JP2018184810A - 空調システム及び家屋 - Google Patents

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【課題】一戸建て住宅などの建物において、複雑なダクト配管の必要がなく、優れた断熱性能による省エネルギー化、熱損失の低減を実現でき、温度差をなくし家全体を均一に快適な温度とすることが可能な空調システム及び家屋を提供する。【解決手段】1つ又は複数の床部、屋根部及び壁部を備え、床部、屋根部又は天井部、及び壁部で囲まれた居住空間と、床部のうち、最下層の床部の下側に画成された床下空間と、屋根部の直下に画成された小屋裏空間と、を有する家屋に適用される換気システムであって、縦方向へ空気を通過させる通気口と、床下空間と小屋裏空間にそれぞれ配された温度・湿度調節装置を備え、寒冷期には、床下空間に配された温度・湿度調節装置によって暖められた暖気を、通気口を介して前記居住空間に供給し、温暖期には、小屋裏空間に配された温度・湿度調節装置によって冷やされた冷気を、通気口を介して前記居住空間に供給することを特徴とする空調システム。【選択図】図5

Description

本発明は、空調システム及び家屋に関する。特に、本発明は、高気密高断熱の一戸建て家屋において、複雑なダクト配管を必要とせず、部屋の空調を行う空調システム及び家屋に関する。
化石燃料の枯渇、化石燃料を大量に使用することによる大気汚染や二酸化炭素による地球温暖化が大きな社会問題となっている現在、省エネルギー化の必要性はますます高まっている。中でも、住宅やビルでのエネルギー消費量は冷暖房を利用した快適な生活空間を望む傾向が強まるとともに上昇していることから、建物の高気密高断熱化による省エネルギー化が求められている。
高気密高断熱住宅のメリットを最大限に活かすことができるのが全館空調と言われている。そして、市販の壁掛けルームエアコン1台で冷暖房ができ、同時に換気、空気浄化、加湿、除湿を行うことができる、省エネで快適な室内環境を可能にした次世代全館空調システムが提案されている(例えば特許文献1、特許文献2)。この全館空調システムでは、例えば図7に示すように、ダクトを全部屋にわたってタコ足のように張り巡らせ、空気をダクトで引き回すことにより換気及び空調(冷房、暖房)を行っている。
特許第5094894号明細書 特許第5067769号明細書
しかしながら、この全館空調システムでは、空気をダクトで引き回すので、換気という観点からは確実性が高いが、以下のような欠点がある。
例えばダクトを全部屋にわたってタコ足のように張り巡らせなければならず、配管が複雑になるとともに初期投資が高価である。空調ユニットの全熱交換装置自体の交換効率は、近年の性能向上によって改良されているが、構造上、部屋全体の熱交換効率には限界がある。また、定期的にフィルターを交換しなければならないなど、メンテナンスの手間やコストがかかり面倒である。
また、暖房・冷房で快適な居室と、暖房・冷房のない脱衣所や浴室との温度差が大きいと、移動のたびに不快に感じ、熱効率も悪い。特に寒冷期には、高齢者にとってはいわゆるヒートショックの問題もある。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、本発明の目的は、一戸建て住宅などの建物において、複雑なダクト配管の必要がなく、優れた断熱性能による省エネルギー化、熱損失の低減を実現でき、温度差をなくし家全体を均一に快適な温度とすることが可能な空調システム及び家屋を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討を続けた結果、寒冷期には、床下空間に配された温度・湿度調節装置によって暖められた暖気を、通気口を介して居住空間に供給し、また温暖期には、小屋裏空間に配された温度・湿度調節装置によって冷やされた冷気を、通気口を介して居住空間に供給することで、上記目的を達成することができることに想到し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
1つ又は複数の床部、屋根部及び壁部を備え、
前記床部、前記屋根部又は天井部、及び前記壁部で囲まれた居住空間と、
前記床部のうち、最下層の床部の下側に画成された床下空間と、
前記屋根部の直下に画成された小屋裏空間と、を有する家屋に適用される換気システムであって、
縦方向へ空気を通過させる通気口と、
前記床下空間と前記小屋裏空間にそれぞれ配された温度・湿度調節装置を備え、
寒冷期には、床下空間に配された温度・湿度調節装置によって暖められた暖気を、前記通気口を介して前記居住空間に供給し、
温暖期には、前記小屋裏空間に配された温度・湿度調節装置によって冷やされた冷気を、前記通気口を介して前記居住空間に供給することを特徴とする空調システム。
[2]
寒冷期には、前記床下空間に配された前記温度・湿度調節装置によって暖められた暖気と、屋外から給気した冷気とを該床下空間で混合して所定の温度に調整した空気を、前記通気口を介して前記居住空間に供給し、
温暖期には、前記小屋裏空間に配された前記温度・湿度調節装置によって冷やされた冷気と、屋外から給気した暖気とを該小屋裏空間で混合して所定の温度に調整した空気を、前記通気口を介して前記居住空間に供給する、[1]に記載の空調システム。
[3]
前記通気口は、床部、天井部、巾木部のいずれかに設けられている、[1]または[2]に記載の空調システム。
[4]
前記通気口は、ガラリ、スリットおよび格子であり、
床下空間に配された温度・湿度調節装置によって暖められた暖気を、前記ガラリおよびスリットを介して前記居住空間に供給し、
小屋裏空間に配された温度・湿度調節装置によって冷やされた冷気を、前記スリット、ガラリおよび格子を介して前記居住空間に供給する、[1]〜[3]のいずれかに記載の空調システム。
[5]
複数の床部を有し、上層階と下層階とをつなぐ階段が配された階段室を有する、[1]〜[4]のいずれかに記載の空調システム。
[6]
前記階段室とは別の、上層階と下層階とをつなぐ吹き抜け空間をさらに有する、[5]に記載の空調システム。
[7]
前記小屋裏空間に配された換気扇を備える、[1]〜[6]のいずれかに記載の空調システム。
[8]
前記家屋の基礎の全面が断熱化されている、[1]〜[7]のいずれかに記載の空調システム。
[9]
屋根部が高断熱化されている、[1]〜[8]のいずれかに記載の空調システム。
[10]
[1]〜[9]のいずれかに記載の換気システムを備えた家屋。
本発明によれば、一戸建て住宅などの建物において、寒冷期には、床下空間に配された温度・湿度調節装置によって暖められた暖気を、通気口を介して居住空間に供給する。また温暖期には、小屋裏空間に配された温度・湿度調節装置によって冷やされた冷気を、通気口を介して居住空間に供給することで、複雑なダクト配管の必要がなく、優れた断熱性能による省エネルギー化、熱損失の低減を実現でき、温度差をなくし家全体を均一に快適な温度とすることが可能な空調システム及び家屋を提供することができる。
本発明の換気システムが適用される家屋の一例を示す正面図および側面図である。 本発明の換気システムが適用される家屋の一例を示す1階平面図である。 本発明の換気システムが適用される家屋の一例を示す2階平面図である。 本発明の換気システムが適用される家屋の一例を示す小屋裏平面図である。 本発明の換気システムにおいて空気の流れを説明するための断面図である。 通気口の一例を示す断面図である。 従来の全館空調システムの一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明の換気システムは、1つ又は複数の床部、屋根部又は天井部、及び壁部を備え、床部、屋根部及び壁部で囲まれた居住空間と、床部のうち、最下層の床部の下側に画成された床下空間と、屋根部の直下に画成された小屋裏空間と、を有する一戸建て住宅(家屋)に適用される。
なお、以下の説明では2階建ての家屋を例に挙げて説明するが、床下空間を有する家屋であれば、1階建て(平屋建て)の家屋、及び3階建て以上の家屋においても、本発明は同様に適用可能である。
図1〜図5は、本発明の換気システムが適用される家屋の一例を示す図であり、図1は全体外観を示す正面図および側面図、図2は1階平面図、図3は2階平面図、図4は小屋裏平面図である。図5は、本発明の換気システムにおいて空気の流れを説明するための、図2中X−X線における断面図である。
家屋1は、基礎部10、床部(第1床部20、第2床部21、第3床部22)、壁部30、妻壁部31(庇直下の壁部)、及び、屋根部40を有している。基礎部10と第1床部20とで囲まれた空間が床下空間11を成しており、床部20,21,22及び壁部30で囲まれた空間が、居住空間23,24(1階の居住空間23,2階の居住空間24)を成している。床部22、屋根部40及び壁部30で囲まれた空間が、小屋裏空間41(ロフト空間)を成している。天井部(床部22)が張られず屋根部40まで吹き抜けになっていてもよい。居住空間23,24は、間仕切り壁32によって複数の部屋あるいは廊下などに区画されている。また、1階と2階、2階とロフトとを結ぶ階段が設けられ階段室28となっている。さらに、1階と2階とを貫通する吹き抜け29が設けられていてもよい。
なお、以下の説明では、上述した床下空間11及び居住空間23,24、小屋裏空間41を含む、家屋1の内側を「室内」とし、家屋1の外側を「室外」とする。
そして本実施形態の空調システムでは、床下空間11と小屋裏空間41に、それぞれ温度・湿度調節装置12,42が配されている。寒冷期には、床下空間11に配された温度・湿度調節装置12によって暖められた暖気を、通気口を介して居住空間23,24に供給する。また温暖期には、小屋裏空間41に配された温度・湿度調節装置42によって冷やされた冷気を、通気口を介して居住空間23,24に供給する。
本実施形態では、床下空間11と小屋裏空間41にのみ、温度・湿度調節装置12,42を配している。各居室には温度・湿度調節装置を配していない。温度・湿度調節装置が、床下空間11と小屋裏空間41との2台のみで済むため、初期費用やランニングコストを低減することができる。
このような温度・湿度調節装置12,42としては、放熱式暖房システム等でもよいが、効率よく空気の冷暖房ができる点から、エアーコンディショナーが好ましい。
特に、本発明の換気システムが適用される家屋1は、高気密高断熱住宅であることが好ましい。
具体的に、本実施形態の家屋において、基礎部10、特に基礎スラブの全面が断熱構造を有していることが好ましい。従来では、むき出しの基礎スラブに熱を奪われ、温まるまでに時間がかかり、エネルギーの大きなロスとなっていた。基礎スラブの全面が、断熱構造とされていることで、暖房エネルギーを効率的に利用可能になる。このような基礎スラブの全面断熱は、寒冷地以外の一般的な間歇運転による暖房では特に効果的である。
さらに、屋根部40も高断熱化されていることが好ましい。床下空間11から上昇してきた暖気の熱を逃がさずエネルギーを効率的に利用可能となる。
図5において暖気の流れを実線矢印で示している。本実施形態の換気システムでは、床下空間11に温度・湿度調節装置12(例えばエアーエアーコンディショナー)を配し、寒冷期には、この温度・湿度調節装置12によって空気を暖める。そして暖められた空気(暖気)を床下空間11から居住空間23,24に供給する。すなわち、床下空間11に配された1台の温度・湿度調節装置12で家全体を暖房する。居住空間23,24と比べて狭い床下空間11に温度・湿度調節装置12を配置することで熱効率が向上する。また、床下空間11に配置することで、騒音の問題もない。
特に、例えば建物がRC(鉄筋コンクリート)造りである場合、床下空間11に温度・湿度調節装置12を配することで、RCの熱容量を利用することができ、家屋1の蓄熱性を高めることができる。
さらに、基礎スラブの全面が断熱構造を有していることで、床下空調エリアを高断熱化することができ、暖房エネルギーを効率的に利用可能になる。
なお、床下空間11に及び温度・湿度調節装置12が配置されるので、温度・湿度調節装置12のメンテナンスのための点検口が必要となる。
床下空間11で暖められた空気(暖気)を通気口(例えば後述するガラリ26およびスリット27)を介して居住空間23,24に供給することで、家屋全体に暖気をくまなく配分できる。また、床下の暖気によって床部も暖められるため、安価な輻射式である床暖房システムとしても有効である。
また、基礎部10には換気口13が設けられており、この換気口13を通じて屋外の新鮮な外気が取り入れられ(給気)、室内の空気が屋外へ排出される(排気)。
寒冷期には、床下空間11に配された温度・湿度調節装置12によって暖められた暖気と、屋外から給気した冷気とを、床下空間11で予め混合して所定の温度に調整した空気を、居住空間23,24に供給することが好ましい。
温度・湿度調節装置12によって調節された暖気をそのまま居住空間23,24に供給すると、気流の熱さ(熱気)を感じ不快なこともあるが、人のいない床下空間11で暖気を外気の冷気と混合してから供給することで、各空間に供給される空気の温度が、求める室温に近くなり、気流の熱さを感じにくく、快適性を高めることができる。
図5において冷気の流れを点線矢印で示している。本実施形態の換気システムでは、小屋裏空間41に温度・湿度調節装置42(例えばエアーコンディショナー)を配し、温暖期には、この温度・湿度調節装置42によって空気を冷却する。そして冷却された空気(冷気)を、通気口を介して小屋裏空間41から居住空間23,24に供給する。すなわち、小屋裏空間41に配された1台の温度・湿度調節装置42で家全体を冷房する。小屋裏空間41の空気を冷却し、天井裏を冷やすことで、安価な冷輻射を実現することができる。また、居住空間23,24の上部を冷却することで、頭寒足熱により、快適性を高めることができる。そして冷却された空気(冷気)を居住空間23,24に供給することで、家屋全体に冷気をくまなく配分できる。冷気は、通気口(例えば後述するガラリ、床格子22aおよびスリット27)を介して居住空間23,24まで供給される。
小屋裏空間41にパイプファン43(換気扇)を備え、パイプファン43により小屋裏空間41に冷気を送ることが好ましい。パイプファン43を設けることにより、区画された小屋裏空間41に確実に冷気を送り込むことができる。
また、パイプファン43を備えることで、寒冷期、中間期も空気循環を促し、室内空気を新鮮に保つことができる。
屋根部40近傍には換気口(図示略)が設けられており、この換気口を通じて屋外の新鮮な外気が取り入れられる(給気)。室内の空気は各部屋から屋外へ排出される(排気)。そして、例えば床下空間11の熱交換換気装置の近傍に切替ダンパー(図示略)が設けられており、給気した新鮮な空気を、床下空間12に送ることと、小屋裏空間41に送ることとが、切替ダンパーにより切り替えられる。
温暖期には、小屋裏空間41に配された温度・湿度調節装置42によって冷やされた冷気と、屋外から給気した暖気とを、小屋裏空間41で予め混合して所定の温度に調整した空気を、居住空間23,24に供給することが好ましい。
温度・湿度調節装置によって調節された冷気をそのまま居住空間23,24に供給すると、気流の冷たさ(ヒヤリ感)を感じ不快なこともあるが、冷気を外気と混合してから供給することで、各空間に供給される空気の温度が、求める室温に近くなり、気流の冷たさを感じにくく、快適性を高めることができる。
図4に示すように、第3床部22の一部は、縦方向へ空気を通過させる通気口として床格子22aとされている。図2および図3に示すように、第1床部20、天井部には、それぞれ、縦方向へ空気を通過させる通気口26,27が設けられている。
通気口26,27が設けられる位置は、特に限定されるものではないが、例えば、通気口26がカーペットや家具等で覆われたりしないように、部屋の端部、特に、外壁側に配されていることが好ましい。
通気口26,27は、区画された各部屋に少なくとも1つは設けられていることが好ましく、階全体でみれば、外壁に沿ってできるだけ均等になるように配されていることが好ましい。これにより、各階において均一に空気を循環することができる。
通気口26,27として具体的には、第1床部20に設けられたガラリ26、および、天井部に設けられたスリット27である。床下空間11からの暖気は、ガラリ26を通じて各部屋に供給され、小屋裏空間41からの冷気は、床格子22aおよびスリット27を通じて各部屋に供給される。
また、例えば図6に示すように、第1床部20において、巾木部33a,33bと壁部30との間に、床下空間11からの暖気を通す通気口34が設けられていてもよい。
図2に示すように、ガラリ26は、リビング等の居室だけではなく、脱衣所、廊下、トイレなどにも配置されていることが好ましい。脱衣所、廊下、トイレなども暖めて室内温度差をなくすことで、部屋移動の際の温度差による不快感をなくし、特にヒートショックを防止することができる。暖気をガラリ26を通じて供給することで、ゆっくりと家全体に暖かい空気を循環させることができる。
図3に示すように、スリット27は、壁に沿って区画1面に設けられていることが好ましい。スリット27を壁に沿って設けることで、壁面全体を冷やすことができ冷房効率を上げることができる。また、冷たい気流を感じずに冷気を供給できるので快適性を高めることができる。
また、下層階と上層階とをつなぐ階段が配された階段室28は、空気の移動に大きな役割をはたす。さらに、階段室28とは別に、上層階と下層階とをつなぐ吹き抜け29があれば、より効率よく空気を移動することができるため好ましい。均一に空気を循環する観点から、階段室28と吹抜け29とは、できるだけ離れた位置にあることが好ましい。階段室28や吹抜け29のように大きな空間があることで、快適な空気を、家全体に穏やかに行き渡らせることができる。
本実施形態の換気システムが適用される家屋において、屋根部40は、二つの傾斜面が山形に合わされた、いわゆる切妻屋根であることが好ましい。また換気口は屋根部40の最も高くなる部位近傍に設けられていることが好ましい。屋根部40を切妻構造とすることで、屋根部40の斜面に沿って空気の流れを形成することができ、換気口からの換気(特に汚れた空気の排気)を効率よく行うことができる。
また例えば各部屋の天井には、換気口が設けられている(図示略)。このとき、換気口側が高くなるように、天井部が傾斜していることが好ましい。天井部の斜面に沿って空気の流れを形成することができ、換気口からの換気(特に汚れた空気の排気)を効率よく行うことができる。各部屋に設けられた換気口は、主に排気用の吸い込み口であり、給気用ではない。給気による気流を感じないので、不快感がない。
各部屋からの換気口はダクトを通じて換気口に接続されている(図示略)。
このように、本発明の空調システムでは、寒冷期には、床下空間に配された温度・湿度調節装置によって暖められた暖気を、床部に設けられた通気口を介して居住空間に供給する。また温暖期には、小屋裏空間に配された温度・湿度調節装置によって冷やされた冷気を、通気口を介して居住空間に供給する。
これにより本発明の空調システムでは、寒くなりすぎず、暑くなりすぎず、1台の温度・湿度調節装置で家全体を快適にできる。また、ゆっくりと流れる快適な気流が、高断熱の居住空間をくまなく循環するため、温度分布にムラがなく、家全体を快適な温度とすることができる。
また、本発明の空調システムでは、複雑なダクト配管の必要がなく、優れた断熱性能による省エネルギー化が実現でき、熱損失の低減が実現できる。複雑なダクトを配さないことにより、構造が簡単になるとともに、初期費用やメンテナンスの手間を抑えることができるなど、メリットは大きい。また、複雑なダクト工事の必要がなくなり、間取りプラン上の制約も少なくなる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明による空調システムを用いることで、省エネルギー化が実現でき、熱損失の低減が実現できるものとなり、高気密高断熱住宅における全館空調システムとして広く利用することができる。
1 :家屋
10 :基礎部
11 :床下空間
12 :温度・湿度調節装置
13 :換気口
20 :第1床部
21 :第2床部
22 :第3床部
22a :床格子
23 :居住空間(1階)
24 :居住空間(2階)
26 :通気口(ガラリ)
27 :通気口(スリット)
28 :階段室
29 :吹き抜け
30 :壁部
32 :間仕切り壁
33a,33b :巾木部
34 :通気口
40 :屋根部
41 :小屋裏空間(ロフト空間)
42 :温度・湿度調節装置
43 :パイプファン

Claims (10)

  1. 1つ又は複数の床部、屋根部及び壁部を備え、
    前記床部、前記屋根部又は天井部、及び前記壁部で囲まれた居住空間と、
    前記床部のうち、最下層の床部の下側に画成された床下空間と、
    前記屋根部の直下に画成された小屋裏空間と、を有する家屋に適用される換気システムであって、
    縦方向へ空気を通過させる通気口と、
    前記床下空間と前記小屋裏空間にそれぞれ配された温度・湿度調節装置を備え、
    寒冷期には、床下空間に配された温度・湿度調節装置によって暖められた暖気を、前記通気口を介して前記居住空間に供給し、
    温暖期には、前記小屋裏空間に配された温度・湿度調節装置によって冷やされた冷気を、前記通気口を介して前記居住空間に供給することを特徴とする空調システム。
  2. 寒冷期には、前記床下空間に配された前記温度・湿度調節装置によって暖められた暖気と、屋外から給気した冷気とを該床下空間で混合して所定の温度に調整した空気を、前記通気口を介して前記居住空間に供給し、
    温暖期には、前記小屋裏空間に配された前記温度・湿度調節装置によって冷やされた冷気と、屋外から給気した暖気とを該小屋裏空間で混合して所定の温度に調整した空気を、前記通気口を介して前記居住空間に供給する、請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記通気口は、床部、天井部、巾木部のいずれかに設けられている、請求項1または2に記載の空調システム。
  4. 前記通気口は、ガラリ、スリットおよび格子であり、
    床下空間に配された温度・湿度調節装置によって暖められた暖気を、前記ガラリおよびスリットを介して前記居住空間に供給し、
    小屋裏空間に配された温度・湿度調節装置によって冷やされた冷気を、前記スリット、ガラリおよび格子を介して前記居住空間に供給する、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の空調システム。
  5. 複数の床部を有し、上層階と下層階とをつなぐ階段が配された階段室を有する、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の空調システム。
  6. 前記階段室とは別の、上層階と下層階とをつなぐ吹き抜け空間をさらに有する、請求項5に記載の空調システム。
  7. 前記小屋裏空間に配された換気扇を備える、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の空調システム。
  8. 前記家屋の基礎の全面が断熱化されている、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の空調システム。
  9. 屋根部が高断熱化されている、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の空調システム。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の換気システムを備えた家屋。
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