JP6683951B2 - 液体を吐出する装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を吐出する装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、及びこれらの複合機等の画像形成装置としては、例えば、液体吐出ヘッドまたは液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置(インクジェット記録装置)が知られている。
オンデマンド型のインクジェット記録技術としては、インクを充填した液室の壁の一部に振動板を設け、圧電アクチュエータ等により振動板を変位させ液室内の体積を変化させて圧力を高めインクを吐出する方式や、液室内に通電によって発熱する発熱体を設けて、発熱体の発熱により生じる気泡によって液室内の圧力を高め、インクを吐出する方式が広く知られている。
このようなインクジェット記録技術は、家庭用等の低価格のインクジェットプリンタのみならず、大判のポスター、看板などの産業用途の画像形成にも広く応用されてきている。また近年、画像形成速度の高速化の要求に対応し、装置の多ノズル化、駆動周波数の高周波数化が進められている。
インクジェット記録技術においては、インク吐出の際に画像形成に寄与しないインクミストが発生するという問題があるが、高速化に伴って、このインクミスト発生の問題が顕著になっている。
発生したインクミストは、装置内に拡散し、駆動系を制御するセンサ等に付着して故障の原因となることがある。また、装置内に収容されている被記録媒体(用紙等)にインクミストが付着して印刷品質が損なわれることがある。
このようなインクミスト発生による弊害に対し、気流を使ってミストを装置内に拡散させない方法(例えば、特許文献1参照)や、電界でミストを誘導する方法(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
しかしながら、液体吐出ヘッド(記録ヘッド)が往復走査しながら画像形成する方式のインクジェット記録装置では、装置内に形成される空気の流れが複雑であるため、ミストを完全に制御することは困難である。
これに対し、液体吐出ヘッド近傍にミストを吸引する吸引口(ノズル)を設け、発生したミストの回収効率を向上させる方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特許文献3には、インクミストをいち早くトラップすることで、装置内部を浮遊するインクミストを減らし、装置内部が汚されるのを防止するための技術として、インク吐出口の近傍にあり周囲の雰囲気を吸入する吸入口と、該吸入口から吸入した雰囲気を吸引手段に導く流路とを有するインクジェットプリントヘッドとこれを備えるインクジェット記録装置が開示されている。
しかしながら、液体ミストを吸引する手段においては、経時で吸引した液体ミストが堆積して吸着性能が低下してしまうという問題がある。さらに、堆積したミストが被記録媒体上に落下するなどして画像品質を低下させるおそれがある。
そこで本発明は、装置内で発生する液体ミストを吸引する手段の吸引性能低下を防止するとともに、良好な画像品質を維持可能な液体を吐出する装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る液体を吐出する装置は、被記録媒体に液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に往復移動するヘッド移動手段と、装置本体内の空気を吸引する吸引手段と、前記キャリッジの移動方向端部に設けられ、吸引口を前記液体吐出ヘッドの吐出口近傍に有する吸引ダクトと、を備え、前記吸引ダクトは、前記吸引手段へ接続される流路を備えるダクト本体と、前記キャリッジの移動方向に前記液体吐出ヘッドから離れた側の面の少なくとも一部を構成し、前記ダクト本体に対して着脱可能であるカバー部材と、吸引された液体ミストの堆積を防止する堆積防止手段と、を有することを特徴とする液体を吐出する装置である。
本発明によれば、装置内で発生する液体ミストを吸引する手段の吸引性能低下を防止するとともに、良好な画像品質を維持可能な液体を吐出する装置を提供することができる。
本発明の液体を吐出する装置の構成の一例を示す概略図であり、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は上面図である。 本発明の液体を吐出する装置が備える液体吐出ヘッドの一例を示す概略図である。 図1(A)の矢印A方向から見た液体吐出ヘッドのノズル面側を示す概略図である。 図1(B)のB−B断面図である。 図4の円E部分の拡大図において、液体ミストが吸気ダクトに吸気される状態を示す模式図である。 主走査方向から見たミスト吸引ダクトを示す説明図である。 吸引された液体ミストの堆積を模式的に示す説明図である。 吸引口側から見たミスト吸引ダクトの構成を示す模式図である。 ミスト吸引ダクトの一例を示す斜視図である。 ミスト吸引ダクトの一例を示す斜視図である。 ミスト吸引ダクトの一例を示す斜視図である。 堆積防止手段の一例を示す断面模式図である。 堆積防止手段の一例を示す断面模式図である。 堆積防止手段の一例を示す断面模式図である。 クリーニング手段を備える構成を示す側面図である。
以下、本発明に係る液体を吐出する装置について、図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本願において、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて、液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置は、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、「液体を吐出する装置」としては他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液をノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
本発明の液体を吐出する装置は、被記録媒体に液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に往復移動するヘッド移動手段と、装置本体内の空気を吸引する吸引手段と、前記キャリッジの移動方向端部に設けられ、吸引口を前記液体吐出ヘッドの吐出口近傍に有する吸引ダクトと、を備える。
前記吸引ダクトは、前記吸引手段へ接続される流路を備えるダクト本体と、前記キャリッジの移動方向に前記液体吐出ヘッドから離れた側の面の少なくとも一部を構成し、前記ダクト本体に対して着脱可能であるカバー部材と、吸引された液体ミストの堆積を防止する堆積防止手段と、を有する。
本発明の実施形態における液体を吐出する装置の概略構成について図1を参照して説明する。
図1は本実施形態における液体を吐出する装置としてのインクジェットプリンタの内部の主要構成を説明するための概略図であり、図1(A)は正面図、図1(B)は側面図、図1(C)は上面図を示している。このインクジェットプリンタは、液体としてインクを吐出し、被記録媒体としての用紙8に画像を形成する。
装置本体100の内部の本体フレーム30には左右の側板123L、123Rが立てて設けられている。側板123L、123Rに横架したガイド部材であるガイドロッド122と、本体フレーム30に配置された後フレーム128に取り付けられたガイドレール124とで、主走査移動手段であるキャリッジ120を主走査方向(ガイドロッド長手方向)に摺動自在に保持している。ヘッド移動手段を構成するキャリッジ120は、モータとタイミングベルトなどの走査機構によってガイドロッド122の長手方向(主走査方向)に移動走査される。
キャリッジ120には、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の液体を吐出する1又は複数の液体吐出手段としての液体吐出ヘッド1(以下、「ヘッド1」という。)が搭載されている。ヘッド1は、複数の液体吐出口(ノズル)を主走査方向と交叉する方向に配列し、液体吐出方向を下方に向けて装着している。
ここで、ヘッド1は、図2に示すように発熱体基板2と液室形成部材3から構成され、発熱体基板2に形成された供給路を介して共通流路7及び液室(個別流路)6に順次供給される液体を吐出する。ヘッド1は、発熱体4の駆動による液体の膜沸騰により吐出圧を得るサーマル方式のものであり、液室6内の吐出エネルギー作用部(発熱体部)への液体の流れ方向とノズル5の開口中心軸とを直角となしたサイドシューター方式の構成のものである。
なお、液体吐出ヘッドとしては、圧電素子を用いて振動板を変形させ、また、静電力で振動板を変形させて吐出圧を得るものなど様々な方式があり、いずれの方式のものも本実施形態に係る装置に適用することができる。
キャリッジ120の下方では画像が形成される用紙8が主走査方向と直交する副走査方向に搬送される。図1(B)に示すように、用紙8は、搬送ローラ125と押えコロ126で挟持されて画像形成領域に向けて搬送され、印写ガイド部129に送られる。
そして、主走査方向へのキャリッジ120の走査とヘッド1からの液体吐出とを画像データに基づいて適切なタイミングで同調させ、用紙8に1バンド分(走査幅分)の画像を形成する。1バンド分の画像形成が完了した後、副走査方向に用紙8を所定量送り、前述と同様の記録動作を行う。
これらの動作を繰り返し行い、1ページ分の画像形成を行う。
一方、ヘッド1の上部には吐出する液体を一時的に貯留するための液体収容室が形成されたヘッドタンク101が一体的に接続される。ここで「一体的」とは、ヘッド1とヘッドタンク101がチューブ、管等で接続されることも含んでおり、どちらも一緒にキャリッジ120に搭載されているという意味である。
装置本体100には、液体カートリッジ76が着脱自在に装着される。液体カートリッジ76に貯留されている液体は、送液ポンプによって液体供給チューブ16を介してヘッドタンク101に液体が送液される。
また、主走査方向で画像形成領域の範囲外(例えば、待機位置)には、ヘッド1のメンテナンスや印刷待機中などに動作する維持回復装置31が配置されている。
維持回復装置31は、ヘッド1のノズルから液体を吸引したり、待機中などにノズル面を覆ってノズルを保湿、保護するキャップ32を備えている。キャップ32には、吸引ポンプ、廃液チューブ33が接続されており、ヘッド1から液体を吸引してノズルの目詰まりを回復できるようになっている。また、このノズルから吸引を行った後、ノズル面に付着した液体を払拭してノズルにメニスカスを形成するワイパー部材も備えられる。
装置本体100の底部には被記録媒体である用紙8を収容する媒体収容手段である給紙カセット110が着脱可能に装着される。給紙カセット110が装置本体100にセットされると、最上部の紙が適正な力で給紙ローラ119に押し当てられるようになっている。用紙8は1枚ずつ送り出され、搬送ガイド117で案内されて印写ガイド部129に搬送される。画像形成後、用紙8は排紙コロ127で支持され、排紙ガイド118に案内されて排紙口115から装置外部に排出され、伸縮自在の排紙トレー116に積載される。
また、図1(B)、図1(C)に示すように、装置本体100の内部における上部、ここでは、給紙カセット110の装着方向に対向する壁面の上部には、装置本体100の内部の空気を吸引する吸引手段である吸引ファン50が取り付けられている。吸引ファン50を回転駆動することにより、装置本体100の内部の空気を外部に排出する向きの気流が発生する。
吸引ファン50の上流側には、フィルタ51、排気ダクト54、ミスト吸引チューブ55、流路接続部材57を介して吸引ダクト(以下、「ミスト吸引ダクト」という)56が接続されている。
ヘッド1からの液体吐出によって生じる液体ミストは、気流によって、ミスト吸引ダクト56、流路接続部材57、ミスト吸引チューブ55、排気ダクト54を介してフィルタ51に誘導されて捕集され、装置本体100の内部での拡散が低減される。
なお、本実施形態においては、吸引手段として吸引ファン50を備えているが、これに限定されずエアーポンプ等であってもよい。この場合、排気ダクト54はなくてもよい。
また、図1においては吸引ファン50の排気を装置の外部に排出する構成としているが、装置内のミストの支障のないエリアに排出して空気を機内循環する構成とすることもできる。
ミスト吸引ダクト56は、キャリッジ120の主走査方向の両側面に備えられており、ヘッド1のノズル面と同一の高さで印写ガイド部129に対向して開口している。ミスト吸引ダクト56は、ヘッド1のノズル近傍に設けられている。
なお、本実施形態において、説明の便宜上、ミスト吸引ダクト56の開口面とノズル面とが段差を有して配置されている態様を記載しているが、実際にはミスト吸引ダクト56の開口面とノズル面とは同一の高さであることが好ましい。
図1(A)の矢印Aで示す向きから見たヘッド1の投影図を図3に示す。ミスト吸引ダクト56の開口は略矩形状で、ヘッド1の記録幅よりも長く開口している。
次に本実施形態における液体を吐出する装置について、図4〜図8を参照して説明する。図4は図1(B)におけるBB断面であり、ヘッド1が矢印C方向に移動しながら液体を吐出して用紙8に画像を形成している時の画像形成部を模式的に示すものである。
印字の際、ノズルからは用紙8に着弾して画像形成に寄与する主滴dの他に、主滴dより吐出速度が小さく用紙に着弾しない液体ミストMが発生する。液体ミストMは、空気抵抗を受けて急速に吐出時の速度を失い、ヘッド1と用紙8の間の空間の気流に流されて移動する。
液体ミストMの挙動について図5〜図7を参照して説明する。図5は、図4上の円Eで示す部分の液体ミストMを回収する回収部近傍の拡大模式図である。
図5〜図7において、ヘッド1は矢印C方向に移動しているので、ヘッド1の下部には矢印Dで示す気流が形成され、液体ミストMは矢印D方向に流れる(図5(A)参照)。
本実施形態においては、ヘッド1に隣接してミスト吸引ダクト56が備えられているので、ヘッド1で発生した液体ミストMが随時ミスト吸引ダクト56の開口部の直下に移動するため(図5(B)参照)、液体ミストMを吸引することができる(図5(C)参照)。
画像形成を長時間行うことにより、ミスト吸引ダクト56の内部には、吸引された液体ミストが堆積する不具合が生じる。
図6は主走査方向から見たミスト吸引ダクト56を示す図である。
液体ミストの堆積について評価を行った結果、ミスト吸引ダクト56の内側面のうち、キャリッジ120から遠い側の面(図5(C)中、Fで示す面)にミストが多く付着し、図6の一点鎖線Gで示す部分に特に集中して液体ミストが付着することが判明した。また、図7に模式的に示すように、ミスト吸引ダクト56の開口部には、棘状のミスト堆積物Hが成長することがわかった。
このような液体ミストの堆積は、装置内で発生する液体ミストを吸引する手段の吸引性能を低下させ、装置の耐久性を低下させる。さらに、ミスト堆積物が被記録媒体上に落下した場合は、画像不良の原因となり、画像品質を低下させるおそれがある。
る。
これに対し本実施形態の液体を吐出する装置は、図8に示すようにミスト吸引ダクト56を分割構造とし、液体ミストで汚れやすい部位をカバー部材59で構成し、そのカバー部材を着脱容易な構成としたので、カバー部材59を容易に交換することができる。
ミスト吸引ダクト56を構成するダクト本体58及びカバー部材59の例を、図9、図10及び図11に示す。図9(A)、図10(A)及び図11(A)はミスト吸引ダクト56の斜視図であり、図9(B)、図10(B)及び図11(B)はダクト本体58及びカバー部材59の分解斜視図である。
図9及び図10に示すミスト吸引ダクト56では、ダクト本体58は側面に孔部58aまたは溝部58bを有し、カバー部材59はダクト本体58の側面に形成された孔部58aまたは溝部58bに対して嵌合する嵌合部59a、59bを有する。
図9のミスト吸引ダクト56は、カバー部材59が弾性変形可能なフィルム状部材からなり、側面に設けられた突起状の嵌合部59aをダクト本体58に形成された孔部58aに差し込んで嵌合させて固定する。カバー部材59をフィルム状部材で構成することにより、組立が容易となり、コストを低く抑えることができる。
図10のミスト吸引ダクト56は、カバー部材59が板バネ状の部材からなり、嵌合部59bをダクト本体58に形成された溝部58bに嵌合させて固定する。嵌合部59bと溝部58bの嵌合は、スナップフィットとすることができる。
カバー部材59の材料を金属にすると、カバー部材59に通電可能となり、気流だけでなく電界によっても液体ミストをカバー部材59に回収することができる。そして、液体ミストの付着により汚れた場合には、容易に交換することができる。
図11に示すミスト吸引ダクト56では、ダクト本体58は、キャリッジ120の移動方向に液体吐出ヘッド1から離れた側の面に、カバー部材59を案内するガイド溝58cを有し、カバー部材59はガイド溝58cに沿ってスライド移動可能に取り付けられる。
図11の例では、カバー部材59は、上端に幅方向に突出する突起59dを有し、ダクト本体58の上端面に設けられた切欠部58dに係止されている。このような構成にすることで、液体を吐出する装置(画像形成装置)の上方からカバー部材59にアクセス可能となり、着脱等の操作を容易に行うことができる。
上述の例では、ダクト本体58及びカバー部材59で構成されたミスト吸引ダクト56をキャリッジ120の端部に配置しているが、キャリッジ120にミスト吸引流路を形成し、ダクト本体58をキャリッジ120と一体的に形成することも可能である。
吸引ダクト56のダクト本体58をヘッド移動手段と一体に形成することにより、部品点数が減少し、部品コストや組立コストを低減することができる。また、キャリッジ120とミスト吸引ダクト56と一体とすることで、別々に構成するよりも主走査方向の寸法を縮小し、省スペース化を実現でき、装置全体も小型化することができる。
次に、ミスト吸引ダクト56が備える堆積防止手段の態様について、図12、図13及び図15に基づき説明する。
(第一の実施形態)
第一の実施形態に係るミスト吸引ダクト56の外観斜視図を図11に、堆積防止手段を備えた構成図を図12に示す。図12(A)はミスト吸引ダクト56の側面の断面図、図12(B)は正面の断面図である。
図12に示すように、本実施形態の堆積防止手段はカバー部材59と当接するようにダクト本体58に配設された清掃部材62であり、カバー部材59のスライド移動に伴ってカバー部材59の内側面を摺擦する。
清掃部材62としては、カバー部材59に付着した液体ミストを除去可能な部材であれば特に限定はなく、例えば、ブラシ、スポンジ、ゴムブレード、マイラーフィルムなどを使用することができる。
清掃部材62を備えることにより、カバー部材59をダクト本体58に対してスライド移動させたときにカバー部材59に付着した液体ミストを除去することができる。これにより、図7に示したような液体ミストの堆積を防ぐことができ、カバー部材59を交換することなくミスト吸引性能を維持することができ、良好な画像品質を維持することができる。
(第二の実施形態)
第二の実施形態に係るミスト吸引ダクト56の外観斜視図を図11(A)に、堆積防止手段を備えた構成図を図13に示す。図13(A)はミスト吸引ダクト56の側面の断面図、図13(B)は正面の断面図である。
図13に示すように、本実施形態の堆積防止手段は、ダクト本体58に回動可能に支持される軸部61aと、軸部61aを中心に揺動する板状部材61bからなる揺動部材61である。
揺動部材61は、液体吐出ヘッド1の往復移動に伴う慣性力により揺動する。
画像形成時のキャリッジ120の往復運動に伴って、揺動部材61が慣性力の作用により図中Jで示す方向に揺動するため、ミスト吸引ダクト56内部の気流状態が常時変化する。これにより、図7に示したような液体ミストの堆積を防止することができ、画像形成装置を安定して長期使用することができる。
なお、本実施形態において揺動部材61は慣性力で動く構成としたが、モータ等の駆動手段を設け、その駆動力により揺動させる構成とすることもできる。
(第三の実施形態)
第三の実施形態に係るミスト吸引ダクト56の外観斜視図を図9及び図10、堆積防止手段を備えた構成の側面の断面図を図14に示す。
図14に示すように、本実施形態の堆積防止手段は、カバー部材59のダクト本体側面に配設される液体吸収部材63であり、液体吸収部材63は多孔質体である。
液体吸収部材63をカバー部材59のダクト本体側の面(吸引流路に対向する面)に配設することにより、吸引されて付着した液体ミストを拡散させて、図7に示したような局所的な液体ミストの堆積を防止することができる。
多孔質体としては、付着した液体ミストを少なくとも保持可能な材料であれば特に限定されないが、例えば、PVAスポンジ等が挙げられる。
液体吸収部材63としては、湿潤液を含浸させた多孔質体を用いることにより、付着した液体ミストの成分を湿潤液内に分散させ、堆積防止効果を向上させることができる。
湿潤液としては、例えば、グリセリン、エチレングリコールなどが挙げられる。
(クリーニング手段)
液体ミストの堆積を防止する手段として、ミスト吸引ダクト56が堆積防止手段を備える態様について説明したが、本発明の液体を吐出装置は、さらにクリーニング手段を備えていてもよい。
例えば、図15に示すように、液体吐出位置とは異なる待機位置においてミスト吸引ダクト56の吸引口と当接するクリーニング手段40をさらに備え、ミスト吸引ダクト56はヘッド移動手段により液体吐出ヘッド1とともに待機位置へ移動し、クリーニング手段40は、待機位置に移動したミスト吸引ダクト56に対してクリーニングを行う態様とすることができる。
図15に示すクリーニング手段40は、回転駆動可能なベルト表面にクリーニング部材43を備えた構成からなる。クリーニング部材43は、画像形成時にはミスト吸引ダクト56と対向しない位置にあるが(図15の状態)、クリーニング時にはキャリッジ120の走査によりミスト吸引ダクト56が移動し、クリーニング手段40の上方に配設される。この状態でベルト機構42を図中Kで示す方向へ回転駆動し、クリーニング部材43をベルト機構42の上方に移動してミスト吸引ダクト56に接触させ、摺擦することにより、ミスト吸引ダクト56に付着した液体ミストを除去することができる。
クリーニング部材43としては、ミスト吸引ダクト56に付着した液体ミストを除去可能な部材であれば特に限定されず、例えば、スポンジやブラシ等が挙げられる。
クリーニング手段40はさらに、クリーニング部材43を清掃するクリーナー再生部材44を備えていてもよい。
このようなクリーニング手段40をさらに備えることで、ミスト吸引ダクト56の最も汚れやすい開口部近傍の領域を清掃できるので、ミスト吸引ダクト56、特にカバー部材59の交換頻度の低減が可能となる。
1 液体吐出ヘッド
8 被記録媒体(用紙)
40 クリーニング手段
43 クリーニング部材
50 吸気ファン
51 フィルタ
54 排気ダクト
55 ミスト吸引チューブ
56 ミスト吸引ダクト
57 流路接続部材
58 ダクト本体
59 カバー部材
61 揺動部材(堆積防止手段)
62 清掃部材(堆積防止手段)
63 多孔質体(堆積防止手段)
120 キャリッジ
M 液体ミスト
特開2006−240139号公報 特開2011−025709号公報 特開2000−255083号公報

Claims (9)

  1. 被記録媒体に液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に往復移動するヘッド移動手段と、
    装置本体内の空気を吸引する吸引手段と、
    前記キャリッジの移動方向端部に設けられ、吸引口を前記液体吐出ヘッドの吐出口近傍に有する吸引ダクトと、を備え、
    前記吸引ダクトは、前記吸引手段へ接続される流路を備え、側面に孔部または溝部を有するダクト本体と、
    前記キャリッジの移動方向に前記液体吐出ヘッドから離れた側の面の少なくとも一部を構成し、前記ダクト本体の側面に形成された前記孔部または前記溝部に対して嵌合する嵌合部を有し、前記ダクト本体に対して着脱可能であるカバー部材と、
    吸引された液体ミストの堆積を防止する堆積防止手段と、を有することを特徴とする液体を吐出する装置。
  2. 被記録媒体に液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に往復移動するヘッド移動手段と、
    装置本体内の空気を吸引する吸引手段と、
    前記キャリッジの移動方向端部に設けられ、吸引口を前記液体吐出ヘッドの吐出口近傍に有する吸引ダクトと、を備え、
    前記吸引ダクトは、前記吸引手段へ接続される流路を備え、前記キャリッジの移動方向に前記液体吐出ヘッドから離れた側の面にガイド溝を有するダクト本体と、
    前記キャリッジの移動方向に前記液体吐出ヘッドから離れた側の面の少なくとも一部を構成し、前記ダクト本体の前記ガイド溝に沿ってスライド移動可能に取り付けられ、かつ、前記ダクト本体に対して着脱可能であるカバー部材と、
    吸引された液体ミストの堆積を防止する堆積防止手段と、を有することを特徴とする液体を吐出する装置。
  3. 前記堆積防止手段は、前記カバー部材と当接するように前記ダクト本体に配設された清掃部材であり、前記カバー部材のスライド移動に伴って前記カバー部材の内側面を摺擦することを特徴とする請求項に記載の液体を吐出する装置。
  4. 前記堆積防止手段は、前記ダクト本体に回動可能に支持される軸部と、前記軸部を中心に揺動する板状部材からなる揺動部材であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  5. 前記揺動部材は、前記液体吐出ヘッドの往復移動に伴う慣性力により揺動することを特徴とする請求項に記載の液体を吐出する装置。
  6. 前記堆積防止手段は、前記カバー部材の前記ダクト本体側面に配設される液体吸収部材であり、前記液体吸収部材は多孔質体であることを特徴とする請求項1または2に記載の液体を吐出する装置。
  7. 前記液体吸収部材は、湿潤液を含浸させた多孔質体であることを特徴とする請求項に記載の液体を吐出する装置。
  8. 前記吸引ダクトの前記ダクト本体は、前記ヘッド移動手段と一体に形成されてなることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  9. 液体吐出位置とは異なる待機位置において前記吸引ダクトの吸引口と当接するクリーニング手段をさらに備え、
    前記吸引ダクトは前記ヘッド移動手段により前記液体吐出ヘッドとともに前記待機位置へ移動し、前記クリーニング手段は、前記待機位置に移動した前記吸引ダクトに対してクリーニングを行うことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の液体を吐出する装置。
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