JP2013023778A - 炭素繊維束の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率的にアクリル系炭素繊維束を製造するためには、それぞれの工程、処理方式での原料コスト、設備投資及びユーティリティコストに及ぼす影響を考慮し製造方法を最適化する必要があり、最適な処理方式を選び、効率的に高品質な炭素繊維を製造する方法を提供する。
【解決手段】アクリル系前駆体繊維束を酸化性雰囲気中200〜300℃の雰囲気で25分以上加熱して該繊維束の単繊維密度を1.27〜1.36g/cmとし、ついで、該繊維束を表面温度が280〜400℃の加熱体の表面に10〜120秒接触させ、さらに、不活性雰囲気中1200℃以上の雰囲気で加熱する。
【選択図】なし

Description

本発明は、アクリル系炭素繊維束の製造方法に関する。
炭素繊維は、比強度・比弾性に優れているため、スポーツ、レジャー用品から航空宇宙用途まで幅広く利用されている。近年では、従来のゴルフクラブや釣竿などのスポーツ用途、航空機用途に加え、風車部材、自動車部材、CNGタンク、建造物の耐震補強、船舶部材などいわゆる一般産業用途への展開が進み、それに伴いより効率的に炭素繊維を製造する方法が求められている。
炭素繊維は、工業的には前駆体繊維を200〜300℃の空気中で熱処理する耐炎化工程、及び1000℃以上の不活性雰囲気中で熱処理する炭素化工程を経て製造される。
炭素繊維の製造コストを低減するには原料コスト、設備投資及びユーティリティコストをいかに削減するかが重要である。しかし、処理方式により原料コスト、設備投資及びユーティリティコストに対する効率は異なる。
耐炎化処理の方式としては、これまで、雰囲気加熱方式と加熱体接触方式が提案されている。雰囲気加熱方式では、伝熱効率が低くエネルギー消費が大きいという欠点があり、加熱体接触方式では、伝熱効率が高いが、焼成斑が大きく長時間の処理が必要な場合には設備投資及びユーティリティコストがかかるという欠点がある。
これら両者の欠点を克服する手段として例えば特開昭59−30914号公報には繊維を200〜300℃の酸化性雰囲気中で加熱し、次いで220〜400℃の加熱体表面に繰り返し間欠的に接触させることが記載されている。
また、別の手段として例えば特開昭61−167023号公報には繊維を250〜300℃の酸化性雰囲気中で加熱しC.I.値が0.1〜0.2になるまで耐炎化し、次いで250〜350℃に加熱された加熱体に繰り返し断続的に接触させC.I.値が0.35以上になるまで耐炎化し、さらに250〜350℃の酸化性雰囲気中で加熱することが記載されている。
特開昭59−30914号公報 特開昭61−167023号公報
しかしながら、特許文献1に記載された耐炎化方法では、耐炎化時間の短縮、融着防止には有効であるが、加熱体接触方式での処理時間が5分以上と長く設備投資費及びユーティリティコストは大きくなり、効率的な炭素繊維の製造方法とは言い難い。
また、特許文献2に記載された方法は耐炎化繊維の製造方法であり、耐炎化繊維の製造には有効であるが、効率的に炭素繊維を製造する場合には、さらに、比較的短時間で炭素化処理を行なう必要がある。この方法で得られた耐炎化繊維を比較的短時間で炭素化処理を行なうと焼成斑により毛羽が多く発生し、高品質な炭素繊維の製造方法とは言い難い。
これらのことから効率的にアクリル系炭素繊維束を製造するためには、それぞれの工程、処理方式での原料コスト、設備投資及びユーティリティコストに及ぼす影響を考慮し製造方法を最適化する必要がある。最適な処理方式を選び、効率的に高品質な炭素繊維を製造する方法が求められている。
本発明の目的は、効率的に高品質なアクリル系炭素繊維束を製造する方法を提供することにある。
本発明者は、効率的に高品質な炭素繊維束を製造できることを見出し、本発明を完成した。
本発明の炭素繊維束の製造方法は、アクリル系前駆体繊維束を酸化性雰囲気中200〜300℃の雰囲気で25分以上加熱して該繊維束の単繊維密度を1.27〜1.36g/cmとし、ついで、該繊維束を表面温度が280〜400℃の加熱体表面に10〜120秒接触させ、さらに、不活性雰囲気中1200℃以上の雰囲気で加熱する炭素繊維束の製造方法である。
本発明の炭素繊維束の製造方法は、繊維束が複数の前記加熱体に接触し、該繊維束が接触する最初の前記加熱体の表面温度が280〜320℃であることが好ましく、また、前記繊維束が複数の前記加熱体に接触し、該繊維束が接触する最後の前記加熱体の表面温度が340〜400℃であることが好ましい。
本発明の炭素繊維束の製造方法は、最後の前記加熱体に接触させた後の該繊維束の単繊維密度が1.36〜1.43g/cmであることが好ましい。
本発明の炭素繊維束の製造方法は、最初の前記加熱体に接触させる前の該繊維束の単繊維密度ρg/cmと前記加熱体表面に接触させる時間t秒が下記式を満たすことが好ましい。
1.8 ≦ (ρ−1.21)×t ≦ 7.2
本発明の炭素繊維束の製造方法は、前記繊維束が接触する前記加熱体が加熱ロールであることが好ましく、前記加熱ロールの本数が2本以上であり、1本あたりの接触時間が2〜20秒であることが好ましい。
本発明の炭素繊維束の製造方法は、該繊維束が前記加熱体から離れ、次の加熱体に接触するまでの間に、離れた加熱体の表面温度よりも100℃以上低い気体を該繊維束に接触させることが好ましく、前記加熱体の設置位置より下部から外気を導入することが好ましい。
本発明の炭素繊維束の製造方法は、前記加熱体で加熱した後の該繊維束を不活性雰囲気中1200℃以上の雰囲気で加熱する前に不活性雰囲気中500〜800℃の雰囲気で加熱することが好ましい。
本発明によれば、効率的に高品質な炭素繊維束の製造方法を提供できる。
(炭素化収率)
前駆体繊維として最も多く用いられているポリアクリロニトリルの炭素含有量は約68%であり、その前駆体繊維を基準にした炭素繊維の収率(以後炭素化収率と表記)は、理想的な場合でも約68%であり、前述した工業的な製造方法では、炭素原子の脱離も生じるため50%前後であるのが実状である。
このような炭素化収率の低さにより、炭素繊維の製造コストに占める、原料コストの割合は大きく、炭素繊維の製造コストを低減するには原料コストをいかに削減するかが重要である。
(設備投資、ユーティリティ)
一方、炭素繊維の製造コスト低減のためには、設備投資及びユーティリティコストをいかに削減するかも重要である。通常、耐炎化工程では長時間の処理を必要とし、設備投資及びユーティリティコストに占める、耐炎化工程の割合は大きく、炭素繊維の製造コストを低減するには耐炎化工程をいかに効率的に行うかが重要である。耐炎化工程を効率的に行うためには、単純に処理時間を短くすれば良いわけではなく、耐炎化工程での設備投資及びユーティリティコストに対する効率を向上させる必要がある。
(低コスト化)
これらのことから炭素繊維の製造コストを低減するためには、炭素化収率を低下させることなく効率的にアクリル系炭素繊維束を製造する必要があり、それぞれの工程での炭素化収率を含めた原料コスト、設備投資及びユーティリティコストに及ぼす影響を考慮し製造方法を最適化する必要がある。
これが本発明の目的であり、炭素繊維の製造コストを低減できるのである。
以下に本発明を詳細に説明する。
(アクリル系前駆体繊維束)
アクリル系共重合体としては、90モル%以上のアクリロニトリルと10モル%以下の共重合可能なビニル系モノマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸およびそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および低級アルキルエステル類、アクリルアミドおよびその誘導体、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸およびそれらの塩類またはアルキルエステル類などの共重合体を挙げることができる。共重合成分が10モル%を越すと後述する耐炎化工程で単繊維間接着が生じやすくなり好ましくない。
アクリル系共重合体を重合する方法としては、特に限定されないが、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などを適用することができる。
アクリル系共重合体を紡糸する際に使用する溶媒としては、特に限定されないが、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、塩化亜鉛水溶液、硝酸などの有機・無機の溶媒を使用することができる。
アクリル系共重合体溶液を紡糸する方法としては、特に限定されないが、湿式紡糸法、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法などを適用することができる。
湿式紡糸法、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法などで得られた凝固糸を従来公知の水洗、浴延伸、工程油剤付与、乾燥緻密化、スチーム延伸などを行うことにより所定の繊度を有するアクリル系前駆体繊維束とする。
工程油剤には、従来公知のシリコーン系油剤やケイ素を含まない有機化合物からなる油剤などを用いることができる。後述する耐炎化工程や前炭素化工程での単繊維間の接着を防止できれば、工程油剤として好適に使用できる。シリコーン系油剤としては、変性シリコーンで、かつ、耐熱性の高いアミノ変性シリコーンを含有するものが好ましい。
工程油剤を付与された繊維束は、加熱により乾燥するのが良い。乾燥処理は50〜200℃に加熱されたロールに接触させて行うのが効率的である。繊維束の含有水分率が1重量%以下となるまで乾燥し、繊維構造を緻密化させることが好ましい。
また、乾燥された繊維束は、延伸するのが良い。延伸する方法としては、特に限定されないが、乾熱延伸法、熱板延伸法、スチーム延伸法などを適用することができる。
アクリル系前駆体繊維束のフィラメント数としては、好ましくは1,000〜300,000、より好ましくは3,000〜200,000、さらに好ましくは12,000〜100,000であるのが良い。
アクリル系前駆体繊維束の単繊維繊度としては、好ましくは0.6〜3.0dTex、より好ましくは0.7〜2.5dTex、さらに好ましくは0.8〜2.0dTexであるのが良い。
アクリル系前駆体繊維束の単繊維繊度が大きいほど、得られる炭素繊維の繊維径が大きくなり、複合材料の強化繊維として用いた場合の圧縮応力下での座屈変形を抑制でき、圧縮強度向上の観点からは好ましいが、しかし、該単繊維繊度が大きいほど、後述する耐炎化工程において焼成斑を起こすため、均一性の観点からは好ましくない。
(耐炎化)
耐炎化工程では、酸化性雰囲気下で前駆体繊維束を熱処理するが、この際、前駆体繊維束は酸化反応して発熱する。この反応熱が繊維束内部に蓄熱して発火しないように処理する必要がある。耐炎化処理の方式としては、雰囲気加熱方式と加熱体接触方式がある。雰囲気加熱方式では、均一に耐炎化処理が可能であるが、長時間の処理を要す。また、加熱体接触方式では、耐炎化斑が発生するが、短時間で処理が可能である。
(雰囲気加熱方式による酸化処理)
雰囲気加熱方式においては、伝熱効率が低く、反応熱が繊維束内部に蓄熱し発火しやすいため、比較的低温で長時間、酸化処理を行なう必要がある。しかし、長時間、酸化処理を行なうため均一に処理を行なうことができる利点がある。
(加熱体接触方式による酸化処理)
加熱体接触方式においては、伝熱効率が高く、反応熱が繊維束内部に蓄熱し発火しにくいため、比較的高温で短時間で酸化処理を行なうことができる。しかし、短時間で酸化処理を行なうため耐炎化斑が大きくなるという欠点がある。
耐炎化反応の進行度を示す一つの指標として耐炎化糸密度がある。耐炎化糸密度が高くなるほど前述した発熱反応は低減し、また、耐熱性も向上する。
また、耐炎化糸密度が1.39〜1.41g/cmまでは、耐炎化糸密度が高くなるほど炭素化収率は高くなる。耐炎化糸密度が1.39〜1.41g/cm以上になると、耐炎化糸密度が高くなっても炭素化収率は高くならない。
(耐炎化低コスト)
炭素繊維の製造コストを低減するためには、耐炎化糸密度が高くなった場合の炭素化収率向上の効果とそれぞれの方式の利点を最大限に活用できる組み合わせを考える必要がある。
加熱体接触方式で短時間処理するには、アクリル系前駆体繊維束及び密度が低い耐炎化繊維束の耐熱性は十分でないため、アクリル系前駆体繊維束を密度が1.27〜1.36g/cmになるまで、酸化性雰囲気中200〜300℃で25分以上加熱する。ついで、該途中耐炎化繊維束を表面温度が280〜400℃の加熱体表面に10〜120秒接触させることによって耐炎化繊維束に転換する。
最初に均一に耐炎化処理ができる雰囲気加熱方式で比較的長時間耐炎化し、ついで、短時間で処理できる加熱体接触方式で炭素化収率向上の効果が期待できるまで可能な限り短時間で耐炎化することが炭素繊維の製造コストを低減するためには必要である。
(投入密度)
耐炎化工程への前駆体繊維束の投入密度は、高いほど生産性の面では好ましいが、大きくなると後述する雰囲気加熱処理中に発熱反応により繊維束の温度が高くなり分解反応が急激に起こり、繊維束が切断するため、1500〜5000dTex/mmが好ましく、2000〜4000dTex/mmがより好ましい。
(雰囲気加熱装置)
雰囲気加熱方式で耐炎化処理を行なう装置としては、加熱した酸化性ガスを循環させる方式の熱風循環炉が好適に採用できる。通常、熱風循環炉では、炉に入った繊維束を一旦炉の外部に出した後、炉の外部に配設された折り返しロールによって折り返して炉に繰り返し通過させる方法が採られる。
そのため、雰囲気加熱方式において設備を大型化し生産性を向上させると、それに比例した設備投資及びユーティリティコストがかかるが、後述する加熱体接触方式と比較すると単位時間当たりの投資効率及びコスト効率は高く、比較的時間が長くてもコストは高くならない。
雰囲気については、空気、酸素、二酸化窒素など公知の酸化性雰囲気を採用できるが、経済性の面から空気が好ましい。
(雰囲気加熱方式密度)
雰囲気加熱した後の耐炎化繊維束の密度としては、好ましくは1.27〜1.36g/cm、より好ましくは1.28〜1.34g/cmになるまで25〜90分加熱するのが良い。雰囲気加熱方式での加熱時間が長くなると、焼成斑の面からは好ましくなるが、生産性の面からは好ましくない。同様に、雰囲気加熱した後の耐炎化繊維束の密度が低くなると、焼成斑の面からは好ましくなるが、生産性の面からは好ましくない。
雰囲気加熱方式での加熱時間が25分以上および繊維束の密度が1.27g/cm以上であれば、焼成斑により後述する前炭素化及び炭素化工程で毛羽が発生せず、高品質な炭素繊維束の製造が可能になる。
(加熱体接触装置)
加熱体接触方式で耐炎化処理を行なう装置としては、連続処理が可能で温度調整が容易である加熱ロールが好適に採用できる。通常、加熱ロールでは、加熱ロールで処理した繊維束を加熱ロール表面温度よりも低い温度になっている気体により冷却し、次いで加熱ロールで処理し冷却するといった繰り返す方法が採られる。
そのため、加熱体接触方式において設備を大型化し生産性を向上させると、それに比例した設備投資及びユーティリティコストかかるが、前述した雰囲気加熱方式と比較すると単位時間当たりの投資効率及びコスト効率は低く、比較的、短時間でなければコストは高くなる。
加熱ロールの直径としては、好ましくは0.4〜2.0m、より好ましくは0.6〜1.6mである。
直径が小さいと加熱ロールの本数が多くなり、加熱・冷却を繰り返す回数が多くなるため、ユーティリティコストの面から好ましくない。直径が大きいと加熱体として有効な表面積が小さくなるため、設備が大型化し経済性の面から好ましくない。
前記気体については、空気、酸素、二酸化窒素など公知の酸化性雰囲気を採用できるが、経済性の面から空気が好ましい。また、加熱体表面で加熱された繊維束は、加熱体表面で加熱された後、加熱体表面の温度より低い温度の酸化性の気体により冷却されるため、加熱体の表面温度は、雰囲気加熱方式の場合の雰囲気温度に比較して高い温度にすることができる。そのため、該繊維束が前記加熱体から離れ、次の加熱体に接触するまでの間に、離れた加熱体の表面温度よりも100℃以上低い気体を該繊維束に接触させる必要がある。
(加熱体表面温度)
加熱体の表面温度が高いほど耐炎化反応速度は速くなり、短時間で処理が可能になるが、高すぎると分解反応が激しく起こるため糸切れ等が起こりやすくなる。そのため、加熱体の表面温度は、280〜400℃であることが好ましい。
効率よく加熱体接触方式で耐炎化を行なうには、複数個の加熱体を使用することとなるが、それらの加熱体の表面温度は、効率的に加熱体接触方式で処理するには、繊維束の耐熱性は、耐炎化反応が進むほど向上するため、順次高くしていく必要がある。
雰囲気加熱した繊維束を最初に接触させる加熱体の表面温度は、280〜320℃であることが好ましい。最初の加熱体の表面温度が320℃よりも高いと繊維束の耐熱性が不十分であり繊維束内に融着が発生し毛羽が発生するため、品質上好ましくない。また、分解反応が激しく起こるため糸切れ等が起こりやすくなり好ましくない。
雰囲気加熱した繊維束を最後に接触させる加熱体の表面温度は、340〜400℃であることが好ましい。最後の加熱体の表面温度が340℃よりも低いと耐炎化反応速度が不十分で長時間の処理が必要となり、設備投資費が大きくなり好ましくない。
(加熱体接触時間)
加熱体への接触時間の総合計時間が短いほど生産性の面からは好ましいが、短すぎると加熱体の表面温度を高くしなければならず、分解反応が激しく起こるため糸切れ等が起こりやすくなり好ましくない。加熱体への接触時間は、10〜120秒であることが好ましく、12〜100秒であることがより好ましく、15〜90秒であることがさらに好ましい。加熱体への接触時間が120秒よりも長いと加熱体への設備投資費が大きくなり好ましくない。
雰囲気加熱方式で耐炎化した耐炎化糸密度が小さいと加熱体の表面温度をあまり高くできないため、比較的長い時間の処理が必要になる。また、雰囲気加熱方式で耐炎化した耐炎化糸密度が大きいと加熱体の表面温度を高くできるため、比較的短い時間で処理が可能になる。
そのため、効率よく加熱体接触方式で耐炎化を行なうには、雰囲気加熱方式で耐炎化した耐炎化糸密度ρg/cmと加熱体表面に接触させる時間t秒が下記式を満たしていることが好ましい。
1.8≦ (ρ−1.21)×t ≦ 7.2
(ρ−1.21)×tが1.8よりも小さいと加熱ロールでの分解反応が激しく起こるため糸切れ等が起こりやすくなり好ましくない。また、(ρ−1.21)×tが1.8よりも大きいと加熱体への設備投資費が大きくなり好ましくない。
加熱体として加熱ロールを使用する場合は、加熱ロール1本あたりの接触時間は、2〜20秒であることが好ましく、3〜15秒であることがより好ましく、5〜10秒であることがさらに好ましい。加熱ロール1本あたりの接触時間が2秒よりも短いと加熱ロールの本数が多くなり、設備投資費が大きくなり好ましくない。また、加熱ロール1本あたりの接触時間が20秒よりも長いと加熱ロールの大きさが大きくなり、設備投資費が大きくなり好ましくない。
(加熱体接触方式密度)
加熱体に接触させた後の繊維束の密度としては、1.36〜1.43g/cmであると、炭素化収率は高くなり、経済性の面から好ましい。より好ましくは1.38〜1.42g/cmになるまで加熱するのが良い。
(前炭素化)
続いて、かかる耐炎化繊維束を炭素化処理することになるが、その前に前炭素化処理をすることが好ましい。前炭素化処理は省略することもできるが、前炭素化処理を行なうと炭素繊維の機械的特性を向上し、炭素化処理の時間も短縮でき、炭素化収率も向上する。
前炭素化条件としては、不活性雰囲気中、最高温度が500〜800℃で緊張下に、400〜500℃の温度領域において300℃/分以下、好ましくは100℃/分以下の昇温速度で加熱することが炭素繊維の機械的特性を向上させる、また、炭素化収率を向上させるために有効である。また、前炭素化処理時間としては、生産性及び炭素繊維としての強度発現性の観点から0.6〜3.0分であることが好ましい。雰囲気については、窒素、アルゴン、ヘリウムなど公知の不活性雰囲気を採用できるが、経済性の面から窒素が望ましい。
(焼成速度)
炭素化工程への繊維束の投入速度としては、速いほど生産性の面からは好ましいが、前炭素化炉及び炭素化炉の大きさにもよるが、後述する前炭素化工程及び炭素化工程での十分な処理時間が確保できなくなり、該工程中で繊維束が切断したり、炭素繊維の機械的特性が低下したり、炭素化収率が低下するため、好ましくは2.0〜20.0m/分、より好ましくは3.0〜15.0m/分である。
(炭素化)
かかる前炭素化繊維束の炭素化条件としては、不活性雰囲気中、最高温度が1200〜2000℃で緊張下に、1000〜1200℃の温度領域において500℃/分以下、好ましくは300℃/分以下の昇温速度で加熱することが炭素繊維の機械的特性を向上させるために有効である。また、炭素化処理時間としては、生産性及び炭素繊維としての強度発現性の観点から0.6〜3.0分であることが好ましい。雰囲気については、窒素、アルゴン、ヘリウムなど公知の不活性雰囲気を採用できるが、経済性の面から窒素が望ましい。
(黒鉛化)
さらに、必要に応じて公知の方法により黒鉛化することができる。例えば、かかる炭素化繊維束を、不活性雰囲気中、最高温度が2000〜3000℃で緊張下に加熱することにより黒鉛化することができる。
(表面処理)
こうして得られた炭素化(黒鉛化)繊維束の表面改質のため、電解酸化処理をすることができる。電解酸化処理に用いる電解液には、硫酸、硝酸、塩酸等の酸性溶液や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドといったアルカリまたはそれらの塩を水溶液として使用することができる。ここで、電解酸化処理に要する電気量は、適用する炭素繊維により適宜選択することができる。かかる電解酸化処理により、得られる複合材料において炭素繊維とマトリックス樹脂との接着性を適正化でき、得られる複合材料においてバランスのとれた強度特性が発現されるようになる。
この後、得られる炭素繊維に集束性を付与するため、サイジング処理をすることもできる。サイジング剤には、樹脂との相溶性の良いサイジング剤を、使用する樹脂の種類に応じて適宜選択することができる。
こうして得られた炭素(黒鉛)繊維束は、プリプレグ化したのち複合材料に成形することもできるし、織物などのプリフォームとした後、ハンドレイアップ法、プルトルージョン法、レジントランスファーモールディング法などにより複合材料に成形することもできる。また、フィラメントワインディング法や、チョップドファイバーやミルドファイバー化した後、射出成形することにより複合材料に成形することができる。
以下に本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の効率的に高品質なアクリル系炭素繊維束を製造する方法はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中、樹脂含浸ストランド特性、炭素化収率、毛羽等は次の方法に拠った。
<アクリル系前駆体繊維束及び炭素繊維束の総繊度の測定>
アクリル系前駆体繊維束及び炭素繊維束の総繊度は、JIS R 7605に準拠して測定した。
<耐炎化工程への投入密度の測定>
耐炎化工程への投入密度は、下記式より求めた。
耐炎化工程への投入密度(dtex/mm)=前駆体繊維束の総繊度/前駆体繊維束の幅
<耐炎化繊維束の密度の測定>
耐炎化繊維束の密度は、JIS R 7603に準拠して測定した。
<樹脂含浸ストランド特性>
ストランド強度及びストランド弾性率は、JIS-R-7608に記載された試験法に準拠して測定した。
<耐炎化工程から炭素化工程の伸長率>
耐炎化工程から炭素化工程の伸長率(%)は、耐炎化工程入側の前駆体繊維束の走行速度及び炭素化工程出側の炭素繊維束の走行速度から、下記式より求めた。
耐炎化工程から炭素化工程の伸長率(%)=(炭素化工程出側の炭素繊維束の走行速度−耐炎化工程入側の前駆体繊維束の走行速度)/耐炎化工程入側の前駆体繊維束の走行速度×100
<炭素繊維束のサイジング剤の付着量の測定>
炭素繊維束のサイジング剤の付着量は、JIS R 7604に準拠して測定した。
<炭素化収率の測定>
炭素化収率は、前駆体繊維束の総繊度および炭素繊維束の総繊度から、サイジング剤の付着量および耐炎化工程から炭素化工程の伸長率(%)を考慮し、下記式より求めた。
炭素化収率(%)=炭素繊維束の総繊度/前駆体繊維束の総繊度×(100+耐炎化工程から炭素化工程の伸長率)
<毛羽>
炭素化炉から出てきた走行中の繊維束を目視で10分間、毛羽の数を観察した。毛羽の数が10個以下であるものを○、11〜99個であるものを△、100個以上であるものを×と判定した。
(実施例1)
アクリロニトリル96重量%、アクリルアミド3重量%とメタクリル酸1重量%からなる共重合体を用いて、濃度が22重量%のジメチルアセトアミド(DMAC)溶液を作成した。この溶液を孔径60μm、ホール数12000の紡糸口金を通して、温度35℃、濃度67%のDMAC水溶液中で凝固させた。この凝固繊維束を水洗後、浴延伸し、アミノ変性シリコーン油剤を付与した後、さらに加圧スチーム中で延伸して単繊維繊度1.2dTex、総繊度14400dTexのアクリル系前駆体繊維束を得た。
得られたアクリル系前駆体繊維束を投入速度が5.7m/分、投入密度が2400dTex/mmで空気中230〜250℃で緊張下に40分間加熱し密度1.30g/cmの途中耐炎化繊維束に転換した。
さらに、300/309/321/337/358/379℃の表面温度である直径が60cmである加熱ロール6本に順次接触させ、密度1.41g/cmの耐炎化繊維束に転換した。各加熱ロールでの接触時間は、10秒であり、加熱ロール全体での処理時間は、60秒であった。また、加熱ロール周りの雰囲気温度は、120℃以下であった。
この耐炎化繊維束を窒素雰囲気中、最高温度が600℃で緊張下に1分間加熱し前炭素化繊維束とした。この炭素化処理での400〜500℃での昇温速度は200℃/分であった。
得られた前炭素化繊維束を窒素雰囲気中、最高温度が1350℃で緊張下に1分間加熱し炭素化繊維束とした。この炭素化処理での1000〜1200℃での昇温速度は400℃/分であった。
得られた炭素化繊維束を表面処理後、サイジング剤を付与し、総繊度8350dTexの炭素繊維束とした。耐炎化工程から炭素化工程の伸長率は、−5.0%であった。
この炭素繊維束の樹脂含浸ストランド特性を測定すると弾性率235GPa、強度4.8GPaであった。また、炭素化収率は、55.1%である。毛羽の数は5個で毛羽の評価は○であった。
(実施例2〜10、比較例1〜5)
実施例2〜10、比較例1〜5については、実施例1で用いたアクリル系前駆体繊維束を表1で示した耐炎化処理条件にて処理を行った。得られた耐炎化繊維束を実施例1と同じ条件で前炭素化処理、炭素化処理、表面処理、サイジング処理を行い、炭素繊維束とした。耐炎化工程から炭素化工程の伸長率は、−5.0%であった。その結果を表2に示す。
比較例1では、前炭素化工程で繊維束が切断し工程を通過しなかった。
比較例4では、熱ロール上で繊維束が切断し工程を通過しなかった。
実施例1〜4と比較例2を比較すると雰囲気加熱方式での耐炎化糸密度の影響を確認でき、耐炎化糸密度が1.27g/cmよりも低いと毛羽が多く品質的に問題がある。また、比較例1に見られるように雰囲気加熱方式での耐炎化糸密度が低いが、しかし、加熱体接触方式での時間が短いと前炭素化工程を通過しない。
実施例1・5と比較例3を比較すると耐炎化時間の影響を確認でき、耐炎化時間が短いと毛羽が多く品質的に問題がある。
実施例1・3・6・7・8・9と比較例4・5を比較すると加熱体接触方式での処理時間の影響を確認でき、加熱体接触方式での処理時間が短くても長くても問題がある。
以上説明した本発明によれば、効率的に高品質なアクリル系炭素繊維束を製造する方法を提供することができる。
使用する前駆体繊維束や耐炎化条件により多少の差はあるが、耐炎化糸密度とCI値は、上記対応表の様にほぼ1対1で対応する。

Claims (10)

  1. アクリル系前駆体繊維束を酸化性雰囲気中200〜300℃の雰囲気で25分以上加熱して該繊維束の単繊維密度を1.27〜1.36g/cmとし、ついで、該繊維束を表面温度が280〜400℃の加熱体の表面に10〜120秒接触させ、さらに、不活性雰囲気中1200℃以上の雰囲気で加熱する炭素繊維束の製造方法。
  2. 前記繊維束が複数の前記加熱体に接触し、該繊維束が接触する最初の前記加熱体の表面温度が280〜320℃である請求項1に記載の炭素繊維束の製造方法。
  3. 前記繊維束が複数の前記加熱体に接触し、該繊維束が接触する最後の前記加熱体の表面温度が340〜400℃である請求項1又は2に記載の炭素繊維束の製造方法。
  4. 最後の前記加熱体に接触させた後の該繊維束の単繊維密度が1.36〜1.43g/cmである請求項1、2又は3に記載の炭素繊維束の製造方法。
  5. 最初の前記加熱体に接触させる前の該繊維束の単繊維密度ρg/cmと前記加熱体表面に接触させる時間t秒が下記式を満たす請求項1〜4のいずれか一項に記載の炭素繊維束の製造方法。
    1.8 ≦ (ρ−1.21)×t ≦ 7.2
  6. 前記繊維束が接触する加熱体が加熱ロールである請求項1〜5のいずれか一項に記載の炭素繊維束の製造方法。
  7. 前記加熱ロールの本数が2本以上であり、1本あたりの接触時間が2〜20秒である請求項6に記載の炭素繊維束の製造方法。
  8. 該繊維束が前記加熱体から離れ、次の加熱体に接触するまでの間に、離れた加熱体の表面温度よりも100℃以上低い気体を該繊維束に接触させる請求項1〜7のいずれか一項に記載の炭素繊維束の製造方法。
  9. 前記加熱体の設置位置より下部から外気を導入する請求項8に記載の炭素繊維束の製造方法。
  10. 前記加熱体で加熱した後の該繊維束を不活性雰囲気中1200℃以上の雰囲気で加熱する前に不活性雰囲気中500〜800℃の雰囲気で加熱する請求項1〜9のいずれか一項に記載の炭素繊維束の製造方法。
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