JP2013090819A - 基板ケース - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ケーブル110の他方の端部を基板ケース100外部へ出すための開口部140が設けられ、ケーブル110は、その一方の端部が基板90に接続された状態で基板ケース100内にあるとともに、開口部140から外部へ出されている他端側にケーブル側コネクタ120が設けられ、基板ケース100には、ケーブル110の他方の端部に設けられたケーブル側コネクタ120を仮止め状態とするために係合させる仮止め部200が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図7
Description
この基板ケースに収納された基板と、他の基板ケースに収納された基板との間は、ハーネスを介して電気的に接続されている。このハーネスは、一般的には両方の端部に設けたケーブル側コネクタと、それらの間を結ぶケーブルとからなる。これらのケーブル側コネクタは各々、異なる基板に設けた基板側コネクタに接続される。遊技ホールに設置される遊技機では、異なる基板間を接続するハーネスが取り外されて不正な部品が途中に接続されたハーネスと交換される、いわゆるぶら下がりゴトと呼ばれる不正行為が行われる場合がある。また、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜き差しすることで、メモリの記憶内容が不正にリセットされるような不正行為が行われる場合がある。これらの不正行為の発生を防止するため、基板側コネクタ及びケーブル側コネクタが基板ケース内部に収納されて基板ケースが封印された状態では、基板側コネクタからケーブル側コネクタが引き抜かれることができないようにしているものがある(たとえば、特許文献1。)。
そのために、たとえば、基板ケースにケーブルの他端側が係合可能な仮固定用の係合突起等が形成されることがある。そして、この係合突起等にケーブルの他端側が仮固定されるようにしても、ケーブルが長い場合にはケーブルの途中が長く垂れ下がってしまう。これにより、交換作業に邪魔になるといった第2の問題点があった。
本願の請求項1記載の発明は、上記した従来の技術の有する第1の問題点に鑑みてなされたものであり、開口部から基板ケース外部へ出ているケーブルの他方の端部側が仮止めされて、取付作業の作業性を向上させるとともに、部品数の低減化を図ることができる基板ケースを提供することを目的とする。
請求項3記載の発明は、上記した請求項2記載の発明の目的に加え、上記した従来の技術の有する第3の問題点に鑑みてなされたものであり、ケーブルの途中を係止させたままの状態でケーブルの他端の接続作業をすることができて、当該接続作業を簡単なものにすることができるとともに、基板ケース内のケーブルと基板との接続が外れにくい基板ケースを提供することを目的とする。
請求項5記載の発明は、上記した請求項2から4までのいずれか1項に記載の発明の目的に加え、基板ケースの移動や保管等の際、突出片自体の破損や変形が防止されるとともに、ケーブルの断線が防止され、さらに、係止可能なケーブルの径の許容範囲が広い基板ケースを提供することを目的とする。
請求項6記載の発明は、上記した請求項1から5までのいずれか1項に記載の発明の目的に加え、基板ケースが積み重ねられた状態で、保管や搬送が行われても、仮止め部からケーブル側コネクタが脱落し難いとともに、基板ケースが設置される時には、容易に抜けやすい状態で、ケーブル側コネクタが仮止め部に保持される基板ケースを提供することを目的とする。
請求項8記載の発明は、上記した請求項1から7までのいずれか1項に記載の発明の目的に加え、開口部から挿入された異物が基板側コネクタへ到達しにくい基板ケースを提供することを目的とする。
請求項9記載の発明は、上記した請求項8記載の発明の目的に加え、いわゆるぶら下がりゴト等のゴト行為(不正行為)が防止される可能性を高くすることができ、ケーブル側コネクタ及びケーブルを利用した不正アクセスが防止される可能性が高い基板ケースを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明に係る基板ケース100は、外部との電気的な接続を行うケーブル110の一方の端部が接続された基板90を内部に収納する基板ケース100であって、前記ケーブル110の他方の端部を前記基板ケース100外部へ出すための開口部140が設けられ、前記ケーブル110は、その一方の端部が前記基板90に接続された状態で前記基板ケース100内にあるとともに、前記開口部140から外部へ出されている他端側にケーブル側コネクタ120が設けられ、前記基板ケース100には、前記ケーブル110の他方の端部に設けられた前記ケーブル側コネクタ120を仮止め状態とするために係合させる仮止め部200が設けられていることを特徴とする。
本発明に係る基板ケース100では、ケーブル110の一方の端部が基板90に接続されることで、ケーブル110の一部が基板ケース100内部に収容されることになる。このため、その収容されている分だけ、基板ケース100の開口部140から外部に露出して、垂れ下がるケーブル110の長さを短くすることができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記基板ケース100には、前記開口部140から前記基板ケース100外部へ出した前記ケーブル110の途中を引っ掛けるための係止部220が設けられていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、上記した請求項2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記ケーブル側コネクタ120は、前記基板ケース100が遊技機10内の所定位置に固定された際に、前記基板ケース100外に配置されている他の基板(たとえばメイン基板91)の基板側コネクタ130に接続されるものであり、前記係止部220から前記仮止め部200までの距離は、前記基板ケース100が遊技機10内の所定位置に固定された際、前記係止部220から他の基板(たとえばメイン基板91)の前記基板側コネクタ130までの距離より長くなるように形成されていることを特徴とする。
これにより、係止部220からケーブル110を外すことなく係止させたままの状態で、ケーブル110の先端のケーブル側コネクタ120が仮止め部200から外されて、基板ケース100外の基板側コネクタ130に接続させることができる。これにより、接続作業が容易になる。
また、係止部220から基板ケース100内部に至るケーブル110の部分は、係止部220に係止されたままの固定された状態が維持される。このため、係止部220から基板ケース100内部に至るケーブル110の部分は、上記接続作業の際、動くこともなく、無理な力が加わるおそれもない。これにより、基板ケース100内部のケーブル110と基板90(具体的には、たとえばサブ基板92)との接続が外れるようなことが防止される。
また、本発明では、開口部140から外部へ出されているケーブル110の端部に設けたケーブル側コネクタ120を基板ケース100外の基板側コネクタ130に差し替えるとき、係止部220を中心としてケーブル110を旋回させることになる。その際、係止部220は、ケーブル110が、係止部220から脱落しないように、係止部220により押さえられているような状態となる。本発明の、「ケーブル110の途中を引っ掛けるための係止部220」と記載され、係止部220は、ケーブル110を引っ掛けておくものとして記載されている内容には、上述したようにケーブル110が係止部220から脱落しないように、係止部220により押さえられているような状態がある。
請求項4記載の発明は、上記した請求項2又は請求項3に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記ケーブル110の長さは、前記ケーブル110を前記開口部140から前記係止部220に係止させた後、この係止部220から折り返して前記仮止め部200で仮止めするのに充分な長さとなるように形成されていることを特徴とする。
本発明では、外部へ出したケーブル110のケーブル側コネクタ120が確実に仮止め部200に仮止めされる。これにより、垂れ下がりあるいは弛んだケーブル110が周囲の部品等に衝突したり引っ掛かったりするおそれが減る。これにより、ケーブル110やケーブル側コネクタ120や周囲の部品等が損傷する可能性が低くなる。
(請求項5)
請求項5記載の発明は、上記した請求項2から4までのいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記係止部220は、前記基板ケース100の外側表面から凹んだ凹部230と、この凹部230の一部から前記基板ケース100の外側表面と連続するように突出する突出片240とを備え、前記突出片240は、弾性変形可能に形成され、前記凹部230の底面231には、表裏に開口する孔232が設けられ、前記ケーブル110が前記突出片240に引っ掛けられた状態で、前記凹部230の内部に前記ケーブル110が入れられると、前記ケーブル110の一部が、前記突出片240により、前記凹部230の前記孔232の内部に向かって押し込まれるように形成されていることを特徴とする。
また、ケーブル110が突出片240に引っ掛けられた状態で、凹部230の内部にケーブル110が入れられると、ケーブル110の一部が突出片240により凹部230の孔232の内部に向かって押し込まれる。これにより、孔231の内部に、突出片240に係止させたケーブル110の一部が逃がされる。これにより、係止させたケーブル110の一箇所に無理な力が加わらず、ケーブル110の断線が防止される。
(請求項6)
請求項6記載の発明は、上記した請求項1から5までのいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記仮止め部200は、前記基板ケース100の外周面のうち、前記基板ケース100内部に収納する前記基板90の表裏面に対して垂直方向となる面に形成されるとともに、前記基板ケース100内部に収納する前記基板90の表裏面に対し垂直方向に向かって開口していることを特徴とする。
これに対し、本発明は、ケーブル側コネクタ120の差し込み方向(仮止め部200の開口が向いている方向、すなわち、基板90の表裏面に対して垂直方向)に沿って、複数の基板ケース100を、平積み状に積み重ねることが可能となる。これは、平積みにしても、仮止め部200に差し込んだケーブル側コネクタ120が邪魔にならないことによるものである。このように基板ケース100を積み重ねた場合、仮止め部200にケーブル側コネクタ120が差し込まれた状態の上から、次の基板ケース100が重ねられる。このため、ケーブル側コネクタ120が仮止め部200から垂直方向に外れようとしても、次に積み重ねられた基板ケース100が上方向から押さえつけることで、ケーブル側コネクタ120が脱落することが防止される。
なお、本発明では、ケーブル側コネクタ120は基板90の表裏面に対して垂直方向に差し込まれることによって仮止めされる。その際、仮止めしたケーブル側コネクタ120から延びるケーブル110は、基板90及び基板ケース100に対し垂直方向であって、基板ケース100から離れる方向に向かって配置される。かかるケーブル110は、基板ケース100の表面に沿って平行に滞留したり蛇行したりされていないため、材質が透明部材からなる基板ケース100を外部から観察する際、滞留するケーブル110が邪魔になって視認性が極端に低下するようなことがなく良好な視認性が維持される。したがって、透明部材からなる基板ケース100を使用する場合、基板90に対して不正な操作(具体的にはたとえばROM交換)が施されていても、外部から容易に発見される。
請求項7記載の発明は、上記した請求項2から6までのいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記ケーブル110は、可撓性を有する管状カバー111で覆われように形成され、前記開口部140は、この管状カバー111で覆われた前記ケーブル110を挿通可能に形成され、前記係止部220は、この管状カバー111で覆われた前記ケーブル110を係止可能に形成されていることを特徴とする。
本発明では、ケーブル110が管状カバー111で覆われているため、ケーブル110が保護され、ケーブル110に対する不正行為が防止される可能性が高くなる。また、管状カバー111で保護された状態のケーブル110が係止部220に係止可能に形成されているため、係止された箇所の断線等が発生することが抑えられる。また、ケーブル110が複数の被覆電線を有しているような場合には、それらが管状カバー111で1本に束ねられ、配線作業が容易になる。
なお、管状カバー111を透明部材とすることにより、内部のケーブル110の状態が外部から容易に把握され、不正行為や断線等の発見が容易になる。
(請求項8)
請求項8記載の発明は、上記した請求項1から7までのいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記基板ケース100内部の前記基板90は、前記ケーブル110の一方の端部を接続するための基板側コネクタ130を有し、前記ケーブル110には、両方の端部にケーブル側コネクタ120が設けられるとともに、そのうちの一方の端部のケーブル側コネクタ120が前記基板ケース100内部の前記基板側コネクタ130に接続され、前記ケーブル110の他方の端部は、前記基板ケース100外部に出ており、前記基板ケース100は、前記基板90を表裏から覆うケース本体部材150及びケース蓋部材160を備え、前記開口部140は、前記ケース蓋部材160に形成され、前記開口部140と、前記基板側コネクタ130とは、平面視で異なる位置に形成され、前記開口部140と前記基板ケース100内部の前記基板側コネクタ130との間には、前記ケース蓋部材160から前記基板ケース100内の前記基板90に向かって突出するとともに前記開口部140と前記基板ケース100内部の前記基板側コネクタ130との間を隔てるための内壁170が設けられていることを特徴とする。
本発明では、開口部140からワイヤ等の異物が基板ケース100内部に差し込まれても、コネクタ側内壁172によりそのワイヤ等の侵入が遮られやすい。これにより、開口部140から挿入された異物が基板側コネクタ130へ到達しにくくなる。その結果として、開口部140からワイヤのような異物が挿入されても、基板側コネクタ130に到達しにくくすることができる。これにより、不正行為を防止しやすくすることができる。
(請求項9)
請求項9記載の発明は、上記した請求項8に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記内壁170として、前記基板側コネクタ130に隣接するコネクタ側内壁172が設けられ、前記コネクタ側内壁172には、前記基板ケース100内の前記基板側コネクタ130に接続する前記ケーブル側コネクタ120からの前記ケーブル110を、挿通させるための切欠部190が設けられていることを特徴とする。
その結果として、開口部140からワイヤのような異物が挿入されても、基板側コネクタ130に到達しにくくすることができる。これにより、不正行為を防止しやすくすることができる。
(請求項10)
請求項10記載の発明は、上記した請求項9に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記コネクタ側内壁172と前記開口部140との間には、前記ケース蓋部材160から前記基板90に向かって突出するとともに前記コネクタ側内壁172と前記開口部140との間を隔てるための開口側内壁171が設けられ、この開口側内壁171の先端縁173と前記基板90の表面との間には、前記ケーブル110を通し得る間隙180が形成され、この間隙180の前記先端縁173から前記基板90の表面までの距離は、前記切欠部190が前記基板90の表面から垂直方向に切り欠かれた距離よりも短くなるように形成されていることを特徴とする。
さらに、開口側内壁171に間隙180が設けられていることにより、ケーブル110がその開口側内壁171を迂回することなく、より短い経路で通り抜けることができる。さらに、その間隙180の形状より大きい異物の通り抜けが防止できる。
ここで、仮に異物の侵入経路となり得るこの間隙180が、開口部140の辺縁近くの浅い位置に形成されていると、ワイヤのような異物が挿入されやすい。そこで本発明では、間隙180が、基板90の表面側、すなわち、開口部140の辺縁から遠い位置に形成されていることで、異物の挿入や、その操作がより困難なものとなっている。
ここで、前記切欠部190は、ケーブル110が通る部分を確保するために、コネクタ側内壁172に形成されているものである。具体的には、コネクタ側内壁172は、開口側内壁171よりも基板側コネクタ130に近い位置に形成されている。このため、切欠部190の高さが低すぎると、基板側コネクタ130からのケーブル110を鋭く屈曲させる必要がある。そのようにケーブル110を屈曲させると、ケーブル110に曲げ応力が加わり断線等の原因となる。よって、基板側コネクタ130から延びるケーブル110の屈曲をできるだけ緩やかになるように、切欠部190の基板90の表面から垂直方向に切り欠かれた距離は、間隙180の先端縁173から基板90の表面までの距離よりも長くなるように形成されている。これにより、基板側コネクタ110から延びるケーブル110が無理なく曲げられつつ、開口側内壁171の間隙180まで案内されることとなっている。
請求項1記載の発明によれば、開口部から基板ケース外部へ出ているケーブルの他方の端部側が仮止めされて、取付作業の作業性を向上させるとともに、部品数の低減化を図ることができる基板ケースを提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、ケーブルの途中が係止されて取付作業の作業性を向上させる基板ケースを提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加えて、ケーブルの途中を係止させたままの状態でケーブルの他端の接続作業をすることができて、当該接続作業を簡単なものにすることができるとともに、基板ケース内のケーブルと基板との接続が外れにくい基板ケースを提供することができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項2から4までのいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、基板ケースの移動や保管等の際、突出片自体の破損や変形が防止されるとともに、ケーブルの断線が防止され、さらに、係止可能なケーブルの径の許容範囲が広い基板ケースを提供することができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項1から5までのいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、基基板ケースが積み重ねられた状態で、保管や搬送が行われても、仮止め部からケーブル側コネクタが脱落し難いとともに、基板ケースが設置される時には、容易に抜けやすい状態で、ケーブル側コネクタが仮止め部に保持される基板ケースを提供することができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項1から7までのいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、開口部から挿入された異物が基板側コネクタへ到達しにくい基板ケースを提供することができる。
請求項9記載の発明によれば、請求項8に記載の発明の効果に加えて、いわゆるぶら下がりゴト等のゴト行為(不正行為)が防止される可能性を高くすることができ、ケーブル側コネクタ及びケーブルを利用した不正アクセスが防止される可能性が高い基板ケースを提供することができる。
本実施の形態に係る遊技機としてのスロットマシンを、以下、図1及び図2を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在に塞ぐ前扉14とを備えている。
前記筐体11は、床に置かれた台等に固定される底板11aと、この底板11aの両端に配置される一対の側板11bと、この側板11bの上端間に渡される天板11cと、底板11a、側板11b及び天板11cからなる四角枠状の背面側に配置される背板11dとにより構成される。
前記図柄表示窓13の奥には、3個の駆動モータによって図柄表示手段としての回転リール40を回転させるためのリールユニット60が配置されてある。
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等を音や光や映像で報知させる報知手段66が形成されている。この報知手段66は、前扉14に配置されたスピーカー67と、液晶表示装置68と、報知ランプ69とを備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として投入するためのメダルを後述するメダル投入口18からあらかじめ投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
前記操作部19には、遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口18と、クレジットしたメダル数を3枚減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ16mと、クレジットしたメダル数を1枚減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ16sと、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ17と、メダルの投入又はベットスイッチ16の操作を条件に回転リール40の回転を開始させるためのスタートスイッチ30と、操作により対応する回転リール40の回転を停止させるための、3個の回転リール40のそれぞれ対応する3個のストップスイッチ50とを備えている。
そして、前扉14の下部には、所定の役の図柄が所定のライン(所定の役の図柄が揃ったときに入賞となるラインのことであり、以下、有効ラインとする)上に表示され、かつ、クレジットされているメダル数が50枚に到達している場合に、貯留払い出し手段65からメダルが払い出されるメダル払出口32が形成されている。このメダル払出口32の下方には、メダル払出口32から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿33が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、入賞により獲得したメダルはメダル払出口32から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置20が形成されている。前記制御装置20は、遊技を進行させて遊技状態を制御する遊技制御装置21としてのメイン基板91と、このメイン基板91からの信号を受けて、遊技内容に関する情報を遊技者に報知するための演出を行うために演出状態を制御する演出制御装置22としてのサブ基板92とを備えている。メイン基板91及びサブ基板92は、図2に示すように、互いに長さの異なる長辺及び短辺を有する長方形状の平面形状を有している。
前記メイン基板91には、CPU、ROM、RAM等、種々の電子部品が備えられており、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、各種制御手段として機能する。メイン基板91は、役抽選を行うとともに、リールユニット60及び貯留払い出し手段65の作動を制御する。
メイン基板91と、サブ基板92とは、それぞれ専用の基板ケース100の内部に収納されている。具体的には、メイン基板91は、メイン基板ケース101の内部に収納され、サブ基板92は、サブ基板ケース102の内部に収納されている。このサブ基板ケース102は、図3に示すように、サブ基板92のCPU、ROM等の電子部品を実装したサブ基板92の表側の面を覆うケース蓋部材160と、CPU等を実装していないサブ基板92の裏側の面を覆うケース本体部材150とを備えている。そして、図2に示すように、メイン基板ケース101は、筐体11内部の背板11dの上部に固定され、サブ基板ケース102は、筐体11内部の正面から向かって左側の側板11bに固定されている。
前記ハーネス105は、図4に示すように、ケーブル110と、このケーブル110の両端に設けられた各々異なる形状のケーブル側コネクタ120とからなるものである。このケーブル側コネクタ120は、一方がメイン基板91の基板側コネクタ130に、他方がサブ基板92の基板側コネクタ130に接続可能なものである。本実施の形態では、ケーブル側コネクタ120として、雄型のコネクタプラグが形成され、基板側コネクタ130として、そのコネクタプラグが差し込み可能な雌型のコネクタソケットが形成されている。なお、上記組み合わせに限定されるものではなく、基板側コネクタ130に、雄型のコネクタプラグが形成され、ケーブル側コネクタ120に、そのコネクタプラグに接続可能な雌型のコネクタソケットが形成されるようにしてもよい。また、ケーブル110の両端のうち、一端をコネクタソケット、他端をコネクタプラグとして、それに適合するような基板側コネクタ130の組み合わせとして形成されるようにしてもよい。
メイン用ケーブル側コネクタ121と、サブ用ケーブル側コネクタ122とは、各形状がそれぞれ異なって形成されている。具体的には、サブ用ケーブル側コネクタ122は、開口部140を挿通可能な形状に形成されている。また、メイン用ケーブル側コネクタ121は、開口部140を挿通不能な形状に形成されている。
(開口部140)
前記開口部140は、図5や、図11に示すように、サブ基板側コネクタ132に接続するサブ用ケーブル側コネクタ122からのケーブル110の他方の端部をサブ基板ケース102外部へ案内するために、ケース蓋部材160の表裏に開口するものである。開口部140と、サブ基板側コネクタ132とは、ケース蓋部材160側から見た平面視で、異なる位置に形成されている(図10参照)。具体的には、開口部140は、ケース蓋部材160のサブ基板側コネクタ132に相対する位置よりもケース蓋部材160の中央寄りに形成されている(図8参照)。
(内壁170)
前記開口部140とサブ基板側コネクタ132との間には、図5、図8、図9及び図11に示すように、ケース蓋部材160からサブ基板92に向かって突出するとともに、開口部140とサブ基板側コネクタ132との間を隔てるための内壁170が設けられている。この内壁170は、開口部140側に設けた開口側内壁171と、サブ基板側コネクタ132側に設けたコネクタ側内壁172との2個からなる。
前記コネクタ側内壁172は、サブ基板側コネクタ132の近傍に隣接して形成されている。そして、サブ基板側コネクタ132がサブ基板92の表面から垂直方向に立設するように形成され、このコネクタ側内壁172は、そのサブ基板側コネクタ132の立設方向と並行して形成されている。
前記開口側内壁171は、コネクタ側内壁172と開口部140との間に位置して、ケース蓋部材160からサブ基板92に向かって突出するとともにコネクタ側内壁172と開口部140との間を隔てるためのものである。この開口側内壁171の先端縁173とサブ基板92の表面との間には、ケーブル110を通し得る間隙180が形成されている。
前記開口側内壁171は、サブ用ケーブル側コネクタ122から開口部140までの最短距離となる仮想直線よりも、その先端縁173がサブ基板92側に位置するように形成されている。
(切欠部190)
前記切欠部190は、サブ基板側コネクタ132に接続したサブ用ケーブル側コネクタ122からのケーブル110を開口部140側に向かって挿通させるために、コネクタ側内壁172に形成されているものである。この切欠部190は、図9(b)の断面Bである図9(e)に示すように、コネクタ側内壁172のサブ基板92側からケース蓋部材160側に向かって切り欠かれているものである。この切欠部190が形成されることにより、切欠部190とサブ基板92の表面との間には、ケーブル110を挿通可能な開放孔であるスリット191が形成される。このスリット191は、サブ基板92の表面から垂直方向の切欠部190の縁までのスリット距離Qと、このスリット距離Qに直交する方向のスリット幅Pとからなる略長方形状の開放孔(ケーブル110が挿通可能な挿通孔)である。この切欠部190のスリット幅Pの寸法は、管状カバー111で覆われたケーブル110が通り得る最小限の幅に形成されている。具体的には、スリット幅Pの寸法は、ケーブル110の径(なお、ここで、スリット幅Pは、本実施の形態のように管状カバー111で覆われたケーブル110を使用する場合には管状カバー111の径となり、管状カバー111で覆われていないケーブル110を使用する場合にはケーブル110の径となる。ここで、ケーブル110の径は、4本の被覆電線112を束ねたものが通り得る最小限の幅となる。以下同様)と同一寸法に設定されている。もちろん、これに限定されるものではなく、ケーブル110の弾性変形を考慮して、ケーブル110の径よりも、僅かに短いものに設定してもよく、また、挿通しやすさの作業性を考慮してケーブル110の径よりも長いものに設定してもよい。
(間隙180)
前記開口側内壁171の先端縁173とサブ基板92の表面との間には、図11に示すように、ケーブル110を通し得る間隙180が設けられている。この間隙180は、図9(c)の断面Cである図9(f)に示すように、開口側内壁171に形成されているものであって、サブ基板92の表面から開口側内壁171の先端縁173までの間隙距離Sと、この間隙距離Sに直交する方向の間隙幅Rとからなる長方形状の開放孔(ケーブル110が挿通可能な挿通孔)である。この間隙距離Sは、図11に示すように、ケーブル110を先端縁173とサブ基板92の表面との間で挿通させることができるように充分な間隔が設定されている。
前記間隙幅Rは、図9の(e)及び(f)に示すように、コネクタ側内壁172の切欠部190のスリット幅Pよりも長く(P<R)なるように形成されている。
前記間隙距離Sは、ケーブル110の弾性変形を考慮して、ケーブル110の外径(又は管状カバー111の外径)よりも、僅かに短いものに設定してもよく、また、挿通しやすさの作業性を考慮して、その外径よりも僅かに長いものに設定してもよい。
前記間隙距離Sは、ケーブル110が管状カバー111を有さない場合には、管状カバー111で覆われていない4本の被覆電線112の束を通し得る最小の距離となるように形成してもよい。
なお、開口側内壁171の間隙幅Rは、開口部140の前記開口幅より、小さくなるように形成されてもよい。これにより、ケーブル110における前記幅方向の移動が、基板ケース100の外部から内部に向かって、開口部140の幅と、間隙幅Rと、スリット幅Pとの三箇所で徐々に小さくなるように制限される。すなわち、開口部140と、開口側内壁171の間隙180と、コネクタ側内壁172の切欠部190とにより、外部からケーブル110が前記幅方向に移動させられる距離(変位量)が、開口部140から開口側内壁171の間隙180、この間隙180から切欠部190へと、段階的に減少する。このように、外部操作によるケーブル110の変位量を、より段階的に減少させることができる、一種の緩衝機能のようなものを基板ケース100に持たせることができる。したがって、ケーブル110の途中や、前記接続部分等の特定の一箇所に応力が集中することがさらに抑えられる。その結果として、通常、最も破断しやすく、損傷しやすい箇所である前記接続部分の破断や損傷がさらに抑えられる。
(目視確認部161)
ケース蓋部材160には、図10に示すように、サブ基板92のサブ基板側コネクタ132に略相対する領域に透明部材からなる目視確認部161が形成されている。この目視確認部161は、同一板厚であって突起や段差等のない平板状の透明樹脂からなる部分であり、サブ基板ケース102の外部からサブ基板側コネクタ132の周辺の視認性を良好なものとしているものである。特に、サブ基板側コネクタ132に接続状態のサブ用ケーブル側コネクタ122の接続部分が外部から見やすくなっている。
(係止部220)
サブ基板ケース102には、図4及び図7に示すように、開口部140からサブ基板ケース102外部へ出したケーブル110の途中を引っ掛けるための係止部220が設けられている。この係止部220は、ケーブル110を係止可能に形成されている。
前記係止部220は、図12に示すように、サブ基板ケース102の縁部において、外側表面から凹んだ凹部230と、この凹部230の一部から基板ケース100の外側表面と連続するように突出する突出片240とを備えている。この突出片240は、ケーブル110を係止させる際、弾性変形可能に形成されている。前記凹部230の底面231には、ケーブル110を係止させる際、図13に示すように、ケーブル110の一部を逃がすため、表裏に開口する孔232が設けられている。そして、ケーブル110が突出片240に引っ掛けられた状態で、凹部230の内部にケーブル110が入れられると、ケーブル110の一部が、突出片240により、凹部230の孔232の内部に向かって押し込まれるように形成されている。
前記サブ基板ケース102のケース蓋部材160には、図7及び図14に示すように、開口部140から外部に出したケーブル110の端部に設けられたメイン用ケーブル側コネクタ121を仮止め状態とするために係合させる仮止め部200が設けられている。このメイン用ケーブル側コネクタ121は、サブ基板ケース102が筐体11の側板11bに固定された際に、仮止め部200から引き抜いて、図15に示すように、筐体11の背板11dに配置されているメイン基板ケース101のメイン基板91に設けたメイン基板側コネクタ131に接続される。
前記仮止め部200は、サブ基板ケース102の外周面のうち、サブ基板ケース102内部に収納するサブ基板ケース102の表裏面に対して垂直方向となる面に形成されている。具体的には、仮止め部200は、図14及び図15に示すように、サブ基板ケース102が筐体11の左側の側板11bに固定された際、正面側の面に形成されている。さらに、この仮止め部200は、サブ基板ケース102内部に収納するサブ基板ケース102の表裏面に対し垂直方向に向かって開口している。具体的には、仮止め部200は、図14及び図15に示すように、サブ基板ケース102が筐体11の左側の側板11bに固定された際、左側の側板11bから右側の側板11bに向かって開口している。そして、この仮止め部200は、全体形状が略枡状に形成されている。したがって、この仮止め部200は、メイン用ケーブル側コネクタ121の先端が、図16に示すように、サブ基板92の表裏面に対して垂直方向に差し込まれることによって、仮止め状態となる。また、図17に示すように、メイン用ケーブル側コネクタ121が仮止め部200からサブ基板92の表裏面に対して垂直方向に引き抜かれることにより、メイン用ケーブル側コネクタ121が仮止め部200から取り外され、仮止め状態が解消される。
(内壁170等による主に不正行為対策に関する作用及び効果)
本実施の形態によれば、図10に示すように、開口部140と、サブ基板側コネクタ132とは、平面視で異なる位置に形成されている。そして、開口部140とサブ基板側コネクタ132との間には、ケース蓋部材160からサブ基板92に向かって突出するとともに開口部140と基板側コネクタ130との間を隔てる内壁170(開口側内壁171及びコネクタ側内壁172)が設けられている。このため、開口部140からワイヤ等の異物がサブ基板ケース102内部に差し込まれても、内壁170により、そのワイヤ等の侵入が遮られる可能性が高くなる。これにより、開口部140から挿入された異物がサブ基板側コネクタ132へ到達する可能性が低くなる。
その結果として、いわゆるぶら下がりゴト等のゴト行為(不正行為)が防止される可能性が高くなり、ケーブル側コネクタ120及びケーブル110を利用した、不正アクセスが防止される可能性が高くなる。
また、開口部140付近においてケーブル110が滞留したり、蛇行すると、そのような状態のケーブル110により、開口部140付近の視界が著しく遮られるおそれがある。開口部140と、サブ基板側コネクタ132とは、図10に示すように、平面視で異なる位置にあるため、サブ基板側コネクタ132の周囲が、そのような開口部140を通るケーブル110の滞留等により、ケース蓋部材160の外部からの視認性が著しく低下させられるようなことがなく、良好な視認性が維持される。
また、開口側内壁171の間隙180は、図11に示すように、開口側内壁171の先端縁173とサブ基板92の表面との間、すなわち、サブ基板92の表面側に形成されている。ここで、異物の挿入経路となり得る間隙180が、開口部140の外側から近くの浅い位置に形成されていると、ワイヤ等の異物が容易に挿入される可能性がある。しかし、本実施の形態のように、間隙180が、サブ基板92の表面側、すなわち、開口部140の外側から奥深い位置に形成されていることで、ワイヤ等の異物の挿入や、操作がより困難なものになる。これにより、不正アクセスが防止される可能性が高くなる。
開口側内壁171は、コネクタ側内壁172に比べて、より開口部140の近くにあって、開口部140からの異物の侵入をまず最初に防止するべく、侵入される空間を小さくしているものである。その結果として、開口側内壁171は、ケーブル110を挿通する開放孔を、間隙180により確保しつつ、開口側内壁171からサブ基板側コネクタ132側への異物の侵入を防止している。
ここで、開口側内壁171の間隙幅Rを、間隙距離Sと同様に、ケーブル110が通り得る最小限の幅、たとえば、そのケーブル110の径(具体的には、管状カバー111の外径)と同一寸法にする。このようにすると、間隙180の狭い範囲にケーブル110が拘束され、外部からケーブル110が動かされたときに、拘束されたケーブル110の特定箇所に応力が集中してしまい、ケーブル110の破損や断線の原因となる。そこで、この開口側内壁171の間隙幅Rは、図9の(e)(f)に示すように、コネクタ側内壁172の切欠部190のスリット幅Pよりも長く(P<R)なるように形成されている。これにより、開口部140からサブ基板ケース102の外部に出したケーブル110が動かされても、開口側内壁171の先端縁173に沿ってサブ基板92の表面と平行方向への動き(図9(f)の正面から向かって左右方向、図11の紙面と垂直方向)に対しては、ケーブル110が広い可動範囲の中を移動させられることで支障なく対応可能となる。その結果、そのようなケーブル110の動きに対して、ケーブル110の一部に応力が集中することを抑えて、ケーブル110の破損や断線等を減らすことが可能となる。
そのため、本実施の形態によれば、図11に示すように、開口側内壁171は、サブ基板側コネクタ132から開口部140までの最短距離となる仮想直線よりも、その先端縁173がサブ基板92側に位置するように形成されている。この開口側内壁171があることにより、サブ基板側コネクタ132に接続されたサブ用ケーブル側コネクタ122からのケーブル110が、開口部140まで最短距離となるように1本の直線状に配置されることはなく、開口側内壁171の先端縁173とサブ基板92の表面との間を通されて迂回した状態に配置される。このため、開口部140から外部へ出されたケーブル110が、外部から引き出される軸方向に引っ張られると、ケーブル110は開口側内壁171の先端縁173に当接して折れ曲がることになる。そのようになると、開口側内壁171の先端縁173と、ケーブル110の表面との間の摩擦力により、開口側内壁171の先端縁173にケーブル110が引っ掛かる。これにより、そのケーブル110の接続部分に対して、ケーブル110を介して、外部から引っ張られる力が直接、加えられることが抑えられる。また、その力が加えられても、途中の先端縁173との摩擦力により、最終的に接続部分に加えられる力の大きさが軽減される。その結果として、外部からケーブル110に加えられる力が直接、サブ用ケーブル側コネクタ122に加わってしまうことが抑えられ、外部からの不正操作による断線等の状況が発生する可能性が低くなる。
これにより、ケーブル110に外部から加えられる力が、サブ基板側コネクタ132、サブ用ケーブル側コネクタ122、ケーブル110及びそれらの各接続部分の特定の一箇所に集中して加わらないような、一種の緩衝機能をサブ基板ケース102に持たせることができる。
なお、本実施の形態によれば、図5及び図8に示すように、上記内壁170に加えて、開口部140の周縁には、サブ基板92に向かって突出する四角枠169が形成されている。このため、サブ基板側コネクタ132側の方向だけでなく、開口部140から、サブ基板側コネクタ132以外の方向に対して異物が侵入することが防止される可能性を高くすることができる。また、この四角枠169を設けたことで、この四角枠169の領域内の空間を、余分の長さのケーブル110を撓めて収納するケーブル収納部として利用することもできる。その際にも、そのケーブル収納部は四角枠169で周囲と遮断されているため、収納するケーブル110が、その周囲に実装された電子部品や配線と接触して、両者が破損したり、干渉し合うようなことを回避することが可能となる。さらに、開口部140に相対するサブ基板92の表面は、非回路領域94を形成しているため、収納したケーブル110がサブ基板92上の配線や電子部品と接触して不都合を発生させることが抑えられる。
本実施の形態に係るサブ基板ケース102は、サブ基板側コネクタ132の接続端子面133(図10参照)が、ケース蓋部材160側に向くように配置されている。そして、このサブ基板ケース102には、接続端子面133を視認可能な透明部材からなる目視確認部161が形成されている。これにより、遊技機10内部を確認する者は、接続端子面133にサブ用ケーブル側コネクタ122が適正に接続されているか否を、ケース蓋部材160側の目視確認部161を介して、外部から見ることができる。
そして、サブ基板側コネクタ132に接続されたサブ用ケーブル側コネクタ122からのケーブル110は、図11に示すように、コネクタ側内壁172の切欠部190と、開口側内壁171の間隙180とを介して、サブ基板92の表面側に向かって案内されている。このため、サブ用ケーブル側コネクタ122からのケーブル110が、滞留したり、蛇行等して、サブ用ケーブル側コネクタ122付近に留まってしまうような状況が発生しない。これにより、サブ用ケーブル側コネクタ122と、ケーブル110との接続部分が、蛇行等したケーブル110により、透明部材からなるケース蓋部材160側からの視界が著しく遮られてしまうことがない。これにより、遊技機10内部の検査や確認をする者が、ケーブル110の蛇行等により視界が著しく遮られることなく、目視確認部161を介して、その接続部分を外部から目で見て、異常の有無を確認することができる。
本実施の形態によれば、開口部140からコネクタ側内壁172に至る部分は、サブ基板92の表面のうち、部品及び配線のいずれも配置されていない非回路領域94(図3及び図5参照)に設けられている。これにより、開口部140からワイヤ等の異物が差し込まれても、差し込まれた部分のサブ基板92の表面には、部品及び配線のいずれも配置されておらず、部品や、配線に対して、直接、ショートさせる等の不正操作が行われるようなことが防止される。
なお、コネクタ側内壁172から基板側コネクタ130に至る部分も、非回路領域94に設けられるようにしてもよい。これにより、ケーブル110が、サブ基板92の表面側に蛇行してサブ基板92の表面に接触しても、ケーブル110自身の接触により、サブ基板92の配線や部品等が傷つけられるような不具合の発生が回避される。
本実施の形態によれば、図8及び図10に示すように、サブ基板側コネクタ132は、開口部140よりも平面視で基板ケース100の周縁側、具体的には、基板ケース100に収納されるサブ基板92の周縁側に形成されている。これにより、サブ基板92の中央側に、サブ基板側コネクタ132を除いた他の主要な電子部品や配線を集中して配置することができ、サブ基板92上の回路を配線距離の短い効率的なものとすることができる。
(係止部220及び仮止め部200等による主に取付作業性向上に関する作用及び効果)
本実施の形態によれば、図7に示すように、メイン用ケーブル側コネクタ121が、サブ基板ケース102の仮止め部200に係合可能に形成されている。これにより、開口部140からサブ基板ケース102外部へ出されたケーブル110が、開口部140から長く垂れ下がらずに短く収まった状態となる。その結果として、取付作業や取外し作業等の交換作業のスペースを広く有効にとることができて、取り付け時の作業環境が良好なものになる。また、筐体11に固定されていないサブ基板ケース102を搬送するような場合、メイン用ケーブル側コネクタ121を仮止め部200に係合させた状態で、サブ基板ケース102が搬送される。このため、搬送時に、メイン用ケーブル側コネクタ121が、周囲の部材にぶつかって、メイン用ケーブル側コネクタ121自身や周囲の部材が損傷するようなことが防止される。これにより、搬送時のメイン用ケーブル側コネクタ121や周囲部材が保護され、取扱いが容易となる。また、メイン用ケーブル側コネクタ121は、搬送時に、仮止め部200に係合させた状態となるので、搬送時のメイン用ケーブル側コネクタ121を保護するための特別な保護カバー等が不要となる。これにより、部品数を減少させることができ、コストダウンを図ることができる。
本実施の形態によれば、図7に示すように、ケーブル110の長さは、ケーブル110を開口部140から係止部220に係止させた後、この係止部220から折り返して、仮止め部200で仮止めするのに充分な長さとなるように形成されている。
本実施の形態によれば、図4に示すように、形状が相違することにより、サブ用ケーブル側コネクタ122は、開口部140を挿通させることができ、メイン用ケーブル側コネクタ121は、開口部140を挿通させることができない。したがって、作業手順として、作業者は、先に、サブ用ケーブル側コネクタ122を、ケース蓋部材160の外側から開口部140を通した状態(図5参照)としてから、そのサブ用ケーブル側コネクタ122を、サブ基板ケース102内のサブ基板側コネクタ132に接続する。このような作業手順において、作業者が、メイン基板側コネクタ131に取り付けるべきメイン用ケーブル側コネクタ121を、誤って、サブ基板側コネクタ132に接続させようとしても、メイン基板側コネクタ131を開口部140に挿通させることができない。このため、そのような誤った取付手順が実行されることが未然に防止される。これにより、取付作業性の向上を図ることができるとともに、そのような誤作業による基板側コネクタ130やケーブル側コネクタ120の破損が防止される。
突出片240が弾性変形可能であるため、この突出片240が、この突出片240の周囲に係止させたケーブル110を、凹部230の孔232の内部方向に、押さえつけることが可能となる。これにより、係止させたケーブル110が係止部220から簡単に外れるようなことが防止される。このように、突出片240が弾性変形可能であり、底面231に孔232が設けられているため、ケーブル110の径が、有る程度、大きいものに対しても係止部220に係止され得る。これにより、係止可能なケーブル110の径の許容範囲が広くなる。
これに対し、本実施の形態によれば、仮止め部200は、基板ケース100の内部のサブ基板92の表裏面に対して垂直方向(図14に示すようにサブ基板ケース102が取り付けられている場合の左方向)にメイン用ケーブル側コネクタ121が差し込まれることによって、仮止め可能となるように形成されている。これに加えて、仮止め部200は、基板ケース100の外周面のうち、収納しているサブ基板92の表裏面に対して垂直方向となる面(具体的には、図14のようにサブ基板ケース102が取り付けられている場合の正面)に形成されている。さらに、仮止め部200は、サブ基板92の表裏面に対し垂直方向に向かって開口している。このため、筐体11に取り付けられていない全体形状が直方体状のサブ基板ケース102だけを平積みするような場合、仮止め部200が邪魔になることなく、メイン用ケーブル側コネクタ121の差し込み方向(仮止め部200の開口が向いている方向)に沿って、複数のサブ基板ケース102を積み重ねることが可能となる。このようにサブ基板ケース102が積み重ねられた場合、仮止め部200にメイン用ケーブル側コネクタ121が差し込まれた状態の上から、次のサブ基板ケース102が重ねられることになる。その場合、メイン用ケーブル側コネクタ121が、仮止め部200から垂直方向に外れようとしても、次に積み重ねられたサブ基板ケース102により上からメイン用ケーブル側コネクタ121が押さえつけられる。このため、メイン用ケーブル側コネクタ121が仮止め部200から脱落することが防止される。本実施の形態に係る基板ケース100は、サブ基板ケース102が積み重ねられた状態で、保管や搬送が行われても、仮止め部200からメイン用ケーブル側コネクタ121が脱落し難くなるように形成されているとともに、サブ基板ケース102が設置される時には、容易に抜けやすい程度で、メイン用ケーブル側コネクタ121が保持されるように形成されている。
本実施の形態によれば、図13に示すように、ケーブル110の略全長にわたって、4本の被覆電線112が束ねられた状態で管状カバー111により覆われている。これにより、ケーブル110が保護され、ケーブル110に対する不正行為が防止される。また、管状カバー111で覆われたケーブル110が、係止部220に係止可能に形成されているため、係止された箇所の断線等が防止される。また、ケーブル110は、複数の被覆電線が管状カバー111で1本に束ねられている。このため、取扱いが便利であり、配線作業が容易である。
(その他)
本実施の形態によれば、サブ基板92に対する不正行為の発生を抑えることができるため、メイン基板91からサブ基板92へ出力される遊技者の利益(出玉)に影響する演出情報、たとえば、ARTゲーム(アシストリプレイタイムゲーム)等の情報が不正取得される可能性を低くすることができる。
また、遊技機10としては、スロットマシンに限らず、パチンコ機等の他の種類の遊技を行う遊技機10でもよい。本実施の形態に記載した内容は、不正行為がなされるおそれのある遊技機10全般の基板ケース100に適用することができる。
11a 底板 11b 側板
11c 天板 11d 背板
12a 上パネル 12b 下パネル
13 図柄表示窓 14 前扉
16s シングルベットスイッチ 16m マックスベットスイッチ
17 精算スイッチ 18 メダル投入口
19 操作部 20 制御装置
21 遊技制御装置 22 演出制御装置
30 スタートスイッチ 32 メダル払出口
33 メダル受け皿 40 回転リール
41 図柄表示手段 50 ストップスイッチ
60 リールユニット 65 貯留払い出し手段
66 報知手段 67 スピーカー
68 表示装置 69 報知ランプ
90 基板 91 メイン基板
92 サブ基板 93 回路領域
94 非回路領域 95 配線領域
100 基板ケース 101 メイン基板ケース
102 サブ基板ケース 105 ハーネス
110 ケーブル 111 管状カバー
112 被覆電線 120 ケーブル側コネクタ
121 メイン用ケーブル側コネクタ 122 サブ用ケーブル側コネクタ
130 基板側コネクタ 131 メイン基板側コネクタ
132 サブ基板側コネクタ 133 接続端子面
140 開口部 150 ケース本体部材
160 ケース蓋部材 161 目視確認部
169 四角枠 170 内壁
171 開口側内壁 172 コネクタ側内壁
173 先端縁 174 上壁
175 下壁 176 奥壁
180 間隙 R 間隙幅
S 間隙距離 190 切欠部
191 スリット P スリット幅
Q スリット距離 200 仮止め部
220 係止部 230 凹部
231 底面 232 孔
240 突出片 241 先端膨出部
242 段部
Claims (10)
- 外部との電気的な接続を行うケーブルの一方の端部が接続された基板を内部に収納する基板ケースであって、
前記ケーブルの他方の端部を前記基板ケース外部へ出すための開口部が設けられ、
前記ケーブルは、その一方の端部が前記基板に接続された状態で前記基板ケース内にあるとともに、前記開口部から外部へ出されている他端側にケーブル側コネクタが設けられ、
前記基板ケースには、前記ケーブルの他方の端部に設けられた前記ケーブル側コネクタを仮止め状態とするために係合させる仮止め部が設けられていることを特徴とする基板ケース。 - 前記基板ケースには、前記開口部から前記基板ケース外部へ出した前記ケーブルの途中を引っ掛けるための係止部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の基板ケース。
- 前記ケーブル側コネクタは、前記基板ケースが遊技機内の所定位置に固定された際に、前記基板ケース外に配置されている他の基板の基板側コネクタに接続されるものであり、
前記係止部から前記仮止め部までの距離は、前記基板ケースが遊技機内の所定位置に固定された際、前記係止部から他の基板の前記基板側コネクタまでの距離より長くなるように形成されていることを特徴とする請求項2記載の基板ケース。 - 前記ケーブルの長さは、前記ケーブルを前記開口部から前記係止部に係止させた後、この係止部から折り返して前記仮止め部で仮止めするのに充分な長さとなるように形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の基板ケース。
- 前記係止部は、
前記基板ケースの外側表面から凹んだ凹部と、
この凹部の一部から前記基板ケースの外側表面と連続するように突出する突出片とを備え、
前記突出片は、弾性変形可能に形成され、
前記凹部の底面には、表裏に開口する孔が設けられ、
前記ケーブルが前記突出片に引っ掛けられた状態で、前記凹部の内部に前記ケーブルが入れられると、前記ケーブルの一部が、前記突出片により、前記凹部の前記孔の内部に向かって押し込まれるように形成されていることを特徴とする請求項2から4までのいずれか1項に記載の基板ケース。 - 前記仮止め部は、前記基板ケースの外周面のうち、前記基板ケース内部に収納する前記基板の表裏面に対して垂直方向となる面に形成されるとともに、
前記基板ケース内部に収納する前記基板の表裏面に対し垂直方向に向かって開口していることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の基板ケース。 - 前記ケーブルは、可撓性を有する管状カバーで覆われように形成され、
前記開口部は、この管状カバーで覆われた前記ケーブルを挿通可能に形成され、
前記係止部は、この管状カバーで覆われた前記ケーブルを係止可能に形成されていることを特徴とする請求項2から6までのいずれか1項に記載の基板ケース。 - 前記基板ケース内部の前記基板は、前記ケーブルの一方の端部を接続するための基板側コネクタを有し、
前記ケーブルには、両方の端部にケーブル側コネクタが設けられるとともに、そのうちの一方の端部のケーブル側コネクタが前記基板ケース内部の前記基板側コネクタに接続され、前記ケーブルの他方の端部は、前記基板ケース外部に出ており、
前記基板ケースは、前記基板を表裏から覆うケース本体部材及びケース蓋部材を備え、
前記開口部は、前記ケース蓋部材に形成され、
前記開口部と、前記基板側コネクタとは、平面視で異なる位置に形成され、
前記開口部と前記基板ケース内部の前記基板側コネクタとの間には、前記ケース蓋部材から前記基板ケース内の前記基板に向かって突出するとともに前記開口部と前記基板ケース内部の前記基板側コネクタとの間を隔てるための内壁が設けられていることを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の基板ケース。 - 前記内壁として、前記基板側コネクタに隣接するコネクタ側内壁が設けられ、
前記コネクタ側内壁には、前記基板ケース内の前記基板側コネクタに接続する前記ケーブル側コネクタからの前記ケーブルを、挿通させるための切欠部が設けられていることを特徴とする請求項8記載の基板ケース。 - 前記コネクタ側内壁と前記開口部との間には、前記ケース蓋部材から前記基板に向かって突出するとともに前記コネクタ側内壁と前記開口部との間を隔てるための開口側内壁が設けられ、
この開口側内壁の先端縁と前記基板の表面との間には、前記ケーブルを通し得る間隙が形成され、
この間隙の前記先端縁から前記基板の表面までの距離は、前記切欠部が前記基板の表面から垂直方向に切り欠かれた距離よりも短くなるように形成されていることを特徴とする請求項9記載の基板ケース。
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