JP2013029804A - 光学フィルム及びそれを用いた光学装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光学フィルム1の凹凸構造部12は、凹凸単位12aが少なくとも2つの方向に繰り返し配列されている。凹凸単位12aは、大略、角錐形状、角錐台形状、円錐形状、円錐台形状、屋根形状、半球形状もしくは半球台形状の突起又は窪みを形成している。凹凸構造部12の少なくとも一部が粗面化部12b,12cである。
【選択図】図1
Description
少なくとも凹凸構造部を有する光学フィルムであって、
前記凹凸構造部は凹凸単位が少なくとも2つの方向に繰り返し配列され、
前記凹凸単位は、大略、角錐形状、角錐台形状、円錐形状、円錐台形状、屋根形状、半球形状もしくは半球台形状の突起又は窪みを形成しており、
前記凹凸構造部の少なくとも一部が粗面化部であることを特徴とする光学フィルム、
が提供される。
上記の光学フィルムを製造する方法であって、
前記凹凸構造部の表面形状にほぼ対応する形状の形状転写面を持つ型部材を作製し、
次いで、前記形状転写面の少なくとも一部の粗面化処理を行って前記粗面化部に対応する形状を形成した型部材を用いて、前記型部材に形成された形状転写面を透光性材料の表面に転写することで、前記凹凸構造部を形成する、
ことを特徴とする光学フィルムの製造方法、
が提供される。
上記の光学フィルムを製造するためのモールドであって、
少なくとも凹凸構造部を有し、
前記凹凸構造部は凹凸単位が少なくとも2つの方向に繰り返し配列され、
前記凹凸単位は、大略、角錐形状、角錐台形状、円錐形状、円錐台形状、屋根形状、半球形状もしくは半球台形状の突起又は窪みを形成しており、
前記凹凸構造部の少なくとも一部が粗面化部であることを特徴とするモールド、
が提供される。
上記の光学フィルムと、前記凹凸構造部が形成された面の反対側に位置する、前記光学フィルムの面に接合された光学デバイスと、を備えており、
前記光学デバイスから発せられる光を前記光学フィルムの前記凹凸構造部の表面から出射させるようにしてなることを特徴とする光学装置、
が提供される。
走査電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製、S−4300−SE/N)を使用して測定した。
市販の有機EL素子(LUMIOTEC社製、デザインサンプルキット、発光部寸法:125mm×125mm)の表面の光学フィルムを剥離してガラス表面をむき出しにして、評価用の光源とした。評価用光源に1.5Aの電流を通電して点灯し、輝度計(トプコン社製、BM−7)を用いて、評価用光源の真正面方向(0度)から、斜め方向(80度)まで評価用光源を2.5度ずつ傾斜させて、それぞれの角度で輝度およびYxy表色系の色度x,yを測定した。ここで0度、すなわち評価用光源の真正面方向において得られた輝度値を法線輝度とし、0度から80度の間におけるx,yそれぞれの最大値と最小値の差Δx,Δyを算出し、色度変化量とした。なお、評価用光源に光学フィルムを貼り付ける場合には、厚み25μmの基材レス両面接着テープ(日東電工社製、LUCIACS CS9621T)を用いて、測定対象の光学フィルムを凹凸構造面が出光側に向くように評価用光源のガラス表面に貼り付けた。
法線輝度及び色度変化量の測定時と同一の評価用光源を同様の条件で点灯し、発光部を、直径25mmの開口部を設けた積分球(Labsphere社製)に密着させ、光源表面からの出射光を積分球の中に入光させた。入光した総放射束量を、積分球に接続したマルチチャンネル分光器(浜松ホトニクス社製、PMA−11)で測定し、標準視感度曲線による補正を行なって出射光束量を算出した。なお、評価用光源に光学フィルムを貼り付ける場合には、法線輝度及び色度変化量の測定時と同様に、厚み25μmの基材レス両面接着テープ(日東電工社製、LUCIACS CS9621T)を用いて、測定対象の光学フィルムを凹凸構造面が出光側に向くように評価用光源のガラス表面に貼り付けた。
オリンパス社製のLEXT OLS3000を用いて、光学フィルムの表面を2400倍の倍率で撮影した。次いで、撮影画像から装置付属の解析ソフトを用いて、中心線平均粗さRa、十点平均粗さRz、及び算術平均傾斜角RΔaの値をそれぞれ算出した。
硝子製フラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネート117.6g(0.7モル)およびイソシアヌレート型のヘキサメチレンジイソシアネート3量体151.2g(0.3モル)と、水酸基を有する(メタ)アクリロイル化合物として、2−ヒドロキシプロピルアクリレート128.7g(0.99モル)およびペンタエリスリトールトリアクリレート693g(1.54モル)と、触媒として、ジラウリル酸ジ−n−ブチル錫100ppmと、重合禁止剤として、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.55gとを仕込み、70〜80℃の条件にて残存イソシアネート濃度が0.1%以下になるまで反応させ、ウレタンアクリレート化合物を得た。
前記の評価用光源(すなわち表面に光学フィルムが存在しない状態)の法線輝度及び出射光束量を測定したところ、法線輝度は3570[cd/m2]、出射光束量は62.8×10−3[lm]であり、色度変化量はΔx=0.0298,Δy=0.0289であった。
WO2008/069324号公報に記載されるエッチングする製法でマイクロレンズ形状の型部材(第1の型部材)を作製した。得られた型部材の形状転写面は半球形状の凹部が配列した形状をもつものであった。
比較例1において使用した第1の型部材にブラストマシン(ニッチュー社製エアーブラスト装置PAM107型)、により、アルミナビーズ(昭和電工社製モランダムA#400S)を用いて、ブラスト処理を行った。このブラスト処理の条件は、型部材表面から吹付けノズルまでの距離を320mm、ノズル移動速度5.0m/min、吹付け圧力0.13MPa、スクリュー噴射量31%であった。これにより、表面が粗面化された型部材(第2の型部材)を得た。
比較例1において使用した第1の型部材に、吹き付け圧力を0.25MPaとした以外は実施例1と同様にブラスト処理を行い、表面が粗面化された型部材(第3の型部材)を得た。
比較例1において使用した第1の型部材12’に、超精密平板加工機を用いて、エンドミル切削加工を行った。エンドミル切削は、ナカニシ社製のモータスピンドルに日進工具社製のボールエンドミル工具を取付け、工具を回転させながら第1の型部材12’の第2の領域12c”のみエンドミル切削加工を施した。加工条件は、工具回転半径80μm、工具回転数45000rpm、加工速度100mm/min、切込み量0.4μmに設定した。その結果として、12c”のみが粗面化された型部材(第4の型部材)を得た。前記型部材を光学顕微鏡で観察した結果を図13に示す。
比較例1において使用した第1の型部材12’に、実施例3で示す方法でエンドミル切削加工を施した。加工条件は、工具回転半径80μm、工具回転数45000rpm、加工速度500mm/min、切込み量0.4μmに設定した。その結果として、12c”のみが粗面化された型部材(第5の型部材)を得た。前記型部材を光学顕微鏡で観察した結果を図14に示す。
比較例1において使用した第1の型部材12’に、実施例3で示す方法でエンドミル切削加工を施した。加工条件は、工具回転半径80μm、工具回転数45000rpm、加工速度500mm/min、切込み量0.6μmに設定した。その結果として、12c”のみが粗面化された型部材(第6の型部材)を得た。前記型部材を光学顕微鏡で観察した結果を図15に示す。
比較例1において使用した第1の型部材12’に、実施例3で示す方法でエンドミル切削加工を施した。加工条件は、工具回転半径3μm、工具回転数40000rpm、加工速度300mm/min、切込み量0.4μmに設定した。その結果として、12c”のみが粗面化された型部材(第7の型部材)を得た。前記型部材を光学顕微鏡で観察した結果を図16に示す。
比較例1において使用した第1の型部材12’に、実施例3で示す方法でエンドミル切削加工を施した。加工条件は、工具回転半径3μm、工具回転数40000rpm、加工速度500mm/min、切込み量0.4μmに設定した。その結果として、12c”のみが粗面化された型部材(第8の型部材)を得た。前記型部材を光学顕微鏡で観察した結果を図17に示す。
12 凹凸構造部
12a 凹凸単位
12b 粗面化された凹凸単位
12c 粗面化された凹凸単位非存在部
14 透明基材フィルム
2 光学デバイス
22 透明基材層
24 透明電極層
26 有機発光層
28 金属電極層
12’型部材
12b’、12b’’ 第1の領域
12c’、12c’’ 第2の領域
BP ブラスト粒子
5 透明シート状基材
6 ゴム製ニップロール
7 円筒形金型
8 タンク
9 配管
10 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
11 紫外線照射装置
1’ 光学フィルム
Claims (7)
- 少なくとも凹凸構造部を有する光学フィルムであって、
前記凹凸構造部は凹凸単位が少なくとも2つの方向に繰り返し配列され、
前記凹凸単位は、大略、角錐形状、角錐台形状、円錐形状、円錐台形状、屋根形状、半球形状もしくは半球台形状の突起又は窪みを形成しており、
前記凹凸構造部の少なくとも一部が粗面化部であることを特徴とする光学フィルム。 - 前記凹凸構造部は、前記凹凸単位と前記凹凸単位の存在しない凹凸単位非存在部とからなり、前記粗面化部は少なくとも前記凹凸単位非存在部に存在することを特徴とする、請求項1に記載の光学フィルム。
- 前記光学フィルムは、透光性基材フィルムの一方の面に前記凹凸構造部が形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の光学フィルム。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載の光学フィルムを製造する方法であって、
前記凹凸構造部の表面形状にほぼ対応する形状の形状転写面を持つ型部材を作製し、
次いで、前記形状転写面の少なくとも一部の粗面化処理を行って前記粗面化部に対応する形状を形成した型部材を用いて、前記型部材に形成された形状転写面を透光性材料の表面に転写することで、前記凹凸構造部を形成する、
ことを特徴とする光学フィルムの製造方法。 - 前記粗面化処理が、ブラスト加工、エンドミル切削加工及び研削加工の何れか一つの処理である、請求項4に記載の光学フィルムの製造方法。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載の光学フィルムを製造するためのモールドであって、
少なくとも凹凸構造部を有し、
前記凹凸構造部は凹凸単位が少なくとも2つの方向に繰り返し配列され、
前記凹凸単位は、大略、角錐形状、角錐台形状、円錐形状、円錐台形状、屋根形状、半球形状もしくは半球台形状の突起又は窪みを形成しており、
前記凹凸構造部の少なくとも一部が粗面化部であることを特徴とするモールド。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の光学フィルムと、前記凹凸構造部が形成された面の反対側に位置する、前記光学フィルムの面に接合された光学デバイスと、を備えており、
前記光学デバイスから発せられる光を前記光学フィルムの前記凹凸構造部の表面から出射させるようにしてなることを特徴とする光学装置。
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