パラジウム層の水素透過メカニズムは、水素ガス濃度の高い(反応側の)パラジウム表面上で水素ガスが吸収され、吸収された水素ガスが水素原子に解離し、次いで、水素原子がパラジウム内部に侵入し、水素ガス濃度の低い(透過側の)他方の表面に拡散することである。次いで、水素ガス濃度の低い他方の表面に拡散した水素原子は、再結合して水素分子となり、この表面から脱着する。水素ガス流量は、式:
Figure 2013139382
[式中、Qは透過定数、Lはパラジウム膜の厚さであり、Eは透過の活性化エネルギーである]で表される。水素ガス流量は、温度と圧力の影響を受ける以外に、パラジウム膜自体が水素ガス流量に影響を及ぼす要因であり、透過できる水素ガス流量と膜厚は反比例する。パラジウム膜の厚さが薄ければ薄いほど、透過できる水素ガス流量は高くなり、かつ必要なコストも低くなる。しかし、パラジウム層は、解決すべきいくつかの問題点を有する。例えば、パラジウム層は、高温高圧の反応環境に耐えることができない。したがって、多孔質基材上に適切な修飾層を形成する方法を開発することが必要である。
アイ・シッソコ(I.Sissoko),イー・ティー・イヤグバ(E.T.Iyagba),アール・サハイ(R.Sahai),およびピー・バイロアン(P.Biloen),ジャーナル・オブ・ソリッド・ステイト・ケミストリー(J.Solid State Chem.),1985年,60巻,283−288頁 ジィー・シャ(Z.Hsieh),エム・リン(M.Lin),およびジェイ・アン(J.Uan),ジャーナル・オブ・マテリアル・ケミストリー(J.Mater.Chem.),2011年,21巻,1880−1889頁 ワイ・チ(Y.Chi),ピー・イェン(P.Yen),エム・ジェン(M.Jeng),エス・コウ(S.Ko),およびティー・リー(T.Lee),インターナショナル・ジャーナル・オブ・ハイドロジェン・エナジー(Int.J.Hydrogen Energy),2010年,35巻,6303−6310頁
本発明は、上記従来の問題点を解決するものであり、その目的は、ガス分離に用いる多孔質基材の修飾方法および修飾された多孔質基材を提供することにある。
本発明は、多孔質基材の修飾方法を提供する。本発明による多孔質基材の修飾方法は、多孔質基材上に少なくとも1つの金属水酸化物層をコーティングする工程、および前記金属水酸化物層を有する多孔質基材を焼成し、前記金属水酸化物層を、連続相を有する金属酸化物層に変換させ、修飾された多孔質基材を形成する工程を含む。
前記多孔質基材は、好ましくは、多孔質ステンレスまたは多孔質ニッケル系合金を含むことがある。前記金属水酸化物層は、好ましくは、層状複水酸化物であり、前記金属水酸化物層のコーティング方法は、好ましくは、前記多孔質基材を塩基性溶液に浸漬する工程を含み、前記塩基性溶液は、好ましくは、第1金属のイオンおよび前記第1金属と異なる第2金属のイオンを含む。前記第1金属のイオンは、好ましくは、Al3+、Mn3+、Ni3+、Fe3+、またはCr3+を含み、かつ前記第2金属のイオンは、好ましくは、Ni2+、Mg2+、Zn2+、Ca2+、Cu2+、Mn2+、Li、Na、またはKを含む。前記塩基性溶液のpH値は、好ましくは、11.0〜12.3である。前記塩基性溶液は、前記第1金属のイオン濃度が好ましくは約200〜1100ppmであり、かつ前記第2金属のイオン濃度が好ましくは約200〜600ppmである。前記第2金属は、好ましくは、前記金属酸化物層の全質量を基準にして、約0.5〜35質量%の量で存在する。前記金属水酸化物層の焼成温度は、好ましくは、約300〜600℃である。前記金属酸化物層の厚さは、好ましくは、約0.1〜3μmである。
前記多孔質基材の修飾方法は、さらに、前記金属酸化物層上にガス選択層を形成する工程を含むことができ、前記工程により、ガス分離モジュールを形成することができる。前記ガス選択層の材料は、好ましくは、パラジウム、パラジウム−銀合金、パラジウム−銅合金、バナジウム合金、ニオブ合金、またはタンタル合金を含む。
前記多孔質基材の修飾方法は、さらに、前記多孔質基材上に前記金属水酸化物層をコーティングする前に前記多孔質基材の孔に複数の粒子を充填する工程を含むことができる。前記複数の粒子は、好ましくは、酸化アルミニウム、酸化シリコン、酸化カルシウム、酸化セリウム、酸化チタン、酸化クロム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化銅、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムまたはこれらの組合せを含み、粒径が好ましくは約1〜30μmである。
また、本発明は、修飾された多孔質基材を提供する。本発明による修飾された多孔質基材は、多孔質基材、および前記多孔質基材上にコーティングされた連続相を有する金属水酸化物層(ここで、前記連続相を有する金属水酸化物層は、第1金属の酸化物および前記第1金属と異なる第2金属を含む)を含む。
前記多孔質基材は、好ましくは、多孔質ステンレスまたは多孔質ニッケル系合金を含む。前記第1金属の酸化物は、好ましくは、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化マンガン、またはこれらの組合せを含む。前記金属酸化物層の厚さは、好ましくは、約0.1〜3μmである。前記第2金属は、好ましくは、Ni、Mg、Zn、Ca、Cu、Mn、Li、Na、またはKを含む。前記第2金属は、好ましくは、前記金属酸化物層の全質量を基準にして、約0.5〜30質量%の量で存在する。
前記修飾された多孔質基材は、さらに、前記金属酸化物層上に形成されたガス選択層を含むことができ、ガス分離モジュールとして機能することができる。前記ガス選択層は、好ましくは、パラジウム、パラジウム−銀合金、パラジウム−銅合金、バナジウム合金、ニオブ合金、タンタル合金、またはこれらの組合せを含む。
前記多孔質基材は、さらに、その孔内に充填された複数の粒子を含むことができる。前記複数の粒子は、粒径が好ましくは約1〜30μmである。
本発明による多孔質基材の修飾方法は、少なくとも下記の効果を発揮する:(1)多孔質基材と金属酸化物層との付着性が高いこと;(2)金属酸化物層が均一な厚さを有すること;および(3)金属酸化物層上にガス選択層を形成した場合には、金属酸化物層が多孔質基材とガス選択層とを結合する中間層として機能するため、修飾された多孔質基材を様々な用途、例えば、ガス分離モジュールに用いることができること;などである。
以下の詳細な説明では、単なる説明を与える意図をもって、本明細書に記載された態様を充分に理解するために、数多くの具体的な詳細を記載する。しかし、1つまたはそれ以上の態様は、明らかに、これらの具体的な詳細がなくても実施することができる。
本明細書において、ある1つの層がもう一つの層(または基材)の上または上方にあるように記載される場合、この記載は、前記ある1つの層が前記もう1つの層(または基材)と直接接触しているか、または前記2つの層の間に他の層が介在してもよいことを表している。
本発明は、多孔質基材の修飾方法を提供するものである。本発明による多孔質基材の修飾方法では、まず、多孔質基材上に少なくとも1つの金属水酸化物層を形成し、次いで、前記金属水酸化物層を有する多孔質基材を焼成し、前記金属水酸化物層を、連続相を有する金属酸化物層に変換させ、修飾された多孔質基材を形成する。
また、本発明は、修飾された多孔質基材を提供するものである。本発明による修飾された多孔質基材は、多孔質基材、および前記多孔質基材上にコーティングされた連続相を有する金属酸化物層を含む。ここで、前記連続相を有する金属酸化物層は、第1金属の酸化物および前記第1金属と異なる第2金属を含む。
以下、本発明による多孔質基材の修飾方法および修飾された多孔質基材の詳細について、詳しく説明する。
まず、多孔質基材を用意する。多孔質基材としては、例えば、多孔質金属基材などが挙げられる。多孔質金属基材としては、例えば、多孔質ステンレス、多孔質ニッケル系合金などが挙げられる。多孔質基材の孔径は、約1〜30μmとすることができる。好ましい態様では、多孔質金属基材として、例えば、多孔質ステンレス(例えば、ステンレス301、304、321、316、304L、316L、410、416、420、430)または多孔質ニッケル系合金(例えば、ハステロイ(登録商標)C−276、C−22、X、N、B、B2;インコネル(登録商標)600、625、690;ニッケル200;モネル(登録商標)400(例えば、70%Ni−30%Cu);など)を用いることができる。
次いで、金属水酸化物層を多孔質基材上にコーティングする。金属水酸化物層の材料としては、多孔質基材の熱膨張係数に近い熱膨張係数(熱膨張係数の差の最大値は、約1.2×10−5−1である)および/または多孔質基材の結晶格子に近い結晶格子を有する材料を選択することが好ましい。付着性などの構造安定性が向上して、金属水酸化物層を焼成して得られる金属酸化物層(つまり、修飾層)と多孔質基材との材料適合性が良好になるからである。金属水酸化物層の材料は、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化クロム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化亜鉛、水酸化鉄、水酸化ニッケル、水酸化マンガン、水酸化カルシウム、水酸化銅、またはこれらの組合せが挙げられる。金属水酸化物層の厚さは、例えば、約0.1〜5μmとすることができる。しかし、金属水酸化物層の厚さは、多孔質基材の孔を過度に閉塞しない限り、必要に応じて、調整することができる。金属水酸化物層は、適切な方法、例えば、電気化学めっき法、溶融めっき法、物理蒸着法、化学蒸着法、共沈法、熱水法、などの方法により、コーティングすることができる。ある態様では、共沈法を用いることができる。共沈法としては、例えば、シッソコ(Sissoko)らが提案した共沈法(非特許文献1:アイ・シッソコ(I.Sissoko),イー・ティー・イヤグバ(E.T.Iyagba),アール・ザハイ(R.Sahai),ピー・バイロアン(P.Biloen),ジャーナル・オブ・ソリッド・ステート・ケミストリー(J.Solid State Chem.),1985年,60巻,283−288頁を参照;非特許文献1の全ての内容は、参照することによって本明細書に援用される)を参考にすることができ。共沈法では、複数の金属塩類(例えば、ナトリウム塩、アルミニウム塩、炭酸塩など)の混合物を高濃度の塩基性溶液に溶解した後、約60〜90℃の温度に加熱し、金属塩類を加えた後の高濃度の塩基性溶液の形態で、約12〜18時間、連続的に攪拌して、金属水酸化物層を形成する。この態様では、シャ(Hsieh)らが提案した「層状複水酸化物」の形成方法(非特許文献2:ジィー・シャ(Z.Hsieh),エム・リン(M.Lin),およびジェイ・アン(J.Uan),ジャーナル・オブ・マテリアル・ケミストリー(J.Mater.Chem.),2011年,21巻,1880−1889頁を参照;非特許文献2の全ての内容は、参照することによって本明細書に援用される)を参考にして本発明の金属水酸化物層を形成することができる。具体的には、基材を、2種類の異なる金属の陽イオン(M z+およびM 3+、z=1または2)を含む塩基性溶液に浸漬し、高い配向性を有する層状複水酸化物(つまり、金属水酸化物層)を形成する。金属水酸化物層のMは主要な金属元素(以下「第1金属」と称することがある)である。Mは副次的な金属元素(以下「第2金属」と称することがある)である。2種類の異なる金属の陽イオンを含む塩基性溶液の調製方法は、金属間化合物(M−M)粉体を、周囲環境下で、例えば、純水に入れた後、不活性ガス(例えば、アルゴンガスまたは窒素ガス)中で攪拌することにより、金属間化合物(M−M)粉体の大部分を水と反応させて溶解することにより、MおよびMの陽イオンを含む塩基性溶液を得る工程を含む。また、成長時間および浸漬回数を制御することにより、形成される金属水酸化物層の厚さを制御することができる。例えば、浸漬時間をより長くするか、および/または、浸漬回数をより多くすれば、金属水酸化物層の厚さが大きくなる。層状複水酸化物は、下記の化学式で表される。
Figure 2013139382
ある態様では、上記の化学式におけるXが約0.67〜0.80である。M 3+は、例えば、Al3+、Mn3+、Ni3+、Fe3+またはCr3+を含むことができる。M z+は、例えば、Ni2+、Mg2+、Zn2+、Ca2+、Cu2+、Mn2+、Li、NaまたはKを含むことができる。Xm−は、例えば、CO 2−、NO 、Cl、SO 、OH、PO またはIを含むことができる。
別の態様では、多孔質基材上に金属水酸化物層をコーティングする前に、多孔質基材表面の孔内に複数の粒子を充填することにより、多孔質基材表面の孔径を減少させ、孔分布の均一性を向上させることができる。充填に用いる複数の粒子としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化シリコン、酸化カルシウム、酸化セリウム、酸化チタン、酸化クロム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化銅、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなどを挙げることができる。これらの粒子は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。次いで、上記した層状複水酸化物の形成方法を用いて、多孔質基材上に金属水酸化物層をコーティングする。多孔質基材の孔内に充填された粒子は、多孔質基材に取り込まれている。金属水酸化物層と多孔質基材との付着性は、良好である。それゆえ、充填された粒子と多孔質基材との付着性が向上する。また、多孔質基材表面の孔内には、粒子が充填されているため、金属水酸化物が孔内に侵入することに起因する多孔質基材の閉塞やガス流量の減少を防止することができる。
次いで、金属水酸化物層を有する多孔質基材を焼成し、金属水酸化物層を、連続相を有する金属酸化物層に変換させ、修飾された多孔質基材を形成する。ある態様では、金属水酸化物層は、上記の層状複水酸化物であり、金属酸化物層は、上記のMおよびMという2種類の異なる金属を含む。ある態様では、Mの質量%は、金属水酸化物層の全質量を基準にして、Mの質量%よりかなり高く、Mの質量%は、わずかであり、例えば、金属酸化物層の全質量を基準にして、約2.5〜3.2質量%である。別の態様では、Mの質量%は、約2.5〜35質量%である。さらに別の態様では、Mの質量%は、金属酸化物層の全質量を基準にして、約20〜25質量%であり、かつ、Mの質量%は、金属酸化物層の全質量を基準にして、約0.5〜30質量%である。
ある態様では、焼成温度は、約300〜1200℃または300〜600℃とすることができる。焼成時間は、少なくとも約10分、例えば、10〜60分とすることができる。焼成温度は金属酸化物の相形成に影響を及ぼすため、焼成温度を調整すれば、特定の相を得ることができる。例えば、金属酸化物層が酸化アルミニウム(Al)層である場合には、焼成温度を約450〜800℃とすれば、γ相を有する酸化アルミニウム(γ−Al)層を得ることができる。ある態様では、金属酸化物層の厚さは、約0.1〜3μmとすることができる。金属酸化物層の厚さを制御することにより、修飾された多孔質基材の孔径を約1〜3μmにすることが好ましい。また、多孔質基材上に連続相を有する金属酸化物層を形成すれば、多孔質基材上に金属酸化物粒子の層を形成する場合に比べて、アンカー効果が発揮されるため、連続相を有する金属酸化物層と多孔質基材との間の付着性が向上すると共に、金属酸化物層の厚さもより均一になる。
金属水酸化物層を有する多孔質基材を焼成して、金属水酸化物層を金属酸化物層に変換させた後、必要に応じて、金属酸化物層上にガス選択層を形成して、ガス分離モジュールを形成することができる。金属水酸化物層を多孔質基材上にコーティングする場合、金属水酸化物層は、基材の表面上に形成される。次いで、金属水酸化物層を有する多孔質基材を焼成して、金属水酸化物層を金属酸化物層に変換させる。以下の工程では、蒸着法により、ガス選択層を金属酸化物層の表面上に形成する。連続相を有する金属酸化物層は、ガス選択層と多孔質基材との間に存在するため、中間バリア層として機能し、ガス選択層と多孔質基材との間での高温拡散を防止することができる。ガス選択層は、適切な方法、例えば、無電解めっき法、電気めっき法、スパッタリング法、化学蒸着法、めっき法などの方法で形成することができる。また、ガス選択層の材料を適宜選択することにより、特定のガスを分離することができる。ガス選択層の材料を選択する場合には、金属酸化物層の材料を選択する場合と同様に、金属酸化物層の熱膨張係数に近い熱膨張係数および/または金属酸化物層の結晶格子に近い結晶格子を有する材料を選択することが好ましい。このような材料を選択すれば、ガス選択層と金属酸化物層との間で、例えば、付着性が向上するなど、高い構造安定性を達成することができるからある。ある態様では、ガス選択層は、例えば、パラジウム、パラジウム−銀合金、パラジウム−銅合金、バナジウム合金、ニオブ合金、タンタル合金、またはこれらの組合せを含む無機膜層とすることができる。別の態様では、パラジウム層を用いて、水素ガスを選択的に透過するガス選択層とすることができる。パラジウム層の形成方法およびパラジウム膜を用いたガス分離モジュールの操作方法は、チ(Chi)らの論文(非特許文献3:ワイ・チ(Y.Chi),ピー・イェン(P.Yen),エム・ジェン(M.Jeng),エス・コウ(S.Ko),およびティー・リー(T.Lee),インターナショナル・ジャーナル・オブ・ハイドロジェン・エナジー(Int.J.Hydrogen Energy),2010年,35巻,6303−6310頁を参照;非特許文献3の全ての内容は、参照によって本明細書に援用される)を参考にすることができる。非特許文献3では、まず、SnCl、脱イオン水、PdCl、HClをそれぞれ含む各溶液で、金属酸化物層をコーティングした326PSSを順次活性化させた後、無電解めっきを行って、金属酸化物層上にパラジウム層を形成する。ある態様では、ガス選択層の厚さは、約3〜10μmとすることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより明瞭かつ詳細に説明する。本発明の概念は、本明細書に記載された例示的な態様に限定されることなく、様々な形態に具体化することができる。周知事項に関する記載は、明瞭性を担保するため、省略する。本明細書を通じて、同じ参照符号は、同じ要素を意味するものとする。
<実施例1>
316多孔質ステンレスからなる基材(以下「316PSS」と称する)を、LiおよびAl3+を含む塩基性溶液に1時間浸漬した後、乾燥させた。LiおよびAl3+を含む塩基性溶液を調製する際には、まず、約0.1〜0.4gのLi−Al金属間化合物をセラミック製の乳鉢で粉砕して、粒径が約100〜1000μmの粉体を得た。本実施例では、Li含有量は、Li−Al金属間化合物の全質量を基準にして、約18〜21質量%であった。次いで、Li−Al金属間化合物の粉体を不活性ガス(例えば、アルゴンガスまたは窒素ガス)で気泡攪拌した100mLの純水に入れた。Li−Al金属間化合物の粉体は、ガス曝露後の純水と反応することにより、その大部分が当該純水に溶解した。攪拌を数分間続けた。そして、孔径No.5Aのフィルターを用いて、不純物を除去することにより、LiおよびAl3+を含む清澄な塩基性溶液が得られた。本実施例では、LiおよびAl3+を含む塩基性溶液は、pH値が約11.0〜12.3、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−AES)で測定されたLi濃度が約200〜600ppm、Al3+濃度が約200〜1100ppmであった。上記の浸漬工程および乾燥工程を再度繰り返して、連続相を有する水酸化アルミニウム層を形成した。この水酸化アルミニウム層は、十分な厚さを有していた。また、この水酸化アルミニウムは、リチウムを含む層状複水酸化物構造を有していた。つまり、多孔質基材である316PSSの表面上に、リチウムを含むアルミニウム水酸化物からなる層状複水酸化物(以下「Li−Al LDH」と称する)をコーティングしてなるLi−Al LDH/316PSSが得られた。Li−Al LDH層の厚さは、約3μmであった。
次いで、Li−Al LDH/316PSSを450℃で2時間焼成することにより、Li−Al LDH層を、リチウムを含む酸化アルミニウム(Al)層に変換させた。本実施例では、得られた酸化アルミニウム層の大部分は、γ相を有していた。それゆえ、以下、本実施例の修飾された多孔質基材を「γ−Al/316PSS」と称する。
次いで、酸化アルミニウム層上にパラジウム膜を形成した。パラジウム層を形成する際には、まず、γ−Al/316PSSを、SnCl、脱イオン水、PdCl、0.01M HCl、および脱イオン水に順次浸漬して活性化させた。次いで、活性化したγ−Al/316PSSをパラジウムイオン含有溶液に浸漬して無電解めっきを行い、316PSS上にリチウムを含む酸化アルミニウム層およびその上に形成されたパラジウム層を有する316PSSサンプル(以下「Pd/γ−Al/316PSS」と称する)を得た。Pd/γ−Al/316PSSのパラジウム膜の厚さは、約11.5μmであった。
316PSS、Li−Al LDH/316PSS、γ−Al/316PSS、Pd/γ−Al/316PSSのヘリウム透過流束(helium permeation flux)、およびPd/γ−Al/316PSSの水素透過率(hydrogen permeance)を、それぞれ室温および400℃で測定した実験結果を下記の表1に示す。γ−Al/316PSSのヘリウム透過流束は、316PSSのヘリウム透過流束に比べて、約半分に減少した。γ−Al/316PSS上にパラジウム層をめっきした後、Pd/γ−Al/316PSSの水素透過率400℃で合計3回測定をしたところ、約52〜54Nm/m・hr・atm0.5の水素透過率が得られた。また、水素とヘリウムとの選択率(H/He)は、約261〜321であった。
Figure 2013139382
クロスハッチ試験(ASTM D3359)を用いて、γ−Al/316PSSに対するパラジウム層の付着性を試験した。まず、カッターでパラジウム層上にクロスハッチングを入れた。次いで、クロスハッチングを入れたパラジウム層上に専用のテープを3分間貼付した。最後に、テープを貼付した方向から180℃反転した方向に、テープを剥がした。その結果、カッターでクロスハッチングを入れた箇所以外の領域におけるパラジウム層は、γ−Al層に完全に付着していた。かくして、本発明に従って形成されたγ−Al層とパラジウム層とは、互いに良好な付着性を示し、316PSSとパラジウム層とについても、良好な結合が可能になった。
<実施例2>
まず、多孔質基材である316PSSに、実施例1と同様のLDH構造を形成するための方法を3回繰り返すことにより、316PSSの表面をLi−Al LDH層でコーティングした。以下、このように処理された多孔質基材を「Li−Al LDH/316PSS」と称する。
次いで、Li−Al LDH/316PSSを焼成した。焼成は、炉内に窒素ガスを導入しながら、約3℃/分の昇温速度で昇温することにより行った。温度が600℃に達した段階で、この温度を12時間維持した後、結晶水、Li−Al LDH層の炭酸イオンと水酸化物イオンを除去して、Li−Al LDH層を、リチウムを含む酸化アルミニウム(Al)層に変換させた。本実施例では、得られた酸化アルミニウム層の大部分は、γ相を有していた。以下、本実施例の修飾された多孔質基材を「γ−Al/316PSS」と称する。
次いで、実施例1と同様の無電解めっき法を用いて、γ−Al/316PSSの表面にパラジウム層を形成した。かくして、γ−Al層と、その上に形成されたパラジウム層を順次有する316PSSサンプル(以下「Pd/γ−Al/316PSS」と称する)が得られた。
表2に、ヘリウム透過流束測定の実験結果を示す。この測定は、316PSS、Li−Al LDH/316PSS、γ−Al/316PSS、Pd/γ−Al/316PSSを異なる条件で比較するために、約1気圧の圧力差を用いて、室温、0.01Nm/m・hrよりも小さいヘリウム透過流束で行った。水素透過率の測定は、400℃で行い、H/He選択性の測定は、約4気圧の圧力差、400℃で行った。実験結果を表2に示す。
Figure 2013139382
実験結果は、多孔質基材である316PSSをLi−Al LDH層で修飾することにより、ヘリウム透過流束が287.19Nm/m・hrから0.0239Nm/m・hrに減少したことを示している。しかし、600℃で焼成することにより、Li−Al LDH層の結晶水、炭酸イオン、水酸化物イオンを除去すると、ヘリウム透過流束は、0.0239Nm/m・hrから116.23Nm/m・hrに増大した。次いで、ヘリウム透過流束が約0.01Nm/m・hr程度に小さくなり、かつ重量法で測定した厚さが約13.84μmとなるまで、無電解めっき法を行うことにより、γ−Al/316PSS上にパラジウム層を形成した。パラジウム層をコーティングしたγ−Al/316PSSを、さらに、400℃のような高温の水素含有周囲環境下に置いた。その後のヘリウム透過流束を、例えば、1〜4気圧などの異なる圧力差で測定した。圧力差の平方根とヘリウム透過流束との関数グラフをプロットすることにより、約64.58Nm/m・hr・atm0.5の傾き(つまり、水素透過率)と、H/He選択率230が得られた。
<実施例3>
まず、多孔質基材である316PSSの表面孔にアルミナ粒子を充填した。アルミナ粒子の平均粒径は、10μmであった。以下、このように処理された多孔質基材を「Al/316PSS」と称する。次いで、実施例1と同様のLDH構造を形成するための方法を3回繰り返すことにより、Al/316PSSの表面をLi−Al LDH層でコーティングした。以下、このように処理された多孔質基材を「Li−Al LDH/Al/316PSS」と称する。
次いで、Li−Al LDH/Al/316PSSを焼成した。焼成は、炉内に窒素ガスを導入しながら、約3℃/分の昇温速度で昇温することにより行った。温度が600℃に達した段階で、この温度を12時間維持した後、結晶水、Li−Al LDH層の炭酸イオンと水酸化物イオンを除去して、Li−Al LDH層を、リチウムを含む酸化アルミニウム(Al)層に変換させた。本実施例では、得られた酸化アルミニウム層の大部分は、γ相を有していた。以下、本実施例の修飾された多孔質基材を「γ−Al/Al/316PSS」と称する。
次いで、実施例1と同様の無電解めっき法を用いて、γ−Al/Al/316PSSの表面にパラジウム層を形成した。かくして、孔内にアルミナ粒子が充填され、γ−Al層と、その上に形成されたパラジウム層を順次有する316PSSサンプル(以下「Pd/γ−Al/Al/316PSS」と称する。)が得られた。
表3に、ヘリウム透過流束測定の実験結果を示す。この測定は、Al/316PSS、Li−Al LDH/Al/316PSS、γ−Al/Al/316PSS、Pd/γ−Al/Al/316PSSを異なる条件で比較するために、約1気圧の圧力差を用いて、室温、0.01Nm/m・hrよりも小さいヘリウム透過流束で行った。水素透過率の測定は、400℃で行った。H/He選択性の測定は、約4気圧の圧力差、400℃で行った。
Figure 2013139382
実験結果は、多孔質基材である316PSSにアルミナ粒子を充填した後、Li−Al LDH層で修飾することにより、ヘリウム透過流束が290.01Nm/m・hrから0.0525Nm/m・hrに減少したことを示している。しかし、600℃で焼成することにより、Li−Al LDH層の結晶水、炭酸イオン、水酸化物イオンを除去すると、ヘリウム透過流束は、0.0525Nm/m・hrから123.91Nm/m・hrに増大した。次いで、ヘリウム透過流束が約0.01Nm/m・hr程度に小さくなり、かつ重量法で測定した厚さが約9.16μmとなるまで、無電解めっき法を行うことにより、γ−Al/Al/316PSS上にパラジウム層を形成した。パラジウム層をコーティングしたγ−Al/Al/316PSSを、さらに、400℃のような高温の水素含有周囲環境下に置いた。その後のヘリウム透過流束を、例えば、1〜4気圧などの異なる圧力差で測定した。圧力差の平方根とヘリウム透過流束との関数グラフをプロットすることにより、約82.30Nm/m・hr・atm0.5の傾き(つまり、水素透過率)と、H/He選択率407が得られた。
パラジウム層の緻密化が同様であるという条件下で、平均粒径10μmのアルミナ粒子が充填され、かつγ−Al層で修飾された316PSSについて、パラジウム層の所望厚さは、パラジウムの所望量が約33.8%だけ減少するほど薄かった。また、パラジウム層の厚さが減少したことに起因して、水素透過率は、約27%増加した(例えば、実施例2の64.58Nm/m・hr・atm0.5から実施例3の82.30Nm/m・hr・atm0.5)。H/He選択性は、約77%増加した(例えば、実施例2の230から実施例3の407)。したがって、316PSS上にγ−Al層を直接コーティングして修飾された316PSSに比べて、γ−Al層を316PSS上にコーティングする前に316PSSの表面の孔に平均粒径10μmのAl粒子を充填することにより修飾された316PSSは、パラジウム層の水素透過率およびH/He選択性が向上し、パラジウム層の所望厚さが減少した。
本発明による多孔質基材の修飾方法により形成された修飾層は、多孔質基材に対する高い付着性を示した。修飾層上には、ガス選択層を形成することができる。多孔質基材、修飾層およびガス選択層の組合せは、特定のガス分離に適用するガス分離モジュールとして用いることができる。また、修飾層に対するガス選択層(実施例では、パラジウム層)の付着性が向上した。したがって、本発明による多孔質基材の修飾方法を用いて、多孔質基材上に修飾層を形成することにより、多孔質基材とガス選択層との結合を向上させることができる。さらに、修飾層の所望厚さは、滑らかな表面を得るために修飾層を形成する前に、多孔質基材の孔内に粒子を充填することにより減少させることができる。充填された粒子と多孔質基材との付着性を修飾層により向上させることにより、ガス分離モジュールの寿命低下を防止し、付着不良に起因する低効率の水素精製を回避することができる。さらに、修飾層を多孔質基材上に直接形成するか、あるいは、粒子を充填した後で多孔質基材上に形成するかは問題ではない。多孔質基材上に形成された修飾層は、密度が比較的小さい。修飾層上にガス選択層を、例えば、めっき法により形成した場合、ガス選択層は、修飾層に侵入し、水素の透過経路を増加させることができる。したがって、水素透過実験を高温で行うと、水素透過率がより高いという結果が得られる。
本明細書に記載された方法や材料について様々な修正や変更が可能であることは、当業者に明らかである。実施例を含めて本明細書の記載は、単なる例示であって、本発明を限定することを意図するものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲およびそれらの均等物により示されるものである。
本発明によれば、金属酸化物層で修飾された多孔質基材が得られる。本発明による修飾された多孔質基材において、金属酸化物層は、多孔質基材に対して高い付着性を有する。このような多孔質基材の金属酸化物層上にガス選択層を形成して、ガス分離モジュールを形成すれば、金属酸化物層に対するガス選択層の付着性が向上することから、多孔質基材とガス選択層との結合を向上させることができ、ひいては使用寿命の長いガス分離モジュールを得ることができる。それゆえ、本発明は、例えば、特定のガス分離に適用するガス分離モジュールに関連する技術分野で多大の貢献をなすものである。

Claims (11)

  1. 多孔質基材上に少なくとも1つの金属水酸化物層をコーティングする工程、および
    前記金属水酸化物層を有する多孔質基材を焼成し、前記金属水酸化物層を、連続相を有する金属酸化物層に変換させ、修飾された多孔質基材を形成する工程を含むことを特徴とする多孔質基材の修飾方法。
  2. 前記金属水酸化物層は、層状複水酸化物であり、前記金属水酸化物層のコーティングの方法は、前記多孔質基材を塩基性溶液に浸漬する工程を含み、前記塩基性溶液は、第1金属のイオンおよび前記第1金属のイオンと異なる第2金属のイオンを含む請求項1に記載の多孔質基材の修飾方法。
  3. 前記第1金属のイオンは、Al3+、Mn3+、Ni3+、Fe3+またはCr3+を含み、かつ前記第2金属のイオンは、Ni2+、Mg2+、Zn2+、Ca2+、Cu2+、Mn2+、Li、NaまたはKを含む請求項2に記載の多孔質基材の修飾方法。
  4. 前記塩基性溶液のpH値は、11.0〜12.3である、前記塩基性溶液は、前記第1金属のイオン濃度が約200〜1100ppmであり、かつ前記第2金属のイオン濃度が約200〜600ppmである請求項2または3に記載の多孔質基材の修飾方法。
  5. 前記第2金属は、前記金属水酸化物層の全質量を基準にして、約0.5〜35質量%の量で存在する請求項2〜4のいずれか1項に記載の多孔質基材の修飾方法。
  6. 多孔質基材、および
    前記多孔質基材上にコーティングされた連続相を有する金属酸化物層(ここで、前記連続相を有する金属酸化物層は、第1金属の酸化物および前記第1金属と異なる第2金属を含む)を含むことを特徴とする修飾された多孔質基材。
  7. 前記多孔質基材は、多孔質ステンレスまたは多孔質ニッケル系合金を含む請求項6に記載の修飾された多孔質基材。
  8. 前記第1金属の酸化物は、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化マンガン、またはこれらの組み合わせを、前記金属酸化物層の厚さは、約0.1〜3μmである請求項6または7に記載の修飾された多孔質基材。
  9. 前記第2金属は、Ni、Mg、Zn、Ca、Cu、Mn、Li、Na、またはKを含む請求項6〜8のいずれか1項に記載の修飾された多孔質基材。
  10. 前記第2金属は、前記金属酸化物層の全質量を基準にして、約0.5〜30質量%の量で存在する請求項6〜9のいずれか1項に記載の修飾された多孔質基材。
  11. 前記多孔質基材は、さらに、その孔内に充填された複数の粒子を、前記複数の粒子は、粒径が約1〜30μmである請求項6〜10のいずれか1項に記載の修飾された多孔質基材。
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