JP2011085742A - カラーフィルタおよびカラーフィルタ製造方法 - Google Patents

カラーフィルタおよびカラーフィルタ製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造工程において工程数が削減され、ブラックマトリクスの遮光率を向上できるカラーフィルタ等を提供する。
【解決手段】カラーフィルタ1は、基板3と、画素位置7に形成される赤、青、緑の着色層5R、5B、5Gと、これらの上に形成される透明の電極層9と、電極層9の上に形成される半透明の黒着色層5Bkと、基板3の画素位置7の間に、少なくとも赤、青、黒の着色層5R、5B、5Bkが積層されて形成される画素間BM12aと、基板3の額縁部2に、少なくとも赤、青、黒の着色層5R、5B、5Bkが積層されて形成される額縁BM12bと、基板3に、少なくとも赤、青、黒の着色層5R、5B、5Bkが積層されて形成されるメインPS11aと、メインPS11aよりも外側であって額縁部2に、少なくとも赤、青、黒の着色層5R、5B、5Bkが積層されて形成される額縁PS11bと、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置などに用いられるカラーフィルタおよびそのカラーフィルタ製造方法に関する。
液晶表示装置は、カラーフィルタ等の表示側基板と液晶駆動側基板とが平行となるように対向させ、両者の間に液晶層を形成し、液晶駆動側基板により液晶層内の液晶分子の配列を電気的に制御して、液晶駆動側基板の背後に設けられた光源から放射され液晶駆動側基板側から入射して表示側基板を透過する光又は反射する光の量を選択的に変化させ、表示を行うものである。
一般的な液晶表示装置では、カラーフィルタ上に共通電極として透明な電極層を形成し、液晶駆動基板に画素電極を設け、両基板に対し垂直方向に電界を発生させ、液晶を駆動させる。
上記のカラーフィルタの例について、図9を用いて説明する。図9(a)はカラーフィルタの一部(図9(b)のaで示す部分)を示す部分斜視図であり、図9(b)はカラーフィルタの隅部における画素の配置を示す概略平面図である。図9(a)に示すように、カラーフィルタ40は、透明な基板43上にブラックマトリクス45、赤着色層47R、青着色層47B、緑着色層47G、電極層49、及びメインPS(Photo Spacer、フォトスペーサ)51a、額縁PS51b、サブPS51c等のPSが設けられる。
ブラックマトリクス45は透明の基板43上に、画素位置44の間とカラーフィルタ40の平面における周縁部である額縁部41に、図9(b)に示す画素領域42の各画素位置44を区画するように配置される。例えば、ブラックマトリクス45は、カラーフィルタ40の画素領域42の画素位置44に対応する複数の開口部を有する格子状に配置される。ブラックマトリクス45は、液晶表示装置の表示画像のコントラストを向上させる役割を果たす。なお、以降の記載において上とは基板の厚さ方向であって基板に対しブラックマトリクス45等が形成される方向を示すものとする。
赤、青、緑の各着色層47R、47B、47Gは、図9(b)に示すカラーフィルタ40の画素領域42において、ブラックマトリクス45の開口部、およびブラックマトリクス45の一部を覆うように形成され、当該開口部(画素位置44)では、赤着色層47R、青着色層47B、緑着色層47Gにより、赤(R)、青(B)、緑(G)の画素がカラーフィルタ40に形成される。
ブラックマトリクス45、赤着色層47R、青着色層47B、緑着色層47G、及び後述する各PS(メインPS51a、額縁PS51b、サブPS51c等)は、感光性樹脂を塗布したのち、透光部、遮光部等の適切なマスクパターンを有するフォトマスク(階調マスク)を介して露光、現像することによりパターニングを行って形成する。
透明の電極層49は、ブラックマトリクス45や各着色層47R、47B、47Gの上方に、その表面を覆うように形成される。液晶を駆動させる共通電極としての役割に加え、液晶層の汚染防止等の役割も果たす。
図9(a)、図9(b)に示すように、メインPS51aは、画素間のブラックマトリクス45の形成位置で、上方に突出するように設けられる。また、額縁PS51bは、カラーフィルタ40の額縁部41のブラックマトリクス45の形成位置で、上方に突出するように設けられる。サブPS51cは、画素間のブラックマトリクス45の形成位置の、メインPS51aの形成位置以外の位置で、上方に突出するように設けられる。各PSは、カラーフィルタ40と、カラーフィルタ40の上方で液晶層(不図示)を挟んで設けられる液晶駆動側基板(不図示)とが接しないよう両者の間に適切な間隔を設ける役割を果たす。また、額縁PS51b(およびサブPS51c)はメインPS51aよりも薄く(低く)形成される。これは、液晶表示装置においてカラーフィルタ40と液晶駆動側基板の適切な形状を維持するためである。例えば、額縁PS51bがメインPS51aよりも厚く(高く)形成されると、カラーフィルタ40と液晶駆動側基板は中央部が窪んだ形状となり、周縁部において液晶駆動側基板から入射する光の向きがカラーフィルタ40と液晶駆動側基板の法線方向から斜めにずれたり、液晶にかかる印加電圧が中央部と周縁部で異なり、液晶層を透過する光の量が変化したりする等の問題が起こる。
カラーフィルタ40の製造工程について簡単に説明すると、まず、透明な基板43上にブラックマトリクス45を形成する。次に赤着色層47R、青着色層47B、緑着色層47Gをそれぞれ形成する。その後、電極層49を形成する。最後にメインPS51aや額縁PS51b、サブPS51c等の各PSを一括して形成する。即ち、このカラーフィルタ40を製造するためには、計6工程を要する。
カラーフィルタの製造コストを削減するため、製造工程を削減することが望まれている。例えば特許文献1には、着色層を積層することによりブラックマトリクスの役割を持たせたカラーフィルタの例が示されている。このカラーフィルタを製造する際には、ブラックマトリクスを形成する工程が省略されるので、製造工程を削減することができる。
特許第3171174号公報
しかしながら、特許文献1に示すカラーフィルタは、画素に用いる着色層を積層することによりブラックマトリクスの役割を持たせるので、ブラックマトリクスの形成を省略して製造工程が削減されるが、ブラックマトリクスの遮光率を向上させることが難しい。
また、着色層を積層する際は、一般的に感光性樹脂は内側から外側へと塗布するため、感光性樹脂が外側においてやや厚く塗布されやすく、着色層は外側においてやや厚く形成されやすい。加えて、着色層をその上に積層する面の面積が小さいと、積層面に塗布した感光性樹脂が流れおちやすい等の理由により、着色層はやや薄く形成されやすい。
このため、基板のより外側の額縁部で、比較的大きな積層面(額縁部のブラックマトリクス)に着色層を積層する場合には、着色層はやや厚く形成されやすく、基板のより内側の画素間で、比較的小さな積層面(画素間のブラックマトリクス)に着色層を積層する場合には、着色層はやや薄く形成されやすい。
即ち、着色層を積層してカラーフィルタを形成する場合には、上記した問題を踏まえ、カラーフィルタの各部分の厚さ(高低)の関係を適切に形成しつつ、ブラックマトリクスの遮光率を向上できるカラーフィルタを形成することが望ましい。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、製造工程において工程数が削減され、カラーフィルタの各部分の厚さを適切に形成しつつ、ブラックマトリクスの遮光率を向上できるカラーフィルタ等を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するための第1の発明は、基板と、前記基板の各画素位置に形成される第1の着色層と第2の着色層と第3の着色層と、前記第1、第2、第3の着色層の上に形成される透明の電極層と、前記電極層の上に形成される黒色の着色層と、前記基板の前記画素位置の間に、少なくとも前記第1、第2の着色層及び前記黒色の着色層が積層されて形成される第1のブラックマトリクスと、前記基板の周縁部に、少なくとも前記第1、第2の着色層及び前記黒色の着色層が積層されて形成される第2のブラックマトリクスと、前記基板に、少なくとも前記第1、第2の着色層及び前記黒色の着色層が積層されて、前記第1、第2のブラックマトリクスよりも厚く形成される第1のフォトスペーサと、前記第1のフォトスペーサよりも外側であって前記基板の周縁部に、少なくとも前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層が積層されて、前記第2のブラックマトリクスよりも厚く、前記第1のフォトスペーサよりも薄く形成される第2のフォトスペーサと、を具備することを特徴とするカラーフィルタである。
また、前記基板の前記画素位置の間に、少なくとも前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層が積層されて、前記第1のフォトスペーサよりも薄く形成される第3のフォトスペーサと、を更に具備する。
例えば、第1の発明のカラーフィルタにおいて、前記第1、第2、第3のフォトスペーサは、前記第1、第2、第3の着色層と前記黒色の着色層が積層されて形成され、前記第1、第2のブラックマトリクスは、前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層が積層されて形成され、前記第1、第2の着色層は、前記第1のフォトスペーサの形成位置で、前記第2、第3のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置よりも厚く形成され、前記第3の着色層は、前記第2のフォトスペーサの形成位置で、前記第1、第3のフォトスペーサの形成位置よりも薄く形成されるようにすることができる。
更に、前記黒色の着色層は、前記第2のフォトスペーサの形成位置と前記第2のブラックマトリクスの形成位置で、前記第1、第3のフォトスペーサと前記第1のブラックマトリクスの形成位置よりも薄く形成されるようにしてもよい。
また、第1の発明のカラーフィルタにおいて、前記第1、第3のフォトスペーサは、前記第1、第2、第3の着色層と前記黒色の着色層が積層されて形成され、前記第2のフォトスペーサと前記第1、第2のブラックマトリクスは、前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層が積層されて形成され、前記第1、第2の着色層は、前記第1、第2のフォトスペーサの形成位置で前記第3のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置よりも厚く形成されるようにすることもできる。
また、第1の発明のカラーフィルタにおいて、前記第1、第3のフォトスペーサは、前記第1、第2、第3の着色層と前記黒色の着色層が積層されて形成され、前記第2のフォトスペーサと前記第1、第2のブラックマトリクスは、前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層とが積層されて形成され、前記第1、第2の着色層は、前記第1、第2のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置で前記第3のフォトスペーサの形成位置よりも厚く形成され、前記黒色の着色層は、前記第2のブラックマトリクスの形成位置で前記第1、第2、第3のフォトスペーサと前記第1のブラックマトリクスの形成位置よりも薄く形成されるようにすることもできる。
上記構成により、画素に用いる少なくとも複数の色の着色層、および黒色の着色層を積層してブラックマトリクスとフォトスペーサが形成される。これにより、製造工程が削減されるとともに、ブラックマトリクス(およびフォトスペーサ)の位置で充分な遮光率が得られるカラーフィルタを提供することができる。また、第1のフォトスペーサの位置では透明の電極層の上方かつ最上段に黒色の着色層が積層されるので、第1のフォトスペーサの位置で電極層と、液晶駆動側基板とが接することがない。さらに、第1のフォトスペーサよりも薄く(低く)、第2のフォトスペーサ、更には第3のフォトスペーサを設け、カラーフィルタの各部分の厚さを適切に形成することができる。
前述した目的を達成するための第2の発明は、基板上に、第1の着色層を形成する工程(a)と、前記基板上に、第2の着色層を形成する工程(b)と、前記基板上に、第3の着色層を形成する工程(c)と、前記基板、前記第1、第2、第3の着色層の上に、透明の電極層を形成する工程(d)と、前記電極層の上に黒色の着色層を形成する工程(e)と、を具備し、前記基板の各画素位置に前記第1、第2、第3の着色層を形成し、前記基板の前記画素位置の間に、少なくとも前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して第1のブラックマトリクスを形成し、前記基板の周縁部に、少なくとも前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して第2のブラックマトリクスを形成し、前記基板に、少なくとも前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して、第1のフォトスペーサを前記第1、第2のブラックマトリクスよりも厚く形成し、前記第1のフォトスペーサよりも外側であって前記基板の周縁部に、少なくとも前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して、第2のフォトスペーサを前記第2のブラックマトリクスよりも厚く、前記第1のフォトスペーサよりも薄く形成することを特徴とするカラーフィルタ製造方法である。
更に、前記基板の前記画素位置の間に、少なくとも前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して、第3のフォトスペーサを前記第1のフォトスペーサよりも薄く形成する。
例えば、第2の発明のカラーフィルタ製造方法において、前記工程(a)では、前記第1の着色層を、前記第1のフォトスペーサの形成位置で前記第2、第3のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置よりも厚く形成し、前記工程(b)では、前記第2の着色層を、前記第1のフォトスペーサの形成位置で前記第2、第3のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置よりも厚く形成し、前記工程(c)では、前記第3の着色層を、前記第2のフォトスペーサの形成位置で前記第1、第3のフォトスペーサの形成位置よりも薄く形成し、前記第1、第2、第3の着色層と前記黒色の着色層を積層して、前記第1、第2、第3のフォトスペーサを形成し、前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して、前記第1、第2のブラックマトリクスを形成するようにすることができる。
更に、前記工程(e)では、前記黒色の着色層を、前記第2のフォトスペーサの形成位置と前記第2のブラックマトリクスの形成位置で前記第1、第3のフォトスペーサと前記第1のブラックマトリクスの形成位置よりも薄く形成してもよい。
また、第2の発明のカラーフィルタ製造方法において、前記工程(a)では、前記第1の着色層を、前記第1、第2のフォトスペーサの形成位置で前記第3のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置よりも厚く形成し、前記工程(b)では、前記第2の着色層を、前記第1、第2のフォトスペーサの形成位置で前記第3のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置よりも厚く形成し、前記第1、第2、第3の着色層と前記黒色の着色層を積層して、前記第1、第3のフォトスペーサを形成し、前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して、前記第2のフォトスペーサと前記第1、第2のブラックマトリクスを形成するようにしてもよい。
また、第2の発明のカラーフィルタ製造方法において、前記工程(a)では、前記第1の着色層を、前記第1、第2のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置で前記第3のフォトスペーサの形成位置よりも厚く形成し、前記工程(b)では、前記第2の着色層を、前記第1、第2のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置で前記第3のフォトスペーサの形成位置よりも厚く形成し、前記工程(e)では、前記黒色の着色層を、前記第2のブラックマトリクスの形成位置で前記第1、第2、第3のフォトスペーサ及び前記第1のブラックマトリクスの形成位置よりも薄く形成し、前記第1、第2、第3の着色層と前記黒色の着色層を積層して前記第1、第3のフォトスペーサを形成し、前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して前記第2のフォトスペーサと前記第1、第2のブラックマトリクスを形成するようにしてもよい。
上記構成により、画素に用いる少なくとも複数の色の着色層、および黒色の着色層を積層してブラックマトリクスとフォトスペーサを形成する。これにより、製造工程が削減されるとともに、ブラックマトリクス(およびフォトスペーサ)の位置で充分な遮光率が得られるカラーフィルタのカラーフィルタ製造方法を提供することができる。また、第1のフォトスペーサの位置では透明の電極層の上方かつ最上段に黒色の着色層を積層するので、第1のフォトスペーサの位置で電極層と、液晶駆動側基板とが接することがない。さらに、第1のフォトスペーサよりも薄く(低く)、第2のフォトスペーサ、更には第3のフォトスペーサを設け、カラーフィルタの各部分の厚さを適切に形成することができる。
本発明により、製造工程において工程数が削減され、カラーフィルタの各部分の厚さを適切に形成しつつ、ブラックマトリクスの遮光率を向上できるカラーフィルタ等が提供される。
第1の実施形態のカラーフィルタを示す図 第1の実施形態のカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造方法を説明する図 第1の実施形態のカラーフィルタ製造するカラーフィルタ製造方法を説明する図 第2の実施形態のカラーフィルタを説明する図 第3の実施形態のカラーフィルタを示す図 第3の実施形態のカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造方法を説明する図 第3の実施形態のカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造方法を説明する図 第4の実施形態のカラーフィルタを示す図 第4の実施形態のカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造方法を説明する図 第4の実施形態のカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造方法を説明する図 メインPS、額縁PSの断面の例を示す図 カラーフィルタの例を示す図
以下、図面を参照しながら、本発明のカラーフィルタ等の第1の実施形態について説明する。本発明のカラーフィルタの実施形態は、透明な電極層(共通電極)を設けたカラーフィルタと、カラーフィルタの上方に配置され、画素電極を設けた液晶駆動側基板(不図示)と、カラーフィルタと液晶駆動側基板との間に形成される液晶層(不図示)とを具備する液晶表示装置(不図示)におけるカラーフィルタとして説明する。
まず、図1を参照して、第1の実施形態のカラーフィルタについて説明する。図1(a)は第1の実施形態のカラーフィルタの一部(図1(b)のAで示す部分)を示す部分斜視図であり、図1(b)はカラーフィルタの隅部における画素配置の例を示す概略平面図である。
カラーフィルタ1は、透明な基板3上に赤着色層5R、青着色層5B、緑着色層5G、半透明の黒着色層5Bk、電極層9、メインPS11a、額縁PS11b、サブPS11c、画素間BM(Black Matrix、ブラックマトリクス)12a、額縁BM12b等が設けられる。
基板3は特に限定されるものではなく、カラーフィルタに一般的に用いられるものを使用することができる。例えば、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、合成石英ガラス、ソーダライムガラス、ホワイトサファイアなどの可撓性のない透明なリジット材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂フィルムなどの可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。前記フレキシブル材としては、ポリメチルメタクリレート等のアクリル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、シンジオタクティック・ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂、ポリエーテルニトリル、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリシクロヘキセン、ポリノルボルネン系樹脂、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド等からなるものを挙げることができるが、一般的なプラスチックからなるものも使用可能である。特に、無アルカリガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり、寸法安定性および高温加熱処理における特性に優れており、好ましい。
赤、青、緑、黒の各色の着色層5R、5B、5G、5Bkは、対応する着色剤を含む感光性樹脂により基板3上に形成され、0.5〜3μm程度の厚さを有する。
赤、青、緑、黒の各着色層5R、5B、5G、5Bkは、各色に応じた適切な着色剤等を分散し含有させた感光性樹脂を塗布した後、後述する所定の適切な透光部、半透光部、遮光部等のパターンを有するフォトマスク(階調マスク)を用いて露光し、現像してパターニングすることにより形成される。
上記の感光性樹脂としては、ネガ型感光性樹脂およびポジ型感光性樹脂のいずれも用いることができる。本実施形態では、ネガ型感光性樹脂を用いるものとして説明する。
ネガ型感光性樹脂は特に限定されることはなく、一般的に使用されるネガ型感光性樹脂を用いることができる。例えば、架橋型樹脂をベースとした化学増幅型感光性樹脂、具体的にはポリビニルフェノールに架橋剤を加え、さらに酸発生剤を加えた化学増幅型感光性樹脂等が挙げられる。また、アクリル系ネガ型感光性樹脂として、紫外線照射によりラジカル成分を発生する光重合開始剤と、分子内にアクリル基を有し、発生したラジカルにより重合反応を起こして硬化する成分と、その後の現像により未露光部が溶解可能となる官能基(例えば、アルカリ溶液による現像の場合は酸性基をもつ成分)とを含有するものを用いることができる。上記のアクリル基を有する成分のうち、比較的低分子量の多官能アクリル分子としては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)、テトラメチルペンタトリアクリレート(TMPTA)等が挙げられる。また、高分子量の多官能アクリル分子としては、スチレン‐アクリル酸‐ベンジルメタクリレート共重合体の一部のカルボン酸基部分にエポキシ基を介してアクリル基を導入したポリマーや、メタクリル酸メチル−スチレン−アクリル酸共重合体等が挙げられる。
なお、ポジ型感光性樹脂も特に限定されるものではなく、一般的に使用されるものを用いることができる。具体的には、ノボラック樹脂をベース樹脂とした化学増幅型感光性樹脂等が挙げられる。
また、感光性樹脂の塗布方法としては、例えばスピンコート法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法、ダイコート法等がある。
赤、青、緑、黒の着色層5R、5B、5G、5Bkに用いる感光性樹脂に含有させる着色剤も特に限定されるものではなく、一般的に使用される顔料を始めとして、種々の公知のものを適切に選択し用いることができる。例えば黒着色層5Bkの場合であれば、酸化チタンや四酸化鉄などの金属酸化物粉末、金属硫化物粉末、金属粉末、カーボンブラックの他に、赤、青や緑などの顔料の混合物を遮光性粒子として上記の感光性樹脂に分散し含有させたものを用いることができる。
なお、黒着色層5Bkは、10%黒等の半透明の黒色とする。これは、カラーフィルタ1の形成後に、液晶駆動側基板との貼り合わせ等を行う際に位置合わせとして用いるため他の着色層を用いてカラーフィルタ1の額縁部2に設けるアライメントマーク(不図示)を認識可能とするためである。
透明の電極層9は、赤、青、緑の着色層5R、5B、5Gの上に、その表面を覆うように成膜して形成される。なお、黒着色層5Bkは、上方に電極層9を形成した赤、青、緑の着色層5R、5B、5Gのさらにその上に積層される。
電極層9は、例えば酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、またはその合金等により形成される。電極層9の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法を用いることができる。電極層9は、200〜5000Å程度の厚みとすることができる。
カラーフィルタ1では、図1(b)に示す画素領域6の赤(R)、青(B)、緑(G)の画素位置7で、対応する色の着色層が配置され、各画素が形成される。
各画素位置7の間では、赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkが積層され、各画素位置を区画するように画素間BM12a(第1のブラックマトリクス)が形成される。
画素領域6を囲む、基板3(カラーフィルタ1)の周縁部である額縁部2では、赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkが積層され、額縁BM12b(第2のブラックマトリクス)が形成される。
BM(および後述する各PS)は、液晶表示装置の表示画像のコントラストを向上させる役割を果たす。
画素位置7の間の所定の位置では、赤、青、緑の着色層5R、5B、5G、電極層9、黒着色層5Bkが積層され、メインPS11a(第1のフォトスペーサ)が画素間BM12a、額縁BM12bよりも厚く(高く)形成される。
メインPS11aは、カラーフィルタ1と前述の液晶駆動側基板とが接しないように両者の間に適切な間隔を設ける役割を果たす。
基板3上でメインPS11aの外側であって額縁部2の所定の位置では、赤、青、緑の着色層5R、5B、5G、電極層9、黒着色層5Bkが積層され、額縁PS11b(第2のフォトスペーサ)が額縁BM12bよりも厚く、メインPS11aよりも薄く(低く)形成される。
額縁PS11bは、カラーフィルタ1と液晶駆動側基板とが額縁部2において接しないように両者の間に適切な間隔を設けるとともに、液晶駆動側基板の適切な形状を維持するためのものである。例えば額縁PS11bがメインPS11aよりも厚く形成されると、カラーフィルタ1や液晶駆動側基板の中央部が窪んだ形状となり、前述した問題が起こる。
画素位置7の間の、メインPS11aの形成位置と異なる所定の位置では、赤、青、緑の着色層5R、5B、5G、電極層9、黒着色層5Bkが積層され、サブPS11c(第3のフォトスペーサ)がメインPS11aよりも薄く形成される。
サブPS11cもまた、カラーフィルタ1と液晶駆動側基板とが接しないように両者の間に適切な間隔を設ける役割を果たすもので、例えば液晶表示装置がカラーフィルタ1の中央部(画素領域6)より押圧されたときでも、サブPS11cがあることによりカラーフィルタ1と液晶駆動側基板とが接しない。
続いて、図2A、図2Bを用いて、図1に示した本実施形態のカラーフィルタ1を形成するカラーフィルタ製造方法について説明する。
まず、図2A(a)に示すように、透明な基板3上に、赤着色層用の赤色の感光性樹脂4を塗布する。
続いて、図2A(b)に示すように、カラーフィルタ1における、画素Rの形成位置、メインPS11aの形成位置、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置(図1(b)の縦方向)、に対応する部分に透光部23を有し、額縁PS11bの形成位置、サブPS11cの形成位置、額縁BM12bの形成位置、画素間BM12aの形成位置(メインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く)に対応する部分に半透光部24を有し、それ以外の部分(画素G、画素Bの形成位置に対応する部分)に遮光部25を有するフォトマスク(階調マスク)21を用いて露光、現像して感光性樹脂4のパターニングを行う。
これにより、基板3上で、画素Rの形成位置、メインPS11aの形成位置、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置、で赤着色層5Rが厚く形成され積層し、額縁PS11bの形成位置、サブPS11cの形成位置、額縁BM12bの形成位置、画素間BM12aの形成位置(メインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く)では、赤着色層5Rがより薄く形成され積層する。
次に、基板3上に青着色層用の感光性樹脂を塗布した後、図2A(c)に示すように、カラーフィルタ1における、画素Bの形成位置、メインPS11aの形成位置、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置、に対応する部分に透光部23を有し、額縁PS11bの形成位置、サブPS11cの形成位置、額縁BM12bの形成位置、画素間BM12aの形成位置(メインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く)に対応する部分に半透光部24を有し、それ以外の部分(画素R、画素Gの形成位置に対応する部分)に遮光部25を有するフォトマスク26を用いて露光、現像して当該感光性樹脂のパターニングを行う。
これにより、基板3上で、画素Bの形成位置、メインPS11aの形成位置、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置、で青着色層5Bが厚く形成され積層し、額縁PS11bの形成位置、サブPS11cの形成位置、額縁BM12bの形成位置、画素間BM12aの形成位置(メインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く)では、青着色層5Bがより薄く形成され積層する。
続いて、緑着色層用の感光性樹脂を塗布した後、図2B(d)に示すように、カラーフィルタ1における、画素Gの形成位置、メインPS11aの形成位置、サブPS11bの形成位置に対応する部分に透光部23を有し、額縁PS11bの形成位置に対応する部分に半透光部24を有し、それ以外の部分(画素R、画素B、画素間BM12a、額縁BM12bの形成位置に対応する部分)に遮光部25を有するフォトマスク27を用いて露光、現像して当該感光性樹脂のパターニングを行う。
これにより、基板3上で、画素Gの形成位置、メインPS11aの形成位置、サブPS11bの形成位置に青着色層5Rが厚く形成され積層し、額縁PS11bの形成位置では、青着色層5Rがより薄く形成され積層する。
続いて、図2B(e)に示すように、赤、青、緑の着色層5R、5B、5Gの上に、赤、青、緑の着色層5R、5B、5Gの表面を覆うように透明の電極層9を形成する。
更に、半透明の黒色の感光性樹脂を塗布した後、図2B(f)に示すように、カラーフィルタ1における、メインPS11a、額縁PS11b、サブPS11c、画素間BM12a、額縁BM12bの形成位置に対応する部分に透光部23を有し、それ以外の部分(各画素の形成位置に対応する部分)に遮光部25を有するフォトマスク28を用いて露光、現像して黒色の感光性樹脂のパターニングを行う。
これにより、基板3上で、メインPS11a、額縁PS11b、サブPS11c、画素間BM12a、額縁BM12bの形成位置に、黒着色層5Bkが(厚く)形成され積層する。以上のようにして、第1の実施形態のカラーフィルタ1が形成される。
即ち、メインPS11aは赤、青、緑の着色層5R、5B、5G、電極層9、黒着色層5Bkを積層して形成される。
額縁PS11bは赤、青、緑の着色層5R、5B、5G、電極層9、黒着色層5Bkを積層して形成される。ここで、赤、青、緑の着色層5R、5B、5Gは、上述したようにフォトマスクの半透光部を介して露光し、現像することにより薄く形成される。
サブPS11cは赤、青、緑の着色層5R、5B、5G、電極層9、黒着色層5Bkを積層して形成される。ここで、赤、青の着色層5R、5Bはより薄く形成される。
画素間BM12aは赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkを積層して形成される。ここで、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く位置では、赤、青の着色層5R、5Bはより薄く形成される。
額縁BM12bは赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkを積層して形成される。ここで、赤、青の着色層5R、5Bはより薄く形成される。
このようにして着色層が積層され、画素、メインPS11a、額縁PS11b、サブPS11c、画素間BM12a、額縁BM12bが基板3上に形成される。メインPS11aは画素間BM12a、額縁BM12bよりも厚く形成され、額縁PS11bは額縁BM12bよりも厚く、メインPS11aよりも薄く形成され、サブPS11cはメインPS11aよりも薄く形成される。
ここで、本発明のカラーフィルタ1において、画素間BM12a、額縁BM12bのブラックマトリクス(およびメインPS11a、額縁PS11b、サブPS11c)の位置において充分な遮光率が得られることについて説明する。
発明者らが行った概算によれば、この種のカラーフィルタにおいて通常形成される着色層の厚みである約2.4μm厚の赤着色層の上に約2.0μm厚の10%黒の黒着色層を積層した場合を想定すると、遮光率(OD値)は約2.0となる。
一方、後述する階調マスクの半透光部を用いて露光、現像する等により赤、青の着色層を前述の厚みの半分である約1.2μm厚と薄く形成して積層し、更にその上に約2.0μm厚の10%黒の黒着色層を積層した場合を想定すると、遮光率(OD値)は約2.6と向上する。
また、階調マスクの半透光部を用いて露光、現像する等により赤、青、緑の着色層を前述の厚みの1/3である約0.8μm厚と薄く形成して積層し、更にその上に約2.0μm厚の10%黒の黒着色層を積層した場合を想定すると、遮光率(OD値)は約2.5となる。
なお、赤、青の着色層を通常の厚さである約2.4μm厚として積層し、さらにその上に10%黒の黒着色層を、前述の厚みの半分の約1.0μm厚として積層した場合を想定すると、遮光率(OD値)はさらに向上し、約3.0となる。
このように、半透明の黒着色層を積層することにより良い遮光率が期待できることがわかる。また、2色、特に赤、青の着色層を積層した上に黒着色層を積層すると、遮光率の向上が期待できることもわかる。また、これらの着色層をある程度薄くしても、遮光率の向上は期待できることがわかる。但し、緑着色層を積層した場合は、遮光率の向上の効果は赤着色層や青着色層に比べるとやや弱い。
ところで、前述したように、着色層の形成時に感光性樹脂を基板上に塗布する際、一般的に感光性樹脂は内側から外側へと塗布する。このため、感光性樹脂は外側において厚く塗布されやすく、着色層は外側において厚く形成されやすい。また、積層する面の面積が小さいと、積層面に塗布した感光性樹脂が流れおちやすい等の理由により、この上に積層する着色層は薄く形成されやすくなる。
これにより、同様のパターニングを行い形成した着色層を積層する場合、図8(a)に示すように、基板のより外側で、比較的大きな積層面に着色層を積層して形成される額縁PS11bは、基板のより内側で、比較的小さな積層面に着色層を積層して形成されるメインPS11aよりも厚く(高く)形成されやすくなる。
これを防ぐため、額縁PS11bの位置でメインPS11aの位置よりも積層する着色層の数を減らすか、もしくは額縁PS11bの位置でメインPSの位置よりも着色層を薄く形成する必要がある。特に、着色層を減らす場合には、ブラックマトリクスやフォトスペーサの位置でより高い遮光率が得られるように、着色層を選んで減らすことが望ましい。たとえば、図8(b)に示すように、例えば赤の着色層5Rを省略し、青、緑の着色層5B、5G、電極層9、黒着色層5Bkを積層する場合では、遮光率の向上の効果はやや薄くなる。
本実施形態では、前述したように額縁PS11bの形成位置で着色層をより薄く形成して積層し、遮光率の向上を実現しつつ額縁PS11bがメインPS11aよりも低く形成されるようにしている。その他の部分も同様に、このように着色層の厚み、あるいは積層する着色層の数を調整して、遮光率の向上を実現しつつ求められる厚さ(高低)の関係を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態では、画素に用いる少なくとも複数の着色層即ち赤、青の着色層5R、5Bと、黒着色層5Bkを積層して画素間BM12a、額縁BM12bのブラックマトリクスとメインPS11a、額縁PS11b、サブPS11cのフォトスペーサが形成される。これにより、製造工程が削減されるとともに、(フォトスペーサの位置を含む)ブラックマトリクスの位置で遮光率が向上できるカラーフィルタを提供することができる。また、透明の電極層9の上方かつ最上段に黒着色層5Bkが積層されるので、メインPS11aの位置で電極層9と、液晶駆動側基板とが接することがない。さらに、メインPS11aよりも低く、額縁PS11b、更にはサブPS11cを設けて、カラーフィルタ1の各部分の厚さを適切に形成することができる。
ここで、上記の各フォトマスクについて説明する。各フォトマスクは、階調マスクと呼ばれ、透明基板と、遮光膜と、透過率調整機能を有する半透明膜とが順不同に積層され、透明基板上に遮光膜が設けられた遮光部25と、透明基板上に半透明膜のみが設けられた半透光部24と、透明基板上に遮光膜および半透明膜のいずれも設けられていない透光部23とを有する。半透光部24を有しないフォトマスクは、前記半透明膜は不要であり、透明基板上に、パターニングされた遮光膜を有する。
前記透明基板は、基板3に用いられる基板を使用することができる。特に、石英ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり、寸法安定性および高温加熱処理における特性に優れている。
遮光膜は、実質的に露光光を透過しないものであり、露光波長における平均透過率が0.1%以下であることが好ましい。遮光膜としては、一般にフォトマスクに用いられる遮光膜を用いることができ、例えばクロム、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素などの膜が挙げられる。中でも、クロム、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム等のクロム系膜が好適に用いられる。このようなクロム系膜は、最も使用実績があり、コスト、品質の点で好ましいからである。このクロム系膜は、単層であってもよく、2層以上が積層されたものであってもよい。
遮光膜の膜厚としては、特に限定されるものではなく、例えばクロム膜の場合には50nm〜150nm程度とすることができる。
遮光膜の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。成膜後、遮光膜のパターニングを行う。パターニング方法は特に限定されないが、通常はリソグラフィー法が用いられる。
半透明膜は、特に限定されるものではなく、例えばクロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素等の酸化物、窒化物、炭化物などの膜が挙げられる。半透明膜および遮光膜を同一エッチング設備、工程でパターニングし得るという利点から、半透明膜と遮光膜が同系の材料からなる膜であることが好ましい。前述するように遮光膜がクロム系膜であることが好ましいことから、半透明膜も、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム、酸化窒化炭化クロムなどのクロム系膜であることが好ましい。また、これらのクロム系膜は、機械的強度に優れており、さらには安定しているため、長時間の使用に耐えうるマスクとすることができる。
また、半透明膜は、単層であってもよく、複数の層で構成されていてもよい。これにより、複数の透過率を有する多階調のマスクとすることができる。
半透明膜の膜厚としては、例えばクロム膜の場合は5〜50nm程度とすることができ、また酸化クロム膜の場合は5nm〜150nm程度とすることができる。半透明膜の透過率はその膜厚により変わるので、膜厚を制御することで所望の透過率とすることができる。また、半透明膜が酸素、窒素、炭素などを含む場合は、その透過率は組成により変わるので、膜厚と組成とを同時にコントロールすることで所望の透過率を実現できる。
半透明膜の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD)が用いられる。例えばスパッタリング法を用いて酸化窒化炭化クロム膜を成膜する場合は、Arガス等のキャリアガス、酸素(炭酸)ガス、窒素ガスを反応装置内に導入し、Crターゲットを用いた反応性スパッタリング法にて酸化窒化炭化クロム膜を成膜することができる。この際、酸化窒化炭化クロム膜の組成の制御は、Arガス、酸素(炭酸)ガス、窒素ガスの流量の割合を制御することにより行うことができる。成膜後、パターニングを行い、半透明膜を形成する。
次に、本発明のカラーフィルタの第2の実施形態について図3を用いて説明する。図3は、第2の実施形態のカラーフィルタについて説明する図である。図3(a)は第2の実施形態のカラーフィルタの一部(図1(b)のAで示す部分に対応する)を示す部分斜視図である。図3(b)は、第2の実施形態のカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造方法の一部を示す図である。図3(b)は半透明の黒着色層5Bkを形成する工程を示し、前述の図2B(f)に対応する。
図3(a)に示すように、第2の実施形態のカラーフィルタ13は、額縁部2において黒着色層5Bkが薄く形成され積層している。それ以外の構成は第1の実施形態とほぼ同様である。
本実施形態のカラーフィルタ13を製造する製造方法では、透明の基板3上に、第1の実施形態と同様に赤、緑、青の着色層5R、5G、5Bを形成し積層した後、電極層9を形成する。
更に、半透明の黒色の感光性樹脂を塗布した後、図3(b)に示すように、カラーフィルタ13における、メインPS11a、サブPS11c、画素間BM12aの形成位置に対応する部分に透光部23を有し、カラーフィルタ13における、額縁PS11b、額縁BM12bの形成位置に対応する部分に半透光部24を有し、それ以外の部分に遮光部25を有するフォトマスク29を用いて露光、現像して黒色の感光性樹脂のパターニングを行う。
これにより、基板3上で、メインPS11a、サブPS11c、画素間BM12aの形成位置に黒着色層5Bkが厚く形成され積層し、額縁PS11b、額縁BM12bの形成位置では黒着色層5Bkがより薄く形成され積層する。
以上のようにして、第2の実施形態のカラーフィルタ13が形成される。
即ち、本実施形態のカラーフィルタ13では、メインPS11a、サブPS11c、画素間BM12aを構成する着色層とその厚みは第1の実施形態と同様である。額縁PS11b、額縁BM12bについても、構成する着色層は第1の実施形態と同様だが、黒着色層5Bkはより薄く形成され、額縁PS11b全体の厚さはより小さくなる。
第1の実施形態と同様、本実施形態においても、画素に用いる少なくとも複数の着色層即ち赤、青の着色層5R、5Bと、黒着色層5Bkを積層してメインPS11a、額縁PS11b、サブPS11cのフォトスペーサと画素間BM12a、額縁BM12bのブラックマトリクスが形成される。これにより、製造工程が削減されるとともに、(フォトスペーサの位置を含む)ブラックマトリクスの位置で遮光率が向上できるカラーフィルタを提供することができる。また、透明の電極層9の上方かつ最上段に黒着色層5Bkが積層されるので、メインPS11aの位置で電極層9と、液晶駆動側基板とが接することがない。さらに、メインPS11aよりも低く、額縁PS11b、更にはサブPS11cを設けて、カラーフィルタ13の各部分の厚さを適切に形成することができる。
なお、本実施形態では額縁PS11bは第1の実施形態のものより低く形成される。このように、着色層の厚みを調整して、例えば額縁PS11b等の高さを調節するなど、求められるカラーフィルタの各部分の高低の関係を得ることができる。
次に、本発明のカラーフィルタの第3の実施形態について図4、図5A、図5Bを用いて説明する。図4は、第3の実施形態のカラーフィルタを示す図であり、第3の実施形態のカラーフィルタの一部(図1(b)のAで示す部分に対応する)を示す部分斜視図である。図5A、図5Bは、第3の実施形態のカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造方法を示す図である。
第3の実施形態のカラーフィルタ15では、メインPS11aが、赤、青、緑の着色層5R、5B、5G、電極層9、黒着色層5Bkが積層され、画素間BM12a、額縁BM12bよりも厚く形成される。
額縁PS11bは、赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkが積層され、額縁BM12bよりも厚く、メインPS11aよりも薄く形成される。
サブPS11cは、赤、青、緑の着色層5R、5G、電極層9、黒着色層5Bkが積層され、メインPS11aよりも薄く形成される。
画素間BM12aは、赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkが積層されて形成される。
額縁BM12bは、赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkが積層されて形成される。
本実施形態のカラーフィルタ15を製造するカラーフィルタ製造方法について、図5A、図5Bを用いて説明する。
本実施形態のカラーフィルタ15を製造するカラーフィルタ製造方法では、第1の実施形態と同様、まず、図5A(a)に示すように、透明な基板3上に、赤着色層用の赤色の感光性樹脂4を塗布する。
続いて、図5A(b)に示すように、カラーフィルタ15における、画素Rの形成位置、メインPS11aの形成位置、額縁PS11bの形成位置、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置、額縁BM12bの形成位置で額縁PS11bから各画素の長辺方向に沿った位置に対応する部分に透光部23を有し、サブPS11cの形成位置、画素間BM12aの形成位置(メインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く)と、額縁BM12bの形成位置(額縁PS11bから各画素の長辺方向に沿った位置を除く)に対応する部分に半透光部24を有し、それ以外の部分(画素G、画素Bの形成位置に対応する部分)に遮光部25を有するフォトマスク30を用いて露光、現像して感光性樹脂4のパターニングを行う。
これにより、基板3上で、画素Rの形成位置、メインPS11aの形成位置、額縁PS11bの形成位置、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置、額縁BM12bの形成位置で額縁PS11bから各画素の長辺方向に沿った位置で赤着色層5Rが厚く形成され積層し、サブPS11cの形成位置、画素間BM12aの形成位置(メインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く)と、額縁BM12bの形成位置(額縁PS11bから各画素の長辺方向に沿った位置を除く)では、赤着色層5Rがより薄く形成され積層する。
次に、基板3上に青着色層用の感光性樹脂を塗布した後、図5A(c)に示すように、カラーフィルタ15における、画素Bの形成位置、メインPS11aの形成位置、額縁PS11bの形成位置、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置に対応する部分に透光部23を有し、サブPS11cの形成位置、額縁BM12bの形成位置と、画素間BM12aの形成位置(メインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く)に対応する部分に半透光部24を有し、それ以外の部分(画素R、画素Gの形成位置に対応する部分)に遮光部25を有するフォトマスク31を用いて露光、現像して当該感光性樹脂のパターニングを行う。
これにより、基板3上で、画素Bの形成位置、メインPS11aの形成位置、額縁PS11bの形成位置、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置に青着色層5Bが厚く形成され積層し、サブPS11cの形成位置、額縁BM12bの形成位置、画素間BM12aの形成位置(メインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く)では、青着色層5Bがより薄く形成され積層する。
続いて、緑着色層用の感光性樹脂を塗布した後、図5B(d)に示すように、カラーフィルタ15における、画素Gの形成位置、メインPS11aの形成位置、サブPS11bの形成位置に対応する部分に透光部23を有し、それ以外の部分(画素R、画素B、額縁PS11b、画素間BM12a、額縁BM12bの形成位置に対応する部分)に遮光部25を有するフォトマスク32を用いて露光、現像して当該感光性樹脂のパターニングを行う。
これにより、基板3上で、画素Gの形成位置、メインPS11aの形成位置、サブPS11bの形成位置に緑着色層5Gが(厚く)形成され積層する。
続いて、図5B(e)に示すように、形成した赤、緑、青の着色層5R、5G、5Bの上に、その表面を覆うように透明の電極層9を形成する。
更に、半透明の黒色の感光性樹脂を塗布した後、図5B(f)に示すように、カラーフィルタ15における、メインPS11a、額縁PS11b、サブPS11c、画素間BM12a、額縁BM12bの形成位置に対応する部分に透光部23を有し、それ以外の部分(各画素の形成位置に対応する部分)に遮光部25を有するフォトマスク33を用いて露光、現像して黒色の感光性樹脂のパターニングを行う。
これにより、基板3上で、メインPS11a、額縁PS11b、サブPS11c、画素間BM12a、額縁BM12bの形成位置に、黒着色層5Bkが(厚く)形成され積層する。
以上のようにして、第3の実施形態のカラーフィルタ15が形成される。
即ち、メインPS11aは、赤、青、緑の着色層5R、5B、5G、電極層9、黒着色層5Bkが積層されて形成される。
額縁PS11bは、赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkが積層されて形成される。
サブPS11cは、赤、青、緑の着色層5R、5G、電極層9、黒着色層5Bkが積層されて形成される。ここで、赤、青の着色層5R、5Bは上述したようにより薄く形成される。
画素間BM12aは、赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkが積層されて形成される。ここで、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く位置では、赤、青の着色層5R、5Bはより薄く形成される。
額縁BM12bは、赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkが積層されて形成される。青着色層5Bはより薄く形成される。また、額縁BM12bの形成位置で額縁PS11bから各画素の長辺方向に沿った位置を除く位置では、赤の着色層5Rもより薄く形成される。
本実施形態では、このようにして着色層が積層され、画素、メインPS11a、額縁PS11b、サブPS11c、画素間BM12a、額縁BM12bが基板3上に形成される。メインPS11aは画素間BM12a、額縁BM12bよりも厚く形成され、額縁PS11bは額縁BM12bよりも厚く、メインPS11aよりも薄く形成され、サブPS11cはメインPS11aよりも薄く形成される。
第1の実施形態と同様、本実施形態においても、画素に用いる少なくとも複数の着色層即ち赤、青の着色層5R、5Bと、黒着色層5Bkを積層してメインPS11a、額縁PS11b、サブPS11cのフォトスペーサと画素間BM12a、額縁BM12bのブラックマトリクスが形成される。これにより、製造工程が削減されるとともに、(フォトスペーサの位置を含む)ブラックマトリクスの位置で遮光率が向上できるカラーフィルタを提供することができる。また、透明の電極層9の上方かつ最上段に黒着色層5Bkが積層されるので、メインPS11aの位置で電極層9と、液晶駆動側基板とが接することがない。さらに、メインPS11aよりも低く、額縁PS11b、更にはサブPS11cを設けて、カラーフィルタ15の各部分の厚さを適切に形成することができる。
なお、本実施形態では半透光部を有するフォトマスクの使用枚数が抑えられ(2枚、第1の実施形態では3枚)、これによりフォトマスク作成に係るコストを抑えることができる。
次に、本発明のカラーフィルタ等の第4の実施形態について図6、図7A、図7Bを用いて説明する。図6は第4の実施形態のカラーフィルタを示す図であり、第4の実施形態のカラーフィルタの一部(図1(b)のAに対応する)を示す部分斜視図である。図7A、図7Bは、第4の実施形態のカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造方法について説明する図である。
第4の実施形態のカラーフィルタ17では、第3の実施形態のカラーフィルタ15と同様、メインPS11aは、赤、青、緑の着色層5R、5B、5G、電極層9、黒着色層5Bkが積層され、画素間BM12a、額縁BM12bよりも厚く形成される。
額縁PS11bは、赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkが積層され、額縁BM12bよりも厚く、メインPS11aよりも薄く形成される。
サブPS11cは、赤、青、緑の着色層5R、5G、電極層9、黒着色層5Bkが積層され、メインPS11aよりも薄く形成される。
画素間BM12aは、赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkが積層されて形成される。
額縁BM12bは、赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkが積層されて形成される。
本実施形態のカラーフィルタ17を製造するカラーフィルタ製造方法について、図7A、図7Bを用いて説明する。
本実施形態のカラーフィルタ17を製造するカラーフィルタ製造方法では、第1の実施形態と同様、まず、図7A(a)に示すように、透明な基板3上に赤着色層用の赤色の感光性樹脂4を塗布する。
続いて、図7A(b)に示すように、カラーフィルタ17における、画素Rの形成位置、メインPS11aの形成位置、額縁PS11bの形成位置、額縁BM12bの形成位置、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置、に対応する部分に透光部23を有し、サブPS11cの形成位置、画素間BM12aの形成位置(メインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く)に対応する部分に半透光部24を有し、それ以外の部分(画素G、画素Bの形成位置に対応する部分)に遮光部25を有するフォトマスク34を用いて露光、現像して感光性樹脂4のパターニングを行う。
これにより、基板3上で、画素Rの形成位置、メインPS11aの形成位置、額縁PS11bの形成位置、額縁BM12bの形成位置、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置、で赤着色層5Rが厚く形成され積層し、サブPS11cの形成位置、画素間BM12aの形成位置(メインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く)では、赤着色層5Rがより薄く形成され積層する。
次に、基板3上に青着色層用の感光性樹脂を塗布した後、図7A(c)に示すように、カラーフィルタ17における、画素Bの形成位置、メインPS11aの形成位置、額縁PS11bの形成位置、額縁BM12bの形成位置、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置、に対応する部分に透光部23を有し、サブPS11cの形成位置、画素間BM12aの形成位置(メインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く)に対応する部分に半透光部24を有し、それ以外の部分(画素R、画素Gの形成位置に対応する部分)に遮光部25を有するフォトマスク35を用いて露光、現像して当該感光性樹脂のパターニングを行う。
これにより、基板3上で、画素Bの形成位置、メインPS11aの形成位置、額縁PS11bの形成位置、額縁BM12bの形成位置、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置、に青着色層5Bが厚く形成され積層し、サブPS11cの形成位置、画素間BM12aの形成位置(メインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く)では、青着色層5Bがより薄く形成され積層する。
続いて、緑着色層用の感光性樹脂を塗布した後、図7B(d)に示すように、カラーフィルタ17における、画素Gの形成位置、メインPS11aの形成位置、サブPS11bの形成位置に対応する部分に透光部23を有し、それ以外の部分(画素R、画素B、額縁PS11b、画素間BM12a、額縁BM12bの形成位置に対応する部分)に遮光部25を有するフォトマスク36を用いて露光、現像して当該感光性樹脂のパターニングを行う。
これにより、基板3上で、画素Gの形成位置、メインPS11aの形成位置、サブPS11bの形成位置に緑着色層5Gが(厚く)形成され積層する。
続いて、図7B(e)に示すように、形成した赤、緑、青の着色層5R、5G、5Bの上に、その表面を覆うように透明の電極層9を形成する。
更に、半透明の黒色の感光性樹脂を塗布した後、図7B(f)に示すように、カラーフィルタ17における、メインPS11a、額縁PS11b、サブPS11c、画素間BM12aの形成位置に対応する部分に透光部23を有し、額縁BM12bの形成位置に対応する部分に半透光部24を有し、それ以外の部分(各画素の形成位置に対応する部分)に遮光部25を有するフォトマスク37を用いて露光、現像して黒色の感光性樹脂のパターニングを行う。
これにより、基板3上で、メインPS11a、額縁PS11b、サブPS11c、画素間BM12aの形成位置に、黒着色層5Bkが厚く形成され積層し、額縁BM12bの形成位置では黒着色層5Bkがより薄く形成され積層する。
以上のようにして、第4の実施形態のカラーフィルタ17が形成される。
即ち、メインPS11aは、赤、青、緑の着色層5R、5B、5G、電極層9、黒着色層5Bkが積層されて形成される。
額縁PS11bは、赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkが積層されて形成される。
サブPS11cは、赤、青、緑の着色層5R、5G、電極層9、黒着色層5Bkが積層されて形成される。ここで、赤、青の着色層5R、5Bは上述したようにより薄く形成される。
画素間BM12aは、赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkが積層されて形成される。ここで、画素間BM12aの形成位置でメインPS11aから各画素の長辺方向に沿った位置を除く位置では、赤、青の着色層5R、5Bはより薄く形成される。
額縁BM12bは、赤、青の着色層5R、5B、電極層9、黒着色層5Bkが積層されて形成される。ここで、黒着色層5Bkはより薄く形成される。
本実施形態では、このようにして着色層が積層され、画素、メインPS11a、額縁PS11b、サブPS11c、画素間BM12a、額縁BM12bが基板3上に形成される。メインPS11aは画素間BM12a、額縁BM12bよりも厚く形成され、額縁PS11bは額縁BM12bよりも厚く、メインPS11aよりも薄く形成され、サブPS11cはメインPS11aよりも薄く形成される。
第1の実施形態と同様、本実施形態においても、画素に用いる少なくとも複数の着色層即ち赤、青の着色層5R、5Bと、黒着色層5Bkを積層して画素間BM12a、額縁BM12bのブラックマトリクスとメインPS11a、額縁PS11b、サブPS11cのフォトスペーサが形成される。これにより、製造工程が削減されるとともに、(フォトスペーサの位置を含む)ブラックマトリクスの位置で遮光率が向上できるカラーフィルタを提供することができる。また、透明の電極層9の上方かつ最上段に黒着色層5Bkが積層されるので、メインPS11aの位置で電極層9と、液晶駆動側基板とが接することがない。さらに、メインPS11aよりも低く、額縁PS11b、更にはサブPS11cを設けて、カラーフィルタ15の各部分の厚さを適切に形成することができる。
なお、本実施形態では額縁BM12bの形成位置において、赤着色層Rと青着色層Bが厚く形成され積層されている。従って、前述したように、額縁BM12bにおける遮光率を更に向上させることができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係るカラーフィルタ等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本発明のカラーフィルタは画素に用いる着色層を複数積層して更にその上に黒着色層を積層することによりブラックマトリクスとして遮光率を向上させるとともに製造工程を省略するが、この限りにおいて各着色層の厚み、あるいは積層数は、メインPSを額縁PSより厚く(高く)形成する等、カラーフィルタの各部分の厚さ(高低)の望ましい関係を得るように様々に定めることができる。
1、13、15、17、40………カラーフィルタ
2、41………額縁部
3、43………基板
4………感光性樹脂
5R、47R………赤着色層
5G、47G………緑着色層
5B、47B………青着色層
5Bk………黒着色層
7、44………画素位置
9、49………電極層
11a、51a………メインPS
11b、51b………額縁PS
11c、51c………サブPS
12a………画素間BM
12b………額縁BM
21、26〜37………フォトマスク
23………透光部
24………半透光部
25………遮光部

Claims (12)

  1. 基板と、
    前記基板の各画素位置に形成される第1の着色層と第2の着色層と第3の着色層と、
    前記第1、第2、第3の着色層の上に形成される透明の電極層と、
    前記電極層の上に形成される黒色の着色層と、
    前記基板の前記画素位置の間に、少なくとも前記第1、第2の着色層及び前記黒色の着色層が積層されて形成される第1のブラックマトリクスと、
    前記基板の周縁部に、少なくとも前記第1、第2の着色層及び前記黒色の着色層が積層されて形成される第2のブラックマトリクスと、
    前記基板に、少なくとも前記第1、第2の着色層及び前記黒色の着色層が積層されて、前記第1、第2のブラックマトリクスよりも厚く形成される第1のフォトスペーサと、
    前記第1のフォトスペーサよりも外側であって前記基板の周縁部に、少なくとも前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層が積層されて、前記第2のブラックマトリクスよりも厚く、前記第1のフォトスペーサよりも薄く形成される第2のフォトスペーサと、
    を具備することを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 前記基板の前記画素位置の間に、少なくとも前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層が積層されて、前記第1のフォトスペーサよりも薄く形成される第3のフォトスペーサと、
    を更に具備することを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ。
  3. 前記第1、第2、第3のフォトスペーサは、前記第1、第2、第3の着色層と前記黒色の着色層が積層されて形成され、
    前記第1、第2のブラックマトリクスは、前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層が積層されて形成され、
    前記第1、第2の着色層は、前記第1のフォトスペーサの形成位置で、前記第2、第3のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置よりも厚く形成され、
    前記第3の着色層は、前記第2のフォトスペーサの形成位置で、前記第1、第3のフォトスペーサの形成位置よりも薄く形成されることを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタ。
  4. 前記黒色の着色層は、前記第2のフォトスペーサの形成位置と前記第2のブラックマトリクスの形成位置で、前記第1、第3のフォトスペーサと前記第1のブラックマトリクスの形成位置よりも薄く形成されることを特徴とする請求項3記載のカラーフィルタ。
  5. 前記第1、第3のフォトスペーサは、前記第1、第2、第3の着色層と前記黒色の着色層が積層されて形成され、
    前記第2のフォトスペーサと前記第1、第2のブラックマトリクスは、前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層が積層されて形成され、
    前記第1の着色層は、前記第1、第2のフォトスペーサの形成位置で前記第3のフォトスペーサよりも厚く形成され、
    前記第2の着色層は、前記第1、第2のフォトスペーサの形成位置で前記第3のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置よりも厚く形成されることを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタ。
  6. 前記第1、第3のフォトスペーサは、前記第1、第2、第3の着色層と前記黒色の着色層が積層されて形成され、
    前記第2のフォトスペーサと前記第1、第2のブラックマトリクスは、前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層とが積層されて形成され、
    前記第1、第2の着色層は、前記第1、第2のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置で前記第3のフォトスペーサの形成位置よりも厚く形成され、
    前記黒色の着色層は、前記第2のブラックマトリクスの形成位置で前記第1、第2、第3のフォトスペーサと前記第1のブラックマトリクスの形成位置よりも薄く形成されることを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタ。
  7. 基板上に、第1の着色層を形成する工程(a)と、
    前記基板上に、第2の着色層を形成する工程(b)と、
    前記基板上に、第3の着色層を形成する工程(c)と、
    前記基板、前記第1、第2、第3の着色層の上に、透明の電極層を形成する工程(d)と、
    前記電極層の上に黒色の着色層を形成する工程(e)と、
    を具備し、
    前記基板の各画素位置に前記第1、第2、第3の着色層を形成し、
    前記基板の前記画素位置の間に、少なくとも前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して第1のブラックマトリクスを形成し、
    前記基板の周縁部に、少なくとも前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して第2のブラックマトリクスを形成し、
    前記基板に、少なくとも前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して、第1のフォトスペーサを前記第1、第2のブラックマトリクスよりも厚く形成し、
    前記第1のフォトスペーサよりも外側であって前記基板の周縁部に、少なくとも前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して、第2のフォトスペーサを前記第2のブラックマトリクスよりも厚く、前記第1のフォトスペーサよりも薄く形成することを特徴とするカラーフィルタ製造方法。
  8. 更に、前記基板の前記画素位置の間に、少なくとも前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して、第3のフォトスペーサを前記第1のフォトスペーサよりも薄く形成することを特徴とする請求項7記載のカラーフィルタ製造方法。
  9. 前記工程(a)では、前記第1の着色層を、前記第1のフォトスペーサの形成位置で前記第2、第3のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置よりも厚く形成し、
    前記工程(b)では、前記第2の着色層を、前記第1のフォトスペーサの形成位置で前記第2、第3のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置よりも厚く形成し、
    前記工程(c)では、前記第3の着色層を、前記第2のフォトスペーサの形成位置で前記第1、第3のフォトスペーサの形成位置よりも薄く形成し、
    前記第1、第2、第3の着色層と前記黒色の着色層を積層して、前記第1、第2、第3のフォトスペーサを形成し、
    前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して、前記第1、第2のブラックマトリクスを形成することを特徴とする請求項8記載のカラーフィルタ製造方法。
  10. 前記工程(e)では、前記黒色の着色層を、前記第2のフォトスペーサの形成位置と前記第2のブラックマトリクスの形成位置で前記第1、第3のフォトスペーサと前記第1のブラックマトリクスの形成位置よりも薄く形成することを特徴とする請求項9記載のカラーフィルタ製造方法。
  11. 前記工程(a)では、前記第1の着色層を、前記第1、第2のフォトスペーサの形成位置で前記第3のフォトスペーサの形成位置よりも厚く形成し、
    前記工程(b)では、前記第2の着色層を、前記第1、第2のフォトスペーサの形成位置で前記第3のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置よりも厚く形成し、
    前記第1、第2、第3の着色層と前記黒色の着色層を積層して、前記第1、第3のフォトスペーサを形成し、
    前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して、前記第2のフォトスペーサと前記第1、第2のブラックマトリクスを形成することを特徴とする請求項8記載のカラーフィルタ製造方法。
  12. 前記工程(a)では、前記第1の着色層を、前記第1、第2のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置で前記第3のフォトスペーサの形成位置よりも厚く形成し、
    前記工程(b)では、前記第2の着色層を、前記第1、第2のフォトスペーサと前記第2のブラックマトリクスの形成位置で前記第3のフォトスペーサの形成位置よりも厚く形成し、
    前記工程(e)では、前記黒色の着色層を、前記第2のブラックマトリクスの形成位置で前記第1、第2、第3のフォトスペーサ及び前記第1のブラックマトリクスの形成位置よりも薄く形成し、
    前記第1、第2、第3の着色層と前記黒色の着色層を積層して前記第1、第3のフォトスペーサを形成し、
    前記第1、第2の着色層と前記黒色の着色層を積層して前記第2のフォトスペーサと前記第1、第2のブラックマトリクスを形成することを特徴とする請求項8記載のカラーフィルタ製造方法。
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