JP2013125317A - タッチパネル付き画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液晶パネル20(画像表示装置本体)と、液晶パネル20の画像が表示される側に配置されたタッチパネル40とを備え、液晶パネル20が、タッチパネル40に対向する表面に第1の微細凹凸構造を有し、タッチパネル40が、液晶パネル20に対向する表面に第2の微細凹凸構造を有し、第1の微細凹凸構造の表面のマルテンス硬度が、第2の微細凹凸構造の表面のマルテンス硬度の±25%以内である画像表示装置10。
【選択図】図1
Description
前記微細凹凸構造は、複数の凸部からなり、前記凸部の高さが、80〜500nmであり、前記凸部間の平均間隔が、20〜400nmであり、前記凸部のアスペクト比(高さ/平均間隔)が、0.8〜5であることが好ましい。
本明細書において、「活性エネルギー線」は、可視光線、紫外線、電子線、プラズマ、熱線(赤外線等)等を意味する。
本発明のタッチパネル付き画像表示装置(以下、単に画像表示装置と記す。)は、画像表示装置本体と、画像表示装置本体の画像が表示される側に配置されたタッチパネルとを備え、画像表示装置本体が、タッチパネルに対向する表面に第1の微細凹凸構造を有し、タッチパネルが、画像表示装置本体に対向する表面に第2の微細凹凸構造を有するものである。
液晶パネル20は、カラーフィルタ(図示略)、透明電極(図示略)、配向膜(図示略)等が形成された第1のガラス基板21と、透明電極(図示略)、配向膜(図示略)等が形成された第2のガラス基板22と、第1のガラス基板21と第2のガラス基板22とに挟まれた液晶層23と、液晶層23とは反対側の第1のガラス基板21の表面に接着剤層(図示略)を介して貼り合わされた第1の偏光フィルム24と、液晶層23とは反対側の第2のガラス基板22の表面に接着剤層(図示略)を介して貼り合わされた第2の偏光フィルム25と、第1の偏光フィルム24の表面に接着剤層26を介して貼り合わされた第1の低反射フィルム30とを備えたものである。
第1の低反射フィルム30は、図2に示すように、基材フィルム34と、基材フィルム34の表面に形成された、複数の凸部32からなる第1の微細凹凸構造を表面に有する硬化樹脂層36とを有する。
基材フィルム34は、透明フィルムからなる。基材フィルム34の材料としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、スチレン系樹脂、ポリエステル、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロース等)、ポリオレフィン、脂環式ポリオレフィン等が挙げられる。
硬化樹脂層36は、後述の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる透明膜であり、複数の凸部32からなる第1の微細凹凸構造を表面に有する。
凸部32の高さHは、電子顕微鏡観察によって、凸部32の最頂部と、凸部32間に存在する凹部の最底部との間の距離を50点測定し、これらの値を平均したものである。
凸部32間の平均間隔Pは、凸部32の形成のしやすさの点から、20nm以上が好ましい。
凸部32間の平均間隔Pは、電子顕微鏡観察によって、隣接する凸部32間の間隔(凸部32の中心から隣接する凸部32の中心までの距離)を50点測定し、これらの値を平均したものである。
タッチパネル40は、入力面Sに接近または接触した導電体(指、金属等)の位置を静電容量の変化として検出する静電容量方式のタッチパネルであり、入力面Sを有するカバーガラス42と、カバーガラス42を挟んで入力面Sの反対側に、接着剤層44を介して貼り合わされた電極基板50と、電極基板50の透明電極に電気的に接続し、入力面Sに導電体が接近または接触した際の静電容量の変化を検出する検出部(図示略)と、電極基板50の表面に接着剤層46を介して貼り合わされた第2の低反射フィルム60とを備えたものである。
電極基板50は、基板本体52と、基板本体52の一方の表面に形成された、第1の方向に延びる複数の電極パターンからなるストライプ状の第1の透明電極54と、基板本体52の他方の表面に形成された、第1の方向に交差する第2の方向に延びる複数の電極パターンからなるストライプ状の第2の透明電極56とを備えたものである。
基板本体52は、透明な板、フィルム、シート等からなる。基板本体52の材料としては、ガラス、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、スチレン系樹脂、ポリエステル、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロース等)、ポリオレフィン、脂環式ポリオレフィン等が挙げられる。
第1の透明電極54および第2の透明電極56は、光を透過でき、かつ導電性を有する薄膜である。
第1の透明電極54および第2の透明電極56としては、導電性金属酸化物薄膜等が挙げられる。導電性金属酸化物としては、スズがドープされた酸化インジウム(以下、ITOと記す。)等が挙げられる。
検出部は、例えば、透明電極に所定の電圧を印加しつつ、入力面に導電体が接近または接触した際の導電体と電極との間の静電容量の変化を検出し、いずれの箇所に導電体が接近または接触したかを検出するものである。
第2の低反射フィルム60は、図2に示すように、基材フィルム64と、基材フィルム64の表面に形成された、複数の凸部62からなる第2の微細凹凸構造を表面に有する硬化樹脂層66とを有する。
基材フィルム64は、透明フィルムからなる。基材フィルム64の材料としては、上述した基材フィルム34と同様のものが挙げられる。
硬化樹脂層66は、後述の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる透明膜であり、複数の凸部62からなる第2の微細凹凸構造を表面に有する。
凸部62の高さHは、電子顕微鏡観察によって、凸部62の最頂部と、凸部62間に存在する凹部の最底部との間の距離を50点測定し、これらの値を平均したものである。
凸部62間の平均間隔Pは、凸部62の形成のしやすさの点から、20nm以上が好ましい。
凸部62間の平均間隔Pは、電子顕微鏡観察によって、隣接する凸部62間の間隔(凸部62の中心から隣接する凸部62の中心までの距離)を50点測定し、これらの値を平均したものである。
画像表示装置10においては、第1の微細凹凸構造の表面(すなわち、第1の低反射フィルム30の硬化樹脂層36の表面)のマルテンス硬度が、第2の微細凹凸構造の表面(すなわち、第2の低反射フィルム60の硬化樹脂層66の表面)のマルテンス硬度の±25%以内であり、±7%以内が好ましい。
微細凹凸構造の表面のマルテンス硬度は、硬化樹脂層の材料、凸部の形状、寸法(高さ、ピッチ等)等を適宜選択することによって調整できる。
第1の微細凹凸構造と第2の微細凹凸構造とは、マルテンス硬度が前記条件を満たす限りは、硬化樹脂層の材料、凸部の形状、寸法等が異なっていてもよい。
各接着剤層の接着剤としては、光学用途に用いられる公知の透明接着剤、透明粘着剤等が挙げられる。
第1の低反射フィルム30は、例えば、図3に示す製造装置を用いて、下記のようにして製造される。第2の低反射フィルム60も、第1の低反射フィルム30と同様にして製造される。
複数の細孔(図示略)を有する陽極酸化アルミナが表面に形成されたロール状のモールド70の表面と、モールド70の回転に同期してモールド70の表面に沿って移動する帯状の基材フィルム34の表面との間に、タンク72から活性エネルギー線硬化性樹脂組成物74を供給する。
剥離ロール82により、硬化樹脂層36が表面に形成された基材フィルム34を剥離することによって、第1の低反射フィルム30を得る。
モールド70は、陽極酸化アルミナを表面に有するモールドである。陽極酸化アルミナを表面に有するモールドは、大面積化が可能であり、作製が簡便である。
(a)アルミニウム基材を電解液中、陽極酸化して酸化皮膜を形成する工程。
(b)酸化皮膜を除去し、陽極酸化の細孔発生点を形成する工程。
(c)アルミニウム基材を電解液中、再度陽極酸化し、細孔発生点に細孔を有する酸化皮膜を形成する工程。
(d)細孔の径を拡大させる工程。
(e)工程(d)の後、電解液中、再度陽極酸化する工程。
(f)前記工程(d)と工程(e)を繰り返し行う工程。
図4に示すように、アルミニウム基材84を陽極酸化すると、細孔86を有する酸化皮膜88が形成される。
アルミニウムの純度は、99%以上が好ましく、99.5%以上がより好ましく、99.8%以上が特に好ましい。アルミニウムの純度が低いと、陽極酸化した時に、不純物の偏析により可視光線を散乱する大きさの凹凸構造が形成されたり、陽極酸化で得られる細孔の規則性が低下したりすることがある。
電解液としては、硫酸、シュウ酸水溶液、リン酸水溶液等が挙げられる。
図4に示すように、酸化皮膜88を一旦除去し、これを陽極酸化の細孔発生点90にすることで細孔の規則性を向上することができる。
図4に示すように、酸化皮膜を除去したアルミニウム基材84を再度、陽極酸化すると、円柱状の細孔86を有する酸化皮膜88が形成される。
電解液としては、工程(a)と同様のものが挙げられる。
図4に示すように、細孔86の径を拡大させる処理(以下、細孔径拡大処理と記す。)を行う。細孔径拡大処理は、酸化皮膜を溶解する溶液に浸漬して陽極酸化で得られた細孔の径を拡大させる処理である。このような溶液としては、例えば、1mol/L程度のリン酸水溶液等が挙げられる。
図4に示すように、再度、陽極酸化すると、円柱状の細孔86の底部から下に延びる、直径の小さい円柱状の細孔86がさらに形成される。
電解液としては、工程(a)と同様のものが挙げられる。
図4に示すように、工程(d)の細孔径拡大処理と、工程(e)の陽極酸化を繰り返すと、直径が開口部から深さ方向に連続的に減少する形状の細孔86を有する陽極酸化アルミナ(アルミニウムの多孔質の酸化皮膜(アルマイト))が形成されたモールド70が得られる。最後は工程(d)で終わることが好ましい。
繰り返し回数は、合計で3回以上が好ましく、5回以上がより好ましい。繰り返し回数が2回以下では、非連続的に細孔の直径が減少するため、このような細孔を有する陽極酸化アルミナを用いて形成された硬化樹脂層36の反射率低減効果は不十分である。
細孔86間の平均間隔は、可視光線の波長以下、すなわち400nm以下が好ましく、200nm以下がより好ましく、150nm以下が特に好ましい。細孔86間の平均間隔は、20nm以上が好ましい。
細孔86のアスペクト比(細孔の深さ/細孔間の平均間隔)は、1.2〜5が好ましく、1.3〜4がより好ましく、1.5〜3が特に好ましい。
図4に示すような細孔86を転写して形成された硬化樹脂層36の表面は、いわゆるモスアイ構造となる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、重合性化合物および重合開始剤を含む。
重合性化合物としては、分子中にラジカル重合性結合および/またはカチオン重合性結合を有するモノマー、オリゴマー、反応性ポリマー等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、非反応性のポリマー、活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物を含んでいてもよい。
単官能モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート誘導体;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体;(メタ)アクリルアミド、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物としては、アルコキシシラン化合物、アルキルシリケート化合物等が挙げられる。
R11 xSi(OR12)y ・・・(1)。
ただし、R11、R12は、それぞれ炭素数1〜10のアルキル基を表し、x、yは、x+y=4の関係を満たす整数を表す。
R21O[Si(OR23)(OR24)O]zR22 ・・・(2)。
ただし、R21〜R24は、それぞれ炭素数1〜5のアルキル基を表し、zは、3〜20の整数を表す。
微細凹凸構造の表面に、撥水性(具体的には水の接触角が90°以上であること)が求められる場合には、疎水性の材料を形成しうる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、フッ素含有化合物またはシリコーン系化合物を含む組成物を用いることが好ましい。
フッ素含有化合物としては、下記式(3)で表されるフルオロアルキル基を有する化合物が好ましい。
−(CF2)n−X ・・・(3)。
ただし、Xは、フッ素原子または水素原子を表し、nは、1以上の整数を表し、1〜20が好ましく、3〜10がより好ましく、4〜8が特に好ましい。
フルオロアルキル基置換ビニルモノマーとしては、フルオロアルキル基置換(メタ)アクリレート、フルオロアルキル基置換(メタ)アクリルアミド、フルオロアルキル基置換ビニルエーテル、フルオロアルキル基置換スチレン等が挙げられる。
CH2=C(R41)C(O)O−(CH2)m−(CF2)n−X ・・・(4)。
ただし、R41は、水素原子またはメチル基を表し、Xは、水素原子またはフッ素原子を表し、mは、1〜6の整数を表し、1〜3が好ましく、1または2がより好ましく、nは、1〜20の整数を表し、3〜10が好ましく、4〜8がより好ましい。
(Rf)aR51 bSiYc ・・・(5)。
加水分解性基としては、アルコキシ基、ハロゲン原子、R52C(O)O(ただし、R52は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表す。)等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、Cl、Br、I等が挙げられる。
R52C(O)Oとしては、CH3C(O)O、C2H5C(O)O等が挙げられる。
ポリ(オキシアルキレン)基としては、下記式(6)で表される基が好ましい。
−(OR61)p− ・・・(6)。
ただし、R61は、炭素数2〜4のアルキレン基を表し、pは、2以上の整数を表す。R61としては、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−CH(CH3)CH2−、−CH(CH3)CH(CH3)−等が挙げられる。
シリコーン系化合物としては、(メタ)アクリル酸変性シリコーン、シリコーン樹脂、シリコーン系シランカップリング剤等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸変性シリコーンとしては、X−22−1602(信越化学工業社製)等のシリコーン(ジ)(メタ)アクリレート等が挙げられる。
微細凹凸構造の表面に、親水性(具体的には水の接触角が25°以下であること)が求められる場合には、親水性の材料を形成しうる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、4官能以上の多官能(メタ)アクリレート、2官能以上の親水性(メタ)アクリレート、必要に応じて単官能モノマーを含む組成物を用いることが好ましい。
4官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、5官能以上の多官能(メタ)アクリレートがより好ましい。
ポリエチレングリコールジメタクリレートにおいて、一分子内に存在するポリエチレングリコール鎖の平均繰り返し単位の合計は、6〜40が好ましく、9〜30がより好ましく、12〜20が特に好ましい。ポリエチレングリコール鎖の平均繰り返し単位が6以上であれば、親水性が十分となり、防汚性が向上する。ポリエチレングリコール鎖の平均繰り返し単位が40以下であれば、4官能以上の多官能(メタ)アクリレートとの相溶性が良好となり、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が分離しにくい。
親水性単官能モノマーとしては、M−20G、M−90G、M−230G(新中村化学社製)等のエステル基にポリエチレングリコール鎖を有する単官能(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等のエステル基に水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート、単官能アクリルアミド類、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート等のカチオン性モノマー類等が挙げられる。
また、単官能モノマーとして、アクリロイルモルホリン、ビニルピロリドン等の粘度調整剤、基材への密着性を向上させるアクリロイルイソシアネート類等の密着性向上剤等を用いてもよい。
電極基板50は、例えば、ITO等を基板本体54の表面に蒸着させて透明導電膜を形成した後、所望の電極パターンにパターニングして第1の透明電極54および第2の透明電極56とすることによって製造できる。
以上説明した画像表示装置10にあっては、液晶パネル20(画像表示装置本体)が、タッチパネル40に対向する表面に第1の微細凹凸構造を有し、タッチパネル40が、液晶パネル20(画像表示装置本体)に対向する表面に第2の微細凹凸構造を有するため、液晶パネル20およびタッチパネル40の対向面における光の反射が抑えられる。
なお、本発明の画像表示装置は、図示例の画像表示装置10に限定はされない。
例えば、画像表示装置本体は、液晶パネルに限定はされず、プラズマディスプレイパネル、有機ELディスプレイパネル、CRT等であってもよい。
また、液晶パネルは、図示例の液晶パネル20に限定されず、液晶パネル20以外の公知の液晶パネルであってもよい。
また、タッチパネルは、静電容量方式のタッチパネルに限定されず、抵抗膜方式のタッチパネル等であってもよい。
また、静電容量方式のタッチパネルは、図示例のタッチパネル40に限定されず、タッチパネル40以外の公知の静電容量方式のタッチパネルであってもよい。
また、低反射フィルムをタッチパネル40の入力面に貼り合わせる等によって、タッチパネル40の入力面に微細凹凸構造を設けてもよい。
また、低反射フィルムは、上述した製造方法で得られたものに限定はされず、公知の方法(ナノインプリント、切削加工、エッチング等)によって基材フィルムの表面に微細凹凸構造を形成することによって製造されたものであってもよい。
陽極酸化アルミナの一部を削り、断面にプラチナを1分間蒸着し、電界放出形走査電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−7400F)を用いて、加速電圧3.00kVの条件にて、断面を観察し、細孔間の間隔、細孔の深さを測定した。各測定は、それぞれ50点について行い、平均値を求めた。
硬化樹脂層の破断面にプラチナを10分間蒸着し、陽極酸化アルミナと同様に断面を観察し、凸部間の間隔、凸部の高さを測定した。各測定は、それぞれ50点について行い、平均値を求めた。
微細凹凸構造の表面(硬化樹脂層の表面)のマルテンス硬度は、JIS Z 2255:2003(超微小負荷硬さ試験方法)に準拠して、超微小硬度計(フィッシャー・インストルメンツ社製、HM2000)を用いて、荷重10mNをかけて圧子を押し込み測定した。
(モールドaの製造)
上述した工程(a)〜(f)を行い、平均間隔100nm、深さ190nmの略円錐形状の複数の細孔を有する陽極酸化アルミナが表面に形成された板状のモールドaを得た。
モールドaを、オプツールDSX(ダイキン工業社製)の0.1質量%希釈溶液に浸漬し、一晩風乾して、陽極酸化アルミナの表面を離型剤で処理した。
コハク酸/トリメチロールエタン/アクリル酸のモル比1:2:4の縮合反応混合物の45質量部、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業社製)の45質量部、
ラジカル重合性シリコーンオイル(信越化学工業社製、X−22−1602)の10質量部、
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア(登録商標)184)の3質量部、
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア(登録商標)819)の0.2質量部
を混合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Aを得た。
モールドaの表面に、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Aを塗布し、この上に厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを被せた。
紫外線照射機(フュージョンランプDバルブ)を用いて、積算光量1000mJ/cm2でフィルム越しに紫外線を照射し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Aの硬化を行った後、モールドaから分離し、円錐台形状の複数の凸部からなる微細凹凸構造を表面に有する厚さ7μmの硬化樹脂層が表面に形成された低反射フィルムXを得た。
凸部間の平均間隔は100nmであり、凸部の高さは180nmであり、凸部の底部の幅は100nmであり、凸部の頭頂部の曲率半径は40nmであった。
微細凹凸構造の表面のマルテンス硬度は、130N/mm2であった。
アルゴンガスの98体積%および酸化スズの2体積%からなる0.4Paの雰囲気中で酸化インジウム97質量%および酸化スズ3質量%の焼結体材料を用いた反応性スパッタリング法によって、厚さ1mmのガラス板の両面に厚さ30nmのITO膜を形成した。
次いで、ストライプ状にパターン化されているフォトレジストをITO膜の表面に塗布し、乾燥、硬化した後、25℃、5質量%の塩酸に1分間浸漬して両面のITO膜のエッチングを行い、ITO膜をパターン化した透明電極を形成した。
低反射フィルムX、電極基板、および厚さ3mmのカバーガラス用のガラス板の順に積層し、透明電極に検出部を接続し、静電容量方式のタッチパネルを組み立てた。
次いで、低反射フィルムXを、液晶パネルの画像が表示される側の表面に貼り合わせた。
次いで、静電容量方式のタッチパネルを、バックライト付きの液晶パネルの画像が表示される側に配置し、画像表示装置を組み立てた。
(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Bの調製)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業社製)の25質量部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(第一工業製薬社製)の25質量部、エチレンオキサイド 変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製)の25質量部、ポリエチレングリコールジアクリレート(新中村化学工業社製)の25質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア(登録商標)184)の1質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア(登録商標)819)の0.5質量部を混合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Bを得た。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Aの代わりに活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Bを用いた以外は、低反射フィルムXと同様にして、低反射フィルムYを得た。
凸部間の平均間隔は100nmであり、凸部の高さは190nmであり、凸部の底部の幅は100nmであり、凸部の頭頂部の曲率半径は40nmであった。
微細凹凸構造の表面のマルテンス硬度は、170N/mm2であった。
低反射フィルムX、電極基板、および厚さ3mmのカバーガラス用のガラス板の順に積層し、透明電極に検出部を接続し、静電容量方式のタッチパネルを組み立てた。
次いで、低反射フィルYを、液晶パネルの画像が表示される側の表面に貼り合わせた。
次いで、静電容量方式のタッチパネルを、バックライト付きの液晶パネルの画像が表示される側に配置し、画像表示装置を組み立てた。
液晶パネルの輝度、入力面における室内光源からの照度、入力面に対する室内光源からの入射角が同一である条件にて、実施例1および比較例1の画像表示装置の入力面を目視比較した。その結果、実施例1の画像表示装置、比較例1の画像表示装置ともに、液晶パネルおよびタッチパネルの対向面における光の反射が少なく、画像の視認性が良好であった。
また、実施例1および比較例1の画像表示装置の入力面を指で10回強く押し、液晶パネルとタッチパネルとを繰り返し接触させた。実施例1の画像表示装置では、接触前後で画像の視認性に変化はなかった。一方、比較例1の画像表示装置では、液晶パネルとタッチパネルとを繰り返し接触させた後では、画像の視認性が低下した。
20 液晶パネル(画像表示装置本体)
32 凸部(微細凹凸構造)
40 タッチパネル
62 凸部(微細凹凸構造)
86 細孔
88 酸化皮膜(陽極酸化アルミナ)
H 高さ
P 平均間隔
Claims (3)
- 画像表示装置本体と、
前記画像表示装置本体の画像が表示される側に配置されたタッチパネルと
を備え、
前記画像表示装置本体が、前記タッチパネルに対向する表面に第1の微細凹凸構造を有し、
前記タッチパネルが、前記画像表示装置本体に対向する表面に第2の微細凹凸構造を有し、
前記第1の微細凹凸構造の表面のマルテンス硬度が、前記第2の微細凹凸構造の表面のマルテンス硬度の±25%以内である、タッチパネル付き画像表示装置。 - 前記第1の微細凹凸構造および前記第2の微細凹凸構造が、陽極酸化アルミナの複数の細孔を転写して形成された複数の凸部からなる、請求項1に記載のタッチパネル付き画像表示装置。
- 前記微細凹凸構造が、複数の凸部からなり、
前記凸部の高さが、80〜500nmであり、
前記凸部間の平均間隔が、20〜400nmであり、
前記凸部のアスペクト比(高さ/平均間隔)が、0.8〜5である、請求項1または2に記載のタッチパネル付き画像表示装置。
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