JP2004272731A - 取引処理装置への誘導システム、誘導端末、および取引処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】視覚障害者のような特定の顧客を自己の希望する取引が可能な取引処理装置へ確実かつ迅速に誘導できるシステムを提供する。
【解決手段】店舗内に設置された複数のATM11〜14と、視覚障害者等の優先顧客M1が携帯する携帯端末50と、優先顧客M1を優先して所定のATMへ誘導するための誘導端末31、32とを備える。誘導端末31は、携帯端末50との通信を介して優先顧客M1を検知すると、優先顧客M1が携帯端末50に入力した希望取引が可能で、かつ、優先顧客M1に最も近い位置にあるATM11を最適のATMと決定し、ATM11へ優先顧客M1を誘導するための案内情報を携帯端末50へ送信する。携帯端末50は、誘導端末31から受信した案内情報を音声で出力して優先顧客M1に報知する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、取引処理装置を複数台設置した店舗において、視覚障害者のような特定の顧客を優先して取引処理装置へ誘導するためのシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
銀行等の金融機関においては、ATMのような取引処理装置が複数台設置され、顧客の操作により所定の取引処理を行えるようになっている。しかるに、顧客の中には視覚障害者や車椅子利用者などの特定の顧客も含まれているため、これらの者が取引を円滑に行えるように誘導するシステムが従来から種々提案されている。そのような誘導システムは、例えば後記の特許文献1〜3に示されている。
【0003】
特許文献1の誘導システムでは、専用の携帯端末を所持した視覚障害者が銀行の入口に到来すると、そのことが携帯端末からブザー音等により報知され、携帯端末に装着したイヤホンから出力される音声ガイダンスにより視覚障害者を取引処理装置へ誘導するとともに、視覚障害者が取引処理装置へ到達すると、イヤホンから出力される音声ガイダンスにより操作の案内を行うようにしている。
【0004】
特許文献2の誘導システムでは、視覚障害者が所持する携帯電話機等の携帯端末をモニタが認識すると、携帯端末からの音声ガイダンスにより視覚障害者を取引処理装置へ誘導するとともに、視覚障害者が取引処理装置へ到達すると、携帯端末から出力される音声ガイダンスにより操作の案内を行うようにしている。
【0005】
特許文献3の誘導システムでは、取引処理装置の近傍に第1および第2の受信アンテナを設けて、視覚障害者が所持する携帯端末の位置を認識できるようにし、認識した携帯端末の位置に応じて、音声ガイダンスにより視覚障害者を適正な方向へ誘導するようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−257424号公報
【特許文献2】
特開2001−175919号公報
【特許文献3】
特許第3038631号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記各文献に記載された誘導システムによれば、視覚障害者を音声ガイダンスに従って取引処理装置へ誘導することができるが、視覚障害者は、誘導により支障なく取引処理装置へ到達することができても、その取引処理装置が自分の希望する取引(引出し、預入れ、残高照会、振込み等)を実行可能か否かの判断ができないため、実際に利用を開始してみて初めて希望取引の可否が分かる場合が多い。したがって、当該取引処理装置が希望取引を実行できない装置であれば、視覚障害者は係員を呼び出して、希望取引が可能な他の取引処理装置へ誘導してもらう必要があり、取引の実行に際して手間がかかるとともに、係員も対応に時間を取られるという問題があった。
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するものであって、その目的とするところは、視覚障害者のような特定の顧客を自己の希望する取引が可能な取引処理装置へ確実かつ迅速に誘導できるシステムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る誘導システムは、店舗内に設置され顧客の操作により取引処理を行う複数の取引処理装置と、取引処理装置を利用する顧客のうち特定の優先顧客が携帯する携帯端末と、優先顧客を優先して所定の取引処理装置へ誘導するための誘導端末とを備える。誘導端末は、携帯端末との通信を介して優先顧客を検知した場合に、当該優先顧客が携帯端末を用いて入力した希望取引種別に応じて、複数の取引処理装置の中から最適の取引処理装置を決定し、決定した取引処理装置へ優先顧客を誘導するための案内情報を携帯端末へ送信する。携帯端末は、誘導端末から受信した案内情報を出力して優先顧客に報知する。
【0010】
このようにすることで、例えば振込みを希望する優先顧客に対しては、振込処理が可能で優先顧客から最も近い場所にある取引処理装置へ優先顧客を誘導するというようなことが可能となり、優先顧客に対する誘導を確実かつ迅速に行うことができる。ここで、「優先顧客」とは、取引処理装置を他の者に優先して利用できる特定の顧客であって、視覚障害者や車椅子利用者などが含まれる。また、本発明における「店舗」は、取引処理装置が設置される施設を指し、銀行等の金融機関のほか、郵便局、デパート、ショッピングセンター、コンビニエンスストア、ホテル、病院等も含まれる。さらに、本発明における「案内情報」には、音声案内用のデータのほか、表示用のデータも含まれる。
【0011】
また、本発明に係る誘導システムでは、誘導端末が、決定した最適の取引処理装置のアドレスを携帯端末に通知するとともに、当該携帯端末のアドレスを取引処理装置に通知する。一方、取引処理装置は、携帯端末のアドレスが通知されたことによって優先顧客による取引を予約し、その後の携帯端末との通信時に当該携帯端末より取得したアドレスを、誘導端末から通知された携帯端末のアドレスと比較して、両アドレスが一致すれば、携帯端末から取引情報を取得して取引処理を実行する。
【0012】
これによると、優先顧客が所持する携帯端末と取引処理装置とが1対1で対応付けられ、最適と決定された取引処理装置が、優先顧客の携帯端末とのアドレス照合に基づいて予約済の携帯端末とのみ通信を行なうので、優先顧客は確実な取引処理を行うことができる。
【0013】
また、本発明に係る誘導システムでは、携帯端末は、取引処理装置のアドレスを未取得の場合に誘導端末との接続が許可され、取引処理装置のアドレスを取得済の場合に誘導端末との接続が拒否される。こうすることで、携帯端末がいったん取引処理装置のアドレスを取得した後は、店舗内において再び携帯端末と誘導端末とが接続されることがないので、取引を終了していない優先顧客に対して誘導が繰り返されるという不具合を回避することができる。
【0014】
次に、本発明に係る誘導端末は、店舗内に設置された取引処理装置を利用する顧客のうち特定の優先顧客が携帯する携帯端末と通信を行い、優先顧客を優先して所定の取引処理装置へ誘導するための誘導端末であって、携帯端末との通信を介して優先顧客を検知した場合に、当該優先顧客が携帯端末を用いて入力した希望取引種別に応じて、複数の取引処理装置の中から最適の取引処理装置を決定し、当該取引処理装置へ優先顧客を誘導するための案内情報を携帯端末へ送信する。
【0015】
典型的な実施形態においては、携帯端末に入力された希望取引種別と、店舗内における取引処理装置の位置情報とに基づき、希望取引種別による取引が可能で、優先顧客から最も近い位置にあり、かつ、携帯端末との通信が可能な取引処理装置を最適の取引処理装置と決定する。このようにすることで、例えば振込みを希望する優先顧客に対しては、優先顧客からみて一番近くにある振込処理が可能な取引処理装置へ誘導することが可能となり、優先顧客に対する誘導を確実かつ迅速に行うことができる。なお、優先顧客から最も近い位置の取引処理装置がどれであるかを決定するには、例えば、携帯端末からの電波を受信した誘導端末の近くに優先顧客がいるという仮定の下で、当該誘導端末から一番近い位置にある取引処理装置を優先顧客から最も近い位置にある取引処理装置と決定する方法や、携帯端末の送信電波の電界強度を測定してそのデータを誘導端末へ送信する機能を取引処理装置にもたせ、最も大きな電界強度が得られた取引処理装置を優先顧客から最も近い位置にある取引処理装置と決定する方法などを採用することができる。
【0016】
また、別の実施形態として、携帯端末に入力された希望取引種別と、各取引処理装置における待ち人数情報とに基づき、希望取引種別による取引が可能で、かつ、最も待ち人数の少ない取引処理装置を最適の取引処理装置と決定してもよい。このようにすることで、待ち時間の最も少ない取引処理装置へ優先顧客を誘導することができ、優先顧客による取引処理を迅速に行うことができる。
【0017】
また、本発明に係る誘導端末は、決定した最適の取引処理装置が取引不可の状態にある場合に、当該取引不可状態の取引処理装置を除く別の最適の取引処理装置を再決定し、再決定した取引処理装置へ優先顧客を誘導するための案内情報を携帯端末へ送信する。これによると、最適と決定した取引処理装置において、紙幣切れや故障などの障害が発生して取引不可状態となった場合でも、誘導端末が次候補の最適の取引処理装置を決定して携帯端末へ通知し、携帯端末が音声等で当該取引処理装置への誘導を行うため、優先顧客はその取引処理装置において取引を続行することが可能となる。
【0018】
また、本発明に係る誘導端末は、決定した最適の取引処理装置が取引不可の状態にある場合に、当該取引不可状態の取引処理装置を除く別の最適の取引処理装置が存在しないときは、取引不能の案内情報を携帯端末へ送信する。これによると、優先顧客は店舗内の取引処理装置を利用して自分の希望する取引ができないことを直ちに把握し、係員を呼び出したり、窓口へ出向くなどの適切な行動をとることができる。
【0019】
次に、本発明に係る取引処理装置は、店舗内に設置され顧客の操作により取引処理を行う取引処理装置であって、特定の優先顧客が携帯する携帯端末および優先顧客を優先して所定の取引処理装置へ誘導するための誘導端末とそれぞれ通信を行い、誘導端末との通信により優先顧客の携帯端末のアドレスを取得して優先顧客による取引を予約するとともに、その後の携帯端末との通信により携帯端末のアドレスを取得する。そして、取得した両アドレスを比較して、両者が一致すれば、携帯端末を携帯する顧客を優先顧客とみなして当該顧客との取引を実行し、両者が一致しなければ、顧客との取引を拒否する。
【0020】
このようにすることで、優先顧客が所持する携帯端末と取引処理装置とが1対1で対応付けられ、最適と決定された取引処理装置が、優先顧客の携帯端末とのアドレス照合に基づいて予約済の携帯端末とのみ通信を行なうので、優先顧客は確実な取引処理を行うことができる。
【0021】
本発明の好ましい実施形態においては、取引処理装置は、誘導端末より優先顧客の携帯端末のアドレスを取得すると、取引中の顧客が取引を終了した後に、次客(取引中の顧客の次に取引を行うべく待機している顧客)に対して優先顧客による取引があることを報知するとともに、優先顧客に対して取引実行の案内を行う。これによると、最適と決定された取引処理装置において、優先顧客の前にいる顧客を他の取引処理装置へすみやかに移動させることができ、優先顧客は他の顧客に優先して迅速に取引を行うことが可能となる。
【0022】
さらに、本発明の好ましい実施形態においては、取引処理装置は、取引中の顧客が取引を終了した後に、動作モードを取扱モードから取扱中止モードへ切り替え、取得した両アドレスの一致を確認したときに取扱中止モードを取扱モードに切り替える。これによると、取扱中止モードへの移行により、優先顧客以外の一般顧客の利用を禁止して、取引処理装置を優先顧客専用の装置として機能させることができ、優先顧客を確実に優先させて取引処理を実行することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る誘導システムの実施形態を示す全体構成図である。図1において、100は銀行等の店舗であって、その内部には、顧客の操作により取引処理を行う複数のATM(現金自動預金支払機)11〜14が設置されている。これらのATMのうち、ATM11、12はそれぞれ無線装置21、22を備えており、視覚障害者に対応したATMとなっている。ATM13、14は無線装置を備えない一般のATMである。ATM11、12の無線装置21、22は、ATM本体に内蔵されていて、例えばブルートゥース(Blue Tooth)規格による近距離無線方式を採用した無線装置から構成される。60はATM11〜14の前面と後面とを仕切る隔壁、61、62は店舗100の出入口である。
【0024】
31および32は、視覚障害者を所定のATMへ誘導するための誘導端末であって、誘導端末31は出入口61の付近に設けられており、誘導端末32は出入口62の付近に設けられていて、各誘導端末31、32は、それぞれ無線装置41、42を備えている。これらの無線装置41、42も、ブルートゥースのような近距離無線通信方式を採用した無線装置から構成される。
【0025】
50は、視覚障害者である優先顧客M1が所持する携帯端末であって、典型的には携帯電話機から構成されるが、視覚障害者用の専用端末であってもよい。図1では図示していないが、この携帯端末50も、ブルートゥースのような近距離無線通信方式を採用した無線装置55(図5)を内蔵している。
【0026】
上述したATM11、12、誘導端末31、32、および携帯端末50によって、本発明の誘導システムが構成される。そして、この誘導システムにおいては、ATM11、12の無線装置21、22と、誘導端末31、32の無線装置41、42と、携帯端末50の無線装置55とは、近距離において相互に通信を行えるようになっている。
【0027】
図2は、ATM11の外観図を示している。なお、他のATM12〜14の外観も図2と同様である。図2において、ATM本体111の接客部には、通帳が挿入される通帳挿入口112、カードが挿入されるカード挿入口113、硬貨が入出金される硬貨入出金口114、紙幣が入出金される紙幣入出金口115、およびタッチパネル5が設けられている。タッチパネル5は、取引情報を表示するとともに、顧客の操作により取引情報の入力を受け付ける。ATM本体111の上部には、取扱状態(取扱中/取扱中止)を表す取扱状態表示部117、利用可能な取引種別を表す運用表示部118、係員を呼び出すための呼出しボタン119、音声案内を行うスピーカ7などが設けられている。また、ATM本体111の前部には、ATM11の前に顧客が来たことを検知する人間検知センサ8や、係員によって操作される前扉開閉部120が設けられている。
【0028】
図3は、携帯端末50の外観図を示している。ここでは、携帯端末50は携帯電話機から構成される。図3において、51は音声を出力するスピーカ、52は音声を入力するマイク、53は各種のキーからなるキー入力部、54は各種の情報を表示する表示部、56bは電話アンテナである。
【0029】
図4は、ATM11の電気的構成を示したブロック図である。なお、ATM12のブロック図も図4と同様である。図4において、1はカードおよび明細票を処理するカード・明細票処理部、2は通帳を処理する通帳処理部、3は紙幣を処理する紙幣処理部、4は硬貨を処理する硬貨処理部である。21aは送受信回路を備えた無線送受信部、21bは携帯端末50および誘導端末31、32と通信を行う無線アンテナであって、これらにより図1に示した無線装置21が構成される。5は図2に示したタッチパネル、6は図2に示した取扱状態表示部117、運用表示部118などからなる表示部、7は図2に示したスピーカ、8は図2に示した人間検知センサ、9は上位装置であるホストコンピュータとの間で通信を行うホスト通信部である。10はATM全体の制御を行なう制御部であって、CPUやメモリ等から構成される。
【0030】
図5は、携帯端末50の電気的構成を示したブロック図である。図5において、51はスピーカ、52はマイク、53はキー入力部、54は表示部であって、これらは図3で示したものと同じものである。55aは送受信回路を備えた無線送受信部、55bはATM11、12および誘導端末31、32と通信を行う無線アンテナであって、これらにより無線装置55が構成される。無線装置55は携帯端末50に内蔵されていてもよいし、外付けされるものであってもよい。56aは送受信回路を備えた電話送受信部、56bは図3に示した電話アンテナである。57は携帯端末全体の制御を行なう制御部であって、CPUやメモリ等から構成される。
【0031】
図6は、誘導端末31の電気的構成を示したブロック図である。なお、誘導端末32のブロック図も図6と同様である。図6において、32は優先顧客M1を誘導するための音声案内データを生成する音声データ生成部である。41aは送受信回路を備えた無線送受信部、41bはATM11、12および携帯端末50と通信を行う指向性を有する無線アンテナであって、これらにより図1に示した無線装置41が構成される。33は誘導端末全体の制御を行なう制御部であって、CPUやメモリ等から構成される。
【0032】
次に、以上の構成からなる誘導システムの動作を、図7および図8のフローチャートに従って説明する。図1において、優先顧客M1は、店舗100の出入口61から店舗内に入る前に、携帯端末50の電源を投入し、キー入力部53を操作して、携帯端末50を待受状態に設定する。これによって、携帯端末50に搭載されている無線装置55は、電波を発信して待受状態となる(ステップS101)。一方、誘導端末31、32の無線装置41、42は、周囲に携帯端末50が存在しないかを常に監視しており(ステップS201)、優先顧客M1が、待受状態に設定した携帯端末50を持って店舗内に入ると、携帯端末50から発信されている電波が誘導端末31の無線装置41のアンテナ41bによって受信され、誘導端末31が携帯端末50を検知する(ステップS202)。なお、優先顧客M1が出入口62から店舗内に入る場合は、誘導端末32が携帯端末50を検知するが、誘導端末32の動作は誘導端末31の動作と同じであるので、以下では誘導端末32についての説明は省略する。
【0033】
誘導端末31は、携帯端末50を検知すると、携帯端末50に対して接続要求を行う(ステップS203)。接続要求を受けた携帯端末50は、ATM11または12に搭載されている無線装置21または22のアドレスを既に取得しているか否かを確認し、未取得の場合に誘導端末31との接続を許可する(ステップS102)。なお、アドレスを取得済の場合は、誘導端末31との接続を拒否する。
接続が許可されると、携帯端末50と誘導端末31とが、無線アンテナ55bおよび41bを介して無線で接続される(ステップS103、S204)。
【0034】
携帯端末50と接続された誘導端末31は、音声データ生成部32で生成した音声案内用のデータを携帯端末50へ送信する(ステップS205)。携帯端末50は、受信したデータに基づきスピーカ51から音声案内を行って、キー入力部53の操作による希望取引種別(引出し、預入れ、残高照会、通帳記入、振込み等)の入力を受け付け、入力された取引種別を誘導端末31へ送信する(ステップS104)。この場合の音声案内とキー操作は、例えば以下のように行われる。
【0035】
(音声案内)いらっしゃいませ。事前にご利用されるお取引をお伺いします。ご利用されるお取引の番号を押して、最後に#を押して下さい。お引出しは1、お預入れは2、残高照会は3、通帳記入は4、お振込みは5です。
(キー操作)「1#」押下
(音声案内)お取引は「お引出し」ですね。よろしければ、1と#を、訂正されるときは2と#を、取消は*を押して下さい。
(キー操作)「1#」押下
【0036】
このようにして、優先顧客M1は、携帯端末50から聞こえる音声案内に従ってキー入力部53を操作し、希望する取引種別を誘導端末31に通知する。この通知を受けた誘導端末31は、希望取引種別に応じてATM11、12のいずれかを最適のATMと決定する(ステップS206)。例えば、上記の例のように優先顧客M1の希望する取引種別が現金の引出しであって、ATM11、12のいずれもが引出し処理が可能な場合は、優先顧客M1に最も近い位置にあるATM11を最適のATMと決定する。この場合、誘導端末31の制御部33には、ATMの配列順序が位置情報として記憶されており、誘導端末31の近くに優先顧客がいるという仮定の下で、上記位置情報を参照して、誘導端末31から一番近い位置にあるATM11が優先顧客M1に最も近いATMと決定される。また、このような決定方法によらずに、ATM11、12の無線装置21、22で携帯端末31の送信電波の電界強度を測定して、そのデータを誘導端末31へ送信し、最も大きな電界強度が得られたATMを優先顧客M1から最も近い位置にあるATMと決定してもよい。なお、ATM11が引出し処理不可能で、ATM12が引出し処理可能である場合は、優先顧客M1との距離にかかわらず、取引可能なATM12を最適のATMと決定する。
【0037】
最適のATMを決定する基準としては、上記以外にも考えられる。例えば、いずれのATMも優先顧客M1の希望する取引が可能である場合に、最も行列の少ないATMを最適のATMと決定することもできる。この場合は、例えば監視カメラにより各ATMの行列の状態を撮影し、撮影した画像をデータ処理して得られる待ち人数情報を誘導端末31へ通知するようにすればよい。
【0038】
こうして最適のATMが決定されると、誘導端末31は、決定したATMのアドレスを携帯端末50へ通知し(ステップS207)、携帯端末50はこのアドレスを取得する(ステップS105)。ここでは、最適のATMとしてATM11が決定されたものとし、誘導端末31から携帯端末50へATM11のアドレスが通知される。なお、各ATMのアドレスは、誘導端末31の制御部33に記憶されている。続いて、誘導端末31は、ATM11へ優先顧客M1を誘導すべく、音声データ生成部32で生成した音声案内用のデータを携帯端末50へ送信する(ステップS208)。携帯端末50は、受信したデータに基づきスピーカ51から音声案内を行って、ATM11への誘導を行う(ステップS106)。この音声案内は、例えば以下のように行われる。
【0039】
(音声案内)ご利用できるATMへご案内します。入口よりまっすぐお進み下さい。距離は入口より約5mです。ATMは進行方向前方にございます。ご利用できるようになりましたらご案内いたしますので、しばらくそのままでお待ち下さい。
【0040】
優先顧客M1は、携帯端末50から聞こえる上記音声案内に従って、ATM11へ向かって進行を開始する。これと並行して、誘導端末31は、ATM11に対して接続要求を行う(ステップS209)。ATM11の無線装置21は、誘導端末31、32からの接続要求有無を常時監視しており(ステップS301)、誘導端末31から接続要求を受けると、誘導端末31との接続処理を行い、ATM11と誘導端末31とが、無線アンテナ21bおよび41bを介して無線で接続される(ステップS302、S210)。ATM11と接続された誘導端末31は、携帯端末50から取得したアドレスをATM11へ通知し(ステップS211)、ATM11はこのアドレスを取得する(ステップS303)。
【0041】
携帯端末50のアドレスを取得したATM11は、優先顧客M1による取引の予約を開始する。すなわち、ATM11で取引中の顧客M2(図1)が取引を終了した後、動作モードを取扱モードから取扱中止モードへ切り替え(図8のステップS304)、タッチパネル5に図11のような案内画面を表示して、顧客M2の次に取引を行うべく待機している次客M3に対して、優先顧客M1による取引があることを報知する(ステップS305)とともに、スピーカ7からも以下のメッセージを音声案内する(ステップS306)。
【0042】
(音声案内)優先のお客様がいらっしゃいます。申し訳ございませんが、一般のお客様はただいまご利用いただけません。ほかのATMをご利用下さい。
【0043】
このような報知を行うことで、次客M3は図1の点線矢印のように、ATM11を離れて他のATMへ移動するので、ATM11は、優先顧客M1が利用可能な状態になったことを誘導端末31へ通知する(ステップS307)。この場合、ATM11の人間検知センサ8(図2)が顧客を検知していないことを確認した後に、ATM11から誘導端末31へ利用可能通知を行えば、優先顧客M1を円滑にATM11へ誘導することができる。誘導端末31は、ATM11から利用可能通知を受信すると(ステップS212)、優先顧客M1に取引処理を開始させるべく、音声データ生成部32で生成した音声案内用のデータを携帯端末50へ送信する(ステップS213)。携帯端末50は、受信したデータに基づきスピーカ51から以下の音声案内を行う(ステップS107)。
【0044】
(音声案内)ATMをご利用いただけます。もう少し前にお進みいただき、ATM接続メニューを開始してください。
【0045】
上記音声案内を行った後、携帯端末50は誘導端末31との接続を切断する処理を行い、これによって携帯端末50と誘導端末31との接続が切断される(ステップS108、S214)。優先顧客M1は、音声案内によりATMが利用可能になったと判断し、携帯端末50のキー入力部53を操作して、ATM11に対する接続要求を行う(ステップS109)。接続要求を受けたATM11は、そのときに取得した携帯端末50のアドレスと、先にステップS303において誘導端末31から取得した携帯端末50のアドレスとが一致するか否かを判別し、アドレスの一致が確認されると接続を許可する(ステップS308)。なお、アドレスが不一致の場合は、取引を予約した携帯端末50ではないと判断して、接続を拒否する。
【0046】
両アドレスが一致して接続が許可されると、ATM11は動作モードを取扱中止モードから取扱モードに切り替え(ステップS309)、誘導端末31に対する状態通知として、取扱モードに切り替わったことを通知する(ステップS310)。誘導端末31は、ATM11から状態通知を受信すると(ステップS215)、ATM11との接続を切断する処理を行い、これによって、誘導端末31とATM11との接続が切断される(ステップS216、S311)。これ以降は、誘導端末31を介さずに、携帯端末50とATM11との間で直に通信が行われる。
【0047】
ATM11は、誘導端末31との接続を切断した後、携帯端末50との接続処理を行い、これによって、ATM11と携帯端末50とが、アンテナ21b、55bを介して無線で接続される(ステップS312、S110)。続いて、ATM11は、優先顧客M1に取引情報の入力を案内すべく、制御部10で生成した音声案内用のデータを携帯端末50へ送信する(ステップS313)。携帯端末50は、受信したデータに基づきスピーカ51から音声案内を行って、キー入力部53からの取引情報入力を受け付け、入力された取引情報をATM11へ送信する(ステップS111)。この場合の音声案内は、例えば以下のように行われる。
【0048】
(音声案内)いらっしゃいませ。ご利用されるお取引の番号を押して、最後に#を押して下さい。お引出しは1、お預入れは2、残高照会は3、通帳記入は4、お振込みは5です。
(操作)「1#」押下
(音声案内)お取引は、お引出しです。カードを右上のカード挿入口にお入れ下さい。
(操作)カード挿入
(音声案内)暗証番号を入力し、最後に#を押して下さい。
(操作)「9876#」押下
(音声案内)ご利用の金額を入力し、最後に#を押して下さい。
(操作)「12345#」押下
(音声案内)ご利用金額は12345円ですね。よろしければ、1と#を、訂正されるときは2と#を、取消は*を押して下さい。
(操作)「1#」押下
(音声案内)紙幣を右下からお受け取り下さい。
(操作)紙幣取出し
(音声案内)硬貨を左下からお受け取り下さい。
(操作)硬貨取出し
(音声案内)カードと明細票を右上からお受け取り下さい。
(操作)カード、明細票抜取
(音声案内)ご利用ありがとうございました。
【0049】
このようにして、優先顧客M1は、携帯端末50から聞こえる音声案内に従ってキー入力部53を操作して取引情報を入力し、携帯端末50から送信されてくる取引情報を取得したATM11は、当該取引情報に基づいて所定の取引処理を実行する(ステップS314)。なお、ここでは、ATM11から携帯端末50へ音声案内用データを送信して、携帯端末50のスピーカ51から音声を出力するようにしたが、ATM11のスピーカ7から直接音声を出力して案内を行ってもよい。また、取引情報はATM11のタッチパネル5から直接入力するようにしてもよい。取引が終了すると、以下のような音声案内により、優先顧客M1に対して連続取引の意思を確認する。
【0050】
(音声案内)引き続きご利用される場合は#を、終了される場合は*を押して下さい。
【0051】
優先顧客M1は、引き続いて取引を行う場合は、携帯端末50のキー入力部53における「#」キーを操作し、その後の音声案内に従って取引を継続する。また、取引を終了する場合は、「*」キーを操作する(ステップS112)。「*」キーが押されると、ATM11は取引処理を終了する(ステップS315)。また、携帯端末50のスピーカ51からは、待受状態解除を促す以下の音声案内が行われる。
【0052】
(音声案内)取引を終了いたします。ATM接続メニューを終了して下さい。
【0053】
優先顧客M1は、上記案内に従って携帯端末50のキー入力部53を操作し、携帯端末50の待受状態を解除する(ステップS113)。待受状態が解除されると、携帯端末50はATM11との接続を切断する処理を行い、これによって携帯端末50とATM11との接続が切断される(ステップS114、S316)。その後、携帯端末50はステップS105で取得したATM11のアドレスを破棄し(ステップS115)、ATM11はステップS303で取得した携帯端末50のアドレスを破棄する(ステップS317)。携帯端末50は、ATMアドレスの破棄により、次回来店時に誘導端末31、32と接続可能となる。なお、取引終了後は、ステップS115において携帯端末50がATMアドレスを破棄しても、ステップS113で携帯端末50の待受状態が解除されているので、取引を終えた優先顧客M1が誘導端末31、32に近づいても、携帯端末50が誘導端末31、32に接続されることはない。
【0054】
こうして、上述した実施形態によれば、優先顧客M1を最適のATM11へ誘導することが可能となり、誘導を確実かつ迅速に行うことができるとともに、携帯端末50のアドレスを照合することにより、最適と決定されたATM11が取引予約済の携帯端末50とのみ通信を行なうので、優先顧客M1は確実な取引処理を行うことができる。さらに、携帯端末50は、ATMのアドレスを取得していない場合にのみ誘導端末31、32と接続されるので、携帯端末50がいったんATMのアドレスを取得した後は、店舗内において再び携帯端末50と誘導端末31、32とが接続されることはなく、取引を終了していない優先顧客M1に対して誘導が繰り返されるのを回避することができる。
【0055】
また、ATM11は、取引中の顧客M2の取引終了後に、次客M3に対して優先顧客M1による取引を音声および表示により報知するため、優先顧客M1の前にいる顧客を他のATMへすみやかに移動させることができ、優先顧客M1は他の顧客に優先して迅速に取引を行うことが可能となる。さらに、顧客M2の取引終了後に取扱中止モードへ切り替えることで、優先顧客M1以外の一般顧客の利用を禁止して、ATM11を優先顧客専用の装置として機能させることができ、優先顧客M1を確実に優先させて取引処理を実行することができる。
【0056】
以上の実施形態は、最適と決定されたATM11が正常に取引を行える状態にある場合の例であるが、顧客M2が取引を行っている途中で、ATM11に紙幣切れや故障などが発生する場合がありうる。このときは、ATM11は取引不可状態となるので、優先顧客M1はATM11へ到達しても取引ができなくなる。そこで、このような異常が発生した場合は、優先顧客M1の希望取引に合致する別のATMを最適のATMとして再決定し、そのATMへ優先顧客M1を誘導する。
【0057】
図9は、この場合の処理手順を示すフローチャートである。図7に示した携帯端末50におけるステップS106までの手順、誘導端末31におけるステップS211までの手順、およびATM11におけるステップS303までの手順が実行された後、ATM11において紙幣切れや故障などの取引不可状態が発生すると(ステップS321)、ATM11は取引不可の状態になったことを誘導端末31へ通知する(ステップS322)。誘導端末31は、この通知を受信すると(ステップS221)、ATM11との接続を切断する処理を行い、これによって誘導端末31とATM11との接続が切断される(ステップS222、S323)。その後、ATM11はステップS303で取得した携帯端末50のアドレスを破棄し(ステップS324)、処理を終了する。一方、誘導端末31は、ATM11との接続を切断した後、ATM11以外で利用可能な別のATMの検索を行う(ステップS223)。そして、優先顧客M1の希望する取引(ここでは引出し)が可能で、かつ、ATM11に次いで優先顧客M1の近くにあるATM12を最適のATMとして決定する(ステップS224)。
【0058】
こうして別の最適のATM12が再決定されると、誘導端末31は、ATM12のアドレスを携帯端末50へ通知し(ステップS225)、携帯端末50はこのアドレスを取得する(ステップS121)。続いて、誘導端末31は、ATM12へ優先顧客M1を誘導すべく、音声データ生成部32で生成した音声案内用のデータを携帯端末50へ送信する(ステップS226)。携帯端末50は、受信したデータに基づきスピーカ51から音声案内を行って、ATM12への誘導を行う(ステップS122)。この音声案内は、例えば以下のように行われる。
【0059】
(音声案内)申し訳ございません。ご案内したATMでは取引ができなくなりましたので、他のご利用できるATMへご案内します。右隣のATMがご利用いただけますので、右方向にお進み下さい。距離は入口より約6mです。ATMは進行方向左手にございます。ご利用できるようになりましたら、音声でご案内いたしますので、しばらくそのままでお待ち下さい。
【0060】
優先顧客M1は、携帯端末50から聞こえる上記音声案内に従って、ATM12へ向かって進行を開始する。これと並行して、誘導端末31は、ATM12に対して接続要求を行う(ステップS227)。ATM12の無線装置22は、誘導端末31、32からの接続要求有無を常時監視しており(ステップS401)、誘導端末31から接続要求を受けると、誘導端末31との接続処理を行い、ATM12と誘導端末31とが無線で接続される(ステップS402、S228)。ATM12と接続された誘導端末31は、携帯端末50から取得したアドレスをATM12へ通知し(ステップS229)、ATM12はこのアドレスを取得する(ステップS403)。
【0061】
その後の処理については、図8と同様である。すなわち、携帯端末50では、ステップS122を実行した後に図8のステップS107へ移行し、誘導端末31では、ステップS229を実行した後に図8のステップS212へ移行し、ATM12では、ステップS403を実行した後に図8のステップS304へ移行する。
【0062】
以上のようにして、図9の実施形態によれば、最適と決定したATM11が障害の発生により取引不可となった場合でも、誘導端末31が次候補の最適のATM12を決定して携帯端末50へ通知し、携帯端末50が音声案内によりATM12への誘導を行うため、優先顧客M1は別のATM12において取引を続行することができる。
【0063】
図9の実施形態は、最適と決定されたATM11が取引不可となった場合に、別の取引可能なATM12が存在する場合の例であるが、ATM11が取引不可で、ATM12もまた取引不可であるという場合も起こりうる。この場合、ATM11、12以外のATM13、14には無線装置が備わっておらず、誘導端末31や携帯端末50との通信ができないため、優先顧客M1はこれらのATM13、14では取引を行うことができず、結局、店舗100内に優先顧客M1が利用できるATMが存在しないことになる。そこで、このような場合には、誘導端末31は取引不能の案内情報を携帯端末50へ送信する。
【0064】
図10は、この場合の処理手順を示すフローチャートである。図7に示した携帯端末50におけるステップS106までの手順、誘導端末31におけるステップS211までの手順、およびATM11におけるステップS303までの手順が実行された後、最適と決定されたATM11において紙幣切れや故障などの取引不可状態が発生すると(ステップS331)、ATM11は取引不可の状態になったことを誘導端末31へ通知する(ステップS332)。
【0065】
誘導端末31は、この通知を受信すると(ステップS231)、ATM11との接続を切断する処理を行い、これによって誘導端末31とATM11との接続が切断される(ステップS232、S333)。その後、ATM11はステップS303で取得した携帯端末50のアドレスを破棄し(ステップS334)、処理を終了する。一方、誘導端末31は、ATM11との接続を切断した後、ATM11以外で利用可能な別のATMの検索を行う(ステップS233)。
【0066】
その結果、該当するATMが存在しないと判定すると(ステップS234)、誘導端末31は、取引不能を通知すべく、音声データ生成部32で生成した音声案内用のデータを携帯端末50へ送信する(ステップS235)。携帯端末50は、受信したデータに基づきスピーカ51から音声案内を行って、優先顧客M1に対し取引不能を通知する(ステップS131)。この音声案内は、例えば以下のように行われる。
【0067】
(音声案内)申し訳ございません。ご案内したATMでは取引ができなくなりました。おそれいりますが、右上の係員呼出しボタンを押していただくか、窓口にお越し下さい。また、ATM接続メニューを終了して下さい。
【0068】
優先顧客M1は、上記案内に従って携帯端末50のキー入力部53を操作し、携帯端末50の待受状態を解除する(ステップS132)。待受状態が解除されると、携帯端末50は誘導端末31との接続を切断する処理を行い、これによって携帯端末50と誘導端末31との接続が切断される(ステップS133、S236)。続いて、携帯端末50はステップS105で取得したATM11のアドレスを破棄し(ステップS134)、処理を終了する。また、誘導端末31も、携帯端末50との接続切断により処理を終了する。その後、優先顧客M1は、ATM11の呼出しボタン119(図2)を押すか、あるいは窓口へ行って、係員の支援のもとに所定の取引を行う。
【0069】
以上のようにして、図10の実施形態によれば、優先顧客M1の利用できるATMが存在しない場合に、誘導端末31から携帯端末50へ取引不能の案内情報が送信されるので、優先顧客M1は店舗100内のATMを利用して取引ができないことを直ちに把握でき、係員を呼び出したり、窓口へ出向くなどの適切な行動をとることができる。
【0070】
上述した各実施形態においては、優先顧客M1として視覚障害者を例に挙げたが、本発明は、優先顧客M1が車椅子利用者の場合にも適用することができる。この場合は、例えば携帯端末50において視覚障害者か車椅子利用者かをキー操作により指定して、その結果を誘導端末31へ通知し、誘導端末31から優先顧客の種別に応じた案内情報を携帯端末50へ送信するようにすればよい。
【0071】
また、上述した各実施形態においては、視覚障害者である優先顧客M1を音声案内により誘導したが、視覚障害者でない優先顧客に対しては、音声案内に代えて、携帯端末50の表示部54に案内メッセージを表示することにより誘導を行うようにしてもよい。
【0072】
また、図1では、店舗100のフロアを、顧客がATMを任意に選べる自由選択方式のフロアとした例を挙げたが、本発明は、店舗100のフロアを図12のような一列方式のフロア、すなわち、顧客を通路63に一列に並ばせて、空いたATMへ順番に振分けるフロアとした場合にも適用することができる。この場合は、図12のように、優先顧客M1用の通路64を別に設けて、来店した優先顧客M1をこの通路64に沿って誘導するようにすればよい。なお、図12において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0073】
また、図1および図12においては、店舗100内に設置された一部のATM11、12にのみ無線装置21、22を設けているが、店舗100内のすべてのATM11〜14に無線装置を設けてもよい。
【0074】
さらに、上述した各実施形態においては、取引処理装置としてATMのみが設置されている例に挙げたが、本発明は、ATM以外に、CD(現金自動支払機)、自動両替機、通帳記帳機等の各種取引処理装置が設置された店舗にも適用することができる。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、視覚障害者のような優先顧客を検知した場合に、誘導端末が優先顧客の希望取引種別に応じて最適の取引処理装置を決定し、その取引処理装置へ優先顧客を誘導するようにしたので、優先顧客を自己の希望する取引が可能な取引処理装置へ確実かつ迅速に誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る誘導システムの実施形態を示す全体構成図である。
【図2】ATMの外観図である。
【図3】携帯端末の外観図である。
【図4】ATMの電気的構成を示したブロック図である。
【図5】携帯端末の電気的構成を示したブロック図である。
【図6】誘導端末の電気的構成を示したブロック図である。
【図7】誘導システムの動作を示したフローチャートである。
【図8】図7の続きのフローチャートである。
【図9】他の実施形態に係る誘導システムの動作を示したフローチャートである。
【図10】他の実施形態に係る誘導システムの動作を示したフローチャートである。
【図11】優先顧客による取引を報知する案内画面の例である。
【図12】本発明に係る誘導システムの他の実施形態を示す全体構成図である。
【符号の説明】
11〜14 ATM
21、22 無線装置
31、32 誘導端末
41、42 無線装置
50 携帯端末
55 無線装置
100 店舗
M1 優先顧客
M2 取引中の顧客
M3 次客

Claims (11)

  1. 店舗内に設置され顧客の操作により取引処理を行う複数の取引処理装置と、前記取引処理装置を利用する顧客のうち特定の優先顧客が携帯する携帯端末と、前記優先顧客を優先して所定の取引処理装置へ誘導するための誘導端末とを備えたシステムであって、
    前記誘導端末は、携帯端末との通信を介して優先顧客を検知した場合に、当該優先顧客が携帯端末を用いて入力した希望取引種別に応じて、複数の取引処理装置の中から最適の取引処理装置を決定し、当該取引処理装置へ前記優先顧客を誘導するための案内情報を携帯端末へ送信し、
    前記携帯端末は、誘導端末から受信した案内情報を出力して優先顧客に報知することを特徴とする取引処理装置への誘導システム。
  2. 請求項1に記載の誘導システムにおいて、
    前記誘導端末は、決定した最適の取引処理装置のアドレスを携帯端末に通知するとともに、当該携帯端末のアドレスを前記取引処理装置に通知し、
    前記取引処理装置は、前記携帯端末のアドレスが通知されたことによって優先顧客による取引を予約し、その後の携帯端末との通信時に当該携帯端末より取得したアドレスを、誘導端末から通知された携帯端末のアドレスと比較して、両アドレスが一致すれば、携帯端末から取引情報を取得して取引処理を実行することを特徴とする取引処理装置への誘導システム。
  3. 請求項2に記載の誘導システムにおいて、
    前記携帯端末は、取引処理装置のアドレスを未取得の場合に誘導端末との接続が許可され、取引処理装置のアドレスを取得済の場合に誘導端末との接続が拒否されることを特徴とする取引処理装置への誘導システム。
  4. 店舗内に設置された取引処理装置を利用する顧客のうち特定の優先顧客が携帯する携帯端末と通信を行い、前記優先顧客を優先して所定の取引処理装置へ誘導するための誘導端末であって、
    携帯端末との通信を介して優先顧客を検知した場合に、当該優先顧客が携帯端末を用いて入力した希望取引種別に応じて、複数の取引処理装置の中から最適の取引処理装置を決定し、当該取引処理装置へ前記優先顧客を誘導するための案内情報を携帯端末へ送信することを特徴とする誘導端末。
  5. 請求項4に記載の誘導端末において、
    携帯端末に入力された希望取引種別と、店舗内における取引処理装置の位置情報とに基づき、希望取引種別による取引が可能で、優先顧客から最も近い位置にあり、かつ、前記携帯端末との通信が可能な取引処理装置を最適の取引処理装置と決定することを特徴とする誘導端末。
  6. 請求項4に記載の誘導端末において、
    携帯端末に入力された希望取引種別と、各取引処理装置における待ち人数情報とに基づき、希望取引種別による取引が可能で、かつ、最も待ち人数の少ない取引処理装置を最適の取引処理装置と決定することを特徴とする誘導端末。
  7. 請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の誘導端末において、
    決定した最適の取引処理装置が取引不可の状態にある場合に、当該取引不可状態の取引処理装置を除く別の最適の取引処理装置を再決定し、再決定した取引処理装置へ優先顧客を誘導するための案内情報を携帯端末へ送信することを特徴とする誘導端末。
  8. 請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の誘導端末において、
    決定した最適の取引処理装置が取引不可の状態にある場合に、当該取引不可状態の取引処理装置を除く別の最適の取引処理装置が存在しないときは、取引不能の案内情報を携帯端末へ送信することを特徴とする誘導端末。
  9. 店舗内に設置され顧客の操作により取引処理を行う取引処理装置であって、
    特定の優先顧客が携帯する携帯端末および前記優先顧客を優先して所定の取引処理装置へ誘導するための誘導端末とそれぞれ通信を行い、
    前記誘導端末との通信により優先顧客の携帯端末のアドレスを取得して優先顧客による取引を予約するとともに、その後の前記携帯端末との通信により携帯端末のアドレスを取得し、
    取得した両アドレスを比較して、両者が一致すれば、前記携帯端末を携帯する顧客を優先顧客とみなして当該顧客との取引を実行し、両者が一致しなければ、顧客との取引を拒否することを特徴とする取引処理装置。
  10. 請求項9に記載の取引処理装置において、
    誘導端末より優先顧客の携帯端末のアドレスを取得すると、取引中の顧客が取引を終了した後に、次客に対して優先顧客による取引があることを報知するとともに、優先顧客に対して取引実行の案内を行うことを特徴とする取引処理装置。
  11. 請求項10に記載の取引処理装置において、
    取引中の顧客が取引を終了した後に、動作モードを取扱モードから取扱中止モードへ切り替え、取得した両アドレスが一致したことを確認したときに取扱中止モードを取扱モードに切り替えることを特徴とする取引処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012137982A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Oki Electric Ind Co Ltd 複数の携帯通信端末および現金取引装置と通信可能に接続された現金管理サーバ
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WO2016098219A1 (ja) * 2014-12-18 2016-06-23 株式会社日立製作所 Atm現金装填管理システムおよびatm現金装填管理方法

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