JP2016115258A - タッチパネル付き画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液晶パネル20(画像表示装置本体)と、液晶パネル20を支持する第1の枠体14と、タッチパネル40と、タッチパネル40を支持する第2の枠体16と、第1の枠体14および第2の枠体16を固定する粘着部材30とを備え、タッチパネル40は、粘着部材30により第1の枠体14および第2の枠体16が固定されることで、液晶パネル20の画像が表示される側に隙間を介して対向配置され、液晶パネル20に対向する表面に周期が400nm以下の微細凹凸構造を有する、タッチパネル付き画像表示装置10。
【選択図】図1
Description
近年、タッチパネル付き画像表示装置の画面枠(ベゼル)を狭くすることが求められている。例えば、不織布や発泡ポリウレタンなどの基材の両面に粘着剤層が設けられた粘着部材を用いて、タッチパネルと画像表示装置本体とを直接貼り合わせて固定すれば、画面枠を狭くすることができる。
また、タッチパネル付き画像表示装置を組み立てた後に、タッチパネルおよび画像表示装置本体のいずれかに欠陥が発見されたときにも、固定したタッチパネルと画像表示装置本体とを分離し、欠陥が発見された部材を交換して、再度タッチパネル付き画像表示装置を組み立てる必要がある。
また、タッチパネル付き画像表示装置を組み立てた後に、例えば画像表示装置本体に欠陥が発見された場合、タッチパネルと画像表示装置本体とを分離し、別の画像表示装置本体にタッチパネルを貼り付ける必要がある。しかし、タッチパネルや画像表示装置本体の表面に微細凹凸構造が設けられている場合は、これらを分離することが困難であり、分離できたとしてもタッチパネルや画像表示装置本体の表面に残った基材や粘着剤層を除去することが困難となることがある。そのため、基材や粘着剤層を除去できなかった場合には、タッチパネルには特に不具合がないにもかかわらず、分離したタッチパネルを再度利用することができないことがあった。
このように、表面に微細凹凸構造を有するタッチパネルや画像表示装置本体を用いることで、視認性の低下が抑制されたタッチパネル付き画像表示装置を提供することが可能となったが、このようなタッチパネル付き画像表示装置を効率よく製造することは困難であった。
[1] 画像表示装置本体と、前記画像表示装置本体を支持する第1の枠体と、タッチパネルと、前記タッチパネルを支持する第2の枠体と、前記第1の枠体および前記第2の枠体を固定する粘着部材とを備え、前記タッチパネルは、前記粘着部材により前記第1の枠体および前記第2の枠体が固定されることで、前記画像表示装置本体の画像が表示される側に隙間を介して対向配置され、前記画像表示装置本体に対向する表面に周期が400nm以下の微細凹凸構造を有する、タッチパネル付き画像表示装置。
[2] 前記第1の枠体の前記第2の枠体に対向する面の幅、および前記第2の枠体の前記第1の枠体に対向する面の幅は、前記粘着部材がはみ出さない大きさとされている、[1]に記載のタッチパネル付き画像表示装置。
なお、本明細書において、「細孔」とは、アルミニウム基材の表面の酸化皮膜に形成された微細凹凸構造の凹部のことをいう。
また、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートの総称であり、「(メタ)アクリル酸」はアクリル酸およびメタクリル酸の総称であり、「(メタ)アクリロニトリル」はアクリロニトリルおよびメタクリロニトリルの総称であり、「(メタ)アクリルアミド」はアクリルアミドおよびメタクリルアミドの総称である。
また、「活性エネルギー線」は、可視光線、紫外線、電子線、プラズマ、熱線(赤外線等)等を意味する。
また、「透明」とは、少なくとも波長400〜760nmの光を透過することを意味する。
本発明のタッチパネル付き画像表示装置(以下、単に「画像表示装置」と記す。)は、画像表示装置本体と、画像表示装置本体を支持する第1の枠体と、タッチパネルと、タッチパネルを支持する第2の枠体と、第1の枠体および第2の枠体を固定する粘着部材とを備える。また、タッチパネルは、粘着部材により第1の枠体および第2の枠体が固定されることで、画像表示装置本体の画像が表示される側に隙間を介して対向配置され、かつ画像表示装置本体に対向する表面に周期が400nm以下の微細凹凸構造を有する。
この例の画像表示装置10は、画像表示装置本体として液晶パネル20と、液晶パネル20の画像が表示される側に隙間を介して対向配置されたタッチパネル40と、液晶パネル20の、タッチパネル40が配置された側とは反対側に配置されたバックライト12と、液晶パネル20およびバックライト12を取り囲んで支持する第1の枠体14と、タッチパネル40を取り囲んで支持する第2の枠体16と、第1の枠体14および第2の枠体16を固定する粘着部材30とを備えたものである。
以下、各部材について説明する。
この例の液晶パネル20は、カラーフィルタ(図示略)、透明電極(図示略)、配向膜(図示略)等が形成された第1のガラス基板21と、透明電極(図示略)、配向膜(図示略)等が形成された第2のガラス基板22と、第1のガラス基板21と第2のガラス基板22とに挟まれた液晶層23と、液晶層23とは反対側の第1のガラス基板21の表面に接着剤層(図示略)を介して貼り合わされた第1の偏光フィルム24と、液晶層23とは反対側の第2のガラス基板22の表面に接着剤層(図示略)を介して貼り合わされた第2の偏光フィルム25とを備えたものである。
接着剤層の接着剤としては、光学用途に用いられる公知の透明接着剤、透明粘着剤等が挙げられる。
この例のタッチパネル40は、入力面Sに接近または接触した導電体(指、金属等)の位置を静電容量の変化として検出する静電容量方式のタッチパネルであり、入力面Sを有するカバーガラス42と、カバーガラス42を挟んで入力面Sの反対側に、接着剤層44を介して貼り合わされた電極基板50と、電極基板50の透明電極に電気的に接続し、入力面Sに導電体が接近または接触した際の静電容量の変化を検出する検出部(図示略)と、電極基板50の表面に接着剤層46を介して貼り合わされた低反射フィルム60とを備えたものである。
電極基板50は、基板本体52と、基板本体52の一方の表面に形成された、第1の方向に延びる複数の電極パターンからなるストライプ状の第1の透明電極54と、基板本体52の他方の表面に形成された、第1の方向に交差する第2の方向に延びる複数の電極パターンからなるストライプ状の第2の透明電極56とを備えたものである。
第1の透明電極54および第2の透明電極56としては、導電性金属酸化物薄膜等が挙げられる。導電性金属酸化物としては、スズがドープされた酸化インジウム(以下、ITOと記す。)等が挙げられる。
検出部は、例えば、透明電極に所定の電圧を印加しつつ、入力面に導電体が接近または接触した際の導電体と電極との間の静電容量の変化を検出し、いずれの箇所に導電体が接近または接触したかを検出するものである。
低反射フィルム60は、図2に示すように、基材フィルム64と、基材フィルム64の表面に形成された、複数の凸部62からなる微細凹凸構造を表面に有する硬化樹脂層66とを有する。
凸部62の平均高さHは、電子顕微鏡観察によって、凸部62の最頂部と、凸部62間に存在する凹部の最底部との間の距離を50点測定し、これらの値を平均したものである。
凸部62間の周期Pは、電子顕微鏡観察によって、隣接する凸部62間の間隔(凸部62の中心から隣接する凸部62の中心までの距離)を50点測定し、これらの値を平均したものである。
接着剤層44、46の接着剤としては、光学用途に用いられる公知の透明接着剤、透明粘着剤等が挙げられる。
第1の枠体14は、液晶パネル20を支持するものである。この例の第1の枠体14は、液晶パネル20に加えて、バックライト12も支持している。
第1の枠体14の形状については、少なくとも液晶パネル20を支持できる形状であれば特に限定されない。この例の第1の枠体14の断面はU字状であり、図3に示すように、液晶パネル20の周囲全体を取り囲んで支持しているが、液晶パネル20を支持できれば、必ずしも液晶パネル20の周囲全体を第1の枠体14で取り囲む必要はない。また、バックライト12は第1の枠体14で支持されていなくてもよい。
粘着部材30が第1の枠体14の外側にはみ出してしまうと、はみ出した部分の粘着部材30にゴミや埃等が付着するおそれがある。一方、粘着部材30が第1の枠体14の内側にはみ出してしまうと、はみ出した部分の粘着部材30によって液晶パネル20とタッチパネル40とが貼り合わされるおそれがある。上述したように、微細凹凸構造と粘着部材の粘着剤層とが接触すると接着強度が非常に強くなってしまい、液晶パネル20とタッチパネル40とを分離することが困難となる。第1の枠体14の対向面の幅が、粘着部材30が第1の枠体14の外側や内側にはみ出さない大きさとされていれば、ゴミや埃等が付着したり、液晶パネル20とタッチパネル40とが貼り合わされたりすることを防げる。
第2の枠体16は、タッチパネル40を支持するものである。
第2の枠体16の形状については、少なくともタッチパネル40を支持できる形状であれば特に限定されない。この例の第2の枠体16は、図4に示すように、タッチパネル40の周囲全体を取り囲んで支持しているが、タッチパネル40を支持できれば、必ずしもタッチパネル40の周囲全体を第2の枠体16で取り囲む必要はない。
粘着部材30が第2の枠体16の外側にはみ出してしまうと、はみ出した部分の粘着部材30にゴミや埃等が付着するおそれがある。一方、粘着部材30が第2の枠体16の内側にはみ出してしまうと、はみ出した部分の粘着部材30によって液晶パネル20とタッチパネル40とが貼り合わされるおそれがあり、液晶パネル20とタッチパネル40とを分離することが困難となる。第2の枠体16の対向面の幅が、粘着部材30が第2の枠体16の外側や内側にはみ出さない大きさとされていれば、ゴミや埃等が付着したり、液晶パネル20とタッチパネル40とが貼り合わされたりすることを防げる。
なお、タッチパネル40を第2の枠体16に貼付固定する場合には、タッチパネル40の表面の微細凹凸構造に、粘着剤が貼りつかないようにする。
粘着部材30は、第1の枠体14および第2の枠体16を固定するものである。
粘着部材30により第1の枠体14および第2の枠体16が固定されることで、上述したタッチパネル40は液晶パネル20の画像が表示される側に隙間を介して対向配置される。
粘着部材30は、第1の枠体14の対向面の全面、および第2の枠体16の対向面の全面に設けられていてもよいが、第1の枠体14および第2の枠体16を固定できれば、必ずしもこれら対向面の全面に粘着部材30を設ける必要はない。
そのため、粘着部材30を用いてタッチパネル40と液晶パネル20とを直接貼り合わせて固定すると、これらを分離することが困難であった。また、これらを分離できたとしても、粘着部材30の基材が破断するなどして、液晶パネル20の表面に破断した基材32と第1の粘着剤層34とが残り、タッチパネル40の表面に残りの破断した基材32と第2の粘着剤層36とが残ってしまう。
このように、液晶パネル20およびタッチパネル40は粘着部材30によって直接貼り合わされていないので、タッチパネル40および液晶パネル20の位置がずれてしまった場合に液晶パネル20とタッチパネル40とを容易に分離することができ、両者の位置を修正できる。また、タッチパネル40および液晶パネル20のいずれかに不具合が発見された場合は、液晶パネル20とタッチパネル40とを容易に分離することができるので、欠陥が発見された部材を容易に交換することが可能となる。
しかも、分離後の液晶パネル20やタッチパネル40には粘着部材30が残らないので、粘着部材30を除去する手間がない。また、粘着部材30を除去する必要がないので、液晶パネル20やタッチパネル40が傷つくおそれもない。
また、第1の粘着剤層34と第2の粘着剤層36とで粘着剤の種類を変更してもよいし、同じ種類の粘着剤を用いてもよい。
低反射フィルム60は、例えば、図5に示す製造装置を用いて、下記のようにして製造される。
複数の細孔(図示略)を有する陽極酸化アルミナが表面に形成されたロール状のモールド70の表面と、モールド70の回転に同期してモールド70の表面に沿って移動する帯状の基材フィルム64の表面との間に、タンク72から活性エネルギー線硬化性樹脂組成物74を供給する。
剥離ロール82により、硬化樹脂層66が表面に形成された基材フィルム64を剥離することによって、低反射フィルム60を得る。
モールド70は、陽極酸化アルミナを表面に有するモールドである。陽極酸化アルミナを表面に有するモールドは、大面積化が可能であり、作製が簡便である。
(a)アルミニウム基材を電解液中、陽極酸化して酸化皮膜を形成する工程。
(b)酸化皮膜の全部を除去し、陽極酸化の細孔発生点を形成する工程。
(c)アルミニウム基材を電解液中、再度陽極酸化し、細孔発生点に細孔を有する酸化皮膜を形成する工程。
(d)細孔の径を拡大させる工程。
(e)工程(d)の後、電解液中、再度陽極酸化する工程。
(f)前記工程(d)と工程(e)を繰り返し行う工程。
図6に示すように、アルミニウム基材84を陽極酸化すると、細孔86を有する酸化皮膜88が形成される。
アルミニウムの純度は、99%以上が好ましく、99.5%以上がより好ましく、99.8%以上が特に好ましい。アルミニウムの純度が低いと、陽極酸化した時に、不純物の偏析により可視光線を散乱する大きさの凹凸構造が形成されたり、陽極酸化で得られる細孔の規則性が低下したりすることがある。
電解液としては、硫酸、シュウ酸水溶液、リン酸水溶液等が挙げられる。
図6に示すように、酸化皮膜88の全部を一旦除去し、これを陽極酸化の細孔発生点90にすることで、細孔の規則性を向上することができる。
図6に示すように、酸化皮膜を除去したアルミニウム基材84を再度、陽極酸化すると、円柱状の細孔86を有する酸化皮膜88が形成される。
電解液としては、工程(a)と同様のものが挙げられる。
図6に示すように、細孔86の径を拡大させる処理(以下、「細孔径拡大処理」と記す。)を行う。細孔径拡大処理は、酸化皮膜を溶解する溶液に浸漬して陽極酸化で得られた細孔の径を拡大させる処理である。このような溶液としては、例えば、1mol/L程度のリン酸水溶液等が挙げられる。
図6に示すように、再度、陽極酸化すると、円柱状の細孔86の底部から下に延びる、直径の小さい円柱状の細孔86がさらに形成される。
電解液としては、工程(a)と同様のものが挙げられる。
図6に示すように、工程(d)の細孔径拡大処理と、工程(e)の陽極酸化を繰り返すと、直径が開口部から深さ方向に連続的に減少する形状の細孔86を有する陽極酸化アルミナ(アルミニウムの多孔質の酸化皮膜(アルマイト))が形成されたモールド70が得られる。最後は工程(d)で終わることが好ましい。
繰り返し回数は、合計で3回以上が好ましく、5回以上がより好ましい。繰り返し回数が2回以下では、非連続的に細孔の直径が減少するため、このような細孔を有する陽極酸化アルミナを用いて形成された硬化樹脂層66の反射率低減効果は不十分である。
細孔86の周期(隣り合う細孔間の平均間隔)は、可視光線の波長以下、すなわち400nm以下であり、200nm以下が好ましく、150nm以下がより好ましい。細孔86の周期隔は、20nm以上が好ましい。
細孔86のアスペクト比(細孔の平均深さ/細孔の周期)は、0.8〜5.0が好ましく、1.2〜4.0がより好ましく、1.5〜3.0が特に好ましい。
図6に示すような細孔86を転写して形成された硬化樹脂層66の表面は、いわゆるモスアイ構造となる。
(b’)酸化皮膜の一部を除去する工程。
酸化皮膜88の一部を除去する方法としては、クロム酸/リン酸混合液やリン酸溶液を用いて、酸化皮膜88を溶解すればよい。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、重合性化合物および重合開始剤を含む。
重合性化合物としては、分子中にラジカル重合性結合および/またはカチオン重合性結合を有するモノマー、オリゴマー、反応性ポリマー等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、非反応性のポリマー、活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物を含んでいてもよい。
単官能モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート誘導体;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリロニトリル;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体;(メタ)アクリルアミド、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物としては、アルコキシシラン化合物、アルキルシリケート化合物等が挙げられる。
R11 xSi(OR12)y ・・・(1)。
ただし、R11、R12は、それぞれ炭素数1〜10のアルキル基を表し、x、yは、x+y=4の関係を満たす整数を表す。
R21O[Si(OR23)(OR24)O]zR22 ・・・(2)。
ただし、R21〜R24は、それぞれ炭素数1〜5のアルキル基を表し、zは、3〜20の整数を表す。
微細凹凸構造の表面に、撥水性(具体的には水の接触角が90°以上であること)が求められる場合には、疎水性の材料を形成しうる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、フッ素含有化合物またはシリコーン系化合物を含む組成物を用いることが好ましい。
フッ素含有化合物としては、下記式(3)で表されるフルオロアルキル基を有する化合物が好ましい。
−(CF2)n−X ・・・(3)。
ただし、Xは、フッ素原子または水素原子を表し、nは、1以上の整数を表し、1〜20が好ましく、3〜10がより好ましく、4〜8が特に好ましい。
フルオロアルキル基置換ビニルモノマーとしては、フルオロアルキル基置換(メタ)アクリレート、フルオロアルキル基置換(メタ)アクリルアミド、フルオロアルキル基置換ビニルエーテル、フルオロアルキル基置換スチレン等が挙げられる。
CH2=C(R41)C(O)O−(CH2)m−(CF2)n−X ・・・(4)。
ただし、R41は、水素原子またはメチル基を表し、Xは、水素原子またはフッ素原子を表し、mは、1〜6の整数を表し、1〜3が好ましく、1または2がより好ましく、nは、1以上の整数を表し、1〜20が好ましく、3〜10がより好ましく、4〜8が特に好ましい。
(Rf)aR51 bSiYc ・・・(5)。
加水分解性基としては、アルコキシ基、ハロゲン原子、R52C(O)O(ただし、R52は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表す。)等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、Cl、Br、I等が挙げられる。
R52C(O)Oとしては、CH3C(O)O、C2H5C(O)O等が挙げられる。
ポリ(オキシアルキレン)基としては、下記式(6)で表される基が好ましい。
−(OR61)p− ・・・(6)。
ただし、R61は、炭素数2〜4のアルキレン基を表し、pは、2以上の整数を表す。R61としては、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−CH(CH3)CH2−、−CH(CH3)CH(CH3)−等が挙げられる。
シリコーン系化合物としては、(メタ)アクリル酸変性シリコーン、シリコーン樹脂、シリコーン系シランカップリング剤等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸変性シリコーンとしては、X−22−1602(信越化学工業社製)等のシリコーン(ジ)(メタ)アクリレート等が挙げられる。
微細凹凸構造の表面に、親水性(具体的には水の接触角が25°以下であること)が求められる場合には、親水性の材料を形成しうる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物として、4官能以上の多官能(メタ)アクリレート、2官能以上の親水性(メタ)アクリレート、必要に応じて単官能モノマーを含む組成物を用いることが好ましい。
4官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、5官能以上の多官能(メタ)アクリレートがより好ましい。
ポリエチレングリコールジメタクリレートにおいて、一分子内に存在するポリエチレングリコール鎖の平均繰り返し単位の合計は、6〜40が好ましく、9〜30がより好ましく、12〜20が特に好ましい。ポリエチレングリコール鎖の平均繰り返し単位が6以上であれば、親水性が十分となり、防汚性が向上する。ポリエチレングリコール鎖の平均繰り返し単位が40以下であれば、4官能以上の多官能(メタ)アクリレートとの相溶性が良好となり、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が分離しにくい。
親水性単官能モノマーとしては、M−20G、M−90G、M−230G(新中村化学社製)等のエステル基にポリエチレングリコール鎖を有する単官能(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等のエステル基に水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート、単官能アクリルアミド類、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート等のカチオン性モノマー類等が挙げられる。
また、単官能モノマーとして、アクリロイルモルホリン、ビニルピロリドン等の粘度調整剤、基材への密着性を向上させるアクリロイルイソシアネート類等の密着性向上剤等を用いてもよい。
電極基板50は、例えば、ITO等を基板本体52の表面に蒸着させて透明導電膜を形成した後、所望の電極パターンにパターニングして第1の透明電極54および第2の透明電極56とすることによって製造できる。
以上説明した画像表示装置10にあっては、タッチパネル40が、液晶パネル20(画像表示装置本体)に対向する表面に周期が400nm以下の微細凹凸構造を有するため、液晶パネル20およびタッチパネル40の対向面における光の反射が抑えられ、画像の視認性に優れる。
これにより、タッチパネル40および液晶パネル20の位置がずれてしまった場合、タッチパネル40と液晶パネル20とを容易に分離し、タッチパネル40および液晶パネル20を廃棄することなく、所定の位置関係でタッチパネル40と液晶パネル20とを再度固定することが可能となる。
また、画像表示装置10の組立後に、タッチパネル40や液晶パネル20のいずれかに欠陥が発見された場合、固定されたタッチパネル40と液晶パネル20とを容易に分離し、欠陥が発見された部材を容易に交換することが可能となる。
なお、本発明の画像表示装置は、図示例の画像表示装置10に限定はされない。
例えば、画像表示装置本体は、液晶パネルに限定はされず、プラズマディスプレイパネル、有機ELディスプレイパネル、CRT等であってもよい。
また、液晶パネルは、図示例の液晶パネル20に限定されず、液晶パネル20以外の公知の表示パネルであってもよい。
また、タッチパネルは、静電容量方式のタッチパネルに限定されず、抵抗膜方式のタッチパネル等であってもよい。
また、静電容量方式のタッチパネルは、図示例のタッチパネル40に限定されず、タッチパネル40以外の公知の静電容量方式のタッチパネルであってもよい。
また、低反射フィルムをタッチパネル40の入力面に貼り合わせる等によって、タッチパネル40の入力面に微細凹凸構造を設けてもよい。
また、液晶パネル20は、タッチパネル40に対向する表面に微細凹凸構造を有していてもよい。この場合、例えば第1の偏光フィルム24の表面に接着剤層を介して上述した低反射フィルムを貼り合わせてもよいし、第1の偏光フィルム24の表面形状を微細凹凸構造にしてもよい。
また、低反射フィルムは、上述した製造方法で得られたものに限定はされず、公知の方法(ナノインプリント、切削加工、エッチング等)によって基材フィルムの表面に微細凹凸構造を形成することによって製造されたものであってもよい。
陽極酸化アルミナの一部を削り、断面にプラチナを1分間蒸着し、電界放出形走査電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−7400F)を用いて、加速電圧3.00kVの条件にて、断面を観察し、細孔間の間隔、細孔の深さを測定した。各測定は、それぞれ50点について行い、平均値を求めた。
硬化樹脂層の破断面にプラチナを10分間蒸着し、陽極酸化アルミナと同様に断面を観察し、凸部間の間隔、凸部の高さを測定した。各測定は、それぞれ50点について行い、平均値を求めた。
<モールドaの製造>
上述した工程(a)〜(f)を行い、周期(平均間隔)100nm、平均深さ190nmの略円錐形状の複数の細孔を有する陽極酸化アルミナが表面に形成された板状のモールドaを得た。
モールドaを、オプツールDSX(ダイキン工業社製)の0.1質量%希釈溶液に浸漬し、一晩風乾して、陽極酸化アルミナの表面を離型剤で処理した。
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業社製):25質量部、
ペンタエリスリトールトリアクリレート(第一工業製薬社製):25質量部、
エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製):25質量部、
ポリエチレングリコールジアクリレート(新中村化学工業社製):25質量部、
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASFジャパン社製、「イルガキュア184」):1質量、
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド(BASFジャパン社製、「イルガキュア819」):0.5質量部、
を混合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Aを得た。
モールドaの表面に、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Aを塗布し、この上に厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを被せた。
紫外線照射機(フュージョンランプDバルブ)を用いて、積算光量1000mJ/cm2でフィルム越しに紫外線を照射し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Aの硬化を行った後、モールドaから分離し、円錐台形状の複数の凸部からなる微細凹凸構造を表面に有する厚さ7μmの硬化樹脂層が表面に形成された低反射フィルムXを得た。
凸部の周期(平均間隔)は100nmであり、凸部の平均高さは180nmであった。
アルゴンガスの98体積%および酸化スズの2体積%からなる0.4Paの雰囲気中で酸化インジウム97質量%および酸化スズ3質量%の焼結体材料を用いた反応性スパッタリング法によって、厚さ1mmのガラス板の両面に厚さ30nmのITO膜を形成した。
次いで、ストライプ状にパターン化されているフォトレジストをITO膜の表面に塗布し、乾燥、硬化した後、25℃、5質量%の塩酸に1分間浸漬して両面のITO膜のエッチングを行い、ITO膜をパターン化した透明電極を形成した。
低反射フィルムX、電極基板、および厚さ3mmのカバーガラス用のガラス板の順に積層し、透明電極に検出部を接続し、静電容量方式のタッチパネルを組み立てた。このようにして得られたタッチパネルを、該タッチパネルよりも一回りサイズの大きい第2の枠体に嵌合固定し、第2の枠体でタッチパネルの周囲を取り囲むように支持した。
別途、バックライト付きの液晶パネルを、該液晶パネルよりも一回り大きい第1の枠体に嵌合固定し、第1の枠体で液晶パネルおよびバックライトの周囲を取り囲むように支持した。
粘着部材としては、PET基材の両面にアクリル系粘着剤層(第1の粘着剤層および第2の粘着剤層)が形成された、第1の枠体の対向面および第2の枠体の対向面の幅よりも狭い粘着部材を用いた。
貼付位置は、第1の枠体の対向面の全面、および第2の枠体の対向面の全面に設けた。
タッチパネルを第2の枠体で支持せず、バックライト付きの液晶パネルを第1の枠体で支持せず、タッチパネルとバックライト付きの液晶パネルとを粘着部材を用いて直接貼り合わせて固定した以外は、実施例1と同様にして画像表示装置を組み立てた。貼付位置は、タッチパネルおよび液晶パネルの周縁とした。
また、分離した液晶パネル表面を観察したところ、粘着部材が付着していた部分にかすかに第1の粘着剤層の痕跡(糊残り)を確認できたが、エタノールで液晶パネル表面を拭くことで糊残りを容易に除去できた。
また、タッチパネル表面に残った破断した基材と第2の粘着剤層とをエタノールで除去しようとしたが、これらを除去することはできなかった。
なお、タッチパネルから破断した基材と第2の粘着剤層とを除去できなかったため、分離したタッチパネルと液晶パネルとを用いて画像表示装置を組み立てることができなかった。
14 第1の枠体
16 第2の枠体
20 液晶パネル(画像表示装置本体)
30 粘着部材
40 タッチパネル
62 凸部(微細凹凸構造)
Claims (2)
- 画像表示装置本体と、
前記画像表示装置本体を支持する第1の枠体と、
タッチパネルと、
前記タッチパネルを支持する第2の枠体と、
前記第1の枠体および前記第2の枠体を固定する粘着部材と
を備え、
前記タッチパネルは、前記粘着部材により前記第1の枠体および前記第2の枠体が固定されることで、前記画像表示装置本体の画像が表示される側に隙間を介して対向配置され、前記画像表示装置本体に対向する表面に周期が400nm以下の微細凹凸構造を有する、タッチパネル付き画像表示装置。 - 前記第1の枠体の前記第2の枠体に対向する面の幅、および前記第2の枠体の前記第1の枠体に対向する面の幅は、前記粘着部材がはみ出さない大きさとされている、請求項1に記載のタッチパネル付き画像表示装置。
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