JP5309691B2 - 自動炊飯器 - Google Patents

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本発明は、還元糖の量に対応する甘みの程度を選択でき、この選択に従って甘みの程度を電気的に炊き分ける制御手段を有した自動炊飯器に関するものである。
この種の自動炊飯器は既に知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1は、人の嗜好の高度化に対応すべく、炊飯物の甘みの程度を選択指定する選択手段と、ご飯の甘みの程度を操作する前炊き工程において、炊飯物の現在検知温度と選択された甘みの程度に対応するよう決定された前炊き温度とから加熱手段に供給するパワーを制御する制御手段とを持ち、選択された甘みの程度が強いほど、アミラーゼ活性を高くし還元糖が増加するように、60℃を上限として前炊き温度を高くする炊飯技術を開示している。
ご飯の美味しさの評価は官能判定協会が行うところの、外観、香り、甘み、ねばり、弾力、かたさ、総合といった多くの項目があり、ユーザの実感するところの食味、食感の違い、また好みの違いを加えると、一律な評価はできず、甘みの程度を選択して炊き分ける機能は有効といえる。
特許第3538971号公報
しかし、一般には甘みの程度が高いほど食味がよいとされるところ、甘みの程度全てにつき選択するのでは、嗜好が高度化したユーザには有効であっても、こだわりが無いか薄い大方の一般ユーザにとっては却って不便になるし、甘みの程度を複数段階に炊き分ける折角の機能も使用頻度は極端に低くなりかねない。
本発明の目的は、甘みの程度の選択機能が一般ユーザにとっても不便でなく、しかも、簡易な納得の基に使用されやすい有益な自動炊飯器を提供することにある。
上記のような目的を達成するため、本発明の自動炊飯器は、還元糖の生成量に対応する甘みの程度を選択でき、この選択に従って甘みの程度を電気的に炊き分ける制御手段を有した自動炊飯器において、ご飯自体の用途や副食物の種類に関る選択をする選択手段を備え、制御手段は、前記選択手段により選択されたご飯自体の用途や副食物の種類に関する入力に対応して予め設定された甘みの程度となるように炊き分けることを特徴としている。
このような構成では、制御手段は、選択手段による選択に関する入力に対応して予め設定された甘みの程度となるように炊き分けるが、選択操作がない場合は一般に美味しいとされる最も高い甘みの程度となる通常炊飯を実行して大方の一般ユーザに対応できる。甘みの程度に関心が無いか薄い一般ユーザでも、ご飯の用途や副食物の種類による、例えば、ハンバーグ、ステーキなどの場合の味の濃さ、トンカツ、唐揚げなどのフライ物などの場合では、それら味の濃さや脂っこさをサッパリしたご飯、つまり甘みの程度を抑えた、低くしたご飯で緩和するのが、互いの美味しさを引き立たせやすいのが一般的なところ、このような用途に関連した選択による甘みの炊き分け機能を、そのための選択手段の存在によって一般ユーザに告知し、関心度、納得度によって活用されるようにすることができる。もっとも、天ぷらとフライとで異なった甘みの程度に設定するなど甘みを低下させていく選択段数を2以上とすることで、よりきめ細かな甘みの炊き分けができるし、嗜好の高度化したユーザにも用途に応じた選択のほか、用途の違いを無視したこだわりや体調などによる選択にも供することができる。
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴は、可能な限りそれ単独で、または種々な組み合わせで複合して採用することができる。
本発明の自動炊飯器によれば、ご飯の用途や副食物の種類の選択入力により、味の濃さや脂っこさをサッパリしたご飯で緩和するなどといったことが実現でき、これに関連した選択による甘みの選択機能を、そのための選択手段の存在によって一般ユーザに告知し、関心度、納得度によって活用されるようにすることができる。また、ご飯の用途や副食物の種類による甘み選択段数を2以上として、よりきめ細かな甘みの炊き分けができるし、嗜好の高度化したユーザにも用途に応じた選択のほか、用途の違いを無視したこだわりや糖の摂取が制限される疾病や、気になるといった体調、ご自愛などによる選択にも供し、有効利用されるようにすることができる。
以下、本発明に係る自動炊飯器の実施の形態について、図1〜図4を参照しながら詳細に説明し本発明の理解に供する。
本実施の形態の自動炊飯器は、図1に内部構造を示し、図2(a)に示すような制御回路23を持った電磁炊飯器場合の1つの例で、還元糖の生成量に対応する甘みの程度を選択でき、この選択に従って甘みの程度を電気的に炊き分けるための炊飯制御手段75を内部機能とするマイクロコンピュータ22を有したものとしている。炊飯は主として、吸水工程、昇温工程、炊き上げ工程、蒸らし工程、を順次に実行して行い、炊飯終了後は選択に従って保温をも行う。そのための加熱手段4として、鍋3を着脱できるように収容する器体2の外装ケース41、内装ケース42間に、主として、金属製の鍋3の底部に対向するメイン加熱コイル11aとその外まわりのコーナまわりに配した側面加熱コイル11bとからなるIHコイル11を設けて、鍋3の対応する部分を加熱コイル11a、11bからの交番磁界によって発熱させて炊飯などを行う。また、補助的な加熱手段4として、さらに、器体2の内装ケース42の胴部外周に側面ヒータ12を巻き付けるのに加え、器体2の開口を閉じる蓋体1の内側に、鍋3の開口を閉じるように支持された金属製の内蓋13の外周との熱結合によって熱伝導させる肩ヒータ14を設けてあり、IHコイル11に併せ、炊飯の工程や炊飯後の保温に適した加熱条件をもってマイクロコンピュータ22により駆動するようになっている。
しかし、これに限られることはなく、鍋3および内蓋13の全体を各部に配置した加熱コイルからの電磁誘導にて発熱させ加熱を行うようにしてもよく、土鍋で代表される非金属製の鍋3や内蓋13を採用する場合に適し、この場合は加熱コイルからの交番磁界によって発熱する発熱体を鍋3や内蓋13の適所の外面や内面、あるいは埋め込んで設ければよい。また、逆に、全てヒータでもよいし、また自動炊飯するための電気的な制御手段を持つものであれば、本発明はガス炊飯器にも適用できる。
さらに詳述すると、IHコイル11は駆動基板15によってそれに搭載したIGBT16のスイッチング機能を利用した高周波駆動を受け、その時々に必要な加熱容量で出力されるようにしている。なお、図示していないが、メインコイル11aと側面コイル11bとで個別に行うには個別の発振回路が必要である。駆動基板15上にはIGBT16を始めとする発熱素子が搭載されており、それらを冷却する冷却ファン17が器体2内に設けられている。また、特に発熱の大きなIGBT16等はその冷却効果を高めるためにヒートシンク18に接触させて冷却しやすくしている。側面ヒータ12および肩ヒータ14には電源回路19を通じて100Vの交流電流をそのまま給電し、駆動基板15および肩部の前部に設けた操作パネル31の内側に設けたマイクロコンピュータ22を搭載した制御回路23にはそれぞれに必要な直流電流を給電するようにしており、これらは自動炊飯器全体の制御手段6を構成している。
器体2に施された蓋体1は器体2の後部にヒンジピン131により起伏できるように枢支されたヒンジ片32に対し着脱できるように嵌め合わされ、ヒンジ片32と一体になった回動によって器体2の上端を開閉できるようになっている。ヒンジ片32には蓋体1を開き方向に付勢するばね33が器体2との間に働かされている。ばね33の付勢による開き動作を制動する制動機構が必要に応じて設けられるし、蓋体1が勝手に開かないように閉じ位置にロックするよう図示しないばねにて付勢したロック爪34が設けられ、ロック爪34をばねに抗して回動させることにより蓋体1がばね33の付勢によって自動的に開かれる。
肩ヒータ14は器体2の肩部上面に形成した溝35内に収容して金属カバー36が施され、蓋体1の内側に設けた内蓋13の外周部が金属カバー36に当接して肩ヒータ14の熱を伝導されて鍋3の開口部全域を上方からむら無く加熱するようにしている。蓋体1の中央部には蒸気を適度に外部に逃がす弁37が設けられ美味しいご飯が炊けるようにしている。器体2の外装ケース41と内装ケース42とはそれらの上端部が肩部材43によって連結一体化され合成樹脂製の器体2を構成している。なお、合成樹脂は透磁性を有し、IHコイル11などが鍋3を電磁誘導加熱させる範囲に設ければ有効であるが、他の部分にそのような有効性はなく、他の部材と代替することができる。
蓋体1は合成樹脂製の上板44と下板45の間の空間に断熱材46を充填した断熱構造をなし、その中央部の貫通孔47にその上側から前記弁37が挿入され、下側には内蓋13のツマミ兼用の蒸気逃がし筒48が弾性ブッシュ49によって着脱できるように弾性係合している。器体2にはさらに電源コードの巻取りリール51が内蔵され、手提げハンドル52が起伏できるように枢支して外付けされている。
器体2の内壁42の底部まわりには、合成樹脂製の放射状をしたコイル台53が配置され、IHコイル11を下方から保持するようにしている。コイル台53の各放射状部に形成した下向きの内にはフェライトコア54が設けられて加熱コイル11の働きを助けている。コイル台53の中央部には内壁42の中央穴55を前記温度センサ5が貫通して鍋3の底部に当接し鍋3の温度を検出するようにしている。
操作パネル31には図2に示すように、炊飯や保温の選択メニューや動作状態、時刻、その他のメッセージを表示する液晶表示部61が中央部に設けられ、これの左右両側まわり、前側まわりに炊飯をスタートさせる炊飯キー62などが設けられている。特に、本実施の形態ではご飯の用途や副食物の種類の違いに対応して、通常炊飯の場合よりも甘みを抑えた炊き分けを選択するための甘み抑え選択キー63を設け、マイクロコンピュータ22は、選択手段としての甘み抑えキー63のオン操作により選択されたご飯自体の用途や副食物の種類に対応して、予め通常炊飯時よりも抑えて設定された甘みの程度となるように炊き分けるようにしている。
マイクロコンピュータ22は図2(a)に示すように、操作パネル31からの入力に従って、前記通常炊飯や、通常炊飯の場合よりも甘みを抑えたいわば「サッパリご飯」の炊飯、保温、その他の調理を行うべく、温度センサ5からの温度情報を基に、加熱コイル11のメインコイル11a、側面コイル11b、側面ヒータ12、肩ヒータ14、および冷却ファン17をそれぞれのドライバ71、72、73、74を介して駆動する。また、マイクロコンピュータ22は既述した内部機能である炊飯制御手段75によって、各種メニューの選択に対応した甘みの炊き分けを含む炊飯や調理をそれぞれのモードで制御する炊飯手段75を有し、設定状態や動作状態、時間経過、残り時間などを操作パネル31上に表示するようにしている。これにより、蓋体1を閉じた状態の器体2内に白米と水などの調理物を入れた鍋3を収容して設定に従ったモードで加熱手段4を働かせることにより、甘みの程度の炊き分けを含む白米炊飯、玄米、おこわ、などの各種の炊飯、また炊飯以外の調理ができる状態となる。なお、図示例では鍋3の底部2箇所のIHコイル11のメインコイル11a、側面コイル11b共に、同じドライバ71を通じて同期駆動する状態としているので、IHコイル11の制御回路が簡略化し、コスト低減は図れるが、甘みの程度の炊き分けには個別駆動するのが好適である。個別駆動する加熱コイルやヒータの数をさらに増大してよりきめ細かく対応できるようにすることもできる。
ここで、本実施の形態の選択手段63は、図(b)に例示するように、とんかつ、唐揚、ハンバーグ、ステーキといった脂っこさや味の濃さを感じ、主食のご飯は甘みを抑えたサッパリ味として組み合わせるのが適した、ご飯自体の用途や副食物の種類などを表示して、甘み抑えの選択キーであることを関連付けて表示するようにしている。
以上から、炊飯制御手段75は、選択手段である甘み抑えキー63による選択に対応して予め設定された甘みの程度となるように炊き分けるが、甘み抑えキー63による選択操作がない場合、一般に美味しいとされる最も高い甘みの程度となる通常炊飯を実行して大方の一般ユーザに対応できる。一方、甘みの程度に関心が無いか薄い一般ユーザでも、ご飯の用途や副食物の種類による、例えば、ハンバーグ、ステーキなどの場合の味の濃さ、トンカツ、唐揚げなどのフライ物などの場合では、それら味の濃さや脂っこさをサッパリしたご飯、つまり甘みの程度を抑えた、低くしたご飯で緩和するのが、互いの美味しさを引き立たせやすいのが一般的なところ、このような用途に関連した甘みの程度の選択による甘みの炊き分け機能を、そのための選択手段である甘み抑え選択キーの存在によって一般ユーザに明瞭に告知し、関心度、納得度によって活用されるようにすることができる。もっとも、天ぷらとフライの別などで異なった甘みの程度に設定するなど甘みを低下させていく選択段数を2以上とすることで、よりきめ細かな甘みの炊き分けができるし、嗜好の高度化したユーザにも用途に応じた選択のほか、用途の違いを無視したこだわりや体調などによる選択にも供することができる。
この結果、選択手段である甘み抑えキー63による甘みの程度に関する選択操作がない炊飯の実行時は、最も高い甘みの程度となる通常炊飯を実行して、甘みの程度に関心が無いか薄い一般ユーザに選択の配慮や選択の操作による不便を与えないで、美味しいご飯に炊き上げるようにしながら、ご飯の用途や副食物の種類により、味の濃さや脂っこさをサッパリしたご飯、つまり甘みの程度を抑え低くしたご飯で緩和するといったことに関連した選択による甘みの選択機能を、そのための選択手段である例えば、上記のような甘み抑えキー63の存在によって一般ユーザに告知し、関心度、納得度によって活用される率を高め、商品の高機能を生かせる。また、ご飯の用途や副食物の種類による甘みを低下させていく選択段数を2以上として、よりきめ細かな甘みの炊き分けができるし、嗜好の高度化したユーザにも用途に応じた選択のほか、用途の違いを無視したこだわりや糖の摂取が制限される疾病といった体調などによる選択にも供し、有効利用されるようにすることができる。
ここで、通常炊飯は、まず、米の内部への十分な吸水を図って米の心まで十分にα化した炊飯ができる準備をする吸水工程は、図3(a)に示すように、吸水1、吸水2、吸水3と3段階の吸水進行操作とし、特に、図4(a)に示すように吸水3の実行での時間を掛けた高めの吸水温度維持、例えばセンサ温度で60℃未満ないしは付近の吸水温度維持にて、ご飯の甘みが低下しないようにしている。次に、吸水温度から沸騰温度まで昇温させる昇温工程は、図3(a)に示すように昇温1、昇温2、昇温3の3段階とし、昇温1を経た糖化酵素が活性化するセンサ温度を基準とした60〜80℃の温度帯Tをやや時間を掛けて通過させることで、還元糖の生成量を高めて甘みを高め、昇温3では沸騰温度までの到達を早期に図って、昇温1での時間延長との相殺を図っている。続いて、沸騰を維持して水分の蒸発を図る炊き上げ工程は、図3(a)に示すように炊き上げ1、炊き上げ2の2段階として、水分の減少による図4(a)に示すセンサ温度で沸騰温度付近を上回る急な昇温によって炊き上がりを検知し、最後の蒸らし工程に移行する。この蒸らし工程は炊き上がり時点でなお残る水分を焦げの発生なしに蒸発させながらご飯を美味しく蒸し上げるもので、図3(a)に示すように蒸らし1、蒸らし2として実行し、特に、蒸らし1では高温を保っての蒸らし操作としてご飯の甘みを焦げの発生なしにさらに上げ、その後も100℃付近の温度をキープし甘みを高めるのに有利に蒸らしを終了できるようにしている。また、この結果、ご飯の甘みを最高に高めた通常炊飯ができる。また、必要に応じて蒸らし2の後、焦げの発生に対する安全を図りながら、なお残る水分を飛ばして蒸し上げ、ご飯を、べたつき無くふっくらと高い甘みに蒸し上げる蒸らし3を実行することもある。
これに対し、甘みを抑えたサッパリ炊飯は、まず、米の内部への十分な吸水を図って米の芯まで十分にα化した炊飯ができる準備をする吸水工程は、図3(b)に示すように、吸水1、吸水2の2段階、または、これに吸水3を加えた3段階の吸水進行操作とし、特に、吸水3を行なう場合でも図4(b)に示すように吸水1にて低めの吸水温度、センサ温度で30℃程度に昇温させて、吸水2、吸水3でそれを維持し、通常炊飯の場合よりも低く抑えて炊き分けることにより、還元糖の生成を抑え、還元糖による甘みを抑えられる。また、図4(b)にバツを付して示すように吸水3を省略するなど、前記低温での吸水工程の実行時間を短縮することによって還元糖の生成による甘みをさらに抑えられる。
次に、センサ温度で吸水温度30℃程度から沸騰温度程度まで昇温させる昇温工程は、図3(b)に示すように昇温1、昇温3の2段階、または、これに昇温3を加えた3段階の昇温操作とし、図4(b)に示すように昇温1で吸水温度30℃程度から糖化酵素が活性化し始めるセンサ温度を基準とした60℃程度に一挙に高めた上、昇温2で糖化酵素が活性化する温度帯Tを早期に通過させて還元糖の生成を抑制して甘みを抑えられるようにしながら90℃程度にまで昇温しておき、昇温3でやや時間を掛けてセンサ温度での沸騰温度程度に昇温させることで吸水、加熱の不足を相殺する。この結果、昇温2の所要時間は通常炊飯時に比し大幅に短縮している。図3(b)にバツを付して示すように昇温2を省略するときは、昇温1によって糖化酵素が活性化する温度帯Tを早期に通過させる制御をしておき、昇温3で吸水、加熱の不足を相殺しての沸騰温度程度への昇温を図る。
このように、糖化酵素は60〜80℃の範囲で活性化する温度帯Tを通常炊飯時よりも早期に通過させて甘みを抑えられるが、通常炊飯時よりも低い温度での吸水工程との組み合わせによれば、甘みを同程度に抑えるのでは、互いの単独実行時よりも、温度や時間の条件を緩和することができるし、甘みをより抑えられる。さらに、低温吸水と早期昇温とによって温度の過不足が相殺でき、早期昇温の程度によっては炊飯時間の短縮が図れる。
続いて、沸騰を維持して水分の蒸発を図る炊き上げ工程は、図3(b)に示すように通常炊飯時と同様に炊き上げ1、炊き上げ2の2段階として、水分の減少による図4(b)に示すセンサ温度で沸騰温度付近を上回る急な昇温によって炊き上がりを検知し、最後の蒸らし工程に移行する。
この蒸らし工程は炊き上がり時点でなお残る水分を焦げの発生なしに蒸発させながらご飯を美味しく蒸し上げるものであるが、図3(b)に示すように蒸らし1、蒸らし2と通常炊飯時と同様に実行する場合でも、図4(b)に示すように、蒸らし1ではセンサ温度で沸騰温度強付近への降温を図り、蒸らし2では100℃程度を維持しての通常炊飯時よりも低い温度での蒸らし操作としてご飯の甘みを抑えるのに併せ、焦げの発生への安全性を確保する。また、必要に応じて蒸らし2の後、センサ温度で100℃から85℃への降温を見ながら焦げの発生に対する安全をより図って、しかも甘さを高めずに、なお残る水分を飛ばして蒸し上げ、ご飯を、べたつき無くふっくらと蒸し上げる蒸らし3を実行することもある。このように、蒸らし工程を通常炊飯時よりも低い温度で行うことによっても、甘みを抑えられる。また、通常炊飯時よりも低い温度での吸水工程、通常炊飯時よりも糖化酵素の活性化温度帯を早期に通過させる工程との複合によって、その複合の組み合わせや数に応じ甘みの同じ低下度に対しては相互の単独実行時よりも、温度や時間の条件を緩和できるし、甘みの低下度をより高められる。図3(b)にバツを付して示すように蒸らし1を省略し、蒸らし2にて100℃程度への降温とその維持を図ってより低温での蒸らし工程として甘さをより抑えられるようにもできる。
以上から、甘みを抑えたサッパリ炊飯では時間の短縮や工程の一部省略などによって、概ね、通常炊飯よりも炊飯時間が短縮し、炊き上がるご飯は通常炊飯時よりも硬めになる。逆に通常炊飯では甘みが最も高く、サッパリ炊飯時に比し炊き上がったご飯は柔らかめとなる。
なお、サッパリ炊飯でご飯の用途や副食物の種類、和洋中の違いなどに応じて、通常炊飯よりも甘みを複数段階に低くするには、上記した甘みを抑える吸水工程、昇温工程、蒸らし工程の組み合わせの選択実行によって、またはおよび、それらの工程での通常炊飯時に対する工程温度の低下度、工程時間の短縮度を異ならせて対応することができる。
本発明は、還元糖の量に対応する甘みの程度を電気的に炊き分ける自動炊飯において、選択不要で最も甘みの高い通常炊飯と、ご飯の用途や副食物の種類に関連して選択される甘みを抑えたサッパリ炊飯との組み合わせにて、誰にも使いやすく、炊き分け機能が有効利用されやすくできる。
本発明の実施の形態に係る自動炊飯器としての電磁炊飯器を示す断面図である。 図1の電磁炊飯器の電気回路図と、甘み抑えキーの表示例図である。 図1の電磁炊飯器での通常炊飯時のシーケンスと甘みを抑えたサッパリ炊飯時のシーケンスとを比較して示すフローチャートである。 図1の電磁炊飯器での通常炊飯時のシーケンスと甘みを抑えたサッパリ炊飯時のシーケンスとを比較して示すタイムチャートである。
符号の説明
1 蓋体
2 器体
3 鍋
4 加熱手段
5 温度センサ
11 加熱コイル
22 マイクロコンピュータ
31 操作パネル
63 甘み抑えキー(選択手段)
75 炊飯制御手段

Claims (1)

  1. 還元糖の生成量に対応する甘みの程度を選択でき、この選択に従って甘みの程度を電気的に炊き分ける制御手段を有した自動炊飯器において、ご飯自体の用途や副食物の種類に関る選択をする選択手段を備え、制御手段は、前記選択手段により選択されたご飯自体の用途や副食物の種類に関する入力に対応して予め設定された甘みの程度となるように炊き分けることを特徴とする自動炊飯器。
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