JP2013030032A - 取引処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、優先利用者以外の利用者(一般利用者)の利便性を損なうことなく、優先利用者を取引処理装置にスムーズに誘導させることにより、取引処理システム全体の効率を向上させる取引処理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】制御装置は、発信機から発信された情報を受信した旨の通知を第一の受信機から受けた場合、取引処理装置に対し、利用者の有無の検知を指示する。利用者有の通知を取引処理装置から受けた場合、制御装置は、一般利用者の取引を制限する取引制限モードへの移行を取引処理装置に指示する。その後、利用者無の通知を取引制限モードに移行した取引処理装置から受けた場合、制御装置は、優先利用者の取引を実行するための優先利用者モードへの移行を、取引処理装置に指示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、特定の顧客に対して、優先して取引処理装置へ誘導するための取引処理システムに関する。
本技術分野の背景技術として、特開2004−272731号公報(特許文献1)がある。この公報には、「視覚障害者等の優先顧客が携帯する携帯端末を、誘導端末を介して、優先顧客の希望する取引で最も近い取引処理装置へ顧客を誘導する」と記載されている(要約参照)。また、特開2001−175919号公報(特許文献2)がある。この公報には、「視覚障害者が所持する携帯端末等をモニタが認識すると、取引処理装置へ誘導するとともに、音声ガイダンスにより操作の案内を行うようにしている」と記載されている。
特開2004−272731号公報 特開2001−175919号公報
前記特許文献1によれば、視覚障害者等のような、優先して取引処理装置に誘導させる顧客(優先顧客)がいる場合、取引処理装置を空き状態にする必要がある。そのため、優先顧客の誘導先となる取引処理装置に取引待ちの顧客がいる場合、別の取引処理装置へ移動させるためのメッセージを装置の画面上に表示させる。しかし、取引待ちの顧客が別の装置に移動するという利便性の低下や、顧客の待ち行列が長くなることによる取引処理システム全体の効率の低下を抑える必要が生じている。
また、前記特許文献2によれば、視覚障害者を取引処理装置に誘導する場合、誘導先の取引処理装置が空き状態であることを前提としている。しかし、取引処理装置が使用中である場合や、顧客の待ち行列が発生している場合であっても、視覚障害者をスムーズに誘導することが求められている。
そこで、本発明は、優先顧客以外の顧客(一般顧客)の利便性を損なうことなく、優先顧客を取引処理装置にスムーズに誘導させることにより、取引処理システム全体の効率を向上させる取引処理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明は、優先して該取引処理システムを利用する優先利用者が使用する優先取引処理装置を含む、複数の取引処理装置と、前記優先利用者である旨の情報を発信する発信機と、前記発信機から発信された情報を受信する第一の受信機と、複数の前記取引処理装置、前記発信機、及び前記第一の受信機を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記発信機から発信された情報を受信した旨の通知を前記第一の受信機から受けた場合、前記優先取引処理装置に対し、利用者の有無の検知を指示し、利用者有の通知を前記優先取引処理装置から受けた場合、前記優先利用者以外の利用者の取引を制限する取引制限モードへの移行を、前記優先取引処理装置に指示し、前記取引制限モードへの移行後、利用者無の通知を前記優先取引処理装置から受けた場合、前記優先利用者の取引を実行するための優先利用者モードへの移行を、前記優先取引処理装置に指示することを特徴とするを特徴とする。
なお、取引制限モードとは、前記一般利用者の取引の制限するモードであり、具体的には、一般利用者の取引回数を制限することである
優先利用者が取引処理システムを利用する場合に、既に取引待ちをしている一般利用者に対して取引を許容することにより、別の装置に並び直す必要が無い。また、一般利用者の取引回数を制限することにより、優先利用者の待機時間を短くすることが可能である。すなわち、優先利用者と一般利用者とが混在する場合において、取引処理システム全体の効率を向上させることを可能としている。
実施例1における取引処理システムの概略図。 取引処理装置の外観図。 実施例1における取引処理システムの機能ブロック図。 実施例1における優先利用者の入場時の処理フロー(一般利用者有)。 実施例1における取引制限モード中の取引処理装置の処理フロー。 実施例1における優先利用者の入場時の処理フロー(一般利用者無)。 実施例1における優先利用者モード中の処理フロー。 実施例1における優先利用者モード中の処理フロー。 実施例1における取引処理システムの概略図(他の実施形態)。 実施例2における取引処理システムの概略図。 実施例2における取引処理システムの機能ブロック図。 実施例2における優先利用者の入場時の処理フロー(一般利用者有)。 実施例2における取引制限モード中の取引処理装置の処理フロー。
以下、図1〜8を用いて、第1の実施例について説明する。本実施例は、銀行の支店や、店舗のATMコーナー等、複数の取引処理装置(以下、ATM)が設けられた場所で、各々のATMに利用者の待ち行列が発生する場合を想定している。
図1は、本実施例における取引システムの概略図である。取引処理システム100は、ATM101及び102と、発信機103と、受信機A104aと、スピーカ104bと、受信機B105と、ディスプレイ106と、制御装置107とから構成されている。なお、図1では、店舗の内部に設置されていることを前提として説明するが、銀行の支店に設置されている場合も同様である。
ATM101は、優先して誘導させる利用者(以下、優先利用者)M11の誘導先となるATM(優先取引処理装置)であるが、優先利用者以外の利用者(以下、一般利用者)も利用可能である(M12及びM13は、一般利用者に該当する)。なお、優先利用者を誘導しやすいように、店舗の出入口から略直線上に位置した場所にATM101を設置することが望ましい。一方、ATM102は、一般利用者のみが利用可能なATMである(M14、M15及びM16は、一般利用者に該当する)。
ここで、優先利用者とは、視覚障害者や高齢者等のように店舗の職員の補助が必要な利用者や、大口利用者等のように混雑状況によらず優先して取引を実施できる者として店舗側で予め定めた利用者であって、発信機103を所持している者である。発信機103は、優先利用者M11がATMを利用する際に携帯する装置であり、後述する受信機A104a及び受信機B105に対して、無線通信を行う。すなわち、無線機103は、優先利用者M11である旨の情報を発信するための装置である。なお、発信機103は、スイッチにより、無線の発信のオン・オフを切り替えることが可能である。
店舗に入場した優先利用者M11が携帯する発信機103から発信された無線を受信する受信機A(第一の受信機)104aは、優先利用者M11が店舗に入場したら即検知できるように、店舗の出入口付近に設置される。また、受信機A104aの近傍には、優先利用者M11に対する音声ガイダンスが出力されるスピーカ104bが設置される。さらに、ATM101に誘導された優先利用者M11が携帯する発信機103から発信された無線を受信する受信機B(第二の受信機)105は、ATM101に隣接して設置される。このように、店舗の出入口付近と、優先利用者M11の誘導先であるATM101に隣接した位置に2つの受信機を設置することにより、優先利用者M11が店舗内に入場したことや、ATM101に誘導されたことを検知することが可能となる。
ディスプレイ106は、ATM101、102で取引待ちをしている利用者に対して、文字及び画像による情報を表示する装置である。本実施例の場合、一般利用者のみが店舗100内にいる場合(すなわち、受信機A104a及び受信機B105が発信機103から発信された無線を受信していない場合)、ディスプレイ106には、営業時間に関する案内や金融商品に関する案内等を表示する。一方、受信機A104a及び受信機B105bが発信機103から発信された無線を受信している場合、ディスプレイ106には、上記案内に加え、優先利用者をスムーズに誘導するための情報を表示する。優先利用者をスムーズに誘導する為の情報の一例には、「優先利用者を誘導しています。他のATMに御並びください」のように、一般利用者をATM102に誘導させることや、「現在このATMは、優先利用者以外は使用することができません」のように、一般利用者がATM101を使用できないこと、などがある。なお、ディスプレイ106は、ATM101及び102の間であり、優先利用者M11や、取引待ちをしている一般利用者M13、M15、M16が見易い位置に配置されることが望ましい。
制御装置107は、上述したATM101、102、受信機A104a、受信機B105、及びディスプレイ106を制御するための装置(PCなど)であり、各装置とは、専用のケーブルで接続されている。
図2は、ATM101、102の外観図である。ATM101(102)の上方左部内部には、通帳挿入口201aと連通し、利用者の通帳を処理し、取引明細を印字する通帳処理装置201が備えられている。ATM101(102)の上方右部内部には、カード挿入口202aと連通し、利用者のカードを処理するカード処理装置202が備えられている。
また、ATM101(102)の下方左部内部には、硬貨を処理する硬貨処理装置203が備えられている。この硬貨処理装置203は、入出金口がシャッタ203aに連通しており、硬貨の入金取引および出金取引を処理する。ATM101(102)の下方右部内部には、紙幣を処理する紙幣取扱装置204が備えられている。この紙幣取扱装置204は、利用者が紙幣の投入・取り出しを行う紙幣入出金口がシャッタ204aに連通しており、紙幣の入金取引および出金取引を処理する。
ATM101(102)の前面側には、利用者の操作に供される操作面を設けている。操作面には、上述した硬貨処理装置の入出金口及び紙幣処理装置の入出金口と、取引に関する音声ガイダンスを出力するハンドセット205と、取引に関する情報を表示すると共に、利用者による取引に関する情報の入力を受け付ける利用者操作部206(タッチパネル等)が備えられている。
また、ATM101(102)の前面には、ATM101(102)の前方への赤外光の照射及び反射光の検知を行うセンサ207が設けられている。後述するATM101(102)の制御部209により、センサ207から赤外光が照射されてから反射光が検知されるまでの時間(及び赤外線の反射距離)が測定され、ATM101(102)の前に利用者がいるか判断される。すなわち、センサ207は人物検知センサとしての機能を有する。ATM101(102)の前の利用者を検知した場合、ATM101(102)の制御部209は、利用者操作部206に取引画面を表示させる。また、取引終了後に、利用者がいなくなったことを検知した場合、ATM101(102)の制御部209により、装置全体の電力消費量を抑えるスタンバイ状態に移行される。さらに、センサ207は、優先利用者M11をATM101に誘導させるときや、優先利用者M11がATM101を利用しているときに、受信機103と連動することにより、優先利用者を認識するセンサとしての機能を有する。
図3は、本実施例における取引システムの機能ブロック図である。取引処理システムは、ATM101及び102と、発信機103と、受信機A104aと、受信機B105と、ディスプレイ106と、制御装置107とから構成されている。ATM101は、通帳処理装置201と、カード処理装置202と、硬貨処理装置203と、紙幣処理装置204と、ハンドセット205と、利用者操作部(タッチパネル)206と、センサ(人物検知センサ)207と、専用のケーブルで接続された他の装置と通信を行うための通信部208と、ATMの各部を制御する制御部209とから構成される。ATM102の構成については、ATM101と同様であるため、説明を省略する。
発信機103は、無線を発信するための無線発信部103−1と、各部を制御するための制御部103−2と、無線の発信のオン・オフを切り替えるためのスイッチ(図示せず)とから構成される。
受信機A104aは、発信機103の無線発信部103−1から発信された無線を受信するための無線受信部104a−1と、専用のケーブルで接続された他の装置と通信を行うための通信部104a−2と、各部を制御するための制御部104a−3とから構成される。また、受信機B105の構成は、受信機A104aと同様である。すなわち、発信機103の無線発信部103−1から発信された無線を受信するための無線受信部105−1と、専用のケーブルで接続された他の装置と通信を行うための通信部105−2と、各部を制御するための制御部105−3とから構成される。
以下、図4〜図8を用いて、本実施例における取引処理システムの処理フローについて説明する。
図4は、優先利用者M11が店舗に入場してから、一般利用者の取引を制限する「取引制限モード」に移行するまでのフローチャートである。なお、優先利用者M11は、店舗に入場する前に、発信機103の電源をオンにして、無線を発信している状態に設定する必要がある。
受信機A104aは、無線を受信するための待機状態にあり(ステップ401)、優先利用者M11が携帯している発信機103の無線発信部103−1から発信された無線を、無線受信部104a−2で検知した場合(ステップ402:Y)、制御装置107に対して、優先利用者M11が店舗に入場した旨を通知する(ステップ403)。
受信機A104aから、優先利用者が入場した旨の通知を受けた制御装置107は、ATM101に対して、利用者の有無の検知を指示する(ステップ404)。ATM101は、一般利用者M12を検知し(ステップ405)、制御装置107に利用者がいることを通知する(ステップ406)。ATM101から、利用者がいることを通知を受けた制御装置107は、スピーカ104aに音声ガイダンスの出力を指示する(ステップ407)。制御装置107からの指示を受けたスピーカ104aは、「只今、ATMが取引中となっておりますので、恐れ入りますがATMが利用できるまで少々お待ち下さいませ。」等、予め定められた音声ガイダンスを出力する。なお、ステップ404〜406では、制御装置107から優先利用者が入場した旨の通知を受けた後に、ATM101は一般利用者M12を検知し、利用者がいることを制御装置に通知しているが、ATM101が利用者の有無を常時監視しているような構成の場合は、ステップ404において、利用者の有無の検知指示の代わりに、利用者の有無の問い合わせを行う構成としてもよい。
また、制御装置107は、ATM101に対して、取引回数を1回に制限する「取引制限モード」への移行の指示を行う(ステップ408)。「取引制限モード」への移行を指示を受けたATM101は、「通常取引モード」(「取引制限モード」及び後述する「優先利用者モード」以外の通常の取引を行う状態)から「取引制限モード」に移行し、現在取引中の一般利用者M12及び取引待ちの一般利用者M13に対して、取引回数を1回に制限する(ステップ409)。
さらに、制御装置107は、ディスプレイ106に対して、「取引制限モード」中である旨の表示の指示を行う(ステップ410)。「取引制限モード」中である旨の表示の指示を受けたディスプレイ106は、通常の取引案内メッセージ(営業時間に関する案内や金融商品に関する案内)に加え、ATM101が「取引制限モード」中である旨の案内や、優先利用者が待機中である旨の案内を表示する(ステップ411)。このとき、1取引のみ実施しようとする他の一般利用者がATM101に新たに並ぶ事が想定されるため、一般利用者がATM101に並ばないような案内をディスプレイ106に表示することで、確実にATM101の待ち行列を減らす事ができ、店舗が繁忙する時間帯に優先利用者M11が入場した場合であっても、スムーズに優先利用者M11をATM101に誘導することが可能である。
図5は、「取引制限モード」中のATM101を一般利用者が利用する場合のフローチャートである。取引の終了後(ステップ501:Y)、ATM101の制御部209は、利用者操作部(タッチパネル)206に、「取引制限モード」である旨を表示させる(ステップ502)。具体的には、「優先利用者待機中の為、只今取引回数が1回に制限されております。」等の案内を利用者操作部(タッチパネル)206に表示させる。
「取引制限モード」中は、ATMの取引回数が1回に制限されるため、取引が終了した一般利用者(M12)は、利用者操作部(タッチパネル)206を操作できないようにする。そのため、センサ207により、ATM101の前に一般利用者M12がいることを検知している間は(ステップ503:Y)、利用者操作部(タッチパネル)206の入力を検知しても、処理を行わないように制御する(ステップ504)。
センサ207により、ATM101の前から一般利用者M12が離れたことを検知した場合(ステップ503:N)、他の一般利用者の有無を検知する。すなわち、ATM101の前から一般利用者M12が離れてから所定時間が経過する前に、センサ207により人物を検知した場合は(ステップ505:N)、取引待ちの一般利用者(M13)と判断し、取引を開始する(ステップ506)。この場合、一般利用者(M13)の取引回数も1回のみに制限される。一方、ATM101の前から一般利用者M12が離れてから所定時間が経過しても、センサ207により人物を検知しない場合は(ステップ505:Y)、取引待ちの一般利用者がいないと判断し、優先利用者(M11)の取引を行う「優先利用者モード」に移行する(ステップ507)。
「優先利用者モード」の例として、優先利用者が視覚障害者である場合、ハンドセット205から視覚障害者に対応した取引ガイダンスの音声を繰り返し出力すること、ハンドセット205の音量を通常時より高い状態で出力すること、ATM101の取引でタイムアウトとなる時間を長くすること等がある。また、優先利用者が高齢者である場合、利用者操作部(タッチパネル)206に表示される取引キーを拡大すること、ATM101の取引でタイムアウトとなる時間を長くすること等がある。さらに、大口利用者である場合は、当該利用者向けの金融商品の案内広告を利用者操作部(タッチパネル)206に表示すること等がある。
図6は、優先利用者M11が店舗に入場してから、「取引制限モード」に移行せず、直接「優先利用者モード」に移行するまでのフローチャートである。図4に示す処理フローは、優先利用者M11が入場した際に、ATM101に一般利用者がいる場合に適用される。一方、図6に示す処理フローは、優先利用者M11が店舗に入場した際に、ATM101に一般利用者がいない場合に適用される。
受信機A104aは、無線を受信するための待機状態にあり(ステップ601)、優先利用者M11が携帯している発信機103の無線発信部103−1から発信された無線を、無線受信部104a−2で検知した場合(ステップ602:Y)、制御装置107に対して、優先利用者M11が店舗に入場した旨を通知する(ステップ603)。
受信機A104aから、優先利用者M11が入場した旨の通知を受けた制御装置107は、ATM101に対して、利用者の有無の検知を指示する(ステップ604)。ATM101は、一般利用者M12を検知し(ステップ605)、制御装置107に利用者がいないことを通知する(ステップ606)。ATM101から、利用者がいないことの通知を受けた制御装置107は、ATM101に対して、「優先利用者モード」への移行の指示を行う(ステップ607)。なお、ステップ404〜406の場合と同様に、ATM101が利用者の有無を常時監視しているような構成の場合は、ステップ604において、利用者の有無の検知指示の代わりに、利用者の有無の問い合わせを行う構成としてもよい。
以上のように、ATM101は、優先利用者が店舗に入場した際に、既に取引待ちの状態である一般利用者をセンサ207により検知し、一般利用者の待ち行列が解消するまで、1回のみ取引を可能とする。そのため、既にATM101に並んでいた一般利用者は、ATM102の待ち行列に並び直すことなく、取引を実施することが可能となる。また、ディスプレイ106に、例えば「取引制限モード中のため、ATM101に並ばないで下さい」と表示することにより、ATM101の待ち行列を長くすることを防止し、優先利用者を確実にATM101誘導するための状態にすることを可能とする。
図7及び図8は、「優先利用者モード」に移行してからのフローチャートである。ATM101は「優先利用者モード」に移行したときに、制御装置107に、「優先利用者モード」に移行した旨を通知する(ステップ701)。ATM101から、「優先利用者モード」に移行した旨の通知を受けた制御装置107は、スピーカ104aに音声ガイダンスの出力を指示する(ステップ702)。制御装置107からの指示を受けたスピーカ104aは、「お待たせ致しました。ATMが利用できますので、真っ直ぐお進み下さい。」等、予め定められた音声ガイダンスを出力する。
また、制御装置107は、ディスプレイ106に対して、優先利用者M11の誘導中である旨の表示の指示を行う(ステップ703)。優先利用者M11の誘導中である旨の表示の指示を受けたディスプレイ106は、優先利用者M11の誘導中である旨のメッセージを表示する(ステップ704)。
このとき、ATM101に隣接して設置された受信機B105は、無線を受信するための待機状態にあり(ステップ705)、優先利用者M11が携帯している発信機103の無線発信部103−1から発信された無線を、無線受信部105−2で検知した場合(ステップ706:Y)、制御装置107に対して、優先利用者を検知した旨を通知する(ステップ707)。このとき、誤って一般利用者がATM101に割り込んだとしても、受信機B105から制御装置107に対して、優先利用者を検知した旨を通知しないため、ATM101を利用できない状態である。
受信機B105から、優先利用者M11を検知した旨の通知を受けた制御装置107は、ATM101に対して、受信機B105が優先利用者M11を検知した旨を通知する(ステップ708)。その後、ATM101のセンサ207により、優先利用者M11を検知し場合(ステップ709)、優先利用者M11のATM101への誘導が完了したと判断し、制御装置107に取引の開始を通知する(ステップ710)。
ATM101から、取引の開始の通知を受けた制御装置107は、ディスプレイ106に対して、優先利用者M11の取引中である旨の表示の指示を行う(ステップ711)。優先利用者M11の取引中である旨の表示の指示を受けたディスプレイ106は、優先利用者M11の取引中である旨のメッセージを表示する(ステップ712)。
優先利用者M11の取引が終了し、センサ207により、ATM101の前から優先利用者M11が離れたことを検知した場合(ステップ713)、ATM101は、制御装置107に対して、取引の終了を通知する(ステップ714)。また、発信機103の無線発信部103−1から発信された無線を、無線受信部105−2で検知しなくなった場合(ステップ715:N)、制御装置107に対して、優先利用者が離れた旨を通知する(ステップ716)。ATM101及び受信機B105からの通知を受けた制御装置107は、優先利用者M11を検知した旨を通知を受けた制御装置107は、ATM101に対して、「通常取引モード」への移行の指示を行う(ステップ717)。「通常取引モード」への移行を指示を受けたATM101は、「通常取引モード」に移行する(ステップ718)。
さらに、制御装置107は、ディスプレイ106に対して、「通常取引モード」中である旨の表示の指示を行う(ステップ719)。「通常取引モード」中である旨の表示の指示を受けたディスプレイ106は、通常の取引案内メッセージ(営業時間に関する案内や金融商品に関する案内)にを表示する(ステップ720)。ディスプレイ106に、通常の取引案内メッセージが表示されることにより、一般利用者は、ATM101が利用できることを判断することが可能となる。
本実施例によれば、複数のATMが設けられた場所で、各々のATMに利用者の待ち行列が発生する場合に、取引処理システム全体の効率を向上させることを可能としている。
なお、本実施例では、ATM101の前から一般利用者M12が離れてから所定時間が経過しても、センサ207により人物を検知しない場合に、「優先利用者モード」に移行するが(ステップ505、507)、所定時間の経過前に、優先利用者M11が携帯している発信機103の無線発信部103−1から発信された無線を、受信機Bの無線受信部105−2で検知した場合に、「優先利用者モード」に移行しても良い。
また、本実施例では、「優先利用者モード」中に優先利用者M11を誘導する際に、受信機B105、ATM101のセンサ207の順に優先利用者M11を検知しているが、ATM101のセンサ207、受信機B105の順に優先利用者M11を検知しても良い。
また、本実施例では、各々のATMに利用者の待ち行列が発生する場合を想定しているが、図9の概略図に示すように、待ち行列が一列であって、先頭に並んでいる利用者から順番に空き状態となったATMに進む場合にも適用可能である。取引処理システム900は、ATM901、902a及び902bと、発信機903と、受信機A904aと、スピーカ904bと、受信機B905と、ディスプレイ906と、制御装置907とから構成されている。ATM901は、優先利用者M91の誘導先となるATM(優先取引処理装置)であるが、一般利用者も利用可能である。なお、ATM101と同様に、優先利用者を誘導しやすいように、店舗の出入口から略直線上に位置した場所にATM901を設置することが望ましい。一方、ATM902a及び902bは、一般利用者のみが利用可能なATMである。
発信機903、受信機A904a、受信機B905、ディスプレイ906、及び制御装置907は、第1の実施例と同様の機能を有しているため、説明を省略する。なお、ディスプレイ906は、取引待ちの一般利用者M95〜M99が見易い位置、すなわち、取引待ちをしている一般利用者M95〜M99の列の先頭の近くに設置することが望ましい。
以下、図10〜図13を用いて、第2の実施例について説明する。第1の実施例の「取引制限モード」では、全ての取引について1回のみ許容しているが、本実施例では、待ち行列の人数が少ない場合は、取引時間の短い取引は2回許容し、他の取引については1回のみ許容とする。そのため、一般利用者の利便性を向上させつつ、優先利用者の待機時間を極端に長くしないことにより、取引システム全体の効率向上が可能である。
図10は、本実施例における取引システムの概略図である。取引処理システム1000と第1の実施例の取引処理システム100は、撮像装置1007の有無が異なる以外、同一の構成である。撮像装置1007は、ATM1001の待ち行列の人数を検出するために設けられたものであり、他の装置と同様に、制御装置1008と専用のケーブルで接続されている。なお、図11に本実施例における取引システムの機能ブロック図を示すが、撮像装置1007の有無以外は図3と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図12及び図13を用いて、本実施例における取引処理システムの処理フローについて説明する。なお、優先利用者M101が店舗に入場してから、「取引制限モード」に移行せず、直接「優先利用者モード」に移行するまでのフローチャートと、「優先利用者モード」に移行してからのフローチャートとは、第1の実施例の図6〜図8と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図12は、優先利用者M101が店舗に入場してから、一般利用者の取引を制限する「取引制限モード」に移行するまでのフローチャートである。なお、優先利用者M101は、店舗に入場する前に、発信機1003の電源をオンにして、無線を発信している状態に設定する必要がある。
受信機A1004aは、無線を受信するための待機状態にあり(ステップ1201)、優先利用者M101が携帯している発信機1003の無線発信部1003−1から発信された無線を、無線受信部1004a−2で検知した場合(ステップ1202:Y)、制御装置1008に対して、優先利用者M101が店舗に入場した旨を通知する(ステップ1203)。
受信機A1004aから、優先利用者M101が入場した旨を通知を受けた制御装置1008は、ATM1001に対して、利用者の有無の検知を指示する(ステップ1204)。ATM1001は、一般利用者M102を検知し(ステップ1205)、制御装置1008に利用者がいることを通知する(ステップ1206)。ATM1001から、利用者がいることを通知を受けた制御装置1008は、スピーカ1004aに音声ガイダンスの出力を指示する(ステップ1207)。制御装置1008からの指示を受けたスピーカ1004aは、「只今、ATMが取引中となっておりますので、恐れ入りますがATMが利用できるまで少々お待ち下さいませ。」等、予め定められた音声ガイダンスを出力する。なお、第1の実施例の場合と同様に、ATM101が利用者の有無を常時監視しているような構成の場合は、ステップ1204において、利用者の有無の検知指示の代わりに、利用者の有無の問い合わせを行う構成としてもよい
このとき、制御装置1008は、撮像装置1007で撮像された画像を取得し(ステップ1207)、画像処理プログラム等を用いて、ATM1001の待ち行列の人数を判断する(ステップ1208)。例えば、ATM1001の待ち行列の人数が1人である場合は、取引時間の短い取引は2回許容し、他の取引については1回のみ許容とする「取引制限モード1」、ATM1001の待ち行列の人数が2人以上である場合は、全ての取引について1回のみ許容とする「取引制限モード2」に移行する(ステップ1209a〜1209b)。
制御装置1008は、ATM1001に対して、上記の「取引制限モード」のいずれかへの移行の指示を行う(ステップ1210)。「取引制限モード」への移行を指示を受けたATM1001は、「通常取引モード」から対応する「取引制限モード」に移行し、現在取引中の一般利用者M102及び取引待ちの一般利用者M103に対して、取引回数を制限する(ステップ1211)。
さらに、制御装置1008は、ディスプレイ1006に対して、対応する「取引制限モード」中である旨の表示の指示を行う(ステップ1212)。「取引制限モード」中である旨の表示の指示を受けたディスプレイ1006は、通常の取引案内メッセージ(営業時間に関する案内や金融商品に関する案内)に加え、ATM1001が対応する「取引制限モード」中である旨の案内や、優先利用者が待機中である旨の案内を表示する(ステップ1213)。このとき、他の一般利用者がATM1001に新たに並ぶ事が想定されるため、第1の実施例と同様に、一般利用者がATM1001に並ばないような案内をディスプレイ1006に表示することで、確実にATM1001の待ち行列を減らす事ができる。
図13は、「取引制限モード1」中のATM101を一般利用者が利用する場合のフローチャートである。取引の開始時に、ATM1001の制御部209は、利用者操作部(タッチパネル)206に、「取引制限モード1」である旨を表示させる(ステップ1301)。具体的には、「優先利用者待機中のため、只今残高照会は2回、他の取引回数は1回に制限されております」と表示させ、一般利用者M102に残高照会のみ2回許容することを知らせる。取引の終了後(ステップ1302)、ATM1001の制御部209は、一般利用者の取引が1回目であるか判断し(ステップ1303)、1回目の取引であれば(ステップ1303:Y)、その取引が残高照会であったか判断する(ステップ1304)。1回目の取引が残高照会であった場合は(ステップ1304:Y)、例えば、「優先利用者待機中のため、残高照会のみ連続して取引可能です。」等の案内を利用者操作部(タッチパネル)206に表示させ、もう一度取引(残高照会のみ)を実行することが可能である(ステップ1305)。一方、一般利用者の取引が2回目であったり(ステップ1303:N)、1回目の取引が残高照会以外であった場合は(ステップ1304:N)、例えば、「優先利用者待機中の為、取引が制限されております。」等の案内を利用者操作部(タッチパネル)206に表示させる(ステップ1306)。
取引が制限された場合、取引が終了した一般利用者(M102)は、利用者操作部(タッチパネル)206を操作できないようにする。そのため、センサ207により、ATM1001の前に一般利用者M102がいることを検知している間は(ステップ1307:Y)、利用者操作部(タッチパネル)206の入力を検知しても、処理を行わないように制御する(ステップ1308)。
センサ207により、ATM1001の前から一般利用者M102が離れたことを検知した場合(ステップ1307:N)、他の一般利用者の有無を検知する。すなわち、ATM1001の前から一般利用者M102が離れてから所定時間が経過する前に、センサ207により人物を検知した場合は(ステップ1309:N)、取引待ちの一般利用者(M103)と判断し、取引を開始する(ステップ1310)。一方、ATM1001の前から一般利用者M102が離れてから所定時間が経過しても、センサ207により人物を検知しない場合は(ステップ1309:Y)、取引待ちの一般利用者がいないと判断し、優先利用者(M101)の取引を行う「優先利用者モード」に移行する(ステップ1311)。
上述した2つの実施例において、発信機103(1003)から発信されるの無線を、優先利用者用と、更に視覚障害者や高齢者などの社会的弱者用とに分けることにより、優先利用者の種別に対応した、きめ細やかな誘導が可能となる。
また、上述した2つの実施例において、取引処理装置としてATMのみが設置されている例を説明したが、ATM以外に、CD(現金自動支払機)、自動両替機等の各種取引装置が設置された場合であっても適用可能である
100、900、1000:取引処理システム
101、102、901、902a〜b、1001、1002 ATM
103、903、1003 発信機
104a、904a、1004a 受信機A
104b、904b、1004b スピーカー
105、905、1005 受信機B
106、906、1006 ディスプレイ
1007 撮像装置
107、907、1008 制御装置
201 通帳処理装置
202 カード処理装置
203 硬貨処理装置
204 紙幣処理装置
205 ハンドセット
206 利用者操作部
207 センサ
M11、M91、M101 優先利用者
M12、M14、M92〜M94、M102、M104 取引中の一般利用者
M13、M15、M16、M95〜M99、M103、M105、M106 取引待ちの一般利用者

Claims (5)

  1. 利用者の操作に応じた取引を処理する取引処理システムであって、
    優先して該取引処理システムを利用する優先利用者が使用する優先取引処理装置を含む、複数の取引処理装置と、
    前記優先利用者である旨の情報を発信する発信機と、
    前記発信機から発信された情報を受信する第一の受信機と、
    複数の前記取引処理装置、前記発信機、及び前記第一の受信機を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記発信機から発信された情報を受信した旨の通知を前記第一の受信機から受けた場合、前記優先取引処理装置に対し、利用者の有無を問い合わせ、
    利用者有の通知を前記優先取引処理装置から受けた場合、前記優先利用者以外の利用者の取引を制限する取引制限モードへの移行を、前記優先取引処理装置に指示し、
    前記取引制限モードへの移行後、利用者無の通知を前記優先取引処理装置から受けた場合、前記優先利用者の取引を実行するための優先利用者モードへの移行を、前記優先取引処理装置に指示することを特徴とする取引処理システム。
  2. 請求項1記載の取引処理システムであって、
    前記制御装置は、
    前記取引制限モードへの移行前に利用者無の通知を前記優先取引処理装置から受けた場合、前記取引制限モードに移行することなく、前記優先利用者モードへの移行を、前記優先取引処理装置に指示することを特徴とする取引処理システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の取引処理システムであって、
    前記優先取引処理装置の近くに設置され、発信機から発信された情報を受信する第二の受信機と、
    利用者に案内画面を表示するディスプレイと、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記発信機から発信された情報を受信した旨の通知を前記第二の受信機から受けた場合、前記優先取引処理装置に対し、利用者の有無を問い合わせ、
    利用者有の通知を前記優先取引処理装置から受けた場合、前記ディスプレイに前記優先利用者の取引中である旨を表示する旨を指示することを特徴とする取引処理システム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の取引処理システムであって、
    前記利用者の取引の制限は、取引回数の制限であることを特徴とする取引処理システム。
  5. 請求項4に記載の取引処理システムであって、
    取引の種別に応じて、取引回数の制限値を変更することを特徴とする取引処理システム。
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