JP2013133573A - 弾性経編地 - Google Patents

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Abstract

【課題】スポーツや体型補正、姿勢補正向けなどのストレッチ素材に好適な弾性経編地を提供する。
【解決手段】弾性糸と非弾性糸から交編されてなる弾性経編地であって、タテ方向の伸長力が当該弾性経編地における他の領域よりも相対的に大きい帯状をなし、弾性糸が2枚以上の筬で編成されてなり、該弾性糸の少なくとも一つの組織が鎖編群からなる一または複数の第1領域11と、第1領域11に連なるベースの弾性編地であり、第1領域11よりもタテ方向の伸長力が小さい第2領域12と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、弾性糸と非弾性糸から交編されてなる弾性経編地に関する。
近年、スポーツ用のアンダーウエアには、運動時の激しい身体の動きに対して、動きを阻害せず、追従する伸縮性能や、また筋肉の振動を抑制するサポート性が要求されるようになってきている。このためには、腕や脚部などの間接部分の可動域は着圧を低くするとともに、その以外の筋肉部分を締め付ける必要があった。
従来、スポーツ用のアンダーウェアに上述したサポート性を持たせるための技術として、互いに応力が異なる編地を2種類以上選び、縫製でつなぎあわせる技術が知られている。しがしながら、この方法の場合には、縫い目があることで縫い代や縫い目のストレッチ特性が制限されたり、皮膚に食い込む等の問題により身体の動きへの追従性が悪くなるという問題があった。
また、スポーツ用のアンダーウェアに上述したサポート性を持たせるための技術として、フラットシーマという特殊な縫製方法により、縫い目や縫い代を小さくする技術も知られている。しかしながら、この技術では縫い目が完全に消失するわけではないため、その効果には限界があった。
また、体型補整用のアンダーウェアに適用される技術として、大腿部の周囲に強く締め付けるストレッチ素材を選定する一方、臀部の頂点付近には締め付け力の弱いストレッチ素材を選定し、縫製によって両素材をつなぎ合わせる技術が知られている。この技術によれば、着用者の臀部を盛り上げるとともに大腿部を締めることによってボディラインにメリハリを持たせ、ヒップアップ効果や美尻効果を得ることが出来る。しかしながら、この技術では、縫製部分が皮膚に食い込むため、アンダーウェアを脱いだ後、着用者の体に縫製部分の跡が残ってしまうという大きな問題があった。
ところで、編地の一部の領域の抵抗力を高める方法として、例えば特許文献1には、部分的に弾力性のある合成樹脂を付与する技術が記載されている。この技術では、合成樹脂を付与した部分の編み目が塞がって通気性が低下することにより、着用時の蒸れ感が増加するという問題があった。
このような特許文献1の技術の問題を解消するための技術として、編組織の変化によって一部の領域の抵抗力を高めることが検討されている。例えば、特許文献2には、ジャガードの経編機を用いて、生地内に抵抗力の強い部分と弱い部分の組織を作成する技術が開示されている。また、特許文献3には、抵抗力の強い部分に、弾性糸の二目編組織を用いて、混率を上げる技術が開示されている。
特許第4058458号公報 特許第3023354号公報 特開2010−070876号公報
ところで、弾性糸混の弾性経編地は、加工工程で、シワ取り、幅出し、カール防止、品位向上、寸法安定性付与のため、染色前に予備熱セット、染色後に仕上げ熱セットを行う必要がある。熱セットで幅方向に生地を引っ張る際には、応力の低い部分が優先的に伸長されて応力が増大する。このため、熱セットで幅方向に生地を引っ張ると応力差が小さくなってしまい、十分な効果が得られない上、寸法安定性が低下したり、生地として好適なソフトなストレッチ性を得ることが困難であった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、スポーツや体型補正、姿勢補正向けなどのストレッチ素材に好適な弾性経編地を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る弾性経編地は、弾性糸と非弾性糸から交編されてなる弾性経編地であって、タテ方向の伸長力が当該弾性経編地における他の領域よりも相対的に大きい帯状をなし、弾性糸が2枚以上の筬で編成されてなり、該弾性糸の少なくとも一つの組織が鎖編群からなる少なくとも一つの第1領域と、前記第1領域に連なるベースの弾性編地であり、前記第1領域よりもタテ方向の伸長力が小さい第2領域と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る弾性経編地は、上記発明において、前記第2領域は、タテ方向の60%伸張時の伸長力が1.0N以上10.0N以下であり、かつタテ方向およびヨコ方向の伸長回復率がそれぞれ70%以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る弾性経編地は、上記発明において、前記第1領域は、タテ方向の60%伸長時の伸長力が前記第2領域の伸長力の2.0倍以上10.0倍以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る弾性経編地は、上記発明において、前記第1領域は、タテ方向の20%伸長時の伸長力が前記第2領域のタテ方向の20%伸長時の伸長力の1.5倍以上10.0倍以下であることを特徴とする。
本発明によれば、タテ方向の伸長力が他の領域よりも相対的に大きい帯状をなし、弾性糸が2枚以上の筬で編成されてなり、該弾性糸の少なくとも一つの組織が鎖編群からなる少なくとも一つの第1領域を備えているため、伸長力比の高い生地を得ることができる。したがって、スポーツや体型補正、姿勢補正向けなどのストレッチ素材に好適な弾性経編地を提供することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る弾性経編地の表面の構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)を説明する。なお、以下の説明で参照する図面は模式的なものである。
図1は、本発明の一実施の形態に係る弾性経編地の表面の構成を示す図である。同図に示す弾性経編地1は、弾性糸と非弾性糸とが交編されてなる。弾性経編地1は、タテ方向の伸長力が当該弾性経編地における他の領域よりも相対的に大きい帯状をなし、弾性糸が2枚以上の筬で編成されてなり、該弾性糸の少なくとも一つの組織が鎖編群からなる第1領域11と、第1領域11に連なるベースの弾性編地であり、第1領域11よりもタテ方向の伸長力が小さい第2領域12と、を備える。図1に示す場合、第1領域11が一つでその両側に第2領域12が設けられているが、第1領域11および第2領域12の個数はこれに限定されるわけではない。
弾性経編地1に適用する弾性糸の素材は特に限定されるものではなく、例えばポリウレタン弾性繊維、ポリエーテル・エステル弾性繊維、ポリアミド弾性繊維、ポリオレフィン弾性繊維、もしくは、天然ゴム、合成ゴム、半合成ゴムからなる糸状のいわゆるゴム糸、合成繊維にゴムをデッピングしたり、コーティングした特殊繊維などを使用することができる。このうち、一般の弾性経編地に広く利用されており、編立性が良好で、製品とした時に優れた伸度および回復特性を発揮するポリウレタン弾性繊維が特に好適である。
また、弾性経編地1に適用する非弾性糸の素材も特に限定されるものではなく、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリトリメンチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系合成繊維、ナイロンなどのポリアミド系合成繊維などを使用することができる。また、非弾性糸の素材として、前述した繊維に酸化チタン等の添加物を含ませたものを使用してもよいし、吸湿性向上等の機能性付与のためにポリマー改質した繊維も使用してもよい。また、非弾性糸の単繊維単位の断面形状も規定されるものではなく、丸形、三角形、八葉形、扁平形、Y形に代表される様々な異形断面糸も使用することができる。さらに、非弾性糸として、粘度が異なるポリマーからなる芯鞘またはサイドバイサイド型の複合糸を使用することもできる。また、これらの原糸に仮撚加工を施した仮撚加工糸を用いても良い。さらには、ポリアクリルニトリル、ポリプロピレンなどの合成繊維、レーヨン、ポリノジック、キュプラなどの再生繊維、アセテート、トリアセテートなどの半合成繊維、綿、麻、羊毛、絹などの天然繊維などを要求特性に合わせて使用すれば良い。このように、非弾性糸としては、用途に応じて最適な素材を適宜選定すれば良い。
弾性経編地1は、トリコット編機、ラッセル編機にて編成可能であるが、筬数は、少なくとも非弾性糸で1枚、弾性糸で2枚使用するため、最低3枚以上の筬を有することが必要である。編機のゲージについては、特に限定されないが、使用する繊維の太さに応じて24〜40ゲージの編機のいずれかを適宜選択すれば良い。
弾性経編地1は、少なくとも2枚以上の筬で弾性糸と非弾性糸を用いたベースとなる弾性経編地を編成し、第1領域11を作成するために、新たな1枚の筬で弾性糸を鎖編群の組織で編成する。
例えば、フロントの筬に非弾性糸を1−0/2−3の組織で全通しとし、ミドルの筬に弾性糸を1−2/1−0の組織で全通しとし(すなわち、2枚の筬でベース生地となるハーフトリコット組織を編成し)、バックの筬に配する弾性繊維の組織を1−0/0−1の開き目の鎖編組織で全通しとし、かつ本バックの筬に配する弾性繊維の糸本数(例えば300本や600本)を第1領域11の帯幅に合わせて調整して編成すれば良い。この場合、ベースの弾性編地である第2領域12はハーフトリコットの伸長特性を有し、第1領域11は、弾性糸の鎖編組織を組み合わせた分だけ、伸長力が大きくなる。また、フロントの筬とバックの筬でベース生地の組織を編成し、ミドルの筬で第1領域11を形成するように編成しても良く、さらに、4枚筬、5枚筬などの多数の筬を用いて第1領域11と第2領域12を形成しても良い。
弾性経編地1は、上述した組織に限定されるものでは無く、例えば、フロントの筬とミドルの筬で形成するベース生地の組織は、ダブルデンビーやサテン、アトラスなど要求される特性に合わせて組織を選定することができる。例えば、弾性経編地1に通気性が要求される場合にはメッシュ組織を選定すればよく、3枚以上の筬を用いてピケなどの柄ものとしても良い。
弾性経編地1は、伸長力の大なる帯状領域である第1領域11を有するが、この優れた点として、所望の箇所に、所望の幅の帯状領域を形成できる点を挙げることができる。第1領域11は、弾性糸の鎖編組織を独立する筬で形成することで編成される。そこで、使用する弾性糸の糸本数を調整することで、所望の幅を有する第1領域11を編成することができる。一般的には、幅が7インチ、14インチ、21インチのビームが使用されるが、特注ビームを製造すれば、任意の糸本数に対応可能であり、任意の幅の第1領域を形成することが可能となる。また、ビームはシャフトを通して編機にセッティングするが、スペーサや空ビームを使用することで、任意の位置にセッテイングすることが可能であり、すなわち、所望の位置に第1領域11を形成することができる。
製編された生機の熱処理、精練、染色等の加工は、特に限定されるものではなく、使用する素材構成や用途によって適した一般的な加工工程および加工条件によって実施すれば良い。
ただし、ポリウレンタンなどの弾性糸混の弾性経編地1は、加工工程でシワ取り、幅出し、カール防止、品位向上、寸法安定性付与のため、染色前に予備熱セット、染色後に仕上げ熱セットを行う必要がある。この加工工程では、幅方向に引っ張ってセットを行うため、幅方向に伸長力差が大きい生機の場合、伸長力の低い部分、即ちベース生地部分が優先的に引き伸ばされて伸長力が増大して着用感が悪化したり、寸法安定性が低下してしまう恐れがある。本願の発明者は、この問題を解決するために創意工夫した結果、第1領域11を形成する弾性糸の編組織として、鎖編群から選ばれる組織を用いることが必要であることを明らかにすることができた。以下、この点について詳細に説明する。
一般的な鎖編組織は、開き目組織の10/01と閉じ目組織の10/10であるが、これらの組織は、隣の糸と接結されない、すなわちシンカーループが形成されないことが特徴である。幅方向において、低伸長時の伸長力への影響が小さく、前述の熱セット時にも、適度に引っ張ることが可能であり、ベース生地部の伸度特性を維持することが可能となる。鎖編はタテ方向への拘束力が高いため、タテ方向への応力がアップする。また、弾性経編地の幅方向への応力は、ヨコ方向に繋がるシンカーループの影響が大きいものの、ニードルループも影響する。特に、セットにより、ある程度シンカールプが伸長された後は、ニードルループの影響も増大する。
このように、本実施の形態では、第1領域11を形成する弾性糸の編組織として鎖編群から選ばれる組織を用いているため、編条件、セット幅出し条件などの調整により、幅方向にも伸長力差を実現することが可能となる。
なお、本実施の形態では、弾性糸の繊度を変えたビームを複数個使用することにより、第1領域11において、互いに伸長力が異なる帯状領域を複数個形成することが可能である。
第1領域11と第2領域12の伸長力については、先ず第2領域のタテ方向の60%伸張時の伸長力(応力)が、1.0N以上10.0N以下であれば好ましく、2.0N以上7.0N以下であればより好ましい。この伸長力が1.0Nより小さいと、肌に密着するウエアとしての着圧が得られない。また、その伸長力が10.0Nより大きいと、締め付け力が強過ぎるため運動性が阻害される。
タテ方向に60%伸長させた場合のウェル方向の応力において、第1領域11の応力が第2領域12の応力の2.0倍以上10.0倍以下であることが好ましく、2.5倍以上9.0倍以下であればより好ましい。この応力比が2.0倍より小さいと第1領域11と第2領域12の応力差が小さく、着用時の体感が得られない他、実質、締め付け効果も得られない。また、その応力比が10.0倍より大きいと、第1領域11の応力が高くなり過ぎ、締め付け感が強くなりすぎる。
第1領域11と第2領域12の応力差について、タテ方向に20%伸長させた場合のウェル方向の応力において、第1領域11の応力が第2領域12の応力の1.5倍以上10.0倍以下であれば好ましく、1.8倍以上9.0倍以下であればより好ましい。低伸長領域で応力差を有する弾性経編地は、より小さな動きでも締め付け効果を発揮することが出来る他、複雑な身体の動きにも生地が追従することが出来る。
また、弾性経編地1は、染色段階での付帯加工として、防汚加工、抗菌加工、消臭加工、防臭加工、吸汗加工、吸湿加工、紫外線吸収加工、減量加工など、さらに、後加工としてカレンダー加工、エンボス加工、シワ加工、起毛加工、オパール加工など、最終狙いの要求特性に応じて適宜付与することが好ましい。
弾性経編地1は、例えば、競技用ウェア、フィットネスウェア、レオタード、スポーツインナー、水着、インナー、補整下着、サポーターなど、スポーツ用、体型補正用、姿勢補正用のストレッチ素材からなる衣料に好適に使用することができる。
以上説明した本発明の一実施の形態によれば、タテ方向の伸長力が他の領域よりも相対的に大きい帯状をなし、弾性糸が2枚以上の筬で編成されてなり、該弾性糸の少なくとも一つの組織が鎖編群からなる少なくとも一つの第1領域を備えているため、伸長力比の高い生地を得ることができる。したがって、スポーツや体型補正、姿勢補正向けなどのストレッチ素材に好適な弾性経編地を提供することができる。
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。なお、本発明は、後述する実施例によって限定されるものではない。
本発明の実施例においては、部分吸水編物の性能を評価するために、以下に説明する(1)〜(3)の評価方法を採用した。
(1)伸びに対する伸長力
第1領域11と第2領域12のウェル方向の伸びに対する伸長力については、JISL1096A法(ストリップ法)を応用して測定する。すなわち、幅5.0cm×長さ15cmの試験片をウェル方向に3枚採取し、自記録装置付定速伸長形引張試験機を用い、カットストリップ法で、つかみ間隔(元の印間)7.6cm、初期荷重29mN、引張速度20cm/minで、伸び率80%まで引き伸ばし、応力−歪み曲線を描き、ひずみ率20%および60%に対する応力すなわち伸長力を求め、それぞれ平均値を算出し、小数第2位を四捨五入することによって小数第1位まで算出する(以下、小数第(n+1)位を四捨五入することによって小数第n位まで算出することを、単に「小数第n位まで算出する」という)。
(2)伸張回復率
伸長回復率は、JISL1096A法(ストリップ)を応用して測定する。すなわち、標準状態に調温湿した試料から、幅5cm×長さ15cmの試験片をウェル方向及びコース方向にそれぞれ5枚採取し、自記録装置付定速伸長形引張試験機を用いて、つかみ間隔(元の印間)7.6cm、初期荷重29mN、引張速度20cm/minで、伸び率80%まで引き伸ばした後、1分間保持する。続いて、同じ速度で元の位置まで戻して3分間保持する。この操作を3回繰り返した後、描かれた荷重−伸び曲線から残留伸びを測り、次式(1)によって伸長回復率(%)を求め、ウェル方向およびコース方向のそれぞれの平均値を算出し、小数第1位まで算出する。
Ee(%)={(L−L3)/L}×100 ・・・(1)
ここで、Eeは伸長回復率(%)、Lは80%伸長時の伸び(cm)、L3は3回繰り返し荷重を加えた後の残留伸び(cm)である。
(3)着用評価
第1領域11を腹回りに用いて、第2領域12を用いてコンプレッションウエアを縫製し、被験者に着用してもらい、30分間のエアロビクスを実施してもらう。その後、被験者の評価をヒアリングする。
以下、表1を参照して、本発明の実施例1、2、および比較例1〜3を詳細に説明する。
Figure 2013133573
(実施例1)
本発明の実施例1では、まずカールマイヤー製の28ゲージのシングルトリコット機を用いて、33Dtex24フィラメントのポリエステルフィラメントをフロントの筬に、弾性繊維として33Dtexのポリウレタン繊維をミドルの筬に配してハーフ組織とし、バックの筬に1ビーム分44Dtexのポリウレタン弾性糸を鎖組織で組み合わせて編成し、図1に示す弾性経編地1のように2応力の領域(第1領域11、第2領域12)が帯上に存在する生機を得た。
この生機を通常のポリエステル弾性経編地の染色加工方法に従い、精練、リラックス、190℃の熱セット、染色および仕上げセットを行うことによって生地を得た。
本実施例1に係る弾性経編地の評価結果は、以下の通りである:
・タテ方向の60%伸長時の伸長力
第1領域/第2領域 11.6N/3.1N
伸長力比 3.7
・タテ方向の20%伸長時の伸長力
第1領域/第2領域 4.3N/0.8N
伸長力比 5.4
・伸長回復率(タテ/ヨコ) 87.4%/84.7%
・着用評価 腹回りのホールド感が高く、稼働部は動かし易く、十分に体感できる。
このように、本実施例1に係る弾性経編地は、伸長力比の高い生地であり、着用評価も好評であった。
(実施例2)
本発明の実施例2では、まずカールマイヤー製の32ゲージのシングルトリコット機を用いて、44Dtex18フィラメントのポリエステルフィラメントをフロントの筬に、弾性繊維として33Dtexのポリウレタン繊維をバックの筬に配してハーフ組織とし、ミドルの筬に1ビーム分55Dtexのポリウレタン弾性糸を鎖組織で組み合わせて編成し、図1に示す弾性経編地1のように2応力の領域(第1領域11、第2領域12)が帯上に存在する生機を得た。
この生機を実施例1と同様の通常のポリエステル弾性経編地の染色加工を行うことによって生地を得た。
本実施例2に係る弾性経編地の評価結果は、以下の通りである:
・タテ方向の60%伸長時の伸長力
第1領域/第2領域 15.5N/1.8N
伸長力比 8.6
・タテ方向の20%伸長時の伸長力
第1領域/第2領域 6.0N/0.7N
伸長力比 8.6
・伸長回復率(タテ/ヨコ) 88.3%/86.1%
・着用評価 腹回りのホールド感が非常に高く、激しい運動時でも、しっかりとサポートしている。
このように、本実施例2に係る弾性経編地は、伸長力比の高い生地であり、着用評価も好評であった。
(比較例1)
本発明の比較例1では、まずカールマイヤー製の28ゲージのシングルトリコット機を用いて、33Dtex24フィラメントのポリエステルフィラメントをフロントの筬に、弾性繊維として22Dtexのポリウレタン繊維をミドルの筬に配してハーフ組織とし、バックの筬に1ビーム分33Dtexのポリウレタン弾性糸をミドルの組織と対称振りになるように10/23のコード組織で組み合わせて編成し、図1に示す弾性経編地1のように2応力の領域(第1領域11、第2領域12)が帯上に存在する生機を得た。
この生機を実施例1と同様の通常のポリエステル弾性経編地の染色加工を行うことによって生地を得た。
本比較例1に係る弾性経編地の評価結果は、以下の通りである:
・タテ方向の60%伸長時の伸長力
第1領域/第2領域 7.4N/1.9N
伸長力比 3.9
・タテ方向の20%伸長時の伸長力
第1領域/第2領域 3.0N/0.6N
伸長力比 5.0
・伸長回復率(タテ/ヨコ) 84.7%/81.3%
・着用評価 伸びが少ないため、着用しにくく、また動きにくい。
本比較例1に係る弾性経編地は、伸長力比の高い生地を得たものの、加工での熱セットにて、低伸長力部分が優先的に引っ張られたため、生地として、コース方向の伸びが乏しく、また、寸法安定性の劣ったものとなった。被験者による着用評価も芳しくなかった。
(比較例2)
本発明の比較例2では、カールマイヤー製の32ゲージのシングルトリコット機を用いて、44Dtex18フィラメントのポリエステルフィラメントをフロントの筬に、弾性繊維として78Dtexのポリウレタン繊維をミドルの筬に配してハーフ組織とし、バックの筬に1ビーム分33Dtexのポリウレタン弾性糸を鎖組織で組み合わせて編成し、図1に示す弾性経編地1のように2応力の領域(第1領域11、第2領域12)が帯上に存在する生機を得た。
この生機を実施例1と同様の通常のポリエステル弾性経編地の染色加工を行うことによって生地を得た。
本比較例2に係る弾性経編地の評価結果は、以下の通りである:
・タテ方向の60%伸長時の伸長力
第1領域/第2領域 14.1N/11.3N
伸長力比 1.2
・タテ方向の20%伸長時の伸長力
第1領域/第2領域 2.5N/1.9N
伸長力比 1.3
・伸長回復率(タテ/ヨコ) 94.4%/90.0%
・着用評価 全体的に締め付け感が強過ぎて動きにくく、また、第1領域11と第2領域12の差が体感できない。
本比較例2に係る弾性経編地は、伸長力比の高い生地を得たものの、被験者による着用評価は芳しくなかった。
(比較例3)
本発明の比較例3では、カールマイヤー製の32ゲージのシングルトリコット機を用いて、33Dtex18フィラメントのポリエステルフィラメントをフロントの筬に、弾性繊維として22Dtexのポリウレタン繊維をミドルの筬に配してハーフ組織とし、バックの筬に1ビーム分22Dtexのポリウレタン弾性糸を鎖組織で組み合わせて編成し、図1に示す弾性経編地1のように2応力の領域(第1領域11、第2領域12)が帯上に存在する生機を得た。
この生機を実施例1と同様の通常のポリエステル弾性経編地の染色加工を行うことによって生地を得た。
本比較例3に係る弾性経編地の評価結果は、以下の通りである:
・タテ方向の60%伸長時の伸長力
第1領域/第2領域 2.4N/0.5N
伸長力比 4.8
・タテ方向の20%伸長時の伸長力
第1領域/第2領域 1.5N/0.3N
伸長力比 5.0
・伸長回復率(タテ/ヨコ) 68.8%/65.4%
・着用評価 第1領域11と第2領域12の差は体感できるものの、全体的に締め付け感が弱く、間接稼働後に生地が弛む。
本比較例3に係る弾性経編地は、伸長力比が低い生地であり、被験者による着用評価は芳しくなかった。
1 弾性経編地
11 第1領域
12 第2領域

Claims (4)

  1. 弾性糸と非弾性糸から交編されてなる弾性経編地であって、
    タテ方向の伸長力が当該弾性経編地における他の領域よりも相対的に大きい帯状をなし、弾性糸が2枚以上の筬で編成されてなり、該弾性糸の少なくとも一つの組織が鎖編群からなる少なくとも一つの第1領域と、
    前記第1領域に連なるベースの弾性編地であり、前記第1領域よりもタテ方向の伸長力が小さい第2領域と、
    を備えたことを特徴とする弾性経編地。
  2. 前記第2領域は、
    タテ方向の60%伸張時の伸長力が1.0N以上10.0N以下であり、かつタテ方向およびヨコ方向の伸長回復率がそれぞれ70%以上であることを特徴とする請求項1記載の弾性経編地。
  3. 前記第1領域は、
    タテ方向の60%伸長時の伸長力が前記第2領域の伸長力の2.0倍以上10.0倍以下であることを特徴とする請求項2記載の弾性経編地。
  4. 前記第1領域は、
    タテ方向の20%伸長時の伸長力が前記第2領域のタテ方向の20%伸長時の伸長力の1.5倍以上10.0倍以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の弾性経編地。
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