JP2013120614A - 磁気テープライブラリ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】磁気テープライブラリ装置10を、内部に磁気テープカートリッジを収納するマガジン12と、このマガジン12を挿抜方向に移動自在に収容する装置本体11と、装置本体11の一方の側に設けられマガジン12から取り出した磁気テープカートリッジを搬送するアクセッサ機構16と、アクセッサ機構16により搬送された磁気テープカートリッジを装填してデータの読み込みを行う磁気テープドライブ15と、を備え、マガジン12に、当該マガジン12の過度の移動速度を減速可能とする収納体用減速機構20を設けた構成とする。
【選択図】図3
Description
このような磁気テープライブラリ装置においては、磁気テープカートリッジの高密度実装化が進み、マガジンに磁気テープカートリッジが多数実装される結果、マガジンの重量が増加している。そのため、重量が重くなったマガジンの挿入・引き出し時等の取扱いを慎重にする必要がある。
そして、マガジン引き出し時における安全機構を考慮した磁気テープライブラリ装置が知られている(特許文献1参照)。
この公報に開示された磁気テープライブラリ装置では、マガジン引き出し時の不意の落下を防止するためのロック機構が設けられており、引き出し時に任意の地点でマガジンを停止させる機構を有する構成となっている。
しかしながら、前記特許文献1に開示された磁気テープライブラリ装置では、マガジン引き出し時の不意の落下を防止するためのロック機構が設けられているが、マガジンの取り出し、もしくは挿入時に加わる過度な加速を抑えることはできない。そのため、ロック機構に破損や操作者の怪我などが発生する可能性がある。また、特許文献1に開示された磁気テープライブラリ装置では、マガジン挿入時の対策はなされていない。
前記カートリッジ収納体および装置本体のいずれか一方に、外力により移動する前記カートリッジ収納体の過度の移動速度を減速可能とする収納体用減速機構を設けたことを特徴とする。
そして、上記マガジン12に、その挿抜方向Aに沿った移動速度を減速可能とする収納体用減速機構(以下、単に減速機構という)20が設けられている。
そして、マガジン12は、前記装置本体11の底板11A上にX軸に沿いかつY軸方向に所定間隔をおいて敷設された2本のガイドレール18によりガイドされているので、X軸方向のみ移動可能であり、Y方向およびZ方向の動きは規制されている。
また、図1,2において、マガジン12の引き出し方向手前側(図の斜め左方向)を装置10の前方とし、マガジン12の挿入方向奥側(図の斜め右方向)を装置10の後方とする。
そして、このカバー17も装置本体11に含まれるものである。
そのため、マガジン12の取り出し時、あるいは挿入時に、急激な負荷が加えられた場合、マガジン12の移動速度が加速することになり、その結果、操作者の安全を脅かし、また装置本体11等に損傷を与える可能性があるので、そのようなことがないように最大の注意が必要となる。
ただし、減速機構20の取り付け位置および個数は任意であるが、仮に、取り付け位置をマガジン12の前方側端部に配置すると、引き出し、挿入時の最初の区間しか作用しないので、少なくとも、マガジン20の長さ方向の中間部近傍には配置する必要がある。
また、減速機構20の個数を増やすと、その分、磁気テープカートリッジ14を収納するスペースが必要となる。そのため、磁気テープカートリッジ14の収納数が制限されるので、減速機構20の設置個数は任意ではあるが、少ないほうがよい。
すなわち、図4〜図8に示すように、減速機構20は、マガジン12の底板12A上に固定されたハウジング21を備えている。
このハウジング21には、当該ハウジング21の両側面間に架け渡されて水平な支持軸23が設けられており、この支持軸23には、前記装置本体11の底板11A上を挿抜方向Aに沿って回転走行する車輪22が固着されている。
なお、支持軸23の両端は、図4に示すように、例えばピローブロック等の軸受30により回転自在に支持されている。
また、図5,8に示すように、マガジン12の底板12Aには、車輪22の回転が可能なように、貫通孔12Bがあけられている。
このブレーキ用ドラム24は、図7に示すように、円柱状のドラム部24Aと、このドラム部24Aの両端に固着された側板24B,24Bとで形成されている。
ブレーキ用ドラム24内には、その中心部が前記支持軸23と一体的に固着されて回転板25が配置されている。回転板25は、図7に示すように、ブレーキ用ドラム24において車輪22側に位置している。
3個の振り子部材27の配置は、図6に示すように、支持軸23に対して、各振り子部材27の回動支軸26が、それぞれが同心円上に配置され、かつ均等配置されている。
なお、回転板25において、各引張りコイルバネ28の前記ドラム部24A側の外径と接触する位置には、伸縮する引張りコイルバネ28の振動を防止するための振動防止用ピン31が立設されている。
つまり、引張りコイルバネ28の強さは、回転により上記先端部27Bに作用する遠心力に対して反対方向に復元するようなバネ定数を有している。
図5における減速機構20では、車輪22の回転による振り子部材27に働く遠心力が引張りコイルバネ28による復元力よりも小さい場合であり、引張りコイルバネ28の付勢力により3個の振り子部材27がそれぞれ初期位置に収まっている状態である。つまり、各振り子部材27の先端部27Bがブレーキ用ドラム24の内径部から離れている。
(1)マガジン12の底板12Aに減速機構20が設けられているので、マガジン12の挿入時および引き出し時の過度な移動速度を抑止することができ、より安全なマガジン12の挿入および引き出しが可能となる。その結果、操作者の安全を図ることができ、また、マガジン12そのものや装置本体11の損害を防止または軽減させることができる。
そのため、振り子部材27は、図11に示すように、振り子部材27に遠心力が作用したとき、振り子部材27の先端部27Bが、回動支軸26のセンターCを基点として仮想線で示した初期位置から矢印Bに沿って起伏面44A側に回動し、その起伏面44Aに順次当接する。そして、このとき、両者27,44Aの当接により、減速作用が生じ、また振動および振動音が発生する。その結果、より安全運転を図ることができる。
なお、この変形形態において、前記実施形態と同一部材には同一符号を付してある。
(5)振り子部材27に遠心力が作用したとき、振り子部材27の先端部27Bがブレーキ用ドラム44の起伏面44Aに順次当接し、それにより、振動および振動音が発生する。その結果、減速とともに操作者へのマガジン12の挿入時および引き出し時の過度な移動速度を警告することができ、より安全運転を図ることができる。
すなわち、ブレーキ用ドラム部材54は、図14に示すように、2枚の円板状側板55と、これらの円板状側板55間に架けわたされた複数本の連結ピン56とで形成されている。複数本の連結ピン56は、図12に示すように、同心円上に等間隔で配置されおり、また、各連結ピン56を結ぶ円の大きさは、前記各振り子部材27が初期位置にあるとき、それぞれの先端部27Bの外周が各連結ピン56に接触しない大きさとなっている。
そして、このとき、両者27,56の当接により、減速作用が生じると共に、衝突音が発生するようになっている。そのため、減速とともに操作者へのマガジン12の挿入時および引き出し時の過度な移動速度を警告することができ、より安全運転を図ることができる。
なお、この変形形態において、前記実施形態と同一部材には同一符号を付してある。
(6)振り子部材27に遠心力が作用したとき、振り子部材27の先端部27Bがブレーキ用ドラム部材54の連結ピン56に順次当接し、それにより、減速作用とともに衝突音が発生する。その結果、操作者へのマガジン12の挿入時および引き出し時の過度な移動速度を警告することができる。
これらの場合、引張りコイルバネ28の一端を、回動支軸26に換えて、回転板25に立設したピン部材に引掛けるようにすればよい。
この場合、前記車輪22が装置本体11を構成する前記蓋板17の裏面17Aに接触して回転走行するようにし、一方で、車輪22がマガジン12の上面に接触しないように、ハウジング61における前記支持軸23の取り付け位置を高くすればよい。
内部に多数個の磁気テープカートリッジを収納するカートリッジ収納体と、
このカートリッジ収納体を同一水平面内で挿抜方向に移動自在に収容する装置本体と、
この装置本体の前記挿抜方向に沿った一方の側に設けられ前記カートリッジ収納体から取り出した後の前記磁気テープカートリッジを前記挿抜方向に沿って搬送するアクセッサ機構と、
このアクセッサ機構により搬送された前記磁気テープカートリッジを装填してデータの読み込みを行うと共に前記装置本体に設けられた磁気テープドライブと、を備えて構成し、
前記カートリッジ収納体および装置本体のいずれか一方に、外力により移動する前記カートリッジ収納体の過度の移動速度を減速可能とする収納体用減速機構を設けたことを特徴とする磁気テープライブラリ装置。
付記1に記載した磁気テープライブラリ装置において、
前記収納体用減速機構を、
前記カートリッジ収納体の底板上で当該カートリッジ収納体の挿入方向先端部かつ前記装置本体の幅方向の一端部側に配置したことを特徴とする磁気テープライブラリ装置。
付記1または付記2に記載した磁気テープライブラリ装置において、
前記収納体用減速機構を、
前記カートリッジ収納体の底板上に固定されたハウジングと、
このハウジングに支持軸で回転自在に保持され前記装置本体の底板上を前記挿抜方向に沿って回転走行する車輪と、
前記ハウジング内に当該ハウジングと一体的に設けられたブレーキ用ドラムと、
このブレーキ用ドラム内に設けられ中心部が前記支持軸と一体的に回転する回転板と、
この回転板に設けられた回動支軸に基端部が支持されると共に先端部が前記回動支軸を基点として回動しかつ前記ブレーキ用ドラムの内径部に当接可能な少なくとも1個の振り子部材と、
この振り子部材の前記先端部側に設けられ当該先端部を前記ブレーキ用ドラムの内径部から離れる方向に常時付勢する付勢部材と、を備えて構成したことを特徴とする磁気テープライブラリ装置。
付記3に記載した磁気テープライブラリ装置において、
前記ブレーキ用ドラムの内周部全周を回転中心に対して凹凸形状となった起伏面に形成したことを特徴とする磁気テープライブラリ装置。
付記1または付記2に記載した磁気テープライブラリ装置において、
特徴とする磁気テープライブラリ装置。
付記1または付記2に記載した磁気テープライブラリ装置において、
前記収納体用減速機構を、
前記カートリッジ収納体の底板上に固定されたハウジングと、
このハウジングに支持軸で回転自在に保持され前記装置本体の底板上を前記挿抜方向に沿って回転走行する車輪と、
前記ハウジング内に当該ハウジングと一体的に設けられたブレーキ用ドラム部材と、
このブレーキ用ドラム部材内に設けられ中心部が前記支持軸と一体的に回転する回転板と、
この回転板に設けられた回動支軸に基端部が支持されると共に先端部が前記回動支軸を基点として回動しかつ前記ブレーキ用ドラムの内径部に当接可能な少なくとも1個の振り子部材と、
この振り子部材の前記先端部側に設けられ当該先端部を前記ブレーキ用ドラムの内径部から離れる方向に常時付勢する付勢部材と、を備えて構成し、
前記ブレーキ用ドラム部材を、水平方向に間隔をおいて配置された2枚の側板部材と、これらの側板部材間に架け渡されそれぞれが同心円上にかつ等間隔で配置された複数本のピン部材とで構成したことを特徴とする磁気テープライブラリ装置。
付記3ないし付記5のいずれか一つに記載した磁気テープライブラリ装置において、
前記振り子部材を複数個で構成し、
これらの振り子部材の前記基端部を支持するそれぞれの前記回動支軸を、前記支持軸を基点として同心円上に配置すると共に等間隔に配置し、
前記回動支軸に前記付勢部材の一端部を係合可能とし、
前記振り子部材の前記先端部に前記付勢部材の他端部が係合するバネ押さえ部材を設け、
前記付勢部材の一端部および他端部を前記回動支軸およびバネ押さえ部材にそれぞれ係合させて前記付勢部材を取り付けたことを特徴とする磁気テープライブラリ装置。
付記3ないし付記6のいずれか一つに記載した磁気テープライブラリ装置において、
前記付勢部材を引張りコイルバネで構成したことを特徴とする磁気テープライブラリ装置。
11 装置本体
12 カートリッジ収納体であるマガジン
14 磁気テープカートリッジ
15 磁気テープドライブ
16 アクセッサ機構
18 ガイドレール
20 収納体移動減速機構
21 ハウジング
22 車輪
23 支持軸
24 ブレーキ用ドラム
25 回転板
26 回動支軸
27 振り子部材
28 付勢部材である引張りバネ
29 バネ押さえ
A 挿抜方向
S アクセッサ移動空間
Claims (7)
- 内部に多数個の磁気テープカートリッジを収納するカートリッジ収納体と、
このカートリッジ収納体を同一水平面内で挿抜方向に移動自在に収容する装置本体と、
この装置本体の前記挿抜方向に沿った一方の側に設けられ前記カートリッジ収納体から取り出した後の前記磁気テープカートリッジを前記挿抜方向に沿って搬送するアクセッサ機構と、
このアクセッサ機構により搬送された前記磁気テープカートリッジを装填してデータの読み込みを行うと共に前記装置本体に設けられた磁気テープドライブと、を備えて構成し、
前記カートリッジ収納体および装置本体のいずれか一方に、外力により移動する前記カートリッジ収納体の過度の移動速度を減速可能とする収納体用減速機構を設けたことを特徴とする磁気テープライブラリ装置。 - 請求項1に記載した磁気テープライブラリ装置において、
前記収納体用減速機構を、
前記カートリッジ収納体の底板上で当該カートリッジ収納体の挿入方向先端部かつ前記装置本体の幅方向の一端部側に配置したことを特徴とする磁気テープライブラリ装置。 - 請求項1または請求項2に記載した磁気テープライブラリ装置において、
前記収納体用減速機構を、
前記カートリッジ収納体の底板上に固定されたハウジングと、
このハウジングに支持軸で回転自在に保持され前記装置本体の底板上を前記挿抜方向に沿って回転走行する車輪と、
前記ハウジング内に当該ハウジングと一体的に設けられたブレーキ用ドラムと、
このブレーキ用ドラム内に設けられ中心部が前記支持軸と一体的に回転する回転板と、
この回転板に設けられた回動支軸に基端部が支持されると共に先端部が前記回動支軸を基点として回動しかつ前記ブレーキ用ドラムの内径部に当接可能な少なくとも1個の振り子部材と、
この振り子部材の前記先端部側に設けられ当該先端部を前記ブレーキ用ドラムの内径部から離れる方向に常時付勢する付勢部材と、を備えて構成したことを特徴とする磁気テープライブラリ装置。 - 請求項3に記載した磁気テープライブラリ装置において、
前記ブレーキ用ドラムの内周部の全周を回転中心に対して凹凸形状となった起伏面に形成したことを特徴とする磁気テープライブラリ装置。 - 請求項1または請求項2に記載した磁気テープライブラリ装置において、
前記収納体用減速機構を、
前記カートリッジ収納体の底板上に固定されたハウジングと、
このハウジングに支持軸で回転自在に保持され前記装置本体の底板上を前記挿抜方向に沿って回転走行する車輪と、
前記ハウジング内に当該ハウジングと一体的に設けられたブレーキ用ドラム部材と、
このブレーキ用ドラム部材内に設けられ中心部が前記支持軸と一体的に回転する回転板と、
この回転板に設けられた回動支軸に基端部が支持されると共に先端部が前記回動支軸を基点として回動しかつ前記ブレーキ用ドラムの内径部に当接可能な少なくとも1個の振り子部材と、
この振り子部材の前記先端部側に設けられ当該先端部を前記ブレーキ用ドラムの内径部から離れる方向に常時付勢する付勢部材と、を備えて構成し、
前記ブレーキ用ドラム部材を、水平方向に間隔をおいて配置された2枚の側板部材と、これらの側板部材間に架け渡されそれぞれが同心円上にかつ等間隔で配置された複数本のピン部材とで構成したことを特徴とする磁気テープライブラリ装置。 - 請求項3ないし請求項5のいずれか一つに記載した磁気テープライブラリ装置において、
前記振り子部材を複数個で構成し、
これらの振り子部材の前記基端部を支持するそれぞれの前記回動支軸を、前記支持軸を基点として同心円上に配置すると共に等間隔に配置し、
前記回動支軸に前記付勢部材の一端部を係合可能とし、
前記振り子部材の前記先端部に前記付勢部材の他端部が係合するバネ押さえ部材を設け、
前記付勢部材の一端部および他端部を前記回動支軸およびバネ押さえ部材にそれぞれ係合させて前記付勢部材を取り付けたことを特徴とする磁気テープライブラリ装置。 - 請求項3ないし請求項6のいずれか一つに記載した磁気テープライブラリ装置において、
前記付勢部材を引張りコイルバネで構成したことを特徴とする磁気テープライブラリ装置。
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