JP2013131995A - 画像読取装置、画像形成装置、画像読取方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発光色が異なる複数の発光素子と、受光した光をその光量に応じた電気信号に変換する光電変換手段と、前記複数の発光素子により同時に原稿に光を照射したときの反射光を前記光電変換手段で受光してモノクロ画像データを読み取るモノクロ画像読取手段と、を備えてなる画像読取装置において、前記モノクロ画像読取手段による主走査方向一ライン分の前記モノクロ画像データの読取周期T0において前記発光素子の駆動電流の電流値を予め定められた変化パターンP1に従って変化させる。
【選択図】図3
Description
具体的に、前記画像形成部3は、感光体ドラム31、帯電装置32、現像装置33、トナーコンテナ34、転写ローラー35、除電装置36、定着ローラー37、加圧ローラー38などを備えている。そして、前記画像形成部3では、前記給紙カセット4から供給される用紙に以下の手順で画像が形成される。
まず、前記帯電装置32によって前記感光体ドラム31が所定の電位に一様に帯電される。次に、不図示のレーザスキャナユニット(LSU)により前記感光体ドラム31の表面に画像データに基づく光が照射される。これにより、前記感光体ドラム31の表面に静電潜像が形成される。そして、前記感光体ドラム31上の静電潜像は前記現像装置33によってトナー像として現像(可視像化)される。なお、前記現像装置33には、前記トナーコンテナ34からトナーが補給される。続いて、前記感光体ドラム31に形成されたトナー像は前記転写ローラー35によって用紙に転写される。その後、用紙に転写されたトナー像は、その用紙が前記定着ローラー37及び前記加圧ローラー38の間を通過して排出される際に前記定着ローラー37で加熱されて溶融定着する。なお、前記感光体ドラム31の電位は前記除電装置36で除電される。
前記コンタクトガラス11は、前記画像読取部1の上面に設けられており、前記複合機Xの画像読取対象となる原稿Pが載置される透明な原稿台である。
前記読取ユニット12は、LED光源121及びミラー122を備えており、ステッピングモーター等の駆動モーターを用いた不図示の移動機構によって図1(A)における左右方向(副走査方向)へ移動可能に構成されている。そして、前記駆動モーターにより前記読取ユニット12が副走査方向に移動されると、前記LED光源121から前記コンタクトガラス11上に照射される光が副走査方向に走査される。
前記LED121R、121G、121Bは、後述のLEDドライバー54(図2参照)で駆動電流が制御されることにより個別に又は同時に発光し、前記コンタクトガラス11上の読取位置12Aに向けて各色の光又は白色光を照射する。具体的に、前記複合機Xにおいて、カラー画像データの読み取り時には、前記LED121R、121G、121Bが個別に順次点灯され、前記CCD16によりRデータ、Gデータ、Bデータ各々の画像データが読み取られる。また、前記複合機Xにおいて、モノクロ画像データの読み取り時には、前記LED121R、121G、121Bが同時に点灯した状態で前記CCD16により画像データが読み取られる。なお、前記読取位置12Aは、前記読取ユニット12の副走査方向への移動に伴って副走査方向に移動する。
前記ミラー122は、前記LED光源121から前記読取位置12Aにある原稿P又は前記ADF2に設けられた後述の白色基準板に光を照射したときの反射光を前記ミラー13に向けて反射させる。そして、前記ミラー122で反射した光は、前記ミラー13、14によって前記光学レンズ15に導かれる。前記光学レンズ15は、入射した光を集光して前記CCD16に入射させる。
具体的に、前記複合機Xにおいて、前記CCD16は、前記LED光源121から光が照射されたときに前記原稿Pから反射した反射光に基づいて前記原稿Pの画像データを読み取る。前記CCD16で読み取られた画像データは前記制御部5に入力される。なお、本実施の形態では、光電変換手段として前記CCD16を用いた例について説明するが、前記CCD16よりも焦点距離の短い密着型のイメージセンサー(CIS:Contact Image Sensor)を用いてもよい。
ところで、前述したように、前記CCD16の受光面には薄い保護膜が設けられており、この保護膜の光学干渉により前記CCD16の分光感度特性にはムラが生じる(図6のA1又はA2参照)。さらに、前記保護膜の膜厚を均一にすることは困難であるため、その膜厚の違いに起因して前記分光感度特性のムラにバラツキが生じる(図6のA1及びA2参照)。前記複合機Xは、後述するように前、記分光感度特性のムラのバラツキに起因して前記CCD16による読取画像データに生じる濃度ムラを緩和することに特徴を有している。
前記原稿押さえ23は、主走査方向に長尺状を成しており、前記コンタクトガラス11上の読取位置12Aの上方に原稿Pが通過できる間隔を隔てた位置に設けられている。
また、前記ADF2には、主走査方向に長尺状を成す白色基準板(不図示)が設けられている。前記複合機Xでは、前記白色基準板(不図示)の画像データが白色基準データとして読み取られる。そして、前記白色基準データは、前記制御部5で実行される周知のシェーディング補正などで用いられる。
具体的に、カラー画像データの読み取り時におけるシェーディング補正では、予め前記LED光源121のLED121R、121G、121Bを個別に点灯させたときに取得された白基準データ各々に基づいてRデータ、Gデータ、Bデータがそれぞれ補正される。また、モノクロ画像データの読み取り時におけるシェーディング補正では、予め前記LED光源121のLED121R、121G、121Bを同時に点灯させたときに取得された白基準データに基づいてモノクロ画像データがそれぞれ補正される。
前記CPU51は、前記ROM52に記憶された所定の制御プログラムを実行することにより前記複合機Xを統括的に制御する。なお、前記EEPROM53は、前記CPU51で実行される各種処理の一時記憶領域(作業領域)として用いられる。また、前記LEDドライバー回路54は、前記CPU51からの制御指示に従って、前記LED光源121のLED121R、121G、121Bに流れる駆動電流を個別に制御する機能を有している。
前記固定電流値I0は、従来のように前記CCD16による1ライン分の画像データの読み取り時間に対応する読取周期において前記LED121R、121G、121Bに一定の電流値の駆動電流を供給して同時に点灯させた状態でモノクロ画像データを読み取る場合の電流値として予め設定されたものである。
一方、前記変化パターンP1は、前記モノクロ画像データの1ラインごとの読取周期において前記LED121R、121G、121Bに供給する電流値を変化させるときの変化パターンとして予め設定されたものである。
図3に示す前記変化パターンP1では、前記CCD16による1ライン分の画像データの読み取り時間に対応する読取周期T0において、前記LED121R、121G、121Bに流れる駆動電流の電流値が電流値I1〜I3の3段階で変化している。より具体的に、前記駆動電流の電流値は、まず前記読取周期T0の開始時点t1では電流値I1に設定される。その後、時点t2に達すると、前記駆動電流は電流値I1から電流値I2まで増加する。さらにその後、時点t3に達すると、前記駆動電流は電流値I2から電流値I3まで増加する。そして、時点t4に達すると、前記駆動電流の供給が停止する。
そのため、前記複合機Xにおいて、前記LEDドライバー54が前記変化パターンP1に従って前記LED121R、121G、121Bに流れる駆動電流の電流値を制御すると、その電流値は前記読取周期T0の間に変化することになる。以下、係る制御を電流変化制御という。なお、前記電流値I1〜I3は、前記固定電流値I0に対する割合で定められたものであってもよく、これにより、前記固定電流値I0が変更されると前記電流値I1〜I3も自動的に変更される。
ところで、前記変化パターンP1は、前記読取周期T0における前記駆動電流の電流値の積分結果が予め設定された設定値に維持されるように設定されたものである。具体的に、前記設定値は、前記読取周期T0において前記LED121R、121G、121Bに一定の前記固定電流値I0の駆動電流を供給する従来のモノクロ画像読取処理における前記読取周期T0の電流値の積分値と同じ値である。これより、前記読取周期T0ごとに前記変化パターンに従って前記LED121R、121G、121Bの駆動電流を変化させても、従来同様の光量を前記CCD16に蓄積させることができ、駆動電流の変化に起因する濃度変化は防止される。なお、一般にLEDの駆動電流と光量との関係は正比例ではない。そのため、前記固定電流値I0又は前記変化パターンP1のいずれを用いた場合でも前記読取周期T0において前記CCD16に蓄積される光量が同じになれば、前記設定値は前記読取周期T0における従来の積分値と全く同じ値に限らず概ね同じ値であればよい。
そして、前記複合機Xでは、前記CPU51が、前記LED121R、121G、121Bにより同時に原稿に光を照射したときの反射光を前記CCD16で受光してモノクロ画像データを読み取るモノクロ画像読取処理(図4参照)を実行する。ここに、係る処理を実行するときの前記CPU51がモノクロ画像読取手段に相当する。
以下、図4のフローチャートを参照しつつ、前記複合機Xで実行されるモノクロ画像読取処理について説明する。ここに、図4に示すS1、S2、・・・は処理手順(ステップ)番号である。なお、前記複合機Xにおいて前記モノクロ画像読取処理の各処理手順を実行する方法が本発明に係る画像読取方法に該当する。
まず、ステップS1において、前記CPU51は、ユーザーによる前記操作表示部6へのモノクロ画像読取処理の開始要求を待ち受ける(S1のNo側)。そして、モノクロ画像読取処理の開始要求がなされると(S1のYes側)、処理はステップS2に移行する。
続いて、ステップS2において、前記CPU51は、前記電流変化制御の機能が有効に設定されているか否かを判断する。なお、前記電流変化制御の機能の有効/無効は、例えば前記複合機Xの初期設定において予め設定され、或いは前記操作表示部6に対するモノクロ画像読取処理の開始要求時などに設定される。
ここで、前記電流変化制御の機能が有効と判断されると(S2のYes側)、処理はステップS3に移行し、無効と判断されると(S2のNo側)、処理はステップS4に移行する。なお、前記電流変化制御の機能を常に有効とし、前記ステップS2の処理手順を省略することも他の実施例として考えられる。
そして、前記電流変化制御の機能が有効である場合(S2のYes側)、前記CPU51は、前記ROM52に記憶された前記変化パターンP1を読み出し(S3)、前記LEDドライバー54に制御指示として前記変化パターンP1を入力する(S5)。
一方、前記電流変化制御の機能が無効である場合(S2のNo側)、前記CPU51は、前記ROM52に記憶された前記固定電流値I0を読み出し(S4)、前記LEDドライバー54に制御指示として前記固定電流値I0を入力する(S5)。
その後、ステップS6において、前記CPU51は、前記画像読取部1を制御することにより、原稿からモノクロ画像データを読み取るモノクロ画像読取動作を実行する。具体的に、前記CPU51は、前記LEDドライバー54によって前記LED121R、121G、121Bを同時に点灯させると共に、前記読取ユニット12を副走査方向に移動させながら、前記CCD16で主走査方向1ラインごとの画像データを読み取る。
このとき、前記LEDドライバー54は、前記ステップS5で前記CPU51から入力された前記固定電流値I0又は前記変化パターンP1に基づいて、前記読取周期T0において前記LED121R、121G、121Bに流れる駆動電流の電流値を制御する。具体的に、前記固定電流値I0が前記LEDドライバー54に入力された場合、前記LEDドライバー54は、前記読取周期T0において前記LED121R、121G、121B各々に前記固定電流値I0の駆動電流を供給する。
そして、前述したように前記読取周期T0の間に前記LED121R、121G、121Bに供給される駆動電流が変化すると、前記LED121R、121G、121Bの発光強度がピーク(最大値)になる波長(発光波長)も変化することになる。ここに、図5は、青色の光を照射する前記LED121Bの電流値と発光波長との関係の一例を示す図である。図5に示すように、前記LED121Bに流れる電流の電流値が増加するに従って、前記LED121Bの発光波長は短くなる。なお、前記LED121R、121Gについての説明は省略するが、前記LED121R、121Gについても駆動電流の変化に伴って発光波長が変化する。これにより、前記CCD16の受光面の保護膜の膜厚の不均一に起因する分光感度特性のムラのバラツキ(例えば図6におけるA1及びA2の差)が均されてその影響が軽減される。
従って、前記複合機Xでは、前記LED121R、121G、121Bを同時に点灯させて原稿からモノクロ画像データを読み取る際、その原稿に有彩色部分が含まれている場合であっても、その原稿の有彩色部分に対応するモノクロ画像データに生じる濃度ムラを緩和することができる。
なお、本実施の形態では、前記LED121R、121G、121Bの駆動電流の電流値を3段階に変化させる場合(図3参照)について説明したが、これに限らない。例えば、前記駆動電流を2段階又は4段階以上に変化させることや、連続的に変化させることも他の実施形態として考えられる。また、前記モノクロ画像読取処理のみではなく、カラー画像データを読み取るカラー画像読取処理においても前記LED121R、121G、121Bの駆動電流を変化させることが考えられる。
11:コンタクトガラス
12:読取ユニット
12A:読取位置
121:LED光源
121R:LED(赤)
121G:LED(緑)
121B:LED(青)
122:ミラー
13、14:ミラー
15:光学レンズ
16:CCD
2 :ADF
21:原稿セット部
22:搬送ローラー
23:原稿押さえ
24:排紙部
3 :画像形成部
4 :給紙カセット
5 :制御部
51:CPU
52:ROM
53:EEPROM
54:LEDドライバー
6 :操作表示部
X :複合機(画像読取装置、画像形成装置の一例)
Claims (4)
- 発光色が異なる複数の発光素子と、受光した光をその光量に応じた電気信号に変換する光電変換手段と、前記複数の発光素子により同時に原稿に光を照射したときの反射光を前記光電変換手段で受光してモノクロ画像データを読み取るモノクロ画像読取手段と、を備えてなる画像読取装置であって、
前記モノクロ画像読取手段による主走査方向一ライン分の前記モノクロ画像データの読取周期において一つ又は複数の前記発光素子の駆動電流の電流値を予め定められた変化パターンで変化させる電流変化手段を備えてなることを特徴とする画像読取装置。 - 前記変化パターンは、前記読取周期において前記発光素子に流れる駆動電流の電流値の積分値が、前記読取周期において一定の電流値の駆動電流が前記発光素子に供給される場合と同じ値になるように予め定められたものである請求項1に記載の画像読取装置。
- 請求項1又は2のいずれかに記載の画像読取装置を備えてなる画像形成装置。
- 発光色が異なる複数の発光素子と、受光した光をその光量に応じた電気信号に変換する光電変換手段と、前記複数の発光素子により同時に原稿に光を照射したときの反射光を前記光電変換手段で受光してモノクロ画像データを読み取るモノクロ画像読取手段と、を備えてなる画像読取装置において実行される画像読取方法であって、
前記モノクロ画像読取手段による主走査方向一ライン分の前記モノクロ画像データの読取周期において一つ又は複数の前記発光素子の駆動電流の電流値を予め定められた変化パターンで変化させることを特徴とする画像読取方法。
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