JP2013063559A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッドカバーによるヘッド保護効果を減少させることなく、記録ヘッド装着時における記録ヘッドの相対移動範囲を十分に確保することを課題とする。
【解決手段】キャリッジ10に装着された記録ヘッド20のノズル面21における副走査方向両側に位置する副走査方向カバー部12Bを備えたヘッドカバー12は、ノズル面よりも突出するように構成されており、副走査方向における位置決め用に設けられた記録ヘッド上の位置基準面とキャリッジ上の位置基準面とが互いに当接するまでの記録ヘッドをキャリッジに対して相対移動させたときに、この相対移動とともにヘッドカバーがキャリッジに対して相対移動するように構成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像形成装置として使用可能なインクジェット記録装置に関するものである。
この種のインクジェット記録装置としては、主に、プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機などの製品として利用される。インクジェット記録装置は、記録ヘッドから画像記録媒体に対してインク滴を吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用される場合がある。)を行う。画像記録媒体とは、紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、画像を構成するインク滴等の液体あるいはトナー等の固体が付着可能なものを意味し、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称されることがある。
インクジェット記録装置とは、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の画像記録媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味する。ここでいう「画像形成」には、文字や図形等の意味を持つ画像を画像記録媒体に付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を画像記録媒体に付与すること(単に液滴を画像記録媒体に着弾させること)も含まれる。また、インクとは、所謂インクに限るものではなく、吐出されるときに液体となるものであれば特に限定されるものではなく、例えばDNA試料、レジスト、パターン材料なども含まれる液体の総称として用いる。更に、画像とは、平面に付与されるものに限らず、立体物に付与されるもの、あるいは、立体物自体を造形して形成される像も含まれる。
インクジェット記録装置の記録ヘッドは、一般に、インク滴を吐出するノズルと、ノズルが連通する圧力室と、圧力室内のインクを加圧する圧電素子などの電気機械変換素子あるいはヒータなどの電気熱変換素子からなる圧力発生手段とを備えている。インクジェット記録装置は、圧力発生手段によって圧力室内のインクを加圧することによって記録ヘッドのノズルからインク滴を吐出させ、画像記録媒体上に画像を形成する。インクジェット記録装置には、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型のインクジェット記録装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型のインクジェット記録装置とがある。シリアル型のインクジェット記録装置は、画像記録媒体に画像を形成する1個あるいは複数個の記録ヘッドを、画像記録媒体の搬送方向に対して交差する方向に往復移動するキャリッジ上に搭載する。
特許文献1には、シリアル型のインクジェット記録装置が開示されている。このインクジェット記録装置は、記録ヘッドがキャリッジに対して着脱自在な構造となっている。キャリッジに対して記録ヘッドを着脱自在な構成とすることは、製造時における組立性の向上によるコスト低減、あるいは、ユーザーによる記録ヘッド交換時におけるアプライアンス性の向上に寄与する。また、このインクジェット記録装置は、ノズルを搭載した記録ヘッド上のFPC(Flexible Printed Circuits)の周縁部に被記録媒体(画像記録媒体)の折れ曲がった部分が引っ掛かって、FPCが剥がれるなど記録ヘッドの故障が発生するのを防止する目的で、キャリッジ上に2つのヘッド保護板を備えている。これらの2つのヘッド保護板は、主走査方向におけるFPCの両端部近傍にそれぞれ設けられており、そのヘッド保護板の表面がFPCの表面よりも突出するように構成されている。これにより、画像形成時にキャリッジを走査したときに、その走査方向(主走査方向)の前方に画像記録媒体の折れ曲がった部分が存在していても、その折れ曲がった部分はヘッド保護板に当接して、FPCには当接せず、記録ヘッドの故障発生が防止される。
ところが、上記特許文献1に記載のインクジェット記録装置では、記録ヘッドのノズル面に対してヘッド保護板が主走査方向側にしか設けられておらず、副走査方向側には設けられていなかった。そのため、例えば副走査方向から見たときに山型となるような折れ曲がり部分が画像記録媒体に存在すると、キャリッジの走査中に、その折れ曲がり部分の頂点がヘッド保護板を乗り越えた後にFPCの表面(記録ヘッドのノズル面)に接触し得ることが、本発明者らの研究により判明した。このように画像記録媒体の折れ曲がり部分が記録ヘッドのノズル面に接触する事態が発生すると、そのノズル面に付着しているインクが画像記録媒体上に付着して印刷品質を低下させるといった不具合や、記録ヘッドの故障を誘発させるといった不具合などが発生する。
本発明者らは、鋭意研究の結果、このような不具合を防止するためには、ヘッド保護板のようなヘッド保護部材を、記録ヘッドのノズル面に対して主走査方向側だけでなく副走査方向側にも設けることが有効であることを見出した。しかしながら、記録ヘッドのノズル面に対して主走査方向側と副走査方向側にヘッド保護部材を設け、ヘッド保護部材でノズル面の四方を囲うように構成すると、次のような新たな問題が発生することが判明した。
インクジェット記録装置の印刷品質を確保するためには、記録ヘッドのノズルから吐出されるインク滴を画像記録媒体に高い位置精度で着弾させる必要がある。そして、記録ヘッドがキャリッジに対して着脱自在なインクジェット記録装置においては、記録ヘッドの装着時に記録ヘッドのノズルをキャリッジに対して高い精度で位置決めできることが要求される。着脱自在な記録ヘッドのノズルをキャリッジに対して高い精度で位置決めする方法としては、記録ヘッドに設けた位置基準面とキャリッジに設けた位置基準面とが当接した状態でキャリッジに記録ヘッドを装着する方法が一般的である。以下の説明では、これらの位置基準面が副走査方向の位置決め用のものである場合を例に挙げて説明するが、主走査方向の位置決め用のものである場合でも同様である。
このような装着方法を実現するためには、記録ヘッドの装着時に、記録ヘッドの位置基準面がキャリッジの位置基準面に向かうように、キャリッジに対して記録ヘッドが副走査方向へ相対移動できるように構成する必要がある。このとき、キャリッジ上に設けられたヘッド保護部材が記録ヘッドのノズル面に対して副走査方向側に設けられていると、そのヘッド保護部材が当該相対移動の邪魔となる。そのため、記録ヘッドの相対移動範囲が制限されてしまい、記録ヘッドを相対移動させる動作に支障を来し、記録ヘッドをキャリッジに適切に装着させることが困難となるという問題が発生する。
一方、記録ヘッドのノズル面の副走査方向両側に配置される2つのヘッド保護部材の間隔を広げれば、記録ヘッドを相対移動させる動作に支障を来さないほどの十分な相対移動範囲を確保することも可能である。しかしながら、この場合、各ヘッド保護部材とノズル面との距離が遠くなってしまう。ヘッド保護部材とノズル面との距離が遠くなると、ヘッド保護部材によるヘッド保護効果が減少し、ノズル面に画像記録媒体の折れ曲がり部分が接触する可能性が高まるという問題が発生する。
なお、上述した問題は、ヘッド保護部材を記録ヘッドのノズル面に対して主走査方向側及び副走査方向側に設けた場合に限らず、記録ヘッド着脱時に記録ヘッドの位置基準面がキャリッジの位置基準面に向かうように記録ヘッドが相対移動する方向にヘッド保護部材が存在する場合には、同様に生じ得る問題である。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ヘッド保護部材によるヘッド保護効果を減少させることなく、記録ヘッド装着時における記録ヘッドの相対移動範囲を十分に確保することができるインクジェット記録装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、インクを吐出する記録ヘッドと、上記記録ヘッドを着脱自在に搭載して画像記録媒体の搬送方向と交差する方向に沿って移動するキャリッジとを備え、上記記録ヘッドを上記キャリッジへ装着する際、該記録ヘッドを該キャリッジに対して相対移動させることにより該記録ヘッドに形成された位置基準面と該キャリッジに形成された位置基準面とを当接させて固定し、これにより当該相対移動の方向における該キャリッジに対する該記録ヘッドの位置決めを行うインクジェット記録装置において、上記キャリッジに装着された記録ヘッドのノズル面における上記相対移動の方向の両側に位置するように上記キャリッジ上に配置され、該ノズル面よりも突出したヘッド保護部材を有し、上記ヘッド保護部材は、上記記録ヘッドの位置基準面と上記キャリッジの位置基準面とが当接するまでの該記録ヘッドの相対移動とともに移動可能なように、該キャリッジに対して該相対移動の方向へ移動自在に支持されていることを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッド装着時に記録ヘッドの位置基準面とキャリッジの位置基準面とを当接させるために記録ヘッドをキャリッジに対して相対移動させる際、その記録ヘッドの相対移動とともにヘッド保護部材もキャリッジに対して相対移動することができる。よって、記録ヘッドを相対移動させる際に、ヘッド保護部材が当該相対移動の邪魔となって記録ヘッドの相対移動範囲が制限されるような事態の発生が抑制される。その結果、当該相対移動の方向におけるノズル面の両側に配置された2つのヘッド保護部材の間隔を狭くすることが可能となり、ヘッド保護部材による所望のヘッド保護効果を確保できる。
以上、本発明によれば、ヘッド保護部材によるヘッド保護効果を減少させることなく、記録ヘッド装着時における記録ヘッドの相対移動範囲を十分に確保することができるという優れた効果が得られる。
実施形態におけるインクジェット記録装置の内部構造を模式的に示す斜視図である。 同インクジェット記録装置の内部構造を主走査方向から見たときの側面図である。 同インクジェット記録装置の記録ヘッドの構成部材を示す分解斜視図である。 同記録ヘッドを鉛直方向斜め下側から見たときの外観斜視図である。 同記録ヘッドが装着された状態のキャリッジを鉛直方向斜め下側から見たときの外観斜視図である。 同キャリッジに取り付けられているヘッドカバーの斜視図である。 同記録ヘッドが装着された状態のキャリッジを、ヘッドカバーを取り外した状態で、鉛直方向斜め下側から見たときの外観斜視図である。 同記録ヘッドがキャリッジに装着される前の状態におけるキャリッジ及び記録ヘッドを鉛直方向斜め下側から見たときの斜視図である。
以下、本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の内部構造を模式的に示す斜視図である。
図2は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の内部構造を主走査方向から見たときの側面図である。
本実施形態のインクジェット記録装置100には、その装置本体内部に、主走査方向へ移動可能なキャリッジ10が設けられている。このキャリッジ10には、記録ヘッド20が着脱自在に搭載されており、また、記録ヘッド20へインクを供給するインクカートリッジ30も搭載されている。また、インクジェット記録装置100には、装置本体の下方に、多数枚の用紙(画像記録媒体)101を積載可能な給紙カセット41(或いは給紙トレイでもよい。)が設けられている。また、本実施形態のインクジェット記録装置100には、用紙Pを手差しで給紙するための手差しトレイ42も設けられている。この手差しトレイ42を図示の状態から正面側(図2中左側)へ開倒することで、手差しトレイからも用紙Pを給送可能となっている。給紙カセット41や手差しトレイ42から給送される用紙Pは、それぞれの搬送路を経由して、キャリッジ10が配置された印字機構部へと搬送され、その印字機構部において記録ヘッド20から吐出されるインクによって画像が記録される。その後、画像が記録された用紙Pは、背面側(図2中右側)に設けられた排紙トレイ43へ排紙される。
印字機構部は、図示しない側板(図2中前後方向の装置内部の両端部に配置された板部材)に横架したガイド部材である主ガイドロッド101及び従ガイドロッド102によって、キャリッジ10を主走査方向へ摺動自在に保持している。キャリッジ10には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する各色のノズル群(インク吐出口群)を備えた記録ヘッド20が着脱自在に搭載されている。各色のノズル群は、色ごとに、主走査方向と交差する方向へ配列されてノズル列を形成している。記録ヘッド20は、各色ノズルが形成されているノズル面が鉛直方向下方に向くように、キャリッジ10に装着される。
また、キャリッジ10には、記録ヘッド20に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ30が着脱自在に搭載されている。インクカートリッジ30は、上方に大気と連通する大気口、下方には記録ヘッド20へインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力により記録ヘッド20へ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。なお、本実施形態では、単一の記録ヘッド20に複数色のインク吐出用のノズルを設けた構成であるが、色ごとに個別の記録ヘッドを設けた構成であってもよい。
本実施形態において、キャリッジ10は、背面側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド101に摺動自在に嵌装され、正面側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド102に摺動自在に載置している。また、主走査モータ103で回転駆動される駆動プーリ104と従動プーリ105との間にはタイミングベルト106が張架されており、このタイミングベルト106上にキャリッジ10が固定されている。これにより、主走査モータ103の正逆回転により、キャリッジ10を主ガイドロッド101及び従ガイドロッド102に沿って、主走査方向へ往復移動(走査)することができる。
また、本実施形態では、給紙カセット41にセットした用紙Pを記録ヘッド20の下方側に搬送するために、給紙カセット41から用紙Pを分離給装する給紙ローラ44及びフリクションパッド45と、用紙Pを案内するガイド部材46と、給紙された用紙Pを反転させて搬送する搬送ローラ47と、搬送ローラ47の周面に押し付けられる搬送コロ48と、この搬送コロ48からの用紙Pの送り出し角度を規定する先端コロ49とが設けられている。搬送ローラ47は、副走査モータ107によってギヤ列を介して回転駆動される。
キャリッジ10の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ47から送り出された用紙Pは、記録ヘッド20の下方側で用紙Pを案内する用紙ガイド部材である印写受け部材50上を搬送され、記録ヘッド20の下方を通過する。この印写受け部材50の用紙搬送方向下流側には、用紙Pを排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ51と、この搬送コロ51に対向配置される拍車52とが設けられており、さらに用紙Pを排紙トレイ43に送り出す排紙ローラ53,54と、排紙経路を形成するガイド部材55,56とが配設されている。
画像記録時には、キャリッジ10を主走査方向へ移動させながら、画像信号に応じて記録ヘッド20を駆動することにより、停止状態の用紙Pにインク滴を吐出して1行分の画像を記録し、用紙Pを所定量搬送後に次の行の記録を行う。記録終了信号または用紙Pの搬送方向後端が印字機構部の記録領域に到達した信号を受けることにより、画像記録動作を終了させ、用紙Pを排紙する。
また、本実施形態には、図1に示すように、キャリッジ10の移動方向(主走査方向)一端側の記録領域を外れた位置に、記録ヘッド20の吐出不良を回復する処理等を行うための回復装置110が配置されている。回復装置110は、キャッピング手段と、吸引手段と、クリーニング手段であるワイパ部材とを有している。キャリッジ10は、印字待機中には、回復装置110との対向位置へ移動し、キャッピング手段によって記録ヘッド20のノズル面がキャッピングされる。これにより、ノズルを湿潤状態に保つことができ、ノズル内のインクが乾燥することによる吐出不良を防止することができる。また、連続画像記録動作の途中などに画像記録と関係しないインクを回復装置110で吐出(空吐出)することにより、すべての吐出口のインク粘度を一定に保ち、安定した吐出性能を維持することができる。また、吐出不良が発生した場合などには、キャッピング手段で記録ヘッド20のノズルをキャッピングして密封し、チューブを通して吸引手段でノズルからインクとともに気泡等を吸い出す処理を行う。また、ノズル面に付着したインクやゴミ等は、クリーニング手段であるワイパ部材により除去する処理も行う。これらの処理を実行することで吐出不良の回復を図る。吸引されたインクは、装置本体下部に設置した図示しない廃インク溜に排出され、廃インク溜の内部のインク吸収体に吸収保持される。
次に、本実施形態の記録ヘッド20の内部構造について説明する。
図3は、記録ヘッド20の構成部材を示す分解斜視図である。
図3に示すように、記録ヘッド20は、インク滴を吐出する複数のノズル(インク吐出口)が配置されたノズル板24Aと、ノズルにインクを供給する複数の個別液室が形成され、各個別液室を加圧する振動板上に下部電極、圧電体、上部電極から構成される電気機械変換素子が形成された個別流路基板24Bと、各個別液室にインクを供給する複数個の共通流路基板24C〜24Eと、共通液室内の流体残留振動を抑制するダンパ部材24F,24Gとから構成された記録ヘッドチップ24を備えている。ノズル板24Aの外面側がノズル面21となる。
ノズル板24Aには、複数個のノズルが配列されたノズル列が計4列形成されており、各ノズル列は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色に対応している。また、記録ヘッド20には、各ノズル列に対応した電気機械変換素子とインク供給経路が形成されていて、1つの記録ヘッド20によって4色分のインクを吐出できる構成となっている。本実施形態における電気機械変換素子は、後述するゾルゲル法を用いた成膜方式および半導体プロセスによって形成されており、電気機械変換素子の高密度化を容易に行うことが可能である。このような電気変換素子としては、ベンド方式を用いて駆動される圧電素子を好適に利用できる。
ゾルゲル法とは、非特許文献1に開示されているように、金属アルコキシド等の金属有機化合物を溶液系で加水分解、重縮合させて金属−酸素−金属結合を成長させ、最終的に焼結することにより完成させる無機酸化物の作製方法であり、ゾルゲル法により成膜される圧電体材料として、具体的には、酢酸鉛、イソプロポキシドジルコニウム、イソプロポキシドチタンを出発材料にし、これらの出発材料を、共通溶媒としてのメトキシエタノールに溶解させたチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系の材料を好適に用いることができるものである。
なお、各個別液室(圧力室)内のインクの圧力を上昇させる昇圧手段としては、このような電気機械変換素子を用いたものに限らず、広く公知のものを使用することができる。
図4は、記録ヘッド20を鉛直方向斜め下側から見たときの外観斜視図である。
本実施形態における記録ヘッド20上は、各ノズルからインクを吐出するための電気機械変換素子を駆動させる記録ヘッドチップ24がベースプレート23上に設けられている。記録ヘッド20は、ベースプレート23と図示しないインクカートリッジとをハウジング25によって保持している。また、記録ヘッド20には、キャリッジ10に設けられた図示しないコネクタと電気的に接続される複数の電気パッドを具備するコネクタ基板26と、このコネクタ基板26を介して伝達される記録画像に応じた電気信号を記録ヘッドチップ24のパッド部へ伝達するFPC27とが設けられている。
記録画像に応じてインクジェット記録装置の本体制御部から伝達される電気信号がコネクタ基板26及びFPC27を介して記録ヘッドチップ24上の電気機械変換素子に伝達される。これにより、電気機械変換素子が駆動して電気信号が振動板の機械振動に変換される。そして、振動板の機械振動により個別液室内のインクが加圧され、ノズルからインク滴が吐出される。図4に示すように、記録ヘッドチップ24やFPC27の厚みは数十μm程度の薄い部材であり、機械的強度が非常に弱い脆い構造となっているが、本実施形態においては、後述するように、これらの記録ヘッドチップ24やFPC27は、ヘッドカバー12によって保護されていて、用紙Pの接触や回復装置110のワイパ部材の接触が生じないような構造が採用されている。よって、インクジェット記録装置の信頼性が高い。
次に、本実施形態のキャリッジ10及び記録ヘッド20の構成について、更に詳述する。
図5は、記録ヘッド20が装着された状態のキャリッジ10を鉛直方向斜め下側から見たときの外観斜視図である。
図6は、キャリッジ10に取り付けられているヘッドカバー12の斜視図である。
図7は、記録ヘッド20が装着された状態のキャリッジ10を、ヘッドカバー12を取り外した状態で、鉛直方向斜め下側から見たときの外観斜視図である。
本実施形態のキャリッジ10は、キャリッジ10に設けられたガイドロッド嵌合部11を、インクジェット記録装置100の装置本体に配置された主ガイドロッド101に挿通することで、主ガイドロッド101に摺動自在に支持されている。本実施形態のキャリッジ10には、図5に示すように、記録ヘッド20のノズル面の四方を囲うように、ヘッド保護部材としてのヘッドカバー12が設けられている。このヘッドカバー12の底面には、記録ヘッド20のノズル面21を露出させるための開口部12aが設けられており、その開口部12aから記録ヘッド20のノズル面21が露出する。ただし、記録ヘッド20のノズル面よりもヘッドカバー12の外面の方が突出するように構成されている。
ヘッドカバー12は、キャリッジ10の移動方向(主走査方向)における記録ヘッド20のノズル面の両側に近接又は隣接して配置される主走査方向カバー部12Aと、主走査方向と交差する用紙Pの搬送方向(副走査方向)における記録ヘッド20のノズル面の両側に近接又は隣接して配置される副走査方向カバー部12Bとから構成されている。このように、主走査方向及び副走査方向のいずれの方向についても、ヘッドカバー12の各カバー部12A,12Bが記録ヘッド20のノズル面21に近接配置されているので、用紙Pにどのような折れ曲がり部分が生じていても、当該折れ曲がり部分をヘッドカバー12の各カバー部12A,12Bで押さえ込むことができ、当該折れ曲がり部分が記録ヘッド20のノズル面21に接触するのを防止できる。
特に、ヘッドカバー12の副走査方向カバー部12Bが用紙Pの搬送方向(副走査方向)における記録ヘッド20のノズル面の両側に近接配置されることで、副走査方向カバー部12B間の距離(副走査方向距離)を狭くできる。その結果、用紙Pの搬送方向(副走査方向)において記録ヘッド20の両側に配置される用紙押さえ部材である先端コロ49及び拍車52の距離(副走査方向距離)も狭くできる。よって、先端コロ49と拍車52との間の用紙部分すなわち記録ヘッド20の下方に位置する用紙部分が浮き上がるのを効果的に抑制することができる。
本実施形態のヘッドカバー12は、副走査方向(記録ヘッド20の装着時に記録ヘッド20をスライドさせる方向:装着スライド方向)に沿ってスライド移動自在にキャリッジ10上に取り付けられている。ヘッドカバー12をキャリッジ10に取り付ける場合、ヘッドカバー12に設けられた4つの取り付け足部12b(図6参照)を、これに対応するように設けられたキャリッジ10の取り付け孔部10b(図7参照)に挿入する。これにより、ヘッドカバー12の取り付け足部12bの先端に形成された鉤部が、キャリッジ10の底面内壁に引っ掛かって、ヘッドカバー12がキャリッジ10に取り付けられる。キャリッジ10の取り付け孔部10bの副走査方向(装着スライド方向)長さは、ヘッドカバー12の取り付け足部12bの副走査方向(装着スライド方向)長さよりも長く形成されている。これにより、キャリッジ10に取り付けられたヘッドカバー12は、取り付け足部12bの長尺方向すなわち副走査方向に沿って、スライド移動が可能に構成されている。
図8は、記録ヘッド20がキャリッジ10に装着される前の状態におけるキャリッジ10及び記録ヘッド20を鉛直方向斜め下側から見たときの斜視図である。なお、図8では、説明のため、ヘッドカバー12を取り外した状態を示してある。
キャリッジ10の上面は、記録ヘッド20を出し入れするための上面開口部10aが形成されている。なお、図8では、説明のため、キャリッジ10の上面開口部10aの縁部分の一部をハッチングで示してある。通常の使用状態では、インクカートリッジ30を保持する図示しないカートリッジホルダによって上面開口部10aが閉じられる。キャリッジ10に対して記録ヘッド20を装着する際には、まず、カートリッジホルダを開いた後、キャリッジ10の上面開口部10aから記録ヘッド20を鉛直方向上側から真下に下ろすようにして挿入する。
記録ヘッド20の主走査方向側面(図8中前後方向の側面)には、各側面にそれぞれ2つずつガイドピン22が設けられている。一方、キャリッジ10の主走査方向内壁面(図8中前後方向の内壁面)には、記録ヘッド20の各ガイドピン22に対応するように、4つのガイド溝13が形成されている。なお、図8においては、1つのガイド溝13についてだけ破線で示してあり、他のガイド溝については図示を省略してある。記録ヘッド20をキャリッジ10へ挿入する際には、記録ヘッド20の各ガイドピン22をキャリッジ10の各ガイド溝13に入り込むようにして、キャリッジ10の上面開口部10aから記録ヘッド20を鉛直方向上側から真下に下ろす。これにより、記録ヘッド20は、ガイド溝13にガイドされながら、記録ヘッド20のノズル面21がキャリッジ10の底面開口部10cから僅かに突出する位置(挿入完了位置)まで挿入される。
記録ヘッド20には、副走査方向におけるキャリッジ10に対する位置決め基準となる2つの位置基準面23aが形成されている。記録ヘッド20の位置基準面23aは、ノズルが形成されたベースプレート23上に形成されている。このように、ノズルが形成されている部材(ベースプレート23)と同じ部材に位置基準面23aを形成することで、キャリッジ10に対するノズルの位置精度が高く、ノズルから吐出されるインク滴の用紙Pへの着弾位置精度が良好に確保される。
記録ヘッド20を挿入完了位置までキャリッジ10へ挿入したとき、この位置基準面23aがキャリッジ10の底面開口部10cから飛び出た箇所に位置する。一方、キャリッジ10の底面には、記録ヘッド20の各位置基準面23aに対応する2つの位置基準ピン14が設けられている。挿入完了位置まで挿入された記録ヘッド20を装着スライド方向(副走査方向に沿って主ガイドロッド101側)へスライド移動させることにより、記録ヘッド20の各位置基準面23aがそれぞれ位置基準ピン14の位置基準面14aに当接する。
挿入完了位置まで挿入された記録ヘッド20が装着スライド方向へスライド移動できるように、ガイド溝13の下端部には装着スライド方向へ延びる横長孔部13aが形成されている。挿入完了位置まで挿入された記録ヘッド20を記録ヘッド20の各位置基準面23aがキャリッジ10の各位置基準面14aに当接するまで装着スライド方向へスライド移動させると、記録ヘッド20のガイドピン22が横長孔部13aによって上下方向から挟持され、キャリッジ10に対する記録ヘッド20の鉛直方向への移動がロックされる。本実施形態の横長孔部13aは、キャリッジ10の壁部を貫通するように形成されているので、ガイドピン22が横長孔部13aによってロックされた状態であるかどうかを外部から視認できるようになっている。
記録ヘッド20のガイドピン22が横長孔部13aによって上下方向から挟持されることで、位置基準面23a,14a同士が当接した状態で記録ヘッド20がキャリッジ10に仮止めされる。この仮止め状態から図示しないカートリッジホルダを閉じると、その閉じる動作に連動してカートリッジホルダに設けられた押さえ部が記録ヘッド20を装着スライド方向へ押す。そして、カートリッジホルダを完全に閉じた状態にすると、位置基準面23a,14a同士が当接した状態で記録ヘッド20がキャリッジ10にロックされ、副走査方向における記録ヘッド20のキャリッジ10に対する位置決めが完了する。
ここで、本実施形態においては、記録ヘッド20を挿入完了位置までキャリッジ10に挿入すると、キャリッジ10の底面に取り付けられたヘッドカバー12の内部に記録ヘッド20が嵌り込み、記録ヘッド20のノズル面21がヘッドカバー12の開口部12aから露出する。ヘッドカバー12は、図示しない付勢手段によりヘッドカバー12を装着スライド方向とは逆方向への付勢を常時受けており、記録ヘッド20が挿入完了位置まで挿入されたときに、その記録ヘッド20がちょうどヘッドカバー12の内部に入り込む箇所に位置している。そして、本実施形態では、上述したように、ヘッドカバー12が装着スライド方向へスライド移動可能な状態でキャリッジ10に取り付けられているので、ヘッドカバー12の内部に嵌り込んだ記録ヘッド20を装着スライド方向へスライド移動させると、ヘッドカバー12も記録ヘッド20と一緒に上記付勢手段の付勢力に抗して装着スライド方向へスライド移動する。
位置基準面23a,14a同士が当接した状態で記録ヘッド20がキャリッジ10にロックされると、上記付勢手段の付勢力によってヘッドカバー12が副走査方向に沿って記録ヘッド20に押さえ付けられる。これにより、ヘッドカバー12もロックされる。
本実施形態においては、記録ヘッド20の構成部材であるベースプレート23の位置基準面23aとキャリッジ10の位置基準面14aとが露出しないように、キャリッジ10の底面開口部10cから突出した記録ヘッド20の突出部分がヘッドカバー12によって覆われている。したがって、本実施形態のヘッドカバー12は、ノズル面21のインク払拭を行うワイパ部材が位置基準面14a,23aに接触するのを防止する機能や、ノズルからインクを吐出した際に発生するインクミストが位置基準面14a,23aに付着するのを防止する機能など、インク等の異物が位置基準面14a,23aに付着するのを防止する機能を果たしている。このように本実施形態のヘッドカバー12により、位置基準面14a,23aにインク等の異物が付着するのが抑制される結果、位置基準面14a,23a間に異物が介在することによる位置決め精度の低下を防止できる。
ヘッドカバー12を形成する材料としては、インクが付着し難く、溶剤耐性のあるものが好適である。このような材料としては、比較的表面エネルギーの低い材料が望ましく、具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素含有樹脂、あるいは無機材料表面にフッ素含有樹脂やシリコーン樹脂を成膜したものが挙げられ、これらを適宜選択することができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
インクを吐出する記録ヘッド20と、上記記録ヘッド20を着脱自在に搭載して用紙P等の画像記録媒体の搬送方向(副走査方向)と交差する方向(主走査方向)に沿って移動するキャリッジ10とを備え、上記記録ヘッド20を上記キャリッジ10へ装着する際、該記録ヘッド20を該キャリッジ10に対してスライド移動等により相対移動させることによって該記録ヘッド20に形成された位置基準面23aと該キャリッジ10に形成された位置基準面14aとを当接させて固定(ロック)し、これにより当該相対移動の方向(副走査方向)における該キャリッジ10に対する該記録ヘッド20の位置決めを行うインクジェット記録装置100において、上記キャリッジ10に装着された記録ヘッド20のノズル面21における上記相対移動の方向(副走査方向)の両側に位置するように上記キャリッジ10上に配置され、該ノズル面21よりも突出した副走査方向カバー部12B等のヘッド保護部材を有し、上記ヘッド保護部材は、上記記録ヘッド20の位置基準面23aと上記キャリッジ10の位置基準面14aとが当接するまでの該記録ヘッド20の相対移動とともに移動可能なように、該キャリッジ10に対して該相対移動の方向へ移動自在に支持されていることを特徴とする。
これによれば、記録ヘッド装着時に記録ヘッド20の位置基準面23aとキャリッジ10の位置基準面14aとを当接させるために記録ヘッド20をキャリッジ10に対して相対移動させる際、その記録ヘッド20の相対移動とともにヘッドカバー12等のヘッド保護部材もキャリッジ10に対して相対移動することができる。よって、記録ヘッド20を相対移動させる際に、ヘッド保護部材が当該相対移動の邪魔となって記録ヘッド20の相対移動範囲が制限されるような事態の発生が抑制される。その結果、当該相対移動の方向におけるノズル面の両側に配置された2つのヘッド保護部材(副走査方向カバー部12B)の間隔を狭くすることが可能となり、ヘッド保護部材による所望のヘッド保護効果を確保できる。
(態様B)
態様Aにおいて、上記相対移動の方向は、上記キャリッジ10の移動方向(主走査方向)と交差する方向である。
これによれば、主走査方向と交差する方向(副走査方向)から見たときに山型となるような折れ曲がり部分が用紙P等の画像記録媒体に存在していても、その折れ曲がり部分が記録ヘッド20のノズル面21に接触することを抑制できる。
(態様C)
態様A又はBにおいて、上記キャリッジ10に装着された記録ヘッド20のノズル面21における上記相対移動の方向(副走査方向)に対して直交する方向(主走査方向)の両側に位置するように上記キャリッジ10上に配置され、該ノズル面よりも突出した主走査方向カバー部12A等の第2のヘッド保護部材を有することを特徴とする。
これによれば、キャリッジ10の走査中に、その走査方向前方に画像記録媒体上の折れ曲がり部分が存在していても、その折れ曲がり部分が記録ヘッド20のノズル面21に接触することを抑制できる。
(態様D)
態様A乃至Cのいずれかの態様において、上記記録ヘッド20の位置基準面23aと上記キャリッジ10の位置基準面14aとが当接するまでの該記録ヘッド20の相対移動とともに移動したヘッド保護部材を固定するカートリッジホルダ等のヘッド保護部材固定手段を有することを特徴とする。
これによれば、キャリッジ10の走査中にヘッド保護部材のガタツキを抑えることができる。
(態様E)
態様A乃至Dのいずれかの態様において、上記キャリッジ10の底面に上記記録ヘッド20のノズル面21を露出させる底面開口部10c等の開口部が形成されており、上記記録ヘッド20のノズル面21が上記キャリッジ10の底面の開口部10cに露出する仮位置決め箇所まで該記録ヘッド20を鉛直方向上方から下方へ案内するガイドピン22及びガイド溝13等のヘッド装着案内手段を有し、上記ヘッド装着案内手段により上記仮位置決め箇所まで案内された記録ヘッド20を上記相対移動の方向(副走査方向)へ移動させることにより該記録ヘッド20の位置基準面23aと上記キャリッジ10の位置基準面14aとが当接するように構成したことを特徴とする。
一般的なインクジェット記録装置では、キャリッジに対しては鉛直方向上方からアクセスするのが容易であるので、本態様Eによれば、キャリッジに対する記録ヘッド20の着脱作業が容易となる。
(態様F)
態様A乃至Eのいずれかの態様において、上記ヘッド保護部材は、上記キャリッジ10よりもインクが付着しにくい材料で形成されていることを特徴とする。
ヘッド保護部材は、キャリッジ10に対して相対移動可能に構成されるものであり、キャリッジ10とは別部材で構成されるので、ヘッド保護部材とキャリッジ10は、それぞれの機能に合わせた適切な材料で個別に形成することができる。キャリッジ10は、走査中でも記録ヘッド20やインクカートリッジ等をしっかりと支持できるような剛性の高さが求められる一方、ヘッド保護部材はキャリッジ10ほどの剛性は求められない。他方、ヘッド保護部材が画像記録媒体に接触した際に画像記録媒体を汚してしまう等の不具合が生じるので、ヘッド保護部材はインクが付着しにくい材料で形成されることが望まれる。本態様Fによれば、ヘッド保護部材が画像記録媒体に接触した際に画像記録媒体を汚してしまう等の不具合を抑制できる。
(態様G)
態様Fにおいて、上記ヘッド保護部材は、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素含有樹脂のいずれかを用いて形成されていることを特徴とする。
これによれば、ヘッド保護部材にインクが付着するのをより好適に抑制することができる。
(態様H)
態様A乃至Gのいずれかの態様において、上記記録ヘッド20は、ノズルからインクを吐出するために該ノズルに連通した個別液室等の圧力室内のインクの圧力を上昇させる昇圧手段として、電気機械変換素子を用いることを特徴とする。
これによれば、高精度なインク吐出制御が可能となる。
(態様I)
態様Hにおいて、上記電気機械変換素子は、ベンド方式を用いて駆動される圧電素子であることを特徴とする。
これによれば、より簡易な構成で高精度なインク吐出制御が可能となる。
(態様J)
態様H又はIにおいて、上記電気機械変換素子は、ゾルゲル法を用いて製造されたものであることを特徴とする。
これによれば、電気機械変換素子を好適に製造できる。
10 キャリッジ
10a 上面開口部
10b 取り付け孔部
10c 底面開口部
11 ガイドロッド嵌合部
12 ヘッドカバー
12A 主走査方向カバー部
12B 副走査方向カバー部
12a 開口部
12b 足部
13 ガイド溝
13a 横長孔部
14 位置基準ピン
14a 位置基準面
20 記録ヘッド
21 ノズル面
22 ガイドピン
23 ベースプレート
23a 位置基準面
24 記録ヘッドチップ
25 ハウジング
26 コネクタ基板
30 インクカートリッジ
49 先端コロ
52 拍車
100 インクジェット記録装置
101 主ガイドロッド
102 従ガイドロッド
110 回復装置
特開2004−066785号公報
K. D. Budd, S. K. Dey, D. A. Payne, Proc. Brit. Ceram. Soc. 36, 107 (1985)

Claims (10)

  1. インクを吐出する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドを着脱自在に搭載して画像記録媒体の搬送方向と交差する方向に沿って移動するキャリッジとを備え、
    上記記録ヘッドを上記キャリッジへ装着する際、該記録ヘッドを該キャリッジに対して相対移動させることにより該記録ヘッドに形成された位置基準面と該キャリッジに形成された位置基準面とを当接させて固定し、これにより当該相対移動の方向における該キャリッジに対する該記録ヘッドの位置決めを行うインクジェット記録装置において、
    上記キャリッジに装着された記録ヘッドのノズル面における上記相対移動の方向の両側に位置するように上記キャリッジ上に配置され、該ノズル面よりも突出したヘッド保護部材を有し、
    上記ヘッド保護部材は、上記記録ヘッドの位置基準面と上記キャリッジの位置基準面とが当接するまでの該記録ヘッドの相対移動とともに移動可能なように、該キャリッジに対して該相対移動の方向へ移動自在に支持されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1のインクジェット記録装置において、
    上記相対移動の方向は、上記キャリッジの移動方向と交差する方向であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項1又は2のインクジェット記録装置において、
    上記キャリッジに装着された記録ヘッドのノズル面における上記相対移動の方向に対して直交する方向の両側に位置するように上記キャリッジ上に配置され、該ノズル面よりも突出した第2のヘッド保護部材を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置において、
    上記記録ヘッドの位置基準面と上記キャリッジの位置基準面とが当接するまでの該記録ヘッドの相対移動とともに移動したヘッド保護部材を固定するヘッド保護部材固定手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置において、
    上記キャリッジの底面に上記記録ヘッドのノズル面を露出させる開口部が形成されており、
    上記記録ヘッドのノズル面が上記キャリッジの底面の開口部に露出する仮位置決め箇所まで該記録ヘッドを鉛直方向上方から下方へ案内するヘッド装着案内手段を有し、
    上記ヘッド装着案内手段により上記仮位置決め箇所まで案内された記録ヘッドを上記相対移動の方向へ移動させることにより該記録ヘッドの位置基準面と上記キャリッジの位置基準面とが当接するように構成したことを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置において、
    上記ヘッド保護部材は、上記キャリッジよりもインクが付着しにくい材料で形成されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 請求項6のインクジェット記録装置において、
    上記ヘッド保護部材は、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素含有樹脂のいずれかを用いて形成されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置において、
    上記記録ヘッドは、ノズルからインクを吐出するために該ノズルに連通した圧力室内のインクの圧力を上昇させる昇圧手段として、電気機械変換素子を用いることを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 請求項8のインクジェット記録装置において、
    上記電気機械変換素子は、ベンド方式を用いて駆動される圧電素子であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 請求項8又は9のインクジェット記録装置において、
    上記電気機械変換素子は、ゾルゲル法を用いて製造されたものであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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