JP2013122516A - 反射防止膜 - Google Patents

反射防止膜 Download PDF

Info

Publication number
JP2013122516A
JP2013122516A JP2011270704A JP2011270704A JP2013122516A JP 2013122516 A JP2013122516 A JP 2013122516A JP 2011270704 A JP2011270704 A JP 2011270704A JP 2011270704 A JP2011270704 A JP 2011270704A JP 2013122516 A JP2013122516 A JP 2013122516A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refractive index
layer
index layer
acid
optical interference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011270704A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6099236B2 (ja
Inventor
Akizumi Kimura
晃純 木村
Satoshi Hisamitsu
聡史 久光
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Advanced Layers Inc
Original Assignee
Konica Minolta Advanced Layers Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Advanced Layers Inc filed Critical Konica Minolta Advanced Layers Inc
Priority to JP2011270704A priority Critical patent/JP6099236B2/ja
Publication of JP2013122516A publication Critical patent/JP2013122516A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6099236B2 publication Critical patent/JP6099236B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】生産性の高い湿式成膜において乾式同等以上の450nm〜700nmで反射率1%以下の高い反射防止性能を示す光学干渉層を持つ反射防止フィルム形成すること。
【解決手段】支持体の少なくとも一方の面に隣接する層と互いに屈折率の異なる複数の層からなる光学干渉層が積層され、前記光学干渉層に含まれる各層が、無機酸化物微粒子および隣接する層と互いに鹸化度が異なるポリビニルアルコールを含有することを特徴とする反射防止膜。
【選択図】図1

Description

本発明は、反射防止膜に関するものである。
CRT、コンピュータ、携帯電話などの液晶画像表示装置等の分野を中心に透過率およびコントラストの向上、ならびに映り込み低減のために、表面反射をさせる反射防止技術が従来提案されている。反射防止技術としては、反射を防止したい基材の表面に光学干渉層として屈折率と光学膜厚とを制御した膜を積層することにより光学干渉層と空気との界面における光の反射を抑えることが有効である。このような光学干渉層は一般的に高屈折率材料としてTiO、ZrO、Ta等、低屈折率材料としてSiO、MgF、そして中屈折率材料としてAlなどが積層されており、乾式成膜、もしくは湿式成膜で製造できる。
生産性の面では化学蒸着(CVD)や物理蒸着(PVD)などの乾式成膜よりも塗布乾燥によって作成する湿式成膜が優れている。例えば金属酸化物微粒子と熱硬化型等の有機ポリマーとからなる透明高屈折率皮膜を用いた高い反射防止性能をもつ光学干渉層が特許文献1において提案されている。さらに、コアシェル構造を有する無機微粒子と放射線硬化樹脂とを用いて作成した中屈折率皮膜、および高屈折率層を用いた光学干渉膜が特許文献2において提案されている。
特開平8−110401号公報 特開2005−60522号公報
光学干渉膜においては膜厚の厳密な制御が必要であり、膜厚が均一ではない場合、色ムラが発生し、さらに反射防止機能も低下することから問題となる。特許文献1に開示されている手法においては、塗布後の乾燥時に光学干渉層の各層の膜厚の乱れが生じ、色ムラが発生する。さらに、特許文献2で開示されている手法は、塗布直後に放射線により塗膜を硬化させ、乾燥を行うために膜厚均一性が比較的高く、色ムラは発生しない。しかしながら、乾式成膜と比較すると各層の膜厚不均一性が高く、反射防止性能が低い傾向があった。さらに硬化時間が必要なため生産性に難があった。近年、反射防止膜の高性能化に伴い、光学干渉膜の層数が増加し、膜厚の制御及び生産性の問題が大きくなっている。したがって、本発明の課題は、生産性の高い湿式成膜において乾式同等以上の450nm〜700nmでの反射率が1%以下の高い反射防止性能を示す光学干渉層を持つ反射防止フィルムを形成することである。
支持体の少なくとも一方の面に隣接する層と互いに屈折率の異なる複数の層からなる光学干渉層が積層され、前記光学干渉層に含まれる各層が、無機酸化物微粒子および隣接する層と互いに鹸化度が異なるポリビニルアルコールを含有することを特徴とする反射防止膜によって優れた反射防止性能を示すことを見出した。
本発明により、生産性が高く、反射防止性能に優れた反射防止フィルムを提供することができる。
実施例1〜3の反射防止フィルムの反射光曲線を示す図である。 実施例4〜6の反射防止フィルムの反射光曲線を示す図である。 比較例1〜2の反射防止フィルムの反射光曲線を示す図である。
本発明の反射防止膜は、支持体の少なくとも一方の面に隣接する層と互いに屈折率の異なる複数の層からなる光学干渉層が積層されている。
本発明の反射防止膜としては、支持体の少なくとも一方の面に支持体側から高屈折率層、低屈折率層を順に積層した反射防止のための光学干渉層、もしくは中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を順に積層した反射防止のための光学干渉層が挙げられる。波長λの光に対して中屈折率層、高屈折率層及び低屈折率層の光学膜厚がλ/4以上になるように設定されたものであることが好ましい。
光学膜厚とは、層の屈折率nと膜厚dとの積により定義される量である。屈折率の高低はそこに含まれる金属化合物種、およびその含有量によってほぼ決まり低屈折率のSiO微粒子を含有すれば低く、高屈折率のTiO微粒子を含有すれば高いといったように調整することができる。屈折率と膜厚は分光反射率の測定データを用いて算出できる。
また、帯電防止層や防汚層は各層の膜厚が光の波長(λ)のλ/4以上の場合には、反射防止として機能する事が可能であるが、前記膜厚が例えば、nmオ―ダのような薄膜の場合には光に対して透明になり、実質的に反射防止機能を示すことはない。
光学干渉層の構成例としては、支持体上側から、高屈折率層/低屈折率層の2層のものや、屈折率の異なる3層を、第1の高屈折率層(中屈折率層とも呼ぶ)/高屈折率層/低屈折率層の順に積層されているもの等があり、更に多くの光学干渉層が積層されていてもよい。
中でも、耐久性、光学特性、コストや生産性等から、支持体上に、中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の順に塗布することが好ましい。
また、本発明の反射防止フィルムは、必要により、ハードコート層、防眩層、または帯電防止層を有していてもよい。
本発明の反射防止フィルムの好ましい層構成の例を下記に示す。
支持体/高屈折率層/低屈折率層
支持体/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
支持体/低屈折率層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
支持体/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
支持体/ハードコート層/高屈折率層/低屈折率層
支持体/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
支持体/防眩層/ハードコート層/高屈折率層/低屈折率層
支持体/防眩層/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
支持体/帯電防止層/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
帯電防止層/支持体/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
支持体/帯電防止層/防眩層/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
帯電防止層/支持体/防眩層/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
帯電防止層/支持体/防眩層/ハードコート層/高屈折率層/低屈折率層/高屈折率層
/低屈折率層
また、防眩層とハードコート層は同一層であってもよい。
本発明では、光学干渉により反射率を低減できるものであれば、特に上記の層構成のみに限定されない。また、帯電防止層としては、導電性ポリマー粒子または金属酸化物微粒子(例えば、SnO、ITO等)を含む層が好ましく、層の形成方法は塗布によって設けることが出来る。
本発明の反射防止膜は上記のように、支持体上に、光学干渉層また、必要に応じてハードコート層、帯電防止層、防眩層等が用いられるが、ハードコート層の膜厚が1μm〜20μmの範囲に調整されていることが好ましい。
本発明に係る反射防止膜の低屈折率層の屈折率は1.35〜1.5であることが好ましく、中屈折率層の屈折率は1.55〜1.75であることが好ましく、高屈折率層の屈折率は1.8〜2.00であることが好ましい。
本発明では隣接する層と異なる鹸化度のPVAおよび屈折率調整のための無機酸化物微粒子を含有することを特徴とする。互いに隣接する2層が異なる鹸化度を持つPVAを含有することで、各層の膜厚均一性が高く、450nm〜700nmの波長領域で反射率が1%以下の優れた反射防止性能を示すことができる。これは、層を塗布、乾燥して形成していく過程において、各層が含有している無機酸化物微粒子が隣接する層に移動することが少ないためと考えられる。また、同時重層塗布で得られる塗膜は、未乾燥の液状態で重ねられるために、隣接する層間での混合や界面の乱れ(凹凸)がより発生しがちであるが、隣接する2層が異なる鹸化度のPVAを含有することにより、層間混合が抑制されて好ましい。
本発明の反射防止膜は無機酸化物微粒子とPVAとを含有した塗布液を用いて基材上に湿式塗布で形成することができ、一層ごとに乾燥し、層を積層していく逐次塗布、同時に複数層を塗布乾燥し積層していく同時多層塗布のいずれの方法も用いることができる。粒子の移動が少ない理由はいまだ明らかではないが、無機酸化物微粒子とPVAとの高い相互作用、および、鹸化度の異なるPVAの相溶性が低いことに由来していると考えられる。
各層の膜厚は通常、10〜200nm程度である。さらに、場合によって、各種添加剤を添加することが好ましい。
光学干渉層の層数は、2層以上であるが、3層以上であることがより好ましく、5層以上であることがさらに好ましい。反射防止膜の性能の観点からは、層数が多いほうが好ましいが、従来の湿式成膜の製法によると、層数を多くすると、膜厚不均一性が一層顕著となり、層数を増加させることには限界があった。本発明のように、各層がPVAを含み、かつ隣接する2層間で異なる鹸化度のPVAを含有させることにより、層数が多い場合であっても膜厚が均一となり、反射防止性能を向上させることができる。光学干渉層の層数の上限は特に限定されるものではないが、生産性の観点からは20層程度であり、好ましくは10層である。
本発明の反射防止膜は、波長450〜700nmにおける反射率が1%以下であることが好ましい。より好ましくは、0.5%以下である。なお、反射率は低ければ低いほど好適であるため、下限は特に限定されるものではないが、通常0.1%以上である。ここで、波長450〜700nmにおける反射率が1%以下とは、波長450〜700nmの全範囲で反射率が1%以下となることを意味し、すなわち、波長450〜700nmの範囲の最大反射率が1%以下であることを意味する。反射率の測定方法は、実施例に記載の方法による。
〔無機酸化物微粒子〕
本発明において無機酸化物微粒子は、上記低屈折率層、中屈折率または高屈折率層を構成するときに用いられ、これらの目的で使用される無機酸化物としては、例えば、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、チタン酸鉛、鉛丹、黄鉛、亜鉛黄、酸化クロム、酸化第二鉄、鉄黒、酸化銅、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化イットリウム、酸化ニオブ、酸化ユーロピウム、酸化ランタン、ジルコン、酸化スズ、等を挙げることができる。
無機酸化物微粒子は、平均粒径が100nm以下であることが好ましく、4〜50nmであることがより好ましく、さらに好ましくは4〜30nmである。
無機酸化物微粒子の平均粒径は、粒子そのものあるいは層の断面や表面に現れた粒子を電子顕微鏡で観察し、1,000個の任意の粒子の粒径を測定し、その単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の粒子の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定したときの直径で表したものである。
無機酸化物微粒子としては、二酸化チタン、二酸化ケイ素、及びアルミナから選ばれた固体微粒子を用いることが好ましい。
低屈折率層においては、金属酸化物として二酸化ケイ素(シリカ)を用いることが好ましく、酸性のコロイダルシリカゾルを用いることが特に好ましい。
〔二酸化ケイ素〕
本発明で用いることのできる二酸化ケイ素(シリカ)としては、通常の湿式法で合成されたシリカ、コロイダルシリカ或いは気相法で合成されたリカ等が好ましく用いられるが、本発明において特に好ましく用いられる微粒子シリカとしては、コロイダルシリカまたは気相法で合成された微粒子シリカが好ましく、また、アルミナまたはアルミナ水和物は、結晶性であっても非晶質であってもよく、また不定形粒子、球状粒子、針状粒子など任意の形状のものを使用することができる。
金属酸化物微粒子は、ポリマーと混合する前の微粒子分散液が一次粒子まで分散された状態であるのが好ましい。
例えば、上記気相法微粒子シリカの場合、一次粒子の状態で分散された無機酸化物微粒子の一次粒子の平均粒径(塗設前の分散液状態での粒径)は、100nm以下のものが好ましく、より好ましくは4〜50nm、最も好ましくは4〜20nmである。
一次粒子の平均粒径が4〜20nmである気相法により合成されたシリカとしては、例えば、日本アエロジル社製のアエロジルが市販されている。この気相法微粒子シリカは、水中に、例えば、三田村理研工業株式会社製のジェットストリームインダクターミキサーなどにより、容易に吸引分散することで、比較的容易に一次粒子まで分散することができる。
該気相法シリカとして現在市販されているものとしては日本アエロジル社の各種のアエロジルが該当する。
本発明で好ましく用いられるコロイダルシリカは、珪酸ナトリウムの酸等による複分解やイオン交換樹脂層を通過させて得られるシリカゾルを加熱熟成して得られるものである。
コロイダルシリカの好ましい平均粒子径は通常は5〜100nmであるが特に7〜30nmの平均粒子径が好ましい。
気相法により合成されたシリカ及びコロイダルシリカは、その表面をカチオン変性されたものであってもよく、また、Al、Ca、Mg及びBa等で処理されたものであってもよい。
低屈折率層に含有される無機酸化物微粒子の含有量は、特に限定されるものではないが、低屈折率層の全質量に対して、30〜80質量%であることが好ましく、35〜70質量%であることがより好ましい。
高(中)屈折率層に含有される金属酸化物としては、TiO、ZnO、ZrOが好ましく、高(中)屈折率層を形成するための後述の金属酸化物粒子含有組成物の安定性の観点ではTiO(二酸化チタンゾル)がより好ましい。また、TiOの中でも特にアナターゼ型よりルチル型の方が、触媒活性が低いために高(中)屈折率層や隣接した層の耐候性が高くなり、さらに屈折率が高いことから好ましい。
〔二酸化チタン〕
二酸化チタンゾルの製造方法
ルチル型微粒子二酸化チタンの製造方法における第1の工程は、二酸化チタン水和物をアルカリ金属の水酸化物及びアルカリ土類金属の水酸化物からなる群から選択される少なくとも1種の塩基性化合物で処理する工程(工程(1))である。
二酸化チタン水和物は、硫酸チタン、塩化チタン等の水溶性チタン化合物の加水分解によって得ることができる。加水分解の方法は特に限定されず、公知の方法を適用することができる。なかでも、硫酸チタンの熱加水分解によって得られたものであることが好ましい。
上記工程(1)は、例えば、上記二酸化チタン水和物の水性懸濁液に、上記塩基性化合物を添加し、所定温度の条件下において、所定時間処理する(反応させる)ことにより行うことができる。
上記二酸化チタン水和物を水性懸濁液とする方法は特に限定されず、水に上記二酸化チタン水和物を添加して攪拌することによって行うことができる。懸濁液の濃度は特に限定されないが、例えば、TiO濃度が懸濁液中に30〜150g/Lとなる濃度であることが好ましい。上記範囲内とすることによって、反応(処理)を効率よく進行させることができる。
上記工程(1)において使用するアルカリ金属の水酸化物及びアルカリ土類金属の水酸化物からなる群から選択される少なくとも1種の塩基性化合物としては特に限定されず、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等を挙げることができる。上記工程(1)における上記塩基性化合物の添加量は、反応(処理)懸濁液中の塩基性化合物濃度で30〜300g/Lであることが好ましい。
上記工程(1)は、60〜120℃の反応(処理)温度で行うことが好ましい。反応(処理)時間は、反応(処理)温度によって異なるが、2〜10時間であることが好ましい。反応(処理)は、二酸化チタン水和物の懸濁液に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムの水溶液を添加することによって行うことが好ましい。反応(処理)後、反応(処理)混合物を冷却し、必要に応じて塩酸等の無機酸で中和した後、濾過、水洗することによって微粒子二酸化チタン水和物を得ることができる。
また、第2の工程(工程(2))として、工程(1)によって得られた化合物をカルボン酸基含有化合物及び無機酸で処理してもよい。ルチル型微粒子二酸化チタンの製造において上記工程(1)によって得られた化合物を無機酸で処理する方法は公知の方法であるが、無機酸に加えてカルボン酸基含有化合物を使用して、粒子径を調整することができる。
上記カルボン酸基含有化合物は、−COOH基を有する有機化合物である。上記カルボン酸基含有化合物としては、2以上、より好ましくは2以上4以下のカルボン酸基を有するポリカルボン酸であることが好ましい。上記ポリカルボン酸は、金属原子への配位能を有することから、配位によって微粒子間の凝集を抑制し、これによって好適にルチル型微粒子二酸化チタンを得ることができるものと推測される。
上記カルボン酸基含有化合物としては特に限定されず、例えば、蓚酸、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、プロピルマロン酸、マレイン酸等のジカルボン酸;リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等のヒドロキシ多価カルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、ヘミメリト酸、トリメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;エチレンジアミン四酢酸等を挙げることができる。これらのなかから、2種以上の化合物を同時に併用するものであってもよい。
なお、上記カルボン酸基含有化合物の全部又は一部は、−COOH基を有する有機化合物の中和物(例えば、−COONa基等を有する有機化合物)であってもよい。
上記無機酸としては特に限定されず、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等を挙げることができる。上記無機酸は、反応(処理)用液中の濃度が0.5〜2.5モル/L、より好ましくは0.8〜1.4モル/Lになるように加えるとよい。
上記工程(2)は、上記工程(1)によって得られた化合物を純水中に懸濁させ、攪拌下、必要に応じて加熱して行うことが好ましい。カルボン酸基含有化合物及び無機酸の添加は同時であっても順次添加するものであってもよいが、順次添加することが好ましい。
添加は、カルボン酸基含有化合物添加後に無機酸を添加するものであっても、無機酸添加後にカルボン酸基含有化合物を添加するものであってもよい。
例えば、上記工程(1)によって得られた化合物の懸濁液中にカルボキシル基含有化合物を添加し、加熱を開始し、液温が60℃以上、好ましくは90℃以上になったところで無機酸を添加し、液温を維持しつつ、好ましくは15分〜5時間、より好ましくは2〜3時間攪拌する方法(方法1);上記工程(1)によって得られた化合物の懸濁液中を加熱し、液温が60℃以上、好ましくは90℃以上になったところで無機酸を添加し、無機酸添加から10〜15分後にカルボン酸基含有化合物を添加し、液温を維持しつつ、好ましくは15分〜5時間、より好ましくは2〜3時間攪拌する方法(方法2)等を挙げることができる。これらの方法によって行うことにより、好適な微粒子状のルチル型二酸化チタンを得ることができる。
上記工程(2)を上記方法1によって行う場合、上記カルボン酸基含有化合物は、TiO100モル%に対し0.25〜1.5モル%使用するものであることが好ましく、0.4〜0.8モル%の割合で使用することがより好ましい。カルボン酸基含有化合物の添加量が0.25モル%より少ない場合は粒子成長が進んでしまい目的とする粒子サイズの粒子が得られないおそれがあり、カルボン酸基含有化合物の添加量が1.5モル%より多い場合は粒子のルチル化が進まずアナタースの粒子ができてしまうおそれがある。
上記工程(2)を上記方法2によって行う場合、上記カルボン酸基含有化合物は、TiO2100モル%に対し1.6〜4.0モル%使用するものであることが好ましく、2.0〜2.4モル%の割合で使用することがより好ましい。
カルボン酸基含有化合物の添加量が1.6モル%より少ない場合は粒子成長が進んでしまい目的とする粒子サイズの粒子が得られないおそれがあり、カルボン酸基含有化合物の添加量が4.0モル%より多い場合は粒子のルチル化が進まずアナタースの粒子ができてしまうおそれがあり、カルボン酸基含有化合物の添加量が4.0モル%を超えても効果は良好なものとならず、経済的に不利である。また、上記カルボン酸基含有化合物の添加を無機酸添加から10分未満で行うと、ルチル化が進まず、アナタース型の粒子ができてしまうおそれがあり、無機酸添加から15分を超えて行うと、粒子成長が進みすぎ、目的とする粒子サイズの粒子が得られない場合がある。
上記工程(2)においては、反応(処理)終了後冷却し、更にpH5.0〜pH10.0になるように中和することが好ましい。上記中和は、水酸化ナトリウム水溶液やアンモニア水等のアルカリ性化合物によって行うことができる。中和後に濾過、水洗することによって目的のルチル型微粒子二酸化チタンを分離することができる。
また、二酸化チタン微粒子の製造方法として、「酸化チタン−物性と応用技術」(清野学 pp255〜258(2000年)技報堂出版株式会社)等に記載の公知の方法を用いることができる。
二酸化チタン微粒子の好ましい一次平均粒子径は、粒径4〜50nm、より好ましくは4〜30nmである。
また、二酸化チタン微粒子の体積平均粒径は、PVAと複合化された場合のヘイズを抑えることから、4〜50nmであることが好ましく、4〜40nmであることがより好ましい。
媒体中に分散された金属酸化物粒子の体積平均粒径であり、レーザー回折/散乱法、動的光散乱法等により測定できる。
屈折層中に存在する粒子の体積平均径は、具体的には、粒子そのものあるいは屈折率層の断面や表面に現れた粒子を電子顕微鏡で観察し、1,000個の任意の粒子の粒径を測定し、それぞれd1、d2・・・di・・・dkの粒径を持つ粒子がそれぞれn1、n2・・・ni・・・nk個存在する金属酸化物粒子の集団において、粒子1個当りの体積をviとした場合に、体積平均粒径mv={Σ(vi・di)}/{Σ(vi)}で表される体積で重み付けされた平均粒径を算出する。
高屈折率層および中屈折率層の屈折率差は、無機酸化物微粒子の含有量で適宜調整して得ることができる。一例として、中屈折率層に含有される無機酸化物微粒子の含有量は、中屈折率層の全質量に対して、20〜50質量%であることが好ましく、25〜45質量%であることがより好ましい。また、高屈折率層に含有される無機酸化物微粒子の含有量は、高屈折率層の全質量に対して、60〜90質量%であることが好ましく、70〜80質量%であることがより好ましい。
[ポリビニルアルコール(PVA)]
本発明で好ましく用いられるポリビニルアルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。
酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビニルアルコールは、平均重合度が1,000以上のものが好ましく用いられ、特に平均重合度が1,500〜5,000のものがより好ましく用いられる。
カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開昭61−10483号に記載されているような、第一〜三級アミノ基や第四級アンモニウム基を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有するポリビニルアルコールであり、カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケン化することにより得られる。
カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、トリメチル−(2−アクリルアミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチル−(2−メタクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。カチオン変性ポリビニルアルコールのカチオン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%である。
アニオン変性ポリビニルアルコールは、例えば、特開平1−206088号に記載されているようなアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭61−237681号および同63−307979号に記載されているような、ビニルアルコールと水溶性基を有するビニル化合物との共重合体及び特開平7−285265号に記載されているような水溶性基を有する変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
また、ノニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開平7−9758号に記載されているようなポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特開平8−25795号に記載されている疎水性基を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体等が挙げられる。
本発明においては、各層が隣接する層と異なる鹸化度を持つポリビニルアルコールを含有する。すなわち、隣接する2層が、鹸化度の異なるポリビニルアルコールを含む形態であればあらゆる形態が包含される。本発明においては、光学干渉層に含まれるすべての層が、隣接する層に含まれるポリビニルアルコールの鹸化度とは異なる鹸化度のポリビニルアルコールを有する。一実施形態としては、鹸化度が高いポリビニルアルコールを含有する屈折率層と鹸化度が低いポリビニルアルコールを含有する屈折率層とを含有するユニットが交互に積層されている形態が挙げられる。
本発明においては隣接する2層に含有されるポリビニルアルコールの鹸化度の絶対値の差は、反射防止膜の反射防止性能の観点から、2モル%以上が望ましく、より望ましくは5モル%以上である。光学干渉層を構成する少なくとも1層において、隣接する層に含まれるポリビニルアルコールとの鹸化度の差が上記好適な範囲であれば、反射防止性能は向上するが、より好適には、反射防止膜を構成する全ての層が、隣接する層に含まれるポリビニルアルコールとの鹸化度の差が上記好適な範囲であることが好ましい。隣接する2層に含まれるポリビニルアルコールの鹸化度の差は離れていれば離れているほど好ましいが、ポリビニルアルコールの水への溶解性の点からは20モル%以下であることが好ましい。本発明においては、各層が鹸化度の異なるポリビニルアルコールを複数含有していてもよいが、この場合、上記鹸化度の差は、得られた各屈折率層のPVAの鹸化度をDMSO−d6に溶解してNMRにより測定し、両者の差分を求めることにより算出することができる。
各層に含まれるポリビニルアルコールの含有量は、各層の全質量(固形分)に対して、20〜80質量%であることが好ましく、25〜75質量%であることがより好ましい。
〔樹脂バインダー(その他の水溶性高分子)〕
本発明においては、各層は樹脂バインダーとしてポリビニルアルコールを必須に含むが、その他の樹脂バインダーを含んでいてもよい。
本発明においては、有機溶媒を用いる必要がなく、環境保全上好ましいことから、バインダー樹脂は水溶性バインダー樹脂から構成されることが好ましい。すなわち、本発明ではその効果を損なわない限りにおいて、上記ポリビニルアルコールに加えて、ポリビニルアルコール以外の水溶性高分子をバインダー樹脂として用いてもよい。本発明の水溶性高分子とは、該水溶性高分子が最も溶解する温度で、0.5質量%の濃度に水に溶解させた際、G2グラスフィルタ(最大細孔40〜50μm)で濾過した場合に濾別される不溶物の質量が、加えた該水溶性高分子の50質量%以内であるものを言う。そのような水溶性高分子の中でも特にゼラチン、セルロース類、増粘多糖類、反応性官能基を有するポリマーが好ましい。これらの水溶性高分子は単独で用いても構わないし、2種類以上を混合して用いても構わない。
以下にこれらの水溶性高分子について説明する。
(ゼラチン)
本発明に適用可能なゼラチンとしては、従来、ハロゲン化銀写真感光材料分野で広く用いられてきた各種ゼラチンを適用することができ、例えば、酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチンの他に、ゼラチンの製造過程で酵素処理をする酵素処理ゼラチン及びゼラチン誘導体、すなわち分子中に官能基としてのアミノ基、イミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基を持ち、それと反応して得る基を持った試薬で処理し改質したものでもよい。ゼラチンの一般的製造法に関しては良く知られており、例えばT.H.James:The Theory of Photographic Process 4th. ed. 1977(Macmillan)55項、科学写真便覧(上)72〜75項(丸善)、写真工学の基礎−銀塩写真編119〜124(コロナ社)等の記載を参考にすることができる。また、リサーチ・ディスクロージャー誌第176巻、No.17643(1978年12月)のIX項に記載されているゼラチンを挙げることができる。
(ゼラチンの硬膜剤)
ゼラチンを用いる場合、必要に応じてゼラチンの硬膜剤を添加することもできる。
用いることのできる硬膜剤としては、通常の写真乳剤層の硬膜剤として使用されている公知の化合物を使用でき、例えば、ビニルスルホン化合物、尿素−ホルマリン縮合物、メラニン−ホルマリン縮合物、エポキシ系化合物、アジリジン系化合物、活性オレフィン類、イソシアネート系化合物などの有機硬膜剤、クロム、アルミニウム、ジルコニウムなどの無機多価金属塩類などを挙げることができる。
(セルロース類)
本発明で用いることのできるセルロース類としては、水溶性のセルロース誘導体が好ましく用いることができ、例えば、カルボキシメチルセルロース(セルロースカルボキシメチルエーテル)、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性セルロース誘導体や、カルボン酸基含有セルロース類であるカルボキシメチルセルロース(セルロースカルボキシメチルエーテル)、カルボキシエチルセルロース等を挙げることができる。
(増粘多糖類)
本発明で用いることのできる増粘多糖類としては、特に制限はなく、例えば、一般に知られている天然単純多糖類、天然複合多糖類、合成単純多糖類及び合成複合多糖類を挙げることができ、これら多糖類の詳細については、「生化学事典(第2版),東京化学同人出版」、「食品工業」第31巻(1988)21頁等を参照することができる。
本発明でいう増粘多糖類とは、糖類の重合体であり分子内に水素結合基を多数有するもので、温度により分子間の水素結合力の違いにより、低温時の粘度と高温時の粘度差が大きな特性を備えた多糖類である。さらに好適には金属酸化物微粒子を添加すると、低温時にその金属酸化物微粒子との水素結合によると思われる粘度上昇を起こすものであり、その粘度上昇幅は、添加することにより好ましくは15℃における粘度が1.0mPa・s以上の上昇を生じる多糖類であり、より好ましくは5.0mPa・s以上であり、更に好ましくは10.0mPa・s以上の粘度上昇能を備えた多糖類である。
本発明に適用可能な増粘多糖類としては、例えば、ガラクタン(例えば、アガロース、アガロペクチン等)、ガラクトマンノグリカン(例えば、ローカストビーンガム、グアラン等)、キシログルカン(例えば、タマリンドガム等)、グルコマンノグリカン(例えば、蒟蒻マンナン、木材由来グルコマンナン、キサンタンガム等)、ガラクトグルコマンノグリカン(例えば、針葉樹材由来グリカン)、アラビノガラクトグリカン(例えば、大豆由来グリカン、微生物由来グリカン等)、グルコラムノグリカン(例えば、ジェランガム等)、グリコサミノグリカン(例えば、ヒアルロン酸、ケラタン硫酸等)、アルギン酸及びアルギン酸塩、寒天、κ−カラギーナン、λ−カラギーナン、ι−カラギーナン、ファーセレラン等の紅藻類に由来する天然高分子多糖類等が挙げられ、塗布液中に共存する金属酸化微粒子の分散安定性を低下させない観点から、好ましくは、その構成単位がカルボン酸基やスルホン酸基を有しないものが好ましい。その様な多糖類としては、例えば、L−アラビトース、D−リボース、2−デオキシリボース、D−キシロースなどのペントース、D−グルコース、D−フルクトース、D−マンノース、D−ガラクトースなどのヘキソースのみからなる多糖類であることが好ましい。具体的には、主鎖がグルコースであり、側鎖もグルコースであるキシログルカンとして知られるタマリンドシードガムや、主鎖がマンノースで側鎖がグルコースであるガラクトマンナンとして知られるグアーガム、カチオン化グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、ローカストビーンガム、タラガムや、主鎖がガラクトースで側鎖がアラビノースであるアラビノガラクタンを好ましく使用することができる。本発明においては、特には、タマリンド、グアーガム、カチオン化グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガムが好ましい。
本発明においては、更には、二種類以上の増粘多糖類を併用することが好ましい。
(反応性官能基を有するポリマー類)
本発明に適用可能な水溶性高分子としては、反応性官能基を有するポリマー類が挙げられ、例えば、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、若しくはアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、若しくはスチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレンアクリル酸樹脂、スチレン−スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート−スチレンスルホン酸カリウム共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩が挙げられる。
〔フィルム支持体〕
本発明に用いられるフィルム支持体としては、種々の樹脂フィルムを用いることができ、ポリオレフィンフィルム(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリ塩化ビニル、3酢酸セルロース等を用いることができ、好ましくはポリエステルフィルムである。ポリエステルフィルム(以降ポリエステルと称す)としては、特に限定されるものではないが、ジカルボン酸成分とジオール成分を主要な構成成分とするフィルム形成性を有するポリエステルであることが好ましい。主要な構成成分のジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸などを挙げることができる。また、ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビスフェノールフルオレンジヒドロキシエチルエーテル、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ハイドロキノン、シクロヘキサンジオールなどを挙げることができる。これらを主要な構成成分とするポリエステルの中でも透明性、機械的強度、寸法安定性などの点から、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸や2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジオール成分として、エチレングリコールや1,4−シクロヘキサンジメタノールを主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。中でも、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートを主要な構成成分とするポリエステルや、テレフタル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールからなる共重合ポリエステル、およびこれらのポリエステルの二種以上の混合物を主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。
本発明に用いられるフィルム支持体の厚みは、10〜300μm、特に20〜150μmであることが好ましい。また、本発明のフィルム支持体は、2枚重ねたものであっても良く、この場合、その種類が同じでも異なってもよい。
〔その他の添加剤〕
本発明に係る高屈折率層と中屈折率層、低屈折率層には、必要に応じて各種の添加剤を含有させることが出来る。
例えば、特開昭57−74193号公報、同57−87988号公報及び同62−261476号公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号公報、同60−72785号公報、同61−146591号公報、特開平1−95091号公報及び同3−13376号公報等に記載されている退色防止剤、アニオン、カチオンまたはノニオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号公報、同59−52689号公報、同62−280069号公報、同61−242871号公報および特開平4−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させることもできる。
〔重層塗布の製造方法〕
本発明の反射防止膜の製法の一例として、高屈折率層、中屈折率層、低屈折率層を含む複数の構成層を公知の塗布方式から適宜選択して、支持体上に水系で同時重層塗布した後、セット、乾燥して製造することができる。同時重層塗布は、逐次塗布と比較して、生産性が高いため好ましい。また、上述したように、本願構成によれば、同時重層塗布の場合であっても層間混合が抑制されるため、同時重層塗布の場合に、本発明の効果が顕著に発揮される。塗布方式としては、例えば、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法、あるいは米国特許第2,761,419号、同第2,761,791号公報に記載のホッパーを使用するスライドビード塗布方法、エクストルージョンコート法等が好ましく用いられる。
同時重層塗布を行う際の各塗布液の粘度としては、スライドビード塗布方式を用いる場合には、5〜100mPa・sの範囲が好ましく、さらに好ましくは10〜50mPa・sの範囲である。また、カーテン塗布方式を用いる場合には、5〜1200mPa・sの範囲が好ましく、さらに好ましくは25〜500mPa・sの範囲である。
また、塗布液の15℃における粘度としては、100mPa・s以上が好ましく、100〜30,000mPa・sがより好ましく、さらに好ましくは3,000〜30,000mPa・sであり、最も好ましいのは10,000〜30,000mPa・sである。
塗布および乾燥方法としては、塗布液を30℃以上に加温して、塗布を行った後、形成した塗膜の温度を1〜15℃に一旦冷却し、10℃以上で乾燥することが好ましく、より好ましくは、乾燥条件として、湿球温度5〜65℃、膜面温度10〜65℃の範囲の条件で行うことである。また、塗布直後の冷却方式としては、形成された塗膜均一性の観点から、水平セット方式で行うことが好ましい。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
実施例1
塗布液の作成
(高屈折率層塗布液)(屈折率2.00)
20質量%二酸化チタンゾル(体積平均粒子径35nm、ルチル型二酸化チタン)100質量部に表1記載の通りのポリビニルアルコール(電気化学工業株式会社製、デンカポバール)の5質量%水溶液133質量部を添加して90分撹拌した後、5質量%界面活性剤水溶液(花王株式会社社製、コータミン24P)0.45質量部を添加して各高屈折率層塗布液を調製した。単膜をスピンコーターで塗布し屈折率を測定したところ2.00であった。
(中屈折率塗布液)
中屈折率塗布液1(屈折率1.7)
20質量%二酸化チタンゾル(体積平均粒子径35nm、ルチル型二酸化チタン)100質量部に表1記載の通りのポリビニルアルコール(電気化学工業株式会社製、デンカポバール)の5質量%水溶液546質量部を添加して90分撹拌した後、5質量%界面活性剤水溶液(花王株式会社社製、コータミン24P)0.45質量部を添加して各中屈折率層塗布液を調製した。単膜をスピンコーターで塗布し屈折率を測定したところ1.7であった。
中屈折率塗布液2(屈折率1.62)
20質量%二酸化チタンゾル(体積平均粒子径35nm、ルチル型二酸化チタン)100質量部に表1記載の通りのポリビニルアルコール(電気化学工業株式会社製、デンカポバール)の5質量%水溶液977質量部を添加して90分撹拌した後、5質量%界面活性剤水溶液(花王株式会社社製、コータミン24P)0.45質量部を添加して各中屈折率層塗布液を調製した。単膜をスピンコーターで塗布し屈折率を測定したところ1.62であった。
(低屈折率層塗布液)
低屈折率塗布液1(屈折率1.38)
コロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製、スノーテックスAK、シリカ固形分19質量%)100質量部を撹拌しながら40℃まで昇温した後、表1記載の通りのポリビニルアルコール(電気化学工業株式会社製、デンカポバール)の5質量%水溶液204質量部を添加して10分間攪拌した後、5質量%界面活性剤水溶液(花王株式会社社製、コータミン24P)0.64質量部を添加して低屈折率層塗布液1を調製した。単膜をスピンコーターで塗布し屈折率を測定したところ1.38であった。
低屈折率塗布液2(屈折率1.46)
コロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製、スノーテックスAK、シリカ固形分19質量%)100質量部を撹拌しながら40℃まで昇温した後、表1記載の通りのポリビニルアルコール(電気化学工業株式会社製、デンカポバール)の5質量%水溶液570質量部を添加して10分間攪拌した後、5質量%界面活性剤水溶液(花王株式会社社製、コータミン24P)0.64質量部を添加して低屈折率層塗布液2を調製した。単膜をスピンコーターで塗布し屈折率を測定したところ1.46であった。
Figure 2013122516
(反射防止フィルムの作製)
以下の高屈折率層、中屈折率層、低屈折率層の形成においては、塗布液の安定性を確認するために、上記のように調製した高屈折率層用塗布液、低屈折率層用塗布液をそれぞれ45℃に保温しながら24時間撹拌保存したあとに用いた。
上記の高屈折率層塗布液、中屈折率層塗布液および低屈折率層塗布液を、表2に示す組み合わせで、PET樹脂基材(100μm)上に、同時重層用スライドコーターを用いて、各層流量を調整し、各層の膜厚を表2に記載の膜厚に設定し同時塗布を行った。5層は、同時重層塗布後、5℃で冷却、さらに60℃で温風乾燥を行い、反射防止膜を得た。
Figure 2013122516
〔屈折率、膜厚、最大反射率〕
各層の屈折率、膜厚は、各層を単独で塗設したサンプルについて、分光光度計の分光反射率の測定結果から求めた。
分光光度計はU−4000型( 日立製作所製)を用いて、サンプルの測定側の裏面を粗面化処理した後、黒色のスプレーで光吸収処理を行って裏面での光の反射を防止して、5度正反射の条件にて可視光領域(450nm〜700nm)の反射率の測定を行った。
最大反射率についても同様に分光光度計の分光反射率の測定結果から求めた。
結果を表3に示す。また、各実施例および比較例の反射率と、波長との関係を図1〜図3に示す。
Figure 2013122516
上記の結果より、実施例1〜6の反射防止膜の最大反射率は1%以下であったのに対して、比較例1および2の反射防止膜の最大反射率を1%を超えるものであった。また、5層構成の実施例3および実施例6、また、隣接する層に含まれるPVAの鹸化度の差が5モル%以上である実施例4〜6においては最大反射率がいずれも0.5%以下となり、優れた反射防止性能を有することがわかる。

Claims (5)

  1. 支持体の少なくとも一方の面に隣接する層と互いに屈折率の異なる複数の層からなる光学干渉層が積層され、
    前記光学干渉層に含まれる各層が、無機酸化物微粒子および隣接する層と互いに鹸化度が異なるポリビニルアルコールを含有することを特徴とする反射防止膜。
  2. 前記反射防止膜の波長450〜700nmにおける反射率が1%以下である、請求項1に記載の反射防止膜。
  3. 前記光学干渉層を構成する層数が5層以上である、請求項1または2に記載の反射防止膜。
  4. 前記光学干渉層において、互いに隣接する2層に含まれるポリビニルアルコールの鹸化度の差が5モル%以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の反射防止膜。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の反射防止膜の製造方法であって、
    支持体上に、各層を形成するための塗布液を塗布したのち乾燥して、光学干渉層を形成する工程を含む、反射防止膜の製造方法。
JP2011270704A 2011-12-09 2011-12-09 反射防止膜 Expired - Fee Related JP6099236B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011270704A JP6099236B2 (ja) 2011-12-09 2011-12-09 反射防止膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011270704A JP6099236B2 (ja) 2011-12-09 2011-12-09 反射防止膜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013122516A true JP2013122516A (ja) 2013-06-20
JP6099236B2 JP6099236B2 (ja) 2017-03-22

Family

ID=48774510

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011270704A Expired - Fee Related JP6099236B2 (ja) 2011-12-09 2011-12-09 反射防止膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6099236B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014119506A1 (ja) * 2013-01-29 2014-08-07 日東電工株式会社 反射防止フィルムおよびその製造方法
WO2014119505A1 (ja) * 2013-01-29 2014-08-07 日東電工株式会社 反射防止フィルムおよびその製造方法
JP2016212267A (ja) * 2015-05-08 2016-12-15 コニカミノルタ株式会社 透過型スクリーンおよびその製造方法、並びにそれを用いた表示システム
JP2018063438A (ja) * 2013-09-13 2018-04-19 コーニング インコーポレイテッド 多層光学フィルムを有する低着色耐擦傷性物品
US10837103B2 (en) 2014-08-01 2020-11-17 Corning Incorporated Scratch-resistant materials and articles including the same
US10948629B2 (en) 2018-08-17 2021-03-16 Corning Incorporated Inorganic oxide articles with thin, durable anti-reflective structures
US11002885B2 (en) 2015-09-14 2021-05-11 Corning Incorporated Scratch-resistant anti-reflective articles
US11231526B2 (en) 2013-05-07 2022-01-25 Corning Incorporated Low-color scratch-resistant articles with a multilayer optical film
US11267973B2 (en) 2014-05-12 2022-03-08 Corning Incorporated Durable anti-reflective articles
US11667565B2 (en) 2013-05-07 2023-06-06 Corning Incorporated Scratch-resistant laminates with retained optical properties

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006145587A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Konica Minolta Opto Inc 防眩性反射防止フィルム、偏光板及び表示装置
JP2009544491A (ja) * 2006-07-28 2009-12-17 イルフォード イメージング スウィツアランド ゲーエムベーハー 光学用途用柔軟材料
JP2011206708A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Dainippon Printing Co Ltd 多層塗工膜の製造方法及び多層塗工膜

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006145587A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Konica Minolta Opto Inc 防眩性反射防止フィルム、偏光板及び表示装置
JP2009544491A (ja) * 2006-07-28 2009-12-17 イルフォード イメージング スウィツアランド ゲーエムベーハー 光学用途用柔軟材料
JP2011206708A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Dainippon Printing Co Ltd 多層塗工膜の製造方法及び多層塗工膜

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6015012501; Mowiol〜Polyvinyl Alcohol , 199912, 第B2頁, Clariant GmbH *

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014119505A1 (ja) * 2013-01-29 2014-08-07 日東電工株式会社 反射防止フィルムおよびその製造方法
JP2014145914A (ja) * 2013-01-29 2014-08-14 Nitto Denko Corp 反射防止フィルムおよびその製造方法
JP2014167620A (ja) * 2013-01-29 2014-09-11 Nitto Denko Corp 反射防止フィルムおよびその製造方法
US9851473B2 (en) 2013-01-29 2017-12-26 Nitto Denko Corporation Anti-reflection film and production method therefor
JP2019148806A (ja) * 2013-01-29 2019-09-05 日東電工株式会社 反射防止フィルムおよびその製造方法
WO2014119506A1 (ja) * 2013-01-29 2014-08-07 日東電工株式会社 反射防止フィルムおよびその製造方法
US11231526B2 (en) 2013-05-07 2022-01-25 Corning Incorporated Low-color scratch-resistant articles with a multilayer optical film
US11714213B2 (en) 2013-05-07 2023-08-01 Corning Incorporated Low-color scratch-resistant articles with a multilayer optical film
US11667565B2 (en) 2013-05-07 2023-06-06 Corning Incorporated Scratch-resistant laminates with retained optical properties
JP2018063438A (ja) * 2013-09-13 2018-04-19 コーニング インコーポレイテッド 多層光学フィルムを有する低着色耐擦傷性物品
US11267973B2 (en) 2014-05-12 2022-03-08 Corning Incorporated Durable anti-reflective articles
US10837103B2 (en) 2014-08-01 2020-11-17 Corning Incorporated Scratch-resistant materials and articles including the same
US10995404B2 (en) 2014-08-01 2021-05-04 Corning Incorporated Scratch-resistant materials and articles including the same
JP2016212267A (ja) * 2015-05-08 2016-12-15 コニカミノルタ株式会社 透過型スクリーンおよびその製造方法、並びにそれを用いた表示システム
US11002885B2 (en) 2015-09-14 2021-05-11 Corning Incorporated Scratch-resistant anti-reflective articles
US11698475B2 (en) 2015-09-14 2023-07-11 Corning Incorporated Scratch-resistant anti-reflective articles
US11567237B2 (en) 2018-08-17 2023-01-31 Corning Incorporated Inorganic oxide articles with thin, durable anti-reflective structures
US10948629B2 (en) 2018-08-17 2021-03-16 Corning Incorporated Inorganic oxide articles with thin, durable anti-reflective structures
US11906699B2 (en) 2018-08-17 2024-02-20 Corning Incorporated Inorganic oxide articles with thin, durable anti reflective structures

Also Published As

Publication number Publication date
JP6099236B2 (ja) 2017-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6099236B2 (ja) 反射防止膜
JP6201756B2 (ja) 赤外遮蔽フィルム
JP5821851B2 (ja) 近赤外反射フィルム、近赤外反射フィルムの製造方法及び近赤外反射体
WO2016017611A1 (ja) 二酸化バナジウム含有微粒子の製造方法、二酸化バナジウム含有微粒子、分散液及び光学フィルム
WO2016017604A1 (ja) 光学フィルム及び光学フィルムの製造方法
JP5880438B2 (ja) 近赤外反射フィルム、その製造方法及び近赤外反射フィルムを設けた近赤外反射体
JP5939257B2 (ja) 近赤外遮蔽フィルムおよび近赤外遮蔽体
JP2016139158A (ja) 光学反射フィルム及びそれを用いた光学反射体
WO2014069507A1 (ja) 光学反射フィルム、赤外遮蔽フィルムおよびその製造方法
JP5910497B2 (ja) 近赤外反射フィルムの製造方法及びそれを設けた近赤外反射体
WO2013077274A1 (ja) 赤外遮蔽フィルム
JP5853431B2 (ja) 赤外遮蔽フィルムの製造方法
JP5811536B2 (ja) 近赤外線反射フィルム
JP5664418B2 (ja) 赤外線遮蔽フィルムおよび赤外線遮蔽体
JP2014071419A (ja) 光学フィルム及び光学フィルムの製造方法
JP5811626B2 (ja) 光学反射フィルム及びそれを用いた光学反射体
JP6176256B2 (ja) 光学反射フィルムおよびそれを用いた光学反射体
JP5724621B2 (ja) 赤外線遮蔽フィルム及びそれを用いた赤外線遮蔽体
JP2013044916A (ja) 光学反射フィルム、光学反射フィルムの製造方法、およびそれを用いた光学反射体
JP5703855B2 (ja) 近赤外反射フィルム、近赤外反射フィルムの製造方法及び近赤外反射体
JP5724620B2 (ja) 赤外線遮蔽フィルム及びそれを用いた赤外線遮蔽体
WO2017086048A1 (ja) 光学反射フィルムおよび光学反射体
JP2013080178A (ja) 光遮蔽フィルムおよびそれを用いた赤外遮蔽体
JP5724413B2 (ja) 近赤外反射フィルム、その製造方法及び近赤外反射体
JP5630289B2 (ja) 近赤外反射フィルム、その製造方法及び近赤外反射体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140611

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150529

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20151027

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160126

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20160310

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20160603

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6099236

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees