JP2019045572A - カラーフィルタおよびその製造方法 - Google Patents

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龍士 河本
Ryushi Kawamoto
龍士 河本
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【課題】マイクロローディング効果を抑制でき、かつ従来の額縁の機能を担保したままのパターン形成が実現できるカラーフィルタを提供する。【解決手段】少なくとも複数の色画素からなる画素単位と、枠状の額縁25と太ブラックマトリクス26と細ブラックマトリクス22、23からなるブラックマトリクスを有するカラーフィルタ20であって、枠状の額縁の厚みが、太ブラックマトリクスおよび細ブラックマトリクスに隣接する側24が薄く、外側21に向かって階段状に厚くなっている。【選択図】図1

Description

本発明は、高精細なカラーフィルタとその製造方法に関する。
高精細カラーフィルタの構成要素であるブラックマトリクス(BM)は、アクティブ領域におけるアクティブエリアBMとその周辺部の遮光領域である額縁BMから構成されている。アクティブエリアBMはバックライトの光漏れの防止とRGBの混色防止の役割を担っている。額縁BMは、アクティブ領域のTFTを駆動する周辺回路やその引き回し配線を隠す役割を担っている。
従来から、カラーフィルタの高精細化の進行に伴い、額縁BMと、アクティブエリアBMと、の接続部の近傍において、マイクロローディング効果によりアクティブエリアBMの線幅が細くなる現象が発生することが知られている。
図3は、アクティブエリアBMの縦方向の線幅が5μmである場合を例に、マイクロローディング効果を説明する図である。図3(a)は、使用するフォトマスクを示している。このフォトマスクは、CD補正していないフォトマスクであり、額縁BMに隣接した線幅5μmのアクティブエリアBMを形成するフォトマスクパターンが示されている。図3(b)は、そのフォトマスクを使用して形成したBMを示している。額縁BMに隣接したアクティブエリアBMの線幅はマイクロローディング効果により細くなっており、線幅5μmのパターンを形成するフォトマスクで露光したにもかかわらず、4μmのパターンが形成された例を示している。
マイクロローディング効果を回避する方法として、額縁BMと、アクティブエリアBMと、の接続部の近傍におけるフォトマスクの寸法に補正(CD補正と言う。)をかけることが行われて来た(図4参照)。
図4(a)は、CD補正したフォトマスクを例示したものである。額縁BMに隣接したアクティブエリアBMを形成するフォトマスクパターンは、CD補正により6μmとしてあるフォトマスクである。図4(b)は、このフォトマスクを使用して作製したBMである。CD補正したフォトマスクを使用したことで、マイクロローディング効果を回避し、正常な線幅5μmのアクティブエリアBMを形成できることを例示したものである。
しかしながら、高精細化の進行は留まることを知らず、アクティブエリアBMの線幅が4μm以下となるに伴い、CD補正では高精細化に対応することが困難となり(図4および図5参照)BMパターンを良好に形成する事ができなくなってきた。
図5(a)は、アクティブエリアBMの線幅が3〜4μmの場合のCD補正していないフォトマスクを例示したものである。図5(b)は、そのフォトマスクを使用して作製したBMの例を示したものであり、マイクロローディング効果によって、アクティブエリアBMの線幅が3〜4μmより細くなって、透明基板から剥離した例を示している。
図6(a)は、アクティブエリアBMの線幅が3〜4μmの場合のCD補正したフォトマスクを例示したものであり、額縁BMに隣接したアクティブエリアBMの線幅を5μmにした場合を示している。図6(b)は、そのフォトマスクを使用して作製したBMパターンを例示したものであり、CD補正により太くした額縁BMに隣接したアクティブエリアBMが解像しなくなった場合を例示したものである。
以上に説明した様な状況のため、線幅が4μm以下の高精細なBMパターンにおいて、線幅一定に形成する技術が求められていた。
この線幅一定に形成する先行技術として、例えば特許文献1には、樹脂のブラックマトリクスの形成において額縁BM部と線パターンの接続部分における線パターンの線幅細りを無くすことを課題として、基板上に形成した黒色感光性樹脂層に、フォトマスクを用いてブラックマトリクスのパターンを露光する露光工程を第1回目の露光工程と第2回目の露光工程で構成し、第1回目の露光工程と第2回目の露光工程では、フォトマスクと黒色感光性樹脂層との間隙を異ならせ、かつ、フォトマスクの面方向の位置を、カラーフィルタの画素のピッチの整数倍のピッチでずらして配置して露光することでブラックマトリクスを有するカラーフィルタを製造するカラーフィルタの製造方法が開示されている。
しかしながら、フォトリソグラフィー工程が2回となるため、処理速度が1/2に低下する問題がある。
そのため、4μm以下の高精細なBMパターンについて線幅一定に製造可能な技術の出現が待望されていた。
特開2012−13840号公報
本発明は上記のような従来技術の課題を解決するためなされたもので、マイクロローディング効果を回避でき、かつ従来の額縁の機能を担保したままのパターン形成が実現できるカラーフィルタおよびその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る発明は、
少なくとも複数の色画素からなる画素単位と、枠状の額縁と、太ブラックマトリクスと細ブラックマトリクスからなるブラックマトリクスを有するカラーフィルタであって、前記枠状の額縁の厚みが、前記太ブラックマトリクスおよび前記細ブラックマトリクスに隣接する側が薄く、外側に向かって階段状に厚くなっていることを特徴とするカラーフィルタである。
また、請求項2に係る発明は、
枠状の額縁と、太ブラックマトリクスと細ブラックマトリクスからなるブラックマトリクスを有するカラーフィルタの製造方法であって、ブラックマトリクスのパターンを露光するためのフォトマスクのマスクパターンが、前記枠状の額縁に相当する部分のうち前記太ブラックマトリクスと前記細ブラックマトリクスに相当する部分に隣接する側がハーフトーンマスクとなっているフォトマスクを用いて前記枠状の額縁および前記ブラックマトリクスのパターンを露光することを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
請求項1に記載の発明によれば、枠状の額縁に隣接する部分の細ブラックマトリクスが、パターンが高精細化してアクティブエリアBMの線幅が狭くなった場合でもマイクロローディング効果による影響で細ってしまうことがなく、かつTFTの引き回し配線を隠す額縁の機能には支障がないカラーフィルタが得られる。
請求項2に記載の発明によれば、フォトマスクのCD補正を行う必要がないためパターンが潰れてしまうことがなく、フォトマスクのハーフトーンパターン部分で半露光を行うことで、現像時に枠状の額縁の内側部分を厚み方向の半分まで除去してマイクロローディング効果が発生しないようにすることができ、細ブラックマトリクスが細ってしまうことがないカラーフィルタの製造方法が得られる。
本発明のカラーフィルタおよびその露光に用いるフォトマスクの模式図である。 本発明のカラーフィルタのブラックマトリクスの断面図である。 従来のカラーフィルタおよびその露光に用いるフォトマスクの模式図である。 従来のカラーフィルタおよびその露光に用いるCD補正を施したフォトマスクの模式図である。 従来の高精細カラーフィルタおよびその露光に用いるフォトマスクの模式図である。 従来の高精細カラーフィルタおよびその露光に用いるCD補正を施したフォトマスクの模式図である。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<カラーフィルタ>
図1は、本発明のカラーフィルタおよびその露光に用いるフォトマスクの一実施形態の模式図である。なお通常、BMの形成材料として通常はネガ型レジスト材料を使用するため、フォトマスクとBMとは、白黒反転しているが、ここでは便宜上、白黒同一の図面を用いて説明を行う。カラーフィルタ20は、枠状の額縁25とアクティブエリアBMである太ブラックマトリクス26と額縁25に隣接する細ブラックマトリクス22と額縁25から離れた細ブラックマトリクス23からなっている。細ブラックマトリクスの線幅は高精細なカラーフィルタの場合は3〜4μmである。窓状の部分27にはRGBのカラー画素が形成されるが、この図では省略している。
ここで額縁25は、太ブラックマトリクス26および細ブラックマトリクス22、23に隣接する側(以下、内側という)24が薄く、外側21の厚みが階段状に厚くなっている。厚みの比は内側24が外側21の2分の1程度とすると好ましいが、これに限定されるものではなく、露光装置の特性などに応じて適宜設定して良い。また額縁25およびアクティブエリアBMの材料は特に限定されず、公知のものを適宜使用することができる。
図2(a)はカラーフィルタ20のAA‘を結ぶ線の部位の断面図、図2(b)はBB’を結ぶ線の部位の断面図である。図に示したように、内側24の部分は外側21の部分に対し約2分の1の厚みとなっている。このような態様とすることにより、額縁25に隣接する細ブラックマトリクス22がマイクロローディング効果により細ってしまうことがないため、額縁25から離れた細ブラックマトリクス23と同等の幅でアクティブエリアBMが形成されている。
これは、マイクロローディング効果が発生する原因が、現像時において窓状の部分27がある領域では現像液が窓状の部分27のアクティブエリアBMの材料を除去するためその活性が利用されるのに対し、額縁25の部分は材料が除去されないため、現像液の活性が額縁25の近傍の部分により強く作用して、額縁25に隣接する細ブラックマトリクス22を本来の量よりも余計に除去してしまう結果、額縁25に隣接する細ブラックマトリクス22が細まってしまうためであると想定されているのに対し、内側24の部分を厚み
が2分の1程度になるように除去する様にすることにより現像液の活性が利用され、現像液が額縁25に隣接する細ブラックマトリクス22に余計に作用してしまうことがなくなるためであると想定される。
そして、このように現像時に厚みの2分の1程度が除去されるような内側24の部分を設ける方法としては、BMの露光時において使用するフォトマスク10を図1に示すように、外側21に相当するパターン11、太ブラックマトリクス26に相当するパターン16、額縁25に隣接する細ブラックマトリクス22に相当するパターン12および額縁25から離れた細ブラックマトリクス23に相当するパターン13は通常のマスクとし、内側24に相当するパターン14をハーフトーンマスク14の構成とすることにより実現できる。このような構成のフォトマスク10により露光を行うことで、額縁25の内側24の部位は半露光の状態となるため、現像時に半分が除去されることとなる。なおここでいうハーフトーンマスクとは、露光時の光を完全には遮断せず、一部を透過させてカラーフィルタの感光性レジストを半露光するものである。
<カラーフィルタの製造方法>
本発明のカラーフィルタの製造方法について詳細に説明する。
本発明のカラーフィルタの製造工程は、BMの製造工程と、RGBの各色層の製造工程とを有している。
BMの製造工程で使用するフォトマスクは、額縁の内側に相当する部分が、額縁と隣接するアクティブエリアBMの線幅が減少するマイクロローディング効果を生じないように、ハーフトーンマスクで形成されている。
色層の製造工程で使用するフォトマスクは、色層のパターンを透過率0%と100%の組合せで形成されたフォトマスクで形成されている。
(BMの製造工程)
BMは通常のフォトブラックの製造工程を使用して製造することができるが、使用するフォトマスクが異なる。
まず、ガラス基板などの透明基板を洗浄し、ガラス基板の表面から付着異物や塵埃を除去し、更に表面汚染物質を除去することにより、BMを形成する黒色感光性レジストをムラ無く、均一に塗布できるようにする。
次に、レジスト塗布装置を用いて、透明基板上に、黒色感光性レジストを塗布し、レジストに含まれる溶剤を揮発させるため、乾燥処理を行う。
透明基板上に黒色感光性レジスト層を形成した後、前述のように額縁の内側部分がハーフトーンマスクとされたBM用フォトマスクを用いて、露光し、現像することにより、所望のBMパターンを備えたBMを得ることができる。
(RGB層(赤色層、緑色層と青色層)の製造工程)
次に、上記で作製したBMが形成された基板上に、赤色、緑色、青色の各色層を形成する。この工程は、通常のフォトリソ方式のカラーフィルタの製造方法と変わりはない。
以上説明したように、本発明によれば、マイクロローディング効果によるパターンの細りがないカラーフィルタを提供でき、またそのようなカラーフィルタをそれぞれ従来と同様の露光装置と露光工程により1回の露光・現像工程で得られ、無駄な工程がなく高精細なカラーフィルタが得られる。
10、30、50,70、90・・・フォトマスク
20、40、60、80、100・・・カラーフィルタ
21・・・外側
22、23・・・細ブラックマトリクス
24・・・内側
25・・・額縁
26・・・太ブラックマトリクス
27・・・窓状の部分

Claims (2)

  1. 少なくとも複数の色画素からなる画素単位と、枠状の額縁と太ブラックマトリクスと細ブラックマトリクスからなるブラックマトリクスを有するカラーフィルタであって、前記枠状の額縁の厚みが、前記太ブラックマトリクスおよび前記細ブラックマトリクスに隣接する側が薄く、外側に向かって階段状に厚くなっていることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 枠状の額縁と太ブラックマトリクスと細ブラックマトリクスからなるブラックマトリクスを有するカラーフィルタの製造方法であって、ブラックマトリクスパターンを露光するためのフォトマスクのマスクパターンが、前記枠状の額縁に相当する部分のうち前記太ブラックマトリクスと前記細ブラックマトリクスに相当する部分に隣接する側がハーフトーンマスクとなっているフォトマスクを用いてブラックマトリクスパターンを露光することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011085742A (ja) * 2009-10-15 2011-04-28 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタおよびカラーフィルタ製造方法
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