JP2013041090A - 光学素子、電気光学装置、投射型映像装置及び光学素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透光性基板11と、この透光性基板11の光学領域から外れた周縁領域に設けられた遮光膜12とを備え、遮光膜12は透光性基板11へ入射する光を反射する反射層121及び光を吸収する吸収層122を有し、反射層121と吸収層122は透光性基板11の表面に順に積層され、遮光膜12には、認識マークMが設けられ、当該認識マークMは吸収層122の厚み方向に設けられた凹部2である。認識マークMが透光性基板11の光学領域から外れた周縁領域にあることに伴って、光学素子10としての本来の機能が阻害されず、その上、認識マークMが反射層121ではなく吸収層122に形成されることで、光学素子10内の迷光を少なくすることができる。
【選択図】図1
Description
この特許文献1で示される従来例では、遮光膜は、反射膜としてのクロム膜と、吸収層としての酸化クロム膜との積層により構成されている。ここで、クロム膜からなる反射膜の表面では入射光を反射し、酸化クロム膜からなる吸収膜では液晶ライトバルブからの戻り光を吸収して反射を抑える。このように遮光膜は、入射光を効率良く反射して透過率を低く抑え、かつ液晶ライトバルブからの戻り光の反射を抑制する機能が求められている。
この特許文献2の従来例では、接着層の屈折率を、光入射側防塵ガラスの屈折率及び対向基板の屈折率に近づけることにより、接着層の界面での反射を抑えている。反射膜は、防塵ガラス基板の光入射面の外周部に形成されている。反射膜としては、クロム、アルミニウム、銀等の金属膜が用いられている。反射膜を含め、光入射面には反射防止膜が形成されている。光入射側防塵ガラスの反射膜の矩形環状のパターンは、切り代を挟んで縦横に並ぶように形成されている。
ガラス基板上にマーキングが施されたものとして、表示パターン部の表示領域及び端子領域を除く余白部分に認識マーク部が形成され、この認識マーク部がガラス基板に最初に形成された不透明膜であり、かつ、表示パターン部の表示領域又は端子領域とは一体でない別のパターンの認識マーク付不透明薄膜が形成され、この認識マーク付不透明薄膜領域の上に表示パターン部の透明絶縁膜と共通の透明薄膜で覆われた液晶表示素子(特許文献3)が知られている。
この特許文献3で示される従来例では、積層される最初の不透明薄膜を用いて素子パターン部中の前記余白部分に文字用パッドを設けるため、付加パターンがその最初の不透明薄膜のパターン形成用露光マスク内に設けられていることになる。文字用パッドは薄膜トランジスタ用のゲート配線用のクロム金属膜が下層金属膜であり、最初の不透明薄膜である。文字用パッド周辺は余白部分とし、薄膜積層部や他の不透明膜は設けられていない。文字用パッドに文字列のような認識マークとなる文字の刻印は、最初の不透明薄膜のパターニング前でも後でも可能であるが、製造工程管理上からは、より上流である成膜後直ちに所定位置に刻印される。刻印はレーザマーキング装置を用いて、マーキング文字をレーザーでクロム膜を飛ばすことにより、ヌキ文字の文字列を形成することにより行われる。マーキングする下層金属膜からなる文字用パッドには、マーキング文字が穴状に刻印されており、その上層は最初の不透明薄膜である下層金属膜以外の不透明薄膜は積層されておらず、下層絶縁膜及び上層絶縁膜が積層されているのみである。
この特許文献4で示される従来例では、製品情報が表記される膜は、文字に相当する領域を除去した膜もしくは文字の形状をした膜とすることができ、これら文字は製品ロット番号、ウエハー内アドレス、製品仕様、製品の履歴の少なくとも一つを含む文字もしくは文字列に相当する。ここで、文字に相当する領域を除去した膜とは、レーザーを照射して膜の一部を溶解・除去した膜が挙げられる。文字の形状をした膜とは、フォトリソグラフィ法で文字型にパターニングした膜が挙げられる。表記領域の膜厚は10(μm)以上かつ50(μm)の範囲内である。
特許文献3,4で示される従来例では、光学特性に影響を与えないように、光学領域外にマーキングをし、当該マーキングを、反射膜(クロム、銀、等)や反射防止膜(誘電体多層膜)の表面をレーザー等で文字状に削除することにより形成することが開示されているが、削除した領域から入射した光が迷光となって、液晶パネルを透過する光の透過量が低下してしまうという問題が生じる。つまり、引用文献3,4では、文字が膜をくり抜いて形成されるため、くり抜かれた膜の部分は光が透過することになり、反射膜としての機能が阻害される。
本適用例に係る光学素子は、透光性基板と、当該透光性基板の光学領域から外れた周縁領域に設けられた遮光膜と、を備えた光学素子であって、前記遮光膜は、前記透光性基板へ入射する光を反射する反射層と、前記光を吸収する吸収層と、を有し、前記反射層と前記吸収層は、前記透光性基板の表面に順に積層され、前記遮光膜には、認識マークが設けられ、当該認識マークは、前記吸収層の厚み方向に設けられた凹部であることを特徴とする。
この構成の本適用例では、透光性基板の光学領域から外れた周縁領域に認識マークが設けられているので、光学素子としての本来の機能を阻害することなく、認識マークを認識することができる。
その上、認識マークが反射層ではなく吸収層に形成されているため、光学素子内の迷光を少なくすることができる。つまり、反射層に認識マークとしての凹部を形成すると、この凹部を通じて入射光が光学素子の光学領域から外れた領域の内部を透過することになり、遮光膜の機能が低下することになる。これに対して、吸収層に認識マークとして凹部を形成すると、入射光が透光性基板の光学領域から外れた領域から入射しても反射層で反射されることになり、さらに、吸収層自体が光を吸収するために、この吸収層に凹部があっても迷光が少なくなる。
ここで、認識マークとは、光学素子や電気光学装置の型番、その他の情報であり、数字、文字、記号等により表示されるものである。また、光学領域とは、光学素子として有効利用される平面上の領域である。
本適用例に係る光学素子は、前記凹部の深さは前記吸収層の厚みと同じであることを特徴とする。
この構成の本適用例では、凹部が吸収層を貫通して形成されるので、吸収層と反射層との色の相違に伴って、認識マークの認識を容易に行うことができる。
本適用例に係る光学素子は、前記吸収層と前記反射層との間には光を吸収する第三の層が設けられていることを特徴とする。
この構成の本適用例では、光学素子内部の迷光を吸収層及び第三の層の双方で吸収することができる。
本適用例に係る光学素子は、前記反射層は、クロム、アルミ、又は銀のうちのいずれかから構成され、前記吸収層は、酸化クロム、又は二酸化チタンから構成されていることを特徴とする。
この構成の本適用例では、反射層の材料と吸収層の材料とを限定することで、前述の効果を効率的に達成することができる。
本適用例に係る光学素子は、前記第三の層は、酸化チタン、又は二酸化ケイ素から構成されていることを特徴とする。
この構成の本適用例では、吸収層にエッチング等して凹部を形成するにあたり、第三の層がいわばエッチングストッパとして機能することになり、凹部を吸収層でエッチングにて容易に形成できるとともに、このエッチングが第三の層まで連続して形成されることを防止することができる。
本適用例に係る電気光学装置は、前述の光学素子と、当該光学素子の前記吸収層側に設けられ液晶パネルと、を備えたことを特徴とする。
この構成の本適用例では、前述の効果を奏することができる電気光学装置を提供することができる。
本適用例に係る投射型映像装置は、光源と、当該光源からの光を画像情報に応じて変調する電気光学装置と、当該電気光学装置により変調された光を投写する投写光学装置と、を備え、前記電気光学装置は、前述の電気光学装置であることを特徴とする。
この構成の本適用例では、前述の効果を奏することができる投射型映像装置を提供することができる。
本適用例に係る光学素子の製造方法は、透光性基板の光学領域から外れた周縁領域に前記透光性基板へ入射する光を反射する反射層を形成し、当該反射層に光を吸収する吸収層を形成し、当該吸収層の厚さ方向に認識マークを構成する凹部をエッチングにより形成することを特徴とする。
この構成の本適用例では、認識マークを構成する凹部を吸収層の厚さ方向にエッチングすることで形成したので、凹部の形成を容易に行うことができる。そのため、光学素子を低コストで提供することができる。
第1実施形態を図1から図3に基づいて説明する。
図1には第1実施形態の電気光学装置の断面が示され、図2には電気光学装置を構成する光学素子に関し、光が出射される側の主面が示され、図3には電気光学装置の要部の拡大断面が示されている。
図1において、電気光学装置1は、平板状の光学素子10と、この光学素子10に設けられた液晶パネル20と、これらの光学素子10及び液晶パネル20の周縁を保持する図示しないフレームと、液晶パネル20に接続され外部からの電力を供給するための図示しないケーブルとを備えて構成されている。
透光性基板11は、例えば、石英、無アルカリガラス、水晶、サファイア、ニオブ酸リチウム(LiNbO3:LN)、タンタル酸リチウム(LiTaO3:LT)等の材料から形成されるガラス基板である。この透光性基板11は、平面寸法の縦横が所定寸法、例えば、縦が10mm以上30mm以下、横が13mm以上40mm以下の平面視で外形が矩形状に形成されている。
光学領域Lは平面視で外周が矩形状とされ、その各辺の位置は透光性基板11の各辺から適宜な寸法、例えば、2mmをもって設定される。この寸法は電気光学装置1の種類や大きさによって相違する。
透光性基板11の光が入射される面には反射防止膜ARが設けられている。
図1及び図3に示される通り、遮光膜12は、透光性基板11へ入射する光を反射する反射層121及びこの反射層121に積層され光を吸収する吸収層122を有する構造である。この吸収層122には認識マークMを構成する凹部2が形成されており、この凹部2の深さは本実施形態では、吸収層122の厚さと同じ、換言すれば、凹部2は吸収層122を貫通して形成されている。凹部2の端縁は、平面上において吸収層122の端縁から離れている。
反射層121は高反射率膜であり、吸収層122は低反射率膜である。
ここで、反射層121を構成する材料と吸収層122を構成する材料との組み合わせとして、[1]反射層121がクロムから形成され、吸収層122が酸化クロムから形成される場合、[2]反射層121がクロムから形成され、吸収層122が二酸化チタン(TiO2)から形成される場合、[3]反射層121がアルミから形成され、吸収層122が酸化クロムから形成される場合、[4]反射層121が銀から形成され、吸収層122が二酸化チタン又は酸化クロムから形成される場合がある。
反射層121と吸収層122とで材料が異なることに伴う色の相違により、透光性基板11に入射光側平面から「ABC」が認識マークとして認識される。
接着層13は紫外線硬化型接着剤、その他の接着剤であって、透光性基板11と屈折率が同じ接着剤から構成される。
図1において、液晶パネル20は、液晶ライトバルブと称されるものであり、吸収層側に設けられた平面矩形状の対向基板21と、この対向基板21に積層された液晶部22と、液晶部22に積層され対向基板21と同じ大きさのTFT基板23と、このTFT基板23に積層された防塵ガラス24とを備えている。
液晶部22は、対向基板21とTFT基板23との外周縁部に設けられたシール材221と、このシール材221の内部に収納された液晶222とを備えている、
対向基板21の液晶部22に対向する面には液晶222と接する領域に、液晶222に画素電極(図示せず)とともに駆動電圧を印加する透明電極、例えば、ITO膜から構成された対向電極(図示せず)が全面に渡って形成されている。
TFT基板23は、石英基板、ガラス基板、シリコン基板が用いられている。
TFT基板23の液晶部22に対向する面であって液晶222と接する領域には、画素を構成し、かつ、対向電極とともに液晶222の駆動電圧を印加する透明電極、例えば、ITOから構成された画素電極(図示せず)が配置されている。
TFT基板23の画素電極の上には、ラビング処理された配向膜(図示せず)が設けられており、対向基板21の対向電極の上には、同様に、ラビング処理された配向膜(図示せず)が設けられている。これらの配向膜は、例えば、ポリイミド膜などの透明な有機膜から構成される。
防塵ガラス24は、石英基板、ガラス基板が用いられる。防塵ガラス24とTFT基板23とは接着剤で接着固定され、防塵ガラス24のTFT基板23と対向する面とは反対側の面には反射防止膜ARが設けられている。
[光学素子の製造方法]
光学素子の製造方法を図4及び図5に基づいて説明する。
図4(A)に示される通り、まず、大判の基板11Aを用意する。この大判の基板11Aを複数個、図では、9個分割することで、図1から図3で示される透光性基板11の1枚分となる。この大判の基板11Aの一面に反射防止膜ARを蒸着で形成する。
図4(B)に示される通り、大判の基板11Aの反射防止膜ARが形成されていない側の一方の主面上に反射層121を構成するために高反射率層121Aを蒸着、スパッタ、その他の方法で成膜し、この高反射率層121Aの上に、吸収層122を構成するために低反射率層122Aを蒸着、スパッタ、その他の方法で成膜する。ここで、高反射率層121Aと反射層121との膜厚は同じであり、低反射率層122Aと吸収層122との膜厚は同じである。なお、高反射率層121Aの材料をクロムとし、低反射率層122Aの材料を酸化クロムとした場合、高反射率層121Aを大判の基板11Aの主面上に蒸着等した後、蒸着炉(チャンバー)の中に酸素(O2)ガスを導入し、クロムを酸化させながら蒸着、に酸素を混ぜてスパッタ、その他の方法で成膜を行い、低反射率層122Aを成膜する。また、高反射率層121Aと吸収層である低反射率層122Aとの間には、必要に応じてエッチングストッパー層、例えば、SiO2の層を挟んでおく。
そのため、大判の基板11Aに成膜された高反射率層121A及び低反射率層122Aを含む多層膜の表面上の全面にフォトレジストを塗布する。そして、図示しないステッパー又はマスクアライナー等の露光器を用いて、フォト・マスクを重ねてマーキング・パターン状に露光する。その後、現像して認識マークMに対応する部分のレジストを除去する。さらに、レジストが除去され、遮光膜層12となる多層膜がマーキング状に露出した領域をエッチングして遮光膜層1を構成する多層膜のうち吸収層122を構成する低反射率層122Aのみをエッチングで除去(ハーフエッチング)し、凹部2を形成する。ここで、ハーフエッチングは前述の通りSiO2等からなるエッチングストッパー層が用いられていることで、エッチングがストップされる。なお、エッチングストッパー層を設けない場合には、ハーフエッチングとするために時間を管理する。その後、レジストを剥離する。
さらに、図5(E)に示される通り、ダイシング装置、その他の装置によって、大判の基板11Aを複数に分割、本実施形態では、9個に分割し、1つの光学素子10を製造する。
対向基板21、液晶部22、TFT基板23及び防塵ガラス24を接合して液晶パネル20を製造しておき、この液晶パネル20の対向基板21と光学素子10との一方に接着層13を構成する紫外線硬化型接着剤を塗布し、これらを互いに接合した後、接着層13を紫外線硬化する。
(1)光学素子10は、透光性基板11と、この透光性基板11の光学領域Lから外れた周縁領域Eに設けられた遮光膜12とを備え、遮光膜12は透光性基板11へ入射する光を反射する反射層121及び光を吸収する吸収層122を有し、反射層121と吸収層122は透光性基板11の表面に順に積層され、遮光膜12には吸収層122の厚み方向に設けられた凹部2の認識マークMが設けられている。本実施形態では、認識マークMが透光性基板11の光学領域から外れた領域にあることにより、光学素子10としての本来の機能が阻害されず、認識マークMを認識することができる。その上、認識マークMが反射層121ではなく吸収層122に形成されることで、光学素子10内の迷光を少なくすることができる。
第2実施形態は遮光膜12の構成が第1実施形態と相違するものであり、他の構成は第1実施形態と同じである。
図6には第2実施形態に係る電気光学装置の要部の拡大断面が示されている。
図6において、電気光学装置1は、平板状の光学素子30と、この光学素子30に設けられた液晶パネル20と、これらの光学素子30及び液晶パネル20の周縁を保持する図示しないフレームと、液晶パネル20に接続され外部からの電力を供給するための図示しないケーブルとを備えて構成されている。
遮光膜32は、反射層121及び吸収層122と、これらの反射層121と吸収層122との間に設けられた光を吸収する第三の層123とを有する構造である。
反射層121は、クロムからなる高反射率層から構成されている。
吸収層122は、酸化クロムからなる低反射率層から構成され、第1実施形態と同様に識別標識Mを構成する凹部2が形成されている。
第三の層123は、光を吸収する材料であって吸収層122の材料である酸化クロムよりエッチング液で腐食されにくい材料、例えば、酸化チタン(TiO2)や二酸化ケイ素(SiO2)、等から構成されている。
第三の層123の平面上の大きさは反射層121及び吸収層122の平面上の大きさと同じである。
低反射率層122Aに認識マークMを構成する凹部2をエッチングで形成した後、低反射率層122A、中間層及び高反射率層121Aの中央部分に光学領域Lを形成するためのエッチングを実施する。
(5)吸収層122と反射層121との間に光を吸収する第三の層123が設けられているから、吸収層122とともに第三の層123で電気光学装置1の内部での迷光をより少なくすることができる。
第3実施形態は吸収層122に形成される凹部の構造が第1実施形態と相違するものであり、他の構成は第1実施形態と同じである。
図7には第3実施形態に係る電気光学装置の要部の拡大断面が示されている。
図7において、光学素子10は、透光性基板11と遮光膜12とを備え、遮光膜12は、反射層121及び吸収層122を有する。
吸収層122には認識マークMを構成する凹部4が形成されており、この凹部4の深さは第1実施形態とは異なり、吸収層122の厚さより小さく、換言すれば、吸収層122の厚さの途中までとされる。本実施形態では、凹部4に光を照射した場合の陰によって認識マークMを認識することができる。
第3実施形態の光学素子10の製造方法は第1実施形態と同じであるが、凹部4の形成が第1実施形態とは異なり、エッチングの他、レーザー照射による形成も可能である。エッチングを用いる場合には、第1実施形態に比べてエッチング液の濃度やエッチング時間を調整することにより実施する。
第4実施形態は、以上詳細に説明した電気光学装置1をライトバルブとして用いた投射型映像装置(投射型液晶プロジェクター)である。
図8は、投射型映像装置の概略構成が表される。
図8において、本実施形態における投射型映像装置1100は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された液晶装置を含む液晶モジュールを3個用意し、それぞれRGB用のライトバルブ100R,100G,100Bとして用いたプロジェクターとして構成されている。これらのライトバルブ100R,100G,100Bは電気光学装置1が用いられる。
投射型映像装置1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によって、RGBの三原色に対応する光成分R,G,Bに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R,100G,100Bにそれぞれ導かれる。この際、B光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123および出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R,100G,100Bによりそれぞれ変調された三原色に対応する光成分は、ダイクロイックプリズム1112により再度合成された後、投写光学装置としての投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画像として投射される。
(7)ランプユニット1102と、このランプユニット1102からの光を、画像情報に応じて変調する電気光学装置1と、この電気光学装置1により変調された光を投写する投射レンズ1114とを備えたから、前述の効果を奏することができる投射型映像装置を提供することができる。
例えば、前記実施形態では、電子光学装置1を投射型映像装置に用いたが、本発明では、それ以外に電子機器、例えばデジタルカメラにも用いることができる。さらに、電子光学装置1の例として、光学ローパスフィルタや防塵ガラスを用いてもよい。
また、前記各実施形態では、遮光膜12,32は平面矩形状の透光性基板11の4つの辺に沿って形成されたが、本発明では、これに限定されるものではない。
さらに、光学素子1を製造するにあたり、大判の基板11Aを用いたが、それを分割した透光性基板11を用いたものでもよい。
Claims (8)
- 透光性基板と、当該透光性基板の光学領域から外れた周縁領域に設けられた遮光膜と、を備えた光学素子であって、
前記遮光膜は、前記透光性基板へ入射する光を反射する反射層と、前記光を吸収する吸収層と、を有し、
前記反射層と前記吸収層は、前記透光性基板の表面に順に積層され、
前記遮光膜には、認識マークが設けられ、当該認識マークは、前記吸収層の厚み方向に設けられた凹部である
ことを特徴とする光学素子。 - 請求項1に記載された光学素子において、
前記凹部の深さは前記吸収層の厚みと同じである
ことを特徴とする光学素子。 - 請求項2に記載された光学素子において、
前記吸収層と前記反射層との間には光を吸収する第三の層が設けられている
ことを特徴とする光学素子。 - 請求項3に記載された光学素子において、
前記反射層は、クロム、アルミ、又は銀のうちのいずれかから構成され、
前記吸収層は、酸化クロム、又は二酸化チタンから構成されている
ことを特徴とする光学素子。 - 請求項3又は請求項4に記載された光学素子において、
前記第三の層は、酸化チタン、又は二酸化ケイ素から構成されている
ことを特徴とする光学素子。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載された光学素子と、当該光学素子の前記吸収層側に設けられ液晶パネルと、を備えた
ことを特徴とする電気光学装置。 - 光源と、当該光源からの光を画像情報に応じて変調する電気光学装置と、当該電気光学装置により変調された光を投写する投写光学装置と、を備え、
前記電気光学装置は、請求項5に記載され電気光学装置である
ことを特徴とする投射型映像装置。 - 透光性基板の光学領域から外れた周縁領域に前記透光性基板へ入射する光を反射する反射層を形成し、当該反射層に光を吸収する吸収層を形成し、当該吸収層の厚さ方向に認識マークを構成する凹部をエッチングにより形成する
ことを特徴とする光学素子の製造方法。
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