[第1の実施形態]
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明の建物の断熱構造を、鉄骨ラーメン構造を有する複数階建てのユニット式建物において具体化している。図6は建物10の概要を示す斜視図、図7は建物ユニット20の構成を示す斜視図である。
図6に示すように、住宅等の建物10は、11基礎の上に設けられた建物本体12と、建物本体12の上に設けられた屋根13とを含んで構成されている。建物10は二階建てとされ、建物本体12は、下階部分としての一階部分14と、一階部分14の上に設けられた上階部分としての二階部分15とを有しており、一階部分14と二階部分15とは上下に隣り合っている。建物本体12においては、複数の建物ユニット20が互いに連結されており、一階部分14の建物ユニット20の上に、二階部分15の建物ユニット20が設置されている。
図7に示すように、建物ユニット20は、四隅に配置された柱21と、柱21の上端部(上仕口)に連結された天井大梁22と、柱21の下端部(下仕口)に連結された床大梁23とを有しており、これら柱21、天井大梁22、床大梁23により直方体状の骨格(フレーム)が形成されている。柱21は四角筒状の角形鋼よりなる。また、天井大梁22及び床大梁23は断面コ字状の溝形鋼よりなり、溝部開放側を互いに向き合わせるようにユニット内側に向けて配置されている。
天井大梁22及び床大梁23(詳細には、溝形鋼のウエブ)にはそれぞれ複数箇所に直径100mm程度の梁貫通孔22a,23aが設けられている。なお、四本の天井大梁22及び四本の床大梁23によってそれぞれ大梁部が構成されている。
建物ユニット20において長辺部(桁面)に沿って延び且つ相対する一対の天井大梁22の間には、所定間隔で複数の天井小梁25が架け渡されている。同じく長辺部に沿って延び且つ相対する一対の床大梁23の間には、所定間隔で複数の床小梁26が架け渡されている。天井小梁25及び床小梁26は、それぞれ同一の間隔で且つ短辺側(妻側)の天井大梁22及び床大梁23と平行に延びている。天井小梁25及び床小梁26はそれぞれリップ溝形鋼よりなる。天井小梁25によって天井面材28が支持され、床小梁26によって床面材29が支持されている。
次に、建物10の内部構造について図1〜図3を参照しつつ説明する。図1は建物10の構成を示す概略縦断面図、図2は階間空間35において一階部分14の天井部36を上から見た平面図、図3は図2のA−A線断面図である。
図1に示すように、建物10において一階部分14は一階居住空間31を有しているとともに、二階部分15は二階居住空間32を有しており、それら居住空間31,32は、住人の日常生活に利用される空間とされている。各居住空間31,32には、それら居住空間31,32を複数の空間部に仕切る間仕切壁33がそれぞれ設けられており、一階居住空間31においては、複数の空間部によりリビング31Aや和室31B、玄関31Cなどが形成され、二階居住空間32においては、複数の空間部により子供部屋32Aや寝室32B、納戸32Cなどが形成されている。なお、一階居住空間31が下階居住空間に相当し、二階居住空間32が上階居住空間に相当する。
一階居住空間31と二階居住空間32との間には、非居住空間としての階間空間35が設けられている。階間空間35は、上下階の建物ユニット20同士の境界線であるスタッキングラインSLを上下に跨いだ状態で、そのスタッキングラインSLに沿って水平方向に延びている。一階居住空間31にとっての天井裏空間、及び二階居住空間32にとっての床下空間の両方を構成している。一階居住空間31と階間空間35とは、一階居住空間31の天井部36により上下に仕切られており、二階居住空間32と階間空間35とは、二階居住空間32の床部37により上下に仕切られている。階間空間35は一階居住空間31の天井部36と二階居住空間32の床部37とで上下に挟まれた空間となっている。
なお、一階居住空間31の下方には床下空間38が設けられており、一階居住空間31と床下空間38とは、一階居住空間31の床部により上下に仕切られている。床下空間38は、その周囲が基礎11により囲まれた空間となっている。また、二階居住空間32の上方には屋根裏空間39が設けられており、二階居住空間32と屋根裏空間39とは、二階居住空間32の天井部により上下に仕切られている。屋根裏空間39は、屋根13と二階居住空間32の天井部との間に形成された空間となっている。
図3に示すように、一階部分14の天井部36においては、天井小梁25の下側に天井面材28が配置されている。天井面材28は、例えば2枚重ねの石膏ボードにより形成されており、ビス等により天井小梁25の下面に対して固定されている。天井面材28の上側には天井断熱層41が設けられている。天井断熱層41は、グラスウール等の繊維系断熱材により形成されており、天井面材28の上面に沿って延びた状態でその天井面材28の上に載置されている。この場合、天井断熱層41は階間空間35に設置されていることになる。
天井断熱層41は、天井小梁25ごと天井面材28の上面を上方から覆っており、固定部材44を介して天井小梁25に固定されている。具体的には、固定部材44は、一方の板面が天井断熱層41に対する固定面とされた固定板部44aと、固定板部44aにおける固定面ではない板面に設けられた引掛部44bとを有している。天井小梁25は、溝部を側方に向けて設置された断面コ字状の溝形鋼よりなり、固定部材44においては、固定板部44aが天井断熱層41に固定されているとともに引掛部44bが天井小梁25の溝部に引っ掛けられている。なお、固定板部44aは、合成樹脂材料などにより可撓性を有する板材であり、固定板部44aに外力を加えて変形させることで引掛部44bを天井小梁25の溝部に引っ掛けることが可能となる。
天井断熱層41が固定部材44を介して天井小梁25に対して固定されているため、天井面材28と天井断熱層41との間に、電気配線や電気配管などが敷設されていても、それら電気配線や電気配管の敷設スペースを確保した上で、天井断熱層41が固定部材44から浮いた状態となることを容易に回避できる。しかも、固定部材44について、固定板部44aを天井断熱層41に固定した状態で引掛部44bを天井小梁25の溝部に引っ掛けるという容易な作業により天井断熱層41を固定できるため、施工時の手間を省くことができる。
二階部分15の床部37においては、床小梁26の上側に床面材29が配置されている。床面材29は、床小梁26の上に載置された床下地材29aと、床下地材29aの上に載置された床仕上材29bとを有している。床下地材29a及び床仕上材29bはいずれも板状に形成されており、重ねられた状態で床小梁26に対してビス等により固定されている。なお、床下地材29a及び床仕上材29bは、合板やパーティクルボード等により形成されている。
床面材29の下側には床断熱層42が設けられている。床断熱層42は、天井断熱層41と同様に、グラスウール等の繊維系断熱材により形成されており、床面材29の下面に沿って延びている。この場合、床断熱層42は、天井断熱層41と同様に階間空間35に設置されていることになる。床断熱層42は、床小梁26ごと床面材29の下面を下方から覆っており、天井断熱層41が天井小梁25に固定されているのと同様に、固定部材44を介して天井小梁25に固定されている。
図1の説明に戻り、階間空間35において天井断熱層41及び床断熱層42は、それぞれの厚み寸法が建物内側に向けて徐々に低くなるように設置されている。つまり、建物外側が最も断熱性能が高く、建物内側に向けて徐々に断熱性能が低くなるように設置されている。具体的には、天井断熱層41は、第1断熱部41aと、第1断熱部41aよりも厚み寸法が小さい第2断熱部41bと、第2断熱部41bよりも厚み寸法が小さい第3断熱部41cとを有しており、建物10の外周側から第1断熱部41a、第2断熱部41b、第3断熱部41cの順で横並びに配置されている。
また、床断熱層42は、第1断熱部42aと、第1断熱部42aよりも厚み寸法が小さい第2断熱部42bと、第2断熱部42bよりも厚み寸法が小さい第3断熱部42cとを有しており、建物10の外周側から第1断熱部42a、第2断熱部42b、第3断熱部42cの順で横並びに配置されている。
一階部分14において、リビング31Aの上方には、天井断熱層41における第1断熱部41aと第2断熱部41bとの境界部、及び第2断熱部41bと第3断熱部41cとの境界部がそれぞれ配置されており、和室31Bの上方には、第1断熱部41aと第2断熱部41bとの境界部が配置されている。二階部分15において、子供部屋32Aの下方には、床断熱層42における第1断熱部42aと第2断熱部42bとの境界部が配置されており、寝室32Bの下方には、第1断熱部42aと第2断熱部42bとの境界部、及び第2断熱部42bと第3断熱部42cとの境界部が配置されている。
天井断熱層41及び床断熱層42のうち、まず、天井断熱層41の構成について説明すると、図2に示すように、階間空間35の天井断熱層41においては、第1断熱部41aが建物周縁部に沿って延びる平面視矩形枠状とされており、第1断熱部41aよりも建物内側に配置された第2断熱部41bも平面視矩形枠状とされている。第2断熱部41bよちも建物内側に配置された第3断熱部41cは平面視矩形状とされている。
ちなみに、第1断熱部41a及び第2断熱部41bの縦枠部分及び横枠部分の各幅寸法は、例えば500mmとされている。この場合、第2断熱部41bと外壁との離間距離はほぼ500mmになっており、第3断熱部41cと外壁との離間距離はほぼ1000mmになっている。
この場合、各断熱部41a〜41cは、それぞれ分割された状態で建物ユニット20ごとに設けられており、複数の建物ユニット20が組み合わされることでそれぞれ平面視矩形枠状や平面視矩形状になるものである。ちなみに、断熱部41a〜41cは、各建物ユニット20のそれぞれにおいて、天井大梁22のユニット内側に設けられており、天井大梁22のユニット外側には設けられていない。この場合、隣り合う建物ユニット20の天井大梁22同士の間の隙間には設けられておらず、ドッキングラインDLを跨いで断続的に設けられていることになる。なお、断熱部41a〜41cは、天井大梁22のユニット外側に設けられていてもよい。この場合、断熱部41a〜41cは、天井大梁22同士の間の隙間にも設けられ、ドッキングラインDLを跨いで連続的に設けられていることになる。
ここで、図4に、建物10に断熱部41a〜41cが設けられていない場合における一階部分14の天井大梁22の温度分布を示す。図4において、X軸とY軸とは互いに直交する方向に建物10を横断又は縦断する軸線であり、X軸及びY軸に対応する各温度は、建物内側において直列に並べられたX軸及びY軸に沿って並べられた天井大梁22の温度を示している。
ここでは、冬期において外気温度が0℃であって、エアコン等により暖房が行われていることなどにより屋内温度が外気温度よりも高い状態を想定している。この場合、天井大梁22及び天井小梁25においては、外壁近くの部分(以下、外周側部分という)の温度が最も低くなっており、建物内側に向けて徐々に温度が高くなっている。
また、複数の天井大梁22のうち外壁が取り付けられている天井大梁22は、その全ての部分が最も温度の低い部分に含まれており、階間空間35における天井大梁22周辺の空気を冷やすことになる。この場合、階間空間35の空気の温度分布も、天井大梁22及び天井小梁25と同様に、外周側部分の温度が最も低く、建物内側に向けて徐々に一階居住空間31に近い温度(高い温度)になる。つまり、外周側部分よりも建物内側の部分(以下、屋内側部分という)と外気との温度差が、外周側部分と外気との温度差よりも大きくなっており、温度分布が不均一になっている。
ちなみに、鉄骨ユニット式建物においては、階間空間35の外周側部分に天井大梁22や床大梁23が集合して存在しているため、それら天井大梁22や床大梁23を通じて屋外の熱気や冷気が階間空間35に伝わりやすくなっている。また、建物10に断熱補強を施すことを想定した場合、一般的には階間空間35に対する断熱補強の優先順位は居住空間31,32よりも低いと想定される。
これに対して、本実施形態では、最も断熱性能の高い第1断熱部41aが建物外側に配置されているため、外周側部分の冷気が天井小梁25や天井面材28を通じて一階居住空間31の温度を低下させるということを第1断熱部41aにより抑制できる。その一方で、階間空間35において温度が低下しにくい屋内側部分については、一階居住空間31の温度も低下しにくいため、断熱性能の低い第2断熱部41b及び第3断熱部41cを配置することで断熱部の材料費を抑えている。
また、夏期においては、冬期とは反対に屋内温度が外気温度よりも低いため、階間空間35においては、外周側部分の温度が最も高く、建物内側に向けて徐々に一階居住空間31に近い温度(低い温度)になる。これに対して、階間空間35の熱による一階居住空間31の温度上昇が第1断熱部41aにより抑制される。その一方で、第2断熱部41b及び第3断熱部41cの断熱性能が低くても、一階居住空間31の温度は上昇しにくい。つまり、階間空間35においては、外周側部分が最も外気温度の影響を受けやすく、建物内側に向けて外気温度の影響を受けにくくなっている。
ここで、リビング31Aや和室31B、子供部屋32A、寝室32Bなどの住人等の滞在する時間が比較的長い空間部においては、人にとって快適な環境にするために空間部内の温度を一様に保持したいと考えられる。ところが、階間空間35に空気の温度分布が生じると、その温度分布に合わせてリビング31A等にも温度分布が生じることが懸念される。
本実施形態では、一階部分14の例えばリビング31Aの上方には、天井断熱層41における断熱部41a〜41cがそれぞれ配置されている。つまり、リビング31Aの上方には、第1断熱部41aと第2断熱部41bとの境界部、及び第2断熱部41bと第3断熱部41cとの境界部が配置されている。この場合、リビング31Aにおいて、温度変化しやすい外周側部分に対して第1断熱部41aが配置され、温度変化しにくい屋内側部分に対して第2断熱部41b及び第3断熱部41cが配置されているため、コスト低減を図るために天井断熱層41に第2断熱部41bや第3断熱部41cが含まれていても、リビング31A内を均一な温度に保つことができる。
なお、和室31Bの上方には第1断熱部41aと第2断熱部41bとの境界部が配置され、玄関31Cの上方には第2断熱部41bと第3断熱部41cとの境界部が配置されている。
二階部分15についても、例えば寝室32Bの下方には、床断熱層42における断熱部42a〜42cがそれぞれ配置されている。つまり、寝室32Bの下方には、第1断熱部42aと第2断熱部42bとの境界部、及び第2断熱部42bと第3断熱部42cとの境界部が配置されている。この場合、リビング31Aと同様に、寝室32Bにおいて、温度変化しやすい外周側部分に対して第1断熱部42aが配置され、温度変化しにくい屋内側部分に対して第2断熱部42b及び第3断熱部42cが配置されているため、コスト低減を図るために床断熱層42に第2断熱部42bや第3断熱部42cが含まれていても、寝室32B内を均一な温度に保つことができる。
図3に示すように、天井断熱層41の各断熱部41a〜41cは、それぞれ少なくとも1つの断熱部材45を含んで形成されている。断熱部材45は、繊維系断熱材が袋体の中に充填されたものであり、全体として板状にされた袋詰め体である。天井断熱層41において、第3断熱部41cは、1つの断熱部材45により形成され、第2断熱部41bは、2つの断熱部材45が重ねられることで形成され、第3断熱部41cは、3つの断熱部材45が重ねられることで形成されている。つまり、第2断熱部41bは第1断熱部41aよりも多くの断熱部材45が重ねられることで形成され、第3断熱部41cは第2断熱部41bよりも多くの断熱部材45が重ねられることで形成されている。
上述したように、断熱部41a〜41cは建物ユニット20ごとに設けられているため、断熱部材45も建物ユニット20ごとに設けられている。各建物ユニット20については、まず、1つの断熱部材45が1段目として天井面材28の上面全体に沿って延びるように載置され、1段目の断熱部材45の上面の一部に別の断熱部材45が2段目として載置され、さらに、2段目の断熱部材45の上面の一部に別の断熱部材45が3段目として載置される。この場合、1段目、2段目及び3段目の各断熱部材45のうち、全ての断熱部材45が設置された部分が第1断熱部41aに相当し、1段目及び2段目の各断熱部材45が設置された部分が第2断熱部41bに相当し、1段目の断熱部材45が設置された部分が第3断熱部41cに相当する。
階間空間35の床断熱層42については、天井断熱層41と上下が反対になるだけで、建物10の外周側から第1断熱部42a、第2断熱部42b、第3断熱部42cの順で配置されていることや、各断熱部42a〜42cが少なくとも1つの断熱部材45を含んで形成されていることなどは天井断熱層41と同じとされている。ただし、床断熱層42の第1断熱部42a及び第2断熱部42bにおいては、互いに重ねられている断熱部材45がそれぞれの当接面において接着剤やステープル等により接合されている。これにより、床断熱層42が床面材29の下面に対して取り付けられている構成でも、複数の断熱部材45を重ねることで第1断熱部42a及び第2断熱部42bを形成することができる。
ここで、階間空間35においては、天井断熱層41において天井小梁25を覆う部分が下方に向けて突出した状態になっているとともに、床断熱層42において床小梁26を覆う部分が上方に向けて突出した状態になっており、各断熱層41,42においてはそれぞれ第1断熱部41a,42aでの突出寸法が大きくなっている。さらに、一階部分14の天井小梁25と二階部分15の床小梁26とが上下に重なる位置に配置されている。以上により、第1断熱部41a,42aの突出部分同士が上下に重なっている部分においては、それら突出部分の離間距離が他の部分よりも小さくなっており、空気が建物内側に向けて流れにくくなっている。
この場合、外気により冷やされた空気や温められた空気が建物内側に流れ込みにくくなる。つまり、階間空間35において、屋内側部分と外気との温度差が外周側部分と外気との温度差よりも大きいという温度分布が保持されやすくなっている。このため、屋内側部分に第2断熱部41b,42bや第3断熱部41c,42cがあっても、外気により階間空間35を介して一階居住空間31や二階居住空間32の温度が変化するということを抑制できる。
建物10においては、建物10の断熱構造を管理する断熱構造管理システムが構築されている。ここでは、断熱構造管理システムについて図5を参照しつつ説明する。図5は断熱構造管理システムに関する電気的な構成を示すブロック図である。
図5に示すように、断熱構造管理システムは制御手段及び算出手段としてのコントローラ51を含んで構成されている。コントローラ51は、CPUや各種メモリからなるマイクロコンピュータを有しており、例えば一階居住空間31の内壁面に取り付けられている。また、コントローラ51は記憶部52を有しており、記憶部52には、天井断熱層41及び床断熱層42における断熱部41a〜41c及び断熱部42a〜42cの配置に関する断熱配置情報が記憶されている。コントローラ51には、階間空間35において大梁22,23や小梁25,26の温度を検出する温度検出手段としての梁温度センサ55と、報知音声の出力や報知画面の表示が可能な表示装置としての報知装置56とが接続されている。
梁温度センサ55は、階間空間35の大梁22,23及び小梁25,26において、外周側部分、屋内側部分、それらの中間部分のそれぞれに取り付けられており、それら梁温度センサ55の検出結果に基づいてコントローラ51が天井大梁22の温度分布図(例えば図4)を算出できる位置に配置されている。報知装置56は、例えば一階居住空間31の内壁面に取り付けられている。
コントローラ51は、算出した温度分布図と、記憶部52に記憶されている断熱部配置情報とに基づいて、階間空間35における断熱部材45の不足及び過多を判定し、その判定結果を報知装置56により報知させる。例えば冬期に、天井断熱層41の第2断熱部41bの設置領域において、天井大梁22又は天井小梁25の温度が許容範囲を超えて低い(第1断熱部41aの設置領域と同じ程度に温度が低い)部分があるか否かを判定し、許容範囲を超えて低い部分がある場合に、その部分について断熱部材45が不足していると判定するとともに、その旨を報知装置56により報知させる。また、断熱部材45が不足している部分については、断熱部材45の不足量も判定し、報知させる。
なお、冬期であるにもかかわらず、天井大梁22又は天井小梁25の温度が許容範囲を超えて高い部分がある場合には、その部分について断熱部材45が多過ぎる旨を報知させる。この場合、多過ぎる部分の断熱部材45を不足している部分に補充することが可能となり、新規の断熱部材45を使用せずに材料費を抑えることができる。また、床断熱層42についても、天井断熱層41と同様に断熱層形成の不足及び過多を判定するとともに、報知する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
天井断熱層41及び床断熱層42のそれぞれにおいて、高い断熱性を確保したい部分対しては第1断熱部41a,42aを配置し、断熱性が高くなくてもよい部分に対しては第2断熱部41b,42bを配置することができる。断熱性を高くしなくてもよい部分においては、第2断熱部41b,42bを配置しても居住空間31,32の断熱性が低下しにくい。このため、階間空間35において、断熱性を高くしたい外周側部分には第1断熱部41a,42aを配置することで、居住空間31,32の断熱性が著しく低下することを抑制した上で、断熱層41,42の全てを第1断熱部41a,42aにより形成した場合に比べてコスト低減を図ることができる。したがって、天井部36や床部37の断熱層41,42についてコスト低減を実現することと、居住空間31,32の断熱性を保持することとを両立できる。
階間空間35において、第1断熱部41a,42aが第2断熱部41b,42bよりも建物外側に配置されているため、外周側部分の方が屋内側部分よりも外気との温度差が小さいという不均一な温度分布に対して、居住空間31,32の断熱性が低下することを第1断熱部41a,42aにより抑制した上で、第2断熱部41b,42bの設置によってコスト低減を実現できる。
階間空間35については、一階居住空間31と二階居住空間32との間に設けられていることで、外気から熱気や冷気が伝わってくる方向が外壁側(水平方向)に限られ、屋内側部分の方が外周側部分よりも外気による温度変化が小さくなりやすいため、屋内側部分に第2断熱部41b,42bが設けられていても、その屋内側部分が外気温度により大きく温度変化してしまうということを抑制できる。
第2断熱部41b,42bについては、第1断熱部41a,42aに比べて厚み寸法が小さくされているため、材料の量を第1断熱部41a,42aよりも少なくできる。したがって、第2断熱部41b,42bを含んで形成された断熱層41,42の材料費をより確実に低減できる。
第1断熱部41a,42aは第2断熱部41b,42bよりも厚み寸法が大きくされているため、階間空間35において外壁に近い部分ほど上下方向における有効寸法(天井断熱層41と床断熱層42との離間距離)が小さくなり、空気の流れが生じにくくなる。このため、階間空間35においては、屋内側部分の方が外周側部分よりも外気との温度差が大きいという温度分布が保持されやすく、屋内側部分が外気温度により大きく温度変化してしまうということをより確実に抑制できる。
第1断熱部41a,42a及び第2断熱部41b,42bは、断熱部材45を複数重ねて形成されているため、第1断熱部41a,42a及び第2断熱部41b,42bを形成する際に、複数種類の断熱部材45を使い分けるという作業負担や、複数種類の断熱部材45を用意するというコスト負担を抑制できる。
一階部分14においてはリビング31A等の空間部の上方に、天井断熱層41において第1断熱部41aと第2断熱部41bとの境界部が配置されているため、空間部ごとに、断熱性を高くしたい部分と断熱性を高くしなくてもよい部分とが存在する場合に、それら部分の配置に合わせて第1断熱部41aと第2断熱部41bとを配置することができる。特に、階間空間35においては、空間部ごとに外周側部分が断熱性を高くしたい部分となり、屋内側部分が断熱性を高くしなくてもよい部分となるため、階間空間35の温度分布によって、空間部ごとの内部温度が一様にならないという不都合を第1断熱部41aにより抑制した上で、第2断熱部41bや第3断熱部41cによりコスト低減を実現できる。
同様に、二階部分15においては寝室32B等の空間部の下方に、床断熱層42において第1断熱部42aと第2断熱部42bとの境界部が配置されているため、断熱性を高くしたい部分と断熱性を高くしなくてもよい部分との配置に合わせて、第1断熱部42aと第2断熱部42bとを配置することができる。特に、階間空間35においては、空間部ごとに、外周側部分が断熱性を高くしたい部分となり、屋内側部分が断熱性を高くしなくてもよい部分となるため、階間空間35の温度分布によって、空間部ごとの内部温度が一様にならないという不都合を第1断熱部42aにより抑制した上で、第2断熱部42bや第3断熱部42cによりコスト低減を実現できる。
断熱構造管理システムにおいて、階間空間35の天井断熱層41及び床断熱層42について、第1断熱部41a,42a及び第2断熱部41b,42bの断熱性能の不足が報知装置56により報知されるため、住人等は居住空間31,32に居ながらにして、一階部分14の天井部36や二階部分15の床部37の断熱性を知ることができる。このため、建物10のリフォームや間取り変更を行った場合でも、リフォーム後の建物の形状や間取りに合わせて、居住空間31,32の断熱性を保持できるように第1断熱部41a,42a及び第2断熱部41b,42bの配置を変更することができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態では、階間空間35において一階部分14の天井面材28に対して天井断熱層41が設けられていない部分があるとともに、二階部分15の床面材29に対して床断熱層42が設けられていない部分がある。図8は、建物10の構成を示す概略縦断面図、図9は、一階部分14の天井部36を上から見た平面図である。
図8に示すように、建物10にはエアコン等の空調装置61が設けられている。空調装置61は、一階部分14においてはリビング31A及び和室31Bに設置されており、二階部分15においては子供部屋32A及び寝室32Bに設置されている。この場合、一階居住空間31のうち、空調装置61が設置されたリビング31A及び和室31Bが空調空間に相当し、空調装置61が設置されていない玄関31Cが非空調空間に相当する。同様に、二階居住空間32のうち、子供部屋32A及び寝室32Bが空調空間に相当し、納戸32Cが非空調空間に相当する。
階間空間35において、空調空間の上方又は下方には、上記第1の実施形態と同様に天井断熱層41及び床断熱層42が設けられているが、非空調空間の上方又は下方には、上記第1の実施形態とは異なり天井断熱層41及び床断熱層42が設けられていない。具体的には、一階部分14の玄関31Cの上方には、階間空間35において天井断熱層41が設置されていない非設置部分65が配置されている。また、二階部分15の納戸32Cの下方には、階間空間35において床断熱層42が設置されていない非設置部分66が配置されている。この場合、非設置部分65,66は、断熱層41,42において、第1断熱部41a,42a、第2断熱部41b,42b、第3断熱部41c,42cよりも断熱性が低い低断熱部分に相当する。
図9に示すように、天井断熱層41の非設置部分65においては、第1断熱部41a、第2断熱部41b及び第3断熱部41cのいずれも設置されておらず、非設置部分65は天井断熱層41に設けられた開口部に相当する。例えば、非設置部分65は、第2断熱部41bと第3断熱部41cとに跨るように形成された開口部となっている。
また、非設置部分65は、隣り合う建物ユニット20に架け渡された状態となっている。ここで、非設置部分65が配置されている各建物ユニット20においては、その非設置部分65を除いて断熱部材45が個別に設けられており、複数の建物ユニット20が組み合わされることで非設置部分65がドッキングラインDLを跨いだ状態となる。
ちなみに、一階部分14においては、玄関31Cに加えて廊下や倉庫などが非空調空間とされており、それら非空調空間の上方全体に天井断熱層41の非設置部分65が配置されている。
床断熱層42の非設置部分66においても、天井断熱層41の非設置部分65と同様に、第1断熱部42a、第2断熱部42b及び第3断熱部42cのいずれも設置されておらず、非設置部分66は床断熱層42に設けられた開口部に相当し、建物ユニット20ごとに断熱部材45が個別に設けられることで形成されている。
夏期において、各階における玄関31C等の非空調空間や階間空間35は、各階におけるリビング31A等の空調空間に比べて温度が高くなりやすいと考えられる。ここで、一階部分14の玄関31Cの上方には天井断熱層41の非設置部分65が配置されているため、その非設置部分65を通じて玄関31Cの熱が階間空間35に放出され、玄関31Cに熱がこもることが抑制される。さらに、二階部分15の納戸32Cの下方には床断熱層42の非設置部分66が配置されているため、その非設置部分66を通じて階間空間35の熱が納戸32Cに放出され、階間空間35に熱がこもることが抑制される。加えて、納戸32Cの熱は屋根裏空間39を通じて屋外に放出され、納戸32Cに熱がこもることが抑制される。
なお、二階部分15の天井部においては、納戸32Cの上方部分に対して断熱材が設けられていないことが好ましい。これにより、納戸32Cに熱がこもりにくくなる。
以上のように、階間空間35において玄関31Cに対して天井断熱層41の非設置部分65が配置されていること、及び納戸32Cに対して床断熱層42の非設置部分66が配置されていることにより、夏期において非空調空間及び階間空間35に熱がこもることを抑制できる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
二階部分15の床断熱層42においては、非空調空間としての納戸32Cの下方に非設置部分66が設けられているため、その非設置部分66を通じて納戸32Cと階間空間35との間で熱の授受が可能となる。このため、例えば夏期において、階間空間35の熱が非設置部分66を通じて納戸32Cに放出されることで、階間空間35に熱がこもることを抑制できる。ここで、住人等が納戸32C等の非空調空間に滞在する時間は、寝室32B等の空調空間に比べて短いため、階間空間35の熱放出先が二階居住空間32の納戸32Cであっても、人の快適さにとっては問題ないと考えられる。
一階部分14の天井断熱層41においては、非空調空間としての玄関31Cの上方に非設置部分65が設けられているため、その非設置部分65を通じて玄関31Cと階間空間35との間で熱の授受が可能となる。この場合、例えば夏期において、玄関31Cの熱が天井断熱層41の非設置部分65を通じて階間空間35に放出され、さらに、階間空間35から床断熱層42の非設置部分66を通じて納戸32Cに放出される。これにより、一階居住空間31の玄関31Cなどの非空調空間に熱がこもることを抑制できる。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態では、階間空間35に送風ファン71及び換気ファン72が設けられており、それらファン71,72が駆動することで階間空間35の換気が行われるようになっている。図10は階間空間35において一階部分14の天井部36を上から見た概略平面図である。
図10において、送風ファン71及び換気ファン72は、それぞれ電動モータ等の駆動部を有しており、駆動部の駆動に伴って回転する。また、送風ファン71及び換気ファン72は、建物ユニット20の天井大梁22の梁貫通孔22aに取り付けられており、梁貫通孔22aを通じた天井大梁22のユニット内側とユニット外側との通気を強制的に行う。なお、送風ファンは送風手段に相当する。また、梁貫通孔22a,23aは軽減孔に相当する。
建物10の外壁には、階間空間35に外気OAを取り込む取込口75と、階間空間35の内気を排気EAとして排出する排出口76とが設けられている。取込口75及び排出口76は、異なる建物ユニット20において建物外側に配置された梁貫通孔22aに対して、空調ダクトを介してそれぞれ接続されており、取込口75及び排出口76が接続された各梁貫通孔22aには換気ファン72がそれぞれ取り付けられている。取込口75側の換気ファン72は外気を取り込む向きに回転し、排出口76側の換気ファン72は内気を排出する向きに回転する。
階間空間35は、一階部分14の各建物ユニット20の天井大梁22及び二階部分15の各建物ユニット20の床大梁23により仕切られた状態となっており、建物ユニット20ごとに天井大梁22のユニット内側に空気が滞留しやすくなっている。そこで、本実施形態では、階間空間35を仕切る位置にある天井大梁22の梁貫通孔22aに送風ファン71が設けられており、送風ファン71が駆動することで、建物ユニット20ごとの天井大梁22の内側空間同士で強制的に通気が行われる。しかも、取込口75から取り込まれた外気が階間空間35における全ての建物ユニット20を通って排出口76から排出されるように換気経路が設定され、その換気経路上にある梁貫通孔22aのそれぞれに送風ファン71が設けられている。これにより、例えば夏期において、各送風ファン71及び各換気ファン72の駆動に伴って、階間空間35全体の熱気が屋外に好適に排出される。
本実施形態では、送風ファン71及び換気ファン72の動作制御を行う階間空間35の換気システムが構築されている。換気システムは、コントローラ51を含んで構成されており、コントローラ51には、送風ファン71及び換気ファン72が接続されている。また、コントローラ51には、外気温度を検出する外気温度センサと、階間空間35の内気温度を検出する内気温度センサとが接続されており、それら外気温度センサ及び内気温度センサは検出信号をコントローラ51に対して出力する。
コントローラ51は、例えば夏期において、階間空間35の内気温度が所定温度より高いか否かを判定し、高い場合に送風ファン71及び換気ファン72を駆動させる。これにより、階間空間35にこもった熱を排出口76から強制的に排出することができる。
また、階間空間35に送風ファン71が設けられている構成としては、換気ファン72に代えて温度調整装置73が階間空間35に設けられている構成があり、その構成について図11を参照しつつ説明する。図11は、図10と同様に、階間空間35において一階部分14の天井部36を上から見た概略平面図である。
図11において、温度調整装置73は、空気を温める加熱部及び空気を冷やす冷却部を有しており、階間空間35の温度調整を可能としている。この場合、温度調整装置73から吹き出された暖気又は涼気が階間空間35における全ての建物ユニット20を通るように循環経路が設定され、その循環経路上にある梁貫通孔22aのそれぞれに送風ファン71が設けられている。これにより、温度調整装置73から暖気又は涼気が吹き出された場合に、その暖気又は涼気は送風ファン71の駆動に伴って階間空間35全体に行き渡り、階間空間35の温度調整を好適に行うことができる。
この場合、温度調整装置73はコントローラ51に接続されており、コントローラ51は、冬期において温度調整装置73を運転させて階間空間35を温める。これにより、外気により階間空間35が冷やされて第2断熱部41b,42bや第3断熱部41c,42cを通じて居住空間31,32の温度が低下するということを抑制できる。また、コントローラ51は、夏期において温度調整装置73を運転させて階間空間35を冷やす。これにより、外気により階間空間35が熱せられて第2断熱部41b,42bや第3断熱部41c,42cを通じて居住空間31,32の温度が低下するということを抑制できる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
送風ファン71により階間空間35にて強制的に空気の流れが生じるため、天井小梁25及び床小梁26が上下に重なっている部分において、天井断熱層41と床断熱層42との離間距離が小さくて空気が流れにくいという不都合を回避できる。このため、冬期においては、温度調整装置73から吹き出された暖気を階間空間35全体に行き渡らせることが可能となるため、その暖気が第2断熱部41b,42bや第3断熱部41c,42cに積極的に付与され、付与された熱により居住空間31,32の暖房を行うことができる。また、夏期においては、温度調整装置73から吹き出された涼気を階間空間35全体に行き渡らせることが可能となるため、その涼気が第2断熱部41b,42bや第3断熱部41c,42cに積極的に付与され、付与された熱により居住空間31,32の冷房を行うことができる。
[他の実施形態]
本発明は上記各実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)上記各実施形態では、階間空間35に設けられた天井断熱層41及び床断熱層42に、第1断熱部41a,42aに加えて第2断熱部41b,42bが含まれているが、天井断熱層41及び床断熱層42のうち一方に、第1断熱部及び第2断熱部が含まれていてもよい。また、一階部分14の床下空間38や屋根裏空間39に設けられた床断熱層や天井断熱層に、第1断熱部に加えて第2断熱部が含まれていてもよい。床下空間38及び屋根裏空間39のいずれにおいても、第1断熱部と第2断熱部とが床面材又は天井面材に沿って横並びに配置されていればよい。
(2)上記第1の実施形態では、第2断熱部41b,42bが第1断熱部41a,42aの建物内側に配置されていたが、第2断熱部41b,42bは第1断熱部41a,42aの建物外側に配置されていてもよく、第1断熱部41a,42aと交互に横並びに配置されていてもよい。要は、第1断熱部41a,42aと第2断熱部41b,42bとが横並びに配置されていればよい。
(3)天井断熱層41及び床断熱層42は、第1断熱部41a,42a及び第2断熱部41b,42bを有していれば、第3断熱部41c,42cは有していなくてもよく、第3断熱部41c,42cよりも断熱性能の低い断熱部を更に有していてもよい。また、第2実施形態では、非設置部分65,66が低断熱部分として非空調空間の上方又は下方に設けられていたが、第2断熱部41b,42bよりも断熱性能の低い第3断熱部41c,42cが低断熱部分として非空調空間の上方又は下方に設けられていてもよい。
(4)第1断熱部41a,42a及び第2断熱部41b,42bの厚み寸法は、重ねる断熱部材45の数により設定されていたが、断熱部材45の厚み寸法自体により設定されていてもよい。例えば、第1断熱部41a,42a及び第2断熱部41b,42bをいずれも一段の断熱部材45により形成し、厚み寸法が大きい方の断熱部材45により第1断熱部41a,42aを形成し、厚み寸法が小さい方の断熱部材45により第2断熱部41b,42bを形成する。
(5)第1断熱部41a,42a及び第2断熱部41b,42bの厚み寸法は、全て同じにされていてもよい。例えば、断熱性能の異なる断熱シートを2種類用いて、断熱性能が高い方の断熱シートにより第1断熱部41a,42aを形成し、断熱性能が低い方の断熱シートにより第2断熱部41b,42bを形成する。
(6)上記各実施形態では、天井断熱層41及び床断熱層42の断熱性能が、建物外側から建物内側に向けて段階的に小さくされているが、連続して小さくされていてもよい。つまり、断熱層41,42の厚み寸法が、建物外側から建物内側に向けて一定の割合で徐々に小さくされていてもよい。
(7)上記第3の実施形態では、階間空間35において送風ファン71が天井大梁22の梁貫通孔22aに取り付けられていたが、送風ファン71は、床大梁23の梁貫通孔23aに取り付けられていてもよい。