JP5664418B2 - 赤外線遮蔽フィルムおよび赤外線遮蔽体 - Google Patents
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Description
本発明の赤外線遮蔽フィルムは、基材上に、第一の金属酸化物の粒子および第一のバインダーを含有する低屈折率層と、該低屈折率層に隣接し第二の金属酸化物の粒子および第二のバインダーを含有し、該低屈折率層より屈折率が0.2以上高い高屈折率層とを有するユニットを有する赤外線遮蔽フィルムであって、該低屈折率層および該高屈折率層の少なくとも1層が、樹脂粒子を含有する。
本発明に係る樹脂粒子は、粒径が1μm以下の樹脂からなる粒子である。
本発明に係る樹脂粒子を含有した層にはさらに尿素化合物または多価アルコールを添加することがより好ましい。
尿素化合物としては、下記一般式(N)で表される構造の化合物が挙げられる。
多価アルコールとしては、グリセリン、キシリトール、ソルビット、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、マルチトール、マンニトール等が好ましく用いることができる。
本発明の赤外線遮蔽フィルムは、低屈折率層とこの低屈折率層より屈折率が0.2以上高い高屈折率層とを有するユニットを有するが、低屈折率層および高屈折率層は、下述する材料を用い、下述する形成方法により得られる。
〔第二の金属酸化物の粒子〕
本発明に係る高屈折率層に用いられる第二の金属酸化物の粒子としては、屈折率が2.0以上で、体積平均粒径が100nm以下の金属酸化物粒子を用いることが好ましく、例えば、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化チタン等を挙げることができるが、特に、ルチル型酸化チタン粒子を用いることが好ましい。
一般的に、酸化チタン粒子は、粒子表面の光触媒活性の抑制や、溶媒等への分散性を向上する目的で、表面処理が施された状態で使用されることが多く、例えば、酸化チタン粒子表面をシリカからなる被覆層で覆われ、粒子表面が負電荷を帯びたものや、アルミニウム酸化物からなる被覆層が形成されたpH8〜10で表面が正電荷を帯びたものが知られている。
〈ルチル型酸化チタンゾルの製造方法〉
一般的に酸化チタン粒子は、粒子表面の光触媒活性の抑制や、溶媒等への分散性を向上する目的で表面処理を施された状態で使用されることが多く、例えば、酸化チタン粒子表面をシリカからなる被覆層で覆われ、粒子表面が負電荷を帯びたものや、アルミニウム酸化物からなる被覆層が形成されたpH8〜10で表面が正電荷を帯びたものが知られているが、本発明においては、このような表面処理が施されていないpHが1.0〜3.0で、かつゼータ電位が正である酸化チタンの水系ゾルが用いることが好ましい。
本発明で用いることのできるバインダーとしては、金属酸化物粒子と樹脂粒子を含有した高屈折率層が塗膜を形成出来ればどのようなものでも構わないが、環境の問題や塗膜の柔軟性を考慮すると、水溶性高分子、特にゼラチン、増粘多糖類、反応性官能基を有するポリマーが好ましい。これらの水溶性高分子は単独で用いても構わないし、2種類以上を混合して用いても構わない。
本発明に適用可能なゼラチンとしては、従来、ハロゲン化銀写真感光材料分野で広く用いられてきた各種ゼラチンを適用することができ、例えば、酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチンの他に、ゼラチンの製造過程で酵素処理をする酵素処理ゼラチン及びゼラチン誘導体、すなわち分子中に官能基としてのアミノ基、イミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基を持ち、それと反応して得る基を持った試薬で処理し改質したものでもよい。ゼラチンの一般的製造法に関しては良く知られており、例えばT.H.James:The Theory of Photographic Process 4th. ed. 1977(Macmillan)55項、科学写真便覧(上)72〜75項(丸善)、写真工学の基礎−銀塩写真編119〜124(コロナ社)等の記載を参考にすることができる。また、リサーチ・ディスクロージャー誌第176巻、No.17643(1978年12月)のIX項に記載されているゼラチンを挙げることができる。
本発明で用いることのできる増粘多糖類としては、特に制限はなく、例えば、一般に知られている天然単純多糖類、天然複合多糖類、合成単純多糖類及び合成複合多糖類に挙げることができ、これら多糖類の詳細については、「生化学事典(第2版),東京化学同人出版」、「食品工業」第31巻(1988)21頁等を参照することができる。
反応性官能基を有するポリマーとしては、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、若しくはアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、若しくはスチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレンアクリル酸樹脂、スチレン−スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート−スチレンスルホン酸カリウム共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩が挙げられる。これらの中で、特に好ましい例としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン類及びそれを含有する共重合体が挙げられる。
本発明に係る低屈折率層に用いられる第一の金属酸化物の粒子としては、二酸化ケイ素を用いることが好ましく、酸性のコロイダルシリカゾルを用いることが特に好ましい。
本発明で用いることのできるバインダーとしては、金属酸化物粒子と樹脂粒子を含有した低屈折率層が塗膜を形成出来ればどのようなものでも構わないが、環境の問題や塗膜の柔軟性を考慮すると、水溶性高分子、特にゼラチン、増粘多糖類、反応性官能基を有するポリマーが好ましい。これらの水溶性高分子は単独で用いても構わないし、2種類以上を混合して用いても構わない。
本発明に係る高屈折率層と低屈折率層に適用可能な各種の添加剤を以下に列挙する。例えば、特開昭57−74193号公報、同57−87988号公報及び同62−261476号公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号公報、同60−72785号公報、同61−146591号公報、特開平1−95091号公報及び同3−13376号公報等に記載されている退色防止剤、アニオン、カチオンまたはノニオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号公報、同59−52689号公報、同62−280069号公報、同61−242871号公報および特開平4−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させることもできる。
本発明の赤外線遮蔽フィルムに適用する基材としては、フィルム支持体であることが好ましく、フィルム支持体は、透明であっても不透明であってもよく、種々の樹脂フィルムを用いることができ、ポリオレフィンフィルム(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリ塩化ビニル、3酢酸セルロース等を用いることができ、好ましくはポリエステルフィルムである。ポリエステルフィルム(以降ポリエステルと称す)としては、特に限定されるものではないが、ジカルボン酸成分とジオール成分を主要な構成成分とするフィルム形成性を有するポリエステルであることが好ましい。主要な構成成分のジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸などを挙げることができる。また、ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビスフェノールフルオレンジヒドロキシエチルエーテル、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ハイドロキノン、シクロヘキサンジオールなどを挙げることができる。これらを主要な構成成分とするポリエステルの中でも透明性、機械的強度、寸法安定性などの点から、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸や2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジオール成分として、エチレングリコールや1,4−シクロヘキサンジメタノールを主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。中でも、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートを主要な構成成分とするポリエステルや、テレフタル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールからなる共重合ポリエステル、およびこれらのポリエステルの二種以上の混合物を主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。
本発明の赤外線遮蔽フィルムは、基材上に高屈折率層と低屈折率層から構成されユニットを積層して形成されるが、具体的には高屈折率層と低屈折率層とを交互に塗布、乾燥して積層体を形成することが好ましい。
本発明の赤外線遮蔽フィルムは、幅広い分野に応用することができる。例えば、建物の屋外の窓や自動車窓等長期間太陽光に晒らされる設備に貼り合せ、熱線反射効果を付与する熱線反射フィルム等の窓貼用フィルム、農業用ビニールハウス用フィルム等として、主として耐候性を高める目的で用いられる。
〔試料1の作製〕
[高屈折率層塗布液1]
45℃に保温した20.0質量%酸化チタンゾル(体積平均粒径35nm、ルチル型酸化チタン粒子)15.2gに、45℃の5.0質量%の酸処理ゼラチン水溶液225gを撹拌しながら徐々に添加、混合した。次いで界面活性剤として、5.0質量%の2−DB−500E(日油株式会社製)を0.43g添加し、45℃の純水で450mlに仕上げることで高屈折率層用塗布液1を調製した。
45℃に保温した21.4質量%コロイダルシリカ14.2gに、45℃の5.0質量%の酸処理ゼラチン水溶液330gと1.0質量%のヒドロキシエチルセルロース(HEC)127gを撹拌しながら徐々に添加、混合した。次いで界面活性剤として、5.0質量%の2−DB−500E(日油株式会社製)を0.64g添加し、45℃の純水で650mlに仕上げることで低屈折率層用塗布液1を調製した。
前記低屈折率層塗布液1に平均粒径95nmのポリビニルアルコール存在下で重合したノニオン性エマルション樹脂粒子をゼラチンに対して30質量%加えた樹脂粒子添加層塗布液を作製した。
16層重層塗布可能なスライドホッパー塗布装置を用い、前記の低屈折率層用塗布液1、高屈折率層用塗布液1及びエマルション添加層塗布液を45℃に保温しながら、45℃に加温した厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡製A4300:両面易接着層)上に、最下層に樹脂粒子添加層を乾燥時膜厚400nmで形成し、その上に各々高屈折率層を乾燥時膜厚が130nm、低屈折率層を乾燥時膜厚が175nmになるように交互に7回積層し、さらに最上層に高屈折率層を乾燥時膜厚130nmになるように構成し計16層の同時重層塗布を行った。
赤外線遮蔽フィルム試料1の樹脂粒子添加塗布液を、表1に記載の樹脂粒子種類と添加量に変更した以外は同様にして、赤外線遮蔽フィルム試料2〜12を作製した。
赤外線遮蔽フィルム試料7の作製において、高屈折率層塗布液1の金属酸化物粒子をZrO2に換えた高屈折率層塗布液2を用いた以外は同様にして赤外線遮蔽フィルム試料13を作製した。
赤外線遮蔽フィルム試料7の各層塗布液を表1、表2に記載の塗布液に変更した以外は同様にして赤外線遮蔽フィルム試料14〜17を作製した。なお、高屈折率層塗布液5は下記のように作製し、低屈折率層塗布液4は屈折率1.47の熱硬化性アクリル樹脂溶液とした。
酸化チタン粒子(体積平均粒径:15nm)の40部と、ジオクチルスルホサクネート(界面活性剤)の2部と、トルエンの58部とを混合した後、ボールミルを用いて、48時間分散して、酸化チタンゾルを調製した。次いで、上記調製した酸化チタンゾルに、熱硬化性アクリル樹脂を酸化チタンの1.5倍量添加して、高屈折率層用塗布液5を調製した。
高屈折層塗布液1と低屈折率層塗布液1にそれぞれ平均粒径50nmのカチオン性エマルション樹脂粒子をゼラチンに対して10質量%と、尿素をゼラチンに対して1質量%添加した高屈折率層塗布液6、低屈折率層塗布液5を作製し、支持体側から低屈折率層、高屈折率層の順に各々8層ずつ交互に積層し、乾燥時の膜厚が低屈折率層は各層175nm、高屈折率層は各層130nmになるように、計16層の同時重層塗布を行い赤外線遮蔽フィルム赤外線遮蔽フィルム試料18を作製した。
赤外線遮蔽フィルム試料7の各層塗布液を表2に記載の塗布液に変更した以外は同様にして赤外線遮蔽フィルム試料19〜29を作製した。
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、屈折率1.47の熱硬化性アクリル樹脂(低屈折率層塗布液4)を135nmの膜厚で塗布、乾燥、硬化して低屈折率層を形成した後、該低屈折率層上に前記高屈折率層用塗布液5を乾燥膜厚175nmになるように塗布し、90℃で20分間熱硬化させた。高屈折率層上に、同様にして低屈折率層/高屈折率層から構成されるユニットを更に3ユニット積層し、それぞれ4層の高屈折率層及び低屈折率層(合計8層)から構成された赤外線遮蔽フィルム試料30を作製した。
[高屈折率層塗布液7]
粒子径が20nmの球状ルチル型酸化チタン(石原産業製、TTO−51C)と、溶媒としてメタノールを体積比で1:10になるように分散混合し高屈折率層用塗布液7を調製した。
粒子径が10〜15nm(平均粒子径12nm)の球状コロイダルシリカゾル(日産化学工業製、スノーテックスPS)と、溶媒としてメタノールを体積比で1:10になるように分散混合し、低屈折率層用塗布液6を調製した。
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポン製、テイジンテトロンフィルム 高透明グレード)上に高屈折率層用塗布液7、低屈折率層用塗布液6を用いて、下記の7層構成からなる積層体を作製した。
さらに、粒子径が10〜20nm(平均粒子径15nm)のシリカゾル(日産化学工業製、メタノールシリカゾル)と、溶媒としてメタノールを体積比で1:20になるように分散混合して最上層用塗布液を調製し、前記7層構成の交互積層膜上に乾燥後の厚さが125nmとなる条件で塗布、乾燥し、最上層を形成し、赤外線遮蔽フィルム試料31を作製した。
[高屈折率層塗布液8]
(分散液Aの調製)
ルチル型酸化チタン(石原産業株式会社製、TTO−55A、粒径30〜50nm、水酸化アルミニウム表面処理品、屈折率2.6)を109質量部、分散剤としてポリエチレンイミン系ブロックポリマーを11質量部、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAと略記、和光純薬株式会社製)を180質量部、平均直径が0.5mmのジルコニアビーズの141質量部を用いて、ビーズミル分散機で24分間分散させた後、平均直径が0.1mmのジルコニアビーズに切り替えて、更にビーズミル分散機で147分間分散させることにより、分散液Aを得た。
バインダー樹脂として4,4′−ビス(β−メタクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルスルホン(硬化後の屈折率1.65)を50質量%と、重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドを0.25質量%含有するPGMEA溶液を調製し、これを溶液Aとした。
上記分散液Aと溶液Aの混合比1:7(質量比)の混合液を調製し、これを溶液Bとした。
上記溶液BとPGMEAの混合比1:2(質量比)の混合液を調製し、これを高屈折率層塗布液8とした。
上記調製した高屈折率層塗布液8を、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡製A4300:両面易接着層)上に2ml滴下し、1000rpm、30秒の条件でスピンコーター(ミカサ株式会社製1H−D7)により塗布した後、120℃で10分間加熱した。その後、出力184W/cmの無電極水銀ランプ(フュージョンUVシステムズ社製)を用いて積算光量2.8J/cm2の紫外線を照射することにより高屈折率層8を得た。
上記作製した各赤外線遮蔽フィルム試料について、下記の特性値の測定及び性能評価を行った。
(各層の屈折率の測定)
基材上に屈折率を測定する対象層(高屈折率層、低屈折率層)をそれぞれ単層で塗設したサンプルを作製し、下記の方法に従って、各高屈折率層及び低屈折率層の屈折率を求めた。
上記分光光度計(積分球使用、日立製作所社製、U−4000型)を用い、赤外線遮蔽フィルム試料1〜31の300nm〜2000nmの領域における透過率を測定した。可視光透過率は550nmにおける透過率の値を、赤外透過率は1200nmにおける透過率の値を用いた。
赤外線遮蔽フィルム試料1〜31を40℃80%の高温高湿環境下に4時間おいて、その後2時間かけて20℃50%の環境に変化させ、その状態で4時間放置し、さらに2時間かけて40℃80%の状態に戻すことを1サイクルとして、これを合計6サイクルの温湿度変化耐久性試験を行った後に、再び前記と同様に可視光透過率と赤外透過率を求めた。
4:赤外線遮蔽フィルム表面に、僅かに折り曲げ跡が観察される
3:赤外線遮蔽フィルム表面に、僅かに凹凸部分が観察される
2:赤外線遮蔽フィルム表面に、微小なひび割れが僅かに観察される
1:赤外線遮蔽フィルム表面に、明らかなひび割れが多数発生している
以上について結果を表3に示す。
Claims (7)
- 基材上に、第一の金属酸化物の粒子および第一のバインダーを含有する低屈折率層と、該低屈折率層に隣接し第二の金属酸化物の粒子および第二のバインダーを含有し、該低屈折率層より屈折率が0.2以上高い高屈折率層とを有するユニットを有する赤外線遮蔽フィルムであって、該低屈折率層および該高屈折率層の少なくとも1層が、樹脂粒子、および尿素化合物または多価アルコールを含有することを特徴とする赤外線遮蔽フィルム。
- 前記樹脂粒子が、エマルション樹脂から形成された樹脂粒子であることを特徴とする請求項1に記載の赤外線遮蔽フィルム。
- 前記樹脂粒子の、平均粒径が150nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の赤外線遮蔽フィルム。
- 前記エマルション樹脂がカチオン型エマルション樹脂であることを特徴とする請求項2または3に記載の赤外線遮蔽フィルム。
- 前記低屈折率層または、該高屈折率層が、前記樹脂粒子を前記第一のバインダーまたは前記第二のバインダーに対して5〜45質量%含有していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の赤外線遮蔽フィルム。
- 基材上に、第一の金属酸化物の粒子および第一のバインダーを含有する低屈折率層塗布液と、第二の金属酸化物の粒子および第二のバインダーを含有する高屈折率層塗布液とを交互に塗布して、低屈折率層と、該低屈折率層に隣接する、該低屈折率層より屈折率が0.2以上高い高屈折率層とを有するユニットを形成する工程を含む、赤外線遮蔽フィルムの製造方法であって、該低屈折率層塗布液および該高屈折率層塗布液の少なくとも一方が、樹脂粒子、および尿素化合物または多価アルコールを含有することを特徴とする赤外線遮蔽フィルムの製造方法。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載の赤外線遮蔽フィルム、または請求項6に記載の製造方法より製造された赤外線遮蔽フィルムを具備することを特徴とする赤外線遮蔽体。
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