JP2013043841A - 新規な反応性化合物、電荷輸送性膜及び光電変換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記一般式(I)で示される反応性化合物。一般式(I)中、Fは電荷輸送性骨格を示し、Dは下記一般式(III)で示される基を示す。mは1以上8以下の整数を示す。一般式(III)中、Lは、−C(=O)−O−基を1つ以上含む2価の連結基を示す。
【選択図】なし
Description
これらアクリル系材料は、硬化条件、硬化雰囲気等の影響を強く受け、例えば真空中又は不活性ガス中で放射線照射後に加熱されることによって形成された膜(例えば特許文献11参照)や、不活性ガス中で加熱硬化された膜(例えば特許文献12参照)が開示されている。
また、連鎖重合性基としてスチレン骨格がエーテル基で連結されている電荷輸送性化合物の架橋体が開示されている(特許文献13、特許文献14)。
(一般式(I)中、Fは電荷輸送性骨格を示し、Dは下記一般式(III)で示される基を示す。mは1以上8以下の整数を示す。)
(一般式(III)中、Lは、−C(=O)−O−基を1つ以上含む2価の連結基を示す。)
(一般式(II)中、Ar1乃至Ar4は、それぞれ独立に、置換若しくは未置換のアリール基を示す。Ar5は置換若しくは未置換のアリール基、又は置換若しくは未置換のアリーレン基を示す。Dは前記一般式(I)中のDと同義である。c1乃至c5はそれぞれ0以上2以下の整数を示し、c1乃至c5の合計は1以上8以下の整数である。kは0又は1である。)
(一般式(IV)中、pは0以上4以下の整数を示す。)
(一般式(V)中、pは0以上4以下の整数を示す。)
請求項2の発明によれば、前記一般式(I)で示される化合物が、前記一般式(II)で示される化合物でない場合に比べ、繰り返して使用しても移動度の変動が抑制される電荷輸送性膜が得られる反応性化合物が提供される。
請求項3の発明によれば、前記一般式(III)中のLが、−C(=O)−O−と−(CH2)n−を組み合わせて形成される2価の連結基(ただし、nは1以上10以下の整数)でない場合に比べ、
請求項4の発明によれば、前記一般式(III)で示される基が、前記一般式(IV)で示される基でない場合に比べ、繰り返して使用しても移動度の変動が抑制される電荷輸送性膜が得られる反応性化合物が提供される。
請求項5の発明によれば、前記一般式(IV)で示される基が、前記一般式(V)で示される基でない場合に比べ、繰り返して使用しても移動度の変動が抑制される電荷輸送性膜が得られる反応性化合物が提供される。
請求項6、7、8の発明によれば、前記一般式(I)中のmが上記範囲内でない場合に比べ、繰り返して使用しても移動度の変動が抑制される電荷輸送性膜が得られる反応性化合物が提供される。
請求項9、10の発明によれば、前記一般式(I)中のDを示す前記一般式(III)中のLが、−C(=O)−O−基を含まない反応性化合物を適用して形成した場合に比べ、繰り返して使用しても移動度の変動が抑制される電荷輸送性膜が提供される。
請求項11の発明によれば、前記一般式(I)中のDを示す前記一般式(III)中のLが、−C(=O)−O−基を含まない反応性化合物を適用して形成した電荷輸送膜を有する場合に比べ、繰り返し使用しても輝度の低下及び駆動電圧の上昇が抑制される光電変換装置が提供される。
本実施形態に係る新規な反応性化合物は、下記一般式(I)で示される反応性化合物である。
前記一般式(III)で示される基は、具体的には、下記一般式(IV)で示される基であることが望ましく、下記一般式(V)で示される基であることがより望ましい。
以下、本実施形態に係る反応性化合物が適用される具体例として、電子写真感光体について説明する。
このように、電子写真感光体の長寿命化を目指した、機械的強度と画質の両立は重要でる。
上記実施形態により、繰り返し使用してもキズが発生しにくく、かつ画質劣化が少なく、さらにディレッション発生の少ない電子写真感光体が提供される。
一方、本実施形態においては、連鎖重合性基としてスチレン骨格を用いており、電荷輸送剤の主骨格であるアリール基と相溶性が良く、膜収縮や硬化による電荷輸送構造、連鎖重合性基周辺構造の凝集が抑制されて、繰り返し使用による画質劣化が抑制されると考えられる。
なお、前記連結基に含まれるエステル基は、その極性や親水性に起因し、電荷輸送性や高湿条件下における画質劣化を引き起こす要因となり得るが、本実施形態においては、連鎖重合性基として(メタ)アクリルなどよりも疎水性の高いスチレン骨格を用いているため、上述のような電荷輸送性悪化やディレッションなどの画質劣化が抑制される。
本実施形態に係る感光層は電荷輸送能と電荷発生能とを併せ持つ機能一体型の感光層であってもよいし、電荷輸送層と電荷発生層とを含む機能分離型の感光層であってもよい。さらには、下引層等のその他の層を設けてもよい。
図1は、本実施形態に係る感光体の層構成の一例を示す概略図である。図1に示す感光体は、基体1上に、下引き層4、電荷発生層2A、電荷輸送層2B−1、電荷輸送層2B−2がこの順に積層された層構成を有し、感光層2は電荷発生層2A、電荷輸送層2B−1,2B−2の3層から構成される(第1の態様)。図1に示す感光体においては、電荷輸送層2B−2が、前記一般式(I)で示される反応性化合物を含む本実施形態の層(Oc)に相当する。以下、この第1の態様における本実施形態の層を、本実施形態の層(Oc1)と称する。なお、最表面層となる電荷輸送層2B−2は電荷輸送層2B−1を保護する保護層としても機能する。
導電性基体としては、従来から使用されているものであれば、如何なるものを使用してもよい。例えば、薄膜(例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、及びアルミニウム、チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼、金、バナジウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)等の膜)を設けたプラスチックフィルム等、導電性付与剤を塗布又は含浸させた紙、導電性付与剤を塗布又は含浸させたプラスチックフィルム等が挙げられる。基体の形状は円筒状に限られず、シート状、プレート状としてもよい。
なお、導電性基体粒子は、例えば体積抵抗率が107Ω・cm未満の導電性を有するものがよい。
下引き層は、導電性基体表面における光反射の防止、導電性基体から感光層への不要なキャリアの流入の防止などの目的で、必要に応じて設けられる。
下引き層に含まれる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂などの公知の高分子樹脂化合物、また電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂やポリアニリン等の導電性樹脂などが挙げられる。これらの中でも、上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が望ましく用いられ、特にフェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが望ましく用いられる。
また、導電性粒子は、疎水化処理剤(例えばカップリング剤)等により表面処理を施して、抵抗調整して用いてもよい。
下引き層における導電性粒子の含有量は、例えば、結着樹脂に対して、10質量%以上80質量%以下であることが望ましく、より望ましくは40質量%以上80質量%以下である。
また、下引き層形成用塗布液中に粒子を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。ここで、高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂中とを含んで構成される。かかる電荷発生材料としては、無金属フタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料が挙げられ、特に、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±02゜)の少なくとも7.4゜、16.6゜、25.5゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.7゜、9.3゜、16.9゜、17.5゜、22.4゜及び28.8゜に強い回折ピークを有する無金属フタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.5゜、9.9゜、12.5゜、16.3゜、18.6゜、25.1゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも9.6゜、24.1゜及び27.2゜に強い回折ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶が挙げられる。その他、電荷発生材料としては、キノン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、アントロン顔料、キナクリドン顔料等が挙げられる。また、これらの電荷発生材料は、単独又は2種以上を混合して用いてもよい。
なお、電荷発生材料と結着樹脂の配合比は、例えば10:1乃至1:10の範囲が望ましい。
電荷輸送層2B−1は第1の態様の場合であり、電荷輸送材料と、必要に応じて結着樹脂と、を含んで構成される。
電荷輸送材料としては、例えば、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノスチリル)ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、N,N′−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン、トリ(p−メチルフェニル)アミニル−4−アミン、ジベンジルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合物、N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジン等の芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジン等の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリン等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)ベンゾフラン等のベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニルアニリン等のα−スチルベン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾール等のカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体などの正孔輸送物質、クロラニル、ブロアントラキノン等のキノン系化合物、テトラアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物等の電子輸送物質、及び上記した化合物からなる基を主鎖又は側鎖に有する重合体などが挙げられる。これらの電荷輸送材料は、1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、電荷輸送材料と上記結着樹脂との配合比は、例えば10:1乃至1:5が望ましい。
電荷輸送層2B−1の膜厚は、望ましくは5μm以上50μm以下、より望ましくは10μm以上40μm以下の範囲に設定される。
本実施形態の層(Oc1)は、同一分子内に1つ以上の電荷輸送性骨格と1つ以上のスチレン骨格とが連結された構造を有し、かつ、該電荷輸送性骨格と該スチレン骨格を連結する連結基中に、−C(=O)−O−基を1つ以上含む電荷輸送材料(A)、を含有する組成物の重合あるいは硬化膜からなる層である。
本実施形態の電荷輸送材料(A)における電荷輸送性骨格としては、前記電荷輸送層2B−1に記載したものが挙げられる。電荷輸送性骨格としては、アリールアミン骨格を含むものが望ましく、中でもトリアリールアミン骨格を含むものがより望ましい。
一般式(II)におけるc1乃至c5はそれぞれ0以上2以下の整数を示し、互いに異なっていてもよい。ただし、式(II)中のc1乃至c5の合計は1以上8以下の整数である。kは0又は1である。
一般式(I)及び(II)におけるスチレン骨格の総数の下限としては、より強度の高い架橋膜(硬化膜)を得る観点から、望ましくは2以上であり、より望ましくは3以上、更に望ましくは4以上である。また、一分子中の連鎖重合性基の数が多すぎると、重合(架橋)反応が進むにつれ、分子が動きにくくなり連鎖重合反応性が低下し、未反応の連鎖重合性基の割合が増えてしまうことから、一般式(II)におけるスチレン骨格の総数の上限としては、望ましくは7以下、更に望ましくは6以下である。
一般式(II)中にDとして示される一般式(III)中のLとしては、前記エステル基を含む2価の連結基であれば特に限定されないが、例えば、前記エステル基と、飽和炭化水素(直鎖状、分岐状、環状いずれも含む)または芳香族炭化水素の残基と、酸素原子を任意に組み合わせて形成される2価の基が具体的に挙げられる。Lとしては、前記エステル基と、直鎖状の飽和炭化水素の残基を任意に組み合わせて形成されることが望ましい。
一般式(II)中のLに含まれる炭素原子の総数としては、分子中のスチレン骨格の密度と連鎖重合反応性の観点から、1以上20以下が望ましく、2以上10以下がより望ましい。
上記構造式(2)及び(3)中、R02乃至R04は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、及び炭素数7以上10以下のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表す。また、mは1以上3以下の整数を表す
上記構造式(7)中、Arは置換又は未置換のアリーレン基を表す。
ここで、式(7)中のArとしては、下記構造式(8)又は(9)で示されるものが望ましい。
なお、各構造中の*の部分が、一般式(I)中のDと連結することを示す。
なお、各構造中の*の部分が、一般式(I)中のDと連結することを示す。
界面活性剤は、例えば、(A)フッ素原子を有するアクリルモノマーを重合してなる構造、(B)炭素−炭素二重結合及びフッ素原子を有する構造、(C)アルキレンオキサイド構造、(D)炭素−炭素三重結合及び水酸基を有する構造のうち1種以上の構造を分子内に含む界面活性剤である。
この界面活性剤は、分子内に、(A)乃至(D)の構造を1種以上含有していればよく、2種以上を含有していてもよい。
(A)フッ素原子を有するアクリルモノマーを重合してなる構造としては、特に制限されないが、フルオロアルキル基を有するアクリルモノマーを重合してなる構造であることが望ましく、パーフルオロアルキル基を有するアクリルモノマーを重合してなる構造であることがより望ましい。
(B)炭素−炭素二重結合及びフッ素原子を有する構造としては、特に制限されないが、下記構造式(B1)及び(B2)の少なくとも一方で示される基であることが望ましい。
(B)の構造を有する界面活性剤がアクリル重合体の側鎖に構造式(B1)及び(B2)の少なくとも一方を有する化合物である場合には、アクリル構造が組成物中の他の成分となじみやすい性質を有しているため、均一に近い最表面層を形成しうる。
また、(B)の構造を有する界面活性剤が、構造式(B3)乃至(B5)のいずれかで示される化合物である場合には、塗布の際のはじきを防止する傾向にあり、塗膜欠陥を抑制しうる。
構造式(B3)乃至(B5)中、R’が表す1価の有機基としては、例えば、炭素数1以上30以下のアルキル基、炭素数1以上30以下のヒドロキシアルキル基が挙げられる
。
例えば、構造式(B3)乃至(B5)のいずれかで示される化合物として、フタージェント100、100C、110、140A、150、150CH、A−K、501、250、251、222F、FTX−218、300、310、400SW、212M、245M、290M、FTX−207S、FTX−211S、FTX−220S、FTX−230S、FTX−209F、FTX−213F、FTX−222F、FTX−233F、FTX−245F、FTX−208G、FTX−218G、FTX−230G、FTX−240G、FTX−204D、FTX−280D、FTX−212D、FTX−216D、FTX−218D、FTX−220D、FTX−222D(ネオス株式会社製)等が挙げられる。
また、アクリル重合体の側鎖に構造式(B1)及び(B2)の少なくとも一方を有する化合物としては、KB−L82、KB−L85、KB−L97、KB−L109、KB−L110、KB−F2L、KB−F2M、KB−F2S、KB−F3M、KB−FaM(ネオス株式会社製)等が挙げられる。
(C)アルキレンオキサイド構造としては、アルキレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイドを含む。具体的には、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどがあり、これらのアルキレンオキサイドの繰り返し数が2以上10000以下であるポリアルキレンオキサイドであってもよい。
(C)アルキレンオキサイド構造を有する界面活性剤としては、ポリエチレングリコール、ポリエーテル消泡剤、ポリエーテル変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
ポリエチレングリコールとしては、平均分子量が2000以下のものが望ましく、平均分子量が2000以下のポリエチレングリコールとしては、ポリエチレングリコール2000(平均分子量2000)、ポリエチレングリコール600(平均分子量600)、ポリエチレングリコール400(平均分子量400)、ポリエチレングリコール200(平均分子量200)等が挙げられる。
また、PE−M、PE−L(以上、和光純薬工業社製)、消泡剤No.1、消泡剤No.5(以上、花王社製)等のポリエーテル消泡剤も好適な例として挙げられる。
(C)アルキレンオキサイド構造の他に分子内にフッ素原子を含む界面活性剤として具体的には、例えば、メガファックF−443、F−444、F−445、F−446(以上、大日本インキ化学工業株式会社製)、フタージェント250、251、222F(以上、ネオス社製)、POLY FOX PF636、PF6320、PF6520、PF656(以上、北村化学社製)などが挙げられる。
(D)炭素−炭素三重結合及び水酸基を有する構造としては特に制限はなく、この構造を有する界面活性剤としては、以下に示す化合物が挙げられる。
(D)炭素−炭素三重結合及び水酸基を有する構造を有する界面活性剤としては、分子中に三重結合及び水酸基を有する化合物が挙げられ、具体的には、例えば、2−プロピン−1−オール、1−ブチン−3−オール、2−ブチン−1−オール、3−ブチン−1−オール、1−ペンチン−3−オール、2−ペンチン−1−オール、3−ペンチン−1−オール、4−ペンチン−1−オール、4−ペンチン−2−オール、1−ヘキシン−3−オール、2−ヘキシン−1−オール、3−ヘキシン−1−オール、5−ヘキシン−1−オール、5−ヘキシン−3−オール、1−ヘプチン−3−オール、2−ヘプチン−1−オール、3−ヘプチン−1−オール、4−ヘプチン−2−オール、5−ヘプチン−3−オール、1−オクチン−3−オール、1−オクチン−3−オール、3−オクチン−1−オール、3−ノニン−1−オール、2−デシン−1−オール、3−デシン−1−オール、10−ウンデシン−1−オール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンテン−4−イン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、5−メチル−1−ヘキシン−3−オール、3−エチル−1−ペンチン−3−オール、3−エチル−1−ヘプチン−3−オール、4−エチル−1−オクチン−3−オール、3,4−ジメチル−1−ペンチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3,6−ジメチル−1−ヘプチン−3−オール、2,2,8,8−テトラメチル−3,6−ノナジイン−5−オール、4,6−ノナデカジイン−1−オール、10,12−ペンタコサジイン−1−オール、2−ブチン−1,4−ジオール、3−ヘキシン−2,5−ジオール、2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、(+)−1,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,6−ジフェニル−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール、(−)−1,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,6−ジフェニル−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール、2−ブチン−1,4−ジオール ビス(2−ヒロドキシエチル)、1,4−ジアセトキシ−2−ブチン、4−ジエチルアミノ−2−ブチン−1−オール、1,1−ジフェニル−2−プロピン−1−オール、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、9−エチニル−9−フルオレノール、2,4−ヘキサジインジイル−1,6−ビス(4−フェニルアゾベンゼンスルフォネート)、2−ヒドロキシ−3−ブチン酸、2−ヒドロキシ−3−ブチン酸 エチルエステル、2−メチル−4−フェニル−3−ブチン−2−オール、メチル プロパラギル エーテル、5−フェニル−4−ペンチン−1−オール、1−フェニル−1−プロピン−3−オール、1−フェニル−2−プロピン−1−オール、4−トリメチルシリル−3−ブチン−2−オール、3−トリメチルシリル−2−プロピン−1−ol等が挙げられる。
また、上記の化合物の水酸基の一部又は全部にエチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが付加した化合物(例えば、サーフィノール400シリーズ(信越化学社製))等が挙げられる。
上記一般式(D1)又は(D2)で示される化合物の中でも、Ra、Rb、Rc、Rdが、アルキル基であるものが望ましい。また、Ra及びRbの少なくとも一方、Rc及びRdの少なくとも一方が分岐アルキル基であるものがより望ましい。更に、zは1以上10以下であることが望ましい。x及びyは、それぞれ1以上500以下であることが望ましい。
併用しうる界面活性剤としては、以下に挙げるフッ素原子を有する界面活性剤やシリコーン構造を有する界面活性剤が挙げられる。
即ち、(A)乃至(D)の構造を有する界面活性剤と併用しうるフッ素原子を有する界面活性剤としては、パーフルオロアルキルスルホン酸類(例えば、パーフルオロブタンスルホン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸など)、パーフルオロアルキルカルボン酸類(例えば、パーフルオロブタンカルボン酸、パーフルオロオクタンカルボン酸など)、パーフルオロアルキル基含有リン酸エステルが好適に挙げられる。パーフルオロアルキルスルホン酸類、及びパーフルオロアルキルカルボン酸類は、その塩及びそのアミド変性体であってもよい。
パーフルオロアルキルスルホン酸類の市販品としては、例えば、メガファックF−114(大日本インキ化学工業株式会社製)、エフトップEF−101、EF102、EF−103、EF−104、EF−105、EF−112、EF−121、EF−122A、EF−122B、EF−122C、EF−123A(以上、JEMCO社製)、フタージェント 100、100C、110、140A、150、150CH、A−K、501(以上、ネオス社製)などが挙げられる。
パーフルオロアルキルカルボン酸類の市販品としては、例えば、メガファックF−410(大日本インキ化学工業株式会社製)、エフトップ EF−201、EF−204(以上、JEMCO社製)などが挙げられる。
パーフルオロアルキル基含有リン酸エステルの市販品としては、メガファックF−493、F−494(以上、大日本インキ化学工業株式会社製)エフトップ EF−123A、EF−123B、EF−125M、EF−132、(以上、JEMCO社製)などが挙げられる。
また、全界面活性剤中、(A)乃至(D)の構造を有する界面活性剤は、1質量%以上含まれることが望ましく、10質量%以上含まれることがより望ましい。
1官能のラジカル重合性のモノマーとしては、例えば、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、ヒドロキシエチルo−フェニルフェノールアクリレート、o−フェニルフェノールグリシジルエーテルアクリレート等が挙げられる。
なお、機械的強度等の特性のバランスを取るためには熱硬化が望ましい。通常、一般的なアクリル塗料などを硬化する際には無触媒で硬化する電子線、短時間で硬化する光重合が好適に用いられる。しかしながら、電子写真感光体は最表面層の被形成面となる感光層が感光材料を含むため、この感光材料にダメージを与え難くするため、また、得られる硬化膜の表面性状を高めるため、穏やかに反応を進められる熱硬化が望ましい。熱硬化は無触媒で行ってもよいが、熱ラジカル開始剤を触媒として用いることが望ましい。
パーテトラA、パーヘキサHC、パーヘキサC、パーヘキサV、パーヘキサ22、パーヘキサMC、パーブチルH,パークミルH、パークミルP、パーメンタH、パーオクタH、パーブチルC、パーブチルD、パーヘキシルD、パーロイルIB、パーロイル355、パーロイルL、パーロイルSA、ナイパーBW、ナイパーBMT−K40/M、パーロイルIPP、パーロイルNPP、パーロイルTCP、パーロイルOPP、パーロイルSBP、パークミルND、パーオクタND、パーヘキシルND、パーブチルND、パーブチルNHP、パーヘキシルPV、パーブチルPV、パーヘキサ250、パーオクタO、パーヘキシルO、パーブチルO、パーブチルL、パーブチル355、パーヘキシルI、パーブチルI、パーブチルE、パーヘキサ25Z、パーブチルA、パーへヘキシルZ、パーブチルZT、パーブチルZ(以上、日油化学社製)、カヤケタールAM−C55、トリゴノックス36−C75、ラウロックス、パーカドックスL−W75、パーカドックスCH−50L、トリゴノックスTMBH、カヤクメンH、カヤブチルH−70、ペルカドックスBC−FF、カヤヘキサAD、パーカドックス14、カヤブチルC、カヤブチルD、カヤヘキサYD−E85、パーカドックス12−XL25、パーカドックス12−EB20、トリゴノックス22−N70、トリゴノックス22−70E、トリゴノックスD−T50、トリゴノックス423−C70、カヤエステルCND−C70、カヤエステルCND−W50、トリゴノックス23−C70、トリゴノックス23−W50N、トリゴノックス257−C70、カヤエステルP−70、カヤエステルTMPO−70、トリゴノックス121、カヤエステルO、カヤエステルHTP−65W、カヤエステルAN、トリゴノックス42、トリゴノックスF−C50、カヤブチルB、カヤカルボンEH−C70、カヤカルボンEH−W60、カヤカルボンI−20、カヤカルボンBIC−75、トリゴノックス117、カヤレン6−70(以上、化薬アクゾ社製)、ルペロックス LP(同:64℃)、ルペロックス 610(同:37℃)、ルペロックス 188(同:38℃)、ルペロックス 844(同:44℃)、ルペロックス 259(同:46℃)、ルペロックス 10(同:48℃)、ルペロックス 701(同:53℃)、ルペロックス 11(同:58℃)、ルペロックス 26(同:77℃)、ルペロックス 80(同:82℃)、ルペロックス 7(同:102℃)、ルペロックス 270(同:102℃)、ルペロックス P(同:104℃)、ルペロックス 546(同:46℃)、ルペロックス 554(同:55℃)、ルペロックス 575(同:75℃)、ルペロックス TANPO(同:96℃)、ルペロックス 555(同:100℃)、ルペロックス 570(同:96℃)、ルペロックス TAP(同:100℃)、ルペロックス TBIC(同:99℃)、ルペロックス TBEC(同:100℃)、ルペロックス JW(同:100℃)、ルペロックス TAIC(同:96℃)、ルペロックス TAEC(同:99℃)、ルペロックス DC(同:117℃)、ルペロックス 101(同:120℃)、ルペロックス F(同:116℃)、ルペロックス DI(同:129℃)、ルペロックス 130(同:131℃)、ルペロックス 220(同:107℃)、ルペロックス 230(同:109℃)、ルペロックス 233(同:114℃)、ルペロックス 531(同:93℃)(以上、アルケマ吉富社製)などが挙げられる。
分子内開列型としては、ベンジルケタール系、アルキルフェノン系、アミノアルキルフェノン系、ホスフィンオキサイド系、チタノセン系、オキシム系が挙げられる。
具体的には、ベンジルケタール系としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンが挙げられる。アルキルフェノン系としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、アセトフェノン、2−フェニル−2−(p−トルエンスルホニルオキシ)アセトフェノンが挙げられる。アミノアルキルフェノン系としては、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノンなどが挙げられる。ホスフィンオキサイド系としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。チタノセン系としては、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウムなどが挙げられる。オキシム系としては、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(0−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)などが挙げられる。
具体的には、ベンゾフェノン系としては、2−ベンゾイル安息香酸、2−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル 4’−メチルジフェニル スルフィド、p,p’−ビスジエチルアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。チオキサントン系としては、2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどが挙げられる。ベンジル系としては、ベンジル、(±)−カンファーキノン、p−アニシルなどが挙げられる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等が用いられる。
更に、撥水性等の付与のために、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロアルキルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトシキシラン等の含フッ素化合物を加えてもよい。
シランカップリング剤は任意の量で使用されるが、含フッ素化合物の量は、架橋膜の成膜性の観点から、フッ素を含まない化合物に対して質量比で0.25倍以下とすることが望ましい。
ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセタール樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、K等)、ポリアミド樹脂、セルロ−ス樹脂、ポリビニルフェノール樹脂などがあげられる。特に、電気特性の点でポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂が望ましい。当該樹脂の重量平均分子量は2,000以上100,000以下が望ましく、5,000以上50,000以下がより望ましい。樹脂の分子量が2,000未満であると樹脂の添加による効果が不十分となる傾向にあり、また、100,000を超えると溶解度が低下して添加量が制限され、更には塗布時に製膜不良を招く傾向にある。また、当該樹脂の添加量は1質量%以上40質量%以下が望ましく、1質量%以上30質量%以下がより望ましく、5質量%以上20質量%以下が更に望ましい。当該樹脂の添加量が1質量%未満であると樹脂の添加による効果が不十分となる傾向にあり、また、40質量%を超えると高温高湿下(例えば28℃、85%RH)での画像ボケが発生しやすくなる。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系又はヒンダードアミン系が望ましく、有機イオウ系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、チオウレア系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤、などの公知の酸化防止剤を用いてもよい。酸化防止剤の添加量としては20質量%以下が望ましく、10質量%以下がより望ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマイド、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、2−t−ブチル−6−(3−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。
粒子の一例として、ケイ素含有粒子が挙げられる。ケイ素含有粒子とは、構成元素にケイ素を含む粒子であり、具体的には、コロイダルシリカ及びシリコーン粒子等が挙げられる。ケイ素含有粒子として用いられるコロイダルシリカは、平均粒径1nm以上100nm以下、望ましくは10nm以上30nm以下のシリカを、酸性若しくはアルカリ性の水分散液、アルコール、ケトン、又はエステル等の有機溶媒中に分散させたものから選ばれ、一般に市販されているものを使用してもよい。電荷輸送層2B−2中のコロイダルシリカの固形分含有量は、特に限定されるものではないが、製膜性、電気特性、強度の面から、電荷輸送層2B−2の全固形分全量を基準として、0.1質量%以上50質量%以下、望ましくは0.1質量%以上30質量%以下の範囲で用いられる。
ケイ素含有粒子として用いられるシリコーン粒子は、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、シリコーン表面処理シリカ粒子から選ばれ、一般に市販されているものが使用される。これらのシリコーン粒子は球状で、その平均粒径は望ましくは1nm以上500nm以下、より望ましくは10nm以上100nm以下である。シリコーン粒子は、化学的に不活性で、樹脂への分散性に優れる小径粒子であり、更に十分な特性を得るために必要とされる含有量が低いため、架橋反応を阻害することなく、電子写真感光体の表面性状が改善される。すなわち、強固な架橋構造中にバラツキが生じることなくに取り込まれた状態で、電子写真感光体表面の潤滑性、撥水性を向上させ、長期にわたって良好な耐磨耗性、耐汚染物付着性が維持される。
電荷輸送層2B−2中のシリコーン粒子の含有量は、電荷輸送層2B−2の全固形分全量を基準として望ましくは0.1質量%以上30質量%以下、より望ましくは0.5質量%以上10質量%以下である。
かかる溶剤は1種を単独で又は2種以上を混合して使用されるが、望ましくは沸点が100度以下のものである。
また、電荷輸送層2B−2形成用塗布液の保存安定性を高める目的で、重合禁止剤を含有させてもよい。重合禁止剤としては公知のものが使用される。前記の酸化防止剤の具体例として挙げたヒンダードフェノール系又はヒンダードアミン系が重合禁止剤としても機能するため好都合である。
なお、電荷輸送層2B−2形成用塗布液の硬化中の酸素濃度は1%以下が望ましく、1000ppm以下がより望ましく、500ppm以下が更に望ましい。
電荷輸送層2Bは、第1の態様における前記電荷輸送層2B−2と同じ構成としてよく、電荷輸送層2Bを形成するための組成物、およびその形成方法としては、前記電荷輸送層2B−2の場合と同じである。
以上、電子写真感光体として機能分離型の例を説明したが、図3に示される単層型感光層6(電荷発生/電荷輸送層)中の電荷発生材料の含有量は、10質量%以上85質量%以下程度、望ましくは20質量%以上50質量%以下である。また、電荷輸送材料の含有量は5質量%以上50質量%以下とすることが望ましい。
単層型感光層6(電荷発生/電荷輸送層)の形成方法は、電荷発生層2Aや電荷輸送層2B−2の形成方法と同様である。単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)6の膜厚は5μm以上50μm以下程度が望ましく、10μm以上40μm以下とするのが更に望ましい。
本実施形態に係る光電変換デバイスは、前述した本実施形態に係る電荷輸送性膜を備えることを特徴とする。
前述したように、本実施形態に係る電荷輸送性膜は、機械的強度及び電荷輸送性能の両方に優れるため、光電変換デバイスにおいて機械的強度が求められる層に好適に適用しうる。
具体的には、例えば、有機ELデバイスは、少なくとも一方が透明または半透明である一対の電極と、それら電極間に挾持された一つまたは複数の有機化合物層より構成される。該有機化合物層の少なくとも一層に本発明の電荷輸送膜を用いることができ、その層構成は特に限定されない。具体的には発光層、正孔輸送層、正孔注入層として、前述した本実施形態に係る電荷輸送性膜を適用する。
また、例えば、有機薄膜トランジスタは、対向して設けられたソース電極及びドレイン電極の双方に接する有機半導体層と、前記ソース電極及び前記ドレイン電極の双方から離間したゲート電極および前記有機半導体層とゲート電極間に配置される絶縁層を有するものである。前記有機半導体層に少なくとも一層に本発明の電荷輸送膜を用いることができ、その層構成は特に限定されない。
−本発明の電荷輸送剤I−7の合成−
500ml三口フラスコに3,4−ジメチルアセトアニリド32.6g、4−ヨードビフェニル56.0g、炭酸カリウム30.4g、硫酸銅5水和物1.5g、n−トリデカン50mlを添加し、系中を窒素フローしながら220℃で加熱しながら20時間撹拌した。その後、温度を120℃まで下げてからエチレングリコール50ml、水酸化カリウム水溶液(水酸化カリウム15.7g/水20ml)を添加し、さらに6時間撹拌した。その後、温度を室温まで下げ、トルエン200ml、水150mlを加えて分液操作を行った。トルエン層を採取し、硫酸ナトリウム20g加えて10分撹拌した後、硫酸ナトリウムをろ過した。トルエンを減圧留去した粗生成物を、トルエン/酢酸エチルを溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、I−7aを42.1g得た(収率77%)。
得られた化合物(I)−7のIRスペクトルを図4に示す。
−本発明の電荷輸送剤I−15の合成−
500ml三口フラスコに4,4’−ビス(2−メトキシカルボニルエチル)ジフェニルアミン68.3g、4−ヨードキシレン46.4g、炭酸カリウム30.4g、硫酸銅5水和物1.5g、n−トリデカン50mlを添加し、系中を窒素フローしながら220℃で加熱しながら20時間撹拌した。その後温度を室温まで下げ、トルエン200ml、水150mlを加えて分液操作を行った。トルエン層を採取し、硫酸ナトリウム20g加えて10分撹拌した後、硫酸ナトリウムをろ過した。トルエンを減圧留去した粗生成物を、トルエン/酢酸エチルを溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、I−15aを65.1g得た(収率73%)。
得られた化合物(I)−15のIRスペクトルを図5に示す。
−本発明の電荷輸送剤I−17の合成−
500ml三口フラスコに4,4’−ビス(2−メトキシカルボニルエチル)ジフェニルアミン68.3g、4−ヨードビフェニル56.0g、炭酸カリウム30.4g、硫酸銅5水和物1.5g、n−トリデカン50mlを添加し、系中を窒素フローしながら220℃で加熱しながら20時間撹拌した。その後温度を室温まで下げ、トルエン200ml、水150mlを加えて分液操作を行った。トルエン層を採取し、硫酸ナトリウム20g加えて10分撹拌した後、硫酸ナトリウムをろ過した。トルエンを減圧留去した粗生成物を、トルエン/酢酸エチルを溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、I−17aを74.0g得た(収率75%)。
得られた化合物(I)−17のIRスペクトルを図6に示す。
−本発明の電荷輸送剤I−23の合成−
500ml三口フラスコに3−[4−(3,4−ジメチルフェニルアミノ)フェニル)]プロピオン酸メチル56.7g、4,4’−ジヨードー3,3’−ジメチルー1,1’−ビフェニル43.4g、炭酸カリウム30.4g、硫酸銅5水和物1.5g、n−トリデカン50mlを添加し、系中を窒素フローしながら220℃で加熱しながら20時間撹拌した。その後温度を室温まで下げ、トルエン200ml、水150mlを加えて分液操作を行った。トルエン層を採取し、硫酸ナトリウム10g加えて10分撹拌した後、硫酸ナトリウムをろ過した。トルエンを減圧留去した粗生成物を、トルエン/酢酸エチルを溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、I−23aを48.4g得た(収率65%)。
得られた化合物(I)−23のIRスペクトルを図7に示す。
−本発明の電荷輸送剤I−25の合成−
500ml三口フラスコに3−[4−(フェニルアミノ)フェニル]プロピオン酸メチル51.1g、1,2−ビス(4−ヨードフェニル)エタン43.4g、炭酸カリウム30.4g、硫酸銅5水和物1.5g、n−トリデカン50mlを添加し、系中を窒素フローしながら220℃で加熱しながら20時間撹拌した。その後温度を室温まで下げ、トルエン200ml、水150mlを加えて分液操作を行った。トルエン層を採取し、硫酸ナトリウム10g加えて10分撹拌した後、硫酸ナトリウムをろ過した。トルエンを減圧留去した粗生成物を、トルエン/酢酸エチルを溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、I−25aを51.7g得た(収率75%)。
得られた化合物(I)−25のIRスペクトルを図8に示す。
−本発明の電荷輸送剤I−27の合成−
500ml三口フラスコに3−[4−(3,4−ジメチルフェニルアミノ)フェニル]プロピオン酸メチル56.7g、1,2−ビス(4−ヨードフェニル)エタン43.4g、炭酸カリウム30.4g、硫酸銅5水和物1.5g、n−トリデカン50mlを添加し、系中を窒素フローしながら220℃で加熱しながら20時間撹拌した。その後温度を室温まで下げ、トルエン200ml、水150mlを加えて分液操作を行った。トルエン層を採取し、硫酸ナトリウム10g加えて10分撹拌した後、硫酸ナトリウムをろ過した。トルエンを減圧留去した粗生成物を、トルエン/酢酸エチルを溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、I−27aを54.4g得た(収率73%)。
得られた化合物(I)−27のIRスペクトルを図9に示す。
−本発明の電荷輸送剤I−30の合成−
500ml三口フラスコに3−[4−(4−フェニル)フェニルアミノ)フェニル]プロピオン酸メチル66.3g、1,2−ビス(4−ヨードフェニル)エタン43.4g、炭酸カリウム30.4g、硫酸銅5水和物1.5g、n−トリデカン50mlを添加し、系中を窒素フローしながら220℃で加熱しながら20時間撹拌した。その後温度を室温まで下げ、トルエン200ml、水150mlを加えて分液操作を行った。トルエン層を採取し、硫酸ナトリウム10g加えて10分撹拌した後、硫酸ナトリウムをろ過した。トルエンを減圧留去した粗生成物を、トルエン/酢酸エチルを溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、I−30aを62.2g得た(収率74%)。
得られた化合物(I)−30のIRスペクトルを図10に示す。
−本発明の電荷輸送剤I−43の合成−
500ml三口フラスコに4,4’−ビス(2−メトキシカルボニルエチル)ジフェニルアミン68.3g、4,4’−ジヨードー3,3’−ジメチルー1,1’−ビフェニル43.4g、炭酸カリウム30.4g、硫酸銅5水和物1.5g、n−トリデカン50mlを添加し、系中を窒素フローしながら220℃で加熱しながら20時間撹拌した。その後温度を室温まで下げ、トルエン200ml、水150mlを加えて分液操作を行った。トルエン層を採取し、硫酸ナトリウム10g加えて10分撹拌した後、硫酸ナトリウムをろ過した。トルエンを減圧留去した粗生成物を、トルエン/酢酸エチルを溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、I−43aを56.0g得た(収率65%)。
3L三口フラスコにI−43aを43.1g、テトラヒドロフラン350mlを添加し、そこに水酸化ナトリウム8.8gを水350mlに溶解した水溶液を添加し、60℃に加熱しながら5時間撹拌した。その後、反応液を水1L/濃塩酸40ml水溶液に滴下し、析出した固体を吸引ろ過により採取した。この固体をさらにアセトン/水混合溶剤(体積比40/60)50mlを加えて懸濁状態で撹拌した後、吸引ろ過により採取し、10時間真空乾燥した後、I−43bを36.6g得た(収率91%)。
500ml三口フラスコにI−43bを28.2g、4−クロロメチルスチレン23.5g、炭酸カリウム21.3g、ニトロベンゼン0.09g、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)175mlを添加し、系中を窒素フローして75℃に加熱しながら5時間撹拌した。その後、温度を室温まで下げ、反応溶液に酢酸エチル200ml/水200mlを加えて分液操作を行った。酢酸エチル層を採取し、硫酸ナトリウム10g加えて10分撹拌した後、硫酸ナトリウムをろ過した。酢酸エチルを減圧留去した粗生成物を、トルエン/酢酸エチルを溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、本発明の電荷輸送剤I−43を37.8g得た(収率85%)。
得られた化合物(I)−43のIRスペクトルを図11に示す。
−本発明の電荷輸送剤I−46の合成−
3L三口フラスコにI−43aを43.1g、テトラヒドロフラン300mlを添加し、撹拌して系中を窒素置換してから水素化ホウ素ナトリウム16.3gを添加した。その後、加熱還流しながらメタノール50mlを2時間かけて滴下した。さらに2時間加熱還流した後、いったん0℃まで冷却し、2N塩酸300mlを1時間かけて滴下し、徐々に室温に戻した。その後、酢酸エチル400mlを加えて分液操作を行い、酢酸エチル層を採取し、硫酸ナトリウム10gを加えて10分撹拌した後、硫酸ナトリウムをろ過した。酢酸エチルを減圧留去した粗生成物を、トルエン/酢酸エチルを溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、I−46aを28.5g得た(収率76%)。
得られた化合物(I)−46のIRスペクトルを図12に示す。
−本発明の電荷輸送剤I−53の合成−
500ml三口フラスコに4,4’−ビス(2−メトキシカルボニルエチル)ジフェニルアミン68.3g、1,2−ビス(4−ヨードフェニル)エタン43.4g、炭酸カリウム30.4g、硫酸銅5水和物1.5g、n−トリデカン50mlを添加し、系中を窒素フローしながら220℃で加熱しながら20時間撹拌した。その後温度を室温まで下げ、トルエン200ml、水150mlを加えて分液操作を行った。トルエン層を採取し、硫酸ナトリウム10g加えて10分撹拌した後、硫酸ナトリウムをろ過した。トルエンを減圧留去した粗生成物を、トルエン/酢酸エチルを溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、I−53aを59.4g得た(収率69%)。
得られた化合物(I)−53のIRスペクトルを図13に示す。
−電荷輸送性膜の作製−
下記組成の電荷輸送膜形成用塗布液を調製した。
(電荷輸送剤)
前記合成例1で合成した電荷輸送材料((I)−15):100質量部
(開始剤)
V−601(和光純薬社製):2質量部
(溶剤)
テトラヒドロフラン(THF)/トルエン混合溶剤(質量比40/60):150質量部
上記ITOガラス基板のITO電極が形成されている面上に、上記電荷輸送性膜形成用塗布液を塗布し、酸素濃度約100ppmの雰囲気下で150℃、40分加熱し、5μmの電荷輸送性膜1を形成した。
上記電荷輸送性膜に対し、TOF−401(住友重機械工業製)を用いて30V/μmの電界をかけて移動度を100回繰り返し測定し、下記式から移動度の安定性を評価した。
なお、「||」は、絶対値を指す。A++が最も良好な特性であることを示す。
|(1回目測定の移動度)−(100回目測定の移動度)|/(1回目測定の移動度)
A++:0.05未満
A+:0.05以上 0.08未満
A :0.08以上 0.1未満
B :0.1以上 0.2未満
C :0.2以上
ガラス基板上にITO膜を備えるITOガラス基板を用意し、そのITO膜を2mm幅の短冊状にエッチングしてITO電極(陽極)を形成した。このITOガラス基板を、イソプロパノール(電子工業用、関東化学社製)で超音波洗浄した後、スピンコーターで乾燥させた。
次に、ITOガラス基板のITO電極が形成されている面上に、昇華精製した銅フタロシアニンを真空蒸着することにより厚さ0.015μmの薄膜を形成した。
上記の電荷輸送性膜形成用塗布液を上記銅フタロシアニン膜上に塗布し、酸素濃度約100ppmの雰囲気下で145℃、40分加熱し、0.05μmの薄膜を形成した。これにより、ITO電極上に2層構造の正孔輸送層を形成した。
次に、上記正孔輸送層上に、発光材料としてトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq)を蒸着することにより厚さ0.060μmの発光層を形成した。
更に、上記発光層上に、Mg−Ag合金を共蒸着により蒸着して、2mm幅、0.13μm厚の短冊状のMg−Ag電極(陰極)を形成し、有機電界発光素子1を得た。なお、ITO電極とMg−Ag電極とは、それぞれの延在方向が直交するように形成した。得られた有機電界発光素子1の有効面積は0.04cm2であった。
電荷輸送材料(I−15)を下記の構造を有する比較用化合物(AC−1)に変更する以外は実施例1と同様にして、比較電荷輸送性膜1及び比較有機電界発光素子1を得た。これを比較有機電界発光素子1とする。
電荷輸送材料(I−15)を下記の構造を有する比較用化合物(AC−2)に変更する以外は実施例1と同様にして、比較電荷輸送性膜2及び比較有機電界発光素子2を得た。これを比較有機電界発光素子2とする。
実施例1において、電荷輸送材料、開始剤、溶剤を表3に記載したものに変更する以外は実施例1と同様にして、電荷輸送性膜2〜16及び有機電界発光素子2〜16を得た。
実施例、比較例で得られた有機電界発光素子について、以下のようにして素子特性を評価した。
真空中(0.125Pa)で、ITO電極をプラス(陽極)、Mg−Ag電極をマイナス(陰極)とし、これらの間に直流電圧を印加して発光させ、そのときの最高輝度を評価した。それらの結果を表3に示す。
なお、最高輝度の評価基準は以下の通りである。(数値の単位はcd/m2)
A++が最も良好な特性であることを示す。
A++:800以上
A+:750以上 800未満
A :700以上 750未満
B :650以上 700未満
C :650未満
また、乾燥窒素中で有機電界発光素子の発光寿命の測定を以下のようにして行った。室温において直流駆動方式(DC駆動)で初期輝度を500cd/m2とし、比較例1の素子の輝度(初期輝度L0:500cd/m2)が(輝度L/初期輝度L0)=0.5となった時点の駆動時間を1.0とした場合の相対時間、及び、素子の輝度が(輝度L/初期輝度L0)=0.5となった時点での電圧上昇分(=電圧/初期駆動電圧)により評価した。
なお、相対時間(L/L0=0.5)及び電圧上昇(L/L0=0.5となるとき)の評価基準は以下の通りである。
A++が最も良好な特性であることを示す。
A++:1.6以上
A+:1.4以上 1.6未満
A :1.2以上 1.4未満
B :1.0以上 1.2未満
C :1.0未満
A++が最も良好な特性であることを示す。
A++:1.0以上1.1未満
A+:1.1以上 1.2未満
A :1.2以上 1.3未満
B :1.3以上 1.4未満
C :1.4以上
OTazo−15:重合開始剤(大塚化学製)
Claims (11)
- 下記一般式(I)で示される反応性化合物。
(一般式(I)中、Fは電荷輸送性骨格を示し、Dは下記一般式(III)で示される基を示す。mは1以上8以下の整数を示す。)
(一般式(III)中、Lは、−C(=O)−O−基を1つ以上含む2価の連結基を示す。) - 前記一般式(I)で示される化合物が、下記一般式(II)で示される化合物である請求項1に記載の反応性化合物。
(一般式(II)中、Ar1乃至Ar4は、それぞれ独立に、置換若しくは未置換のアリール基を示す。Ar5は置換若しくは未置換のアリール基、又は置換若しくは未置換のアリーレン基を示す。Dは前記一般式(I)中のDと同義である。c1乃至c5はそれぞれ0以上2以下の整数を示し、c1乃至c5の合計は1以上8以下の整数である。kは0又は1である。) - 前記一般式(III)中のLが、−C(=O)−O−と−(CH2)n−を組み合わせて形成される2価の連結基(ただし、nは1以上10以下の整数)である請求項1又は請求項2に記載の反応性化合物。
- 前記一般式(III)で示される基が、下記一般式(IV)で示される基である請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の反応性化合物。
(一般式(IV)中、pは0以上4以下の整数を示す。) - 前記一般式(IV)で示される基が、下記一般式(V)で示される基である請求項4に記載の反応性化合物。
(一般式(V)中、pは0以上4以下の整数を示す。) - 前記一般式(I)中のmが、2以上6以下の整数である請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の反応性化合物。
- 前記一般式(I)中のmが、3以上6以下の整数である請求項6に記載の反応性化合物。
- 前記一般式(I)中のmが、4以上6以下の整数である請求項7に記載の反応性化合物。
- 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の反応性化合物又は該反応性化合物に由来する構造を含む電荷輸送性膜。
- 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の反応性化合物を含有する組成物の重合あるいは硬化膜からなる電荷輸送性膜。
- 請求項9又は請求項10に記載の電荷輸送性膜を有する光電変換装置。
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