JP2013060904A - 多気筒エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料噴射管の耐用寿命を長く維持することができる多気筒エンジンを提供することにある。
【解決手段】一対の燃料噴射管4・5のうち、前側の連結ナット6を備えた燃料噴射管4の折り返し部8の後側管部12を後側の連結ナット7を備えた燃料噴射管5の折り返し部9の後側管部13の揺動方向側に配置し、この一対の燃料噴射管4・5を前側のクランプ16で相互に連結し、後側の連結ナット7を備えた燃料噴射管5と、その後側の別の燃料噴射管18とを後側のクランプ17で相互に連結することにより、前後一対の連結ナット6・7の締め込み6a・7a後、一対の燃料噴射管4・5の折り返し部8・9の両後側管部12・13が、相互に接触しないようにした。
【選択図】図4

Description

本発明は、多気筒エンジンに関し、詳しくは、燃料噴射管の耐用寿命を長く維持することができる多気筒エンジンに関する。
従来、シリンダヘッドの上部にシリンダヘッドカバーを配置し、シリンダヘッドカバーの横側で燃料供給手段から一対の燃料噴射管を導出し、この一対の燃料噴射管の導出端部にそれぞれ連結ナットを設け、シリンダヘッドカバーの横側壁で、一方の燃料噴射管に設けた連結ナットと、他方の燃料噴射管に設けた連結ナットとを前後に配置し、この前後一対の連結ナットで一対の燃料噴射管をシリンダヘッドカバー内の前後一対のインジェクタに連結し、一対の燃料噴射管に各連結ナットの斜め後側に位置する後向き突出状の折り返し部を設け、各連結ナットの締め込みで、一対の燃料噴射管がそれぞれ各連結ナットの軸線を中心に揺動する(持ち上がる)ようにした、多気筒エンジンがある(例えば、特許文献1参照)。
この種の多気筒エンジンによれば、連結ナットで燃料噴射管をインジェクタに簡易に連結できる利点がある。
しかし、この従来技術では、前側の連結ナットを設けた燃料噴射管の折り返し部の後側管部を後側の連結ナットを設けた燃料噴射管の折り返し部の後側管部の反揺動方向側(下方)に配置しているため、問題がある。
特開2007−92595号公報(図1、図4参照)
《問題》 燃料噴射管の耐用寿命が低下するおそれがある。
前側の連結ナットを設けた燃料噴射管の後側管部を後側の連結ナットを設けた燃料噴射管の後側管部の反揺動方向側(下方)に配置しているため、前後一対の連結ナットの締め込みにより一対の燃料噴射管が揺動する(持ち上がる)と、後側の連結ナットの軸線からのうで長さが短い折り返し部の後側管部に比べ、前側の連結ナットの軸線からのうで長さが長い折り返し部の後側管部がより大きく持ち上げられ、一対の燃料噴射管の折り返し部の両後側管部が相互に接近し、両後側管部が常に相互接触し、或いは、エンジン運転中の振動で両後側管部が断続的に相互接触するおそれがある。このため、両後側管部の相互接触によってその強度が経時的に低下し、燃料噴射管の耐用寿命が低下するおそれがある。
本発明の課題は、燃料噴射管の耐用寿命を長く維持することができる多気筒エンジンを提供することにある。
請求項1に係る発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1(A)(B)または図9(A)(B)に例示するように、シリンダヘッド(1)の上部にシリンダヘッドカバー(2)を配置し、シリンダヘッドカバー(2)の横側で燃料供給手段(3)から一対の燃料噴射管(4)(5)を導出し、この一対の燃料噴射管(4)(5)の導出端部にそれぞれ連結ナット(6)(7)を設け、シリンダヘッドカバー(2)の横側壁(2a)で、一方の燃料噴射管(4)に設けた連結ナット(6)と、他方の燃料噴射管(5)に設けた連結ナット(7)とを前後に配置し、この前後一対の連結ナット(6)(7)で一対の燃料噴射管(4)(5)をシリンダヘッドカバー(2)内の前後一対のインジェクタに連結し、
一対の燃料噴射管(4)(5)に各連結ナット(6)(7)の斜め後側に位置する後向き突出状の折り返し部(8)(9)を設け、各連結ナット(6)(7)の締め込み(6a)(7a)で、一対の燃料噴射管(4)(5)がそれぞれ各連結ナット(6)(7)の軸線(10)(11)を中心に揺動するようにした、多気筒エンジンにおいて、
図4(A)(B)に例示するように、一対の燃料噴射管(4)(5)のうち、前側の連結ナット(6)を備えた燃料噴射管(4)の折り返し部(8)の後側管部(12)を後側の連結ナット(7)を備えた燃料噴射管(5)の折り返し部(9)の後側管部(13)の揺動方向側に配置し、この一対の燃料噴射管(4)(5)を前側のクランプ(16)で相互に連結し、後側の連結ナット(7)を備えた燃料噴射管(5)と、その後側の別の燃料噴射管(18)とを後側のクランプ(17)で相互に連結することにより、
図2(B)または図10(B)に例示するように、前後一対の連結ナット(6)(7)の締め込み(6a)(7a)後、一対の燃料噴射管(4)(5)の折り返し部(8)(9)の両後側管部(12)(13)が、相互に接触しないようにした、ことを特徴とする多気筒エンジン。
(請求項1に係る発明)
請求項1に係る発明は、次の効果を奏する。
《効果》 燃料噴射管の耐用寿命を長く維持することができる。
図4(A)(B)に例示するように、一対の燃料噴射管(4)(5)のうち、前側の連結ナット(6)を備えた燃料噴射管(4)の折り返し部(8)の後側管部(12)を後側の連結ナット(7)を備えた燃料噴射管(5)の折り返し部(9)の後側管部(13)の揺動方向側に配置したので、前後一対の連結ナット(6)(7)の締め込み(6a)(7a)により一対の燃料噴射管(4)(5)が揺動すると、後側の連結ナット(7)の軸線(11)からのうで長さが短い折り返し部(9)の後側管部(13)に比べ、前側の連結ナット(6)の軸線(10)からのうで長さが長い折り返し部(8)の後側管部(12)はより大きく揺動し、一対の燃料噴射管(4)(5)の折り返し部(8)(9)の両後側管部(12)(13)は相互に離間しようとする。
また、図4(A)(B)に例示するように、一対の燃料噴射管(4)(5)を前側のクランプ(16)で相互に連結し、後側の連結ナット(7)を設けた燃料噴射管(5)と、その後側の別の燃料噴射管(18)とを後側のクランプ(17)で相互に連結するので、前後一対のクランプ(16)(17)で一対の燃料噴射管(4)(5)の折り返し部(8)(9)の両後側管部(12)(13)相互の接近が妨げられる。
これにより、図2(B)または図10(B)に例示するように、前後一対の連結ナット(6)(7)の締め込み(6a)(7a)後、一対の燃料噴射管(4)(5)の両後側管部(12)(13)が、相互に接触しないようにしたので、相互接触に起因する後側管部(12)(13)の経時的な強度低下を防止し、燃料噴射管(4)(5)の耐用寿命を長く維持することができる。
(請求項2に係る発明)
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 クランプの取り付けが容易になる。
図4(A)(B)に例示するように、前側のクランプ(16)は前側の連結ナット(6)を設けた燃料噴射管(4)の折り返し部(8)の後側管部(12)よりも前寄りに配置し、後側の連結ナット(7)を備えた燃料噴射管(5)の折り返し部(9)の後側管部(13)とこの燃料噴射管(5)の反シリンダヘッド側の横外側管部(19)との間に、この燃料噴射管(5)の折り返し部(9)から更に後向きに突出する第2折り返し部(20)を形成し、この第2折り返し部(20)の反シリンダヘッド側の第2横外側管部(21)と上記別の燃料噴射管(18)とを後側のクランプ(17)で相互に連結し、この後側のクランプ(17)を後側の連結ナット(7)を設けた燃料噴射管(5)の後側管部(13)よりも後寄りに配置したので、前後一対のクランプ(16)(17)を相互に離して配置することができ、クランプ(16)(17)の取り付けが容易になる。
(請求項3に係る発明)
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 燃料噴射管をコンパクトに配置することができる。
図4(A)(B)に例示するように、シリンダヘッド(1)の横側面(22)に吸気分配通路壁(23)を設け、吸気分配通路壁(23)の上壁(24)から吸気導入筒(25)を上向きに突設し、一対の燃料噴射管(4)(5)の各折り返し部(8)(9)を、吸気導入筒(25)のシリンダヘッド寄りの内横側壁(26)と後側壁(27)と反シリンダヘッド側の外横側壁(28)とに沿わせたので、燃料噴射管(4)(5)を吸気分配通路壁(23)の上方から横向きに大きくはみ出すことなくコンパクトに配置することができる。
(請求項4に係る発明)
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれかに係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 両連結ナットの締め込み不備を防止することができる。
図10(B)に例示するように、両連結ナット(6)(7)の締め込み(6a)(7a)の終了時に、一対の燃料噴射管(4)(5)の折り返し部(8)(9)の各後側管部(12)(13)の少なくとも一部同士が、真後から見て、水平姿勢で相互に平行になるようにしたので、一対の燃料噴射管(4)(5)の折り返し部(8)(9)の各後側管部(12)(13)の姿勢を目視することにより、両連結ナット(6)(7)の締め込みが終了しているか否かを確認することができ、両連結ナット(6)(7)の締め込み忘れや締め込み不足等の締め込み不備を防止することができる。
本発明の第1実施形態に係る多気筒エンジンの燃料供給部とその周辺部の斜視図で、図1(A)は連結ナット締め込み前の図、図1(B)は連結ナット締め込み後の図である。 本発明の第1実施形態に係る多気筒エンジンの燃料供給部とその周辺部の後面図で、図2(A)は連結ナット締め込み前の図、図2(B)は連結ナット締め込み後の図である。 本発明の第1実施形態に係る多気筒エンジンの燃料供給部とその周辺部の側面図で、図3(A)は連結ナット締め込み前の図、図3(B)は連結ナット締め込み後の図である。 本発明の第1実施形態に係る多気筒エンジンの燃料供給部とその周辺部の平面図で、図4(A)は連結ナット締め込み前の図、図4(B)は連結ナット締め込み後の図である。 本発明の第1実施形態に係る多気筒エンジンの平面図である。 図5のエンジンの左側面図である。 図5のエンジンの正面図である。 図5のエンジンの右側面図である。 本発明の第2実施形態に係る多気筒エンジンの燃料供給部とその周辺部の斜視図で、図9(A)は連結ナット締め込み前の図、図9(B)は連結ナット締め込み後の図である。 本発明の第2実施形態に係る多気筒エンジンの燃料供給部とその周辺部の平面図で、図10(A)は連結ナット締め込み前の図、図10(B)は連結ナット締め込み後の図である。
図1〜図8は本発明の第1実施形態に係る多気筒エンジンを説明する図、図9、図10は本発明の第2実施形態に係る多気筒エンジンを説明する図であり、各実施形態では、コモンレール式の立形水冷の直列4気筒ディーゼルエンジンについて説明する。
第1実施形態の内容は、次の通りである。
図6から図8に示すように、シリンダブロック(45)の上部にシリンダヘッド(1)を組み付け、シリンダヘッド(1)の上部にシリンダヘッドカバー(2)を組み付けている。シリンダブロック(45)の下部にはオイルパン(43)を、シリンダブロック(45)の前部にはギヤケース(44)を、シリンダブロック(45)の後部にはフライホイールハウジング(41)をそれぞれ組み付けている。
ギヤケース(44)の上方でシリンダブロック(45)に冷却水ポンプ(47)を取り付け、この冷却水ポンプ(47)の入力軸にエンジン冷却ファン(46)を取り付けている。この冷却水ポンプ(47)とエンジン冷却ファン(46)とは、クランク軸からベルト伝動装置(図外)を介して駆動される。エンジン冷却ファン(46)の前方にはラジエータ(図外)が配置され、エンジン冷却ファン(46)が回転すると、ラジエータの前方からラジエータに冷却風が吸い込まれ、このラジエータの冷却排風がエンジン冷却風となる。
このエンジンは、EGR装置とコモンレール式燃料噴射装置とを備えている。EGR装置は、排気の一部を吸気に還元する。コモンレール式燃料噴射装置は、燃料サプライポンプ(31)で昇圧した燃料をコモンレール(30)に蓄圧し、電子制御でインジェクタの電磁弁を開閉し、各気筒の燃料噴射時期燃料噴射量を調節する。
図5に示すように、クランク軸の架設方向を前後方向とし、この前後方向と直交するシリンダヘッド(1)の幅方向を横方向として、シリンダヘッド(1)の左側面に吸気分配通路壁(23)を取り付け、シリンダヘッド(1)の右側面に排気合流通路壁(48)を取り付け、排気合流通路と吸気分配通路との間にEGRクーラ(49)を介在させている。吸気分配通路壁(23)はいわゆる吸気マニホルドであるが、枝管のない箱形構造であるため、吸気分配通路壁という用語を用いた。排気合流通路壁(48)は排気マニホルドであり、枝管を備えているが、吸気分配通路壁という用語に合わせて、このような用語を用いた
図5、図7、図8に示すように、エンジン冷却ファン(46)のある方を前、その反対側を後として、エンジン冷却ファン(46)の後方にEGRクーラ(49)から導出したEGRガス導出管(51)を配置し、エンジン冷却ファン(46)で起こしたエンジン冷却風がEGRガス導出管(51)に吹き当たるようにしている。EGRガス導出管(51)の下流にEGR弁ケース(52)を配置している。エンジン冷却ファン(46)の後方にEGRクーラ(49)から導出した冷却水導出管(53)を配置し、エンジン冷却ファン(46)で起こしたエンジン冷却風が冷却水導出管(53)に吹き当たるようにしている。EGRガス導出管(51)と冷却水導出管(53)とは、いずれもエンジン冷却ファン(46)の真後に配置している。
図6、図7に示すように、吸気分配通路壁(23)の真横にコモンレール(30)を配置することにより、シリンダヘッド(1)とコモンレール(30)との間に吸気分配通路壁(23)を位置させている。吸気分配通路壁(23)の上部に吸気導入筒(25)を立設し、この吸気導入筒(25)の上部には吸気ヒータ(56)を介して吸気接続管(57)を取り付けている。この吸気接続管(57)には、過給機(58)から導出した吸気パイプ(図外)の導出端を接続する。
図6に示すように、吸気分配通路壁(23)の上部にEGRガス入口管(59)を立設し、このEGRガス入口管(59)の上方にガスフランジ部(60)を設け、コモンレール(30)の真上にガスフランジ部(60)を位置させている。EGRガス入口管(59)にはEGRガス接続管(61)を取り付け、このEGRガス接続管(61)の上端部にガスフランジ部(60)を取り付けている。
図5、図6、図7に示すように、エンジン冷却ファン(46)の後方にガスフランジ部(60)を位置させ、このガスフランジ部(60)にEGR弁ケース(52)を取り付け、エンジン冷却ファン(46)で起こしたエンジン冷却風がガスフランジ部(60)に吹き当たるようにしている。ガスフランジ部(60)の下面を後向きに下り傾斜させ、エンジン冷却風がガスフランジ部(60)の下面の案内でコモンレール(30)に吹き当たるようにしている。ガスフランジ部(60)にEGR弁ケース(52)を取り付け、このEGR弁ケース(52)に弁アクチュエータ(62)を取り付け、燃料サプライポンプ(31)の真上に弁アクチュエータ(62)を位置させている。
図1(A)(B)に示すように、シリンダヘッド(1)の上部にシリンダヘッドカバー(2)を配置し、シリンダヘッドカバー(2)の横側で燃料供給手段(3)から一対の燃料噴射管(4)(5)を導出し、この一対の燃料噴射管(4)(5)の導出端部にそれぞれ連結ナット(6)(7)を設け、シリンダヘッドカバー(2)の横側壁(2a)で、一方の燃料噴射管(4)に設けた連結ナット(6)と、他方の燃料噴射管(5)に設けた連結ナット(7)とを前後に配置し、この前後一対の連結ナット(6)(7)で一対の燃料噴射管(4)(5)をシリンダヘッドカバー(2)内の前後一対のインジェクタに連結する。
一対の燃料噴射管(4)(5)に各連結ナット(6)(7)の斜め後側に位置する後向き突出状の折り返し部(8)(9)を設け、各連結ナット(6)(7)の締め込み(6a)(7a)で、一対の燃料噴射管(4)(5)がそれぞれ各連結ナット(6)(7)の軸線(10)(11)を中心に揺動するようにしている。
図4(A)(B)に示すように、燃料供給手段(3)は、コモンレール(30)である。コモンレール(30)には、燃料サプライポンプ(31)から燃料供給管(32)を介して燃料が圧送される。コモンレール(30)から4本の燃料噴射管(4)(5)(18)(33)が導出されている。4本の燃料噴射管(4)(5)(18)(33)は、燃料供給管(32)を間に挟んで、前後に並べて配置している。各燃料噴射管(4)(5)(18)(33)の導出端に連結ナット(6)(7)(34)(35)を設けている。各連結ナット(6)(7)(34)(35)は、シリンダヘッドカバー(2)の横側壁(2a)で前後に並べて配置している。
コモンレール(30)の最も前側から導出した燃料噴射管(4)の導出端にはシリンダヘッドカバー(2)の横側壁(2a)の最も前側に配置した連結ナット(6)を、前側から2番目に導出した燃料噴射管(5)の導出端には前側から2番目に配置した連結ナット(7)をそれぞれ設けている。この2本の燃料噴射管(4)(5)と連結ナット(6)(7)が上記一対の燃料噴射管(4)(5)と前後一対の連結ナット(6)(7)である。
この一対の燃料噴射管(4)(5)に形成されている折り返し部(8)(9)は、真上から見て、いずれもいずれもコの字に形成されている。
上記一対の燃料噴射管(4)(5)の後側に燃料供給管(32)を置いて、その後側から別の燃料噴射管(18)を導出し、その後で更に別の燃料噴射管(33)を導出し、このうち、前側から3番目に導出した燃料噴射管(18)の導出端に前側から3番目に配置した連結ナット(34)を設け、最も後側から導出した燃料噴射管(33)に最も後側の連結ナット(35)を設けている。
各連結ナット(6)(7)(34)(35)は、いずれも各時計廻り方向に締め付ける。このため、上記一対の燃料噴射管(4)(5)の揺動方向は上方向となる。
本発明はコモンレール式のエンジンに限らず、機械カム燃料噴射式のエンジンにも用いることができ、機械カム燃料噴射式のエンジンの場合には、燃料供給装置(3)には燃料噴射ポンプが用いられる。
図4(A)(B)に示すように、上記一対の燃料噴射管(4)(5)のうち、前側の連結ナット(6)を備えた燃料噴射管(4)の折り返し部(8)の後側管部(12)を後側の連結ナット(7)を備えた燃料噴射管(5)の折り返し部(9)の後側管部(13)の揺動方向側に配置し、この一対の燃料噴射管(4)(5)を前側のクランプ(16)で相互に連結し、後側の連結ナット(7)を備えた燃料噴射管(5)と、その後側の別の燃料噴射管(18)とを後側のクランプ(17)で相互に連結することにより、図2(B)に示すように、両連結ナット(6)(7)の締め込み(6a)(7a)後、一対の燃料噴射管(4)(5)の折り返し部(8)(9)の両後側管部(12)(13)が、相互に接触しないようにしている。
揺動方向側は上方であり、前側の連結ナット(6)を備えた燃料噴射管(4)の後側管部(12)を後側の連結ナット(7)を備えた燃料噴射管(5)の後側管部(13)の上方に配置することになる。
図4(A)(B)に示すように、前側のクランプ(16)は前側の連結ナット(6)を設けた燃料噴射管(4)の折り返し部(8)の後側管部(12)よりも前寄りに配置し、後側の連結ナット(7)を備えた燃料噴射管(5)の折り返し部(9)の後側管部(13)とこの燃料噴射管(5)の反シリンダヘッド側の横外側管部(19)との間に、この燃料噴射管(5)の折り返し部(9)から更に後向きに突出する第2折り返し部(20)を形成し、この第2折り返し部(20)の反シリンダヘッド側の第2横外側管部(21)と上記別の燃料噴射管(18)とを後側のクランプ(17)で相互に連結し、この後側のクランプ(17)を後側の連結ナット(7)を設けた燃料噴射管(5)の折り返し部(9)の後側管部(13)よりも後寄りに配置している。後側の一対の燃料噴射管(18)(33)は更に後側のクランプ(36)で相互に連結している。
図4(A)(B)に示すように、シリンダヘッド(1)の横側面(22)に吸気分配通路壁(23)を設け、吸気分配通路壁(23)の上壁(24)から吸気導入筒(25)を上向きに突設し、一対の燃料噴射管(4)(5)の各折り返し部(8)(9)を、吸気導入筒(25)のシリンダヘッド寄りの内横側壁(26)と後側壁(27)と反シリンダヘッド側の外横側壁(28)とに沿わせている。
図9、図10に示す第2実施形態のものは、図10(B)に示すように、両連結ナット(6)(7)の締め込み(6a)(7a)の終了時に、一対の燃料噴射管(4)(5)の折り返し部(8)(9)の各後側管部(12)(13)の一部同士が、真後から見て、水平姿勢で相互に平行になるようにしている。他の構成と機能は、第1実施形態と同一であり、図9、図10中、第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付しておく。
(1) シリンダヘッド
(2) シリンダヘッドカバー
(2a) 横壁
(3) 燃料供給手段
(4) 燃料噴射管
(5) 燃料噴射管
(6) 前側の連結ナット
(6a) 締め込み
(7) 後側の連結ナット
(7a) 締め込み
(8) 燃料噴射管の折り返し部
(9) 燃料噴射管の折り返し部
(10) 前側の連結ナットの軸線
(11) 後側の連結ナットの軸線
(12) 燃料噴射管の後側管部
(13) 燃料噴射管の後側管部
(16) 前側のクランプ
(17) 後側のクランプ
(18) 別の燃料噴射管
(19) 横外側管部
(20) 第2折り返し部
(21) 第2横外側管部
(22) シリンダヘッドの横側面
(23) 吸気分配通路壁
(24) 吸気分配通路壁の上壁
(25) 吸気導入筒
(26) 吸気導入筒の内横側壁
(27) 吸気導入筒の後側壁
(28) 吸気導入筒の外横側壁

Claims (4)

  1. シリンダヘッド(1)の上部にシリンダヘッドカバー(2)を配置し、シリンダヘッドカバー(2)の横側で燃料供給手段(3)から一対の燃料噴射管(4)(5)を導出し、この一対の燃料噴射管(4)(5)の導出端部にそれぞれ連結ナット(6)(7)を設け、シリンダヘッドカバー(2)の横側壁(2a)で、一方の燃料噴射管(4)に設けた連結ナット(6)と、他方の燃料噴射管(5)に設けた連結ナット(7)とを前後に配置し、この前後一対の連結ナット(6)(7)で一対の燃料噴射管(4)(5)をシリンダヘッドカバー(2)内の前後一対のインジェクタに連結し、
    一対の燃料噴射管(4)(5)に各連結ナット(6)(7)の斜め後側に位置する後向き突出状の折り返し部(8)(9)を設け、各連結ナット(6)(7)の締め込み(6a)(7a)で、一対の燃料噴射管(4)(5)がそれぞれ各連結ナット(6)(7)の軸線(10)(11)を中心に揺動するようにした、多気筒エンジンにおいて、
    一対の燃料噴射管(4)(5)のうち、前側の連結ナット(6)を備えた燃料噴射管(4)の折り返し部(8)の後側管部(12)を後側の連結ナット(7)を備えた燃料噴射管(5)の折り返し部(9)の後側管部(13)の揺動方向側に配置し、この一対の燃料噴射管(4)(5)を前側のクランプ(16)で相互に連結し、後側の連結ナット(7)を備えた燃料噴射管(5)と、その後側の別の燃料噴射管(18)とを後側のクランプ(17)で相互に連結することにより、
    前後一対の連結ナット(6)(7)の締め込み(6a)(7a)後、一対の燃料噴射管(4)(5)の折り返し部(8)(9)の両後側管部(12)(13)が、相互に接触しないようにした、ことを特徴とする多気筒エンジン。
  2. 請求項1に記載した多気筒エンジンにおいて、
    前側のクランプ(16)は前側の連結ナット(6)を設けた燃料噴射管(4)の折り返し部(8)の後側管部(12)よりも前寄りに配置し、後側の連結ナット(7)を備えた燃料噴射管(5)の折り返し部(9)の後側管部(13)とこの燃料噴射管(5)の反シリンダヘッド側の横外側管部(19)との間に、この燃料噴射管(5)の折り返し部(9)から更に後向きに突出する第2折り返し部(20)を形成し、この第2折り返し部(20)の反シリンダヘッド側の第2横外側管部(21)と上記別の燃料噴射管(18)とを後側のクランプ(17)で相互に連結し、この後側のクランプ(17)を後側の連結ナット(7)を設けた燃料噴射管(5)の折り返し部(9)の後側管部(13)よりも後寄りに配置した、ことを特徴とする多気筒エンジン。
  3. 請求項1または請求項2に記載した多気筒エンジンにおいて、
    シリンダヘッド(1)の横側面(22)に吸気分配通路壁(23)を設け、吸気分配通路壁(23)の上壁(24)から吸気導入筒(25)を上向きに突設し、一対の燃料噴射管(4)(5)の折り返し部(8)(9)の各折り返し部(8)(9)を、吸気導入筒(25)のシリンダヘッド寄りの内横側壁(26)と後側壁(27)と反シリンダヘッド側の外横側壁(28)とに沿わせた、ことを特徴とする多気筒エンジン。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載した多気筒エンジンにおいて、
    両連結ナット(6)(7)の締め込み(6a)(7a)の終了時に、一対の燃料噴射管(4)(5)の折り返し部(8)(9)の各後側管部(12)(13)の少なくとも一部同士が、真後から見て、水平姿勢で相互に平行になるようにした、ことを特徴とする多気筒エンジン。
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