以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。
特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、図5に示すように、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部54〜56を備える。
また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)60、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示器(第3遊技状態表示器)58、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示器59が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。
そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字等)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器53は、変動中は「○」と「×」のランプを交互点灯させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、「×」のランプを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは「○」のランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器54は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、図5(b)のように、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。
特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器54と同様にして表示する。
普図保留表示器56は、普図表示器53の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器57は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第2遊技状態表示器60は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第3遊技状態表示器58は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示器59は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプ(2ラウンドor15ラウンド)を点灯状態にする。なお、ラウンド表示器59は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部56に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図、普通図柄)として「○」のランプが点灯状態の場合に当りを示し、「×」のランプが点灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを交互点灯表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、「○」もしくは「×」のランプを点灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれ内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部54、55に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図表示器(変動表示装置)51又は52で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。即ち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
なお、以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、遊技を統括的に制御する制御手段を構成している。具体的には、遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が15R当りや2R当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャルリーチ、プレミアリーチ等が設定されている。
なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャルリーチ<<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定すると(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
ここで、CPU111Aは、始動記憶手段としてのRAM111Cに記憶された始動記憶に基づく特図変動表示ゲームにおいてリーチ状態を発生可能なリーチ状態発生手段をなす。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置42を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物等)44を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられている枠演出装置(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネル等からなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器53に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器53に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b、37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として確変状態を発生可能となっている。
この確変状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態(高確率状態)である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行う。具体的には、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御される(例えば、0.3秒が1.7秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。
なお、普図変動表示ゲームの実行時間を第2の変動表示時間(例えば、1秒)とする制御と、普通変動入賞装置37の開放態様を開放時間が第2開放時間(例えば、1.7秒)とし、且つ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば、3回)とする制御は、何れか一方のみを行っても良いし、両方を行っても良い。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御してもよい。
これにより、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
なお、確変状態と普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37の時短動作状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
次に、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。
遊技用マイコン111による制御処理は、ループ処理として繰り返されるメインルーチンであるメイン処理(主に図6及び図7参照)と、メイン処理に対する割り込みルーチンとして、所定時間周期(例えば4ms)で行われるタイマ割込み処理(図9参照)とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図6に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msの時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。その後、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートに出力が無い状態にするオフデータを出力する(ステップS6,S7)。また、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施例では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
続いて、電源装置400内の初期化スイッチがオンしているか否か判定する(ステップS9)。ここで、初期化スイッチがオフ(ステップS9;No)と判定すると、ステップS10で、RWM内の停電検査領域のデータをチェックした後、停電復旧か否かの判定を行う(ステップS11)。このステップS11で停電復旧である(ステップS11;Yes)と判定すると、ステップS12へ進みチェックサムと呼ばれるデータを算出する処理及び算出されたチェックサムが正常か異常かを判定する(ステップS13)。
また、ステップS9で初期化スイッチがオン(ステップS9;Yes)と判定された場合、ステップS11で停電復旧でない(ステップS11;No)と判定された場合及びステップS13でチェックサムが正常でない(ステップS13;No)と判定された場合は、図7のステップS20へジャンプする。
また、ステップS13でチェックサムが正常(ステップS13;Yes)と判定した場合は、図7のステップS14へ移行して、RWM(リードライトメモリ:実施例ではRAM)内の初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブ(格納)してから、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS15)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS16)。ここで、高確率でないと(ステップS16;No)と判定した場合は、ステップS17,S18をスキップしてステップS19へ移行する。
また、ステップS16で高確率であると(ステップS16;Yes)と判定した場合は、ステップS17で高確率の報知フラグ領域にオン情報をセーブしてから、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(第3遊技状態表示器58)をオン(点灯)させるONデータをセグメントに対応する領域(ポート136)に設定(ステップS18)してステップS19へ移行する。ステップS19では、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理を行ってステップS23へ進む。
一方、ステップS9,S11,S13からステップS20へジャンプした場合には、先ずCPUが使用するRAM内の作業領域をリセットしてから、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS21)。それから、ステップS22で電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理を行ってステップS23へ進む。ステップS23では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS23のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS24)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。それから、ステップS25で、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから、割込みを許可する(ステップS26)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値をCPU側で生成する各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS27)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS27の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックして停電が発生したか否かの判定(ステップS28)を行い、停電が発生していない場合(ステップS28;No)には、ステップS27に戻り、上記初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS27)の前に割り込みを許可する(ステップS26)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS27での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
上記ステップS28において、停電が発生していると判定した場合(ステップS28;Yes)は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS29)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS30)、を行う。その後さらに、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブする処理(ステップS31)、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS32)を行った後、算出したチェックサムをセーブ(ステップS33)して、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS34)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔初期値乱数更新処理〕
次に、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS27)の詳細について説明する。
図8(A)に示すように、初期値乱数更新処理では、当り初期値乱数をインクリメント(更新(+1))する処理(ステップS271)、大当り図柄初期値乱数1をインクリメント(更新(+1))する処理(ステップS272)、大当り図柄初期値乱数2をインクリメント(更新(+1))する処理(ステップS273)を順次行う。なお、各乱数更新処理では、上限値がそれぞれ設けられ、上限値に達すると0となり、0から上限値の間で順次更新(+1)する処理が行われる。
ここで、「当り初期値乱数」は普図変動ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数のことである。また、「大当り図柄初期値乱数1」は、特図1の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数、「大当り図柄初期値乱数2」は、特図2の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。このように、メイン処理の中で時間が許す限り乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔チェックサム算出処理〕
次に、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップS32)の詳細について説明する。
図8(B)に示すように、チェックサム算出処理では、先ず算出アドレスとしてRWMの先頭アドレスを設定する処理(ステップS321)、繰り返し数を設定する処理(ステップS232)、算出値として「0」を設定する処理(ステップS323)を順次行う。
その後、算出アドレスの内容をロードし(ステップS324)、ロードした値に算出値を加算した値を新たな算出値とする(ステップS325)。そして、算出アドレスを更新(+1)し(ステップS326)、繰り返し数を−1更新すなわち減算してチェックサムの算出が終了したチェックする(ステップS327)。そして、算出が終了でない(ステップS328:No)と判定するとステップS324へ戻って上記処理を繰り返す。また、算出が終了である(ステップS328:Yes)と判定すると当該チェックサム算出処理を終了する。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。
図9に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111Aにおいてタイマ割込みが発生すると、図9のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS41)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS42)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS43)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS44)、乱数更新処理1(ステップS45)、乱数更新処理2(ステップS46)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS47)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS48)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS49)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS50)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS51)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS52)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS53)を行い、ステップS41で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS54)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS55)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS48)の詳細について説明する。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図10に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。
始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細については後述する。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)して、当該ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした(ステップA4;Yes)と判定すると、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルを設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。
そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
なお、特図普段処理(ステップA9)の詳細については後述する。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
なお、特図変動中処理(ステップA10)の詳細については後述する。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類(2R大当りor15R大当り)に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り(2R大当りor15R大当り)の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
なお、特図表示中処理(ステップA11)の詳細については後述する。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
また、ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
なお、大当り終了処理(ステップA15)の詳細については後述する。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。その後、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。
なお、図柄変動制御処理(ステップA17、A19)の詳細については後述する。
一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない(ステップA4;No)と判定すると、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。
図11に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、始動入賞口36(始動口1)による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備し(ステップA111)、さらに、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA112)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA113)を行う。
なお、ステップA113における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA120における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かをチェックして(ステップA114)、普通電動役物が作動中である(ステップA115;Yes)と判定すると、処理をステップA118に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA115にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA115;No)と判定すると、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA116)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する処理(ステップA117)を行う。
普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA117にて、不正入賞数が不正判定個数以上でない(ステップA117;No)と判定すると、普通変動入賞装置37(始動口2)による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備する(ステップA118)。
その後、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA119)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA120)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
また、ステップA117にて、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合も(ステップA117;Yes)、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA113、A120)の詳細について説明する。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図12に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるか否かをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力がない(ステップA202;No)と判定すると、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA202にて、監視対象の始動口スイッチに入力がある(ステップA202;Yes)と判定すると、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、大当り乱数をロード(大当り乱数を抽出)する(ステップA204)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号出力回数)をロードする(ステップA205)。そして、ロードした値を更新(+1)し、出力回数がオーバーフローするか否かをチェックして(ステップA206)、出力回数がオーバーフローしない(ステップA207;No)と判定すると、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA208)、処理をステップA209に移行する。一方、ステップA207にて、出力回数がオーバーフローしないと判定された場合は(ステップA207;Yes)、処理をステップA209に移行する。
そして、ステップA209にて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックして(ステップA209)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する処理(ステップA210)を行う。
ステップA210にて、特図保留数が上限値未満である(ステップA210;Yes)と判定すると、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA211)を行った後、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する処理(ステップA212)を行う。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA213)、当該監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数をロード(大当り図柄乱数を抽出)し(ステップA214)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA215)、コマンド設定処理(ステップA216)を行う。
そして、大当り乱数をRWMの乱数セーブ領域にセーブし(ステップA217)、次に、対応する大当り図柄乱数をRWMの乱数セーブ領域にセーブするとともに、その大当り図柄乱数をレジスタに退避する(ステップA218)。次に、対応する変動パターン乱数1をロード(変動パターン乱数1を抽出)し、ロードした値をRWMの乱数セーブ領域にセーブし(ステップA219)、次に、対応する変動パターン乱数2をロード(変動パターン乱数2を抽出)し、ロードした値をRWMの乱数セーブ領域にセーブし(ステップA220)、次に、対応する変動パターン乱数3をロード(変動パターン乱数3を抽出)し、ロードした値をRWMの乱数セーブ領域にセーブする(ステップA221)。
ここで、RWM(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入に基づいて各種乱数を抽出し、該抽出された各種乱数を始動記憶として記憶可能な始動記憶手段をなす。
続けて、ステップA218にてレジスタに退避した監視対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数をロードし、ロードした値を後述の特図保留情報判定処理(ステップA223)にて使用するために準備する(ステップA222)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA223)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA210にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA210;No)と判定すると、ステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックして(ステップA224)、始動口1スイッチ36aの入力である(ステップA225;Yes)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA226)、コマンド設定処理(ステップA227)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA225にて、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定された場合にも(ステップA225;No)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA225)の詳細について説明する。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図13に示すように、先ず、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力であるか否かをチェックして(ステップA231)、始動口2スイッチ37aの入力でない(ステップA232;No)と判定すると、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中、即ち、普通変動入賞装置37がサポート中(時短動作状態中)であるか否かを判定する処理(ステップA233)を行う。
ここで、普通変動入賞装置37がサポート中でない(ステップA233;No)と判定すると、遊技機10が大当り(特別遊技状態)中であるか否かを判定する処理(ステップA234)を行う。
ステップA234にて、大当り中でない(ステップA234;No)と判定すると、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA235)を行う。なお、ステップA235における大当り判定処理は、特図普段処理における大当り判定処理と同様であり、その詳細については後述する。
一方、ステップA233にて、普通変動入賞装置37がサポート中であると判定されるか(ステップA233;Yes)、或いは、ステップA234にて、大当り中であると判定された場合にも(ステップA234;Yes)、特図保留情報判定処理を終了する。
つまり、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの場合は、普通変動入賞装置37がサポート中、又は大当り中であるときは、当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理を行わないこととなる。
また、ステップA232にて、始動口2スイッチ37aの入力であると判定された場合(ステップA232;Yes)は、ステップA233、ステップA234の処理を行わずに、ステップA235に処理を移行して、それ以降の処理を行う。
つまり、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの場合は、普通変動入賞装置37がサポート中、又は大当り中であるかにかかわらず、当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理を行うこととなる。
そして、はずれ情報テーブルを設定する処理(ステップA236)を行った後、ステップA235における大当り判定処理の判定結果が大当りでない(ステップA237;No)と判定すると、処理をステップA245に移行する。
一方、ステップA235における大当り判定処理の判定結果が大当りである(ステップA237;Yes)と判定すると、大当り図柄乱数チェックテーブル1を準備する(ステップA238)。
次に、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックして(ステップA239)、始動口1スイッチ36aの入力でない(ステップA240;No)と判定すると、ステップA238で準備した大当り図柄乱数チェックテーブル1に置き換えて、大当り図柄乱数チェックテーブル2を準備する(ステップA241)。
そして、大当り図柄乱数に対応する入賞情報ポインタを取得する処理(ステップA242)を行った後、大当り情報テーブルのアドレステーブルを設定する処理(ステップA243)を行って、入賞情報ポインタに対応する大当り情報テーブルを取得する処理(ステップA244)を行う。
また、ステップA240にて、始動口1スイッチ36aの入力であると判定された場合(ステップA240;Yes)は、処理をステップA242に移行して、ステップA238で準備した大当り図柄乱数チェックテーブル1に基づいてそれ以降の処理を行う。
次に、ステップA236またはA244で設定した情報テーブルから停止図柄パターン情報を取得する処理(ステップA245)を行って、当該停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA246)。
続いて、ステップA236またはA244で設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得する処理(ステップA247)を行って、当該始動口入賞演出図柄コマンドをRWMの入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA248)。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグを準備した後(ステップA249)、当該監視対象の始動口に関して設定された特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA250)を行う。続けて、特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA251)を行った後、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA252)を行う。
なお、ステップA250における特図情報設定処理、ステップA251における後半変動パターン設定処理、ステップA252における変動パターン設定処理の各々は、特図普段処理における特図情報設定処理(図39参照)、後半変動パターン設定処理(図40参照)、変動パターン設定処理(図41参照)と同様であり、その詳細については後述する。
そして、変動パターンに対応する始動口入賞演出コマンドを準備し(ステップA253)、コマンド設定処理(ステップA254)を行う。続けて、入賞演出図柄コマンド領域から始動口入賞演出図柄コマンドをロードして準備し(ステップA255)、コマンド設定処理(ステップA256)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。
すなわち、ステップA253にて始動口入賞演出コマンドが準備され、ステップA255にて始動口入賞演出図柄コマンドが準備されることで、始動記憶に対応した結果関連情報の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される特図保留数を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。
図14に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA301)。
そして、特図2保留数が0である(ステップA302;Yes)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA303)。
そして、特図1保留数が0である(ステップA304;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA305)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA306;No)と判定すると、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする処理(ステップA307)を行う。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA308)、コマンド設定処理(ステップA309)を行う。
一方、ステップA305にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA306;Yes)と判定すると、既に客待ちデモ中フラグは客待ちデモフラグ領域にセーブ(ステップA307)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA308)され、コマンド設定処理(ステップA309)も実行されているため、これらの処理を行わずにステップA310に移行する。
次に、特図普段処理移行設定処理1(ステップA310)を行って、特図普段処理を終了する。なお、ステップA310における特図普段処理移行設定処理1の詳細については後述する。
一方、ステップA302にて、特図2保留数が0でない(ステップA302;No)と判定すると、特図2変動開始処理(ステップA311)を行う。なお、ステップA311における特図2変動開始処理の詳細については後述する。
その後、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA312)を行って、特図普段処理を終了する。なお、ステップA312における特図2の特図変動中処理移行設定処理の詳細については後述する。
また、ステップA304にて、特図1保留数が0でない(ステップA304;No)と判定すると、特図1変動開始処理(ステップA313)を行う。なお、ステップA313における特図1変動開始処理の詳細については後述する。
その後、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA314)を行って、特図普段処理を終了する。なお、ステップA314における特図1の特図変動中処理移行設定処理の詳細については後述する。
このように、ステップA301とステップA302における特図2保留数のチェックを、ステップA303とステップA304における特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA311)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA313)の詳細について説明する。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図15(A)に示すように、先ず、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA321)を行う。なお、ステップA321における大当りフラグ1設定処理の詳細については後述する。
次に、第1特図停止図柄(特図1停止図柄)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA322)を行った後、第1特図停止図柄番号(特図1停止図柄番号)に対応する信号を試験信号の出力データ領域にセーブする(ステップA323)。
続いて、特図1停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報をロードした後(ステップA324)、当該停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA325)。
次に、特図1変動フラグを設定して準備し(ステップA326)、特図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA327)。
その後、特図後半変動の設定に係るテーブルを準備して(ステップA328)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA329)を行う。続けて、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA330)を行った後、第1特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA331)を行う。その後、第1特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA332)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA311)の詳細について説明する。
特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図15(B)に示すように、先ず、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA341)を行う。
次に、特図2停止図柄の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA342)を行った後、特図2停止図柄番号に対応する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA343)。
続けて、特図2停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報をロードした後(ステップA344)、当該停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA345)。
次に、特図2変動フラグを設定して準備し(ステップA346)、特図2変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA347)。
続けて、特図後半変動の設定に係るテーブルを準備して(ステップA348)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA349)を行う。続けて、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA350)を行った後、第2特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA351)を行う。その後、第2特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA352)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)の詳細について説明する。
図16に示すように、特図変動中処理では、先ず、特図変動表示ゲームにて特別結果態様が導出されて大当りとなる場合の特図停止時間ポインタを設定する処理(ステップA521)を行う。
次に、特図1停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターンが大当り図柄パターンであるかチェックして(ステップA522)、停止図柄パターン情報が大当り図柄パターンである(ステップA523;Yes)と判定すると、ステップA521にて設定した大当りとなる場合の特図停止時間ポインタが設定された状態でステップA528に移行する。
一方、ステップA523にて、停止図柄パターンが大当り図柄でない、即ち、はずれ図柄である(ステップA523;No)と判定すると、特図変動表示ゲームにて特別結果態様が導出されず、はずれとなる場合の特図停止時間ポインタを設定する処理(ステップA524)を行う。
続けて、後半変動パターン設定処理にて設定された後半変動番号がリーチなしの番号であるか否かをチェックして(ステップA525)、後半変動番号がリーチなしの番号でない、即ち、リーチありの番号である(ステップA526;No)と判定すると、特図変動表示ゲームにて特別結果態様が導出されず、はずれとなる場合であってリーチ状態が発生する場合の特図停止時間ポインタを設定する処理(ステップA527)を行う。
また、ステップA526にて、後半変動番号がリーチなしの番号であると判定された場合(ステップA526;Yes)には、ステップA527の処理を行わずにステップA528に移行する。したがって、特図変動表示ゲームにて特別結果態様が導出されず、はずれとなる場合であってリーチ状態が発生しない場合の特図停止時間ポインタが設定されることとなる。次に、特図停止時間テーブルを設定する処理(ステップA528)を行う。
そして、ステップA521、A524、A527の何れかにて設定された特図停止時間ポインタに対応する停止時間、即ち、ステップA521にて設定された大当り時の特図停止時間ポインタ、ステップA527にて設定されたリーチはずれ時の特図停止時間ポインタ、或いは、ステップA524にて設定されたはずれ時(リーチ発生無しのはずれ時)の特図停止時間ポインタの何れかに対応する停止時間を取得する処理(ステップA529)を行った後、取得された停止時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA530)。それから、特図表示中処理に移行するための特図表示中処理移行設定処理(ステップA531)を実行する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)の詳細について説明する。
図17に示すように、特図表示中処理では、先ず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA541)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA542)を行う。
次に、ロードされた大当りフラグ2をチェックして(ステップA543)、大当りである(ステップA544;Yes)と判定すると、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする処理(ステップA550)を行い、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA551)、ステップA552に処理を移行する。
一方、ステップA544にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA544;No)と判定すると、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA545)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする処理(ステップA546)を行う。
続けて、ロードされた大当りフラグ1をチェックして(ステップA547)、大当りである(ステップA548;Yes)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA549)、ステップA552に処理を移行する。
そして、特図1の大当りに関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブした後、或いは、特図2の大当りに関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブした後、ステップA552においてラウンド数上限値テーブルを設定する処理を行う。
次に、ラウンド数上限値判定フラグに対応するラウンド数上限値を取得した後(ステップA553)、当該ラウンド数上限値をRWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA554)。続けて、ラウンド数上限値判定フラグに対応するラウンドLEDポインタを取得した後(ステップA555)、当該ラウンドLEDポインタをRWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA556)。
次に、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA557)、コマンド設定処理(ステップA558)を行う。
続けて、停止図柄パターン情報に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA559)、コマンド設定処理(ステップA560)を行う。
その後、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン情報に対応する飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA561)、コマンド設定処理(ステップA562)を行う。
次に、大入賞口開放情報判定フラグに対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA563)。
続けて、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブした後(ステップA564)、大入賞口開放情報判定フラグに対応するファンファーレ時間を設定して(ステップA565)、当該ファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA566)。
その後、大入賞口への不正入賞数をリセットした後(ステップA567)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA568)。
そして、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するための設定処理1(ステップA569)を実行する。
一方、ステップA548にて、大当りフラグ1のチェックの結果、大当りでない(ステップA548;No)と判定すると、符号2で示すように、図18のステップA570へ移行して、遊技状態が、特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームを時短動作状態とし、普通変動入賞装置37の開放時間を延長する時短状態であるか否かを判定する。
ここで、遊技状態が時短状態でない(ステップA570;No)と判定すると、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理1(ステップA571)を行って、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA570にて、遊技状態が時短状態である(ステップA570;Yes)と判定すると、特図変動表示ゲームが時短動作状態で行われる回数(例えば、100回)に係る時間短縮変動回数を更新(−1)した後(ステップA572)、当該更新後の時間短縮変動回数が0であるか否かを判定する処理(ステップA573)を行う。
ここで、時間短縮変動回数が0でない(ステップA573;No)と判定すると、処理をステップA571に移行して、特図普段処理移行設定処理1を行って、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA573にて、時間短縮変動回数が0である(ステップA573;Yes)と判定すると、即ち、時短状態にて特図変動表示ゲームが時短動作状態での所定回数(例えば、100回)の実行が完了した場合には、特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームの時短動作状態と普通変動入賞装置37の開放時間を延長する状態(時短状態)を終了する場合の確率情報コマンドを準備して(ステップA574)、コマンド設定処理(ステップA575)を行う。
その後、特図普段処理に移行するためのテーブル(時短終了時用)を準備する特図普段処理移行設定処理2(ステップA576)を行って、特図表示中処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)の詳細について説明する。
図19に示すように、大当り終了処理では、先ず、確率変動判定フラグをロードし(ステップA641)、この判定フラグに対応する処理に分岐する処理(ステップA642)を行う。この確率変動判定フラグが「0」の場合には、ステップA643の大当り終了設定処理1を実行し、確率変動判定フラグが「1」の場合には、ステップA644の大当り終了設定処理2を実行し、確率変動判定フラグが「2」の場合には、ステップA645の大当り終了設定処理3を実行し、確率変動判定フラグが「3」の場合には、ステップA646の大当り終了設定処理4を実行する。その後、確率変動判定フラグに対応する確率情報コマンドを準備して(ステップA647)、コマンド設定処理(ステップA648)を行いその後、特図普段処理に移行するための設定を行う特図普段処理移行設定処理2(ステップA649)を実行して、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
図20(A)には上記大当り終了処理のステップA643の大当り終了設定処理1の詳しい手順が、また図20(B)には上記大当り終了処理のステップA644の大当り終了設定処理2の詳しい手順が、図21(A)には上記大当り終了処理のステップA645の大当り終了設定処理3の詳しい手順が、また図21(B)には上記大当り終了処理のステップA646の大当り終了設定処理4の詳しい手順が示されている。
図20(A)に示すように、ステップA643の大当り終了設定処理1においては、大当り終了後の特図変動表示ゲームにおいて変動時間が短くなることを示す時短開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする処理(ステップA643a)、時短開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップA643b)を行う。さらに、遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブする処理(ステップA643c)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率状態かつ普電サポート状態を示す普図高確率状態/普電サポートフラグをセーブする処理(ステップA643d)、特図ゲームモードフラグ領域に低確率状態かつ時短状態を示す低確率/時短フラグをセーブする処理(ステップA643e)、普図情報設定領域に対応する普図情報をセーブする処理(ステップA643f)、普図停止情報設定領域に対応する普図停止時間設定テーブル番号をセーブする処理(ステップA643g)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブする処理(ステップA643h)を行う。その後、時間短縮変動回数を指示する情報を記憶する時間短縮変動回数領域に初期値をセーブする(ステップA643i)。
〔大当り終了設定処理2〕
図20(B)に示すように、ステップA644の大当り終了設定処理2においては、大当り終了後の特図変動表示ゲームにおいて大当り結果となる確率が高確率状態になることを示す高確率開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする処理(ステップA644a)、高確率開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップA644b)を行う。さらに、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブする処理(ステップA644c)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率状態/普電サポートフラグをセーブする処理(ステップA644d)、特図ゲームモードフラグ領域に高確率状態かつ時短状態を示す高確率/時短フラグをセーブする処理(ステップA644e)、普図情報設定領域に対応する普図情報をセーブする処理(ステップA644f)、普図停止情報設定領域に対応する普図停止時間設定テーブル番号をセーブする処理(ステップA644g)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブする処理(ステップA644h)を行う。その後、時間短縮変動回数(例えば、100回)を指示する情報を記憶する時間短縮変動回数領域をリセットする(ステップA644i)。
〔大当り終了設定処理3〕
図21(A)に示すように、ステップA645の大当り終了設定処理3においては、大当り終了後の特図変動表示ゲームにおいて大当り結果となる確率が高確率状態になることを示す高確率開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする処理(ステップA645a)、高確率開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップA643b)を行う。さらに、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブする処理(ステップA645c)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率状態かつ普電サポート状態を示す普図高確率状態/普電サポートフラグをセーブする処理(ステップA645d)、特図ゲームモードフラグ領域に高確率状態かつ時短状態を示す高確率/時短フラグをセーブする処理(ステップA645e)、普図情報設定領域に対応する普図情報をセーブする処理(ステップA645f)、普図停止情報設定領域に対応する普図停止時間設定テーブル番号をセーブする処理(ステップA645g)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏高確率)をセーブする処理(ステップA645f)を行う。その後、時間短縮変動回数(例えば、100回)を指示する情報を記憶する時間短縮変動回数領域をリセットする(ステップA645g)。
〔大当り終了設定処理4〕
図21(B)に示すように、ステップA646の大当り終了設定処理4においては、大当り終了後の特図変動表示ゲームにおいて変動時間が短くなることを示す時短開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする処理(ステップA646a)、時短開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップA646b)を行う。さらに、遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブする処理(ステップA646c)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率状態/普電サポートフラグをセーブする処理(ステップA646d)、特図ゲームモードフラグ領域に低確率状態かつ時短状態を示す低確率/時短フラグをセーブする処理(ステップA646e)、普図情報設定領域に対応する普図情報をセーブする処理(ステップA643f)、普図停止情報設定領域に対応する普図停止時間設定テーブル番号をセーブする処理(ステップA643g)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏時短)をセーブする処理(ステップA646h)を行う。その後、時間短縮変動回数を指示する情報を記憶する時間短縮変動回数領域に初期値をセーブする(ステップA644i)。
図22には、上記大当り終了設定処理1から4で設定される普図情報及び普図停止時間情報設定テーブルを示した。
図22(a)はステップA643f、ステップA644f、ステップA645f、ステップA646fで普図情報設定領域にセーブされる普図情報であり、図22(b)は各テーブルに設定される普図停止時間の詳細であり、図22(c)から(e)はステップA643g、ステップA644g、ステップA645g、ステップA646gで普図停止情報設定領域にセーブされる普図停止時間情報設定テーブル1から3である。
ここで、図22(a)のように、発生した特別遊技状態の終了後に設定される普図に関する情報として、大当りの種類(すなわち、大当り図柄乱数に基づく図柄番号)毎に異なる普図情報が設定されるようになっている。
具体的には、大当り図柄乱数「0」から「19」の範囲であった場合の図柄番号は「1」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Aとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知する報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの停止表示時間を設定するための停止時間設定テーブルとしては、普図停止時間情報設定テーブル1が選択されるようになっている。この普図停止時間情報設定テーブル1に設定される停止表示時間の選択割合についての詳細は後述する。
また、大当り図柄乱数「20」から「35」の範囲であった場合の図柄番号は「2」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Bとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの停止表示時間を設定するための停止時間設定テーブルとしては、普図停止時間情報設定テーブル2が選択されるようになっている。この普図停止時間情報設定テーブル2に設定される停止表示時間の選択割合についての詳細は後述する。
また、大当り図柄乱数「35」から「45」の範囲であった場合の図柄番号は「3」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、通常Aとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が低確率であることを遊技者に明確に報知する報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの停止表示時間を設定するための普図停止時間情報設定テーブルとしては、普図停止時間情報設定テーブル1が選択されるようになっている。この普図停止時間情報設定テーブル1に設定される停止表示時間の選択割合についての詳細は後述する。
また、大当り図柄乱数「46」から「70」の範囲であった場合の図柄番号は「4」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、通常Bとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が低確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの停止表示時間を設定するための普図停止時間情報設定テーブルとしては、普図停止時間情報設定テーブル2が選択されるようになっている。この普図停止時間情報設定テーブル2に設定される停止表示時間の選択割合についての詳細は後述する。
また、大当り図柄乱数「71」から「75」の範囲であった場合の図柄番号は「5」であり、この場合は特別遊技状態が2回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Aとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知する報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの停止表示時間を設定するための普図停止時間情報設定テーブルとしては、普図停止時間情報設定テーブル1が選択されるようになっている。この普図停止時間情報設定テーブル1に設定される停止表示時間の選択割合についての詳細は後述する。
また、大当り図柄乱数「76」から「89」の範囲であった場合の図柄番号は「6」であり、この場合は特別遊技状態が2回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Bとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの停止表示時間を設定するための普図停止時間情報設定テーブルとしては、普図停止時間情報設定テーブル3が選択されるようになっている。この普図停止時間情報設定テーブル3に設定される停止表示時間の選択割合についての詳細は後述する。
また、大当り図柄乱数「90」から「99」の範囲であった場合の図柄番号は「7」であり、この場合は特別遊技状態が2回のラウンドに亘って実行され、さらに、通常として当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの停止表示時間を設定するための普図停止時間情報設定テーブルとしては、普図停止時間情報設定テーブル3が選択されるようになっている。この普図停止時間情報設定テーブル3に設定される停止表示時間の選択割合についての詳細は後述する。
ここで、上記した各普図停止時間情報設定テーブルに基づいて選択される複数種類設定の普図停止表示時間について、図22(b)を用いて説明する。本実施形態では、パターン毎に異なるように設定されるのは普図停止表示時間のみであり、その他の普図普電に関する情報、すなわち普図当り確率(例えば、250/251)、普通変動表示ゲームの変動時間(例えば、1秒)、普通電動役物の開放時間(例えば、5.1秒(1.7秒の開放が3回))、普通電動役物の開放間の閉塞時間(例えば、1.6秒(0.8秒の閉塞が2回))に設定されている。
パターンAに設定される普図停止表示時間は0.6秒であり、パターンBに設定される普図停止表示時間は2秒であり、パターンCに設定される普図停止表示時間は4秒であり、パターンDに設定される普図停止表示時間は3秒である。
また、図22(c)に示す普図停止時間情報設定テーブル1は、上記した図柄番号「1」、「3」及び「5」において選択されるようになっており、パターン毎の選択割合は、実際に設定される確率状態に基づいて設定されている。
ここで、図柄番号「1」及び「5」であった場合、すなわち、報知状態において高確率状態が設定されている場合には、パターンAが100/100の割合で選択され、その他のパターンB、パターンC、及びパターンDは選択されないようになっている。
また、図柄番号「3」であった場合、すなわち、報知状態において低確率状態が設定されている場合には、パターンCが100/100の割合で選択され、その他のパターンA、パターンB及びパターンDは選択されないようになっている。
このことから、確率状態を明確に報知している場合においては、100/100の割合で確率状態に対応した普図停止表示時間が設定されるので、遊技者は、短縮された普図停止表示時間が設定されている場合には高確率状態であり、長い普図停止表示時間が設定されている場合には低確率状態であることを認識することができる。
図22(d)に示す普図停止時間情報設定テーブル2は、上記した図柄番号「2」及び「4」において選択されるようになっており、パターン毎の選択割合は、実際に設定される確率状態に基づいて設定されている。
ここで、図柄番号「2」であった場合、すなわち、非報知状態において実際には高確率状態が設定されている場合には、パターンAが70/100の割合で選択され、パターンBが20/100の割合で選択され、パターンCが10/100の割合で選択され、パターンDは選択されないようになっている。
また、図柄番号「4」であった場合、すなわち、非報知状態において実際には低確率状態が設定されている場合には、パターンAが30/100で選択され、パターンBが50/100の割合で選択され、パターンCが20/100の割合で選択され、パターンDは選択されないようになっている。
このことから、非報知状態においても、実際の確率状態に基づいて選択割合が異なるので、上記したような報知状態における普図停止表示時間の設定態様をもとに、遊技者は現在の確率状態が高確率状態であるのか、低確率状態であるのかを推測することが可能となる。
また、図22(e)に示す普図停止時間情報設定テーブル3は、上記した図柄番号「6」及び「7」において選択されるようになっており、パターン毎の選択割合は、実際に設定される確率状態に基づいて設定されている。
ここで、図柄番号「6」であった場合、すなわち、非報知状態において実際には高確率状態が設定されている場合には、パターンAが50/100の割合で選択され、パターンBが30/100の割合で選択され、パターンC及びパターンDは選択されないようになっている。
また、図柄番号「7」であった場合、すなわち、非報知状態において実際には低確率状態が設定されている場合には、パターンAが選択されないようになっており、パターンBが50/100の割合で選択され、パターンCが20/100の割合で選択され、パターンDが30/100の割合で選択されるようになっている。
このことから、非報知状態においても、実際の確率状態に基づいて選択割合が異なるので、上記したような報知状態における普図停止表示時間の設定態様をもとに、遊技者は現在の確率状態が高確率状態であるのか、低確率状態であるのかを推測することが可能となる。
以上の構成から、前記特別遊技状態の特別結果の種類に基づいて普通変動表示ゲームの結果を停止表示する停止表示時間を設定することとなる。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップS49)の詳細について説明する。
普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
図23に示すように、普図ゲーム処理では、先ず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)を行う。
なお、ゲートスイッチ監視処理(ステップB1)の詳細については後述する。
次に、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)を行う。
次に、普図ゲーム処理タイマを更新(−1)して、当該ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かをチェックして(ステップB3)、普図ゲーム処理タイマがタイムアップした(ステップB4;Yes)と判定すると、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップB5)を行って、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップB6)を行う。
そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップB7)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップB8)を行う。
ステップB8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理(ステップB9)を行う。
なお、普図普段処理(ステップB9)の詳細については後述する。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理(ステップB10)を行う。
なお、普図変動中処理(ステップB10)の詳細については後述する。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、普通変動入賞装置37がサポート中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理(ステップB11)を行う。
なお、普図表示中処理(ステップB11)の詳細については後述する。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、或いは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理(ステップB12)を行う。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理(ステップB13)を行う。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理(ステップB9)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理(ステップB14)を行う。
その後、普図表示器53による普通図柄の変動を制御するための各種テーブルを準備した後(ステップB15)、普図表示器53による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップB16)を行って、普図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない(ステップB4;No)と判定すると、処理をステップB16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理におけるゲートスイッチ監視処理の詳細について説明する。
図24に示すように、ゲートスイッチ監視処理では、先ず、ゲートスイッチ34aに入力があるか否かをチェックする(ステップB101)。そして、ゲートスイッチ34aに入力があると(ステップB102;Yes)判定すると、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値未満か否かをチェックして(ステップB103)、普図保留数が上限値未満である(ステップB104;Yes)と判定すると、普図保留数を更新(+1)する処理(ステップB105)を行う。
その後、更新後の普図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する処理(ステップB106)を行った後、取得した当り乱数をRWMの乱数セーブ領域にセーブする処理(ステップB107)を行って、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
また、ステップB102にて、ゲートスイッチ34aに入力がないと判定されるか(ステップB102;No)、或いは、ステップB104にて、普図保留数が上限値未満でないと判定された場合にも(ステップB104;No)ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理(図23)における普図普段処理(ステップB9)の詳細について説明する。
図25に示すように、普図普段処理では、先ず、普図保留数が0であるか否かをチェックして(ステップB131)、普図保留数が0である(ステップB132;Yes)と判定すると、ステップB133で図63に示すような普図普段処理移行設定処理1を実行して普図普段処理を終了する。普図普段処理移行設定処理1については、後に説明する。
一方、ステップB132にて、普図保留数が0でない(ステップB132;No)と判定すると、当りフラグ領域に、はずれ情報をセーブした後(ステップB134)、普図停止図柄にはずれ時の停止図柄番号を設定する処理(ステップB135)を行う。
次に、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高くされた普図高確率時となっているか否かを判定する処理(ステップB136)を行う。
ここで、普図高確率時でない(ステップB136;No)と判定すると、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が高確率状態となっていないことから、RWMの乱数セーブ領域から当り乱数をロードして準備し(ステップB137)、普図低確率時の判定値を設定する処理(ステップB138)を行う。
その後、当り乱数の値が判定値と一致しているか否かをチェックして(ステップB139)、当り乱数の値が判定値と一致していない(ステップB140;No)と判定すると、乱数セーブ領域を0クリアする処理(ステップB141)を行う。
一方、ステップB140にて、当り乱数の値が判定値と一致している(ステップB140;Yes)と判定すると、当りフラグ領域に当り情報をセーブした後(ステップB142)、普図停止図柄に当り時の停止図柄番号を設定する処理(ステップB143)を行う。その後、処理をステップB141に移行して、乱数セーブ領域を0クリアする処理(ステップB141)を行う。
また、ステップB136にて、普図高確率時である(ステップB136;Yes)と判定すると、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が高確率状態となっていることから、RWMの乱数セーブ領域から当り乱数をロードして準備し(ステップB144)、普図高確率時の下限判定値を設定する処理(ステップB145)を行う。
その後、当り乱数の値が下限判定値未満であるか否かをチェックして(ステップB146)、当り乱数の値が下限判定値未満でない(ステップB147;No)と判定すると、普通変動入賞装置37のサポートがある場合の上限判定値を設定する処理(ステップB148)を行う。
そして、当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かをチェックして(ステップB149)、当り乱数の値が上限判定値より大きくない(ステップB150;No)と判定すると、処理をステップB142に移行して、当りフラグ領域に当り情報をセーブした後(ステップB142)、それ以降の処理を行う。
また、ステップB147にて、当り乱数の値が下限判定値未満であると判定されるか(ステップB147;Yes)、或いは、ステップB150にて、当り乱数の値が上限判定値より大きいと判定された場合にも(ステップB150;Yes)、処理をステップB141に移行して、乱数セーブ領域を0にクリアする処理(ステップB141)を行う。
その後、普図停止図柄領域に停止図柄番号をセーブした後(ステップB151)、普図停止図柄番号に対応する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB152)。
続けて、当り乱数セーブ領域をシフトする処理(ステップB153)を行って、シフト後の空き領域をクリアする処理(ステップB154)を行った後、普図保留数を更新(−1)する処理(ステップB155)を行う。
即ち、最も古い普図保留1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留1以降に保留となっている普図保留2〜4の順位を1つずつ繰り上げる処理を行う。この処理により、当り乱数セーブ領域の普図保留2用から普図保留4用の値(例えば、当り乱数)が、当り乱数セーブ領域の普図保留1用から普図保留3用に移動することとなる。そして、当り乱数セーブ領域の普図保留4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメントされる。
次に、普通変動入賞装置37のサポートがない場合の普図の変動時間(例えば、10秒等)を設定する処理(ステップB156)を行った後、普通変動入賞装置37がサポート中であるか否かを判定する処理(ステップB157)を行う。
ここで、普通変動入賞装置37がサポート中である(ステップB157;Yes)と判定すると、特図の停止図柄番号を取得する処理(ステップB163)を行い、図22(a)から(e)に基づいて選択された普図情報のうちから、普通変動入賞装置37のサポートがある場合の対応する普図の変動時間(例えば、1秒等)を設定する処理(ステップB158)を行う。なお、本実施形態の普図の変動時間は何れのパターンであっても一律の変動時間が設定されている。
そして、ステップB158にて設定された普通変動入賞装置37のサポートがある場合の普図の変動時間を普図ゲーム処理タイマにセーブする(ステップB159)。
また、ステップB157にて、普通変動入賞装置37がサポート中でない(ステップB157;No)と判定した場合には、ステップB158をスキップして、ステップB156にて設定された普通変動入賞装置37のサポートがない場合の普図の変動時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB159)。その後、普図変動中処理に移行するための普図変動中処理移行設定処理(ステップB160)を行って、普図普段処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理(図23)における普図変動中処理(ステップB10)の詳細について説明する。
図26に示すように、普図変動中処理では、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定して(ステップB1171)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB1172)。その後、特図停止図柄番号に基づく普図停止時間設定テーブル番号に対応するテーブルを準備する処理(ステップB1173)を行い、現在が時短中であるか否かを判定する処理(ステップB1174)を行う。この時短中であるか否かを判定する処理(ステップB1174)において、時短中でない場合(ステップB1174;No)には、普図表示器53における普図の停止表示時間(例えば、2秒等)を設定して(ステップB1178)、その普図停止表示時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップB1179)を行う。さらに、普図の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップB1180)、普図表示器53における普図変動表示ゲームの制御用の情報としての普図変動停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする処理(ステップB1181)を行って終了する。また、時短中であるか否かを判定する処理(ステップB1174)において、時短中である場合(ステップB1174;Yes)には、停止時間設定用乱数をロードして準備する処理(ステップB1175)を行い、後述する振り分け処理(ステップB1176)を行う。ここで、停止時間設定用乱数は、その他の乱数(特図に関する大当り乱数や大当り図柄乱数、普図に関する当り乱数)と同様に始動入賞時に取得して記憶しておくようにしてもよいし、普図変動中処理(ステップB10)で普図の停止表示時間を設定する際に取得するようにしてもよい。そして、振り分け処理(ステップB1176)で振り分けられた結果得られた普図情報としての普図停止表示時間を取得する処理(ステップB1177)を行い、上記したステップB1178以降の処理を行う。
〔振り分け処理〕
次に、普図変動中処理(ステップB10)中に実行される振り分け処理について説明する。
振り分け処理は、上述した普図停止時間設定用乱数に基づいて、普図の停止表示時間を選択するための処理である。
図27に示すように、振り分け処理では、先ず、普図変動中処理(ステップB10)にて準備した普図停止時間設定テーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるか否かをチェックする(ステップA711)。
ここで、普図停止時間設定テーブルは、少なくとも一の普図停止表示時間と対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振分けの必要がない選択テーブルの場合(例えば、普図停止時間設定テーブル1)には、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、普図停止時間設定テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである(ステップA712;Yes)と判定すると、振り分け結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA713)、振り分け処理を終了する。
一方、ステップA712にて、普図停止時間設定テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない(ステップA712;No)と判定すると、対象の停止時間設定用乱数を選択値としてロードした後(ステップA714)、普図停止時間設定テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA715)。
続けて、ステップA714にてロードされた選択値(停止時間設定用乱数の値)からステップA715にて取得された振り分け値を減算して新たな選択値を算出した後(ステップA716)、当該算出された新たな選択値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA717)。
ここで、新たな選択値が「0」よりも小さくない(ステップA717;No)と判定すると、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA718)、処理をステップA715に移行して、それ以降の処理を行う。
即ち、ステップA715にて、普図停止時間設定テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA717にて判定済みの新たな選択値を選択値として振り分け値を減算することで新たな選択値を算出する(ステップA716)。そして、算出された新たな選択値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA717)。
上記の処理をステップA717にて、新たな選択値が「0」よりも小さい(ステップA717;Yes)と判定するまで実行する。これにより、普図停止時間設定テーブルに規定されている少なくとも一の普図停止表示時間の中から何れか一の普図停止表示時間を選択する。
そして、ステップA717にて、新たな選択値が「0」よりも小さい(ステップA717;Yes)と判定すると、処理をステップA713に移行して、振り分け結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA713)、振り分け処理を終了する。
〔第2実施形態〕
次に、本発明にかかる第2の実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の処理を行っている場合には同一の符号を付し、説明は省略する。
図28(a)には本実施形態にかかる大当り終了設定処理1を、図28(b)には大当り終了設定処理2を、図29(a)には大当り終了設定処理3を、図29(b)には大当り終了設定処理4を示した。前述した大当り終了設定処理1(図20(a))、大当り終了設定処理2(図20(b))、大当り終了設定処理3(図21(a))、大当り終了設定処理4(図21(b))、とは、ステップA643f及びステップA643g、ステップA644f及びステップA644g、ステップA645f及びステップA645g、ステップA646f及びステップA646gに代えて、ステップA643j、ステップA644j、ステップA645j、ステップA646jを行う点のみ異なる。
図28(a)の大当り終了設定処理1では、ステップA643aからステップA643eまでを行った後、特図停止図柄番号に基づいて、普図情報設定領域に対応する普図情報設定テーブル番号をセーブする処理(ステップA643j)を行い、以降の処理を行う。ここで設定される普図情報設定テーブルの詳細については後述する。
また、図28(b)の大当り終了設定処理2では、ステップA644aからステップA644eまでを行った後、特図停止図柄番号に基づいて、普図情報設定領域に対応する普図情報設定テーブル番号をセーブする処理(ステップA644j)を行い、以降の処理を行う。ここで設定される普図情報設定テーブルの詳細については後述する。
図29(a)の大当り終了設定処理3では、ステップA645aからステップA645eまでを行った後、特図停止図柄番号に基づいて、普図情報設定領域に対応する普図情報設定テーブル番号をセーブする処理(ステップA645j)を行い、以降の処理を行う。ここで設定される普図情報設定テーブルの詳細については後述する。
また、図29(b)の大当り終了設定処理1では、ステップA646aからステップA646eまでを行った後、特図停止図柄番号に基づいて、普図情報設定領域に対応する普図情報設定テーブル番号をセーブする処理(ステップA646j)を行い、以降の処理を行う。ここで設定される普図情報設定テーブルの詳細については後述する。
図30には、特図の停止図柄番号に基づいて選択される普図情報設定テーブルの振り分け情報を示し、図31には、上記大当り終了設定処理1から4で設定される普図情報及び普図停止時間情報設定テーブルを示した。
ここで、図31(a)は設定される普図情報としての普図の変動時間や停止表示時間、普通電動役物の開放時間や普通電動役物の開放間の閉塞時間についての詳細であり、図31(b)は通常遊技状態において設定される普図情報の詳細であり、図31(c)から(e)はステップA643j、ステップA644j、ステップA645j、ステップA646jで普図情報設定領域にセーブされる普図情報設定テーブル1から3である。
ここで、図30のように、発生した特別遊技状態の終了後に設定される普図に関する情報として、大当りの種類(すなわち、大当り図柄乱数に基づく図柄番号)毎に異なる普図情報(普図の変動時間や停止表示時間、普通電動役物の開放時間や普通電動役物の開放間の閉塞時間)が設定されるようになっている。
具体的には、大当り図柄乱数「0」から「19」の範囲であった場合の図柄番号は「1」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Aとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知する報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの停止表示時間を設定するための普図情報設定テーブルとしては、普図情報設定テーブル1が選択されるようになっている。この普図情報設定テーブル1に設定される停止表示時間の選択割合についての詳細は後述する。
また、大当り図柄乱数「20」から「34」の範囲であった場合の図柄番号は「2」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Bとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定テーブルとしては、普図情報設定テーブル2が選択されるようになっている。この普図情報設定テーブル2に設定される停止表示時間の選択割合についての詳細は後述する。
また、大当り図柄乱数「35」から「45」の範囲であった場合の図柄番号は「3」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、通常Aとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が低確率であることを遊技者に明確に報知する報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定テーブルとしては、普図情報設定テーブル1が選択されるようになっている。この普図情報設定テーブル1に設定される停止表示時間の選択割合についての詳細は後述する。
また、大当り図柄乱数「46」から「70」の範囲であった場合の図柄番号は「4」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、通常Bとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が低確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定テーブルとしては、普図情報設定テーブル2が選択されるようになっている。この普図情報設定テーブル2に設定される停止表示時間の選択割合についての詳細は後述する。
また、大当り図柄乱数「71」から「75」の範囲であった場合の図柄番号は「5」であり、この場合は特別遊技状態が2回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Aとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知する報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定テーブルとしては、普図情報設定テーブル1が選択されるようになっている。この普図情報設定テーブル1に設定される停止表示時間の選択割合についての詳細は後述する。
また、大当り図柄乱数「76」から「89」の範囲であった場合の図柄番号は「6」であり、この場合は特別遊技状態が2回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Bとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定テーブルとしては、普図情報設定テーブル3が選択されるようになっている。この普図情報設定テーブル3に設定される停止表示時間の選択割合についての詳細は後述する。
また、大当り図柄乱数「90」から「99」の範囲であった場合の図柄番号は「7」であり、この場合は特別遊技状態が2回のラウンドに亘って実行され、さらに、通常として当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定テーブルとしては、普図情報設定テーブル3が選択されるようになっている。この普図情報設定テーブル3に設定される停止表示時間の選択割合についての詳細は後述する。
ここで、上記した各普図情報設定テーブルに基づいて選択される複数種類設定の普図情報について、図31(a)を用いて説明する。本実施形態では、普図当り確率(例えば、250/251)を除く普図普電に関する情報、すなわち、普通変動表示ゲームの変動時間、普通変動表示ゲームの停止表示時間、普通電動役物の開放時間、普通電動役物の開放間の閉塞時間がパターン毎に異なるように設定されている。普図当り確率は何れのパターンであっても一律250/251に設定されている。なお、パターン毎に普図当たり確率まで異なるように設定してもよい。
パターンAに設定される普図情報として、普図変動時間は1秒であり、普図停止表示時間は0.6秒であり、普通電動役物の開放時間は5.1秒(1.7秒の開放が3回)であり、普通電動役物の開放間の閉塞時間は1.6秒(0.8秒の閉塞が2回)である。
また、パターンBに設定される普図情報として、普図変動時間は1秒であり、普図停止表示時間は2秒であり、普通電動役物の開放時間は5.1秒(1.7秒の開放が3回)であり、普通電動役物の開放間の閉塞時間は1.6秒(0.8秒の閉塞が2回)である。
また、パターンCに設定される普図情報として、普図変動時間は1秒であり、普図停止表示時間は4秒であり、普通電動役物の開放時間は5.1秒(1.7秒の開放が3回)であり、普通電動役物の開放間の閉塞時間は1.6秒(0.8秒の閉塞が2回)である。
さらに、パターンDに設定される普図情報として、普図変動時間は3秒であり、普図停止表示時間は3秒であり、普通電動役物の開放時間は3.6秒(1.2秒の開放が3回)であり、普通電動役物の開放間の閉塞時間は1.0秒(0.5秒の閉塞が2回)である。
またさらに、パターンEに設定される普図情報として、普図変動時間は5秒であり、普図停止表示時間は2秒であり、普通電動役物の開放時間は5.7秒(1.9秒の開放が3回)であり、普通電動役物の開放間の閉塞時間は2秒(1秒の閉塞が2回)である。
ここで、通常遊技状態、すなわち、変動表示ゲームに関する時間短縮制御が行われていない状態において設定される普図情報としては、普図当り確率は1/251であり、普図変動時間は10秒であり、普図停止表示時間は0.6秒であり、普通電動役物の開放時間は0.3秒(0.3秒の開放が1回)である。
また、図31(b)に示す普図停止時間情報設定テーブル1は、上記した図柄番号「1」、「3」及び「5」において選択されるようになっており、パターン毎の選択割合は、実際に設定される確率状態に基づいて設定されている。
ここで、図柄番号「1」及び「5」であった場合、すなわち、報知状態において高確率状態が設定されている場合には、パターンAが100/100の割合で選択され、その他のパターンB、パターンC、及びパターンD、パターンEは選択されないようになっている。
また、図柄番号「3」であった場合、すなわち、報知状態において低確率状態が設定されている場合には、パターンCが100/100の割合で選択され、その他のパターンA、パターンB及びパターンD、パターンEは選択されないようになっている。
このことから、確率状態を明確に報知している場合においては、100/100の割合で確率状態に対応した普図停止表示時間が設定されるので、遊技者は、短縮された普図停止表示時間が設定されている場合には高確率状態であり、長い普図停止表示時間が設定されている場合には低確率状態であることを認識することができる。
図31(c)に示す普図停止時間情報設定テーブル2は、上記した図柄番号「2」及び「4」において選択されるようになっており、パターン毎の選択割合は、実際に設定される確率状態に基づいて設定されている。
ここで、図柄番号「2」であった場合、すなわち、非報知状態において実際には高確率状態が設定されている場合には、パターンAが70/100の割合で選択され、パターンBが20/100の割合で選択され、パターンCが10/100の割合で選択され、パターンD及びパターンEは選択されないようになっている。
また、図柄番号「4」であった場合、すなわち、非報知状態において実際には低確率状態が設定されている場合には、パターンAが30/100で選択され、パターンBが50/100の割合で選択され、パターンCが20/100の割合で選択され、パターンD及びパターンEは選択されないようになっている。
このことから、非報知状態においても、実際の確率状態に基づいて選択割合が異なるので、上記したような報知状態における普図停止表示時間の設定態様をもとに、遊技者は現在の確率状態が高確率状態であるのか、低確率状態であるのかを推測することが可能となる。
また、図31(d)に示す普図停止時間情報設定テーブル3は、上記した図柄番号「6」及び「7」において選択されるようになっており、パターン毎の選択割合は、実際に設定される確率状態に基づいて設定されている。
ここで、図柄番号「6」であった場合、すなわち、非報知状態において実際には高確率状態が設定されている場合には、パターンAが50/100の割合で選択され、パターンDが30/100の割合で選択され、パターンEが20/100の割合で選択され、パターンB及びパターンCは選択されないようになっている。
また、図柄番号「7」であった場合、すなわち、非報知状態において実際には低確率状態が設定されている場合には、パターンBが50/100の割合で選択され、パターンDが20/100の割合で選択され、パターンEが30/100の割合で選択され、パターンA及びパターンCが選択されないようになっている。
このことから、非報知状態においても、実際の確率状態に基づいて選択割合が異なるので、上記したような報知状態における普図停止表示時間の設定態様をもとに、遊技者は現在の確率状態が高確率状態であるのか、低確率状態であるのかを推測することが可能となる。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図情報に基づく普図ゲーム処理(図23)における普図普段処理(ステップB9)の詳細について説明する。なお、前述した普図普段処理(ステップB9)と異なるのはステップB161の普図情報設定処理(図33)のみであるので、その他の詳細な説明は省略する。
本実施形態の普図普段処理(ステップB9)では、ステップB131からステップB156を行った後、普通変動入賞装置37がサポート中であるか否かを判定する処理(ステップB157)を行う。ここで、普通変動入賞装置37がサポート中である(ステップB157;Yes)場合には、図33に示す普図情報設定処理(ステップB161)を行い、ステップB159以降の処理を行って、普図普段処理(ステップB9)を終了する。う。普通変動入賞装置37がサポート中でない(ステップB157;No)場合には、同様に以降の処理を行って、普図普段処理(ステップB9)を終了する。
〔普図情報設定処理〕
ここで、普図普段処理(ステップB9)における普図情報設定処理(ステップB161)について、図33を用いて説明する。
この普図情報設定処理(ステップB161)では、まず、特図の大当り終了処理1から4のステップA643j、ステップA644j、ステップA645j、ステップA646jでセーブした普図情報設定テーブル番号に対応する普図情報設定テーブルを準備する処理(ステップB1201)を行う。そして、普図情報設定用乱数をロードし、準備する処理(ステップB1202)を行い、図27に示した振り分け処理(ステップB1203)を行う。ここで、普図情報設定用乱数は、その他の乱数(特図に関する大当り乱数や大当り図柄乱数、普図に関する当り乱数)と同様に始動入賞時に取得して記憶しておくようにしてもよいし、普図変動中処理(ステップB10)で普図の停止表示時間を設定する際に取得するようにしてもよい。そして、振り分け処理(ステップB1203)で振り分けられた結果得られた普図情報を取得する処理(ステップB1204)を行い、当該取得した普図情報に対応する普図変動時間を設定する処理(ステップB1205)を行って、普図情報設定処理(ステップB161)を終了する。
以上の構成から、前記特別遊技状態の特別結果の種類に基づいて普通変動表示ゲームの変動表示実行時間を設定することとなる。
〔第1変形例〕
次に、本発明にかかる第2の実施形態の変形例について説明する。なお、第2実施形態と同様の処理を行っている場合には同一の符号を付し、説明は省略する。
また、本変形例にて選択される普図情報設定テーブルとして、図31(c)から(e)に示した普図情報設定テーブルの他に、図36(a)に示す普図情報設定テーブル4が追加されている。この普図情報設定テーブル4は、図31(a)に示すパターンEが100/100の割合で選択されるようになっており、その他のパターンAからパターンDは選択されないようになっている。
図34(a)には変形例にかかる大当り終了設定処理1を、図34(b)には大当り終了設定処理2を、図35(a)には大当り終了設定処理3を、図35(b)には大当り終了設定処理4を示した。前述した大当り終了設定処理1(図28(a))とは、ステップA643jに代えて、ステップA643kからステップA643mを行う点、大当り終了設定処理2(図28(b))とは、ステップA644jに代えてステップA644kからステップA644mを行う点、大当り終了設定処理3(図29(a))とは、ステップA645jに代えて、A645kからステップA645mを行う点、大当り終了設定処理4(図29(b))とは、ステップA646jに代えて、A646kからステップA646mを行う点のみ異なる。
図34(a)の大当り終了設定処理1では、ステップA643aからステップA643eまでを行った後、特図停止図柄番号に基づいて、保留内の情報を取得する処理(ステップA643k)を行い、普図ゲームモードフラグ領域のフラグに基づき普図情報設定テーブルを選択する処理(ステップA643l)を行う。そして、この保留内の情報と普図ゲームモードフラグ領域のフラグに基づく普図情報設定テーブルを用いて、普図停止情報設定領域に普図情報設定テーブル番号をセーブする処理(ステップA643m)を行い、以降の処理を行う。ここで設定される普図情報設定テーブルの詳細については後述する。
また、図34(b)の大当り終了設定処理2では、ステップA644aからステップA644eまでを行った後、特図停止図柄番号に基づいて、保留内の情報を取得する処理(ステップA644k)を行い、普図ゲームモードフラグ領域のフラグに基づき普図情報設定テーブルを選択する処理(ステップA644l)を行う。そして、この保留内の情報と普図ゲームモードフラグ領域のフラグに基づく普図情報設定テーブルを用いて、普図停止情報設定領域に普図情報設定テーブル番号をセーブする処理(ステップA644m)を行い、以降の処理を行う。
図35(a)の大当り終了設定処理3では、ステップA645aからステップA645eまでを行った後、特図停止図柄番号に基づいて、保留内の情報を取得する処理(ステップA645k)を行い、普図ゲームモードフラグ領域のフラグに基づき普図情報設定テーブルを選択する処理(ステップA645l)を行う。そして、この保留内の情報と普図ゲームモードフラグ領域のフラグに基づく普図情報設定テーブルを用いて、普図停止情報設定領域に普図情報設定テーブル番号をセーブする処理(ステップA645m)を行い、以降の処理を行う。
また、図34(b)の大当り終了設定処理4では、ステップA646aからステップA646eまでを行った後、特図停止図柄番号に基づいて、保留内の情報を取得する処理(ステップA646k)を行い、普図ゲームモードフラグ領域のフラグに基づき普図情報設定テーブルを選択する処理(ステップA646l)を行う。そして、この保留内の情報と普図ゲームモードフラグ領域のフラグに基づく普図情報設定テーブルを用いて、普図停止情報設定領域に普図情報設定テーブル番号をセーブする処理(ステップA646m)を行い、以降の処理を行う。
本変形例では、大当りの終了時に記憶されている始動記憶の中に、再度大当りを発生させる始動記憶が存在する場合に、普図ゲームモードフラグに基づいて選択される普図情報設定テーブルが異なるようになっている。
そして、普図ゲームモードフラグ領域を参照し、この普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率/普電サポートフラグがある場合には、図36(b)に示す振り分け情報に基づいて保留内の情報によって、普図情報設定テーブルを選択するようになっており、保留内の情報に再度大当りを発生させる始動記憶が存在する場合には、図31(c)に示した普図情報設定テーブル1を選択するようになっている。また、保留内の情報に再度大当りを発生させる始動記憶が存在しない場合には、図30に示した特図の停止図柄番号に基づいて選択される普図情報設定テーブルの振り分け情報に基づいて普図情報設定テーブルを選択するようになっている。
このように、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率/普電サポートフラグがある場合であって、かつ、大当り終了時に記憶されている始動記憶の中に再度大当りを発生させる始動記憶が存在する場合には、変動時間、停止表示時間ともに短縮された時間が設定される普図情報設定テーブル1を選択することで、迅速な変動表示ゲームの消化が実現されるとともに、保留内に存在する大当りが終了した後にも、普通電動役物入賞による始動記憶が存在するようにすることができ、遊技者に有利な状態としておくことができる。これは、大当り時には普図ゲームモードフラグ領域には普図高確率/普電サポートフラグは存在せず、通常の確率状態、作動状態となってしまうため、大当り発生までに普通電動役物入賞による始動記憶(すなわち、特図2の始動記憶)を確保しておかないと、大当り終了後に特図2による変動表示ゲームが実行されるのが遅くなり、遊技者に不利になってしまうからである。
また、普図ゲームモードフラグ領域を参照し、この普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率/普電サポートフラグがない場合には、図36(c)に示す振り分け情報に基づいて保留内の情報によって、普図情報設定テーブルを選択するようになっており、保留内の情報に再度特別遊技状態を発生させる始動記憶が存在する場合には、図36(a)に示した普図情報設定テーブル4を選択するようになっている。また、保留内の情報に再度特別遊技状態を発生させる始動記憶が存在しない場合には、図30に示した特図の停止図柄番号に基づいて選択される普図情報設定テーブルの振り分け情報に基づいて普図情報設定テーブルを選択するようになっている。
このように、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率/普電サポートフラグがない場合であって、かつ、大当り終了時に記憶されている始動記憶の中に再度大当りを発生させる始動記憶が存在する場合には、変動時間、停止表示時間ともに長い時間が設定される普図情報設定テーブル4を選択することで、普通電動役物への入賞を抑制して遊技店の利益バランスを図ることができるとともに、遊技者が普通電動役物入賞だけを考えて演出に興味を抱かないようにすることを防止できる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明に係る第3実施形態を説明する。上述した実施形態同様、同一の処理を行うものについては同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、時短中における特図の変動表示ゲームの停止時間を、所定計数の特図変動表示ゲームが行われたことを条件に延長する構成とするとともに、普図情報をこの特図の変動表示ゲームの所定回数に基づいて切り替えるものとし、延長された停止時間において、普図情報の切り替わりに関する演出を表示装置41にて実行するようにしたものである。
図37(a)は、本実施形態における特図ゲーム処理(ステップS48)の特図1変動開始処理(ステップA313)であり、図37(b)は特図2変動開始処理(ステップA311)である。
第1実施形態の特図1変動開始処理(ステップA313)、特図2変動開始処理(ステップA311)とは、普図停止延長設定処理(ステップA333、ステップA353)を実行する他は同一であるので、説明は省略する。
〔普図延長設定処理〕
ここで、図38に基づいて、普図停止延長設定処理(ステップA333、ステップA353)を説明する。
この普図停止延長設定処理(ステップA333、ステップA353)では、後述する特図表示中処理(ステップA11)で設定される普図停止延長準備フラグに基づいて、普図変動表示ゲームの停止表示時間を延長するための普図停止延長フラグをセットするための処理である。
まず、普図停止延長準備フラグがあるかをチェックする処理(ステップA370)を行い、普普図停止延長準備フラグがない(ステップA371;No)場合には、普図停止延長設定処理(ステップA333、A353)を終了する。
また、普図停止延長準備フラグがある(ステップA371;Yes)場合には、普図停止延長準備フラグをクリアする処理(ステップA372)を行い、普電残存球処理中かをチェックする処理(ステップA373)を行う。この普電残存球処理の詳細は省略するが、普通電動役物が最後の開放を終了して閉塞し、新たな普図変動表示ゲームを実行するまでの有効期間における処理であり、普図変動表示ゲームの開始から普通電動役物の最後の開放終了までの1サイクルの最終段階であるといえる。
そして、普電残存球処理中でない(ステップA374;No)場合には、普図停止延長フラグをセットする処理(ステップA375)を行い、普図停止延長設定処理(ステップA333、A353)を終了する。この普図停止延長フラグは、現時点で実行されている普図普電の1サイクルが終了し、次の普図変動表示ゲームが実行された後の普図停止表示時間を延長するためのフラグである。
また、普電残存球処理中である(ステップA374;Yes)場合には、普図停止延長設定処理(ステップA333、A353)を終了する。この場合、1サイクルの最終段階で所定回数の特図変動表示ゲームが開始されることとなるので、この所定回数の特図変動表示ゲームの停止表示時間終了までの間に次の普図普電サイクルが1回実行できるだけの時間があるため、特に普図停止表示時間を延長する必要がないので、普図停止延長フラグをセットすることはない。
〔特図変動中処理〕
本実施形態で実行される特図変動中処理(ステップA10)を図39に示した。この特図変動中処理(ステップA10)では、第1実施形態の特図変動中処理(ステップA10)とは、ステップA533からステップA537の処理を行う点のみが異なるので、それ以外の処理の詳細な説明は省略する。
この特図変動中処理(ステップA10)では、A521からA524までの処理を行い、特図変動回数をチェックする処理(ステップA533)を行う。そして、特図変動回数が設定回数でない(ステップA534;No)場合には、ステップA525以降の処理を行う。また、特図変動回数が設定回数である(ステップA534;Yes)場合には、表示装置41にて所定の演出を行うための停止表示演出コマンドを準備する処理(ステップA535)を行い、コマンド設定処理(ステップA536)を行ってから、設定回数に対応する特図停止時間テーブルを設定する処理(ステップA535)を行い、ステップA529以降の処理を行う。これにより、特図変動表示ゲームの所定回数到達時の停止表示時間が延長されることとなる。
〔特図表示中処理〕
図40には、特図ゲーム処理(S48)における特図表示中処理(ステップA11)の後半部分を示した。第1実施形態の特図表示中処理(ステップA11)とは、ステップA577からステップA579の処理を行う点のみ異なるので、その他の説明は省略する。 今回の変動表示ゲームが大当りとならない(ステップA548)場合に図40へ移行し、時短中であるか否かの判定を行って時短中でない(ステップA570;No)場合には、特図普段処理移行設定処理(ステップA571)を行って、特図表示中処理(ステップA11)を終了する。
また、時短中である(ステップA570;Yes)場合には、特図変動回数を+1更新する処理(ステップA577)を行い、図41にて詳述する変動回数管理処理(ステップA578)を行う。そして、高確率時であるか否かの判定を行って高確率時である(ステップA578;Yes)場合には、特図表示中処理(ステップA11)を終了し、高確率時でない(ステップA578;No)場合には、ステップA572移行の処理を行って、特図表示中処理(ステップA11)を終了する。
〔変動回数管理処理〕
図40の変動回数管理処理(ステップA578)について、図41を用いて詳述する。この変動回数管理処理(ステップA578)では、特図表示中処理(ステップA11)のステップA577で+1更新された特図の変動回数を参照し、設定回数−1回であれば普図普電の状態をチェックするための普図停止延長準備フラグを、設定回数であれば普図停止延長フラグをクリアして普図情報を設定する処理である。
まず、特図表示中処理(ステップA11)のステップA577で+1更新された特図の変動回数が設定回数−1回であるか否かの判定(ステップA580)を行い、設定回数−1回である(ステップA580;Yes)場合には、普図停止延長準備フラグをセットする処理(ステップA581)を行い、設定回数であるか否かの判定を行う(ステップA582)。なお、特図変動回数が設定回数−1でない(ステップA580;No)場合には、普図停止延長準備フラグをセットする処理(ステップA581)を行わず、設定回数であるか否かの判定(ステップA582)を行う。
そして、設定回数であるか否かの判定(ステップA582)において、設定回数でない(ステップA582;No)場合には、変動回数管理処理(ステップA578)を終了する。また、設定回数である(ステップA582;Yes)場合には、対応する設定回数を取得する処理(ステップA583)を行い、普図停止延長フラグがあるか否かの判定(ステップA584)を行う。この普図停止延長フラグがあるか否かの判定(ステップA584)において、普図停止延長フラグがない(ステップA584;No)場合には、対応する普図情報を設定する処理(ステップA586)を行って、変動回数管理処理(ステップA578)を終了する。また、普図停止延長フラグがある(ステップA584;Yes)場合には、普図停止延長フラグをクリアする処理(ステップA585)を行ってから、対応する普図情報を設定する処理(ステップA586)を行って、変動回数管理処理(ステップA578)を終了する。
〔普図変動中処理〕
ここで、特図表示中処理(A11)でセットされた普図停止延長フラグに基づく普図停止表示時間の延長を行うための普図変動中処理(ステップB10)を、図42を用いて説明する。第1実施形態の普図変動中処理(ステップB10)とは、ステップB1175からステップB1177に代えて、ステップB1182及びステップB1183を行う点のみ異なるので、それ以外の説明は省略する。
この普図変動中処理(ステップB10)では、ステップB1171からステップB1173までの処理を行った後、時短中であるか否かの判定(ステップB1174)において時短中でない(ステップB1174;No)場合には、ステップB1178以降の処理を行って、普図変動中処理(ステップB10)を終了する。また、時短中である場合には、普図停止延長フラグがあるか否かの判定(ステップB1182)を行い、普図停止延長フラグがある(ステップB1182;Yes)場合には、普図延長停止表示時間する処理(ステップB1183)を行ってから、ステップB1179以降の処理を行って、普図変動中処理(ステップB10)を終了する。なお、普図停止延長フラグがない(ステップB1182;No)場合には、ステップB1178以降の処理を行って、普図変動中処理(ステップB10)を終了する。
これにより、特図変動表示ゲームが所定回数となる場合に普図普電サイクルが終了し、次の普図変動表示ゲームが行われた後の停止表示時間が延長されることとなる。
ここで、各普図情報設定パターンに対応する普図停止表示時間について図43(a)を用いて詳述する。この普図情報設定パターンは、特図変動表示ゲームの実行回数に対応して切り替えられるようになっており、普図情報設定パターンaは、特図変動表示ゲームの実行回数が1回から20回までの間は普図停止表示時間が0.6秒に設定され、21回から50回までの間は普図停止表示時間が0.6秒に設定され、51回から80回までの間は普図停止表示時間が0.6秒に設定され、81回から100回までの間は普図停止表示時間が0.6秒に設定されるようになっている。また、普図情報設定パターンbは、特図変動表示ゲームの実行回数が1回から20回までの間は普図停止表示時間が2秒に設定され、21回から50回までの間は普図停止表示時間が2秒に設定され、51回から80回までの間は普図停止表示時間が0.6秒に設定され、81回から100回までの間は普図停止表示時間が0.6秒に設定されるようになっている。また、普図情報設定パターンcは、特図変動表示ゲームの実行回数が1回から20回までの間は普図停止表示時間が2秒に設定され、21回から50回までの間は普図停止表示時間が0.6秒に設定され、51回から80回までの間は普図停止表示時間が2秒に設定され、81回から100回までの間は普図停止表示時間が2秒に設定されるようになっている。さらに、普図情報設定パターンdは、特図変動表示ゲームの実行回数が1回から20回までの間は普図停止表示時間が2秒に設定され、21回から50回までの間は普図停止表示時間が2秒に設定され、51回から80回までの間は普図停止表示時間が2秒に設定され、81回から100回までの間は普図停止表示時間が2秒に設定されるようになっている。
また、延長停止表示時間として、前述した普図停止延長フラグがある場合には、8秒という最も長い普図停止表示時間が設定されるようになっている。
上記のように設定される普図情報設定パターンとしての普図停止表示時間は、図43(b)のように、大当り図柄乱数(図柄番号)に基づいて普図情報設定パターンが選択され、この普図情報設定パターンには、特図変動表示ゲームの回数によって普図の停止表示時間が設定されるようになっている。
具体的には、大当り図柄乱数「0」から「19」の範囲であった場合の図柄番号は「1」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Aとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知する報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの停止表示時間を設定するための普図情報設定パターンとしては、普図情報設定パターンaが選択されるようになっている。
このことから、大当り終了後の確率状態が高確率状態であり、かつ、その旨を遊技者に報知している場合には、一律で0.6秒という短い普図停止表示時間が設定されることで、普図停止表示時間が短いと高確率状態であるという認識を遊技者に持たせることができる。
また、大当り図柄乱数「20」から「34」の範囲であった場合の図柄番号は「2」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Bとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定パターンとしては、普図情報設定パターンbが選択されるようになっている。
この場合、大当り終了後の確率状態を明確に報知していない状態で、かつ、実際の確率状態が高確率である場合には、特図変動表示ゲームの実行回数が増加すると、高確率状態、かつ、報知状態の場合に設定される0.6秒が設定されるようになるので、遊技者は高確率状態に対する期待感を持って遊技を進めることができる。
また、大当り図柄乱数「35」から「45」の範囲であった場合の図柄番号は「3」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、通常Aとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が低確率であることを遊技者に明確に報知する報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定パターンとしては、普図情報設定パターンdが選択されるようになっている。
このことから、大当り終了後の確率状態が通常確率状態であり、かつ、その旨を遊技者に報知している場合には、一律で2秒という長めの普図停止表示時間が設定されることで、普図停止表示時間が長いと通常確率状態であるという認識を遊技者に持たせることができる。
また、大当り図柄乱数「46」から「70」の範囲であった場合の図柄番号は「4」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、通常Bとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が低確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定パターンとしては、普図情報設定パターンcが選択されるようになっている。
この場合、大当り終了後の確率状態を明確に報知していない状態で、かつ、実際の確率状態が通常確率である場合には、特図変動表示ゲームの実行回数が増加すると、通常確率状態、かつ、報知状態の場合に設定される2秒が設定されるようになるので、遊技者は通常確率状態ではないかというどきどき感を持って遊技を進めることができる。
また、大当り図柄乱数「71」から「75」の範囲であった場合の図柄番号は「5」であり、この場合は特別遊技状態が2回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Aとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知する報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定パターンとしては、普図情報設定パターンaが選択されるようになっている。
このことから、大当り終了後の確率状態が高確率状態であり、かつ、その旨を遊技者に報知している場合には、一律で0.6秒という短い普図停止表示時間が設定されることで、普図停止表示時間が短いと高確率状態であるという認識を遊技者に持たせることができる。
また、大当り図柄乱数「76」から「89」の範囲であった場合の図柄番号は「6」であり、この場合は特別遊技状態が2回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Bとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定パターンとしては、普図情報設定テーブル3が選択されるようになっている。
この場合、大当り終了後の確率状態を明確に報知していない状態で、かつ、実際の確率状態が高確率である場合には、特図変動表示ゲームの実行回数が増加すると、高確率状態、かつ、報知状態の場合に設定される0.6秒が設定されるようになるので、遊技者は高確率状態に対する期待感を持って遊技を進めることができる。
また、大当り図柄乱数「90」から「99」の範囲であった場合の図柄番号は「7」であり、この場合は特別遊技状態が2回のラウンドに亘って実行され、さらに、通常として当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定パターンとしては、普図情報設定パターンcが選択されるようになっている。
この場合、大当り終了後の確率状態を明確に報知していない状態で、かつ、実際の確率状態が通常確率である場合には、特図変動表示ゲームの実行回数が増加すると、通常確率状態、かつ、報知状態の場合に設定される2秒が設定されるようになるので、遊技者は通常確率状態ではないかというどきどき感を持って遊技を進めることができる。
ここで、具体的な演出例として、大当り図柄乱数が「20」であり、選択された普図情報設定パターンが、普図情報設定パターンbであった場合であって、特図の変動表示ゲームが50回を所定回数として停止表示時間が延長される場合を説明する。
図44(a)は、表示装置41に所定回数となる前の特図変動表示ゲーム、すなわち、49回転目の特図変動表示ゲームが終了した状態であり、この後、(b)のように所定回数に該当する50回転目の特図変動表示ゲームが開始される。このときが図45のt1のタイミングであり、この変動開始の時点で普図普電の作動状態が参照される。そして、前述した処理により普図普電の作動状態に基づく普図停止表示時間の延長が設定され、(c)のように所定回数の特図変動表示ゲームが終了する。そして、この所定回数の特図変動表示ゲームの延長された停止表示時間が開始され(図45のt2)、停止図柄は隅部に移動し、表示装置41には「普電よ!開け!!ちゃ〜んすた〜いむ!」という、所定の演出が開始される旨の表示がなされる。その後、この所定の演出として、(e)から示すような「いっぱいひらく」、「あんまりひらかない」が示されたルーレットゲームがスタートし、所定のタイミング(遊技者のボタン操作時や所定時間経過後)で演出としての矢が放たれる演出が行われ、今回が50回目の特図変動表示ゲームであり、さらに設定される普図情報設定パターンが普図情報設定パターンbであるので、矢が「いっぱいひらく」に刺さる演出が実行される((f)(図45のt3))。このような所定の演出が実行されている間、上記普図変動中処理(B10)で普図停止延長フラグがある(B1182)場合に設定された普図延長停止表示時間にて普図変動表示ゲームは停止した状態である。そして、この所定の演出が終了すると、(g)に示すように、普通電動役物の開放状態が変化する、すなわち、普図変動表示ゲームの停止表示時間が短縮されることで結果的に普通電動役物が、これまでよりも頻繁に開放状態となることを報知する表示がなされた後、次の特図変動表示ゲームが開始される。
次に、演出制御装置300での制御について説明する。演出制御装置300では、遊技に関する処理として、主に図46(a)に示すメイン処理と、所定時間ごと(例えば、4msecごと)に行われる図46(b)に示す割込み処理とを行う。メイン処理では、プログラム全体の制御を行うようになっている。図46(a)に示すように、メイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、電源投入時の初期化処理(ステップC10)を行い、タイマを起動する処理(ステップC11)を行う。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、メインコマンド解析処理(ステップC12)を行う。このメインコマンド解析処理(ステップC12)では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定する処理を行う。
その後、特図変動表示ゲームに対応して実行される飾り特図変動表示ゲームの制御に関するゲーム管理処理(ステップC13)を行う。そして、表示装置41の表示に関する処理である表示制御処理(ステップC14)、音声の出力に関する処理である音制御処理(ステップC15)、装飾装置(盤装飾装置42、枠装飾装置18、盤演出装置44、枠演出装置45など)の制御に関する処理である装飾制御処理(ステップC16)を行う。さらに、エラーの発生の監視を行うエラー監視処理(ステップC17)、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC18)を行い、メインコマンド解析処理(ステップC12)に戻る。
また、図46(b)に示すように割込み処理では、まず、タイマ更新処理(ステップC20)を行い、演出制御装置300に入力される信号を処理する入力処理(ステップC21)、演出制御装置300から出力される信号を処理する出力処理(ステップC22)を行う。その後、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを受信するメインコマンド受信処理(ステップC23)を行い、割込み処理を終了する。
図47には、図46(a)に示したメイン処理で行われるゲーム管理処理(ステップC13)を示した。このゲーム管理処理では、制御処理番号を取得し、取得した制御処理番号に基づき実行する処理を選択する。
制御処理番号が0である場合(ステップC30;Yes)は、変動開始処理(ステップC31)を行う。この変動開始処理では、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信される情報(大当りか否か、モード情報、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。
また、制御処理番号が1である場合(ステップC32;Yes)は、図柄停止中処理(ステップC35)を行うために必要な情報として飾り特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間などの設定を行う変動中処理(ステップC33)を行う。また、制御処理番号が2である場合(ステップC34;Yes)は、図柄停止中処理(ステップC35)を行う。図柄停止中処理(ステップC35)においては、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、ファンファーレ/インターバル処理(ステップC37)を行うために必要な情報の設定を行う。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれである場合は、変動開始処理(ステップC31)へ移行するため情報の設定などを行う。
また、制御処理番号が3である場合(ステップC36;Yes)は、特別遊技状態における演出において大入賞口の開放回数の更新などの処理を行うファンファーレ/インターバル処理(ステップC37)を行う。また、制御処理番号が4である場合(ステップC38;Yes)は、大入賞口開放中処理(ステップC39)を行う。この大入賞口開放中処理(ステップC39)では、特別遊技状態が最終ラウンドでなければファンファーレ/インターバル処理(ステップC37)を行うために必要な情報の設定を行う。また、特別遊技状態が最終ラウンドであれば特別遊技状態の終了画面の表示や大入賞口残存球処理(ステップC41)を行うために必要な情報の設定を行う。
また、制御処理番号が5である場合(ステップC40;Yes)は、大入賞口残存球処理(ステップC41)を行う。この大入賞口残存球処理(ステップC41)では、特別遊技状態が最終ラウンドである場合に、大入賞口を閉鎖した後に大入賞口内に残存する全ての遊技球がカウントスイッチ38aで検出されるまでの時間の設定を行う。また、制御処理番号が6である場合(ステップC42;Yes)は、大当り終了処理(ステップC43)を行う。この大当り終了処理(ステップC43)では、特別遊技状態を終了する処理を行うとともに、変動開始処理(ステップC31)を行うために必要な情報の設定を行う。
図48には、図46(a)に示すゲーム管理処理での図柄停止中処理(ステップC35)を示した。この図柄停止中処理では、まず、特図変動表示ゲームの変動表示を停止する際に遊技制御装置100から送信される停止コマンドを受信したか否かの判定(ステップC120)を行う。そして、停止コマンドを受信していない場合(ステップC120;No)は、図柄停止中処理を終了する。また、停止コマンドを受信した場合(ステップC120;Yes)は、停止コマンドに関する情報を取得する処理(ステップC121)を行い、大当りであるか否かの判定(ステップC122)を行う。
結果が大当りである場合(ステップC122;Yes)は、図柄停止処理(ステップC129)を行い、大当り演出を設定する処理(ステップC130)を行う。その後、制御処理番号を+1する処理(ステップC131)を行って図柄停止中処理を終了する。
結果が大当りでない場合(ステップC122;No)は、遊技制御装置から100から送信された停止コマンドに関する情報を参照し、延長停止表示時間が設定されているか否かの判定(ステップC123)を行う。延長停止表示時間が設定されている(ステップC123;Yes)場合には、停止図柄情報を取得する処理(ステップC124)を行い、所定の演出を設定する処理(ステップC125)を行う。その後、図柄停止処理(ステップC126)を行い、時短回数を管理する時短管理処理(ステップC127)を行う。その後、制御処理番号を0にセットする処理(ステップC128)を行って図柄停止中処理を終了する。一方、延長停止表示時間が設定されていない(ステップC123;No)場合には、ステップC126以降の処理を行ってから、図柄停止中処理を終了する。
〔第4実施形態〕
次に、本発明にかかる第4の実施形態について説明する。本実施形態では、遊技制御装置100によって制御される一括表示器50の普図表示器53における普図変動表示ゲームの延長停止表示時間に、当該普図表示器50にて確率状態の報知を実行可能に構成したものである。図49には、本実施形態における普図ゲーム処理(ステップS49)を示した。ここで、第1実施形態に示した普図ゲーム処理(ステップS49)とは、普図報知表示中処理(ステップB17)を行う点のみ異なる。
ここで、各普図情報設定パターンに対応する普図停止表示時間について図52(a)を用いて詳述する。この普図情報設定パターンは、普図変動表示ゲームの実行回数が所定数に到達することに対応して切り替えられるようになっており、普図情報設定パターンaは、普図変動表示ゲームの実行回数が20回となると、普図停止表示時間が0.6秒に設定され、40回となると、普図停止表示時間が0.6秒に設定され、60回となると、普図停止表示時間が0.6秒に設定され、80回となると、普図停止表示時間が0.6秒に設定され、100回となると、普図停止表示時間が0.6秒に設定されるようになっている。また、普図情報設定パターンbは、普図変動表示ゲームの実行回数が20回となると、普図停止表示時間が0.6秒に設定され、40回となると、普図停止表示時間が5秒に設定され、60回となると、普図停止表示時間が2秒に設定され、80回となると、普図停止表示時間が5秒に設定され、100回となると、普図停止表示時間が2秒に設定されるようになっている。普図情報設定パターンcは、普図変動表示ゲームの実行回数が20回となると、普図停止表示時間が2秒に設定され、40回となると、普図停止表示時間が2秒に設定され、60回となると、普図停止表示時間が2秒に設定され、80回となると、普図停止表示時間が2秒に設定され、100回となると、普図停止表示時間が2秒に設定されるようになっている。なお、それ以外の普図変動表示ゲームの停止表示時間は、一律の0.6秒が設定されるようになっているが、第1実施形態のように、その都度乱数等により設定するようにしてもよい。
上記のように設定される普図情報設定パターンとしての普図停止表示時間は、図52(b)のように、大当り図柄乱数(図柄番号)に基づいて普図情報設定パターンが選択され、この普図情報設定パターンには、特図変動表示ゲームの回数によって普図の停止表示時間が設定されるようになっている。
具体的には、大当り図柄乱数「0」から「19」の範囲であった場合の図柄番号は「1」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Aとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知する報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの停止表示時間を設定するための普図情報設定パターンとしては、普図情報設定パターンaが選択されるようになっている。
また、大当り図柄乱数「20」から「35」の範囲であった場合の図柄番号は「2」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Bとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定パターンとしては、普図情報設定パターンbが選択されるようになっている。
また、大当り図柄乱数「35」から「38」の範囲であった場合の図柄番号は「3」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、通常Aとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が低確率であることを遊技者に明確に報知する報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定パターンとしては、普図情報設定パターンdが選択されるようになっている。
また、大当り図柄乱数「39」から「70」の範囲であった場合の図柄番号は「4」であり、この場合は特別遊技状態が15回のラウンドに亘って実行され、さらに、通常Bとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が低確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定パターンとしては、普図情報設定パターンcが選択されるようになっている。
また、大当り図柄乱数「71」から「75」の範囲であった場合の図柄番号は「5」であり、この場合は特別遊技状態が2回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Aとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知する報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定パターンとしては、普図情報設定パターンaが選択されるようになっている。
このことから、大当り終了後の確率状態が高確率状態であり、かつ、その旨を遊技者に報知している場合には、一律で0.6秒という短い普図停止表示時間が設定されることで、普図停止表示時間が短いと高確率状態であるという認識を遊技者に持たせることができる。
また、大当り図柄乱数「76」から「89」の範囲であった場合の図柄番号は「6」であり、この場合は特別遊技状態が2回のラウンドに亘って実行され、さらに、確変Bとして当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定パターンとしては、普図情報設定パターンbが選択されるようになっている。
また、大当り図柄乱数「90」から「99」の範囲であった場合の図柄番号は「7」であり、この場合は特別遊技状態が2回のラウンドに亘って実行され、さらに、通常として当該特別遊技状態終了後には、確率状態が高確率であることを遊技者に明確に報知しない非報知状態が発生する。なお、このとき選択される普通変動表示ゲームの普図情報を設定するための普図情報設定パターンとしては、普図情報設定パターンbが選択されるようになっている。
このように、表示装置41において、確率状態を明確に報知している場合、すなわち、図柄番号「1」、「3」、「5」であれば、確率状態に対応した停止表示時間を一律で設定するようにし、確率状態を明確に報知していない場合、すなわち、図柄番号「2」、「4」、「6」、「7」であれば、普図情報パターンbを選択して、所定回数毎に延長停止表示時間を設定し、普図表示器53にて遊技者に確率状態を報知するようにしている。
なお、延長された2秒、もしくは5秒の停止表示時間においても、結果表示時間としての0.6秒は何れの停止表示時間の場合にも確保(普図変動中処理にて設定)され、遊技者に普図変動表示ゲームの結果を明示した後に、残りの延長停止表示時間(普図表示中処理にて設定=2秒であれば1.4秒、5秒であれば4.4秒)を利用して確率状態を報知するようにしている。
〔普図普段処理〕
図51には、本実施形態における普図普段処理(ステップB9)を示した。なお、前述した普図普段処理(ステップB9)と異なるのはステップB165からステップB169までの処理を行う点のみであるので、その他の詳細な説明は省略する。
本実施形態の普図普段処理(ステップB9)では、ステップB131からステップB156を行った後、普通変動入賞装置37がサポート中であるか否かを判定する処理(ステップB157)を行う。ここで、普通変動入賞装置37がサポート中でない(ステップB157;No)場合には、ステップB159以降の処理を行って、普図普段処理(ステップB9)を終了する。
一方、普通変動入賞装置37がサポート中である(ステップB157;Yes)場合には、停止時間変更カウンタを+1更新する処理(ステップB165)を行う。この停止時間変更カウンタは、後述する普図変動表示ゲームが所定回数に到達した場合に停止表示時間を延長するために、普図変動表示ゲームの実行回数を計数するカウンタである。そして、カウンタが所定数となるか否かの判定(ステップB166)を行い、所定数とならない(ステップB166;No)場合には、対応する普電サポート時の変動時間を設定する処理(ステップB169)を行う。そして、変動時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップB159)を行い、普図変動中処理移行処理(ステップB160)を行って、普図普段処理(ステップB9)を終了する。
ここで、カウンタが所定数となる(ステップB166;Yes)場合には、これから実行される普図変動表示ゲームが、停止表示時間を延長可能な所定数の普図変動表示ゲームであるので、停止時間変更フラグをセットする(処理(ステップB167)を行い、特図停止図柄番号を取得する処理(ステップB168)を行って、対応する普電サポート時の変動時間を設定する処理(ステップB169)を行う。ここで特図停止図柄番号を取得するのは、前述したように、特図の停止図柄番号(大当り図柄番号)に基づいて、何れの所定数のタイミングで普図変動表示ゲームの停止表示時間を延長するかが設定されているからである。そして、変動時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップB159)を行い、普図変動中処理移行処理(ステップB160)を行って、普図普段処理(ステップB9)を終了する。
〔普図変動中処理〕
ここで、普図普段処理(ステップB9)でセットされた停止時間変更フラグに基づく普図停止表示時間の延長を行うための普図変動中処理(ステップB10)を、図52に示した。ここでは、前述の第3実施形態の普図変動中処理(ステップB10)とは、ステップB1182で参照するフラグが停止時間変更フラグである点、ここで停止時間変更フラグがある(ステップB1182;Yes)場合に、延長停止表示時間のうちの結果表示時間(例えば、0.6秒)を延長停止表示時間として設定する処理(ステップB1183)のみ異なるので、説明を省略する。これにより、普図変動表示ゲームが所定数となる毎に、予め設定された延長停止表示時間が設定可能となる。
〔普図表示中処理〕
ここで、本実施形態の普図表示中処理(ステップB11)について説明する。前述の実施形態と同様の処理には同一の符号を付し、説明は省略する。
普図表示中処理(ステップB11)ではまず、普図情報を取得する処理(ステップB194)を行い、この普図情報に停止時間変更フラグがあるか否かの判定(ステップB195)を行う。停止時間変更フラグがない(ステップB195;No)場合には、ステップB181以降の処理を行って、普図表示中処理を終了する。
一方、停止時間変更フラグがある(ステップB195;Yes)場合には、この停止時間変更フラグをクリアする処理(ステップB196)を行い、延長停止表示時間のうちの報知表示時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理(ステップB197)を行う。そして、図54に示す普図報知表示中処理移行設定処理(ステップB198)を行って、普図表示中処理を終了する。
〔普図報知表示中処理移行設定処理〕
図54では、上述した普図表示中処理(ステップB11)の普図報知表示中処理移行設定処理(ステップB198)を説明する。この普図報知表示中処理移行設定処理(ステップB198)では、処理番号として3を設定する処理(ステップB810)を行い、普図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする処理(ステップB811)を行い、普図変動制御フラグ領域に確率状態に基づく報知表示フラグをセーブする処理を行い、普図報知表示中処理移行設定処理(ステップB198)を終了する。
〔普図報知表示中処理〕
図55に示す普図報知表示中処理(ステップB17)は、図53に示した普図表示中処理(ステップB11)において、停止時間変更フラグがない(ステップB195;No)場合と同様の処理を行うので、説明は省略する。すなわち、延長停止表示時間が設定されていない(ステップB195;No)場合には、所定の0.6秒の停止表示時間が終了すると、普図変動表示ゲームが当りとならない場合には普図普段処理(ステップB9)に移行するための処理を行い、普図変動表示ゲームが当りとなる場合には、普図当り中処理(ステップB12)に移行するための処理を行うようになっている。
一方、延長停止表示時間が設定されている(ステップB195;Yes)場合には、所定の0.6秒の停止表示時間が終了すると、残りの延長停止表示時間で報知表示時間を設定して確率状態の報知を行うために普図報知表示中処理を行った後に、普図変動表示ゲームが当りとならない場合には普図普段処理(ステップB9)に移行するための処理を行い、普図変動表示ゲームが当りとなる場合には、普図当り中処理(ステップB12)に移行するための処理を行うようになっている。
ここで、図56を用いて、確率状態の報知態様について説明する。前述したような一括表示器50に設けられた普図表示器53は、例えば時短中、図56(a)のように、1秒間にわたって「○」と「×」が交互に点灯して普図変動表示ゲームが実行されていることを表示し、その後、(b)のように、0.6秒の停止表示時間にわたって当該普図変動表示ゲームの結果を表示する。ここで、今回の普図変動表示ゲームについて、延長停止表示時間の2秒が設定されている場合、(c)に示すように、表示装置41に「!!ランプに注目!!」という報知表示777を表示する。これは遊技者に、遊技盤右下部に配設される一括表示器50に注目するように指示をする表示である。
そして、延長停止表示時間のうちの残りの1.4秒を確率報知表示時間として、この間、普図表示器53の「○」と「×」を用いて内部の確率状態を報知する。ここで、内部的に高確率状態が設定されている場合には、(d)のように、「○」と「×」が同時に点灯し、高確率状態が設定されていない場合には、(e)のように、「○」と「×」が同時に点滅するようにする。このようにすることで、延長された普図の停止表示時間を利用して、確率状態の報知を行うことができ、遊技者にとって、普図変動表示ゲームの停止表示時間延長されることによって普電が開きづらいという不満を払拭することができる。
なお、この延長停止表示時間は、確率状態を非報知とする図柄番号の場合にのみ選択されるようになっているが、明確に報知している場合であっても、延長停止表示時間を設定し、「もしかして確変ではないのでは?」というどきどき感を遊技者に与えるように構成してもよい。
また、最初の延長停止時間で明確に報知しているが、普図変動表示ゲームの回数が増加して所定回数に到達する毎に、その信頼度を上げていくようにしてもよい。こうすることで、なかなか大当りが発生しない状態であっても、普図変動表示ゲームが実行されていくことで、徐々に内部的な確率状態の報知に対する信頼度が上がっていくので、遊技者が不満を持つことはなくなる。
以上、本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、今回開示した実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。