JP2013018865A - オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】マグネシウム化合物(a)、4価のチタンハロゲン化合物(b)および電子供与性化合物(c)を、炭化水素化合物溶媒(d)の存在下で接触、反応させ、得られた固体生成物を炭化水素化合物溶媒で洗浄する固体触媒成分の製造方法において、前記洗浄の少なくとも1回は、ハロゲン含有炭化水素化合物を含有する炭化水素化合物溶媒で洗浄を行う。
【選択図】なし
Description
本発明のオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法に用いられるマグネシウム化合物(a)(以下、単に「成分(a)ということがある」としては、ジハロゲン化マグネシウム、ジアルキルマグネシウム、ハロゲン化アルキルマグネシウム、ジアルコキシマグネシウム、ジアリールオキシマグネシウム、ハロゲン化アルコキシマグネシウムあるいは脂肪酸マグネシウム等が挙げられる。これらマグネシウム化合物の中でも、ジハロゲン化マグネシウム、ジハロゲン化マグネシウムとジアルコキシマグネシウムの混合物、ジアルコキシマグネシウムが好ましく、特に好ましくはジアルコキシマグネシウムである。
本発明の成分(A)の製造方法に用いられる4価のチタンハロゲン化合物(b)(以下、単に「成分(b)」ということがある。)は、一般式(1);
Ti(OR1)nX4−n (1)
(式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示し、nは0≦n<4の整数である。)で表されるチタンハライドもしくはアルコキシチタンハライド群から選択される化合物の1種或いは2種以上である。これらのうち、チタンテトラハライドが好ましく、特に好ましくはチタンテトラクロライドである。これらチタン化合物は単独あるいは2種以上併用することもできる。
本発明における固体触媒成分の製造方法に用いられる電子供与性化合物(c)(以下、単に「成分(c)」ということがある。)は、酸素原子あるいは窒素原子を含有する有機化合物であり、例えばアルコール類、フェノール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、酸ハライド類、アルデヒト類、アミン類、アミド類、ニトリル類、イソシアネート類、Si−O−C結合またはSi−N−C結合を含む有機ケイ素化合物などが挙げられる。
R3 k(C6H4−k)(COOR4) (2)
(式中、R3はハロゲン原子または炭素数1〜20のアルキル基であり、kはR3置換基の数で、1〜4の整数であり、R4は炭素数1〜6の直鎖状アルキル基または分岐鎖状アルキル基、アルケニル基であり、二つのR5は同一でも異なってもよい。)で表わされるものが例示される。これらの中でも、4−ブロモフタル酸ジネオペンチル、4−ブロモフタル酸ジ−n−ブチル、および4−ブロモフタル酸ジイソブチルが好ましい。
(R5)3CCOOR6 (3)
(式中、R5は炭素数1〜3のアルキル基を示し、同一であっても異なってもよく、R6は炭素数1〜12のアルキル基を示す。)で表わされるモノカルボン酸エステル等の化合物が挙げられる。
本発明において、成分(a)、成分(b)及び成分(c)を接触し、反応させる際に使用される炭化水素化合物溶媒(d)(以下、単に「成分(d)」とも言う。)としては、ベンゼン及びアルキルベンゼンなどの芳香族炭化水素化合物、およびヘキサン及びヘプタンなどの飽和炭化水素化合物が挙げられ、具体的にはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、エチルトルエン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン、デシルベンゼン、ドデシルベンゼン、アリルベンゼン、トリメチルベンゼン、ジエチルベンゼン、シクロヘキサン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどが用いられる。これらの炭化水素化合物の中でも、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、エチルトルエン、シクロヘキサン、ヘキサン、ヘプタン、デカンなどが好ましく用いられる。また、これらは単独で用いても、2種以上混合して使用してもよい。2種以上混合して使用する場合には、芳香族炭化水素と脂肪族炭化水素の混合物が好ましく用いられる。なお、成分(d)には、ハロゲン化炭化水素化合物が含まれていてもよい。
本発明の得られた固体生成物の洗浄の際、少なくとも1回は使用されるハロゲン化炭化水素化合物を含有する炭化水素化合物溶媒において、ハロゲン化炭化水素化合物(d1)(以下、単に「成分(d1)」とも言う。)としては、炭素数1〜12、好ましくは1〜10のハロゲン化炭化水素化合物が挙げられ、好ましくは飽和または不飽和の脂肪族及び芳香族炭化水素のモノ及びポリハロゲン置換体であるモノハロゲン炭化水素化合物およびポリハロゲン炭化水素化合物であり、特に好ましくは炭素数1〜10のモノハロゲン炭化水素化合物である。モノハロゲン炭化水素化合物は、好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数3〜8、更に好ましくは炭素数3〜4のものである。
本発明の固体触媒成分(A)の製造方法において、上記成分(a)〜(d)の接触しの際、更にポリシロキサン(以下、単に「成分(e)」ということがある。)を使用することが、生成ポリマーの立体規則性あるいは結晶性を向上させることができ、さらには生成ポリマーの微粉を低減することが可能となる点で好ましい。ポリシロキサンは、主鎖にシロキサン結合(−Si−O結合)を有する重合体であるが、シリコーンオイルとも総称され、25℃における粘度が0.02〜100cm2/s(2〜10000センチストークス)を有する、常温で液状あるいは粘ちょう状の鎖状、部分水素化、環状あるいは変性ポリシロキサンである。
(1) 成分(a)を、成分(d)に懸濁させ、次いで成分(b)を接触させた後に成分(c)を接触し、反応させた後、得られた固体生成物を、成分(d1)を含む(d)で洗浄することにより成分(A)を調製する方法;
(2) 成分(a)を、成分(d)に懸濁させ、次いで成分(c)を接触させた後に成分(b)を接触し、反応させた後、得られた固体生成物を、成分(d1)を含む(d)で洗浄することにより成分(A)を調製する方法;
(3)成分(a)、成分(c)、成分(d)からなる懸濁液を作成し、次いで成分(b)と成分(d)から形成した混合液を接触し、反応させた後、得られた固体生成物を、成分(d1)を含む(d)で洗浄することにより成分(A)を調製する方法;
(5)上記(1)〜(3)において、成分(d1)を含む(d)で洗浄した後、得られた固体生成物に、(d)の存在下で、成分(b)、または成分(b)および成分(c)を接触させた後、成分(d1)を含む(d)で洗浄することを複数回、繰り返すことにより成分(A)を調製する方法;
本発明の製造方法で得られた固体触媒成分(A)は、オレフィン重合用触媒に用いられる。オレフィン重合用触媒において、固体触媒成分(A)と共に用いられる有機アルミニウム化合物(B)(以下、単に「成分(B)」ということがある。)としては、下記一般式(4);
R7 pAlQ3−p (4)
(式中、R7は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3の実数である。)で表される化合物であれば、特に制限されないが、R7としては、エチル基、イソブチル基が好ましく、Qとしては、水素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、pは2又は3が好ましく、3が特に好ましい。このような有機アルミニウム化合物(B)の具体例としては、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムハイドライドが挙げられ、1種あるいは2種以上が使用できる。好ましくは、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムである。
オレフィン重合用触媒を形成する際に用いられる電子供与性化合物(C)(以下、単に「成分(C)」ということがある。)としては、酸素原子あるいは窒素原子を含有する有機化合物であり、例えばアルコール類、フェノール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、酸ハライド類、アルデヒド類、アミン類、アミド類、ニトリル類、イソシアネート類、有機ケイ素化合物、アミノシラン化合物等が挙げられる。
R8 qSi(OR9)4−q (5)
(式中、R8は炭素数1〜12のアルキル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、フェニル基、炭素数1〜12のアルキルアミノ基、炭素数1〜12のジアルキルアミノ基のいずれかで、同一または異なっていてもよい。R9は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、フェニル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基を示し、同一または異なっていてもよい。qは0≦q≦3の整数である。)で表わされる有機ケイ素化合物が挙げられる。
(R10R11N)sSiR12 4−s (6)
(式中、R10とR9は水素原子、炭素数1〜20の直鎖または炭素数3〜20の分岐状アルキル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、アリール基であり、R10とR11は同一でも異なってもよく、またR10とR11が互いに結合して環を形成してもよい。R12は炭素数1〜20の直鎖または炭素数3〜20の分岐状アルキル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基、炭素数1〜20の直鎖または分岐状アルコキシ基、ビニルオキシ基、アリロキシ基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、およびそれらの誘導体を示し、R12が複数ある場合、複数のR12は同一でも異なってもよい。sは1から3の整数である。)で表わされるアミノシラン化合物が挙げられる。
本発明においては、前記成分(A)、成分(B)および成分(C)を接触させて得られたオレフィン類重合触媒の存在下に、オレフィン類の重合もしくは共重合を行なう。オレフィン類としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサン等が挙げられ、これらのオレフィン類は1種あるいは2種以上併用することができる。とりわけ、エチレン、プロピレンおよび1−ブテンが好適に用いられる。特に好ましくはプロピレンである。プロピレンの重合の場合、他のオレフィン類との共重合を行なうこともできる。共重合されるオレフィン類としては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサン等であり、これらのオレフィン類は1種あるいは2種以上併用することができる。とりわけ、エチレンおよび1−ブテンが好適に用いられる。
次に、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量200mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10g、トルエン80mlおよびフタル酸ジ−n−ブチル2.4mlを装入して、懸濁状態とした。次いで窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコに、予め四塩化チタン20mlおよびトルエン30mlを装入し、液温を3℃に保持した混合溶液に、前記懸濁液を添加した。その後液温を3℃から90℃まで90分かけて昇温し、90℃の温度を保持した状態で、1.5時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、1−クロロブタンを5重量ppm含有し、温度70℃に維持されたトルエン溶液100mlで4回洗浄し、新たに四塩化チタン20mlおよびトルエン40mlを加え、100℃に昇温し、1時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、n−ヘプタン100mlで7回洗浄して、固体触媒成分(A1)を得た。なお、この固体触媒成分中の固液を分離して、固体分中のチタン含有率を測定したところ、3.7重量%であった。
窒素ガスで完全に置換された内容積2.0リットルの撹拌機付オートクレーブに、トリエチルアルミニウム1.32mmol、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン0.13mmolおよび前記固体触媒成分(A1)をチタン原子として0.0026mmol装入し、重合用触媒を形成した。その後、水素ガス4リットル、液化プロピレン1.4リットルを装入し、20℃で5分間予備重合を行なった後に昇温し、70℃で60分重合反応を行なった。このときの固体触媒成分1g当たりの重合活性、生成重合体中の沸騰n−ヘプタン不溶分の割合(HI)、生成重合体(a)の嵩密度(BD)およびメルトインデックスの値(MI)を表1に示した。
重合活性=生成重合体(g)/固体触媒成分(g)
また、生成重合体中の沸騰n−ヘプタン不溶分の割合(HI)は、この生成重合体を沸騰n−ヘプタンで6時間抽出したときのn−ヘプタンに不溶解の重合体の割合(重量%)とした。また、生成重合体(a)の嵩密度は、JIS K 6721に準じて測定した。また、生成重合体(a)のメルトインデックスの値(MI)は、ASTM D 1238、 JIS K 7210に準じて測定した。
窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量200mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10g、トルエン80mlおよびフタル酸ジ−n−ブチル2.4mlを装入して、懸濁状態とした。次いで窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコに、予め四塩化チタン40mlおよびトルエン10mlを装入し、液温を3℃に保持した混合溶液に、前記懸濁液を添加した。その後液温を3℃から90℃まで90分かけて昇温し、90℃の温度を保持した状態で、1.5時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、1−クロロブタン90重量ppmを含有した、温度70℃のトルエン溶液100mlで4回洗浄し、新たに四塩化チタン40mlおよびトルエン40mlを加え、100℃に昇温し、1時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、n−ヘプタン100mlで7回洗浄して、固体触媒成分(A2)を得た。なお、この固体触媒成分中の固液を分離して、固体分中のチタン含有率を測定したところ、3.6重量%であった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A2)としたこと以外、は実施例1と同様に、重合触媒の形成および重合を行なった。その重合結果を表1に示した。
窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量200mlの丸底フラスコに、ジエトキシマグネシウム10g、トルエン80mlおよびフタル酸ジ−n−ブチル2.4mlを装入して、懸濁状態とした。次いで窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコに、予め四塩化チタン20mlおよびトルエン30mlを装入し、液温を3℃に保持した混合溶液に、前記懸濁液を添加した。その後液温を3℃から90℃まで90分かけて昇温し、90℃の温度を保持した状態で、1.5時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、80℃のトルエン100mlで4回洗浄し、新たに四塩化チタン20mlおよびトルエン40mlを加え、100℃に昇温し、1時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、1−クロロブタンを90重量ppm含有し、温度40℃に維持されたn−ヘプタン溶液100mlで7回洗浄して、固体触媒成分(A3)を得た。なお、この固体触媒成分中の固液を分離して、固体分中のチタン含有率を測定したところ、3.5重量%であった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A3)としたこと以外は、実施例1と同様に、重合触媒の形成および重合を行なった。その重合結果を表1に示した。
窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量200mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10g、トルエン80mlおよびジイソブチルマロン酸ジメチル3.2mlを装入して、懸濁状態とした。次いで窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコに、予め四塩化チタン20mlおよびトルエン30mlを装入し、液温を3℃に保持した混合溶液に、前記懸濁液を添加した。その後液温を3℃から90℃まで90分かけて昇温し、90℃の温度を保持した状態で、1.5時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、1−クロロブタンを200重量ppm含有し、温度70℃に維持されたトルエン溶液100mlで4回洗浄し、新たに四塩化チタン20mlおよびトルエン40mlを加え、100℃に昇温し、1時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、再度1−クロロブタンを200重量ppm含有し、温度70℃に維持されたトルエン溶液100mlで4回洗浄し、新たに四塩化チタン20mlおよびトルエン40mlを加え、100℃に昇温し、1時間撹拌しながら反応させた。n−ヘプタン100mlで7回洗浄して、固体触媒成分(A4)を得た。なお、この固体触媒成分中の固液を分離して、固体分中のチタン含有率を測定したところ、3.4重量%であった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A3)としたこと、水素ガス4リットルに代えて、水素ガス1.5リットルとしたこと以外は、実施例1と同様にして重合触媒の形成および重合評価を行なった。結果を表1に示した。
窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量200mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10g、トルエン80mlおよび2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン2.8mlを装入して、懸濁状態とした。次いで窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコに、予め四塩化チタン20mlおよびトルエン30mlを装入し、液温を3℃に保持した混合溶液に、前記懸濁液を添加した。その後液温を3℃から90℃まで90分かけて昇温し、90℃の温度を保持した状態で、1.5時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、1−クロロブタンを200重量ppm含有し、温度70℃に維持されたトルエン溶液100mlで4回洗浄し、新たに四塩化チタン20mlおよびトルエン40mlを加え、100℃に昇温し、1時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、n−ヘプタン100mlで7回洗浄して、固体触媒成分(A5)を得た。なお、この固体触媒成分中の固液を分離して、固体分中のチタン含有率を測定したところ、3.0重量%であった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A5)としたこと、水素ガス4リットルに代えて、水素ガス3リットルとしたこと以外は、実施例1と同様にして重合触媒の形成および重合評価を行なった。結果を表1に示した。
この固体触媒成分を用い、水素ガス4リットルの代わりに、水素ガス3リットルを用いた以外は、実施例1と同様にして重合触媒の形成および重合評価を行なった。結果を表1に示した。
窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量200mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム10g、トルエン80mlおよびジイソプロピルコハク酸ジエチル3.6mlを装入して、懸濁状態とした。次いで窒素ガスで充分に置換され、撹拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコに、予め四塩化チタン20mlおよびトルエン30mlを装入し、液温を3℃に保持した混合溶液に、前記懸濁液を添加した。その後液温を3℃から90℃まで90分かけて昇温し、90℃の温度を保持した状態で、1.5時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、1−クロロブタンを200重量ppm含有し、温度70℃に維持されたトルエン溶液100mlで4回洗浄し、新たに四塩化チタン20mlおよびトルエン40mlを加え、100℃に昇温し、1時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、n−ヘプタン100mlで7回洗浄して、固体触媒成分(A6)を得た。なお、この固体触媒成分中の固液を分離して、固体分中のチタン含有率を測定したところ、3.8重量%であった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A6)としたこと、水素ガス4リットルの代わりに、水素ガス3リットルを用いた以外は、実施例1と同様にして重合触媒の形成および重合評価を行なった。結果を表1に示した。
1−クロロブタンを5重量ppm含有するトルエン溶液に代えて、同量のトルエンを用いた以外は、実施例1と同様にして、固体触媒成分の調製、重合触媒の形成および重合評価を行なった。結果を表1に示した。なお、この固体触媒成分中の固液を分離して、固体分中のチタン含有率を測定したところ、3.6重量%であった。
1−クロロブタンを5重量ppm含有するトルエン溶液に代えて、同量の1−クロロブタンを用いた以外は、実施例1と同様にして、固体触媒成分の調製、重合触媒の形成および重合評価を行なった。結果を表1に示した。なお、この固体触媒成分中の固液を分離して、固体分中のチタン含有率を測定したところ、3.6重量%であった。
1−クロロブタンを200重量ppm含有するトルエン溶液に代えて、同量のトルエンを用いた以外は、実施例12と同様にして、固体触媒成分の調製、重合触媒の形成および重合評価を行なった。なお、この固体触媒成分中の固液を分離して、固体分中のチタン含有率を測定したところ、3.5重量%であった。その重合結果を表1に示した。
Claims (10)
- マグネシウム化合物(a)、4価のチタンハロゲン化合物(b)および電子供与性化合物(c)を、炭化水素化合物溶媒(d)の存在下で接触、反応させ、得られた固体生成物を炭化水素化合物溶媒で洗浄する固体触媒成分の製造方法において、前記洗浄の少なくとも1回は、ハロゲン含有炭化水素化合物を含有する炭化水素化合物溶媒で洗浄を行うことを特徴とするオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。
- 前記固体生成物を、更に、炭化水素化合物溶媒(d)の存在下で、4価のチタンハロゲン化合物(b)と接触、反応させ、その後、得られた固体生成物を炭化水素化合物溶媒で洗浄する操作を繰り返し行なう工程を含むことを特徴とする請求項1記載のオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。
- 前記ハロゲン含有炭化水素化合物が、炭素数1〜10であることを特徴とする請求項1または2記載のオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。
- 前記ハロゲン含有炭化水素化合物が、モノハロゲン化炭化水素化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。
- 前記ハロゲン含有炭化水素化合物が、クロロエタン、1−クロロプロパン、1−クロロブタン、1−クロロ−2−メチルプロパンおよび3−(クロロメチル)ヘプタンから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。
- 前記ハロゲン含有炭化水素化合物は、前記炭化水素化合物溶媒中、3〜20,000重量ppm含まれることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。
- 前記4価のチタンハロゲン化合物(b)が四塩化チタンであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。
- 前記電子供与性化合物(c)が、カルボン酸エステルまたはエーテル化合物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。
- 前記マグネシウム化合物(a)が、ジアルコキシマグネシウムであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。
- 前記炭化水素化合物溶媒(d)が、脂肪族炭化水素化合物と芳香族炭化水素化合物の混合物であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。
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