JP2013130719A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光走査装置において、APCを実行する際に、光源の点灯後に、当該光源の光量を短時間に目標光量に近づけることを可能にする技術を提供する。
【解決手段】本発明の光走査装置は、代表レーザ(LD1)から光ビームを出力させるための駆動電流と対応する電圧を保持するホールドコンデンサを時間T1だけ充電する。時間T1の経過後、光走査装置は、充電された電圧を初期値として、LD1に対応するホールドコンデンサの電圧を制御することで、PDによって検出される光ビームの光量を目標光量に制御する。さらに、光走査装置は、他のレーザ(LD2〜LDn)に対応するホールドコンデンサの電圧を、LD1に対応するホールドコンデンサの電圧制御後の電圧と同一の電圧に充電するための時間Tsetを決定し、LD2〜LDnに対応するホールドコンデンサを充電する。
【選択図】図6

Description

本発明は、光走査装置、及び当該光走査装置を使用する画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる光走査装置では、一般に、レーザ光源として用いられる半導体レーザから出力される光ビームの光量を一定の光量に調整するために、自動光量制御(APC:Automatic Power Control)が行われる。例えば、特許文献1には、光走査装置におけるAPCの実行中に、レーザ光源の光量が目標光量に十分に近づくまでの間、センサによって検出されるBD信号をマスクする技術が提案されている。
APCでは、一般に、レーザ光源を点灯させた状態で、センサ(例:PD)で検出されるレーザ光源の光量が目標光量に到達するまで、レーザ光源に供給する駆動電流を徐々に調整する。しかし、レーザ光源の点灯を開始してから、APCによって当該レーザ光源の光量が安定するまでの間は、周期が安定しないBD信号が検出されてしまう。その結果、検出されたBD信号に基づいて画像形成装置が誤動作する問題がある。特許文献1では、このような問題に対処するために、APCによってレーザ光源の光量が安定するまでの間、BD信号をマスクして、BD信号を一時的に検出しないようにする。また、レーザ光源の光量が目標光量に十分近づいた段階で、BD信号のマスクを解除して、画像形成を開始する。
特開平11−123845号公報
上述のように、画像形成の開始時に、消灯状態のレーザ光源を点灯させてAPCを行う際に、当該レーザ光源の光量が目標光量に十分に近づく(到達する)までには、駆動電流を少しずつ調整することになる。これは消灯状態にあるレーザ光源にはどの程度の駆動電流を供給することができるか不明であるため、APCを行う際にレーザ光源に過電流が供給されることによってレーザ光源が故障することを防ぐためである。そのため、消灯状態のレーザ光源から出射されるレーザ光の光量を画像形成時に使用する光量(目標光量)に調整するためにはある程度の長い時間が必要となる。即ち、APCを開始してから、レーザ光源の光量が目標光量の近傍で安定して、画像形成が開始可能になるまでには、ある程度の長い制御時間が必要となる。
特に、複数のレーザ光源を使用するマルチビーム方式の場合には、まず、画像の書き出し位置を規定するための同期信号(以下、BD信号)の生成に使用する特定のレーザ光源についてAPCを行って、その光量を目標光量に近づけた後に、他のレーザ光源についてAPCを開始する。当該他のレーザ光源については、APCはポリゴンミラーによって偏向されたレーザ光が感光体上を露光しないタイミングで行う必要がある。そのようなタイミングを検出するためには、BD信号を生成するレーザ光の光量を、BD信号を生成可能な光量に調整する必要がある。これらの動作の後に、他のレーザ光源のAPCを行う。このため、特定のレーザ光源及び他のレーザ光源を含む全てのレーザ光源について、APCによって光量を目標光量に近づけた後に、画像形成が開始可能になるまでの時間は、単一のレーザ光源を使用する場合と比較して、さらに長くなってしまう。従って、APCを開始してから、レーザ光源の光量が目標光量に近づくまでの時間を短くする技術が必要となる。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、光走査装置において、APCを実行する際に、レーザ光源の点灯後に、当該レーザ光源の光量を短時間に目標光量に近づけることを可能にする技術を提供することを目的としている。
本発明は、例えば、光走査装置として実現できる。光走査装置は、光ビームによって感光体の表面を走査する光走査装置であって、それぞれが、供給される駆動電流に応じた光ビームを出力する複数の光源と、複数の光源から出力される光ビームの光量を検出する検出手段と、それぞれが、対応する光源から光ビームを出力させるために用いられる電圧を保持する複数の電圧保持手段と、それぞれ対応する光源について、対応する電圧保持手段の電圧に応じた駆動電流を当該光源に供給する複数の電流供給手段と、複数の光源のうち第1の光源について、対応する第1の電圧保持手段を第1の時間、充電する第1の充電手段と、第1の時間の経過後、対応する電流供給手段から第1の光源に駆動電流の供給を開始させ、検出手段によって検出される光量が目標光量に制御されるように、第1の充電手段によって充電された電圧を初期値として第1の電圧保持手段の電圧を制御する電圧制御手段と、電圧制御手段による電圧制御後の第1の電圧保持手段の電圧を目標電圧として、複数の光源のうち第1の光源以外の第2の光源に対応する第2の電圧保持手段を当該目標電圧に充電するための、第2の時間を決定する決定手段と、第2の光源について、第2の電圧保持手段を決定された第2の時間、充電する第2の充電手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、光走査装置において、APCを実行する際に、光源の点灯後に、当該光源の光量を短時間に目標光量に近づけることを可能にする技術を提供できる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置100の概略的な断面図である。 本発明の実施形態に係る露光制御部10の構成と、露光制御部10及びシーケンスコントローラ47の接続関係とを示す図である。 本発明の実施形態に係るレーザ駆動装置31の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るAPC回路403の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るレーザ駆動装置31における発光シーケンスの比較例を示す図である。 本発明の実施形態に係るレーザ駆動装置31における発光シーケンスを示すシーケンス図である。 本発明の実施形態に係るレーザ駆動装置31において実行される光量制御の処理手順を示すフローチャートである。 初期APCモードにおける、初期充電動作(消灯時調整)及びAPC(発光時調整)によるホールドコンデンサ421の電圧Vshの変化の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
<画像形成装置100の構成>
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る光走査装置及び画像形成装置の基本的な動作について説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置100の概略的な断面図である。
画像形成装置100において、原稿給紙装置1に積載された原稿は、1枚ずつ順に原稿台ガラス2の表面に搬送される。原稿が原稿台ガラス2の表面に搬送されると、読取りユニット4のランプ部3が点灯し、かつ、読取りユニット4が矢印110の方向に移動しながら原稿に光を照射する。原稿からの反射光は、ミラー5,6,7を介してレンズ8を通過した後、イメージセンサ部9に入力されて、画像信号に変換される。イメージセンサ部9から出力される画像信号は、画像メモリ(図示せず)に一時的に格納される。その後、画像信号は、画像メモリから読み出されて、露光制御部10に入力される。
露光制御部10は、入力された画像信号(画像情報)に応じて感光体11の表面にレーザビームを照射して、当該レーザビームで感光体11の表面を走査することで、感光体11を露光する。これにより、感光体11の表面に静電潜像が形成される。また、電位センサ30は、感光体11の表面電位を検知するととともに、当該表面電位が所望の値になっているか監視する。感光体11の表面に形成された静電潜像が現像器13によって現像されることで、記録材に転写すべき画像(トナー像)が感光体11の表面に形成される。感光体11の表面にトナー像は、感光体11の回転に伴って転写部16まで移動して、そこで記録材の表面に転写される。
転写部16においてトナー像が転写される記録材は、当該トナー像が転写部16に到達するタイミングに合わせて、記録材積載部14又は15から給紙及び搬送される。転写部16においてトナー像が転写された記録材は、定着部17に搬送される。定着部17は、トナー像を記録材の表面に定着させる。定着部17による定着処理の後、記録材は排紙部18から画像形成装置100の外部に排紙される。
転写部16における転写が行われた後、クリーナ25は、感光体11の表面に残留するトナーを回収することによって、感光体11の表面を清掃する。次に、補助帯電器26が感光体11の表面を除電することによって、次の画像形成の際に、1次帯電器28による帯電により感光体11が良好な帯電特性を得られるようにする。さらに、感光体11の表面の残留電荷を前露光ランプ27が消去した後、1次帯電器28が感光体11の表面を帯電させる。画像形成装置100は、以上の処理を繰り返すことによって、複数枚の記録材に対する画像形成を実行する。
<露光制御部10の構成>
図2は、本実施形態に係る露光制御部10の概略的な構成と、露光制御部10とシーケンスコントローラ47の接続の様子とを示す図である。シーケンスコントローラ47は、CPU(図示せず)を備え、当該CPUによって露光制御部10及び感光体11を制御する。同図に示すように、露光制御部10は、レーザ駆動装置31、コリメータレンズ35、絞り32、ポリゴンミラー33、f−θレンズ34、及びBDセンサ36を備える。レーザ駆動装置31はレーザチップ43を備え、レーザチップ43は、複数の半導体レーザ(レーザダイオード(LD))をレーザ光源として備えるとともに、1個のフォトダイオード(PD)を備える。このように、露光制御部10は、複数のLDを備えるマルチビーム方式のレーザチップ43で構成されている。なお、本実施形態において、露光制御部10及びシーケンスコントローラ47は、光ビームで走査対象(感光体11)を走査する光走査装置の一例である。
次に、シーケンスコントローラ47の制御に基づく露光制御部10の動作について説明する。画像形成装置100において、シーケンスコントローラ47は、レーザ駆動装置31に対して出力する制御信号S47を用いて、レーザ駆動装置31を制御する。シーケンスコントローラ47は、画像形成が開始されると、レーザチップ43内の複数のLDが後述する発光シーケンスに従って所望の光量で発光し、各光ビーム(レーザビーム)を出力するように、制御信号S47によりレーザ駆動装置31を制御する。レーザチップ43から出射した各レーザビームは、コリメータレンズ35及び絞り32を通過することによってほぼ平行光となった後に、所定のビーム径でポリゴンミラー33に入射する。
ポリゴンミラー33は、複数の鏡面を備え、矢印201の方向に等角速度で回転している。ポリゴンミラー33は、矢印201の方向への回転に伴って、入射した各レーザビームが連続的な角度で偏向されるように、各レーザビームを反射する。ポリゴンミラー33によって偏向された各レーザビームは、f−θレンズ34に入射する。f−θレンズ34は、入射した複数のレーザビームに対して、集光作用を与えるとともに、感光体11の表面を当該複数のレーザビームが走査する際の時間的な直線性を保証するような歪曲収差の補正を行う。これにより、当該複数のレーザビームは、感光体11の表面で結合して、当該表面を矢印202の方向に等速で走査する。
ここで、BD(Beam Detect)センサ36は、ポリゴンミラー33からの反射光を検出するためのセンサである。BDセンサ36は、ポリゴンミラー33の各鏡面によって反射されるレーザビームのうち、走査開始側におけるレーザビームを検知する位置に配置されている。BDセンサ36は、レーザビームを検出すると、レーザビームを検出したことを示す信号(BD信号)S36をシーケンスコントローラ47へ出力する。シーケンスコントローラ47は、入力されたBD信号S36を、ポリゴンミラー33の回転と、レーザ駆動装置31における画像信号を用いた画像の書き込み開始タイミングとの同期処理のための同期信号として用いる。
シーケンスコントローラ47は、BD信号S36がBDセンサ36から出力される周期を監視することによって、BDセンサ36によるレーザビームの検出周期を監視する。さらに、シーケンスコントローラ47は、当該監視結果に基づいて、ポリゴンミラー33の1回転周期が常に一定となるように、ポリゴンミラー33を駆動するポリゴンモータドライバ(図示せず)を、加速又は減速させる制御を行う。かかる制御によって、シーケンスコントローラ47は、ポリゴンミラー33を安定した回転状態にさせる。
<レーザ駆動装置31の構成>
次に、図3及び図4を参照して、レーザ駆動装置31、及びレーザ駆動装置31に含まれるAPC回路403(APC回路403−1〜n)の構成について説明する。本実施形態では、レーザ駆動装置31が複数のレーザ光源を使用するマルチビーム方式の場合を想定している。まず、図3を参照して、レーザ駆動装置31の構成について説明する。
レーザ駆動装置31は、マルチビーム方式のレーザチップ43を備え、レーザチップ43は、複数(n個)のLD(LD1〜LDn)と1個のフォトダイオード(PD)とを備えている。また、レーザ駆動装置31には、複数のLD(LD1〜LDn)のそれぞれに対応して、APC回路403−1〜nが複数設けられている。
レーザチップ43内のPDは、LD1〜LDnからのレーザ光を検知して、検知した光量に応じた電流Imを、電流/電圧変換器401に出力する。電流/電圧変換器401は、入力された電流Imを電圧に変換して出力する。増幅器402は、電流/電圧変換器401から出力された電圧のゲインを調整するための増幅器である。即ち、増幅器402は、LD1〜LDnからのレーザ光を検出したPDからの出力のゲインを調整する。増幅器402においてゲインが調整された電圧は、光量モニタ電圧Vpdとして、増幅器402からAPC回路403に供給される。なお、レーザチップ43内のPD、電流/電圧変換器401、及び増幅器402は、レーザ光源から出力された光ビームの光量を検出する検出手段として機能する。
レーザ駆動装置31は、上述のように、シーケンスコントローラ47から出力される制御信号S47に含まれる種々の制御信号に基づいて、シーケンスコントローラ47によって制御される。この制御信号S47には、例えば、論理素子412に供給されるフル点灯信号FULLと、スイッチ408−1〜nに供給される制御信号OFF_LDと、APC回路403−1〜nに供給されるサンプル・ホールド信号S/H*(S/H*−1〜n)とが含まれる。
APC回路403−1〜nには、シーケンスコントローラ47からの制御信号S47(サンプル・ホールド信号S/H*)が入力される。また、APC回路403−1〜nには、制御信号S47とは別に、シーケンスコントローラ47から基準電圧Vrefがデジタル・アナログ変換(D/A)回路417−1〜nを介して入力される。D/A回路417−1〜nは、それぞれ、シーケンスコントローラ47から入力される、基準電圧Vrefを示すデジタル値をアナログ値に変換して、基準電圧VrefとしてAPC回路403−1〜nに入力する。シーケンスコントローラ47による制御によって、APC回路403−1〜nは、複数のLD(LD1〜LDn)を一定の光量で発光させるために、それぞれ対応するLD(LD1〜LDn)の光量を調整する制御を行う。APC回路403−1〜nは、対応するLDの光量制御を、シーケンスコントローラ47からの制御信号S47に従って、基準電圧Vrefを基準として実行する。
変調部413は、LD1〜LDnに供給される駆動電流について、画像データ生成部(図示せず)等から入力される画像データ(画像情報)を用いて変調するための画像変調信号を、論理素子412に出力する。例えば、駆動電流に対してパルス幅変調(PWM)を行う場合には、変調部413は、画像データに応じた幅のパルス信号を、画像変調信号として論理素子412に出力する。論理素子412は、変調部413から出力される画像変調信号と、シーケンスコントローラ47から出力されるフル点灯信号FULLとの論理和を、スイッチ409−1〜nに出力する。
図3に示すように、レーザ駆動装置31は、レーザチップ43内のLD1〜LDnへそれぞれ駆動電流を供給する(通電させる)ための電流源404−1〜n及び407−1〜nを備えている。レーザ駆動装置31は、さらに、これらの電流源からLD1〜LDnのそれぞれへの電流の供給状態を切り替えるスイッチ408−1〜n及び409−1〜nを備えている。例えば、LD1に対する駆動電流は電流源404−1及び407−1から供給され、その供給状態はスイッチ408−1及び409−1によって切り替えられる。以下では、LD1〜LDnのうち、LD1に対応する電流源404−1及び407−1、並びに、スイッチ408−1及び409−1の動作を中心として説明するが、他のレーザ(LD2〜LDn)についてもLD1の場合と同様である。
LD1に対して駆動電流を供給するスイッチング電流源404−1及びバイアス電流源407−1は、電源とLD1との間に並列に接続されている。APC回路403−1は、スイッチング電流源に出力する電流制御信号を用いて、スイッチング電流源404−1からLD1に供給される電流について可変制御を行う。APC回路403−1は、当該電流制御信号により、スイッチング電流値Isw−1をスイッチング電流源404−1に出力することで、スイッチング電流源404−1からLD1に供給すべきスイッチング電流を指示する。スイッチング電流源404−1は、APC回路403−1から与えられたスイッチング電流値Isw−1に対応するスイッチング電流を、駆動電流としてLD1に供給する。スイッチング電流源404−1とLD1との間には、スイッチ409−1が接続されている。このため、スイッチング電流源404−1からLD1への駆動電流の供給は、スイッチ409−1のON/OFFに応じてON/OFFされる。一方で、バイアス電流源407−1は、LD1に対して一定のバイアス電流を供給する。
スイッチング電流源404−1及びバイアス電流源407−1からLD1までの間には、スイッチ408−1が接続されている。シーケンスコントローラ47は、スイッチ408−1に出力する制御信号OFF_LDを用いて、スイッチ408−1のON及びOFFを制御する。本実施形態では、シーケンスコントローラ47が出力する制御信号OFF_LDが、Hi状態(‘H’)の場合にはスイッチ408−1がOFFとなり、Low状態(‘L’)の場合にはスイッチ408−1がONとなる。スイッチ408−1がONの場合、スイッチング電流源404−1及びバイアス電流源407−1からLD1へ電流が供給される。一方で、スイッチ408−1がOFFの場合、スイッチング電流源404−1及びバイアス電流源407−1からLD1への電流の供給が強制的に遮断される。
スイッチ408−1がONであり、かつ、スイッチ409−1がOFFである場合、スイッチング電流源404−1からLD1にスイッチング電流は供給されず、バイアス電流源407−1からLD1にバイアス電流が供給される。バイアス電流は、LD1の発光応答性を高めるために供給される電流である。バイアス電流がLD1に供給されても、LD1が発光する光ビームの光量は少ないため、感光体11の表面の電位を変化させることはない。なお、スイッチ409−1は、変調部413から論理素子412を介して与えられる信号に基づいてON又はOFFとなるように制御される。
スイッチ408−1がONであり、かつ、スイッチ409−1がONである場合、バイアス電流源407−1からのバイアス電流と、スイッチング電流源404−1からのスイッチング電流とが、駆動電流としてLD1に供給される。この場合、LD1から感光体11の表面に、当該表面に静電潜像を形成するために必要な光量の光ビーム(レーザビーム)が出力される。
<APC回路403(403−1〜n)の構成>
次に、図3Bを参照して、レーザ駆動装置31に含まれるAPC回路403−1〜nの構成について説明する。APC回路403−1〜nのそれぞれは、対応するLD(LD1〜LDn)に対するAPCを行う。以下では、説明の簡略化のため、LD1に対するAPC回路403−1によるAPCについてのみ説明するが、他のレーザ(LD2〜LDn)についても、LD1の場合と同様の制御を行うことによってAPCを実現できる。また、APC回路403−1〜nの構成は全て同一であるので、以下ではAPC回路403−1〜nをAPC回路403と表記する。
図4に示すように、APC回路403は、コンパレータ(比較器)420と、ホールドコンデンサ421と、アナログスイッチ422と、電流制御部423とを備えている。APC回路403には、電源(図示せず)から供給される、LD1の目標光量に対応する基準電圧Vrefと、増幅器402から出力される光量モニタ電圧Vpdと、サンプル・ホールド信号S/H*とが入力される。APC回路403に入力された基準電圧Vref及び光量モニタ信号Vpdは、比較器420に供給される。また、APC回路403に入力されたサンプル・ホールド信号S/H*は、アナログスイッチ422に供給される。
比較器420は、入力された光量モニタ信号Vpdと基準電圧Vrefとを比較して、その比較結果に応じた電圧を、アナログスイッチ422側へ出力する。比較器420は、光量モニタ電圧Vpdが基準電圧Vrefより大きい場合(Vpd>Vref)、出力電圧を減少させる一方で、光量モニタ電圧Vpdが基準電圧Vref以下である場合(Vpd≦Vref)、出力電圧を増加させる。比較器420からの出力電圧は、アナログスイッチ422を介してホールドコンデンサ421に印加される。
アナログスイッチ422は、シーケンスコントローラ47からのサンプル・ホールド信号S/H*に応じて、ON状態とOFF状態との間で切り替わる。サンプル・ホールド信号S/H*が‘L’の場合、アナログスイッチ422はON状態となる、その結果、ホールドコンデンサ421は、LD1の光量のサンプルを行うサンプル状態となる。この場合、比較器420からの出力電圧がホールドコンデンサ421に印加されることで、ホールドコンデンサ421は、比較器420の出力電圧に応じて充電又は放電される。一方で、サンプル・ホールド信号S/H*が‘H’の場合、アナログスイッチ422はOFF状態となる。その結果、ホールドコンデンサ421は、サンプル状態において充電又は放電されることで制御された電圧Vshを保持するホールド状態となる。
電流制御部423は、ホールドコンデンサ421の電圧Vshに対応するスイッチング電流値Isw−1を、電流制御信号として出力する。APC回路403から出力された電流制御信号(電流値Isw−1)は、スイッチング電流源404−1に供給される。スイッチング電流源404−1は、電流値Isw−1に対応するスイッチング電流を出力する。当該スイッチング電流は、バイアス電流源407−1からのバイアス電流と加算されて、駆動電流としてLD1に供給される。
このように、本実施形態において、ホールドコンデンサ421は、対応する光源(LD)から光ビーム(レーザビーム)を出力させるために用いられる電圧を保持する電圧保持手段として機能する。また、電流制御部423及びスイッチング電流源404−1は、感光体11に対する光走査が開始されると、電圧保持手段(ホールドコンデンサ421)の電圧に応じた駆動電流を光源(LD)に供給する電流供給手段として機能する。
<レーザ駆動装置31におけるAPCの比較例>
次に、本実施形態に係るレーザ駆動装置31おけるAPCに対する比較例について説明する。以下では、説明の簡略化のため、LD1に対するAPC回路403(APC回路403−1)によるAPCについてのみ説明するが、他のレーザ(LD2〜LDn)についても、LD1の場合と同様の制御を行うことによってAPCを実現できる。
上述したように、レーザ駆動装置31が備えるLDについてAPCを実行する場合、上述したように、消灯した状態のLDを点灯させてその光量を制御すると、光量が目標光量に十分に近づくまでにかなりの時間を要するおそれがある。この問題に対処するために、以下で比較例として示す方法を用いることで、APCの実行時間を短縮化しうる。
図5は、以下で説明する実施形態に対する比較例として示す、レーザ駆動装置31の発光シーケンスの一例を示している。同図では、画像形成装置100において画像形成を開始する前に行うAPCを含む動作モードを「初期APCモード」と称し、画像形成の開始後に行うAPCを含む動作モードを「通常APCモード」と称している。また、図5では、レーザ駆動装置31が備えるLDのうち、LD1についての発光シーケンスを示している。ここでは、LD1は、BD信号の検出に使用するLDであり、複数のLDのうち、最初にAPCが実行されるLDであることを想定している。本実施形態で、LD1を代表LDとしている。
画像形成装置100において、LD1〜LDnのそれぞれの光量制御のために実行されるAPCは、上述したように、初期APCモードによるAPCと通常APCモードによるAPCとに分けられる。初期APCモードは、画像形成装置100において画像形成を開始する前に行うAPCを含む動作モードである。初期APCモードによるAPCでは、各LDを、完全に消灯している状態からその光量が目標光量となるように制御する。また、通常APCモードは、画像形成の開始後に行うAPCを含む動作モードである。通常APCモードによるAPCでは、各LDを、その光量がさらに目標光量に近づくように制御するとともに、その光量が目標光量で維持するように制御する。
図5に示す方法は、初期APCモード及び通常APCモードにおいてそれぞれ実行されるAPCの実行時間を短縮するために、初期APCモードによるAPCを実行する前の、LDを消灯させた状態で、ホールドコンデンサ421を一定の電圧に充電することを特徴としている。画像形成装置100は、例えば、画像形成の開始が指示されたことに応じて画像形成を行う際、その開始前の準備動作として、初期APCモードによる動作を行う。
初期APCモードの動作を開始すると、シーケンスコントローラ47は、まず、LD1への駆動電流の供給を遮断した状態(OFF_LD=‘H’)で、サンプル・ホールド信号S/H*=‘L’として、ホールドコンデンサ421の充電を開始する(時刻511)。ここで、LD1は、駆動電流が供給されていないため、消灯状態にある。即ち、比較器420に与えられる光量モニタ電圧Vpdは‘L’のままであるため、比較器420は、Vpdと基準電圧Vrefとの差分(一定値)に応じた一定の出力電圧(充電電流)を、ホールドコンデンサ421に印加(供給)する。その結果、ホールドコンデンサ421の電圧Vshは、一定の充電速度で充電される。以下では、この充電動作を「初期充電動作」(消灯時調整)と称する。
ホールドコンデンサ421の充電の開始から所定の時間T1が経過後、時刻512において、シーケンスコントローラ47は、制御信号OFF_LD=‘L’として、LD1への駆動電流の供給を開始する。これによりシーケンスコントローラ47は、LD1について、初期APCモードにおけるAPC(発光時調整)を開始する。なお、時間T1は、目標光量又は目標光量の近傍の光量に対応する電圧を充電するために必要な時間として設定される。ここで、ホールドコンデンサ421は一定の電圧に充電された状態であるため、APC回路403は、当該電圧を初期値として、LD1の光量が目標光量に制御されるように、ホールドコンデンサ421の電圧を制御する。即ち、APC回路403は、光量モニタ電圧Vpdとして検出されるLD1の光量をサンプルし続けることで、LD1の光量を目標光量に徐々に近づけていく。
シーケンスコントローラ47は、APCを開始してから所定の時間T2の経過後(時刻513)に、サンプル・ホールド信号S/H*=‘H’に切り替えることで、ホールドコンデンサ421をホールド状態に切り替える。その後、画像形成装置100は、画像形成を開始して、動作モードを初期APCモードから通常APCモードに切り替える。通常APCモードでは、BD信号が検出されるごとに(時刻514、515、516)、シーケンスコントローラ47がサンプル・ホールド信号S/H*を一定時間‘L’にすることで、ホールドコンデンサ421をサンプル状態とする。これにより、APC回路403は、その時間内でAPCを実行する。
このように、比較例として図5に示した方法では、LD1から出力されるレーザビームによって感光体11の表面を走査する光走査の開始前で、かつ、PDへレーザビームを入射させる前の、LD1が消灯状態にある間に、ホールドコンデンサ421を所定の時間T1だけ充電する。(充電後のホールドコンデンサ421の状態を初期状態とし、その際の電圧を初期電圧とする。)その後、LD1への駆動電流の供給を開始して、PDの検出結果に基づくホールドコンデンサ421の充電または放電を行う。これにより、その後にLD1を点灯状態にしてAPCを行う際に、初期充電動作によって充電された、目標光量の近傍の光量に対応する電圧を初期値としてホールドコンデンサ421の電圧を制御することができる。従って、本方法によれば、当該APCにおいて、LD1の光量を目標光量に制御するのに要する時間を短くすることが可能になる。
しかし、上記の方法では、初期APCモードにおいて、初期充電動作を行う時間T1及びAPCを行う時間T2は、固定値として設定している。一般に、複数のLDを用いたマルチビーム方式の場合、複数のLD間における発光特性のばらつきは小さい一方で、レーザの経年劣化や、温度又は湿度の変動といった環境変動に起因して、各LDの発光特性が大きく変化しうる。例えば、ある目標光量のレーザビームをLDに出力させるために必要となる駆動電流、及びそれに対応するホールドコンデンサ421の電圧は、レーザの経年劣化や環境変動に起因して変化しうる。即ち、レーザの経年劣化や環境変動によって、目標光量でLDを発光させるために必要となる、ホールドコンデンサ421の目標電圧が変化する。
このため、初期APCモードにおいて、所定の時間(T1及びT2)内にホールドコンデンサの電圧を目標電圧に設定ができない場合、又は、当該所定の時間よりも大幅に短い時間でホールドコンデンサ421の電圧が目標電圧に設定できる場合が起こりうる。前者の場合には、初期APCモードの終了時に、ホールドコンデンサ421の電圧が目標電圧に達していないため、目標光量に満たない光量で各LDを発光させた状態で、画像形成動作が開始されるおそれがある。その結果、形成される画像の濃度が所要の濃度よりも低下してしまうおそれがある。後者の場合には、ホールドコンデンサ421の電圧が目標電圧に達してから、初期APCモードが終了して画像形成動作が開始されるまでの時間が長くなり、その間、コンデンサからの放電等によってコンデンサの電圧が目標電圧から低下するおそれがある。その結果、前者の場合と同様、目標光量に満たない光量で各LDを発光させた状態で画像形成が開始され、形成される画像の濃度が所要の濃度よりも低下してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、以下で詳細に説明するように、代表レーザ(LD1)以外の他のレーザ(LD2〜LDn)について、LD1についての初期充電時間T1及びAPCの実行時間T2に応じて、目標光量に対応する目標電圧にホールドコンデンサ421を充電するための初期充電時間Tsetを設定する。これにより、APCを実行する際に、LDの点灯後に、当該LDの光量を短時間に目標光量に制御することを可能にしつつ、経年劣化や環境変動によるLDの発光特性の変化によらず、適切な光量制御を可能にする。
<レーザ駆動装置31における光量制御>
以下では、図6のシーケンス図及び図7のフローチャートを参照して、レーザ駆動装置31において実行される、本実施形態に係る初期APCモード及び通常APCモードにおける一連の動作について説明する。図6において、期間601は初期充電動作(消灯時調整)が行われる期間を、期間602はAPC(発光時調整)が行われる期間を示している。また、図7に示す各ステップの処理は、シーケンスコントローラ47のCPU(図示せず)が、メモリ等に予め格納された制御プログラムをRAM(図示せず)に読み出して実行することによって、画像形成装置100上で実現される。
本実施形態では、LD1〜LDn(複数の光源)のうち、LD1を代表レーザとする。また、LD1は第1の光源に、他のLD(LD2〜LDn)は第1の光源以外の第2の光源に相当する。さらに、APC回路403−1内のホールドコンデンサ421は、第1の電圧保持手段として機能し、APC回路403−1〜n内のホールドコンデンサ421は、第2の電圧保持手段として機能する。
画像形成装置100は、画像形成の開始指示を受け付けると、その準備動作として、図7の処理手順に従って、LD1〜LDnを目標光量で発光させるための光量制御を開始する。まず、S701で、CPUは、レーザ駆動装置31を制御して、代表レーザであるLD1について、上述の初期充電動作(消灯時調整)を開始する(時刻611)。CPUは、感光体11に対する光走査の開始前の、LD1を消灯させた状態において、LD1に対応するAPC回路403−1内のホールドコンデンサ421を、所定の時間T1(第1の時間)充電する。時間T1(初期充電時間)は、CPUによって予め設定される。例えば、LD1を目標光量近傍の光量に対応した電圧をホールドコンデンサ421に充電するのに要する時間として設定される。初期充電時間T1は、T1の経過後にLD1の光量が所定値を超えない範囲で、予め工場出荷時に調整及び設定が行われればよい。なお、S701における処理は、第1の充電手段による処理に相当する。
初期充電時間T1が経過すると(時刻612)、CPUは、S702で、レーザ駆動装置31に初期充電動作を終了させて、APC(発光時調整)の実行に移行させる。当該APCにおいて、CPUは、LD1を点灯状態にして、レーザ駆動装置31に、光量モニタ電圧Vpdとして検出されるLD1の光量が目標光量に制御されるように、初期充電動作で充電された電圧を初期値として、ホールドコンデンサ421の電圧Vshを制御させる。
S702で、CPUはさらに、ホールドコンデンサの電圧制御が開始されてから、光量モニタ電圧Vpdに対応する光量が目標光量に達するまでに要する時間を計時する。具体的には、CPUは、S703で、内部のタイムカウンタを用いた計時を開始するとともに、A/D回路416を介して入力される光量モニタ電圧Vpdが、基準電圧Vrefに達した(Vpd>Vref)か否かを判定する。CPUは、Vpd>Vrefではないと判定する限り、当該判定処理を繰り返し、Vpd>Vrefであると判定した時点で、S704に処理を移行する。S704で、CPUは、LD1についてのAPCを終了する。また、CPUは、S702で開始した計時を終了するとともに、その時点のカウンタ値を、初期APCモードにおけるLD1についてのAPCの実行時間の測定値T2とする(時刻613)。
S704におけるAPCの終了時点で、LD1の光量は目標光量に達しており、ホールドコンデンサ421の電圧Vshは、LD1を目標光量で発光させるための駆動電流に対応した電圧に充電されている。本実施形態では、次に、LD1についてのホールドコンデンサ421の、目標光量に対応した電圧を目標電圧として、LD1以外の他のLD(LD2〜LDn)に対応するホールドコンデンサ421を、初期充電動作によって当該目標電圧に充電する。
S705で、CPUは、初期APCモードにおいて他のLD(LD2〜LDn)についての初期充電動作を行うための、初期充電時間Tsetを決定する。CPUは、S702〜S704におけるAPCによるホールドコンデンサ421の電圧制御後の、当該ホールドコンデンサ421の電圧Vshを目標電圧として、LD2〜LDnに対応するホールドコンデンサ421を当該目標電圧に充電するための初期充電時間Tsetを決定する。具体的には、CPUは、初期充電時間T1と、上述の測定値T2とから算出される目標電圧に基づいて、初期充電時間Tset(第2の時間)を決定する。
ここで、図8は、初期APCモードにおける、初期充電動作(消灯時調整)及びAPC(発光時調整)によるホールドコンデンサ421の電圧Vshの変化の一例を示している。ただし、何れもVsh=0を基準としたVshの変化を示している。初期充電動作801の場合、APC回路403−1内の比較器420は、光量モニタ電圧Vpdと基準電圧Vrefとの差分に応じた電圧を、ホールドコンデンサ421に対して出力する。LD1が消灯状態である場合、光量モニタ電圧Vpd=0で一定であり、基準電圧Vrefも一定であるため、ホールドコンデンサ421は、図8に示すように、一定の充電速度で充電される。一方、APC802の場合、LD1を点灯状態で、フィードバックした光量に基づく光量制御を行うため、上記の差分が時間とともに変化する。即ち、LD1の光量が目標光量に近づくにつれて上記の差分が小さくなるため、比較器420からホールドコンデンサ421への出力電圧が時間とともに小さくなる結果、当該光量の増加量が少なくなる。なお、初期充電動作(消灯時調整)801又はAPC(発光時調整)802を単独で使用した場合、図8に示すように、初期充電動作801の方が、ホールドコンデンサ421の電圧をAPC802よりも早く基準電圧Vrefに制御可能である。
図8を前提として、初期充電時間Tsetの決定方法について説明する。初期充電時間Tsetは、例えば、次式に基づいて決定できる。
Tset=((K1×T1)+(K2×T2))/K1 (1)
ここで、K1は、S701でホールドコンデンサ421を初期充電動作により充電する際の充電速度であり、ホールドコンデンサ421についての事前の測定によって得られた結果(図8)から、予め定められる。なお、K1は、LD1〜LDnについて同一であるとする。K2は、S702〜S704におけるホールドコンデンサ421の電圧制御(APC)によってホールドコンデンサ421の電圧Vshが変化する際の、予め定められた変化速度に相当する。図8に示すように、ホールドコンデンサ421の電圧Vshは、APCの場合、一定の変化速度(充電速度)では変化せず、非線形な変化を示す。このため、本実施形態では、変化速度K2は、ホールドコンデンサ421の電圧Vshについての事前の測定結果を、一次関数で近似することで、予め定めている。
式(1)において、(K1×T1)は、初期充電時間T1でホールドコンデンサ421に充電される充電電圧を示す。また、(K2×T2)は、初期充電時間T1と、変化速度K2とを乗算することで得られる、LD1に対応するホールドコンデンサ421の電圧制御(APC)によって変化した電圧の変化量を示す。これらの加算値((K1×T1)+(K2×T2))は、S702〜S704におけるAPCによるホールドコンデンサ421の電圧制御後の、当該ホールドコンデンサ421の電圧Vshに相当する。即ち、当該加算値は、上述の目標電圧に相当する。当該目標電圧を、LD2〜LDnに対応するホールドコンデンサ421の充電速度K1で除算することで、LD2〜LDnに対応するホールドコンデンサ421を、初期充電動作のみで当該目標電圧に充電するための、初期充電時間Tsetを算出できる。
初期充電時間Tsetの決定後、S706で、CPUは、初期APCモードにおいて、LD2〜LDnについて初期充電動作の実行時間が、算出した初期充電時間Tsetとなるように、レーザ駆動装置31の制御タイミング(シーケンス)を設定する。ここで、CPUは、初期APCモードにおいて、LD2〜LDnについては、初期充電時間Tsetに基づく初期充電動作のみが実行されるように、シーケンスを設定する。即ち、LD2〜LDnについては、初期APCモードによるAPCは実行されない。
次に、S707でCPUは、LD2について、感光体11に対する光走査の開始前の消灯状態で、S705で決定した初期充電時間Tset(時刻614〜時刻615)、対応するホールドコンデンサ421を充電するよう、レーザ駆動装置31を制御する。さらに、CPUは、LD3〜LDnについても順に、初期充電時間Tsetに基づく初期充電動作をレーザ駆動装置31に実行させる。なお、S707における処理は、第2の充電手段による処理に相当する。
S707におけるLD2〜LDnの初期充電動作の終了後の時刻616において、CPUは、画像形成装置100の動作モードを初期APCモードから通常APCモードに切り替えて、通常APCモードによるAPCを開始する。さらに、所定時間の経過後、CPUは、画像形成を開始する。通常APCモードでは、CPUは、BD信号が検出されるごとに、各LDのAPCを実行する。
以上説明したように、本実施形態では、初期APCモードとして、代表レーザLD1について、LD1の消灯時の初期充電動作と、LD1の点灯時のAPCとを実行することで、LD1の光量を目標光量に高精度に調整可能である。また、当該APCでは、目標光量に達した段階でAPCを終了することで、経年劣化や環境変動によるLDの発光特性の変化によらず、LD1についてのAPCの実行時間を適切に制御可能である。また、本実施形態では、LD1以外の他のレーザLD2〜LDnについては、LD1についての初期充電時間T1及びAPCの実行時間T2に応じて、目標光量に対応する目標電圧にホールドコンデンサ421を充電するための初期充電時間Tsetを設定する。これにより、LD1以外の他のレーザについて、経年劣化や環境変動によって当該目標電圧が変化したとしても、適切な初期充電時間Tsetを設定可能である。初期APCモードによるAPC、及びその後に実行される通常APCモードによるAPCにおいて、複数のLDに(LD1〜LDn)について光量を短時間に目標光量に制御することが可能になる。
また、本実施形態では、LD1以外の他のレーザについて、初期APCモードにおいて、APCを実行せず、初期充電期間Tsetに基づく初期充電動作のみを実行する。図8を用いて説明したように、LDの消灯状態で行う初期充電動作では、LDの点灯状態で行うAPCと比較して、早い充電速度(変化速度)でホールドコンデンサ421の電圧を増加させることが可能である。従って、LD1以外の他のLDについて、初期APCモードにおいて初期充電動作のみを実行することで、初期APCモードにおいて、簡易な動作で短時間に当該他のLDの光量を目標光量又はその近傍まで制御可能である。
<その他の実施形態>
本発明は、以下で例示するように、上述の実施形態に種々の変更を加えた場合にも実現可能である。例えば、S705で決定した初期充電時間Tsetを、記憶装置に記憶させておき、次回の画像形成を行う際に、当該記憶装置に記憶されているTsetを、代表レーザ(LD1)についての初期充電時間T1として用いてもよい。これにより、LD1についての初期充電動作において、ホールドコンデンサ421の電圧を、目標光量に近いより適切な電圧に制御することが可能になる。その結果、初期APCモードにおいてその後に実行されるAPCの実行時間を短くでき、初期APCモードによる光量制御に要する時間を短くできる。
上述の実施形態では、LD1のみを代表レーザ(第1の光源)としたが、複数のLDが代表レーザとして特定されてもよい。その場合、代表レーザとして特定されるLDのそれぞれについて決定した初期充電時間を平均化して得られた値を、他のLDについて使用する初期充電時間Tsetとして決定してもよい。このように、初期充電時間の算出値を複数のLD間で平均化することによって、LDごとの制御誤差を低減することが可能である。
また、上述の実施形態では、LD1を代表レーザとして説明したが、初期APCモードにおけるAPCの対象となるLDを、定期的に他のLDに変更してもよい。なお、当該変更は、シーケンスコントローラ47のCPUによる変更指示に基づいて行われればよい。これにより、初期APCモードにおけるLDの発光時間を複数のLD間で平均化可能である。その結果、複数のLD間で劣化状態を均一化し、複数のLDの寿命を長くすることが可能である。

Claims (8)

  1. 光ビームによって感光体の表面を走査する光走査装置であって、
    それぞれが、供給される駆動電流に応じた光ビームを出力する複数の光源と、
    前記複数の光源から出力される光ビームの光量を検出する検出手段と、
    それぞれが、対応する前記光源から光ビームを出力させるために用いられる電圧を保持する複数の電圧保持手段と、
    それぞれ対応する前記光源について、対応する前記電圧保持手段の電圧に応じた駆動電流を当該光源に供給する複数の電流供給手段と、
    前記複数の光源のうち第1の光源について、対応する第1の電圧保持手段を第1の時間、充電する第1の充電手段と、
    前記第1の時間の経過後、対応する前記電流供給手段から前記第1の光源に駆動電流の供給を開始させ、前記検出手段によって検出される光量が目標光量に制御されるように、前記第1の充電手段によって充電された電圧を初期値として前記第1の電圧保持手段の電圧を制御する電圧制御手段と、
    前記電圧制御手段による電圧制御後の前記第1の電圧保持手段の電圧を目標電圧として、前記複数の光源のうち前記第1の光源以外の第2の光源に対応する第2の電圧保持手段を当該目標電圧に充電するための、第2の時間を決定する決定手段と、
    前記第2の光源について、前記第2の電圧保持手段を前記決定された第2の時間、充電する第2の充電手段と
    を備えることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記決定手段は、
    前記第1の時間と、前記電圧制御手段による電圧制御が開始されてから前記検出手段によって検出される光量が前記目標光量に達するまでに要する時間とから算出される前記目標電圧に基づいて、前記第2の時間を決定することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記決定手段は、
    前記電圧制御が開始されてから前記検出手段によって検出される光量が前記目標光量に達するまでに要する時間を計時する手段と、
    前記計時された時間と、前記電圧制御によって前記第1の電圧保持手段の電圧が変化する際の、予め定められた変化速度とを乗算することで、前記電圧制御によって変化した当該電圧の変化量を算出する手段と、
    前記第1の充電手段によって前記第1の時間で前記第1の電圧保持手段に充電された充電電圧と、前記算出された変化量とを加算することで、前記目標電圧を算出する手段と、
    前記算出された目標電圧を、前記第2の充電手段によって前記第2の電圧保持手段を充電する際の、予め定められた充電速度で除算することで、前記第2の時間を決定する手段と
    を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記決定手段は、さらに、
    前記第1の時間と、前記第1の充電手段によって前記第1の電圧保持手段を充電する際の、予め定められた充電速度とを乗算することで、前記充電電圧を算出する手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
  5. 前記決定手段によって決定された前記第2の時間を記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記第1の充電手段は、
    前記複数の光源から出力される光ビームによって前記感光体の表面を走査する光走査の終了後、次回の前記光走査を開始する際には、前記記憶手段に記憶されている前記第2の時間を前記第1の時間として用いて、前記第1の電圧保持手段を充電する
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の光走査装置。
  6. 前記複数の光源のうちで、前記電圧制御の対象となる前記第1の光源を、定期的に他の光源に変更する変更手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の光走査装置。
  7. 前記第1の光源として、複数の光源が特定され、
    前記決定手段は、
    前記第1の光源として特定される光源のそれぞれについて決定した、前記第2の電圧保持手段を前記目標電圧に充電するための時間を平均化して、当該平均化によって得られた値を前記第2の時間として決定する
    ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の光走査装置。
  8. 感光体を備える画像形成装置であって、
    前記感光体の表面を帯電させる帯電手段と、
    画像情報に応じて変調した駆動電流を前記複数の電流供給手段から前記複数の光源に供給することによって当該複数の光源から出力される複数の光ビームで前記感光体の表面を走査する、請求項1乃至7の何れか1項に記載の光走査装置と、
    前記光走査装置による前記複数の光ビームの走査により前記感光体の表面に形成された静電潜像を現像して、記録材に転写すべき画像を当該感光体の表面に形成する現像手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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