JP2013053877A - 原子間力顕微鏡におけるカンチレバー励振方法及び原子間力顕微鏡 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カンチレバー5の背面に形成された金属薄膜5aと、カンチレバー5が固定された台座部4の透明体4aの下面に形成された対向電極9との間に、高周波の搬送波信号を振幅変調することで生成した励振電圧を印加する。カンチレバー5と液体8との界面に形成される電気二重層容量は誘電緩和するため界面張力効果による力は無視できる程度になり、静電気力による作用が支配的になるため、励振スペクトルが理想的な調和振動子モデルに近づき、共振周波数よりも十分低い周波数領域では振幅及び位相は周波数に依存しない平坦な特性となる。
【選択図】図1
Description
前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその反対側である背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、間に液体を挟んで前記カンチレバーの背面に対向して配置された対向電極との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い周波数の搬送波をそれよりも低い周波数の変調波で振幅変調して生成した励振電圧を印加することによって、前記カンチレバーを静電気力により変調周波数で以て振動させることを特徴としている。
a)前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその反対側である背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、
b)間に液体を挟んで前記カンチレバーの背面に対向して配置された透明な対向電極と、
c)前記導電体部と前記対向電極との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い周波数の搬送波をそれよりも低い周波数の変調波で振幅変調して生成した励振電圧を印加する励振電圧印加手段と、
d)液体外から前記透明な対向電極を通過させて液体中の前記カンチレバーにレーザ光を照射し、その反射光を前記対向電極を通して液体外に導出して検出する変位検出手段と、
を備えることを特徴としている。
前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその反対側である背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、間に液体を挟んで前記カンチレバーの背面に対向して配置された対向電極との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い第1周波数の交流電圧とそれよりも所定周波数だけ高い又は低い第2周波数の交流電圧とを加算して生成した励振電圧を印加することによって、前記カンチレバーを静電気力により前記第1周波数と第2周波数との差の周波数で以て振動させることを特徴としている。
a)前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその反対側である背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、
b)間に液体を挟んで前記カンチレバーの背面に対向して配置された透明な対向電極と、
c)前記導電体部と前記対向電極との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い第1周波数の交流電圧とそれよりも所定周波数だけ高い又は低い第2周波数の交流電圧とを加算して生成した励振電圧を印加する励振電圧印加手段と、
d)液体外から前記透明な対向電極を通過させて液中の前記カンチレバーにレーザ光を照射し、その反射光を前記対向電極を通して液体外に導出して検出する変位検出手段と、
を備えることを特徴としている。
前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、間に液体を挟んで前記探針に対向する導電性試料又はさらに間に絶縁性試料を挟んで設けられた導電性部材との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い周波数の搬送波をそれよりも低い周波数の変調波で振幅変調して生成した交流電圧を印加することによって、前記カンチレバーを静電気力により変調周波数で以て振動させることを特徴としている。
a)前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、
b)前記導電体部と、間に液体を挟んで前記探針に対向する導電性試料又はさらに間に絶縁性試料を挟んで設けられた導電性部材との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い周波数の搬送波をそれよりも低い周波数の変調波で振幅変調して生成した励振電圧を印加する励振電圧印加手段と、
を備えることを特徴としている。
前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、間に液体を挟んで前記探針に対向する導電性試料又はさらに間に絶縁性試料を挟んで設けられた導電性部材との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い第1周波数の交流電圧とそれよりも所定周波数だけ高い又は低い第2周波数の交流電圧とを加算して生成した励振電圧を印加することによって、前記カンチレバーを静電気力により前記第1周波数と第2周波数との差の周波数で以て振動させることを特徴としている。
a)前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、
b)前記導電体部と、間に液体を挟んで前記探針に対向する導電性試料又はさらに間に絶縁性試料を挟んで設けられた導電性部材との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い第1周波数の交流電圧とそれよりも所定周波数だけ高い又は低い第2周波数の交流電圧とを加算して生成した励振電圧を印加する励振電圧印加手段と、
を備えることを特徴としている。
ている。
いま、或る電圧Vがカンチレバー−対向電極間に印加されたときに、カンチレバー−対向電極間の静電気力Fesfは次の(1)式となる。ここで、Ctsはカンチレバー−対向電極間の静電容量、zはカンチレバーと対向電極の間の距離である。
なお、上述のように導電性の試料ホルダ2の上に試料3を載置する場合には、試料3は導電性である必要はなく絶縁性であってもよい。
2…試料ホルダ
3…試料
4…台座部
4a…透明体
5…カンチレバー
5a…金属薄膜
6…探針
7…カンチレバーホルダ
8…分析用液体
9…対向電極
10…光学的変位検出部
11…レーザ光源
12、13…ミラー
14…光検出器
20…リード部
21、210…励振電圧生成部
22…搬送波発生部
23…変調波発生部
24…振幅変調部
25…コンデンサ
220…第1波発生部
230…第2波発生部
240…加算部
Claims (9)
- カンチレバーの先端に設けられた探針を液体中に浸漬された試料の表面に近接させ、該カンチレバーをその共振周波数で振動させたときに、前記探針と前記試料との間に働く相互作用を検出するダイナミックモード原子間力顕微鏡にあって、前記カンチレバーを振動させる励振方法において、
前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその反対側である背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、間に液体を挟んで前記カンチレバーの背面に対向して配置された対向電極との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い周波数の搬送波をそれよりも低い周波数の変調波で振幅変調して生成した励振電圧を印加することによって、前記カンチレバーを静電気力により変調周波数で以て振動させることを特徴とする原子間力顕微鏡におけるカンチレバー励振方法。 - カンチレバーの先端に設けられた探針を液体中に浸漬された試料の表面に近接させ、該カンチレバーをその共振周波数で振動させたときに、前記探針と前記試料との間に働く相互作用を検出するダイナミックモード原子間力顕微鏡にあって、前記カンチレバーを振動させる励振方法において、
前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその反対側である背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、間に液体を挟んで前記カンチレバーの背面に対向して配置された対向電極との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い第1周波数の交流電圧とそれよりも所定周波数だけ高い又は低い第2周波数の交流電圧とを加算して生成した励振電圧を印加することによって、前記カンチレバーを静電気力により前記第1周波数と第2周波数との差の周波数で以て振動させることを特徴とする原子間力顕微鏡におけるカンチレバー励振方法。 - 請求項1又は2に記載の原子間力顕微鏡におけるカンチレバー励振方法であって、
前記対向電極は、前記カンチレバーと一体化され該カンチレバーの上面を覆う透明体の下面に設けられた透明な電極であり、該透明体は、分析用液体中に浸漬した試料を測定する際に該分析用液体に密着して少なくとも該液体の上面を密閉するものであるとともに、前記カンチレバーの変位検出のためのレーザ光を入射及び出射させるものであることを特徴とするカンチレバー励振方法。 - カンチレバーの先端に設けられた探針を液体中に浸漬された試料の表面に近接させ、該カンチレバーをその共振周波数で振動させたときに、前記探針と前記試料との間に働く相互作用を検出するダイナミックモード原子間力顕微鏡において、
a)前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその反対側である背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、
b)間に液体を挟んで前記カンチレバーの背面に対向して配置された透明な対向電極と、
c)前記導電体部と前記対向電極との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い周波数の搬送波をそれよりも低い周波数の変調波で振幅変調して生成した励振電圧を印加する励振電圧印加手段と、
d)液体外から前記透明な対向電極を通過させて液中の前記カンチレバーにレーザ光を照射し、その反射光を前記対向電極を通して液体外に導出して検出する変位検出手段と、
を備えることを特徴とする原子間力顕微鏡。 - カンチレバーの先端に設けられた探針を液体中に浸漬された試料の表面に近接させ、該カンチレバーをその共振周波数で振動させたときに、前記探針と前記試料との間に働く相互作用を検出するダイナミックモード原子間力顕微鏡において、
a)前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその反対側である背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、
b)間に液体を挟んで前記カンチレバーの背面に対向して配置された透明な対向電極と、
c)前記導電体部と前記対向電極との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い第1周波数の交流電圧とそれよりも所定周波数だけ高い又は低い第2周波数の交流電圧とを加算して生成した励振電圧を印加する励振電圧印加手段と、
d)液体外から前記透明な対向電極を通過させて液中の前記カンチレバーにレーザ光を照射し、その反射光を前記対向電極を通して液体外に導出して検出する変位検出手段と、
を備えることを特徴とする原子間力顕微鏡。 - カンチレバーの先端に設けられた探針を液体中に浸漬された試料の表面に近接させ、該カンチレバーをその共振周波数で振動させたときに、前記探針と前記試料との間に働く相互作用を検出するダイナミックモード原子間力顕微鏡にあって、前記カンチレバーを振動させる励振方法において、
前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、間に液体を挟んで前記探針に対向する導電性試料又はさらに間に絶縁性試料を挟んで設けられた導電性部材との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い周波数の搬送波をそれよりも低い周波数の変調波で振幅変調して生成した交流電圧を印加することによって、前記カンチレバーを静電気力により変調周波数で以て振動させることを特徴とする原子間力顕微鏡におけるカンチレバー励振方法。 - カンチレバーの先端に設けられた探針を液体中に浸漬された導電性である試料の表面に近接させ、該カンチレバーをその共振周波数で振動させたときに、前記探針と前記試料との間に働く相互作用を検出するダイナミックモード原子間力顕微鏡にあって、前記カンチレバーを振動させる励振方法において、
前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、間に液体を挟んで前記探針に対向する導電性試料又はさらに間に絶縁性試料を挟んで設けられた導電性部材との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い第1周波数の交流電圧とそれよりも所定周波数だけ高い又は低い第2周波数の交流電圧とを加算して生成した励振電圧を印加することによって、前記カンチレバーを静電気力により前記第1周波数と第2周波数との差の周波数で以て振動させることを特徴とする原子間力顕微鏡におけるカンチレバー励振方法。 - カンチレバーの先端に設けられた探針を液体中に浸漬された試料の表面に近接させ、該カンチレバーをその共振周波数で振動させたときに、前記探針と前記試料との間に働く相互作用を検出するダイナミックモード原子間力顕微鏡において、
a)前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、
b)前記導電体部と、間に液体を挟んで前記探針に対向する導電性試料又はさらに間に絶縁性試料を挟んで設けられた導電性部材との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い周波数の搬送波をそれよりも低い周波数の変調波で振幅変調して生成した励振電圧を印加する励振電圧印加手段と、
を備えることを特徴とする原子間力顕微鏡。 - カンチレバーの先端に設けられた探針を液体中に浸漬された試料の表面に近接させ、該カンチレバーをその共振周波数で振動させたときに、前記探針と前記試料との間に働く相互作用を検出するダイナミックモード原子間力顕微鏡において、
a)前記カンチレバーにあって前記探針が位置する面又はその背面の少なくとも一方に形成された導電体部と、
b)前記導電体部と、間に液体を挟んで前記探針に対向する導電性試料又はさらに間に絶縁性試料を挟んで設けられた導電性部材との間に、前記カンチレバーの共振周波数よりも高い第1周波数の交流電圧とそれよりも所定周波数だけ高い又は低い第2周波数の交流電圧とを加算して生成した励振電圧を印加する励振電圧印加手段と、
を備えることを特徴とする原子間力顕微鏡。
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