JP2013014488A - スクライブ装置及びそれを用いるスクライブ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】単板及び貼り合わせのマザー基板に対して、二方向のスクライブが可能でかつフットプリントが低減されたスクライブ装置を提供する。
【解決手段】スクライブヘッドに支持されたスクライブホイールを対象物に当接させた状態を保ってスクライブヘッドを水平方向に移動させることによりスクライブホイールにてスクライブを行うスクライブ機構を備えるスクライブ装置において、スクライブ機構がスクライブを行う位置を、第1の位置と第2の位置との間で切替可能とし、第1の位置におけるスクライブ方向と前記第2の位置とにおけるスクライブ方向とが異なるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、スクライブホイールにて脆性材料基板をスクライブするスクライブ装置及びそれを用いるスクライブ方法に関し、特にその構成配置に関する。
マザー基板として単板の脆性材料基板に、直線状又は曲線状の多数のスクライブ線を形成させた後、ブレイクする分断処理にて小寸法の単板の単位基板を多数分割して取出す加工装置として、スクライブ装置が既に公知である(例えば、特許文献1を参照)。一方、マザー基板として、2種類の単板を貼り合わせたセル基板をスクライブして液晶パネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELディスプレイパネル等のフラットディスプレイパネルをはじめとする平面表示パネル用の単位基板を得るために、マザー基板を分断して加工処理する分断装置がすでに公知である(例えば、特許文献2参照)。
特許文献1に開示されているスクライブ装置では、一方向へのスクライブ加工後、マザー基板が載置吸着保持されたテーブルを回転させた後、同一方向へのスクライブ加工を実行することで、対マザー基板に対しては、互いに交差する多数のスクライブ線を形成している。一方、貼り合わせのマザー基板に対する従来の加工方法を説明する。特許文献2に開示された分断システムは、マザー基板から矩形状の脆性材料基板を切り出すために、独立した2つのスクライブ装置(分断装置)を備えている。スクライブ装置は、先端部にスクライブホイール(カッターホイール)が回転自在に設けられたスクライブヘッドを備えており、マザー基板にスクライブホイールを当接させた状態でスクライブヘッドを移動させることにより、基板を分断する装置である。これら2つのスクライブ装置は、回転テーブルを介して配置されており、一方のスクライブ装置で一方向について分断されたマザー基板は、回転テーブルで90°回転されたうえで、他方のスクライブ装置でもう一方向について分断される。
特開平1−24036号公報 国際公開第2002/057192号
特許文献1に開示された分断システムは、スクライブ装置を独立に2つ備えるため、フットプリントが大きいという問題がある。
また、フットプリント低減のために、特許文献2の分断システムが備えるような一方向のスクライブのみが可能なスクライブ装置にて2方向のスクライブを行おうとすると、いったん一方向の分断を行ったマザー基板を回転させたうえで再び当該スクライブ装置に供給することになるため、回転および搬送が複雑化するという問題がある。また、それら回転および搬送のためのスペースを確保する必要があるため、フットプリント低減の効果は必ずしも充分には得られない。
また、製品種類によって一方向のみのスクライブを行う場合と二方向のスクライブとを行う場合とがある場合、それぞれのためにスクライブ装置を併存させるとすると、やはりフットプリントが大きくなってしまうという問題もある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、二方向のスクライブが可能でかつフットプリントが低減されたスクライブ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、スクライブヘッドに支持されたスクライブホイールを対象物に当接させた状態を保って前記スクライブヘッドを水平方向に移動させることにより前記スクライブホイールにてスクライブを行うスクライブ機構を備え、前記スクライブ機構がスクライブを行う位置が、第1の位置と第2の位置との間で切替可能とされてなり、前記第1の位置におけるスクライブ方向と前記第2の位置とにおけるスクライブ方向とが異なる、ことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のスクライブ装置であって、前記第1の位置におけるスクライブ方向と前記第2の位置におけるスクライブ方向とが直交するように、前記第1の位置と前記第2の位置とが定められてなる、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載のスクライブ装置であって、前記スクライブ機構が、前記スクライブヘッドが水平方向に移動可能に設けられるガイドビームと、前記ガイドビームを支持する第1支持部と2つの第2支持部と、を備え、前記第1支持部は、前記ガイドビームが前記第1支持部を回動軸として水平面内で回動自在となるように設けられてなり、前記2つの第2支持部は、それぞれ、前記スクライブ機構が前記第1の位置と前記第2の位置とにおいてスクライブを行う際に前記ガイドビームを支持するように設けられてなる、ことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載のスクライブ装置であって、スクライブの対象物が搬入される搬入部と、前記スクライブ機構によってスクライブを行うスクライブ処理部と、スクライブされた前記対象物が搬出される搬出部とが、一方向に連接配置されてなる、ことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4に記載のスクライブ装置であって、前記スクライブ処理部が、前記搬入部と隣り合う第1領域と、前記搬入部と前記スクライブ処理部と前記搬出部との連接方向に対して直交する方向にて前記第1領域と隣り合う第2領域と、を備え、前記スクライブ機構は、前記搬入部と前記スクライブ処理部との間を前記第1の位置とし、前記第1領域と前記第2領域との間を前記第2の位置として、それぞれの位置におけるスクライブを行う、ことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項3に記載のスクライブ装置であって、スクライブの対象物が搬入される搬入部と、前記スクライブ機構によってスクライブを行うスクライブ処理部と、スクライブされた前記対象物が搬出される搬出部とが、L字状に連接配置されてなる、ことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6に記載のスクライブ装置であって、前記スクライブ機構は、前記搬入部と前記スクライブ処理部との間を前記第1の位置とし、前記スクライブ処理部と前記搬出部との間を前記第2の位置として、それぞれの位置におけるスクライブを行う、ことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のスクライブ装置であって、一のスクライブ対象物に対して第1の位置におけるスクライブと第2の位置におけるスクライブとを連続して行う、ことを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のスクライブ装置を用いたスクライブ方法であって、一のスクライブ対象物に対して、第1のスクライブ方向へのスクライブを前記第1の位置で行い、第2のスクライブ方向へのスクライブを前記第2の位置で行う、ことを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9に記載のスクライブ方法であって、前記第1の位置における前記第1のスクライブ方向へのスクライブと、前記第2の位置における前記第2のスクライブ方向へのスクライブとを、前記スクライブ対象物を同一姿勢に保って行う、ことを特徴とする。
請求項1ないし請求項10の発明によれば、一のスクライブ機構がスクライブする位置を切り替えることで、異なる方向へのスクライブを行うことが出来る。
特に、請求項3ないし請求項7の発明によれば、ガイドビームの配置を切り替えることでスクライブ方向が切り替わるので、スクライブ方向を切り替えるにあたってスクライブの対象物を回転させる必要がなくなる。よって、回転のためのスペースや機構が不要となる。これにより、スクライブ装置のフットプリントの低減が実現される。
特に、請求項8の発明によれば、対象物が搬入された後、搬出されるまでの間に、第1の位置におけるスクライブと第2の位置におけるスクライブとを、連続して行うことができる。これにより、スクライブ装置のフットプリントの低減が実現される。
本発明の第1の実施の形態に係るスクライブ装置100の構成を示す斜視図である。 スクライブ機構40のより具体的な構成を示す図である。 マザー基板Mが搬入部10へと搬入された様子を示す図である。 マザー基板Mが第1テーブル13に吸着固定された状態を示す図である。 マザー基板Mが第2テーブル22の位置にまで搬送された状態を示す図である。 スクライブ機構40が第2の位置に配置された状態を示す図である。 マザー基板Mが第2テーブル22に支持された状態を示す図である。 第2台座21が停止位置にまで移動した状態を示す図である。 第2台座21が、第1領域20Aにまで戻された状態を示す図である。 第2搬送手段23のローラ群23bが下方からマザー基板Mを支持する状態を示す図である。 マザー基板Mが搬出部30に搬送された状態を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るスクライブ装置200の構成を示す斜視図である。 マザー基板Mが第1テーブル123に吸着固定された状態を示す図である。 マザー基板Mが第2台座121の位置にまで搬送された状態を示す図である。 マザー基板Mがローラ群122cに支持された状態を示す図である。 スクライブ機構140A、140Bが第2の位置に配置された状態を示す図である。 マザー基板Mが第2テーブル123に吸着固定された状態を示す図である。 マザー基板Mが、搬出部130に搬送された状態を示している。
<第1の実施の形態>
<装置構成>
図1は、単板のマザー基板の分断加工に用いられる、本発明の第1の実施の形態に係るスクライブ装置100の構成を示す斜視図である。スクライブ装置100は、概略、搬入部10と、スクライブ処理部20と、搬出部30とがこの順に水平かつ一方向に連接した構成を有する。なお、図1においては、後述するスクライブ機構40が第1の位置にある時のスクライブ方向をX軸方向とし、搬入部10、スクライブ処理部20、および搬出部30の連接方向をY軸方向とする右手系のXYZ座標を付している。スクライブ装置100は、全体としてはY軸方向に延在する配置とされているが、スクライブ処理部20のみ、−X方向に突出する部分を有してなる。
搬入部10は、スクライブ装置100においてスクライブの対象となるマザー基板が外部より搬入される部位である。搬入部10においては、ともにY軸方向に延在する2つのフレーム1、2の間に第1台座11が固設されている。そして、第1台座11の上に、第1搬送手段12と第1テーブル13とがY軸正方向に向けてこの順に連接配置されている。
第1搬送手段12は、複数のローラ12aをY軸方向に沿って配列させたローラ群12bを、Y軸方向に平行に、かつ互いに離間させる態様にて、複数個設けたものである。それぞれのローラ12aは、所定の回転駆動手段にてYZ平面内で回転自在とされてなるとともに、少なくとも上端部分が露出してなる態様にて設けられてなる。
第1テーブル13は、Y軸方向において一方端部が第1搬送手段12に連接するとともに他方端部がスクライブ処理部20との境界近傍に位置するように設けられてなる。第1テーブル13には、多数の吸引孔13aが設けられている。吸引孔13aは、所定の吸引経路にて、スクライブ装置100外部に備わるポンプなどの所定の吸引手段に接続されている。第1テーブル13の上に基板が載置された状態で、吸引手段にて吸引孔13aに負圧を与えることにより、基板が第1テーブル13に吸着固定される。
搬入部10においては、概略、外部から搬入された基板が第1搬送手段12にて搬送されて第1テーブル13にて吸着固定される。その後、基板両端に形成されているアライメントマークが、図示を省略するCCDカメラと画像処理ユニットにより読み取られ、位置決め後の基板の載置位置のデータが検出される。位置データは、スクライブ時にスクライブ動作パラメータの一部として用いられる。
スクライブ処理部20は、搬入部10に搬入された単板のマザー基板に対してスクライブを行う部位である。スクライブ処理部20においては、+X側の端部ではフレーム1が搬入部10からそのままY軸方向に延在しているが、−X側では、フレーム3が平面視矩形状に突出している。これにより、スクライブ処理部20は、搬入部10に連接する第1領域20Aと、第1領域20Aに連接しかつ−X方向に突出した第2領域20Bとを備える。
さらに、スクライブ処理部20には、1対のスライドレール4にて案内自在とされる態様にて、第2台座21が設けられている。スライドレール4は、第1領域20Aから第2領域20Bにわたって−X軸方向に延在する態様にて配置されてなる。第2台座21は、所定の台座駆動機構の作用のもとでスライドレール4に案内されることで、矢印AR1に示すように第1領域20Aと第2領域20Bとの間を移動できるようになっている。なお、スライドレール4の一部はフレーム3を兼ねている。
また、スクライブ処理部20は、スクライブ機構40を備える。図2は、スクライブ機構40のより具体的な構成を示す図である。
図1においては概略的にのみ示しているが、図2に示すように、スクライブ機構40は、1対の脚部41、42の上に水平に架設されたガイドビーム43に、摺動部44を設けた構成を有する。摺動部44は、図1においては図示を省略する駆動機構45aにて、矢印AR3に示すようにガイドビーム43に沿って摺動自在とされてなる。摺動部44には、スクライブヘッド45が矢印AR4に示すようにZ軸方向に昇降自在に設けられてなる。スクライブヘッド45の先端部(−Z側下端部)には、外周部分がスクライブ用刃先となった円板状のスクライブホイール(カッターホイールとも称する)46が回転自在に保持されている。
スクライブ機構40においては、スクライブ対象たる基板が固定された状態で、スクライブホイール46の下端を基板の上面に当接させた状態を保って摺動部44を水平方向に移動させると、スクライブホイール46が回転しつつ基板上を移動するのに伴って、基板がスクライブホイール46外周の刃先稜線部にて直線状にスクライブされる。あらかじめ直線状に設定されたスクライブラインに沿って基板をスクライブすることで、該スクライブラインの設定位置にスクライブ線(微小クラック)が形成される。スクライブされた基板は、後工程において、このスクライブ線に沿って分断される。あるいは、基板の種類や厚み、また用いる刃先の種類やスクライブ条件によっては、スクライブのみを行えば、スクライブされた箇所から垂直にクラックが進展することにより、スクライブ後にブレイクしなくとも基板が分断される場合もある。こうした場合は、分断の代わりに分離とも呼ばれる。
ただし、スクライブ機構40は、その一方の脚部41が搬入部10に隣り合うスライドレール4に軸支されてなるとともに、脚部42は、ガイドビーム43に対して着脱自在とされてなる。これにより、ガイドビーム43は、脚部41を回動軸として、摺動部44および駆動機構45aともども矢印AR2にて示すように水平面内で回動可能とされてなる。また脚部42は、脚部41が設けられているのと同じ、搬入部10に隣り合うスライドレール4の上と、搬出部30に隣り合うスライドレール4の上との2箇所に設けられている。前者を第1固定脚部42aとも称し、後者を第2固定脚部42bとも称する。
係る構成を有することで、スクライブ機構40は、ガイドビーム43を第1固定脚部42aに固定した場合にはX軸方向に延在するように配置され、ガイドビーム43を第2固定脚部42bに固定した場合にはY軸方向に延在するように配置される。なお、前者の場合を、スクライブ機構40が第1の位置にあると称し、後者の場合を、スクライブ機構40が第2の位置にあると称する。すなわち、本実施の形態においては、スクライブ機構40を、第1の位置と第2の位置との2通りにて配置できるようになっている。これにより、スクライブ機構40は、第1の位置においてX軸方向のスクライブを行うことができ、第2の位置においてY軸方向のスクライブを行えるようになっている。すなわち、本実施の形態に係るスクライブ装置100は、一のスクライブ機構がスクライブする位置を切り替えることで、異なる方向へのスクライブを行うことが出来るように構成されてなる。
また、第2台座21は、その上に第2テーブル22を備える。第2テーブル22には、第2搬送手段23が埋設されてなる。第2搬送手段23は、第1搬送手段12と類似する構成を有する。すなわち、第2搬送手段23は、複数のローラ23aをY軸方向に沿って配列させたローラ群23bを、Y軸方向に平行に、かつ互いに離間させる態様にて、複数個設けたものである。それぞれのローラ23aは、所定の回転駆動手段にてYZ平面内で回転自在であるとともに少なくとも上端部分が露出してなる態様にて設けられてなる。
ただし、第2搬送手段23は、それぞれのローラ群23bをZ軸方向に昇降可能とされてなる。これにより、第2搬送手段23は、ローラ23aを第2テーブル22の上面から突出させた状態と、ローラ23aをテーブル22の内部に格納した状態とを選択的に取り得るようになっている。
さらには、図示は省略するが、第2テーブル22には、第1テーブル13と同様に多数の吸引孔が設けられており、吸引手段に接続されている。第2テーブル22の上に基板が載置された状態で、吸引手段にて吸引孔に負圧を与えることにより、基板が第2テーブル22に吸着固定される。
以上のような構成を有することで、第2テーブル22は、第2搬送手段23のローラ23aを第2テーブル22の上面から突出させることで基板をY軸方向へと搬送する態様と、基板を吸着固定する態様とを切り替えて使用することができるものとなっている。前者を、ローラ搬送状態と称し、後者を吸着固定状態と称する。
概略的にいえば、スクライブ処理部20においては、スクライブ機構40が第1の位置にあるときには第2台座21が第1領域20Aにあって第2テーブル22はローラ搬送状態とされ、スクライブ機構40が第2の位置にあるときには、第2テーブル22は吸着固定状態とされて第2台座21は第1領域20Aと第2領域20Bとの間を移動する。そして、詳細は後述するが、スクライブ装置100においては、これら第2台座21の配置および第2テーブル22の状態と、スクライブ機構40の配置とを好適に組み合わせることで、一の基板に対して、X軸方向についてのスクライブとY軸方向についてのスクライブとを、一の処理プロセスにて行うことができるようになっている。
搬出部30は、スクライブ装置100においてスクライブされた基板が外部へと搬出される部位である。搬出部30においては、ともにY軸方向に延在する2つのフレーム1、5の間に第3台座31が固設されている。そして、第3台座31の上に、第3搬送手段32が配置されている。
第3搬送手段32は、第1搬送手段12と類似する構成を有する。すなわち、第3搬送手段32は、複数のローラ32aをY軸方向に沿って配列させたローラ群32bを、Y軸方向に平行に、かつ互いに離間させる態様にて、複数個設けたものである。それぞれのローラ32aは、所定の回転駆動手段にてYZ平面内で回転自在であるとともに少なくとも上端部分が露出してなる態様にて設けられてなる。
ガイドビーム43の円滑な移動を実現させると共に必要な機械的精度及び耐久性を確保するために、その移動に関与する機構部の重量と機械的強度を的確に選定した上で機構設計に反映させておく必要がある。更に、ガイドビーム43の移動の前後において、スクライブ処理部20において必要なスクライブ加工精度が得られる様に、駆動系と制御系との最適設計に配慮する事が望ましい。
<スクライブ処理の流れ>
次に、上述のような構成を有するスクライブ装置100を用いた単板のスクライブ処理の流れについて説明する。以下においては、一のマザー基板に対して2方向のスクライブを行う場合を対象に説明する。図3ないし図11は、係るスクライブ処理の途中におけるスクライブ装置100の様子を段階的に示す図である。
初期状態では、図3に示すように、スクライブ機構40は第1の位置に配置されている。また、第2台座21は第1領域20Aに配置されており、第2テーブル22はローラ搬送状態となっている。
この状態において、マザー基板Mは、図3に示すように搬入部10へと搬入される。マザー基板Mは、第1搬送手段12にて、スクライブ機構40に備わるスクライブホイール46の直下の位置にマザー基板Mの最初のスクライブラインの位置が合致するところまで搬送されて、第1テーブル13に吸着固定される。図4は、マザー基板Mが第1テーブル13に吸着固定された状態を示している。このとき、マザー基板Mの+Y側端部(先端部)は、第2搬送手段23の位置まで達している場合もある。
搬入部10へのマザー基板Mの搬入態様は、特に限定されるものではなく、公知の搬入手段を適用可能である。例えば、マザー基板Mの−Y側端部(後端部)を、図示しないクランプ手段などにて保持しつつ行うなどの態様が好適である。係る場合、ローラ群12bと干渉しない位置にクランプ手段が設けられるとともに第1搬送手段12の動作とクランプ手段の動作とを同期させることで、マザー基板Mが第1テーブル13に吸着固定されるまでの間、あるいはさらに、マザー基板Mに対する第1の位置でのスクライブが全て完了するまでの間、マザー基板Mの後端部をクランプ手段で保持したままとしていてもよい。
図4に示す配置にて第1テーブル13に固定されたマザー基板Mは、スクライブ機構40によりX軸方向にスクライブされる。スクライブされたマザー基板Mは、第1テーブル13における吸着固定が解除されて、第2搬送手段23によって第2テーブル22の上まで搬送される。図5は、X軸方向にスクライブ線G1が形成されたマザー基板Mが第2テーブル22の位置にまで搬送された状態を示している。この状態においては、マザー基板Mは、第2テーブル22自体ではなく第2搬送手段23によって支持されている。
なお、図5においては、図示の簡単のため、X軸方向のスクライブが1箇所のみ行われた場合を例示している。複数個所のスクライブが行われる場合は、スクライブラインのピッチに相当する距離のマザー基板Mの+Y軸方向への送り出しと、スクライブ機構40によるX軸方向のスクライブとが必要回数繰り返された上で、マザー基板Mは第2テーブル22の上へと搬送される。
X軸方向についてスクライブされたマザー基板Mが第2テーブル22の上まで搬送されると、次に、第1固定脚部42aに対するスクライブ機構40のガイドビーム43の固定が解除され、図6に示すように、ガイドビーム43は、第2固定脚部42bに固定される。すなわち、スクライブ機構40は第2の位置に配置される。
このようにスクライブ機構40が第2の位置に配置されると、続いて、第2テーブル22においてはマザー基板Mを支持している第2搬送手段23のそれぞれのローラ群23bが−Z方向へと下降し、第2テーブル22の内部へと格納される。これにより、図7に示すように、マザー基板Mは第2テーブル22に直接に支持された状態となる。この時点で、第2テーブル22は吸着固定状態となる。すなわち、マザー基板Mは第2テーブル22に吸着固定される。なお、図7においては、第2搬送手段23の図示を省略している。
なお、スクライブ機構40の配置位置の変更と、マザー基板Mの第2テーブル22への吸着固定の順序は、入れ替わってもよいし、両者が同時に行われる態様であってもよい。
スクライブ機構40が第2の位置に配置され、かつ、マザー基板Mが第2テーブル22に吸引固定されると、図7に矢印AR5にて示すように、第2台座21がスライドレール4に案内されて第1領域20Aから−X方向へと移動する。第2台座21は、スクライブ機構40に備わるスクライブホイール46の直下の位置にマザー基板Mに設定されたY方向についてのスクライブラインの位置が合致するところまで移動する。図8は、第2台座21が係る位置にまで移動した状態を示している。
係る位置にて第2台座21が停止すると、続いて、図8に矢印AR6にて示すように、スクライブ機構40によりマザー基板MがY軸方向にスクライブされる。なお、スクライブを行うにあたっては、スクライブヘッド45を昇降させることによって、スクライブホイール46の高さ位置が適宜に調整されてよい。
Y軸方向についてのスクライブが終了すると、第2台座21は、第1領域20Aまで戻される。図9は、マザー基板MにY軸方向についてのスクライブ線G2が形成された後、第2台座21が、矢印AR7に示すように移動して、第1領域20Aにまで戻された状態を示している。なお、図9においては、図示の簡単のため、Y軸方向のスクライブが1箇所のみ行われた場合を例示している。複数個所のスクライブが行われる場合は、スクライブラインのピッチに相当する距離の第2台座21の+X軸方向への移動と、スクライブ機構40によるY軸方向のスクライブとが必要回数繰り返された上で、第2台座21は、第1領域20Aまで戻される。
第2台座21が第1領域20Aに戻ると、第2テーブル22における吸着固定状態が解除される。さらに、第2テーブル22の内部へと格納されていた第2搬送手段23のそれぞれのローラ群23bが+Z方向へと上昇してきて、図10に示すように、再び下方からマザー基板Mを支持する。
この状態で、第2搬送手段23が再び動作し、マザー基板Mは、ローラ23aの回転によって、搬出部30の第3搬送手段32の上へと搬送される。図11は、マザー基板Mが搬出部30に搬送された状態を示している。第3搬送手段32においても同様にローラ32aが回転することによって、マザー基板Mはスクライブ装置100の外部へと搬出される。
以上、説明したように、本実施の形態によれば、スクライブ装置100が第1の位置と第2の位置との2通りにて配置できるスクライブ機構40を備えることにより、マザー基板Mが搬入された後、搬出されるまでの間に、X軸方向へのスクライブとY軸方向へのスクライブとを、連続して行うことができる。しかも、スクライブ方向を切り替えるにあたってマザー基板を回転させることがないので、回転のためのスペースや機構が不要となるので、フットプリントが低減されたスクライブ装置が実現される。
<第2の実施の形態>
<装置構成>
図12は、貼り合わせのマザー基板の分断加工に用いられる。本発明の第2の実施の形態に係るスクライブ装置200の構成を示す斜視図である。スクライブ装置200は、概略、搬入部110と、スクライブ処理部120とが、搬出部130とがこの順に水平に連接した構成を有する。ただし、前2者の連接方向と、後2者の連接方向とは互いに直交する。これにより、スクライブ装置100は、全体としてはL字型の配置を有してなる。なお、図12においては、後述するスクライブ機構140Aが第1の位置にある時のスクライブ方向をX軸方向とし、搬入部110およびスクライブ処理部120の連接方向をY軸方向とする右手系のXYZ座標を付している。
搬入部110は、スクライブ装置200においてスクライブの対象となる基板が外部より搬入される部位である。搬入部110は、第1の実施の形態に係るスクライブ装置100に備わる搬入部10と同一の構成を有する。すなわち、搬入部110においては、ともにY軸方向に延在する2つのフレーム101、102の間に第1台座111が固設されている。そして、第1台座111の上に、第1搬送手段112と第1テーブル113とがY軸正方向に向けてこの順に連接配置されている。
第1搬送手段112は、複数のローラ112aをY軸方向に沿って配列させたローラ群112bを、Y軸方向に平行に、かつ互いに離間させる態様にて、複数個設けたものである。それぞれのローラ112aは、所定の回転駆動手段にてYZ平面内で回転自在とされてなるとともに、少なくとも上端部分が露出してなる態様にて設けられている。
第1テーブル113は、Y軸方向において一方端部が第1搬送手段112に連接するとともに他方端部がスクライブ処理部120との境界近傍に位置するように設けられてなる。第1テーブル113には、多数の吸引孔113aが設けられている。吸引孔113aは、所定の吸引経路にて、スクライブ装置200外部に備わるポンプなどの所定の吸引手段に接続されている。第1テーブル113の上に基板が載置された状態で、吸引手段にて吸引孔113aに負圧を与えることにより、基板が第1テーブル113に吸着固定される。
搬入部110においては、概略、外部から搬入された基板が第1搬送手段112にて搬送されて第1テーブル113にて吸着固定される。その後、基板両端に形成されているアライメントマークが、図示を省略するCCDカメラと画像処理ユニットにより読み取られ、位置決め後の基板の載置位置のデータが検出される。位置データは、スクライブ時にスクライブ動作パラメータの一部として用いられる。
スクライブ処理部120は、搬入部110に搬入された基板に対してスクライブを行う部位である。スクライブ処理部120においては、ともに4つのフレーム101、102、103、104の間に第2台座121が固設されている。なお、フレーム103はその+X側端部でフレーム101の+Y側端部と直交している。フレーム104はフレーム102と直交し、かつ、その+X側端部がフレーム101に接続されている。また、フレーム102の+Y側端部はフレーム103に接続されている。
第2台座121の上には、第2搬送手段122と第2テーブル123とがX軸負方向に向けてこの順に連接配置されている。
第2搬送手段122は、複数のローラ122aをY軸方向に沿って配列させたローラ群122bを、Y軸方向に平行に、かつ互いに離間させる態様にて、複数個設けるとともに、同じく複数のローラ122aをX軸方向に沿って配列させたローラ群122cを、X軸方向に平行に、かつ互いに離間させる態様にて、複数個設けることによって構成されてなる。より具体的には、ローラ群122cの間に、ローラ群122bを構成するローラ122aが配置された構成を有する。ローラ群122bを構成するローラ122aは、所定の回転駆動手段にてYZ平面内で回転自在とされてなり、ローラ群122cを構成するローラ122aは、所定の回転駆動手段にてZX平面内で回転自在とされてなる。また、全てのローラ122aは、少なくとも上端部分が露出してなる態様にて設けられてなる。
さらに、ローラ群122bとローラ群122cとはそれぞれ、独立してZ軸方向に昇降可能とされてなる。これにより、第2搬送手段122は、ローラ群122bを第2台座121の上面から突出させてローラ群122cを第2台座121の内部に格納した状態と、ローラ群122cを第2台座121の上面から突出させてローラ群122bを第2台座121の内部に格納した状態とを、選択的に取り得るようになっている。
第2テーブル123は、X軸方向において一方端部が第2搬送手段122に連接するとともに他方端部が搬出部130との境界近傍に位置するように設けられてなる。第2テーブル123には、第1テーブル113と同様に、多数の吸引孔123aが設けられている。吸引孔123aは、所定の吸引経路にて、スクライブ装置100外部に備わるポンプなどの所定の吸引手段に接続されている。第2テーブル123の上に基板が載置された状態で、吸引手段にて吸引孔123aに負圧を与えることにより、基板が第2テーブル123に吸着固定される。
また、スクライブ処理部120は、2つのスクライブ機構140A、140Bを備える。図12においては概略的にのみ示しているが、スクライブ機構140A、140Bはいずれも、第1の実施の形態に係るスクライブ装置100が備えるスクライブ機構40と同じ構成を有する(図2参照)。ただし、スクライブ機構140Aはフレーム104の上側に設けられているのに対して、スクライブ機構140Bはフレーム104の下側に設けられている。係る構成を有することで、スクライブ装置200においては、スクライブ機構140Aに備わるスクライブヘッド145Aの先端部(−Z側下端部)に設けられたスクライブホイール146Aとスクライブ機構140Bに備わるスクライブヘッド145Bの先端部(+Z側上端部)に設けられたスクライブホイール146Bとによって、上下から一の基板を同時にスクライブすることが可能となっている。
また、それぞれのスクライブ機構140A、140Bは、その一方の脚部141A、141Bが搬入部110に隣り合うフレーム104に軸支されてなるとともに、脚部142A、142Bは、ガイドビーム143A、143Bに対して着脱自在とされてなる。これにより、ガイドビーム143A、143Bは、脚部141を回動軸として、図示を省略する摺動部および駆動機構ともども矢印AR8、AR9にて示すように水平面内で回動可能とされてなる。また脚部142A、142Bは、脚部141が設けられているのと同じ、搬入部110に隣り合うフレーム104の上または下と、搬出部130に隣り合うフレーム102の上または下との2箇所に設けられている。前者を第1固定脚部142Aa、142Baとも称し、後者を第2固定脚部142Ab、142Bbとも称する。
係る構成を有することで、スクライブ機構140A、140Bは、ガイドビーム143A、143Bを第1固定脚部142Aa、142Abに固定した場合にはX軸方向に延在するように配置され、ガイドビーム143A、143Bを第2固定脚部142Ab、142Bbに固定した場合にはY軸方向に延在するように配置される。なお、前者の場合を、スクライブ機構140A、140Bが第1の位置にあると称し、後者の場合を、スクライブ機構140A、140Bが第2の位置にあると称する。すなわち、本実施の形態においては、スクライブ機構140A、140Bを、第1の位置と第2の位置との2通りにて配置できるようになっている。これにより、スクライブ機構140は、第1の位置においてX軸方向のスクライブを行うことができ、第2の位置においてY軸方向のスクライブを行えるようになっている。
なお、スクライブ機構140Bに備わるスクライブホイール146Bでのスクライブは、搬入部110とスクライブ処理部120またはスクライブ処理部120と搬出部130との間の間隙部にスクライブヘッド145Bがアクセスし、その直上に位置する基板にスクライブホイール146Bを当接させることで実現される。
搬出部130は、スクライブ装置200においてスクライブされた基板が外部へと搬出される部位である。搬出部130は、スクライブ処理部120との連接方向が異なるほかは、第1の実施の形態に係るスクライブ装置100に備わる搬出部30と同一の構成を有する。搬出部130においては、ともにX軸方向に延在する2つのフレーム103、104の間に第3台座131が固設されている。そして、第3台座131の上に、第3搬送手段132が配置されている。
第3搬送手段132は、第1搬送手段112と類似する構成を有する。すなわち、第3搬送手段132は、複数のローラ132aをX軸方向に沿って配列させたローラ群132bを、X軸方向に平行に、かつ互いに離間させる態様にて、複数個設けたものである。それぞれのローラ132aは、所定の回転駆動手段にてZX平面内で回転自在であるとともに少なくとも上端部分が露出してなる態様にて設けられてなる。
ガイドビーム143a及び143bの円滑な移動を実現させると共に必要な機械的精度及び耐久性を確保するために、その移動に関与する機構部の重量と機械的強度を的確に選定した上で機構設計に反映させておく必要がある。更に、ガイドビーム143a及び143bの移動の前後において、スクライブ処理部120において必要なスクライブ加工精度が得られる様に、駆動系と制御系との最適設計に配慮する事が望ましい。
<スクライブ処理の流れ>
次に、上述のような構成を有するスクライブ装置200を用いた、貼り合わせのマザー基板に対するスクライブ処理の流れについて説明する。以下においては、一のマザー基板に対して2方向のスクライブを行う場合を対象に説明する。図13ないし図18は、係るスクライブ処理の途中におけるスクライブ装置200の様子を段階的に示す図である。
初期状態では、図13に示すように、スクライブ機構140は第1の位置に配置されている。また、第2台座121においてはローラ群122bのみが突出し、ローラ群122cは格納された状態となっている。
マザー基板Mが外部から搬入部110へと搬入されて、最初のスクライブを行う位置に搬送されるまでの態様は、第1の実施の形態と同様である。図13は、搬送されたマザー基板Mが第1テーブル113に吸着固定された状態を示している。このとき、マザー基板Mの+Y側端部(先端部)は、第2搬送手段122の位置まで達している。
図13に示す配置にて第1テーブル113に固定されたマザー基板Mは、スクライブ機構140A、140Bにより上下からX軸方向にスクライブされる。スクライブされたマザー基板Mは、第1テーブル113における吸着固定が解除されて、第2搬送手段122によって第2台座121の上まで搬送される。図14は、X軸方向にスクライブ線G11、G12が形成されたマザー基板Mが第2台座121の位置にまで搬送された状態を示している。この状態においては、マザー基板Mは、ローラ群122bによって支持されている。
なお、図14においては、図示の簡単のため、X軸方向のスクライブが1箇所のみ行われた場合を例示している。複数個所のスクライブが行われる場合は、スクライブラインのピッチに相当する距離のマザー基板Mの+Y軸方向への送り出しと、スクライブ機構140A、140BによるX軸方向のスクライブとが必要回数繰り返された上で、マザー基板Mは第2台座121の上へと搬送される。
続いて、第2台座121においては内部に格納されているローラ群122cが+Z方向へと上昇し、マザー基板Mを支持する。かわって、それまでマザー基板Mを支持していたローラ群122bが−Z方向へと下降し、第2台座121の内部へと格納される。これにより、図15に示すように、マザー基板Mはローラ群122cに支持された状態となる。
次に、第1固定脚部142Aa、142Baに対するスクライブ機構140のガイドビーム143A、143Bの固定が解除され、図16に示すように、ガイドビーム143A、143Bは、第2固定脚部142Ab、142Bbに固定される。すなわち、スクライブ機構140A、140Bは第2の位置に配置される。
このようにスクライブ機構140A、140Bが第2の位置に配置されると、マザー基板Mはローラ群122cによって−X方向に搬送される。マザー基板Mは、スクライブ機構140Aに備わるスクライブホイール146Aの直下の位置にマザー基板Mに設定されたY方向についてのスクライブラインの位置が合致するところまで搬送されて、第2テーブル123に吸着固定される。図17は、マザー基板Mが第2テーブル123に吸着固定された状態を示している。このとき、マザー基板Mの−X側端部(先端部)は、第3搬送手段132の位置まで達している。
図17に示す配置にて第2テーブル123に固定されたマザー基板Mは、スクライブ機構140A、140Bにより上下からY軸方向にスクライブされる。
Y軸方向についてのスクライブが終了すると、第2テーブル123における吸着固定状態が解除される。この状態で、ローラ群122cのローラ122aが再び動作し、マザー基板Mは、ローラ122aの回転によって、搬出部130の第3搬送手段132の上へと搬送される。図18は、スクライブ機構140A、140BによってY軸方向についてのスクライブ線G21、G22が形成されたマザー基板Mが、搬出部130に搬送された状態を示している。第3搬送手段132においても同様にローラ132aが回転することによって、マザー基板Mはスクライブ装置100の外部へと搬出される。
以上、説明したように、本実施の形態においても、スクライブ装置200が第1の位置と第2の位置との2通りにて配置できるスクライブ機構140を備えることにより、マザー基板Mが搬入された後、搬出されるまでの間に、X軸方向へのスクライブとY軸方向へのスクライブとを、連続して行うことができる。しかも、スクライブ方向を切り替えるにあたってマザー基板を回転させることがないので、回転のためのスペースや機構が不要となる。加えて、マザー基板が一方向にのみ搬送されるので、第1の実施形態に係るスクライブ装置100よりも搬送経路が短くなっている。これにより、第1の実施の形態よりもさらにフットプリントが低減されたスクライブ装置が実現される。
<変形例>
第1の実施の形態において、第2台座21が第2領域20Bにあるときに、−X側端部から第2台座21上の第2テーブル22に対して基板を搬入出来るようになっていてもよい。係る場合、スクライブ機構40を第2の位置に配置し、第2領域20Bから第1領域20Aへと+X方向に基板を移動させてY軸方向についてのスクライブを行うことが可能となる。
上述の実施の形態に係るスクライブ装置を上下に複数個積層するようにしてもよい。係る場合、フットプリントを増加させることなく生産効率を増大させることができる。
また、このように積層配置した場合は、ニーズに応じてフレキシブルに処理態様を変更することもできる。例えば、上下段で上述したスクライブ処理を並行して行うようにしてもよいし、あるいは、上下段で異なる方向のスクライブ処理を行うようにしてもよい。
第1の実施の形態に係るスクライブ装置100を上下2段に積層した場合であれば、上下段で異なる方向のスクライブ処理を行うには、次のようにすればよい。
まず、下段ではスクライブ機構40を第1の位置に配置し、搬入部10に搬入した基板に対してスクライブ処理部20にてX軸方向についてのスクライブのみを行って搬出部30から搬出する。一方、上段ではスクライブ機構40を第2の位置に配置し、スクライブ処理部20の第2領域20Bに基板を搬入して、第2領域20Bから第1領域20Aへと+X方向に基板を移動させてY軸方向についてのスクライブを行った後、+Y方向へ搬送して搬出部30から搬出する。
第1の実施の形態においては、スクライブ装置100はスクライブ機構を1つのみ備えていたが、第2の実施形態と同様に、2つのスクライブ機構を備えるようにしても良い。また、第2の実施の形態においては、スクライブ装置200がスクライブ機構を2つ備えていたが、第1の実施形態と同様に、1つのスクライブ機構のみを備えるようにしても良い。
1、2、3、5、101、102、103、104 フレーム
4 スライドレール
10、110 搬入部
11、111 第1台座
12、112 第1搬送手段
12a、23a、32a、122a、132a ローラ
12b、23b、32b、122b、122c、132b ローラ群
13、113 第1テーブル
13a、113a、123a 吸引孔
20、120 スクライブ処理部
21、121 第2台座
22、122 第2搬送手段
23、123 第2テーブル
30、130 搬出部
31、131 第3台座
32、132 第3搬送手段
40、140A、140B スクライブ機構
41、42、141A、141B、142A、142B 脚部
43、143A、143B ガイドビーム
44 摺動部
45、145A、145B スクライブヘッド
46、146A、146B スクライブホイール
100、200 スクライブ装置
G1、G2、G11、G12、G21、G22 スクライブ線
M マザー基板

Claims (10)

  1. スクライブヘッドに支持されたスクライブホイールを対象物に当接させた状態を保って前記スクライブヘッドを水平方向に移動させることにより前記スクライブホイールにてスクライブを行うスクライブ機構を備え、
    前記スクライブ機構がスクライブを行う位置が、第1の位置と第2の位置との間で切替可能とされてなり、前記第1の位置におけるスクライブ方向と前記第2の位置とにおけるスクライブ方向とが異なる、
    ことを特徴とするスクライブ装置。
  2. 請求項1に記載のスクライブ装置であって、
    前記第1の位置におけるスクライブ方向と前記第2の位置におけるスクライブ方向とが直交するように、前記第1の位置と前記第2の位置とが定められてなる、
    ことを特徴とするスクライブ装置。
  3. 請求項2に記載のスクライブ装置であって、
    前記スクライブ機構が、
    前記スクライブヘッドが水平方向に移動可能に設けられるガイドビームと、
    前記ガイドビームを支持する第1支持部と2つの第2支持部と、
    を備え、
    前記第1支持部は、前記ガイドビームが前記第1支持部を回動軸として水平面内で回動自在となるように設けられてなり、
    前記2つの第2支持部は、それぞれ、前記スクライブ機構が前記第1の位置と前記第2の位置とにおいてスクライブを行う際に前記ガイドビームを支持するように設けられてなる、
    ことを特徴とするスクライブ装置。
  4. 請求項3に記載のスクライブ装置であって、
    スクライブの対象物が搬入される搬入部と、
    前記スクライブ機構によってスクライブを行うスクライブ処理部と、
    スクライブされた前記対象物が搬出される搬出部と、
    が、一方向に連接配置されてなる、
    ことを特徴とするスクライブ装置。
  5. 請求項4に記載のスクライブ装置であって、
    前記スクライブ処理部が、
    前記搬入部と隣り合う第1領域と、
    前記搬入部と前記スクライブ処理部と前記搬出部との連接方向に対して直交する方向にて前記第1領域と隣り合う第2領域と、
    を備え、
    前記スクライブ機構は、前記搬入部と前記スクライブ処理部との間を前記第1の位置とし、前記第1領域と前記第2領域との間を前記第2の位置として、それぞれの位置におけるスクライブを行う、
    ことを特徴とするスクライブ装置。
  6. 請求項3に記載のスクライブ装置であって、
    スクライブの対象物が搬入される搬入部と、
    前記スクライブ機構によってスクライブを行うスクライブ処理部と、
    スクライブされた前記対象物が搬出される搬出部と、
    が、L字状に連接配置されてなる、
    ことを特徴とするスクライブ装置。
  7. 請求項6に記載のスクライブ装置であって、
    前記スクライブ機構は、前記搬入部と前記スクライブ処理部との間を前記第1の位置とし、前記スクライブ処理部と前記搬出部との間を前記第2の位置として、それぞれの位置におけるスクライブを行う、
    ことを特徴とするスクライブ装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のスクライブ装置であって、
    一のスクライブ対象物に対して第1の位置におけるスクライブと第2の位置におけるスクライブとを連続して行える、
    ことを特徴とするスクライブ装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のスクライブ装置を用いたスクライブ方法であって、
    一のスクライブ対象物に対して、第1のスクライブ方向へのスクライブを前記第1の位置で行い、第2のスクライブ方向へのスクライブを前記第2の位置で行う、
    ことを特徴とするスクライブ方法。
  10. 請求項9に記載のスクライブ方法であって、
    前記第1の位置における前記第1のスクライブ方向へのスクライブと、前記第2の位置における前記第2のスクライブ方向へのスクライブとを、前記スクライブ対象物を同一姿勢に保って行う、
    ことを特徴とするスクライブ方法。
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