JP2013123612A - 炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の炊飯モードの中から、使用者のニーズ(炊飯条件)を満たす炊飯モードを選択しやすい炊飯器を得る。
【解決手段】本体1と、本体1に収容される鍋状容器5と、鍋状容器5の開口部を覆う蓋体10と、鍋状容器5を加熱する加熱コイル3と、複数の炊飯モードを有し、加熱コイル3を制御して炊飯工程を実行する制御手段8と、炊飯物の炊き上がり状態に関する条件と、炊飯の消費電力量、炊飯時間、及び発生する蒸気量のうちいずれか一以上の条件と、を含む複数の炊飯条件を設定する条件設定手段と、条件設定手段により設定された炊飯条件を満たす炊飯モードを絞り込む炊飯モード絞り込み手段と、炊飯モード絞り込み手段により絞り込まれた炊飯モードを提示する炊飯モード提示手段とを備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、米等の食品を入れた鍋状容器を本体内に収容して加熱調理する炊飯器に関する。
近年、ご飯を炊くためのモードが複数搭載された炊飯器が提案されている。このような炊飯器として、「ふつう、かため、やわらか、おかゆ、あっさりがゆ、すしめし、カレー用、もちもち、甘みおよびこだわり」といったメニューを選択でき、「こだわり炊飯メニューが選択されると、表示パネル31に、粘りおよび硬さがそれぞれ5段階にレベル分けして入力できる」というものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、「高速」といった短時間で炊飯するためのモードが搭載された炊飯器も知られている。
特開2011−62414号公報(第7頁、図1(b))
従来の炊飯器では、炊飯モードを選択するとき、使用者は自らの複数のニーズ(炊飯条件)の中から最も優先順位の高い1つのニーズに合致した炊飯モードを選択することになる。例えば、使用者が、「もちもちしたご飯が食べたいけど、最低でも50分以内に炊き上がってほしくて、できれば省エネで炊飯してほしい」と考えている場合、これら複数のニーズの中から自分にとって最も優先順位の高いものを満たすようなモードを選択することになる。もし「もちもちしたご飯が食べたい」というニーズの優先順位が最も高ければ、「もちもち」モードを選択することになり、それ以外のニーズは諦めることになってしまう。仮に、複数のニーズのうちいくつかをある程度満たすことができるような炊飯モードが存在したとしても、使用者は複数のニーズの中から最も優先順位の高いものにしたがって炊飯モードを選択せざるを得ない。このため、複数のニーズを有する使用者にとって、炊飯モードの選択に関する自由度を高めることのできる炊飯器が望まれていた。
本発明は、上記のような課題を背景としてなされたもので、複数の炊飯モードの中から、使用者のニーズ(炊飯条件)を満たす炊飯モードを選択しやすい炊飯器を提供するものである。
本発明に係る炊飯器は、本体と、前記本体に収容される鍋状容器と、前記鍋状容器の開口部を覆う蓋と、前記鍋状容器を加熱する加熱手段と、複数の炊飯モードを有し、前記加熱手段を制御して炊飯工程を実行する制御手段と、炊飯物の炊き上がり状態に関する条件と、炊飯の消費電力量、炊飯時間、及び発生する蒸気量のうちいずれか一以上の条件と、を含む複数の炊飯条件を設定する条件設定手段と、前記条件設定手段により設定された前記炊飯条件を満たす前記炊飯モードを絞り込む炊飯モード絞り込み手段と、前記炊飯モード絞り込み手段により絞り込まれた前記炊飯モードを提示する炊飯モード提示手段とを備えたものである。
本発明によれば、炊飯物の炊き上がり状態に関する条件と、炊飯の消費電力量、炊飯時間、及び発生する蒸気量のうちいずれか一以上の条件と、を含む炊飯条件が設定されると、複数の炊飯モードの中から設定された炊飯条件を満たす炊飯モードを絞り込んでいく。このため、使用者は炊飯モードの選択に迷うことがなく、また、使用者の多様な要求に対して満足度の高い炊飯モードで炊飯を実行することができる使い勝手のよい炊飯器を得ることができる。
実施の形態1に係る炊飯器の構成を説明する図である。 実施の形態1に係る炊飯器の操作/表示部の正面図である。 実施の形態1に係る炊飯器の操作/表示部の表示の一例を示す図である。 実施の形態1に係る炊飯器の操作/表示部の表示の一例を示す図である。 実施の形態1に係る炊飯器の操作/表示部の表示の一例を示す図である。 実施の形態1に係る炊飯器の操作/表示部の表示の一例を示す図である。 実施の形態1に係る炊飯器の操作/表示部の表示の一例を示す図である。 実施の形態2に係る炊飯器の操作/表示部の表示の一例を示す図である。 実施の形態3に係る炊飯器の操作/表示部の表示の一例を示す図である。
以下、本発明に係る炊飯器を、家庭用IH式炊飯器に適用した場合を例に図面を参照して説明する。なお、この図面の形態によって本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る炊飯器の構成を説明する図である。
図1において、炊飯器100は、例えば外観が有底筒状に形成された本体1と、外蓋10aおよび内蓋10bを有する蓋体10とを備える。本体1は、容器カバー2と、本体1の底部に設けられた加熱手段としての加熱コイル3と、鍋底温度センサー4と、蓋体を開閉自在に支持するヒンジ部6と、時間計測手段7と、制御手段8とを備えている。なお、加熱手段として、加熱コイル3に代えてシーズヒーター等の電気ヒーターを設けてもよい。
容器カバー2は、有底筒状に形成されていて、その内部に鍋状容器5が着脱自在に収容される。容器カバー2の底部中央には、鍋底温度センサー4を挿入させる孔部2aが設けられている。鍋底温度センサー4は、例えばサーミスタからなる。鍋底温度センサー4は、バネ等の弾性手段によって上方に付勢されており、容器カバー2に収容された鍋状容器5の底面に接するように構成されている。鍋底温度センサー4が検知した鍋状容器5の温度に関する情報は、制御手段8に出力される。本実施の形態1では、鍋底温度センサー4が鍋状容器5の鍋底の温度を検知することによって鍋状容器5の温度を検出しているが、鍋状容器5の温度を検出する構成はこれに限定されるものではなく、鍋底以外の部位の温度を検知することも可能である。
外蓋10aの上面には、操作/表示部13が設けられている。また、外蓋10aと内蓋10bとを貫通する取付部に、カートリッジ12が着脱自在に取り付けられている。このカートリッジ12には、炊飯中に発生する蒸気圧に応じて上下動する弁を備えた蒸気取入口12aと、蒸気取入口12aの弁を通過した蒸気を外部へ排出する蒸気排出口12bとが設けられている。
内蓋10bは、外蓋10aの本体1側の面に係止材11を介して取り付けられている。内蓋10bの周縁部には、鍋状容器5の上端部外周に形成されたフランジ部5aとの密閉性を確保するためのシール材の蓋パッキン9が取り付けられている。また、内蓋10bには、鍋状容器5内の温度を検知する例えばサーミスタからなる内部温度センサー14が取り付けられている。内部温度センサー14が検知した鍋状容器5内の温度に関する情報は、制御手段8に出力される。なお、本実施の形態1では内蓋10bに取り付けた内部温度センサー14により被加熱物の温度を検出するようにしているが、被加熱物の温度を検出可能であれば、任意の温度検出装置を任意の場所に設けることができる。
時間計測手段7は、制御手段8に指示されて経過時間をカウントする。時間計測手段7がカウントした経過時間は、制御手段8に出力される。
制御手段8は、鍋底温度センサー4、操作/表示部13、および内部温度センサー14からの出力に基づいて、炊飯器100の動作全般を制御する。制御手段8は、複数の炊飯モードを有しており、いずれかの炊飯モードにて加熱コイル3へ通電する高周波電流を制御して炊飯工程を実行する。また、制御手段8は、操作/表示部13を構成する各種ボタン(後述する)にて炊飯条件が設定されると、複数の炊飯モードの中から当該炊飯条件を満たす炊飯モードを絞り込む炊飯モード絞り込み手段としての機能も有している。制御手段8は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで構成することもできるし、マイコンやCPUのような演算装置と、その上で実行されるソフトウェアとにより構成することもできる。
次に、操作/表示部13について説明する。
図2は、実施の形態1に係る炊飯器の操作/表示部の正面図である。操作/表示部13のほぼ中央には、液晶表示板20が配置されている。液晶表示板20は、米種表示部31と、メニュー表示部32と、条件表示部33と、モード表示部34と、時刻表示部35とを有する。また、液晶表示板20の右側には、米種ボタン21と、メニューボタン22と、選択ボタン23と、矢印上キー24と、矢印下キー25と、矢印左キー26と、矢印右キー27とが設けられ、液晶表示板20の下側には、炊飯機能を作動させる炊飯ボタン28と、炊飯機能の停止や設定の取り消しを指示する切/とりけしボタン29と、炊飯予約を設定する予約ボタン30とが設けられている。これらのボタンおよびキーは、例えば押しボタン式のスイッチを構成する操作ボタン、あるいはタッチパネルスイッチによって実現することができる。また、操作/表示部13における表示制御は、本実施の形態1では制御手段8によって行われる。
米種ボタン21は、炊飯する米の種類を設定するための入力手段である。米種ボタン21が押下される度に、これに対応して米種表示部31の表示が「白米」、「無洗米」、「玄米」、「発芽玄米」に切り替わる。米種ボタン21により設定された米の種類に関する情報は、制御手段8に出力される。例えば使用者が白米を使って炊飯する場合は、米種表示部31の選択表示が「白米」の状態になるように米種ボタン21を用いて設定を行う。
メニューボタン22は、普通のご飯以外のメニューを炊飯するときにそのメニューを設定するための入力手段である。メニューボタン22が押下される度に、これに対応してメニュー表示部32の表示が「炊き込み」、「おかゆ」、「すし」、「おこわ」に切り替わる。メニューボタン22により設定されたメニューに関する情報は、制御手段8に出力される。本実施の形態1の例では、使用者が普通のご飯を炊く場合は、メニューボタン22を押す必要はない。
選択ボタン23、矢印上キー24、矢印下キー25、矢印左キー26、および矢印右キー27は、条件表示部33に表示される炊飯ニーズ(炊飯条件)の中から所定のものを選択するための入力手段である。本実施の形態1では、条件表示部33、選択ボタン23、矢印上キー24、矢印下キー25、矢印左キー26、および矢印右キー27が、本発明の条件設定手段に相当する。
条件表示部33は、異なる観点で分類された、複数の炊飯条件の選択肢を表示する。炊飯条件の具体的な項目名を限定するものではないが、本実施の形態1の炊飯条件は、(a)炊飯物の硬さや粘りなどの炊飯物自体の状態に関する条件と、(b)炊飯物の状態以外の観点からの条件を設定可能である。
図2に示す炊飯条件の一例を説明する。
(a)炊飯物自体の状態に関する条件
炊飯物の硬さに関する条件として、「ふつう」、「かため」、「やわらか」がある。また、炊飯物の粘り度合いに関する条件として、「もちもち」、「さっぱり」がある。また、炊飯物の味に関する条件として、「甘み」がある。
(b)炊飯物自体以外に関する条件
消費電力量を抑えた炊飯を行う「省エネ」、短時間での炊飯を行う「時短」、炊飯時に発生する蒸気を抑制する「蒸気カット」がある。
モード表示部34は、条件表示部33にて選択された炊飯条件を満たす炊飯モードを表示するものであり、本発明の炊飯モード提示手段に相当する。本実施の形態1では、初期状態ではこの炊飯モードに搭載されたすべての炊飯モードが表示されており、条件表示部33の炊飯条件が選択されると、その炊飯条件を満たす炊飯モードが分かるように表示する。炊飯モードは、ご飯の炊き上がりの状態で表現されており、本実施の形態1では、ご飯の硬さを示す尺度(「やわらか」、「かため」、両者の中間、の3段階)と、ご飯の粘りを示す尺度(「もちもち」、「しゃっきり」、両者の中間、の3段階)との2種類の尺度の組み合わせによって表されている。条件表示部33にて選択された炊飯条件によって絞り込まれた炊飯モードが複数存在する場合には、モード表示部34には複数の炊飯モードが表示される。図2の例では、絞り込まれた炊飯モードを、選択マーク34a(網掛け表示)にて図示している。条件表示部33にて複数の炊飯条件を指定して条件を絞り込んでいくことで、モード表示部34における炊飯モードも絞り込まれていくこととなる。
次に、操作/表示部13の動作を図2から図4を用いて説明する。ここでは一例として、使用者の炊飯ニーズ(炊飯条件)の優先順位の高さが、「もちもちしたご飯が食べたい」、「早く炊飯したい」、「省エネしたい」の順である場合を例に説明する。
図2に示すように、条件表示部33には、初期状態において、「ふつう」、「かため」、「やわらか」、「もちもち」、「さっぱり」、「甘み」、「省エネ」、「時短」、「蒸気カット」等の炊飯条件が表示されている。矢印上キー24、矢印下キー25、矢印左キー26、および矢印右キー27のいずれかが押されると、条件表示部33に表示された炊飯条件のうちいずれかに表示される選択マーク33a(図2の例では囲み枠)が上下左右に移動する。
選択マーク33aが移動すると、これと同時にモード表示部34には、選択マーク33aに対応する炊飯条件が設定された場合にどのような炊飯モードのご飯を炊き上げることが可能なのか、その選択肢が表示される。
例えば、条件表示部33にて「もちもち」に選択マーク33aが表示されている場合には、図2に示すように、モード表示部34には、「もちもち」したご飯であって異なる硬さの3種類の炊飯モードa、b、cに選択マーク34aが表示される。
本実施の形態1の炊飯器100は、複数の炊飯条件を設定することが可能である。また、炊飯条件を設定する順序により、その炊飯条件の優先度が決定され、先に設定する炊飯条件ほど優先度が高い。使用者は、条件表示部33にて最も優先度の高いニーズに選択マーク33aを移動させ、その状態で選択ボタン23を押す。例えば「もちもちしたご飯が食べたい」というニーズの優先度が最も高ければ、条件表示部33の「もちもち」に選択マーク33aが表示された状態で選択ボタン23を押す。
図3は、実施の形態1に係る炊飯器の操作/表示部の表示の一例を示す図である。
図3に示すように、選択ボタン23が押されると、条件表示部33において、次に優先したい炊飯条件を選択可能な状態となる。矢印上キー24、矢印下キー25、矢印左キー26、および矢印右キー27のいずれかが押されると、条件表示部33に表示された炊飯条件のうち、先に設定された炊飯条件を除く炊飯条件に、選択マーク33aが移動する。この例では、条件表示部33の選択マーク33aが、「もちもち」を除く「ふつう」、「かため」、「やわらか」、「さっぱり」、「甘み」、「省エネ」、「時短」、および「蒸気カット」のいずれかに移動する。なお、先に設定された「もちもち」という炊飯条件には、本実施の形態1では、決定マーク33b(図3の例では破線の囲み枠)が表示され、設定済みであることが使用者に分かるようになっている。
選択マーク33aが移動すると、これと同時にモード表示部34には、先に設定された炊飯条件(「もちもち」)を実現し、かつ、2番目に選択された炊飯条件を実現しようとした場合に選択可能な炊飯モードが表示される。例えば、2番目の炊飯条件として「時短」を選択した場合、モード表示部34には、炊き上がりがもちもちしており、かつ、短時間で炊飯可能な異なる硬さの2種類の炊飯モードb、cに選択マーク34aが表示される。
使用者は、条件表示部33にて2番目に優先度の高いニーズに選択マーク33aを表示させ、その状態で選択ボタン23を押す。例えば2番目に優先度の高いニーズが「早く炊飯したい」ということであれば、条件表示部33の「時短」に選択マーク33aが表示された状態で選択ボタン23を押す。
図4は、実施の形態1に係る炊飯器の操作/表示部の表示の一例を示す図である。
図4に示すように、選択ボタン23が押されると、条件表示部33において、次に優先したい炊飯条件を選択可能な状態となる。矢印上キー24、矢印下キー25、矢印左キー26、および矢印右キー27のいずれかが押されると、条件表示部33に表示された炊飯条件のうち、先に設定された炊飯条件を除く炊飯条件に、選択マーク33aが移動する。この例では、条件表示部33の選択マーク33aが、「もちもち」および「時短」を除く、「ふつう」、「かため」、「やわらか」、「さっぱり」、「甘み」、「省エネ」、および「蒸気カット」のいずれかに移動する。なお、先に設定された「もちもち」および「時短」という炊飯条件には、決定マーク33bが表示され、設定済みであることが使用者に分かるようになっている。
選択マーク33aが移動すると、これと同時にモード表示部34には、先に設定された炊飯条件(「もちもち」、「時短」)を実現し、かつ、3番目に選択された炊飯条件を実現しようとした場合に選択可能な炊飯モードに選択マーク34aが表示される。例えば、3番目の炊飯条件として「省エネ」を選択した場合、モード表示部34には、炊き上がりがもちもちしており、短時間で炊飯可能であり、かつ、省エネで炊飯できる炊飯モードcに選択マーク34aが表示される。
使用者は、条件表示部33にて3番目に優先度の高いニーズに選択マーク33aを表示させ、その状態で選択ボタン23を押す。例えば3番目に優先度の高いニーズが「省エネしたい」ということであれば、ニーズ表示の「省エネ」に選択マーク33aが表示された状態で選択ボタン23を押す。
以上、使用者の炊飯条件の優先順位が、「もちもちしたご飯が食べたい」、「早く炊飯したい」、「省エネしたい」の順である場合を例に動作を説明したが、使用者は条件表示部33に表示された炊飯条件のうち、優先順位の高いものを順次選択するという動作を、モード表示部34に表示される炊飯メニューが1種類になるまで繰り返すことができる。例えば、3番目に優先度の高い炊飯条件を選択した段階で、モード表示部34に複数個の炊飯モードが選択肢として表示されている場合には、さらに別の炊飯条件を選択することができる。このようにすることで、使用者は、複数の炊飯条件を満たす炊飯メニューを選択することができる。
これらの操作によって設定された炊飯モードに関する情報は、制御手段8に出力される。そして、1つの炊飯モードが選択された状態で、炊飯ボタン28が押されると、制御手段8は、選択された炊飯モードにて炊飯工程を開始する。
炊飯工程は、例えば、予熱工程、沸騰工程、沸騰維持工程、および蒸らし工程から構成される。
予熱工程とは、鍋状容器5内の水が沸騰する前の段階で、鍋状容器5を所定温度で所定時間加熱し、これによって米の吸水を促進し、甘味成分である糖や旨味成分であるアミノ酸などの呈味成分を生成する工程である。予熱工程における加熱温度は、例えば、米の糊化が始まらない程度の温度に鍋状容器5内の水の温度を維持することのできる温度(約60℃未満。)とするのがよい。
沸騰工程とは、予熱工程終了後から、鍋状容器5内の水が沸騰するまでの工程である。鍋状容器5内の水が沸騰すると、沸騰維持工程に入る。
沸騰維持工程では、鍋状容器5内の温度を、炊飯物が沸騰維持可能な沸騰温度以上の所定温度とするように、所定電力で所定時間加熱することで沸騰を維持する。沸騰を維持することで、鍋状容器5内の残存水が鍋状容器5内に均一に行きわたるようにする。沸騰維持工程の終了の時点では、鍋状容器5内の水はほぼ米に吸水された状態となり、米の糊化反応もほぼ終了に近い状態となる。沸騰維持工程が終了すると、蒸らし工程に移行する。
蒸らし工程では、前の工程よりも火力を低下させ、あるいは余熱により、鍋状容器5内を所定時間加熱する。蒸らし工程では、水分が米粒の中心部まで浸透し米粒全体にほぼ均一に分散し、澱粉の糊化反応もさらに進む。
このように、炊飯工程を構成する各工程において米の吸水・糊化が進む。そして、炊飯物の炊き上がりの状態は、米の吸水・糊化の度合いに影響される。このため、制御手段8は、炊飯工程を構成する予熱工程、沸騰工程、沸騰維持工程、および蒸らし工程における温度、投入電力、および時間等を所定値に設定することにより、設定された炊飯モードの状態に炊飯物を炊き分ける。
以上のように、本実施の形態1に係る炊飯器100は、複数の炊飯条件を設定可能とし、複数の炊飯モードの中から設定された複数の炊飯条件を満たす炊飯モードを絞り込むようにした。このため、使用者は、優先度の高い炊飯条件を順次選択するだけで、自らの多様な要求に対して適合度の高い炊飯モードを迷うことなく選択することができる。また、本実施の形態1の炊飯器100では、使用者の複数の炊飯条件に対して満足度の高い炊飯モードで炊飯を行うことができるので、使い勝手がよい。
また、本実施の形態1では、使用者が設定可能な炊飯条件として、炊飯物自体の炊き上がりの状態に関する条件(硬さ、粘り、味など)に加え、炊き方等に関する炊飯物自体以外の条件(消費電力量、炊飯時間、蒸気量など)を組み合わせることができる。このため、炊飯物のみならず、炊飯器を使用する環境全般等に関する使用者の多様なニーズに対応することのできる、使い勝手のよい炊飯器を得ることができる。
また、炊飯条件が設定される都度、炊飯条件の設定に伴って絞り込まれた炊飯モードをモード表示部34に更新表示するようにしたので、使用者にとって指定した条件と炊飯モードとの対応関係が分かりやすく、炊飯条件を設定する際の使い勝手がよい。
次に、本実施の形態1に係る炊飯器の変形例を説明する。
(1)上記説明では、複数の炊飯条件を指定して炊飯モードを絞り込んでいく構成であったが、複数の炊飯条件のうち1つのみを選択可能な構成として、その1つの炊飯条件を最も満足するような炊飯モードを絞り込む機能を設けてもよい。例えば、上記では、選択ボタン23にて一度選択した炊飯条件は、次の炊飯条件として選択できない構成であったが、同じ炊飯条件を再度選択できるようにする。そして、最初の炊飯条件として「もちもち」が選択された状態で、次の炊飯条件として再度同じ「もちもち」が選択されると、この炊飯器に搭載されたすべての炊飯モードのうち、最ももちもちした食感となる1つの炊飯モードに絞り込み、当該炊飯モードにて炊飯工程を実行する。このようにすることで、使用者が複数の炊飯ニーズを有していない場合には、目的のニーズを最優先させた炊飯モードを迷わずに選択することができる。
(2)上記説明では、炊飯条件を順次選択することで、複数の炊飯モードの中から1つの炊飯モードに絞り込んでいくようにしたが、複数の炊飯モードのいずれか1つを直接的に設定できるようにしてもよい。図5は、実施の形態1に係る炊飯器の操作/表示部の表示の一例を示す図である。例えば、図3の状態で特定の操作(選択ボタン23を長押し)を行うと、図5に示すように、モード表示部34の炊飯モードのうち選択可能ないずれかに指定マーク34bを表示する。そして、この指定マーク34bを矢印上キー24、矢印下キー25、矢印左キー26、および矢印右キー27によって移動可能とし、使用者がこれらのキーを使っていずれかの炊飯モードを直接的に指定できるようにする。この場合、選択ボタン23、矢印上キー24、矢印下キー25、矢印左キー26、および矢印右キー27が、本発明の炊飯モード指定手段に相当する。このように直接的に炊飯モードを指定して炊飯できるようにすることで、例えば「炊飯モードaで炊飯したい」というように所望の炊飯モードが決まっている使用者にとっては、炊飯条件を順次選択する手間を軽減することができる。
また、このように炊飯モードを直接的に設定する構成とした場合には、モード表示部34において指定マーク34bが表示されている炊飯モードの特徴を、表示もしくは音声により使用者に提示してもよい。
(2−1)例えば、図5に示すように、液晶表示板20を指定モード情報提示手段として用い、液晶表示板20に炊飯時間20aを表示する。具体的には、炊飯モードbでは炊飯時間が38分であることを表示し、炊飯モードcでは炊飯時間が35分であることを表示する。このようにすると、使用者が炊飯モードbと炊飯モードcのどちらを設定するか迷ったときに、硬めのご飯が好きではなく、炊飯時間が40分以内でありさえすればよいのであれば、炊飯モードbを設定して炊飯すればよい。もし使用者が35分以内に炊飯したければ、炊飯モードcを設定して炊飯すればよい。すなわち、炊飯モードの特徴を提示することで、使用者は自らの炊飯ニーズが漠然としている場合でも、より優先度の高い炊飯ニーズが反映された炊飯モードを選択しやすい。
(2−2)また、例えば、炊飯物に適した調理メニューを表示してもよい。図6は、実施の形態1に係る炊飯器の操作/表示部の表示の一例を示す図である。例えば、図6に示すように、液晶表示板20に、「弁当」、「どんぶり」、「カレー」、「おにぎり」等の炊飯物に適した調理メニューを、おすすめ調理20bとして表示する。より具体的には、炊飯モードcにておにぎりに適したご飯を炊くことができるのであれば、それを表示する。このようにすることで、使用者が炊飯モードを選択する際の参考にすることができ、使用者は炊飯モードを選択しやすい。
なお、ここでは液晶表示板20に炊飯時間20aやおすすめ調理20bを表示する例を示したが、炊飯モードの特徴として提示する情報はこれらに限らず、例えば、炊飯物の食感、炊飯物の食味、炊飯の消費電力量、および発生する蒸気量などを提示することができる。また、提示する情報も一種類に限らず、複数種類の情報を提示してもよい。
このように、選択可能な炊飯モードの特徴を提示することで、使用者は、複数の炊飯モードを対比しながら、自らのニーズに合致度の高い炊飯モードを容易に選択することができる。なお、炊飯モードの特徴として提示する情報は、図6で示したおすすめ調理20bのように、条件表示部33にて選択可能な炊飯条件とは異なる情報とすることができる。このようにすることで、使用者は事前に意識していなかった炊飯に関する情報を考慮しつつ、炊飯モードを決定することができるので、より満足度の高い炊飯モードが選択可能となる。また、炊飯モードの特徴として提示する情報は、図5で示したように炊飯条件に関連するより詳細な情報としてもよい。このようにすることで、選択肢として複数の炊飯モードがある場合に対比することができるので、使用者は炊飯モードを選択しやすい。
(3)複数の炊飯モードの表現に関し、実施の形態1では、ご飯の粘りを縦軸に、硬さを横軸とした指標でモード表示部34に炊飯モードを表現しているが、炊飯モードの表現を限定するものではない。例えば、炊飯物の味(甘さ)や炊飯時間を炊飯モードの指標として用いてもよい。また、縦軸・横軸の2次元での炊飯モードの表現に限らず、1次元や3次元の指標で炊飯モードを表現してもよい。
(4)実施の形態1では、モード表示部34にて複数の炊飯モードを一覧表示する構成とした。このようにすることで、各炊飯モードの特徴を使用者が把握しやすいというメリットがあるが、モード表示部34を設けない構成とすることもできる。この場合、絞り込まれた炊飯モードを、音声にて報知するようにしてもよい。モード表示部34を設けないことで、液晶表示板20のサイズを小さくすることができて製造コスト削減効果を得ることができる。もしくは、液晶表示板20が同じサイズであれば米種表示部31、メニュー表示部32、条件表示部33の表示スペースを大きく確保できるため、その部分の文字を大きく表示することができ、視認性が向上する。
(5)使用者が選択した炊飯条件と優先順位の組み合わせを満足するような炊飯メニューが提示できない場合、それを報知するようにしてもよい。
例えば、ご飯を軟らかく炊くためには、炊飯工程中に米に十分に吸水させながら炊飯する必要があるため、吸水させるための時間が必要となり、炊飯時間が相対的に長くなってしまう。このため、ご飯を軟らかく炊くという炊飯条件と、短時間炊飯という炊飯条件とは、両立させにくい。したがって、条件表示部33で初めに「やわらか」と選択された後、次に「時短」を選択して選択ボタン23が押された場合には、エラー音を出力してそのような炊飯条件の組み合わせを選択できないようにすることができる。あるいは、『「やわらか」を優先すると、「時短」でも炊飯時間は最短50分です。』などと音声報知した上で、「やわらか」に適した炊飯モードの中から最も炊飯時間の短い炊飯モードを設定する。このようにすることで、設定した炊飯条件と実際の炊飯モードとの間で使用者にギャップを感じさせにくく、使用感のよい炊飯器を得ることができる。
同様に、炊飯条件の組み合わせとして成立しにくいものの例として、「時短」と「甘み」との組み合わせもある。ご飯の甘みを増すためには、炊飯工程の中で甘味成分を生成する酵素が働く温度帯を保持する時間が必要なため、炊飯時間が相対的に長くなってしまう。
また、他の例として、「蒸気カット」と「かため」との組み合わせもある。硬く炊くためには、炊飯工程中に米が過剰に吸水しないよう、また余分な水分は蒸発させるように入力を大きくして加熱するため、蒸気量が多くなってしまうからである。
このような組み合わせにくい炊飯条件については、上記のように、組み合わせ不可能な構成にするか、組み合わせた場合に妥協せざるを得ない情報を、使用者に報知するのがよい。
(6)また、複数の炊飯条件を組み合わせた結果、他の観点からの炊飯条件については選択肢が限定される場合もある。例えば、「時短」と「省エネ」とを組み合わせて優先した場合、炊飯工程で入力する熱エネルギーが相対的に小さくなるため、炊き上がりの米に芯が残りやすく、標準的な炊飯物の炊き上がり状態に対して偏った炊き上がり状態となる。このように、使用者が選択した炊飯条件を優先させると、他の炊飯条件に関して偏った状態となる場合には、その旨を報知するとよい。例えば、「時短」と「省エネ」との組み合わせを優先した場合は、『非常に硬めに炊き上がります』などと音声や表示にて報知することができる。また、図7に、他の報知例を示す。図7は、実施の形態1に係る炊飯器の操作/表示部の表示の一例を示す図である。図7に示すように、炊飯モードに選択マーク34aを表示させず、モード表示部34において炊飯モードiの横に、炊き上がり状態表示34cを点灯させることにより、おすすめの状態ではない炊飯物が炊き上がることが分かるように表示してもよい。このように、選択された炊飯条件を組み合わせた場合の炊飯モードに関する情報を報知することで、使用者は、どのような炊飯物が炊き上がるのか予測できる。したがって、使用者は、炊飯モードが気に入らなければ炊飯条件を選択し直すこともできるし、納得できる炊飯モードであればそのまま炊飯を開始することもでき、意図した状態に近い炊飯物を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、条件表示部33にて炊飯条件を優先順位の高い順に選択していくことで炊飯モードを絞っていき、最適な炊飯モードを選択しやすいよう誘導していくものであった。本実施の形態2では、各炊飯モードを構成する炊飯条件の詳細情報(例えば、炊飯物の硬さのレベル、炊飯時間、消費電力量など)を提示した上で、炊飯モードを絞り込んでいくようにしたものである。
なお、本実施の形態2では実施の形態1との相違点を中心に説明し、前述の実施の形態1と同一又は相当する構成には同一の符号を付す。
図8は、実施の形態2に係る炊飯器の操作/表示部の表示の一例を示す図である。メニュー表示部32の下側には、モード表示部43が備えられ、液晶表示板20の左下側には、時間並べ替えスイッチ40と、甘さ並べ替えスイッチ41と、硬さ並べ替えスイッチ42とが設けられている。
モード表示部43には、複数の炊飯モードが一覧表示される。図8に示す例では、モード表示部43に表示された各行が、それぞれ1つの炊飯モードに相当し、各炊飯モードを特定する炊飯条件の詳細が、複数段階の数値で表現されている。図8では、各炊飯モードを、「硬さ」、「甘さ」、「時間」という3種類の炊飯条件によって特定している。そして、「硬さ」に関する炊飯条件が「3、2、1」の3段階(数値が大きいほど硬い)で表現され、「甘さ」に関する炊飯条件が「3、2、1」の3段階(数値が大きいほど甘い)で表現され、「時間」に関する炊飯条件が炊飯時間を示す「60、50、45、35」(単位は分)で表現されている。
本実施の形態2では、炊飯条件同士の組み合わせ、すなわち図8に示す横列の組み合わせ(例えば、硬さ「3」、甘さ「1」、時間「35」の組み合わせ)は予め固定されている。
時間並べ替えスイッチ40、甘さ並べ替えスイッチ41、硬さ並べ替えスイッチ42のうちいずれかが押下されると、その押下された炊飯条件をキーとして炊飯モードが並べ替えられてモード表示部43に表示される。また、時間並べ替えスイッチ40、甘さ並べ替えスイッチ41、および硬さ並べ替えスイッチ42を押下する順番が、並べ替える際の優先度となる(最初に押下されたものの優先度が最も高い)。
例えば、使用者の炊飯条件の優先度が「硬さ」、「時間」の順であるならば、使用者は、まず硬さ並べ替えスイッチ42を押す。そうすると、制御手段8は、各炊飯モードを「硬さ」をキーにして並べ替え、モード表示部43に、「硬さ」の数値が大きい順に炊飯モードを並べ替えて表示する。次に、使用者が時間並べ替えスイッチ40を押すと、モード表示部43は、「時間」の数値が小さい順に(炊飯時間が短い順に)炊飯モードを並べ替えて表示する。すなわち、モード表示部43には、1番目に「硬さ」が優先され、2番目に「時間」が優先された状態で、炊飯モードが並べ替えて表示される。このときの状態を、図8に示している。このように、本実施の形態2では、指定された炊飯条件をキーにして複数の炊飯モードを並べ替える処理を行うことで、複数の炊飯モードの絞り込みを行っているのである。
そして、炊飯モードが並べ替えられた状態で、矢印上キー24、および矢印下キー25のいずれかが押されると、選択マーク43aが移動して、任意の炊飯モードを選択することができる。モード表示部43には、炊飯条件の詳細が数値で表現されており、また、使用者の優先度に応じて炊飯条件が並べ替え表示されているので、使用者は、各炊飯条件の数値を見比べながら、所望の炊飯モードを選択することができる。そして、任意の炊飯モードが選択された状態で炊飯ボタン28が押されると、その炊飯モードで炊飯工程を開始する。
以上のように、実施の形態2によれば、各炊飯モードを構成する炊飯条件の詳細な値(レベル、炊飯時間など)の情報を表示するようにしたので、使用者は、それらの情報を総合的に判断し納得した上で炊飯モードを設定することができる。また、炊飯条件の変数によって炊飯モードを並べ替えて表示するようにしたので、使用者が炊飯モードを設定するときに各炊飯条件の詳細な値(レベル、炊飯時間など)の情報が分かりやすく、設定しやすい。以上のような構成とすることで使い勝手が向上する。
なお、本実施の形態2では、「硬さ」、「甘さ」、および「時間」をパラメータ(炊飯条件)とする炊飯モードを例とし、時間並べ替えスイッチ40、甘さ並べ替えスイッチ41、および硬さ並べ替えスイッチ42を設けた例を示したが、これらに代えてあるいは組み合わせて、粘りや消費電力量などの炊飯条件をパラメータとする炊飯モードを設けてもよい。
実施の形態3.
炊飯工程においては、時間の経過や加熱状態の変化とともに、炊飯物の状態(硬さ、粘りなど)が徐々に変化する。本実施の形態3では、炊飯工程において炊飯物状態が変化することを利用し、炊飯開始時に設定した炊飯モード以外の炊飯物を得ることのできる構成例を説明する。
本実施の形態3は、実施の形態1、2と組み合わせることが可能であり、ここでは、実施の形態1、2との相違点を中心に説明する。
まず、炊飯工程と米の状態の変化の関係について説明する。
生米を食べられる状態(つまり、ご飯)に変化させるためには、大まかには、米に吸水させて澱粉を糊化させればよいということになる。そして、米の吸水・糊化の進行度合いが、炊飯物の炊き上がりの状態(硬さや粘り)に影響を及ぼし、例えば、米の吸水・糊化の度合いが小さい場合には「しゃっきり、かつ、かため」の炊飯物となり、米の吸水・糊化の度合いが大きい場合には「もちもち、かつ、やわらか」の炊飯物となる。
例えば、炊飯工程が、予熱工程、沸騰工程、沸騰維持工程、および蒸らし工程から構成されているとする。実施の形態1で説明したように、沸騰維持工程の終了の時点では、鍋状容器5内の水はほぼ米に吸水された状態となって米の糊化反応もほぼ終了に近い状態となり、蒸らし工程では、水分が米粒の中心部まで浸透し米粒全体にほぼ均一に分散し、澱粉の糊化反応もさらに進む。このように、炊飯工程を構成する各工程において米の吸水・糊化が進み、炊飯物の炊き上がりの状態は、米の吸水・糊化の度合いに影響される。沸騰維持工程の終了時点では、上記の通り米の吸水・糊化がほぼ終了しているため、例えば「しゃっきり、かつ、かため」の炊飯物が炊き上がる。また、蒸らし工程の終了時点では、米の吸水・糊化がさらに進んで、例えば「もちもち、かつ、やわらか」の炊飯物が炊き上がる。また、蒸らし工程の時間の長さによっても炊飯物の状態は変化し、蒸らし工程の時間が長いほど、粘りが強く、軟らかい状態に近づく傾向がある。
そこで、本実施の形態3の炊飯器においては、炊飯工程において炊飯物の状態が変化することを利用し、炊飯開始時に設定した炊飯モード以外の炊飯物をも得ることができるように構成している。
まず、実施の形態1と組み合わせた構成例について説明する。図9は、実施の形態3に係る炊飯器の操作/表示部の表示の一例を示す図である。図9は、モード表示部34以外の構成は、実施の形態1で示した操作/表示部と同様である。
図9のモード表示部34において、実施の形態1では、炊飯開始時には設定された炊飯モードが分かるように表示することを説明したが、本実施の形態3ではこれに加えてモード表示部34を現在状態提示手段として用い、炊飯工程の途中において、そのときの炊飯物の状態を表示する。
例えば、炊飯開始時において、炊飯モードe(もちもちとしゃっきりの中間、かつ、やわらかとかための中間)を設定して炊飯工程を開始したものとする。図9に示すように、設定された炊飯モードeには、選択マーク34aが付加されている。
この場合、制御手段8は、最終的に炊飯モードeの炊飯物が炊き上がるように炊飯工程を実行するのであるが、炊飯工程の途中段階においては、炊飯物は他の状態を経る。そこで、炊飯工程の途中では、そのときの炊飯物の状態を、モード表示部34の該当する炊飯モードに現状マーク34dを付加することで使用者に提示する。例えば、沸騰維持工程の終了時点においては、炊飯物が炊飯モードi(しゃっきり、かつ、かため)の状態になっているとすると、沸騰維持工程の終了時点において現状マーク34dを炊飯モードiに表示する。図9に示す現状マーク34dは一例であり、例えば現状マーク34dに代えて、該当する炊飯モードの表示を点滅させてもよい。また、現状マーク34dの表示に加え、あるいはこれに代えて、音声によってそのときの炊飯物の状態を報知するようにしてもよい。
実施の形態2と組み合わせる場合も同様に、炊飯工程の途中段階において、そのときの炊飯物の状態を報知する。例えば、図8に示したモード表示部43の、該当する炊飯モードに、現在の炊飯モードを示す表示を行う。
このようにすることで、例えば炊飯開始後に急に炊飯物が必要になった場合、当初設定した炊飯モードに炊飯物が炊き上がっていない場合でも、他の炊飯モードに炊飯物が炊き上がっている場合には、炊飯を停止して他の炊飯モードの炊飯物を得ることができる。
また、炊飯物が他の炊飯モードになったところで炊飯を停止した後、残りの炊飯工程を再開してもよい。例えば、炊飯の再開を指示するための再開操作ボタンを設け、沸騰維持工程の終了時点で炊飯が停止された後、再開操作ボタンが押された場合には、当初設定された炊飯モードに炊飯物を炊き上げるための残りの炊飯工程(蒸らし工程)を実行する。このようにすることで、複数種類の状態の炊飯物を得ることが可能となる。例えば家族の中で炊飯モードの好みが分かれている場合には、炊飯モードiの状態で炊飯を中断して炊飯物を取り分け、その後炊飯を再開して残りの炊飯物を炊飯モードeに炊き上げることができ、一度の炊飯で複数の状態の炊飯物を得ることが可能となる。
このように、本実施の形態3によれば、炊飯開始時に設定した炊飯モード以外の炊飯物を得ることができる。
1 本体、2 容器カバー、2a 孔部、3 加熱コイル、4 鍋底温度センサー、5 鍋状容器、5a フランジ部、6 ヒンジ部、7 時間計測手段、8 制御手段、9 蓋パッキン、10 蓋体、10a 外蓋、10b 内蓋、11 係止材、12 カートリッジ、12a 蒸気取入口、12b 蒸気排出口、13 操作/表示部、14 内部温度センサー、20 液晶表示板、20a 炊飯時間、20b おすすめ調理、21 米種ボタン、22 メニューボタン、23 選択ボタン、24 矢印上キー、25 矢印下キー、26 矢印左キー、27 矢印右キー、28 炊飯ボタン、29 切/とりけしボタン、30 予約ボタン、31 米種表示部、32 メニュー表示部、33 条件表示部、33a 選択マーク、33b 決定マーク、34 モード表示部、34a 選択マーク、34b 指定マーク、34c 状態表示、34d 現状マーク、35 時刻表示部、40 時間並べ替えスイッチ、41 甘さ並べ替えスイッチ、42 硬さ並べ替えスイッチ、43 モード表示部、43a 選択マーク、100 炊飯器。

Claims (9)

  1. 本体と、
    前記本体に収容される鍋状容器と、
    前記鍋状容器の開口部を覆う蓋と、
    前記鍋状容器を加熱する加熱手段と、
    複数の炊飯モードを有し、前記加熱手段を制御して炊飯工程を実行する制御手段と、
    炊飯物の炊き上がり状態に関する条件と、炊飯の消費電力量、炊飯時間、及び発生する蒸気量のうちいずれか一以上の条件と、を含む複数の炊飯条件を設定する条件設定手段と、
    前記条件設定手段により設定された前記炊飯条件を満たす前記炊飯モードを絞り込む炊飯モード絞り込み手段と、
    前記炊飯モード絞り込み手段により絞り込まれた前記炊飯モードを提示する炊飯モード提示手段とを備えた
    ことを特徴とする炊飯器。
  2. 前記炊飯モード提示手段は、前記炊飯条件の設定に伴って絞り込まれた前記炊飯モードが変更される都度、提示する前記炊飯モードを更新する
    ことを特徴とする請求項1記載の炊飯器。
  3. 前記条件設定手段は、前記炊飯条件に優先度を対応付けて設定し、
    前記炊飯モード絞り込み手段は、前記優先度が高い前記炊飯条件を優先して満たすように前記炊飯モードの絞り込みを行う
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の炊飯器。
  4. 前記炊飯モード提示手段は、
    前記優先度の高い前記炊飯条件をキーとして複数の前記炊飯モードを並べ替えて提示する
    ことを特徴とする請求項3記載の炊飯器。
  5. 前記炊飯モード絞り込み手段により絞り込まれた複数の前記炊飯モードの中から任意のものを指定可能な炊飯モード指定手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の炊飯器。
  6. 前記炊飯モード指定手段により指定された前記炊飯モードに関する情報を提示する指定モード情報提示手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の炊飯器。
  7. 前記炊飯モードに関する情報は、
    前記条件設定手段により設定された前記炊飯条件とは異なる情報、または、前記炊飯条件の詳細情報である
    ことを特徴とする請求項6記載の炊飯器。
  8. 前記炊飯モードに関する情報は、
    炊飯物の食感、炊飯物の食味、炊飯物に適した調理メニュー、炊飯時間、炊飯の消費電力量、及び発生する蒸気量のうちいずれか一以上の情報を含んでいる
    ことを特徴とする請求項7記載の炊飯器。
  9. 炊飯工程の途中段階において、そのときの炊飯物の状態が前記複数の炊飯モードのうちいずれかに該当する場合には、当該炊飯モードを提示する現在状態提示手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の炊飯器。
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