JP2013012578A - 描画データ作成プログラム、描画データ作成装置、描画データ作成方法 - Google Patents

描画データ作成プログラム、描画データ作成装置、描画データ作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ドーズ量を対応付けられたショット図形が重なるように配置された処理前描画データを、サイジングをできる描画データ作成プログラム、描画データ作成装置、描画データ作成方法を提供する。
【解決手段】処理後描画データ作成プログラム41は、複数の処理前ショット図形3(3−1〜3−12)により形成され隣合う処理前ショット図形3が重なりを有する処理前描画データ2に基づいて、マスク上に描画形状を描画するための処理後描画データ2fを作成するプログラムであって、サイジング装置30を、処理前描画データ2を記憶する記憶部40と、記憶部40の処理前描画データ2を、処理前ショット図形3毎に補正した処理後ショット図形3e(3e−1〜3e−12)を作成し、各処理後ショット図形3eを再配置して、処理後描画データ2fを作成するサイジング制御部51として機能させる。
【選択図】図5−1

Description

本発明は、描画データをサイジングをする描画データ作成プログラム、描画データ作成装置、描画データ作成方法に関するものである。
従来、マスク上にマスクパターンを電子線で描画する場合に、マスクデータを描画装置で描画可能な重複のない複数の矩形領域に分割して矩形領域毎に描画データを作成する技術があった(例えば特許文献1)。
その一方で、微細なパターンを効率よく描画するため、後述する実施形態のように、複数のショット図形(実施形態では「矩形データ」)が重複するように描画データを作成し、各ショット毎にドーズ量を制御して、マスク上にパターンを描画する手法が提案されている(例えば特許文献2)。この手法では、ショット毎にドーズ量を制御し、ショットの重なりを許容することで、少ないショット数で所望のレジスト形状を描画できるように、描画データを作成する。この手法では、曲線部等の描画データを、従来の描画データよりも、面積が大きく、かつ粗い矩形のショット図形に変換する。そして、電子線の散乱による近接効果によって、所望のレジスト形状が描画されるようになっている。この手法は、近接効果がより顕著に現れる微細なパターンを有する先端品のマスクの描画に適しており、また荷電粒子線にて直接ウエハに描画をする直接描画の分野にも応用できる。
しかし、マスク作成時には、現像、エッチング等によって、パターンがシフト(太ったり、細ったり)すたるめ、描画データを予めサイジングをする必要がある。この複数の矩形データが重複するような描画データに対しては、従来のサイジング方法をそのまま適用すると所望の結果が得られず、適切なサイジングの方法がなかった。
特開2005−79115号公報 国際公開2010/025061号公報
本発明の課題は、ドーズ量を対応付けられたショット図形が重なるように配置された処理前描画データをサイジングできる描画データ作成プログラム、描画データ作成装置、描画データ作成方法を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
・第1の発明は、複数のショット図形により形成され隣合う前記ショット図形が重なりを有する処理前描画データに基づいて、マスク又はウエハ上に描画形状を描画するための処理後描画データを作成する描画データ作成プログラムであって、コンピュータを、前記処理前描画データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段の前記処理前描画データを、前記ショット図形毎に各辺を補正幅だけ移動して補正した処理後ショット図形を作成し、前記各処理後ショット図形を配置して、前記処理後描画データを作成するサイジング制御手段と、して機能させることを特徴とする描画データ作成プログラムである。
・第2の発明は、第1の発明の描画データ作成プログラムにおいて、前記サイジング制御手段を、前記各ショット図形を構成する各辺のうち、隣合うショット図形との重複部に属さずに前記処理前描画データの外周に属する区分を求め、前記各辺の前記補正幅を、前記処理前描画データの前記外周を構成する区分の長さの割合が多い程大きくなるように求めるように機能させること、を特徴とする描画データ作成プログラムである。
・第3の発明は、第1又は第2の発明の描画データ作成プログラムにおいて、前記処理前描画データは、描画形状が隙間を有して配置されたものであり、前記サイジング制御手段を、前記処理前描画データが前記隙間を有しているか否かを判定し、前記隙間を有していると判定したショット図形については、前記隙間を形成する辺の補正を行わないこと、及び前記辺の補正幅を小さくすることの少なくとも1つを行うように機能させること、を特徴とする描画データ作成プログラムである。
・第4の発明は、第1から第3までのいずれかの発明の描画データ作成プログラムにおいて、前記サイジング制御手段を、前記各ショット図形を構成する各辺を、隣合うショット図形との重複部に属する区分と、隣合うショット図形とは重ならず、前記処理前描画データの外周に属する区分とに分け、前記外周に属する区分を一定の幅で移動し、前記重複部に属する区分を移動しないか、又は前記外周に属する区分よりも小さな幅で移動した形状である中間図形を求め、前記中間図形の面積を求め、前記中間図形の面積と同一面積の矩形を求め、前記各矩形の重心位置が、前記各中間図形の重心位置に一致するように、前記各矩形を再配置して前記処理後描画データを作成するように機能させること、を特徴とする描画データ作成プログラムである。
・第5の発明は、第4の発明の描画データ作成プログラムにおいて、前記サイジング制御手段を、前記中間図形を主成分分析して長軸長及び短軸長の比率を求め、前記比率が同一の前記矩形に変換するように機能させること、を特徴とする描画データ作成プログラムである。
・第6の発明は、第4又は第5の発明の描画データ作成プログラムにおいて、前記コンピュータを、前記各ショット図形の周長のうち前記処理前描画データの外周が含まれる度合である周長度合を求める周長度合算出部として機能させ、前記サイジング制御手段を、前記周長度合算出部が算出した周長度合に対応した量だけ、前記各ショット図形を補正するように機能させること、を特徴とする描画データ作成プログラムである。
・第7の発明は、第1の発明の描画データ作成プログラムにおいて、前記サイジング制御手段を、前記各ショット図形を同じ幅だけ補正するように機能させること、を特徴とする描画データ作成プログラムである。
・第8の発明は、複数のショット図形により形成され隣合う前記ショット図形が重なりを有する処理前描画データに基づいて、マスク又はウエハ上に描画形状を描画するための処理後描画データを作成する描画データ作成装置であって、前記処理前描画データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段の前記処理前描画データを、前記ショット図形毎に各辺を補正幅だけ移動して補正した処理後ショット図形を作成し、前記各処理後ショット図形を配置して、前記処理後描画データを作成するサイジング制御手段とを備えること、を特徴とする描画データ作成装置である。
・第9の発明は、複数のショット図形により形成され隣合う前記ショット図形が重なりを有する処理前描画データに基づいて、マスク又はウエハ上に描画形状を描画するための処理後描画データを作成する描画データ作成方法であって、前記処理前描画データを、前記ショット図形毎に各辺を補正幅だけ移動して補正した処理後ショット図形を作成する処理後ショット図形作成ステップと、前記各処理後ショット図形を配置して、前記処理後描画データを作成する処理後ショット図形配置ステップと、を有することを特徴とする描画データ作成方法である。
・第10の発明は、第9の発明の描画データ作成方法において、前記処理後ショット図形作成ステップは、前記各ショット図形を構成する各辺のうち、隣合うショット図形との重複部に属さずに前記処理前描画データの外周に属する区分を求め、前記各辺の前記補正幅を、前記処理前描画データの前記外周を構成する区分の長さの割合が多い程大きくなるように求めること、を特徴とする描画データ作成方法である。
・第11の発明は、第9又は第10の描画データ作成方法において、前記処理前描画データは、描画形状が隙間を有して配置されたものであり、前記処理後ショット図形作成ステップは、前記処理前描画データが前記隙間を有しているか否かを判定し、隙間を有していると判定したショット図形については、前記隙間を形成する辺の補正を行わないこと、及び前記辺の補正幅を小さくすることの少なくとも1つを行うこと、を特徴とする描画データ作成方法である。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、重なりを有するショット図形毎に補正するので、ショット図形が重なりを有する処理前描画データを、重複部を維持してサイジングすることができ、重複部の効果を維持した処理後描画データを得ることができる。また、この処理後描画データは、従来のように、細かく台形、矩形のショット図形に再度分割する処理が必要ないため、簡単かつ短時間でマスク上にパターンを描画できる。
(2)本発明は、ショット図形が重なりを有する処理前描画データのサイジング処理において、ショット図形の各辺の外周を構成する区分の長さの割合に応じて各辺の補正幅を決めるため、処理後描画データを用いて描画した場合、より均一な幅のサイジング処理結果を得ることができる。
(3)本発明は、処理前描画データが隙間を有している場合には、その隙間を形成するショット図形の辺の補正を行わないか、又は辺の補正幅を小さくするので、サイジング処理後の描画データでマスク等に描画した露光パターンに、凹部(くびれ)が形成されることを軽減でき、処理後描画データを用いて描画した場合、より均一な幅のサイジング処理結果を得ることができる。
(4)本発明は、各ショット図形から中間図形を求めるので、サイジングに対するショット図形の重複部分の影響を、中間図形として明確化できる。また、中間図形に基づいて矩形を作成して処理後ショット図形とするので、フォトマスクに電子線描画する場合のサイジングに必要な電子線の照射状況を処理後描画データに反映でき、所望のパターンにより近い形状に描画できる。
また、描画データの外形と各ショット図形の辺の位置関係とから中間図形を求めるので、サイジング補正量と各ショット図形との関係を、前記位置関係に基づいて定量的に決めることができる。
(5)本発明は、中間図形を主成分分析を利用して、長軸長及び短軸長の比率が同一の矩形に変換するので、電子線照射の分布を反映して矩形を作成できる。
(6)本発明は、周長度合に対応した量だけ各ショット図形を補正するので、フォトマスクに描画した場合に、描画形状に影響が大きい処理前ショット図形を積極的に補正できるため、所望の描画形状に近い形状に描画できる処理後描画データを作成できる。
(7)本発明は、各ショット図形を同じ幅だけサイジングをするので、処理が簡単である。
第1実施形態の所望の描画形状1及び処理前描画データ2を示す図である。 第1実施形態の描画データ101−nを示す図、比較例の描画データ101のサイジング方法を説明する図である。 第1実施形態のパターン描画システム10の構成を説明する図である。 第1実施形態のサイジング装置30の処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の処理前描画データ2を処理後描画データ2fに変換する処理工程を説明する図である。 第1実施形態の処理前描画データ2を処理後描画データ2fに変換する処理工程を説明する図である。 第1実施形態の処理後描画データ2f及びその処理後描画データ予測描画形状4fを示す図(図6(a))、比較例の比較例処理後描画データ102f及びその比較例処理後描画データ予測描画形状104fを示す図(図6(b))である。 第2実施形態のパターン描画システム210の構成を説明する図である。 第2実施形態のサイジング装置230の処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の処理前描画データ202及び処理後描画データ202fを比較する図(図9(a))、処理前描画データ予測描画形状204及び処理後描画データ予測描画形状204fを比較する図(図9(b))である。 第3実施形態のパターン描画システム310の構成を説明する図である。 第3実施形態のサイジング装置330の処理を示すフローチャートである。 第3実施形態の処理前描画データ302を処理後描画データ302fに変換する処理工程を説明する図である。 第4実施形態のサイジングを説明する図である。 第5実施形態の中間図形503cから処理後ショット図形を求める方法を説明する図である。 第5実施形態のその他の形状の中間図形503c−2から処理後ショット図形を求める方法を説明する図である。 従来の電子線描画装置用の描画データの例と、その従来の描画データに対して従来のサイジング処理を施す例を処理過程毎に示した図である。 第6実施形態の描画データ601に、従来のサイジング方法を適用した場合の問題点を説明する図である。 第6実施形態のパターン描画システム510の構成を説明する図である。 第6実施形態のサイジング処理を説明する図である。 第6実施形態のサイジング装置530のサイジング処理を示すフローチャートである。 第6実施形態の処理前描画データ2を処理後描画データ2fに変換する処理工程を説明する図である。 第7実施形態の処理前描画データ602のサイジング処理を説明する図である。 第8実施形態のサイジング方法を説明する図である。 第8実施形態のサイジングを、描画データ2に適用した例を示す図である。 第8実施形態のパターン描画システム610の構成を説明する図である。 第8実施形態のサイジング装置630の処理を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の所望の描画形状1及び処理前描画データ2を示す図である。
図1に示すように、所望の描画形状1は、実際にフォトマスク上に形成したい形状を示すデータであり、後述するように、設計者が設計装置20を利用して作成する。
第1実施形態の所望の描画形状1は、中間がくびれて上下がふくらんだひょうたんのような形状をしている。
第1実施形態の処理前描画データ2は、所望の描画形状1をフォトマスク上に描画するために作成されたデータである。処理前描画データ2は、複数の処理前ショット図形3(3−1〜3−12)が重なりを有するように形成されている。処理前ショット図形3には、それぞれドーズ量が対応付けて記憶されている。
このため、処理前描画データ2を利用して、電子線をフォトマスク上に照射して描画した場合には、重なりを有する部分が外側に大きく太って、所望の描画形状1に近い形状がフォトマスク上に描画されることになる。
処理前描画データ2は、このような現象を計算して、各処理前ショット図形3の配置及び大きさが決められ、また、各処理前ショット図形3にドーズ量が対応付けられたものであり、従来とは異なる新たなデータである。
図2は、第1実施形態の描画データ101−nを示す図、比較例の描画データ101のサイジング方法を説明する図である。
図2(a)は、第1実施形態の描画データ101−nであり、図1と同様な手法により作成した。
図2(b)は、比較例の描画データを示す図である。比較例の描画データ101−1は、従来技術の描画データである。
図2(b)から図2(e)は、比較例の描画データ101−1描画のサイジング方法を説明する図である。
描画形状は、図1の描画形状とは異なる形状である例を説明するが、図1のようなひょうたん形であっても同様な手順で行うことができる。
図2(a)に示す実施形態の描画データ101−nと、図2(b)に示す比較例の描画データ101−1とを比較すると、描画データ101-nは、ショット図形(図では矩形)が重なりを有し配置され、一方、描画データ101−1は、重なりを有していない。この点が、両者で異なる。
比較例の描画データのサイジングは、図2(b)から図2(e)に示すように、以下の手順で行われる。
(1)図2(b)に示すように、予め、所望の描画形状(101−1の外形に相当)を相互に重ならないで隣接するショット図形(101−1では矩形で表示)に分割し、比較例の描画データ101−1を形成する。
(2)図2(c)に示すように、描画データ101−1の外形101−2を抽出する。
(3)図2(d)に示すように、描画データ101−1の外形を一定の幅で縮小(又は拡大)方向に移動して、サイジングした外形101−3を作成する。
サイジングが必要な理由は、以下の通りである。
描画データ101−1の外形101−2をそのままフォトマスク上に描画すると、現像、エッチング等によって生じる形状のエッジ部が移動(シフト)し、つまり生じる形状が太ったり細ったりする。このため、フォトマスク上に描画する前に、移動する量を見越して、予め、描画データ101−1を加工(サイジング)するわけである。
(4)図2(e−1)から図2(e−3)に示すように、サイジングデータ101−3を複数の台形(図2(e−1)から図2(e−3)では、矩形の例を示す)に分割して最終的な描画データ101−4を作成する。分割方法は、相互に重ならないで隣接したショット図形(図では矩形で表示)に分割する。具体的な分割方法は、装置や分割プログラムによって異なる。
比較例の描画データサイジング方法において、描画データ101−4の複数の台形を重複しないように配置する理由は、図2(f)に示すように、重複部分101−5のドーズ量が増えてしまい、重複部分101−5の外側の描画形状が太ってしまうからである。また、描画データ101−1の外形をサイジングする理由は、図2(b)の比較例の描画データ101−1をショット図形毎にサイジングをすると、図2(e)に示すように矩形毎にサイジングされ、隙間101−6が形成されて、フォトマスクに描画した描画形状(パターン)が切断してしまう可能性があるからである。
また、図1のような曲線を有する描画形状の描画データを、比較例の手法で作成しようとすると、台形の数が膨大になってしまい、多くのデータ作成時間が必要であり、また、多くの描画時間が必要になってしまう。
ここで、図1に示すように、第1実施形態の処理前描画データ2は、処理前ショット図形3の数が少ないので、データの量が小さくて済む。更に、フォトマスク上に描画形状を描画する場合には、ショット数を比較例よりも格段に少なくできる。このため、フォトマスクの描画時間を大幅に削減でき、また高価な描画装置70(後述する)の処理時間を削減できるので、フォトマスクのコストを削減できる。
しかし、第1実施形態の処理前描画データ2は、前述したように、比較例の描画データとは描画手法が異なるため、図2(c)に示すような輪郭線を一律に小さく(又は大きく)した後、重なりのないショット図形に分割する比較例(従来)のサイジング処理方法は、適さない。その理由の1つは、図1の第1実施形態の処理前描画データ2(図2(a)の描画データ101−nも同様)のようなショット図形に重なりのある形式の描画データに、比較例のサイジング処理方法を適用すると、その結果、ショット図形に重なりのない形式の描画データとなって描画データの形式が変化してしまい、所望の結果が得られないからである。
以下、第1実施形態の処理前描画データ2をサイジングする装置、処理等について、詳細に説明する。
図3は、第1実施形態のパターン描画システム10の構成を説明する図である。
パターン描画システム10は、設計装置20、サイジング装置30(描画データ作成装置)、描画装置70を備える。設計装置20、サイジング装置30、描画装置70は、互いにLAN、インターネット等の通信網を介して接続され、互いに情報を送受信できる。
設計装置20は、設計者が配線パターンを設計したり、処理前描画データ2を設計するためのCAD等である。
配線パターンは、ウエハ上に形成するパターンである。
処理前描画データ2は、フォトマスク上に描画形状を描画するためのデータである。処理前描画データ2は、配線等のパターンにOPC(光近接効果補正)等の技術を適用して所望の描画形状1(図1参照)を作成し、更に、所望の描画形状1を形成するように複数の大きさの異なる矩形の処理前ショット図形3を配置して作成される。各処理前ショット図形3には、それぞれ異なるドーズ量が対応付けられている。
設計装置20は、上記配線等のパターン及び上記処理前描画データ2を作成するための各種プログラムを記憶する記憶部(図示せず)と、そのプログラムを実行する制御部(図示せず)とを備えている。
なお、処理前描画データ2は、サイジング装置30側で作成してもよい。この場合には、サイジング装置30に、配線パターンに基づいて処理前描画データ2を作成するためのプログラムを記憶する記憶部と、このプログラムを実行する制御部とを設ければよい。
サイジング装置30は、設計装置20が作成した処理前描画データ2に基づいて、処理後描画データ2f(図5(f)参照)を作成する装置である。サイジング装置30は、操作部31、表示部32、送受信部33、記憶部40、制御部50を備える。
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御装置等を備えた情報処理装置をいい、サイジング装置30は、記憶部40、制御部50等を備えた情報処理装置であり、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
操作部31は、ユーザがサイジング装置30を操作するためマウス、キーボード等の操作装置、入力装置等である。
表示部32は、処理前描画データ2、処理後描画データ2f等を表示するモニタである。
送受信部33は、設計装置20、描画装置70等との間で情報を送受信する部分である。送受信部33は、設計装置20、描画装置70等との間で通信するためのインターフェース等を備える。
記憶部40は、サイジング装置30の動作に必要なプログラム、情報等を記憶したり、処理に必要な一時記憶領域を有するハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶装置である。記憶部40は、処理後描画データ作成プログラム41(描画データ作成プログラム)、処理前描画データ記憶部42、処理後描画データ記憶部43を備える。
処理後描画データ作成プログラム41は、処理前描画データ2に基づいて、処理後描画データ2f(処理後描画データ)を作成するプログラムである。
処理前描画データ記憶部42は、処理前描画データ2を記憶する記憶領域である。
処理後描画データ記憶部43は、処理後描画データ2fを記憶する記憶領域である。
制御部50は、サイジング装置30を統括的に制御するための制御部であり、例えばCPU(中央処理装置)等から構成される。
制御部50は、サイジング制御部51を備える。
サイジング制御部51は、処理後描画データ作成プログラム41に従って、処理前描画データ2に基づいて、画像処理を行って処理後描画データ2fを作成する制御部である。サイジング制御部51は、外形抽出部52、隙間判定部53、外周補正部54、中間図形作成部55、処理後ショット図形作成部56、重心算出部57、再配置部58を備える。
外形抽出部52は、処理前描画データ2の外形(アウトライン)を抽出する制御部である。
隙間判定部53は、処理前描画データ2の隣合う処理前ショット図形3が、隙間を有して配置されているかを判定する制御部である。
外周補正部54は、処理前描画データ2の外形を一定の幅でサイジングをする制御部である。
中間図形作成部55は、処理前描画データ2の処理前ショット図形3と、外周補正部54が縮小した形状とから、中間図形3c(3c−1〜3c−1、図5(c)参照)を作成する制御部である。
処理後ショット図形作成部56は、中間図形作成部55が作成した中間図形3cを、矩形の処理後ショット図形3e(3e−1〜3e−1、図5(e)参照)に変換する制御部である。
重心算出部57は、中間図形作成部55が作成した中間図形3cの重心と、処理後ショット図形作成部56が作成した処理後ショット図形3eの重心を算出する制御部である。
再配置部58は、処理後ショット図形作成部56が作成した処理後ショット図形3eを再配置する制御部である。
上記各制御部の処理の詳細は、後述する。
描画装置70は、フォトマスク上に描画形状を描画する電子線描画装置である。描画装置70は、サイジング装置30が送信した処理前描画データ2を受信して、これに基づいて、描画形状を描画する。描画装置70は、処理後描画データ2fの処理後ショット図形3eに対応したアパーチャを用いて、処理後ショット図形3eの配置に基づいて、フォトマスク上に描画形状を描画する。
図4は、第1実施形態のサイジング装置30の処理を示すフローチャートである。
図5(図5−1、図5−2)は、第1実施形態の処理前描画データ2を処理後描画データ2fに変換する処理工程を説明する図である。
ステップS(以下、単に「S」という)1において、サイジング制御部51は、送受信部33を制御して、処理前描画データ2を設計装置20から受信し、受信した処理前描画データ2を処理前描画データ記憶部42に記憶する。図5(a)に、処理前描画データ2を破線で示す。処理前描画データ2は、12個の処理前ショット図形3−1〜3−12によって構成される。
S2において、外形抽出部52は、処理前描画データ記憶部42に記憶した処理前描画データ2の全体の外周である外形と、各ショット図形3の外形区分とを抽出する。
(隙間判定処理)
S3において、隙間判定部53は、処理前描画データ2の隙間判定処理をする。隙間判定部53は、外形抽出部52が抽出した処理前描画データ2の外形を参照して、処理前描画データ2が小さい隙間を有しているか否かを判定する。隙間判定部53は、隙間を形成する処理前ショット図形3と、その辺を記憶部40に記憶する。
例えば、図5(a)に示すように処理前描画データ2は、2つの隙間S1,S2を有する。隙間判定部53は、この隙間S1,S2を形成する処理前ショット図形3−5,3−6,3−7と、辺3−5a,3−6a,3−6b、3−7aとを記憶部40に記憶する。
(外周部補正処理)
S4において、外周補正部54は、外周部補正処理をする。外周補正部54は、外形抽出部52が抽出した処理前描画データ2の外形を一定の幅で縮小方向に移動する。
図5(b)は、処理前描画データ2の外形を一定の幅で縮小した外形2bを、実線で示す。
但し、外周補正部54は、記憶部40を参照して、隙間判定部53が小さい隙間S1,S2を形成すると判定した辺3−5a,3−6a,3−6b、3−7aを縮小しない。この小さい隙間S1,S2は、本来隙間を有さない描画形状1(図1参照)から、処理前描画データ2を作成する場合に、作成されたものだからである。
実施形態の描画方法は、電子線の量をショット毎にコントロールしてフォトマスク上に描画するため、処理前描画データ2上で隙間S1,S2を有していても、フォトマスク上に描画した場合には、電子線描画時の露光の近接効果によって接続される。処理前描画データ2は、このような現象を予め予測して作成されている。
このため、この小さい隙間S1,S2を形成する辺3−5a,3−6a,3−6b、3−7aを、ショット図形を縮小する方向に移動して隙間S1、S2を広げてしまうと、フォトマスク上に描画したときに、描画形状が切断されてしまうおそれがある。
実施形態では、この隙間S1,S2を形成する処理前ショット図形3の辺3−5a,3−6a,3−6b、3−7aの補正を行わないことにより、フォトマスク上の描画形状が切断されてしまうことを防止できる。
(中間図形作成処理)
S5において、中間図形作成部55は、中間図形作成処理をする。
図5(b)、図5(c)に示すように、中間図形作成部55は、外周部補正処理において、処理前ショット図形3が縮小されなかった部分と、処理前ショット図形3が一定の幅で縮小された部分とにより形成される中間図形3c(3c−1〜3c−12)を作成する。中間図形3cは、処理前描画データ2の各処理前ショット図形3内の領域と、縮小後の外形2bによって囲まれる領域との論理積を取ることによって作成できる。
例えば、処理前ショット図形3−1に対応する中間図形3c−1は、縮小された部分3b−1aと、縮小されなかった部分3b−1bとによって形成される。
(処理後ショット図形作成処理)
S6において、処理後ショット図形作成部56は、処理後ショット図形作成処理をする。
処理後ショット図形作成部56は、以下の手順で、処理後ショット図形を作成する。
(1)図5(d)に示すように、中間図形3cを抜き出す(この例では、中間図形3c−1〜3c−3のみを図示する)。
(2)中間図形3cを主成分分析して得られる第1主成分(長径(長軸長))及び第2主成分(短径(短軸長))によって形成される楕円と、長径及び短径の比率(長径/短径)とを求める。
(3)上記楕円の面積を求める。
(4)長径及び短径の比率が等しく、かつ、面積が上記楕円の面積に等しい矩形を求める。図5(e)に示すように、この矩形が、処理後ショット図形3e(3e−1〜3e−3)である。
なお、処理後ショット図形作成部56は、上記(1)から(4)の処理を、中間図形3c−4〜3c−12に対しても同様に行い、処理後ショット図形3e−4〜3e−12を作成する(図5(f)参照)。
このように、第1実施形態の処理後ショット図形3eは、中間図形3cを主成分分析した結果を利用して、中間図形3cを長軸長及び短軸長の比率が同一で面積が等しい矩形に変換されることにより、電子線照射の分布を反映できる。
(重心算出処理)
S7において、重心算出部57は、重心算出処理をする。
重心算出部57は、各中間図形3c−1〜3c−12の重心座標(図5(c)に示す座標)と、各処理後ショット図形3e−1〜3e−12の重心位置を算出する。
(処理後ショット図形再配置処理)
S8において、再配置部58は、処理後ショット図形再配置処理をする。
図5(f)に示すように、再配置部58は、重心算出部57が算出した各中間図形3c−1〜3c−12の重心座標に、各処理後ショット図形3e−1〜3e−12の重心位置が一致するように、各処理後ショット図形3e−1〜3e−12を配置する。
以上の処理によって、処理前描画データ2をサイジングをした処理後描画データ2fが作成され、制御部50は、一連の処理を終了する(S9)。
なお、処理後描画データ2fの各処理後ショット図形3eには、処理前描画データ2の各処理前ショット図形3のドーズ量と同じドーズ量が対応付けられている。つまり、以上のサイジングは、ショット図形の形状及び配置が変更されるが、ドーズ量は、サイジング前の情報がそのまま対応付けられている。
以上の処理によって作成された処理後描画データ2fは、送受信部33によって、描画装置70へ送信される。
描画装置70は、処理後描画データ2fを用いて、各処理後ショット図形3e−1〜3e−12に対応した形状のアパーチャを用いて、処理後ショット図形3e−1〜3e−12に対応付けられたドーズ量をフォトマスク上に照射して、パターンを描画する。
次に、第1実施形態の処理後描画データ2f及び比較例の処理後描画データ102fを用いてフォトマスクに描画した場合のシミュレーションについて説明する。
図6は、第1実施形態の処理後描画データ2f及びその処理後描画データ予測描画形状4fを示す図(図6(a))、比較例の比較例処理後描画データ102f及びその比較例処理後描画データ予測描画形状104fを示す図(図6(b))である。
図6(a−1)、図6(b−1)に示す各予測描画形状4,4f,104fは、各データ2,2f,102fに基づいて、フォトマスクに描画した場合の露光量の分布をシミュレーションしたものであり、また、各予測描画形状4,4f,104fの外形(輪郭線)は、現像等によって移動する前の状態を示す。
図6(a−1)は、処理前描画データ2及び第1実施形態の処理後描画データ2fを比較する図である。
図6(a−2)は、処理前描画データ2の処理前描画データ予測描画形状4及び第1実施形態の処理後描画データ予測描画形状4fを比較する図である。
図6(a−1)に示すように、第1実施形態の処理後描画データ2f(図5(f)と同図)は、上記サイジングをすることにより、処理前ショット図形3の各辺が複雑に移動されて形成されている。
図6(a−2)に示す破線は、処理前描画データ2を用いた場合の処理前描画データ予測描画形状4である。処理前描画データ予測描画形状4は、実際にフォトマスク上に描画したい所望の描画形状1(図1参照)にほぼ一致するものである。
一方、図6(a−2)に示す実線は、処理後描画データ2fを用いた場合の処理後描画データ予測描画形状4fである。
ここで、フォトマスク上に描画された図形は、現像、エッチング等によって、ほぼ均等に外側(又は内側)に移動する。このため、サイジング後の予測描画形状は、所望の形状である処理前描画データ予測描画形状4に対し内側(又は外側)に均等に移動している方が、現像・エッチング等のパターニング処理後に所望の形状に近い形状になる。
図6(a−2)に示すように、処理後描画データ予測描画形状4fの輪郭線は、処理前描画データ予測描画形状4の輪郭線が、ほぼ均等の幅で移動して形成されている。このため、処理後描画データ予測描画形状4fは、現像等によって、ほぼ均等に外側に広がって、所望のパターンに近い形状になることが予測される。すなわち、処理後描画データ予測描画形状4fは、フォトマスク上に所望のパターンを形成するのに適している。
このように、第1実施形態の処理後描画データ2fは、電子線照射の分布を反映した処理後ショット図形3eを重心位置に基づいて再配置されているので、アパーチャを利用して電子線描画するときに、電子線の照射状況を反映できるため、所望のパターンにより近い形状に描画できる。
図6(b−1)は、処理前描画データ2及び比較例の処理後描画データである比較例処理後描画データ102fを比較する図である。
図6(b−2)は、処理前描画データ2の処理前描画データ予測描画形状4及び比較例処理後描画データ102fの比較例処理後描画データ予測描画形状104fを比較する図である。
図6(b−1)に示す矩形の実線は、比較例処理後描画データ102fを示す。
比較例処理後ショット図形103eは、処理前ショット図形3を、一定の幅で内側に移動したものである。なお、処理前描画データ2は、第1実施形態のもの(図6(a−1))と同様である。
図6(b−1)に示す曲線の実線は、比較例処理後描画データ予測描画形状104fである。なお、処理前描画データ予測描画形状4は、第1実施形態のもの(図6(a−2))と同様である。
図6(b−2)に示すように、比較例処理後描画データ予測描画形状104fの輪郭線は、処理前描画データ予測描画形状4に対して、不均一な幅で移動して形成されている。例えば、中央の凹部105近傍の移動量W1と、頭頂部(ふくらみ部)近傍の移動量W2とは、明白に異なる。
このため、現像等によって、外側に広がった後における処理前描画データ予測描画形状4との一致精度は、比較例処理後描画データ予測描画形状104fよりも図6(a−2)の処理後描画データ予測描画形状4fの方が高精度である。すなわち、フォトマスク上に所望のパターンを形成するには、比較例処理後描画データ予測描画形状104fよりも、図6(a−2)の処理後描画データ予測描画形状4fの方が適している。
以上のシミュレーションの結果、第1実施形態のサイジングにより作成される処理後描画データ2fは、フォトマスク上に所望のパターンを形成するのに適していることが確認できた。
以上説明したように、本実施形態のサイジング装置30は、各処理前ショット図形3にドーズ量が対応付けられた処理前描画データ2をサイジングして、フォトマスク上に所望のパターンを形成するために適した処理後描画データ2fを作成できる。また、この処理後描画データ2fは、従来のような、細かく台形、矩形の形状に分割する等の処理が必要ないため、フォトマスクの作成時間を大幅に削減でき、フォトマスクのコストを削減できる。
(第2実施形態)
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。
なお、以下の実施形態の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能及び処理を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態のサイジング方法では、隙間S1,S2(図9参照)を形成すると判定した辺を縮小しない点は、第1実施形態と同一であるが、中間図形を作成せずに、処理前ショット図形3を補正した形状をそのまま処理後ショット図形203e(図9参照)として利用する点が、第1実施形態とは異なる。
図7は、第2実施形態のパターン描画システム210の構成を説明する図である。
サイジング装置230は、記憶部240、サイジング制御部251を備える。
記憶部240は、処理後描画データ作成プログラム241を備える。
処理後描画データ作成プログラム241は、処理前描画データ2に基づいて、処理後描画データ202f(図9参照)を作成するプログラムである。
サイジング制御部251は、外周部補正部254、処理後ショット図形作成部256、再配置部258等を備える。各制御部の処理は、後述する。
次に、第2実施形態のサイジングについて説明する。
図8は、第2実施形態のサイジング装置230の処理を示すフローチャートである。
図9は、第2実施形態の処理前描画データ202及び処理後描画データ202fを比較する図(図9(a))、処理前描画データ予測描画形状204及び処理後描画データ予測描画形状204fを比較する図(図9(b))である。
(外周部補正処理)
S4において、外周部補正部254は、外周部補正処理を行う。
図9(a)に示すように、外周部補正部254は、処理前ショット図形3を一定の幅で縮小する。なお、外周部補正部254は、第1実施形態と同様に、S3で隙間判定部53が隙間S1,S2を形成すると判定した辺203−5a,203−6a,203−6b、203−7aは、縮小しない。
第2実施形態では、処理後ショット図形作成部256は、処理後ショット図形203eとして、外周部補正処理によって形成された矩形をそのまま利用する。
例えば、処理後ショット図形作成部256は、処理前ショット図形3−1を補正した形状に基づいて、処理後ショット図形203e−1を作成する。
(処理後ショット図形再配置処理)
S208において、再配置部258は、処理後ショット図形再配置処理をする。
再配置部258は、第1実施形態とは異なり、処理前ショット図形203が配置されていた位置に、処理後ショット図形203eをそのまま配置する。つまり、再配置部258は、処理前ショット図形203及び処理後ショット図形203eの重心を一致させる。
以上により、制御部250は、一連の処理を終了する。
なお、隙間S1,S2を有するショット図形については、隙間を構成する辺303−5a,203−6a,203−6b,203−7aをサイジングにより移動しないので、処理後ショット図形の重心位置は、処理前ショット図形の重心とは異なる位置となる。
図9(b)に示すように、処理後描画データ予測描画形状204fは、処理前描画データ予測描画形状204から、ある程度均一に内側に移動して形成されている。
これにより、サイジング装置230は、隙間S1,S2を形成する辺203−5a,203−6a,203−6b、203−7aを補正しなかったことによって、処理後描画データ予測描画形状204fを、処理前描画データ予測描画形状204からある程度均一に内側に移動するように形成できることを確認できた。
以上説明したように、第2実施形態のサイジング装置230は、隙間S1,S2を形成しない処理前ショット図形3の辺を均一の幅で移動して、そのまま処理後描画データ202fを作成するので、処理後描画データ202fを作成する処理が、第1実施形態よりも簡単である。また、第2実施形態の処理後描画データ予測描画形状204fは、処理前描画データ予測描画形状204から、ある程度均一に内側に移動して形成されているので、フォトマスク上に所望の描画形状を形成するのに適している。
(第3実施形態)
次に、本発明を適用した第3実施形態について説明する。
図10は、第3実施形態のパターン描画システム310の構成を説明する図である。
サイジング装置330は、記憶部340、サイジング制御部351を備える。
記憶部340は、処理後描画データ作成プログラム341を備える。
処理後描画データ作成プログラム341は、処理前描画データ302(図12参照)に基づいて、処理後描画データ302f(図12参照)を作成するプログラムである。
サイジング制御部351は、周長算出部359、寄与度算出部360(周長度合算出部)、外周補正部354、処理後ショット図形作成部356、重心算出部367、再配置部358等を備える。各制御部の処理は、後述する。
次に、第3実施形態のサイジングについて説明する。
図11は、第3実施形態のサイジング装置330の処理を示すフローチャートである。
図12は、第3実施形態の処理前描画データ302を処理後描画データ302fに変換する処理工程を説明する図である。
S302において、図12(a)に示すように、外形抽出部352は、処理前描画データ記憶部42に記憶した処理前描画データ302の外周302g(破線部)、各処理前ショット図形303(303−1〜303−5)の外周303g(303g−1〜303g−5)を抽出する。
(周長算出処理)
S303において、図12(b)に示すように、周長算出部359は、各処理前ショット図形303−1〜303−5の周長303h−1〜303h−5を算出する。
(寄与度算出処理)
S304において、寄与度算出部360は、各処理前ショット図形303−1〜303−5の周長303h−1〜303h−5のうち処理前描画データ302の外周302gが含まれる度合である寄与度(周長度合)を求める。
図12(c)に示すように、例えば、処理前ショット図形303−1の周長303h−1は、約6割(図12(c)に太線で示す)が処理前描画データ302の外周302gに含まれる。寄与度算出部360は、処理前ショット図形303−1の寄与度を6割と求める。
一方、例えば、処理前ショット図形303−5の周長303h−5は、約2割が処理前描画データ302の外周に含まれる。寄与度算出部360は、処理前ショット図形303−5の寄与度を2割と求める。
(サイジング補正幅算出処理)
S305において、寄与度算出部360は、S304で求めた寄与度に基づいて、各処理前ショット図形303のサイジング補正幅(以下では単に「補正幅」と記す)を算出する。寄与度算出部360は、寄与度が大きい程、補正幅を大きく、つまり、サイジングが図形の縮小方向の場合、サイジング処理後の形状がより小さくなるように設定する。
前述したように、図12(c)に示す例では、処理前ショット図形303−1の方が処理前ショット図形303−5よりも寄与度が大きいので、寄与度算出部360は、処理前ショット図形303−1の補正幅の方が処理前ショット図形303−5の補正幅よりも大きくなるように設定する。
(処理後ショット図形作成処理)
S306において、処理後ショット図形作成部356は、寄与度算出部360が設定した各処理前ショット図形303の補正幅に基づいて、処理前ショット図形303の各辺を移動して、処理後ショット図形303e(303e−1〜303e−5)を作成する。
図12(d)に示すように、例えばサイジングが図形の縮小方向の場合、処理後ショット図形作成部356は、処理前ショット図形303−1の補正幅の方が処理前ショット図形303−5の補正幅よりも大きいので、処理後ショット図形303e−1が処理後ショット図形303e−5よりも小さくなるように作成する。
(重心算出処理)
S307において、重心算出部357は、処理前ショット図形303−1〜303−5の重心座標(図12(a)の座標)と、処理後ショット図形303e−1〜303e−5の重心位置とを算出する。
(処理後ショット図形再配置処理)
S308において、図12(d)に示すように、再配置部358は、重心算出部357が算出した各処理前ショット図形303−1〜303−5の重心座標に、処理後ショット図形303e−1〜303e−5の重心位置が一致するように、各処理後ショット図形303e−1〜303e−5を配置する。
以上の処理によって、処理前描画データ302をサイジングをした処理後描画データ302fが作成され、制御部350は、一連の処理を終了する(S9)。
以上説明したように、本実施形態のサイジング装置330は、寄与度に応じて各処理前ショット図形303を補正する。これにより、サイジング装置330は、フォトマスクに描画した場合に、描画形状の外周部に影響が大きい処理前ショット図形303を、積極的にサイジングできるため、所望の描画形状に近い形状に描画できる処理後描画データ302fを作成できる。
(第4実施形態)
次に、本発明を適用した第4実施形態について説明する。
図13は、第4実施形態のサイジングを説明する図である。
図2(a)示すように、本実施形態の処理前描画データ402は、同一の大きさの処理前ショット図形403(403−1〜403−4)が、重なるように配置されている。
図13(a)示すように、サイジング制御部(図3に示すサイジング制御部51参照)は、処理前ショット図形403−1の外形を、一定の幅で縮小して、処理後ショット図形403e−1を作成する。サイジング制御部は、他の処理前ショット図形403−2〜403−4についても、同様に、処理後ショット図形403e−2〜403e−4を作成する。
図13(b)示すように、サイジング制御部は、処理前ショット図形403−1〜403−4の重心座標に、処理後ショット図形403e−1〜403e−4の重心位置が一致するように処理後ショット図形403e−1〜403e−4を配置する。以上の処理により、サイジング制御部は、処理後描画データ402fを作成する。
以上説明したように、本実施形態のサイジングは、処理前ショット図形403−1〜403−4を一定の幅で縮小して処理後描画データ402fを作成するので、処理が簡単である。
(第5実施形態)
次に、本発明を適用した第5実施形態について説明する。
本実施形態のサイジングは、第1実施形態とは、処理後ショット図形の作成処理が異なる。つまり、第1実施形態は、S5で作成した中間図形3c(図4、図5(d)参照)を、S6の処理後ショット図形作成処理おいて、主成分分析を実施して中間図形3cと面積が同じ処理後ショット図形3eを作成した(図4、図5(e)参照)。これに対して、本実施形態は、以下のように、処理後ショット図形を作成する。
図14は、第5実施形態の中間図形503cから処理後ショット図形を求める方法を説明する図である。
図14(a)に示すように、中間図形503cは、第1実施形態の中間図形3cと同様な形状である。また、中間図形503cは、第1実施形態と同様に、中間図形作成部(図3の中間図形作成部55参照)によって作成される。
処理後ショット図形作成部(図3の処理後ショット図形作成部56参照)は、以下の順序でサイジング処理を行う。
(1)図14(b)に示すように、処理前ショット図形503の外形を形成する外接図形503gを作成する。外接図形503gは、その各辺が、中間図形503cの各辺に平行となるように作成すればよい。なお、サイジングが拡大の場合は「外接図形」に代えて「内接図形」とする。
(2)図14(c)に示すように、外接図形503gと中間図形503cとの間に空隙を有する辺503hを平行移動して、新たな辺503iを作成する。平行移動量(補正幅に相当する)は、中間図形503cに図形を付加する部分の面積と、中間図形503cから図形を削除する部分の面積とが同じとなるように決定する。つまり、中間図形の面積を保って、新たなショット図形の辺を決める。
具体的には、中間図形503cから図形の凸部を削除する部分と、凹部に図形を追加する部分の面積とが等しくなるように辺503iの位置(平行移動位置)を決める。このように外接図形503gの辺503iの位置を決めると、図形の面積の増減が相殺されて面積が変化しない。
(3)図14(d)に示すように、上記(2)の処理を、空隙を有する全ての辺に対して実施する。この例では、辺503jに対して実施して、辺503kを作成する。
(4)図14(e)に示すように、以上の処理によって、中間図形503cと面積が等しい処理後ショット図形503eが得られる。
その後の重心算出処理(図4のS7参照)からの処理は、第1実施形態と同様である。
以上のように中間図形と同じ面積の処理後ショット図形を求めると、各辺の中で外形に属する区分の長さの割合が多いほど処理後ショット図形の補正幅も大きくなる。
図15は、第5実施形態のその他の形状の中間図形503c−2から処理後ショット図形を求める方法を説明する図である。
図15(a)に示すように、中間図形503c−2の外形は、矩形の角を挟む両辺に段状部を有しており、図14(a)の中間図形503cよりも複雑である。
処理後ショット図形作成部は、図14と同様に、以下の順序でサイジング処理を行う。
(1)図15(b)に示すように、処理前ショット図形503−2の外接図形503g−2を作成する。
(2)図15(c)に示すように、図14と同様に、空隙を形成する辺503h−2を平行移動して、面積が等しくなる位置で新たな辺503i−2を作成する。新たな辺503i−2は、図示したように、現在確定している中間図形の辺の延長で区切られた図形で、面積を等しく保つように位置を決める。
(3)図15(d)に示すように、上記(2)の処理を、辺503j−2に対して実施する。この場合、上記(2)の処理によって作成した辺503h−2によって、一旦確定した図形503g−3(図15(c)に太線で示す)を基準にして、上記(2)の処理を行う。
(4)図15(e)に示すように、以上の処理によって、中間図形503c−2と面積が等しい処理後ショット図形503e−2が得られる。
(第6実施形態)
次に、本発明を適用した第6実施形態について説明する。
[比較例(従来技術)の説明]
最初に、比較例(従来技術)について、第1実施形態よりも、詳細に説明する。
図16は、従来の電子線描画装置用の描画データの例と、その従来の描画データに対して従来のサイジング処理を施す例を処理過程毎に示した図である。
図16(a)は、フォトマスク上に形成したい所望の形状である所望の形状801を破線で示す。この例では、所望の形状801は、斜めに傾いた長円形である。
また、所望の形状801を描画する描画データ802を実線で示す。描画データ802は、所望の形状801の内側を、描画装置で露光可能な形状(「ショット図形」ともいう)で順次分割した図形の集合である。描画データ802は、各図形に割り当てられるドーズ量(単位面積あたりの露光エネルギ積算量)は、一定の値であるとする。この例では、描画データ802は、7個の矩形のショット図形803(803−1〜803−7)から構成されている。
従来の描画データ802は、以下の特徴を持つ。
・各ショット図形は、重なりがない。
・ドーズ量は、一定である。
・露光ビームのエネルギ分布の露光パターンへの影響が小さい(つまり近接効果が小さい)。
上記の従来の描画データ802に対する従来のサイジング処理の一例を、図16(b)〜図16(d)を用いて説明する。
従来のサイジング処理は、以下の順序で行う。
(1)図16(b)に示すように、描画データ802に関し、各ショット図形803の論理和を演算し、その論理和で求めた図形の外形を求める。その結果、階段状の多角形で示される描画データの外形804が得られる。
(2)図16(c)に示すように、描画データの外形804を所定のサイジング量、例えば外形を図形の縮小方向に所定の幅だけ移動し、実線の多角形で示されるサイジングされた外形805を得る。サイジングされた外形805を描画して現像、エッチングすると、処理工程中で図形が太り、所望の形状801に十分近い形状が得られる。
(3)図16(d)に示すように、サイジングした外形805をショット図形の矩形に分割して、外形805を描画するためのサイジング処理された描画データ802fを得る。
この例では、サイジング処理した外形805を、小さな矩形のショット図形803e(803e−1〜803e−9)に分割する。このため、描画データ802fは、9個の矩形のショット図形803e(803e−1〜803e−9)により構成され、その矩形の数が、サイジング前の描画データ802の7個よりも2個増加している。
描画データ802は、所望の形状801に対して十分な一致精度を有するため、上記の手順で作成したサイジング処理後の描画データ802fで描画、現像、エッチング(すなわちパターン形成)すれば、所望の精度を有するパターンが得られる。つまり、従来の描画データに対し従来のサイジング方法は、十分な精度を有している。
[実施形態の描画データに従来のサイジング方法が不適切である理由]
しかし、実施形態(本発明)のショット図形の重なりを許容した形式の描画データは、上記の従来の描画データのサイジング方法は、適切ではない。その理由を具体例をあげて説明する。
図17は、第6実施形態の描画データ601に、従来のサイジング方法を適用した場合の問題点を説明する図である。
図17(a)は、所望の描画形状601及び第6実施形態が処理対象とする新たな形式の描画データ602を示す図である。
図17(b)〜図17(d)は、第6実施形態の描画データ602に従来のサイジング方法を適用して、処理後の描画データ902fを得る過程を示す図である。
図17(e)は従来のサイジング方法の課題を説明する図である。
図17は、比較を容易にするために、フォトマスク上に形成する所望の形状601を、図16の従来例の描画形状801と同一の形状にした。
この例では、所望の形状601をほぼ一定間隔で内側に移動して、図17(e)に示す露光形状601fを得たい場合を考える。つまり、露光形状601fを描画できるように、描画データ602をサイジングしたい場合を考える。
(第6実施形態の描画データ602の説明)
第6実施形態の描画データ602について説明する。
図17(a)に示すように、描画データ602は、ショット図形が重なりを有し、その重なりを有したままフォトマスクに描画する。一方、従来の描画データ802(図16(a)参照)は、ショット図形が重なりを有さず、重なりを有さないようにフォトマスクに描画する。つまり、実施形態と、従来とは、描画方法が全く異なる。
図17(a)に示すように、所望の描画形状601は、電子線描画における露光ビームのエネルギ分布(露光のボケ)が描画形状に影響する程度の微細なサイズの図形を想定している。描画データ602は、所望の描画形状601が得られるように、複数のショット図形603(矩形603−1〜603−4)が重複部や隙間部を有することを許容して配置されている。つまり、描画データ602は、露光ビームのエネルギ分布を利用して効率よく描画するため、ショット図形毎にドーズ量を制御している。
図17(a)の例では、4つのショット図形603−1〜603−4のうち図形603−2と図形603−3とが重複部606をする。
また、図形603−3と図形603−4とが、隙間部S6を有している。ここで、隙間部S6が所定の大きさ以内、つまり、2つのショット図形の対向する辺が所定距離以内である場合には、電子線描画装置で描画したときに、露光の近接効果により隙間部S6にもパターンが形成される。なお、実施形態では、隙間部とは、このようにショット図形がパターン形成されるように所定距離以内に近接して配置された場合の隙間をいう。
所望の描画形状を得る複数のショット図形は、パターン設計装置のショット分割プログラムを用いて作成する。具体的な作成方法は、個々の製品プログラムに依存する。また、描画装置がショット図形として台形を露光可能であれば、ショット分割は、上述のような矩形に限られず、台形を用いてもよい。この場合でも、重複部、隙間部を有する露光データを形成できる。
図17(a)に示した描画データ602を用いて描画装置で描画すると、重複部606では、2重露光となった影響でパターンの境界が領域606Eのように広がる。このため、描画データ602の外形だけでは、階段状の露光パターンとなる部分は、広がった領域606Eで埋められ、所望の形状601に近い滑らかな露光パターンを形成できる。
一方、隙間部S6は、ショット図形603−3とショット図形603−4とが重なった場合に形成される露光パターンの広がりにより、所望の形状601からパターンがはみ出すのを抑制している。
このように、重複部606は、描画形状を滑らかにし、一方、隙間部S6は、描画形状のはみ出しを抑制している。
このため、第6実施形態では、描画データ602で描画した描画形状601と、従来の描画データ802で描画したパターン形状801とを、同様の形状にすることができる。
(描画データ602に従来のサイジング方法を適用)
次に、この描画データ602に対して、以下の順序で、従来のサイジング方法を適用した場合をシミュレーションする。
(1)図17(b)に示すように、処理前描画データ602の4個で構成されたショット図形603から描画データの外形904を抽出する。
(2)図17(c)に示すように、次に描画データの外形904の各辺を一定幅だけ図形の内側に移動するようにサイジング処理して、外形905を作成する。なお、比較のため処理前描画データの外形904を破線で示した。
(3)図17(d)に示すように、サイジングした外形905に対して、従来のショット図形分割を行って、処理後描画データ902fを作成する。
この結果、描画データ902fは、図形の重なりがない5個のショット図形903e(903e−1〜903e−5)に分割されてしまう。つまり、描画データ902fでは、処理前描画データ602の重複部606に対応する情報が、喪失してしまう。
(4)図17(e)に示すように、描画データ902fを用いて、描画装置で描画、露光して、外形(露光パターンという)907を描画する。
図17(e)では、矩形の集合は、従来のサイジング処理後の描画データ902fを示し、破線は、所望の描画形状601を示す。
図17(e)に示すように、従来のサイジング処理を行った描画データ902fは、描画(露光)の結果、2重露光により滑らかな外形を形成する効果が失われ、外形907に凹部908を生じてしまう。
このように、ショット図形の重なりを許容した形式の描画データは、従来の描画データのサイジングを適用すると以下の問題を有する。
(a)処理前に存在したショット図形602の重複部606に相当する情報を喪失してしまう。このため、2重露光により滑らかな外形を形成する効果を失わせ、描画(露光)結果の外形907中に凹部908を生じる。
また、隙間部606Sが拡大してしまう。このため、処理前描画データ902の隙間部S9が、処理後描画データ902fの隙間部S9fでは隙間の幅がサイジング量(幅)の2倍だけ拡大し、その描画部分が露光不足となり、凹部909(サイジングが拡大方向の場合は凸部となる)が生じ、極端な場合は形成されるパターンが分離してしまう。
(b)上記(a)によって、描画形状601の外形からほぼ一定幅だけ移動した露光形状601fを得ることができない。
(c)ショット図形903eの数が4個から5個に増えてしまう。このため、少ないショット数で描画できるという描画データ602の利点が失われてしまう。
このように、第6実施形態(本発明)の処理前描画データ602には、従来のサイジング処理は、適切ではない。
以下、第6実施形態の処理前描画データ602をサイジングする装置、処理等について、詳細に説明する。
(第6実施形態の装置構成)
図18は、第6実施形態のパターン描画システム510の構成を説明する図である。
パターン描画システム510は、第1実施形態(図3参照)とは異なり、外形抽出部52、隙間判定部53、外周補正部54、中間図形作成部55、重心算出部57を備えていない。また、パターン描画システム510は、ショット図形抽出部552、処理後ショット図形作成部556、再配置部558を備える。
ショット図形抽出部552は、処理前描画データ2の各ショット図形を抽出する。
処理後ショット図形作成部556は、ショット図形抽出部552が抽出した各ショット図形を、それぞれサイジング処理する。
各制御部の処理の詳細は、後述する。
(第6実施形態のサイジング処理)
第6実施形態のサイジング処理について説明する。
図19は、第6実施形態のサイジング処理を説明する図である。
図19(a)に示すように、描画データ602は、前述した図17(a)と同形状である。つまり、描画データ602は、図16(a)(従来技術)と同形状である。なお、描画データ602は、上記図17(a)と同様であるので、詳細な説明を省略する。
図19(b)に示すように、処理後ショット図形作成部556は、描画データ602を構成する各ショット図形603(603−1〜603−4)の各辺を指定された補正幅dだけ移動する。そして、処理後ショット図形作成部556は、補正後のショット図形603e(603e−1〜603e−4)を求め、補正後のショット図形603eを配置してサイジング補正された処理後描画データ602fを構成する。
このため、処理後ショット図形作成部556は、ショット図形間の重複部606を、サイジング補正後においても、ショット図形間の重複部606fとして残存できる。
これにより、図17(e)のような凹部908が外形に生じることを改善できる。
図16で説明したように、従来のサイジング方法は、処理前描画データの外形(輪郭)を求め、その外形を所定のサイジング幅で図形の内側に移動(細らせる場合)する。そして、従来のサイジング方法は、内側に移動した外形を重複部分のないショット図形に分割して処理後描画データを求める。
図19に示すように、これに対し、第6実施形態のサイジング方法は、所定のサイジング幅に基づいて各ショット図形の各辺を図形の内側に移動して処理後ショット図形603e−1〜603e−4を作成する。そして、処理後ショット図形603e(603e−1〜603e−4)に対応するドーズ量を付加して、処理後描画データ602(f)を作成する。
図19(c)を参照して、描画データ602のサイジングを具体的に説明する。
処理前の各ショット図形の矩形の4つの頂点の座標を、矩形の左下から始めて右回りにP1(x1,y1)、P2(x1,y2)、P3(x2,y2)、P4(x2,y1)とし、対応する各辺の補正幅を、左側の辺を起点に右回りの順にd1(左辺)、d2(上辺)、d3(右辺)、d4(下辺)とする。
この場合、ショット図形(矩形)を補正幅d1,d2,d3,d4だけ細らせた4つの頂点P1e,P2e,P3e,P4eの座標は、P1e(x1+d1,y1+d4)、P2e(x1+d1,y2−d2)、P3e(x2−d2,y2−d3)、P4e(x2−d3,y1+d4)である。
図19(b)は、図19(c)に示す処理を、処理前描画データ602を構成する各ショット図形603(603−1〜603−4)に対して実施して、全ての辺を同じ補正幅d(d1=d2=d3=d4=d)だけ移動して、処理後ショット図形603e(603e−1〜603e−4)を作成した結果である。
なお、ショット図形を所定の補正幅だけ太らせる場合は、対応する各頂点の座標中の補正幅d1〜d4の正負の符号を反転すれば得られる。また、ショット図形が台形の場合も、各辺を対応する補正幅だけ移動することで、処理後ショット図形の頂点の座標が求めることができる。
このように、処理後描画データにおいてショット図形の重複部を残すためには、各ショット図形の各辺の補正幅dとし、1つの座標軸方向についてショット図形の重なり幅Wとすると、補正幅dが幅Wの半分以下という条件であればよい。補正幅dは、通常ショット図形のサイズに比較して小さい値(数nm〜数十nm)であるので、上記条件を満たすことは、十分可能である。
次に、複雑な形状の描画データに対して、第6実施形態のサイジング処理を適用した例を、フローチャートを参照しながら説明する。
図20は、第6実施形態のサイジング装置530のサイジング処理を示すフローチャートである。
図21は、第6実施形態の処理前描画データ2を処理後描画データ2fに変換する処理工程を説明する図である。
図21(a)は、第6実施形態の処理前描画データ2を示す図である。なお、処理前描画データ2は、第1実施形態(図1参照)と同一である。
図21(b)は、第6実施形態の処理後描画データ102fを示す図である。なお、処理後描画データ102fは、第1実施形態(図6(b−1)参照)と同一である。
図21(c)は、処理前描画データの予測描画形状と、第6実施形態の処理後描画データの予測描画形状を比較する図である。
図20に示すS602において、図21(a)に示すように、ショット図形抽出部552は、処理前描画データ2の各処理前ショット図形3(3−1〜3−12)を抽出する。
S606において、処理後ショット図形作成部556は、処理後ショット図形作成処理を行う。
処理後ショット図形作成処理では、図21(b)に示すように、ショット図形抽出部552が抽出した各処理前ショット図形3(3−1〜3−12)の各辺に対して、同じ補正幅だけ内側に移動して細らせる。これによって、処理後ショット図形作成部556は、各処理前ショット図形3(3−1〜3−12)から、処理後ショット図形103e(103e−1〜103e−12)を作成する。
S608において、再配置部558は、処理後ショット図形103e(103e−1〜103e−12)を再配置し、対応する処理前ショット図形の有していたドーズ量を付加して、処理後描画データ102fを作成する。
なお、第6実施形態では、同じ補正幅だけ内側に移動するので、第1実施形態のような多角形の中間図形3c(図5参照)を作成しない。このため、第6実施形態では、処理前及び処理後間で重心が変化しない。そのため、再配置部558は、再配置するときに、各処理前ショット図形3の矩形中心と、処理後ショット図形103eの矩形中心とを一致させればよい。
(第6実施形態の処理後描画データ102fの妥当性)
上記処理で作成した処理後ショット図形103eの妥当性について説明する。
図21(c)は、処理前描画データ2の処理前描画データ予測描画形状4(破線で示す)と、処理後描画データ102fの処理後予測描画形状104f(実線で示す)とを比較する図である。
(a)図21(b)に示すように、第6実施形態のサイジング方法は、処理後描画データ102fに、各ショット図形の重複部を残存させることができる。このため、図20(c)に示すように、処理後予測描画形状104fは、処理後予測描画形状104fには、著しい凹部や凸部は見られない。
(b)処理後予測描画形状104fは、処理前描画データ予測描画形状4から、ほぼ一定幅で内側にサイジングされている。
上記(a)、(b)によって、フォトマスクに実際に形成されるパターンは、処理前描画データ予測描画形状4に近いものになることが期待できる。
(c)図21(a)、図21(c)に示すように、処理前及び処理後で、ショット数の変化がない。このため、少ないショット数で描画できるという描画データ602の利点を維持できる。
これにより、第6実施形態のサイジング方法は、重なりを有する処理前描画データ2のサイジングに適切であることが確認できた。
(第7実施形態)
次に、本発明を適用した第7実施形態について説明する。
なお、第7実施形態のサイジング処理は、サイジング処理が隙間部に関する処理に特徴を有している点で、前述した第2実施形態と同様である。このため、第7実施形態の装置構成、縮小サイジング処理のフローは、第2実施形態(図7、図8参照)と同様である。そこで、第7実施形態では、主に、サイジング処理の手法を第2実施形態よりも詳述し、また、第2実施形態とは異なる拡大サイジング処理等について説明する。
第7実施形態は、サイジングの精度を、第6実施形態よりも向上できるように構成したものである。
上記図21(c)で説明した第6実施形態の処理後描画データ102fに基づく予測描画形状104fと、処理前描画データ2に基づく予測描画形状4とをより詳細に比較してみる。
そうすると、第6実施形態では、サイジング前後での予測描画形状4,104f間の外形の差が、部分的に不均一である。つまり、くびれ部でのサイジング結果の幅が上下のふくらみ部分と比べ大きくなっている(図21(c)に示すように、くびれ部の幅W1は、ふくらみ部の幅W2より大きい)。
このように、くびれ部の幅W1が大きい理由は、くびれ部近傍の露光量が減少してしまったためである。つまり、サイジング処理にともなってショット図形3−5,3−6間の隙間部S1が隙間部S101に拡大し、また、ショット図形3−6,3−7の隙間部S2が隙間部S102に拡大したためである。
第7実施形態では、以下説明するように、このような不均一を低減して、サイジング幅を一層均一にすることができる。
図22は、第7実施形態の処理前描画データ602のサイジング処理を説明する図である。
図22(a)は、処理前描画データ602の縮小サイジング処理を示す図である。なお、処理前描画データ602は、第6実施形態(図19(a)参照)と同一である。
図22(b)は、処理前描画データ602を拡大サイジング処理した処理後描画データ602fを示す図である。
図22(c)は、隙間を有する処理前描画形状にサイジング処理した結果を頂点の座標で示す図である。
図22(a)に示すように、縮小サイジング処理では、ショット図形の各辺を補正幅に従って一定幅移動する際に、隙間Sを構成する辺については移動しないか、補正幅を小さくして移動する。
同様に、図22(b)に示すように、拡大サイジング処理でも、隙間Sを構成する辺については移動しないか、補正幅を小さくして移動する。
これにより、隙間Sに関するショット図形描画時の露光時の近接効果を維持でき、また、描画結果の輪郭に凹部を生じたり、ショット図形の隙間部で描画結果が分離することを防ぐ。このため、所望の描画形状から、均一に縮小又は拡大した露光形状を期待できる。
図22(c)に示すように、縮小サイジング処理の場合、具体的には、処理前ショット図形(図22(c)に破線で示す)の矩形の4つの頂点の座標を、矩形の左下から始めて右回りにP1(x1、y1)、P2(x1、y2)、P3(x2、y2)、P4(x2、y1)とする。頂点P4と頂点P1を結ぶ辺が、隣接するショット図形と隙間Sを形成する辺であるとし、この辺の補正幅を0(d4=0)とし、他の3つの辺については、ショット図形を縮小方向に補正幅d(d1=d2=d3=d)としてサイジングする。
このようにサイジングした結果、処理後ショット図形(図22(c)に実線で示す)である矩形の4つの頂点P1e,P2e,P3e,P4eの座標は、P1e(x1+d、y1)、P2e(x1+d、y2−d)、P3e(x2−d、y2−d)、P4e(x2−d、y1)となる。
なお、反対に、ショット図形を拡大方向に補正幅dだけサイジングする場合は、補正幅dの正負の符号を入れ替えて、矩形の4つの頂点P1e,P2e,P3e,P4eの座標は、P1e(x1−d、y1)、P2e(x1−d、y2+d)、P3e(x2+d、y2+d)、P4e(x2+d、y1)となる(図示せず)。
第7実施形態の縮小サイジングで複雑な形状の処理前描画データを処理する例は、例えば、第2実施形態の図9と同様である。
第2実施形態(第7実施形態も同様)の図9と、前述した第6実施形態の図21とを比較すると、隙間S1、S2付近のサイジング結果の幅W1は、ふくらみ部付近のサイジング結果の幅W2に近い幅となり、図9では、図21よりも一層均一に改善されている。
これにより、第7実施形態のサイジングは、第6実施形態よりも、精度を向上できることが確認できた。
(第8実施形態)
次に、本発明を適用した第8実施形態について説明する。
第8実施形態は、サイジング結果の幅W2のばらつきを、第7実施形態よりも改善し、サイジング幅を一層均一にできるサイジング方法である。
図9(b)に示すように、第7実施形態(第2実施形態と同様)のサイジングは、詳細に観察すると、場所によるばらつきを確認できる。
このばらつきが発生する理由は、以下の通りである。
第7実施形態は、所望の描画形状1とショット図形3の各辺との距離を考慮せず、各辺を一律の補正幅で移動して補正している。このため、処理前描画データ2による予測描画形状4と、処理後描画データ102fによる予測描画形状104fとの差分(サイジング結果の幅W)は、全周において一定にならない。このため、サイジング結果の幅は、場所によってばらつきが発生してしまうのである。
例えば、図6(b−2)の上下のふくらみ部分周辺では、サイジング結果の幅W2に、ばらつきを確認できる。
第8実施形態では、第7実施形態のこのようなサイジング結果の幅のばらつきを低減する。
詳細は、後述するが、第8実施形態では、ショット図形の辺のうち、隣接するショット図形とは重ならず描画データの外形を形成する辺は、所望描画形状の外周との距離が近いため、補正幅を一定の指定幅(又はこれに近い幅)とした。一方、ショット図形の辺のうち、隣接するショット図形と重なる辺は、所望の描画形状の外周との距離が遠いため、補正幅を、外形を形成する辺の補正幅よりも小さい幅とした。
第8実施形態のサイジング方法を説明する。
図23は、第8実施形態のサイジング方法を説明する図である。
図23(a)に示すように、所望の描画形状601、描画データ602、処理前ショット図形603(603−1〜603−4)は、第6実施形態(図19(a)参照)と同様である。
描画形状601のサイジングは、以下の順序で幾何学的に座標を算出する。
(1)外形区分抽出処理
図23(b)に示すように、外形区分抽出処理では、描画データ602のショット図形603の各辺のうち隣接するショット図形と重なリを有する重複区分(603−1i〜603−4i)と、重なりを有しない外形区分(603−1t〜603−4t)とを抽出する。
重複区分(603−1i〜603−4i)は、英文字iを付して実線で示し、一方、重なりを有しない外形区分(603−1t〜603−4t)は、英文字tを付して破線で示す。
(2)辺の補正幅算出処理
図23(c)に示すように、辺の補正幅算出処理では、上記(1)の外形区分抽出処理で区分した重複区分、外形区分の長さを用いてショット図形各辺の補正幅をそれぞれ求める。
辺の補正幅算出処理では、以下の規則に基づいて、補正幅を決定する。
・重複区分の辺は、補正幅を少なくする、又は補正しない。
・全てが外形区分の辺は、補正幅の最大値であるサイジング指定幅dに設定する。
・重複区分及び外形区分の両方を持つ辺は、外形区分の割合が多いほど補正幅を大きくする。
図23(c)では、矩形のショット図形603−1を例に、辺の補正幅算出処理を説明する。ショット図形603−1は、矩形の左辺の補正幅をd1、上辺の補正幅をd2、右辺の補正幅をd3、下辺の補正幅をd4と表記する。
ショット図形603−1は、矩形の下半分の領域が、隣接するショット図形603−2と重なりを有している(図23(a)、図23(b)参照)。この場合、ショット図形603−1の各辺の補正幅は、上記規則に基づいて以下のように算出される。
・左辺は、長さL1iの重複区分と長さL1tの外形区分に分けられる。
補正幅d1=d×L1t/(L1i+L1t)
・上辺は、全て外形区分でありL2i=0であり、L2tは、上辺の長さとなる。
補正幅d2=d×L2t/(L2i+L2t)
・右辺は、左辺と同様に、長さL3iの重複区分と長さL3tの外形区分に分けられる。
補正幅d3=d×L3t/(L3i+L3t)
・下辺は、全て重複区分であるから、L4t=0でL4iは、下辺の長さとなる。
補正幅d4=d×L4t/(L4i+L4t)=0
(3)頂点算出処理
頂点算出処理では、上記(2)の辺の補正幅算出処理で求めた各辺の補正幅に基づいて、サイジング処理後のショット図形(矩形の場合)の頂点座標を求める。
図23(c)に示すように、ここでは、補正処理前の矩形の頂点とその座標を左下から右回りにP1(x1,y1)、P2(x2,y2)、P3(x3,y3)、P4(x4,y4)であるとする。サイジングは、縮小方向と仮定し、各辺の補正幅をd1,d2,d3,d4とする。
この場合、頂点算出処理では、辺の補正幅算出処理後のショット図形の矩形の4つの頂点の座標を、左下を起点に右回りの順にP1e(x1+d1、y1+d4)、P2e(x1+d1、y2−d2)、P3e(x2−d3、y2−d2)、P4e(x2−d3、y1+d4)のように決める。
図23(e)に、全てのショット図形に補正処理を施した結果の処理後描画データ602fを示す。サイジングしたショット図形603eは、実線で示し、サイジング前のショット図形は、破線で示す。
なお、図23(f)に示すように、サイジングを太らせ方向とするには、d1,d2,d3,d4の符号を逆にすればよい。
(4)隙間部サイジング処理
隙間部サイジング処理は、図23(a)に示す隙間部S6を構成する辺の補正処理である。隙間部S6は、ショット図形603−3の下辺と、ショット図形603−4の上辺とによって構成される。
隙間部サイジング処理では、隙間部を構成する辺を、以下のように、上記(2)の辺の補正幅算出処理の重複区分と同様に処理する。
ショット図形603−4は、上記(1)の外形区分抽出処理の結果は、重複区分を有さない。このため、上記(2)の辺の補正幅算出処理をそのまま適用すれば、d1,d2,d3,d4の補正量は、サイジング指定幅dとなる。
しかし、矩形のショット図形603−4の上辺(d2に対応)は、辺の全長がショット図形603−3と隙間部を構成している。隙間部サイジング処理では、この上辺の全長を重複区分(L2t=0)と同様に処理する。その結果、上辺は、補正幅d2=0となる。
また、ショット図形603−3の矩形の下辺(d4に対応)も、隙間部S6を構成する。ショット図形603−3の矩形の下辺は、実際に隙間部S6を構成するのは、その一部である。ここでは、隙間部S6を構成する下辺の一部を、重複区分(長さL4i)と同様に処理する。一方、下辺の他の部分を外形区分(長さL4t)と同様に処理する。
そうすると補正幅d4は、d4=d×L4t/(L4i+L4t)で求まる。なお、外形区分の長さL4tの割合が小さければ近似値としてd4=0としてもよい。
上記(1)〜(4)のサイジング補正方法を、第7実施形態(つまり第2実施形態)と同じ処理前描画データ2に適用した。
図24は、第8実施形態のサイジングを、描画データ2に適用した例を示す図である。
図24(a)は、処理前描画データ2を破線で示し、処理後描画データ2fを実線で示す。
図24(b)は、処理前描画データ2の予測描画形状4を破線で示し、処理後描画データ2fの予測描画形状4fを実線で示した。
なお、この例では、上記(4)の隙間部サイジング処理を、隙間S1、S2に対して適用した。
図24(b)に示すように、第8実施形態の予測描画形状4fは、第7実施形態(つまり第2実施形態)の図7(a−2)と比較すると、上下のふくらみ部で、図7(a−2)よりも、サイジング結果の幅がより均一である。これにより、第8実施形態は、第7実施形態よりも改善されたことが確認できた。
第8実施形態の装置構成について説明する。
図25は、第8実施形態のパターン描画システム610の構成を説明する図である。
サイジング装置630は、設計装置20が作成した処理前描画データ602に基づいて、処理後描画データ602f(図23(e),図23(f)参照)を作成する装置である。サイジング装置630は、記憶部640、制御部650等を備える。
サイジング制御部651は、処理後描画データ作成プログラム641に従って、処理前描画データ602に基づいて、画像処理を行って処理後描画データ602fを作成する制御部である。
サイジング制御部651は、外形抽出部652、隙間判定部653、辺の補正幅算出部659、処理後ショット図形作成部656、処理後描画データ作成部658を備える。
外形抽出部652は、上記(1)の外形区分抽出処理をする制御部である。
隙間判定部653は、処理前ショット図形603のうち隙間部を形成する辺を抽出する制御部である。
隙間判定部653は、処理前ショット図形603のうち隣接するショット図形との辺の距離を調べる。そして、隙間判定部653は、露光時の近接効果によりパターンが形成される程度の所定距離以内に近接した狭い隙間を構成する辺(図23の例では、辺603−3a,603−4a)を抽出する。
辺の補正幅算出部659は、所与の補正幅dと外形抽出部652、隙間判定部653で抽出したショット図形の各辺の区分情報(外形区分、重複区分、隙間区分)とから各辺の補正幅(すなわち移動量)を算出する制御部である。
処理後ショット図形作成部656は、辺の補正幅算出部659が算出した補正幅に基づいて処理後ショット図形603e(図23参照)を作成する制御部である。具体的には、処理後ショット図形作成部656は、処理前ショット図形の頂点座標と辺の補正幅から、処理後ショット図形603eの頂点座標を算出する。
処理後描画データ作成部658は、処理後ショット図形作成部656が作成した処理後ショット図形603eを基に、対応する処理前ショット図形の有していたドーズ量を付加して処理後描画データ602f(図23参照)を作成する制御部である。
上記各制御部の処理の詳細は、後述する。
図26は、第8実施形態のサイジング装置630の処理を示すフローチャートである。
図23を参照しながら、第8実施形態のサイジング処理について説明する。
(外形区分抽出処理)
S602において、外形抽出部652は、処理前描画データ記憶部42に記憶した処理前描画データ602に対して、上記(1)の外形区分抽出処理を行う。
(隙間部判定処理)
S603において、隙間判定部653は、隙間部判定処理を行う。
隙間判定部653は、S602の外形区分抽出処理で外形区分と分類された辺の区分に対し、隣接するショット図形の辺との距離を調べて隙間部の有無を調べる。そして、隙間判定部653は、前述した所定距離以内に近接して配置されたショット図形の対向する辺の区分を、隙間部を形成していると判定する。
このように、ショット図形の辺のうち隙間部を形成している区分を隙間区分と呼ぶ。
図23(b)の例では、隙間判定部653は、ショット図形603−3の辺の隙間区分603−3aと、ショット図形603−4の辺の隙間区分603−4aとが、所定距離以内で対向し、隙間部6を形成していると判定する。
(辺の補正幅算出処理)
S604において、辺の補正幅算出部659は、辺毎の補正幅算出処理を行う。
処理前ショット図形の各辺は、S602の外形区分抽出処理、S603の隙間部判定処理を実施することで、「外形区分」、「重複区分」、「隙間区分」に分類される。
辺の補正幅算出処理では、所定の補正幅dとし、辺nの外形区分の長さをLnt、重複区分の長さをLni、隙間区分の長さをLnjとしたとき、辺nの補正幅dnを以下の式で求める。
辺nの補正幅dn=d×Lnt/(Lnt+Lni+Lnj)
つまり、辺nの補正幅dnは、外形区分の長さLntの辺nの全長(Lnt+Lni+Lnj)に対する比を乗じた値である。
なお、上記(4)の隙間部サイジング処理で説明したように、辺の補正幅算出処理では、隙間区分を、重複区分と同様に取り扱って処理する。
(処理後ショット図形作成処理)
S606において、処理後ショット図形作成部656は、処理後ショット図形作成処理を行う。
処理後ショット図形作成部656は、図23(c)に示すように、縮小方向のサイジングの場合には、P1e(x1+d1、y1+d4)、P2e(x1+d1、y2−d2)、P3e(x2−d3、y2−d2)、P4e(x2−d3、y1+d4)のように求め、一方、太らせ方向のサイジングの場合には、図23(d)に示すように、d1,d2,d3,d4の符号を逆にする。
(処理後描画データ作成処理)
S608において、処理後描画データ作成部658は、処理後描画データ作成処理を行う。
処理後描画データ作成処理では、処理前のショット図形のドーズ量を、対応する各処理後ショット図形に付加して、処理後描画データ602fを構成する(図23(e)参照)。
以降サイジング処理された処理後描画データ602fは、描画装置70に送信され、フォトマスクにパターン描画される。描画した後、現像、エッチングして所望のパターンを得る(図示せず)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
(1)実施形態において、小さい隙間を形成すると判定した辺は、縮小(又は拡大)しない例を示したが、これに限定されない。例えば、小さい隙間を形成すると判定した辺は、縮小又は拡大する量を小さくしてもよい。
(2)実施形態において、サイジング装置は、フォトマスクに描画するための描画データ(処理後描画データ)を作成する例を示したが、これに限定されない。例えば、サイジング装置は、ウエハ上に直接描画するための処理後描画データを作成してもよい。
(3)中間図形を用いた実施形態においては、縮小サイジングの場合を例として説明したが、これに限定されない。拡大サイジングの場合でも、ショット図形の各辺の重複区分はそのままの位置とし、外形区分を所定のサイジング幅だけ外側に拡大した図形を中間図形とすれば、同様の処理手順で処理後ショット図形が得られる。
2,202,302,402,602 処理前描画データ
2f,102f,202f,302f,402f,602f 処理後描画データ
3(3−1〜3−12),203,303(303−1〜303−5),403(403−1〜403−4),603(603−1〜603−4) 処理前ショット図形
3c(3c−1〜3c−12),503c 中間形状
3e(3e−1〜3e−12),203e,303e(303e−1〜303e−5),403e(403e−2〜403−4),503e,503e−2,603e(603e−1〜603e−4) 処理後ショット図形
4,104,204 処理前描画データ予測描画形状
30,230,330,530,630 サイジング装置
40,240,340 記憶部
41,241,341 処理後描画データ作成プログラム
51,251,351,551,651 サイジング制御部
52,652 外形抽出部
53,653 隙間判定部
54,254,354 外周補正部
55 中間図形作成部
56,256,256,356,656 処理後ショット図形作成部
57,367 重心算出部
58,258,358,558 再配置部
359 周長算出部
360 寄与度算出部
658 処理後描画データ作成部
659 辺の補正幅算出部
S1,S2 隙間

Claims (11)

  1. 複数のショット図形により形成され隣合う前記ショット図形が重なりを有する処理前描画データに基づいて、マスク又はウエハ上に描画形状を描画するための処理後描画データを作成する描画データ作成プログラムであって、
    コンピュータを、
    前記処理前描画データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段の前記処理前描画データを、前記ショット図形毎に各辺を補正幅だけ移動して補正した処理後ショット図形を作成し、前記各処理後ショット図形を配置して、前記処理後描画データを作成するサイジング制御手段と、
    して機能させることを特徴とする描画データ作成プログラム。
  2. 請求項1に記載の描画データ作成プログラムにおいて、
    前記サイジング制御手段を、
    前記各ショット図形を構成する各辺のうち、隣合うショット図形との重複部に属さずに前記処理前描画データの外周に属する区分を求め、
    前記各辺の前記補正幅を、前記処理前描画データの前記外周を構成する区分の長さの割合が多い程大きくなるように求めるように機能させること、
    を特徴とする描画データ作成プログラム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の描画データ作成プログラムにおいて、
    前記処理前描画データは、描画形状が隙間を有して配置されたものであり、
    前記サイジング制御手段を、
    前記処理前描画データが前記隙間を有しているか否かを判定し、
    前記隙間を有していると判定したショット図形については、前記隙間を形成する辺の補正を行わないこと、及び前記辺の補正幅を小さくすることの少なくとも1つを行うように機能させること、
    を特徴とする描画データ作成プログラム。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の描画データ作成プログラムにおいて、
    前記サイジング制御手段を、
    前記各ショット図形を構成する各辺を、隣合うショット図形との重複部に属する区分と、隣合うショット図形とは重ならず、前記処理前描画データの外周に属する区分とに分け、
    前記外周に属する区分を一定の幅で移動し、前記重複部に属する区分を移動しないか、又は前記外周に属する区分よりも小さな幅で移動した形状である中間図形を求め、
    前記中間図形の面積を求め、
    前記中間図形の面積と同一面積の矩形を求め、
    前記各矩形の重心位置が、前記各中間図形の重心位置に一致するように、前記各矩形を再配置して前記処理後描画データを作成するように機能させること、
    を特徴とする描画データ作成プログラム。
  5. 請求項4に記載の描画データ作成プログラムにおいて、
    前記サイジング制御手段を、前記中間図形を主成分分析して長軸長及び短軸長の比率を求め、前記比率が同一の前記矩形に変換するように機能させること、
    を特徴とする描画データ作成プログラム。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の描画データ作成プログラムにおいて、
    前記コンピュータを、前記各ショット図形の周長のうち前記処理前描画データの外周が含まれる度合である周長度合を求める周長度合算出部として機能させ、
    前記サイジング制御手段を、前記周長度合算出部が算出した周長度合に対応した量だけ、前記各ショット図形を補正するように機能させること、
    を特徴とする描画データ作成プログラム。
  7. 請求項1に記載の描画データ作成プログラムにおいて、
    前記サイジング制御手段を、前記各ショット図形を同じ幅だけ補正するように機能させること、
    を特徴とする描画データ作成プログラム。
  8. 複数のショット図形により形成され隣合う前記ショット図形が重なりを有する処理前描画データに基づいて、マスク又はウエハ上に描画形状を描画するための処理後描画データを作成する描画データ作成装置であって、
    前記処理前描画データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段の前記処理前描画データを、前記ショット図形毎に各辺を補正幅だけ移動して補正した処理後ショット図形を作成し、前記各処理後ショット図形を配置して、前記処理後描画データを作成するサイジング制御手段とを備えること、
    を特徴とする描画データ作成装置。
  9. 複数のショット図形により形成され隣合う前記ショット図形が重なりを有する処理前描画データに基づいて、マスク又はウエハ上に描画形状を描画するための処理後描画データを作成する描画データ作成方法であって、
    前記処理前描画データを、前記ショット図形毎に各辺を補正幅だけ移動して補正した処理後ショット図形を作成する処理後ショット図形作成ステップと、
    前記各処理後ショット図形を配置して、前記処理後描画データを作成する処理後ショット図形配置ステップと、
    を有することを特徴とする描画データ作成方法。
  10. 請求項9に記載の描画データ作成方法において、
    前記処理後ショット図形作成ステップは、
    前記各ショット図形を構成する各辺のうち、隣合うショット図形との重複部に属さずに前記処理前描画データの外周に属する区分を求め、
    前記各辺の前記補正幅を、前記処理前描画データの前記外周を構成する区分の長さの割合が多い程大きくなるように求めること、
    を特徴とする描画データ作成方法。
  11. 請求項9又は請求項10に記載の描画データ作成方法において、
    前記処理前描画データは、描画形状が隙間を有して配置されたものであり、
    前記処理後ショット図形作成ステップは、
    前記処理前描画データが前記隙間を有しているか否かを判定し、
    隙間を有していると判定したショット図形については、前記隙間を形成する辺の補正を行わないこと、及び前記辺の補正幅を小さくすることの少なくとも1つを行うこと、
    を特徴とする描画データ作成方法。
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