JPH10256124A - 描画パターンデータ作成方法、電子ビーム描画方法、基体加工方法、並びに電子線描画装置 - Google Patents

描画パターンデータ作成方法、電子ビーム描画方法、基体加工方法、並びに電子線描画装置

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JPH10256124A
JPH10256124A JP9057692A JP5769297A JPH10256124A JP H10256124 A JPH10256124 A JP H10256124A JP 9057692 A JP9057692 A JP 9057692A JP 5769297 A JP5769297 A JP 5769297A JP H10256124 A JPH10256124 A JP H10256124A
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pattern
design pattern
fold design
fold
electron beam
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JP9057692A
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Manabu Tomita
学 冨田
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Sony Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/30Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects
    • H01J37/302Controlling tubes by external information, e.g. programme control
    • H01J37/3023Programme control
    • H01J37/3026Patterning strategy
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/30Electron or ion beam tubes for processing objects
    • H01J2237/317Processing objects on a microscale
    • H01J2237/3175Lithography
    • H01J2237/31761Patterning strategy
    • H01J2237/31762Computer and memory organisation

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】最小描画グリッドの大きさを既存のままとし、
しかも、所望の寸法を有する半導体集積回路パターンを
正確に形成することができる、露光用マスクや半導体集
積回路の作製に適した描画パターンデータ作成方法を提
供する。 【解決手段】(A)設計パターンを、最小設計パターン
単位長のn倍とすることによってn倍設計パターンを求
め(但し、n>1)、次いで、該n倍設計パターンの輪
郭が該輪郭に隣接した最小描画グリッド上に乗るように
該n倍設計パターンを変換し、以て、描画パターンを得
る工程と、(B)(a)n倍設計パターンの輪郭を含む
描画パターンの部分に対して、最小描画グリッドを占め
るn倍設計パターンの面積割合に応じたドーズ量を設定
し、(b)n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パタ
ーンの部分に対して、所定のドーズ量を設定する工程か
ら成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、露光用マ
スクや半導体集積回路の作製に適した電子ビーム描画方
法、かかる電子ビーム描画方法にて用いられる描画パタ
ーンデータの作成方法、かかる電子ビーム描画方法を適
用した基体加工方法、並びに電子線描画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路は約3年の周期で微細化
が進められている。ところで、半導体集積回路を微細化
するためには、半導体集積回路のパターン(以下、回路
パターンと呼ぶ場合がある)を縮小する必要がある。そ
して、縮小化された回路パターンの設計を最初からやり
直すことは著しく時間を要するため、既存の設計回路パ
ターンに縮小率を掛けて設計回路パターン全体を縮小化
し、不都合な設計パターンの部分に修正を加える方法
が、多々採用されている。これによって、回路パターン
の設計効率の向上を図ることができる。尚、不都合な設
計回路パターン部分の修正として、例えば、トランジス
タ素子の性能が所望の性能と異なる場合、設計回路パタ
ーンの幅を広げたり、狭める操作を挙げることができ
る。
【0003】回路パターンの形成においては、通常、露
光用マスク(レチクルとも呼ばれる)が用いられる。こ
の露光用マスクを作製する場合、設計回路パターンに基
づいて描画パターンデータを作成する。そして、この描
画パターンデータに基づき、マスクブランクに塗布され
たレジストに電子ビームを用いてパターンを描画する。
次いで、描画されたレジストを現像することによって得
られたエッチング用マスクを用いて、マスクブランクを
パターニングする。これによって、露光用マスクを作製
することができる。電子ビームを用いたパターン描画方
式においては、ビームの走査方式として、通常、ラスタ
スキャン方式あるいはベクタスキャン方式が採用され、
ビーム形状として、通常、可変成形ビーム方式あるいは
ガウシャンビーム方式が採用されている。尚、露光用マ
スクを用いて回路パターンを形成する場合、広く、縮小
光学系の露光装置が用いられている。この場合、設計回
路パターンのk倍の大きさのパターンが露光用マスクに
形成される。尚、以下の説明においては、便宜上、k=
5とする。
【0004】あるいは又、所謂電子ビーム直接描画方法
によって回路パターンを形成する技術も知られている。
この回路パターン形成技術においては、例えば半導体基
板の上に形成された被処理層上に電子線感光レジストを
塗布し、かかるレジストに電子ビームを用いてパターン
を描画する。次いで、描画されたレジストを現像するこ
とによって得られたエッチング用マスクを用いて被処理
層をパターニングする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、既存の設計
回路パターンに縮小率を掛けて設計回路パターン全体を
縮小化する際、正確に縮小化された回路パターンが得ら
れないという問題が発生することがある。例えば、0.
35μm幅の設計回路パターンを30%縮小化した場合
の設計回路パターンの幅は、0.35×0.7=0.2
45μmとなる。このような縮小化された設計回路パタ
ーンを形成するために露光用マスクに形成すべきパター
ンの幅は、k=5としたとき、0.245×5=1.2
25μmとなる。然るに、露光用マスクを作製するため
の電子線描画装置における最小描画グリッド長は、例え
ば0.05μmである。従って、1.225μm幅のパ
ターンを露光用マスクに形成することはできず、幅1.
20μm(回路パターンとしては、0.24μm)若し
くは1.25μm(回路パターンとしては、0.25μ
m)のパターンを露光用マスクに形成することができる
のみである。このように、正確に縮小化されたパターン
が露光用マスクに形成できないと、修正を加えるべき不
都合な設計回路パターンの部分が、多数発生する。
【0006】また、例えば、半導体集積装置の特性上、
設計回路パターンの幅を0.30μmから0.31μm
に変更したい場合、設計回路パターンの中心(重心)位
置を変えることなく、設計回路パターンの幅を変更する
必要がある。即ち、設計回路パターンの端部の位置を両
側共、0.005μmだけ外側に移動させる。尚、設計
回路パターンの一方の端部のみを0.01μmだけ外側
に移動させた場合、上層の配線との間にずれが生じる結
果、コンタクトが取れない場合が生じる。ところが、こ
のように、設計回路パターンの端部の位置を両側共、
0.005μmだけ外側に移動させることを試みた場
合、露光用マスクに形成すべきパターンの端部の位置を
両側共、0.025μmだけ外側に移動させる必要があ
る。然るに、露光用マスクを作製するための電子線描画
装置における最小描画グリッド長は、例えば0.05μ
mであるため、このような処理を行うことができず、結
局、設計回路パターンの幅を0.32μmとせざるを得
ない。
【0007】以上のように、露光用マスクを作製するた
めの電子線描画装置の最小描画グリッドの大きさによっ
て、半導体集積回路のパターン設計が制約を受け、所望
の半導体集積回路のパターンを形成する上での大きな障
害となっている。電子線描画装置の最小描画グリッドの
大きさを小さくすれば(例えば、最小描画グリッド長を
0.001μmとする)、このような問題を回避するこ
とが可能であるが、このような電子線描画装置は極めて
高価である。また、例えば、ラスタスキャン方式の電子
線描画装置において、最小描画グリッドの大きさを小さ
くし、解像度を高めた場合、ブランキング周波数を高く
しないと、描画時間が極端に長くなるという問題もあ
る。
【0008】また、ベクタスキャン方式の電子線描画装
置において、最小描画グリッドの大きさを小さくした場
合、従来の電子線描画装置よりも微小な単位で正確に電
子ビームを偏向する必要があるだけでなく、マスクブラ
ンクを載置したステージの位置を正確に制御して、マス
クブランクの所望の位置に電子ビームを正確に衝突させ
なければならない。そのためには、レーザ干渉計等の検
出器の分解能を向上させる必要もある。
【0009】更には、描画パターンデータの有効数字を
多くすると、描画パターンデータのサイズが大きくなり
すぎ、電子線描画装置に一度に設定できる描画パターン
データ量が限定される。その結果、複数の露光用マスク
を作製するための描画パターンデータを電子線描画装置
に一度に設定することができなくなる虞がある。
【0010】以上に説明したように、電子線描画装置の
最小描画グリッドの大きさを小さくすることには種々の
困難が伴う。従って、本発明の目的は、電子線描画装置
の最小描画グリッドの大きさを、例えば、既存の電子線
描画装置における最小描画グリッドの大きさのままと
し、しかも、所望の寸法を有する半導体集積回路パター
ンを正確に形成することができる、露光用マスクや半導
体集積回路の作製に適した電子ビーム描画方法、かかる
電子ビーム描画方法にて用いられる描画パターンデータ
の作成方法、かかる電子ビーム描画方法を適用した基体
加工方法、並びに電子線描画装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】電子ビームを用いて、例
えばマスクブランクに塗布されたレジストに描画を行う
場合、描画に用いた電子ビームがレジストを透過し、マ
スクブランクに入射する。そして、電子線はマスクブラ
ンク中で広い範囲に亙って散乱し(即ち、電子線リソグ
ラフィにおける所謂後方散乱が発生し)、その一部は再
びレジストに入射する。その結果、電子ビームの入射部
位に比較して遥かに広い範囲に亙ってレジストが感光す
る。描画パターンの密度が低い場合には、後方散乱に起
因したレジストの露光は無視できる。しかしながら、描
画パターンが近接し、密集している場合には、後方散乱
に起因したレジストの露光が非常に広い範囲に亙って発
生する結果、レジストにおける蓄積エネルギー量が所望
の蓄積エネルギー量よりも増加し、現像後のレジストの
形状が所望の形状から逸脱するといった現象が生じる。
このような現象は、近接効果と呼ばれている。以下に説
明する本発明の第2の態様に係る描画パターンデータ作
成方法、電子ビーム描画方法、基体加工方法、あるいは
電子線描画装置においては、この後方散乱の影響を考慮
して、近接効果補正を行い、ドーズ量を決定する。
【0012】上記の目的を達成するための本発明の第1
の態様に係る描画パターンデータの作成方法は、電子ビ
ームを用いてパターンを描画するために用いられる、ド
ーズ量及び描画パターンから成る描画パターンデータの
作成方法であって、(A)電子ビームの描画における最
小描画グリッド長を最小設計パターン単位長のN倍(但
し、N>1)としたとき、設計パターンを、最小設計パ
ターン単位長のn倍とすることによってn倍設計パター
ンを求め(但し、n>1であり、n<N)、次いで、該
n倍設計パターンの輪郭が該輪郭に隣接した最小描画グ
リッド上に乗るように該n倍設計パターンを変換し、以
て、描画パターンを得る工程と、(B)(a)n倍設計
パターンの輪郭を含む描画パターンの部分に対して、最
小描画グリッドを占めるn倍設計パターンの面積割合に
応じたドーズ量を設定し、(b)n倍設計パターンの輪
郭を含まない描画パターンの部分に対して、所定のドー
ズ量を設定する工程、から成ることを特徴とする。
【0013】上記の目的を達成するための本発明の第1
の態様に係る電子ビーム描画方法は、上記の本発明の第
1の態様に係る描画パターンデータの作成方法により作
成された、ドーズ量及び描画パターンから成る描画パタ
ーンデータに基づき、電子ビームを用いて被処理体にパ
ターンを描画することを特徴とする。即ち、(A)電子
ビームの描画における最小描画グリッド長を最小設計パ
ターン単位長のN倍(但し、N>1)としたとき、設計
パターンを、最小設計パターン単位長のn倍とすること
によってn倍設計パターンを求め(但し、n>1であ
り、n<N)、次いで、該n倍設計パターンの輪郭が該
輪郭に隣接した最小描画グリッド上に乗るように該n倍
設計パターンを変換し、以て、描画パターンを得る工程
と、(B)(a)n倍設計パターンの輪郭を含む描画パ
ターンの部分に対して、最小描画グリッドを占めるn倍
設計パターンの面積割合に応じたドーズ量を設定し、
(b)n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パターン
の部分に対して、所定のドーズ量を設定する工程、から
成る描画パターンデータ作成方法により作成された、ド
ーズ量及び描画パターンから成る描画パターンデータに
基づき、電子ビームを用いて被処理体にパターンを描画
することを特徴とする。
【0014】上記の目的を達成するための本発明の第1
の態様に係る基体加工方法は、上記の本発明の第1の態
様に係る描画パターンデータの作成方法により作成され
た、ドーズ量及び描画パターンから成る描画パターンデ
ータに基づき、基体に塗布されたレジストに電子ビーム
を用いてパターンを描画し、次いで、描画されたレジス
トを現像することによって得られたエッチング用マスク
を用いて基体をパターニングすることを特徴とする。即
ち、(A)電子ビームの描画における最小描画グリッド
長を最小設計パターン単位長のN倍(但し、N>1)と
したとき、設計パターンを、最小設計パターン単位長の
n倍とすることによってn倍設計パターンを求め(但
し、n>1であり、n<N)、次いで、該n倍設計パタ
ーンの輪郭が該輪郭に隣接した最小描画グリッド上に乗
るように該n倍設計パターンを変換し、以て、描画パタ
ーンを得る工程と、(B)(a)n倍設計パターンの輪
郭を含む描画パターンの部分に対して、最小描画グリッ
ドを占めるn倍設計パターンの面積割合に応じたドーズ
量を設定し、(b)n倍設計パターンの輪郭を含まない
描画パターンの部分に対して、所定のドーズ量を設定す
る工程、から成る描画パターンデータ作成方法により作
成された、ドーズ量及び描画パターンから成る描画パタ
ーンデータに基づき、基体に塗布されたレジストに電子
ビームを用いてパターンを描画し、次いで、描画された
レジストを現像することによって得られたエッチング用
マスクを用いて基体をパターニングすることを特徴とす
る。
【0015】本発明の第1の態様に係る描画パターンデ
ータ作成方法、電子ビーム描画方法あるいは基体加工方
法においては、前記工程(A)において、n倍設計パタ
ーンの輪郭がその輪郭に最も隣接した最小描画グリッド
上に乗るようにn倍設計パターンを変換してもよい。あ
るいは又、描画パターンの大きさがn倍設計パターンの
大きさ以上となるように、n倍設計パターンを変換して
もよい。この場合、前記工程(B)の(a)にて設定さ
れるドーズ量は、前記工程(B)の(b)にて設定され
る所定のドーズ量以下のドーズ量とする必要があり、更
には、前記工程(B)の(a)において、最小描画グリ
ッドを占めるn倍設計パターンの面積割合に応じて、ド
ーズ量を段階的に設定することが好ましい。あるいは
又、前記工程(A)において、描画パターンの大きさが
n倍設計パターンの大きさ以下となるように、n倍設計
パターンを変換してもよい。この場合、前記工程(B)
の(a)にて設定されるドーズ量は、前記工程(B)の
(b)にて設定される所定のドーズ量以上のドーズ量と
する必要があり、更には、前記工程(B)の(a)にお
いて、最小描画グリッドを占めるn倍設計パターンの面
積割合に応じて、ドーズ量を段階的に設定することが好
ましい。
【0016】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る描画パターンデータ作成方法は、電子ビー
ムを用いてパターンを描画するために用いられる、ドー
ズ量及び描画パターンから成る描画パターンデータの作
成方法であって、(A)電子ビームの描画における最小
描画グリッド長を最小設計パターン単位長のN倍(但
し、N>1)としたとき、設計パターンを、最小設計パ
ターン単位長のn倍とすることによってn倍設計パター
ンを求め(但し、n>1であり、n<N)、次いで、該
n倍設計パターンの輪郭が該輪郭に隣接した最小描画グ
リッド上に乗るように該n倍設計パターンを変換し、以
て、描画パターンを得る工程と、(B)(a)n倍設計
パターンの輪郭の所定の位置に評価点を設定し、各評価
点にて立てられた蓄積エネルギー釣り合い方程式を解く
ことにより、n倍設計パターンの輪郭を含む描画パター
ンの部分におけるドーズ量を求め、(b)n倍設計パタ
ーンの輪郭を含まない描画パターンの部分に対して、所
定のドーズ量を設定する工程、から成ることを特徴とす
る。
【0017】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る電子ビーム描画方法は、上記の本発明の第
2の態様に係る描画パターンデータの作成方法により作
成された、ドーズ量及び描画パターンから成る描画パタ
ーンデータに基づき、電子ビームを用いて被処理体にパ
ターンを描画することを特徴とする。即ち、(A)電子
ビームの描画における最小描画グリッド長を最小設計パ
ターン単位長のN倍(但し、N>1)としたとき、設計
パターンを、最小設計パターン単位長のn倍とすること
によってn倍設計パターンを求め(但し、n>1であ
り、n<N)、次いで、該n倍設計パターンの輪郭が該
輪郭に隣接した最小描画グリッド上に乗るように該n倍
設計パターンを変換し、以て、描画パターンを得る工程
と、(B)(a)n倍設計パターンの輪郭の所定の位置
に評価点を設定し、各評価点にて立てられた蓄積エネル
ギー釣り合い方程式を解くことにより、n倍設計パター
ンの輪郭を含む描画パターンの部分におけるドーズ量を
求め、(b)n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パ
ターンの部分に対して、所定のドーズ量を設定する工
程、から成る描画パターンデータ作成方法により作成さ
れた、ドーズ量及び描画パターンから成る描画パターン
データに基づき、電子ビームを用いて被処理体にパター
ンを描画することを特徴とする。
【0018】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る基体加工方法は、上記の本発明の第2の態
様に係る描画パターンデータの作成方法により作成され
た、ドーズ量及び描画パターンから成る描画パターンデ
ータに基づき、基体に塗布されたレジストに電子ビーム
を用いてパターンを描画し、次いで、描画されたレジス
トを現像することによって得られたエッチング用マスク
を用いて基体をパターニングすることを特徴とする。即
ち、(A)電子ビームの描画における最小描画グリッド
長を最小設計パターン単位長のN倍(但し、N>1)と
したとき、設計パターンを、最小設計パターン単位長の
n倍とすることによってn倍設計パターンを求め(但
し、n>1であり、n<N)、次いで、該n倍設計パタ
ーンの輪郭が該輪郭に隣接した最小描画グリッド上に乗
るように該n倍設計パターンを変換し、以て、描画パタ
ーンを得る工程と、(B)(a)n倍設計パターンの輪
郭の所定の位置に評価点を設定し、各評価点にて立てら
れた蓄積エネルギー釣り合い方程式を解くことにより、
n倍設計パターンの輪郭を含む描画パターンの部分にお
けるドーズ量を求め、(b)n倍設計パターンの輪郭を
含まない描画パターンの部分に対して、所定のドーズ量
を設定する工程、から成る描画パターンデータ作成方法
により作成された、ドーズ量及び描画パターンから成る
描画パターンデータに基づき、基体に塗布されたレジス
トに電子ビームを用いてパターンを描画し、次いで、描
画されたレジストを現像することによって得られたエッ
チング用マスクを用いて基体をパターニングすることを
特徴とする。
【0019】本発明の第2の態様に係る描画パターンデ
ータ作成方法、電子ビーム描画方法あるいは基体加工方
法においては、n倍設計パターン全体を所定の領域に区
切り、前記評価点Ei(但し、i=1,2・・・,m)
の位置をEPiとし、前記工程(B)の(a)において
求めるべき、n倍設計パターンの各評価点Ej(但し、
j=1,2・・・,m)が含まれる輪郭を含む描画パタ
ーンの部分におけるドーズ量をDjとし、該描画パター
ンの部分をAPjで表し、前記工程(B)の(b)にお
ける所定のドーズ量をD0とし、n倍設計パターンの輪
郭を含まない描画パターンの部分をAP0で表し、評価
点Eiが含まれるn倍設計パターンを含む領域の周囲の
8つの領域におけるドーズ量をdk(但し、k=1,2
・・・8)とし、かかる領域のそれぞれをapkで表
し、蓄積エネルギー閾値をEthとし、f(r)をEID
関数とし、ηをEID関数における後方散乱係数、βf
をEID関数における前方散乱半径、βbをEID関数
における後方散乱半径としたとき、蓄積エネルギー釣り
合い方程式は以下の式(1)で表すことができる。尚、
一般に、蓄積エネルギーは、EID関数を積分すること
によって得られた露光強度と電子ビームのドーズ量との
積で求めることができる。
【0020】
【数5】
【0021】本発明の第2の態様に係る描画パターンデ
ータ作成方法、電子ビーム描画方法あるいは基体加工方
法においては、前記工程(A)において、n倍設計パタ
ーンの輪郭がその輪郭に最も隣接した最小描画グリッド
上に乗るようにn倍設計パターンを変換してもよい。あ
るいは又、描画パターンの大きさがn倍設計パターンの
大きさ以上となるように、n倍設計パターンを変換して
もよいし、前記工程(A)において、描画パターンの大
きさがn倍設計パターンの大きさ以下となるように、n
倍設計パターンを変換してもよい。
【0022】本発明の第1若しくは第2の態様に係る描
画パターンデータ作成方法、電子ビーム描画方法あるい
は基体加工方法においては、第1のn倍設計パターンが
第2のn倍設計パターンと接している場合、第2のn倍
設計パターンと接する第1のn倍設計パターンの輪郭の
部分を含む描画パターンの部分に対しては、前記所定の
ドーズ量を設定すればよい。
【0023】本発明の第1若しくは第2の態様に係る描
画パターンデータ作成方法あるいは電子ビーム描画方法
において、電子ビームを用いてパターンを描画する対
象、あるいは又、被処理体として、半導体集積回路のパ
ターン形成に用いられる露光用マスクを作製するための
マスクブランクに塗布されたポジ型若しくはネガ型のレ
ジスト、あるいは又、半導体集積回路のパターン形成に
用いられるポジ型若しくはネガ型のレジストを例示する
ことができる。
【0024】本発明の第1若しくは第2の態様に係る基
体加工方法において、基体として、マスクブランク、あ
るいは又、半導体基板、若しくは半導体基板上に形成さ
れた被処理層を例示することができる。マスクブランク
としては、ソーダライムガラス、低膨張ガラス、合成石
英ガラスといったガラス基板に、金属あるいは金属酸化
物の遮光用薄層あるいは半遮光用薄層(これらの薄層は
単層であってもよいし複層であってもよい)を形成した
ものを挙げることができる。この場合、基体をパターニ
ングすることによって作製された露光用マスクとして、
遮光用薄層から成るパターンが形成された通常の露光用
マスク、位相シフトマスク、半遮光用薄層から成るパタ
ーンが形成されたハーフトーン方式位相シフトマスクを
例示することができる。また、被処理層としては、具体
的には、不純物がドーピングされた多結晶シリコン層、
アルミニウム系合金、タングステン、銅、銀等の金属
層、タングステンシリサイドやチタンシリサイド等の金
属化合物層、不純物がドーピングされた多結晶シリコン
層とタングステンシリサイドやチタンシリサイド等の金
属化合物層の積層構造、不純物がドーピングされた多結
晶シリコン層とタングステンシリサイドやチタンシリサ
イド等の金属化合物層と絶縁膜の積層構造、絶縁層を例
示することができる。ここで、絶縁層として、Si
2、BPSG、PSG、BSG、AsSG、SbS
G、NSG、SOG、LTO(Low Temperature Oxid
e、低温CVD−SiO2)、SiN、SiON等の公知
の絶縁材料、あるいはこれらの絶縁材料を積層したもの
挙げることができる。
【0025】尚、本発明の第1若しくは第2の態様に係
る基体加工方法においては、基体に形成されたパターン
の検査を行うために、基体に形成されたパターンと前記
設計パターンとの比較を行うことが好ましい。
【0026】上記の目的を達成するための本発明の第1
の態様に係る電子線描画装置は、(イ)設計パターンの
データを記憶した設計パターンデータ記憶手段と、
(ロ)設計パターンのデータを所定の大きさのデータに
分割する設計パターンデータ分割手段と、(ハ)分割さ
れた設計パターンのデータを記憶する第1の記憶手段
と、(ニ)第1の記憶手段に記憶された分割された設計
パターンのデータに基づき描画パターンデータを作成す
る描画パターンデータ作成手段と、(ホ)作成された描
画パターンデータを記憶する第2の記憶手段と、(ヘ)
電子ビーム描画手段、を備えており、該描画パターンデ
ータ作成手段は、分割された設計パターンのデータに基
づき、(A)電子ビームの描画における最小描画グリッ
ド長を最小設計パターン単位長のN倍(但し、N>1)
としたとき、設計パターンを、最小設計パターン単位長
のn倍とすることによってn倍設計パターンを求め(但
し、n>1であり、n<N)、次いで、描画パターンを
得るために、該n倍設計パターンの輪郭が該輪郭に隣接
した最小描画グリッド上に乗るように該n倍設計パター
ンを変換し、(B)(a)n倍設計パターンの輪郭を含
む描画パターンの部分に対して、最小描画グリッドを占
めるn倍設計パターンの面積割合に応じたドーズ量を設
定し、(b)n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パ
ターンの部分に対して、所定のドーズ量を設定する、こ
とを特徴とする。
【0027】本発明の第1の態様に係る電子線描画装置
においては、前記描画パターンデータ作成手段は、前記
工程(A)において、n倍設計パターンの輪郭がその輪
郭に最も隣接した最小描画グリッド上に乗るようにn倍
設計パターンを変換してもよい。あるいは又、描画パタ
ーンの大きさがn倍設計パターンの大きさ以上となるよ
うに、n倍設計パターンを変換してもよい。この場合、
前記描画パターンデータ作成手段は、前記工程(B)の
(a)おいて、前記工程(B)の(b)にて設定される
所定のドーズ量以下のドーズ量とする必要があり、更に
は、前記描画パターンデータ作成手段は、前記工程
(B)の(a)において、最小描画グリッドを占めるn
倍設計パターンの面積割合に応じて、ドーズ量を段階的
に設定することが好ましい。あるいは又、前記描画パタ
ーンデータ作成手段は、前記工程(A)において、描画
パターンの大きさがn倍設計パターンの大きさ以下とな
るように、n倍設計パターンを変換してもよい。この場
合、前記描画パターンデータ作成手段は、前記工程
(B)の(a)において、前記工程(B)の(b)にて
設定される所定のドーズ量以上のドーズ量とする必要が
あり、更には、前記描画パターンデータ作成手段は、前
記工程(B)の(a)において、最小描画グリッドを占
めるn倍設計パターンの面積割合に応じて、ドーズ量を
段階的に設定することが好ましい。
【0028】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る電子線描画装置は、(イ)設計パターンの
データを記憶した設計パターンデータ記憶手段と、
(ロ)設計パターンのデータを所定の大きさのデータに
分割する設計パターンデータ分割手段と、(ハ)分割さ
れた設計パターンのデータを記憶する第1の記憶手段
と、(ニ)第1の記憶手段に記憶された分割された設計
パターンのデータに基づき描画パターンデータを作成す
る描画パターンデータ作成手段と、(ホ)作成された描
画パターンデータを記憶する第2の記憶手段と、(ヘ)
電子ビーム描画手段、を備えており、該描画パターンデ
ータ作成手段は、分割された設計パターンのデータに基
づき、(A)電子ビームの描画における最小描画グリッ
ド長を最小設計パターン単位長のN倍(但し、N>1)
としたとき、設計パターンを、最小設計パターン単位長
のn倍とすることによってn倍設計パターンを求め(但
し、n>1であり、n<N)、次いで、描画パターンを
得るために、該n倍設計パターンの輪郭が該輪郭に隣接
した最小描画グリッド上に乗るように該n倍設計パター
ンを変換し、(B)(a)n倍設計パターンの輪郭の所
定の位置に評価点を設定し、各評価点にて立てられた蓄
積エネルギー釣り合い方程式を解くことにより、n倍設
計パターンの輪郭を含む描画パターンの部分におけるド
ーズ量を求め、(b)n倍設計パターンの輪郭を含まな
い描画パターンの部分に対して、所定のドーズ量を設定
する、ことを特徴とする。
【0029】本発明の第2の態様に係る電子線描画装置
においては、前記描画パターンデータ作成手段は、n倍
設計パターン全体を所定の領域に区切り、前記評価点E
i(但し、i=1,2・・・,m)の位置をEPiとし、
前記工程(B)の(a)において求めるべき、n倍設計
パターンの各評価点Ej(但し、j=1,2・・・,
m)が含まれる輪郭を含む描画パターンの部分における
ドーズ量をDjとし、該描画パターンの部分をAPjで表
し、前記工程(B)の(b)における所定のドーズ量を
0とし、n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パタ
ーンの部分をAP0で表し、評価点Eiが含まれるn倍設
計パターンを含む領域の周囲の8つの領域におけるドー
ズ量をdk(但し、k=1,2・・・8)とし、かかる
領域のそれぞれをapkで表し、蓄積エネルギー閾値を
thとし、f(r)をEID関数とし、ηをEID関数
における後方散乱係数、βfをEID関数における前方
散乱半径、βbをEID関数における後方散乱半径とし
たとき、蓄積エネルギー釣り合い方程式は以下の式
(1)で表すことができる。
【0030】
【数6】
【0031】本発明の第2の態様に係る電子線描画装置
においては、前記描画パターンデータ作成手段は、前記
工程(A)において、n倍設計パターンの輪郭がその輪
郭に最も隣接した最小描画グリッド上に乗るようにn倍
設計パターンを変換してもよい。あるいは又、描画パタ
ーンの大きさがn倍設計パターンの大きさ以上となるよ
うに、n倍設計パターンを変換してもよいし、描画パタ
ーンの大きさがn倍設計パターンの大きさ以下となるよ
うに、n倍設計パターンを変換してもよい。
【0032】本発明の第1若しくは第2の態様に係る電
子線描画装置においては、第1のn倍設計パターンが第
2のn倍設計パターンと接している場合、前記描画パタ
ーンデータ作成手段は、第2のn倍設計パターンと接す
る第1のn倍設計パターンの輪郭の部分を含む描画パタ
ーンの部分に対しては、前記所定のドーズ量を設定する
ことが望ましい。
【0033】本発明においては、n倍設計パターンの輪
郭がその輪郭に隣接した最小描画グリッド上に乗るよう
にn倍設計パターンを変換することによって描画パター
ンを得た後、n倍設計パターンの輪郭を含む描画パター
ンの部分に対して、最小描画グリッドを占めるn倍設計
パターンの面積割合に応じたドーズ量を設定する。ある
いは又、n倍設計パターンの輪郭の所定の位置に評価点
を設定し、各評価点にて立てられた蓄積エネルギー釣り
合い方程式を解くことにより、n倍設計パターンの輪郭
を含む描画パターンの部分におけるドーズ量を求める。
それ故、電子線描画装置(若しくは描画時)の最小描画
グリッドの大きさを、既存の電子線描画装置(若しくは
描画時)の最小描画グリッドの大きさのままとした状態
で、しかも、例えば、所望の寸法を有するパターンを露
光用マスクに正確に形成することができ、あるいは又、
所望の寸法を有する半導体集積回路パターンを正確に形
成することができる。
【0034】即ち、半導体集積回路のシュリンクやパタ
ーンのインクリメント若しくはデクリメントを容易に実
行するために、電子線描画装置(若しくは描画時)の最
小描画グリッド長よりも小さな単位で作成された設計パ
ターンに基づき描画パターンデータを作成したとして
も、n倍設計パターンの輪郭に相当する描画パターンの
部分におけるドーズ量を適切な値に制御することによっ
て、設計パターン通りの形状を有するパターンを、電子
ビームを用いてパターンを描画する対象、あるいは又、
被処理体に、正確に且つ容易に形成することができる。
しかも、設計パターンデータ量の増加を招くこともな
く、電子ビームによるパターンの描画時間が増大するこ
ともない。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発
明を説明する。
【0036】(実施の形態1)実施の形態1は、本発明
の第1の態様に係る描画パターンデータ作成方法、電子
ビーム描画方法、基体加工方法及び電子線描画装置に関
する。実施の形態1の描画パターンデータ作成方法にお
いては、電子ビームの描画における最小描画グリッド長
を0.1μmとし、最小設計パターン単位長を0.00
5μmとした。即ち、N=20である。また、設計パタ
ーンを、最小設計パターン単位長の5(=n)倍とする
ことによってn倍設計パターンを求めた。そして、n倍
設計パターンの輪郭がその輪郭に隣接した最小描画グリ
ッド上に乗るようにn倍設計パターンを変換することに
よって描画パターンを得た。具体的には、実施の形態1
においては、描画パターンの大きさがn倍設計パターン
の大きさ以上となるように、n倍設計パターンを変換す
る。即ち、n倍設計パターンの輪郭がその輪郭に隣接し
た外側の最小描画グリッド上に乗るようにn倍設計パタ
ーンを変換した。尚、N及びnの値はこれらの値に何ら
限定されるものではない。
【0037】図1に、n倍設計パターン(一部を示す)
と最小描画グリッドの配置関係を模式的に示す。「X」
を付した最小描画グリッドは、n倍設計パターンの輪郭
を含まない描画パターンの部分を示し、「Y」及び
「y」を付した最小描画グリッドは、n倍設計パターン
の輪郭を含む描画パターンの部分を示す。また、「Z」
を付した最小描画グリッドは、n倍設計パターンを含ま
ない最小描画グリッドを示す。即ち、「Z」を付した最
小描画グリッドにおいては、描画は行われない。
【0038】n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パ
ターンの部分における最小描画グリッド「X」、及び、
n倍設計パターンの輪郭を含む描画パターンの部分にお
ける最小描画グリッド「Y」、「y」において、同一の
所定のドーズ量D0にて描画を行うと、図2の(B)に
示すように、最終的に、設計パターンと異なる大きさの
パターンが被処理体に形成されてしまう。尚、図2の
(B)において、理解を助けるために、最小描画グリッ
ドを一点鎖線で表し、n倍設計パターンの輪郭を点線で
表し、露光された被処理体の外縁を実線で表した。
【0039】従って、実施の形態1においては、n倍設
計パターンの輪郭を含む描画パターンの部分(最小描画
グリッド「Y」及び「y」の集合)に対して、最小描画
グリッドを占めるn倍設計パターンの面積割合に応じた
ドーズ量を設定する。具体的には、図1に示すように、
n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パターンの部分
における最も外側の描画グリッド線GLから、最小描画
グリッドを占めるn倍設計パターンの輪郭までの距離L
に応じたドーズ量DOLを設定する。実施の形態1におい
ては、最小描画グリッドを占めるn倍設計パターンの面
積割合(距離L)に応じて、ドーズ量を4段階に設定し
た。尚、何段階に設定するかは任意であるが、例えば
(N/n)段階とすることが好ましい。実施の形態1に
おいては、距離Lとドーズ量DOLとの関係を以下の表1
のとおりとしたが、これらの関係は表1の関係に限定さ
れるものではない。また、ドーズ量DOLとショットラン
クの関係を以下に例示するが、ドーズ量DOLはドーズ量
0(標準ドーズ量=3μC/cm2)以下である。更に
は、n倍設計パターンの輪郭のコーナー部は、n倍設計
パターンの長い方の輪郭に含めるとしたが、このような
操作も任意である。
【0040】
【数7】 ドーズ量DOL={(初期値)+(ステップ)×(ショットランク)} ×(標準ドーズ量) ={0.1+0.05×(ショットランク)}×3(μC/cm2
【0041】
【表1】 L(μm) ショットランク ドーズ量(DOL) L0=0.000 0 D0(標準ドーズ量) L1=0.025 4 DOL_12=0.050 10 DOL_23=0.750 14 DOL_3
【0042】一方、n倍設計パターンの輪郭を含まない
描画パターンの部分(最小描画グリッド「X」の集合)
に対しては、所定のドーズ量D0(標準ドーズ量)を設
定する。
【0043】こうして作成された、ドーズ量及び描画パ
ターンから成る描画パターンデータに基づき電子ビーム
を用いて被処理体にパターンを描画した(図2の(A)
の模式図を参照)。具体的には、実施の形態1において
は、被処理体を、半導体集積回路のパターン形成に用い
られる露光用マスクを作製するためのマスクブランク
(基体に相当する)に塗布されたレジストとした。尚、
n倍設計パターンの輪郭を含む描画パターンの部分(最
小描画グリッド「Y」及び「y」の集合)に対して、最
小描画グリッドを占めるn倍設計パターンの面積割合
(距離L)に応じて設定されたドーズ量にて描画を行う
と、n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パターンの
部分での電子ビームによる描画に基づく後方散乱の影響
で、n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パターンの
部分からn倍設計パターンの輪郭を含む最小描画グリッ
ドへと延びる描画パターンが形成される。尚、ドーズ量
は、電子ビームの電流値と電子ビームの照射時間によっ
て正確に制御することができる。従って、レジストの感
度に合わせて正確にドーズ量を制御すれば、所望の形状
を有する描画パターンを得ることができる。
【0044】そして、描画されたレジストを現像するこ
とによって得られたエッチング用マスクを用いて、基体
であるマスクブランクをパターニングすることによっ
て、露光用マスクを作製した。実施の形態1において
は、電子線描画装置として、スポット電子ビームのラス
タスキャン方式の電子線描画装置を用いた。この方式の
電子線描画装置においては、最小描画グリッド単位でド
ーズ量を変化させることができない。それ故、実施の形
態1においては4回の描画を行った。即ち、4段階のド
ーズ量D0及びDOL_1,DOL_2,DOL_3に基づく4つの
描画パターンデータのファイル(ジョブファイルと呼ば
れる)を作成した。これらのジョブファイルは、ドーズ
量と描画パターンの座標値から構成されている。そし
て、これらのジョブファイルを用いて、ラスタスキャン
方式に基づき、順次、電子ビームによるパターンの描画
を行った。そして、公知の露光用マスク作製プロセスに
基づき露光用マスクを作製した。
【0045】基体に相当する露光用マスクに形成された
パターンの検査を行うために、得られた露光用マスクに
形成されたパターンと設計パターンとの比較をラインセ
ンサーを備えた検査装置で行ったところ、両者のパター
ン(特に輪郭の部分)は良く一致していた。即ち、実施
の形態1においては、露光用マスク上で0.025μm
単位でパターンを形成することができ、電子ビーム描画
方法における分解能が4倍向上している。尚、得られた
露光用マスクに形成されたパターンと描画パターンデー
タとを比較したのでは、描画パターンデータにおける描
画パターンと設計パターンとの間にずれが存在するた
め、正確な比較ができず、露光用マスクに形成されたパ
ターンは不良であるとの検査結果しか得られない。
【0046】比較のために、従来の方法で露光用マスク
を作製した。即ち、n倍設計パターンの輪郭を含まない
描画パターンの部分における最小描画グリッド「X」の
集合、及び、n倍設計パターンの輪郭を含む描画パター
ンにおける最小描画グリッド「Y」、「y」の集合にお
いて、同一の所定のドーズ量D0にて描画を行った。そ
して、得られた露光用マスクに形成されたパターンと設
計パターンとの比較をラインセンサーを備えた検査装置
で行ったところ、両者のパターン(特に輪郭の部分)に
ずれが生じていた。
【0047】尚、実施の形態1においては、ラスタスキ
ャン方式の電子線描画装置を用いたが、電子線描画装置
はかかる方式に限定されるものではなく、ベクタスキャ
ン方式や可変成形ビーム方式の電子線描画装置を用いる
こともできる。パターンの描画単位毎にドーズ量を変更
できる電子線描画装置を用いる場合には、1回の描画で
被処理体にパターンを描画することも可能である。更に
は、最小描画グリッドの複数倍の領域を一度に描画し得
る電子線描画装置を用いる場合には、描画の単位領域は
最小描画グリッドに限定されない。また、ポジ型レジス
トあるいはネガ型レジストのどちらを用いることもでき
る。
【0048】実施の形態1における、描画パターンデー
タを得るための操作の詳細を、図3、図4及び図5のフ
ローチャート、及び図形操作の概念図である図6、図7
及び図8を参照して、以下、説明する。尚、図形操作
は、コンピュータプログラム上、容易に座標値に変換す
ることができるので、コンピュータの動作の詳細な説明
は省略する。
【0049】先ず、設計パターン全体を所定の大きさの
区画に区分けする(S−100)。次いで、1つの区画
を抜き出し(S−101)、更に、抜き出された区画内
の1つの設計パターン(選択設計パターンと呼ぶ)を抜
き出す(S−102)。この状態を図6に模式的に示
す。そして、この選択設計パターンの1つの輪郭(辺)
に着目し(S−103)、この選択設計パターンの輪郭
が他の設計パターンと接しているか否かを調べる(S−
104)。言い換えれば、第1のn倍設計パターン(1
つの設計パターン)が第2のn倍設計パターン(他の設
計パターン)と接しているか否かを調べる。
【0050】選択設計パターンの着目した輪郭が他の設
計パターンと接していない場合、パターン設計時のグリ
ッドを維持しながら、変換プログラムを用いて、設計パ
ターンを、最小設計パターン単位長(実施の形態1にお
いては0.005μm)のn倍(実施の形態1において
は5倍)とすることによってn倍設計パターンを求める
(S−110)。かかるn倍設計パターンを図形Aとす
る(図8の(A)参照)。尚、図形Aには斜線を付し
た。次いで、図形Aに基づき、n倍設計パターンの輪郭
がその輪郭に隣接した最小描画グリッド上に乗るよう
に、変換プログラムを用いて、n倍設計パターンを変換
し(S−111)、描画パターンを得る。かかる描画パ
ターンを図形Bとする(図8の(B)参照)。尚、実施
の形態1においては、描画パターンの大きさがn倍設計
パターンの大きさ以上となるように、n倍設計パターン
を変換する。即ち、n倍設計パターンの輪郭が隣接した
外側の最小描画グリッド上に乗るようにn倍設計パター
ンを変換する。次に、図形Bの輪郭から1最小描画グリ
ッド長だけ内側に輪郭が位置する図形C(図8の(B)
参照)を求める(S−112)。尚、図においては、図
形Cを点線で表した。
【0051】そして、図形Bから図形Cを減じた図形D
(図8の(C)参照)を求める(S−113)。この図
形Dが、選択設計パターンのn倍設計パターンにおける
輪郭を含む描画パターンの部分に相当する。次いで、図
形Dを最小描画グリッド単位に分割する(S−11
4)。その後、図形Aの輪郭と図形Bの輪郭の位置を比
較する(S−115)。即ち、図形Aの輪郭と、かかる
輪郭に対応する図形Bの輪郭との間の距離Lを求める。
そして、距離Lに基づきショットランクを決定し(S−
116)、更には、ショットランクに基づきドーズ量を
決定する(S−117)。
【0052】そして、選択設計パターンの輪郭(辺)に
おける以上の処理が全て完了したか否かを判断し(S−
130)、処理が完了していない場合には、S−103
に戻る。処理が完了した場合には、図形C及び図形D’
(後述する)に関して、適切な大きさの描画ユニット
(最小描画グリッド、あるいは、最小描画グリッドの整
数倍の大きさの描画ユニット)単位の描画パターンとし
て、所定のドーズ量D0を設定する(S−131)。次
いで、抜き出された区画内の全ての設計パターンにおけ
る処理が完了したか否かを判断し(S−132)、処理
が完了していない場合には、S−102に戻る。処理が
完了した場合には、全ての区画における処理が完了した
か否かを判断し(S−133)、処理が完了していない
場合には、S−101に戻る。以上の処理を行うことに
よって、描画パターンデータを作成することができる。
【0053】S−104において、選択設計パターンの
着目した輪郭(辺)が他の設計パターンと接している場
合、他の設計パターンと接していない選択設計パターン
の輪郭部分と接している輪郭部分に、選択設計パターン
の着目した輪郭(辺)を分割する(S−120)(図7
参照)。そして、接していない選択設計パターンの輪郭
部分については、既に処理が完了しているか否かを判断
し(S−121)、処理が完了している場合には、S−
130に移る。一方、処理が完了していない場合には、
S−110に移る。
【0054】また、接している選択設計パターンの輪郭
部分については、パターン設計時のグリッドを維持しな
がら、変換プログラムを用いて、設計パターンを、最小
設計パターン単位長のn倍とすることによってn倍設計
パターンを求める(S−122)。かかるn倍設計パタ
ーンを図形Aとする。次いで、図形Aに基づき、n倍設
計パターンの輪郭がその輪郭に隣接した最小描画グリッ
ド上に乗るように、変換プログラムを用いて、n倍設計
パターンを変換し(S−123)、描画パターンを得
る。かかる描画パターンを図形Bとする。次に、図形B
の輪郭から1最小描画グリッド長だけ内側に輪郭が位置
する図形Cを求める(S−124)。
【0055】そして、図形Bから図形Cを減じた図形
D’を求める(S−125)。この図形D’が、他の設
計パターンと接している選択設計パターンのn倍設計パ
ターンにおける輪郭部分を含む描画パターンの部分に相
当する。次いで、図形D’を最小描画グリッド単位に分
割する(S−126)。そして、S−130に移る。
【0056】実施の形態1の電子線描画装置の概念図
を、図9に示す。この電子線描画装置は、設計パターン
データ記憶手段10と、設計パターンデータ分割手段1
1と、第1の記憶手段12と、描画パターンデータ作成
手段13と、第2の記憶手段14と、電子ビーム描画手
段15を備えている。設計パターンデータ記憶手段10
内に、設計パターンのデータが記憶されている。電子線
描画装置がベクタスキャン方式の場合、フィールドと呼
ばれる領域単位で描画を行う。また、電子線描画装置が
ラスタスキャン方式の場合、ラスタスキャン幅と呼ばれ
る領域単位で描画を行う。従って、設計パターンデータ
分割手段11によって、設計パターンのデータを所定の
大きさ(1フィールドあるいは1ラスタスキャン幅に相
当する大きさ)のデータに分割する。第1の記憶手段1
2には、この分割された設計パターンのデータが記憶さ
れる。描画パターンデータ作成手段13によって、第1
の記憶手段12に記憶された分割された設計パターンの
データに基づき描画パターンデータが作成される。第2
の記憶手段14には、作成された描画パターンデータが
記憶される。尚、電子ビーム描画手段15は、公知のベ
クタスキャン方式、ラスタスキャン方式、あるいは可変
成形ビーム方式とすることができるので、詳細な説明は
省略する。
【0057】描画パターンデータ作成手段13は、分割
された設計パターンのデータに基づき、(A)電子ビー
ムの描画における最小描画グリッド長を最小設計パター
ン単位長のN倍(但し、N>1)としたとき、設計パタ
ーンを、最小設計パターン単位長のn倍とすることによ
ってn倍設計パターンを求め(但し、n>1であり、n
<N)、次いで、描画パターンを得るために、該n倍設
計パターンの輪郭が該輪郭に隣接した最小描画グリッド
上に乗るように該n倍設計パターンを変換し、(B)
(a)n倍設計パターンの輪郭を含む描画パターンの部
分に対して、最小描画グリッドを占めるn倍設計パター
ンの面積割合に応じたドーズ量を設定し、(b)n倍設
計パターンの輪郭を含まない描画パターンの部分に対し
て、所定のドーズ量を設定する。これらの描画パターン
データ作成手段13による処理は、図3〜図5のフロー
チャートを参照して説明した操作と同様とすることがで
きるので、詳細な説明は省略する。尚、図3〜図5のフ
ローチャートを参照して説明した操作を行うためのプロ
グラムは、例えばROMに記憶させておけばよい。ま
た、第2の記憶手段14を複数用意し、作成された描画
パターンデータを或る第2の記憶手段14に記憶させな
がら、既に作成された描画パターンデータを他の第2の
記憶手段14から読み出し、電子ビーム描画手段15に
よって描画を行えば、描画パターンデータの作成と描画
とを同時に進行させることができる。
【0058】尚、実施の形態1の電子線描画装置におい
て、図9の(B)に示すように、設計パターンデータ分
割手段11の下流にスイッチ16を設けておけば、荒い
パターンを被処理体に形成する場合、描画パターンデー
タ作成手段13を経由することなく、パターンの描画を
行うことができる。
【0059】(実施の形態2)実施の形態2は、実施の
形態1にて説明した本発明の第1の態様に係る描画パタ
ーンデータ作成方法、電子ビーム描画方法、基体加工方
法及び電子線描画装置の変形に関する。実施の形態1に
おいては、描画パターンの大きさがn倍設計パターンの
大きさ以上となるように、n倍設計パターンを変換し
た。一方、実施の形態2においては、描画パターンの大
きさがn倍設計パターンの大きさ以下となるように、n
倍設計パターンを変換する。即ち、n倍設計パターンの
輪郭がその輪郭に隣接した内側の最小描画グリッド上に
乗るようにn倍設計パターンを変換した。
【0060】図10に、n倍設計パターン(一部を示
す)と最小描画グリッドの配置関係を模式的に示す。
「X’」を付した最小描画グリッドは、n倍設計パター
ンの輪郭を含まない描画パターンの部分を示し、
「Y’」及び「y’」を付した最小描画グリッドは、n
倍設計パターンの輪郭を含む描画パターンの部分を示
す。尚、「X’」を付した最小描画グリッドの集合から
成る図形の最外周部に隣接して「Y’」及び「y’」を
付した最小描画グリッドが配されている。また、「Z」
を付した最小描画グリッドは、n倍設計パターンを含ま
ない最小描画グリッドを示す。即ち、「Z」を付した最
小描画グリッドにおいては、描画は行われない。
【0061】実施の形態2においても、n倍設計パター
ンの輪郭を含む描画パターンの部分(最小描画グリッド
「Y’」及び「y’」の集合)に対して、最小描画グリ
ッドを占めるn倍設計パターンの面積割合に応じたドー
ズ量を設定する。具体的には、実施の形態2において
は、n倍設計パターンの輪郭を含む描画パターンの部分
における最も外側の描画グリッド線GLから、最小描画
グリッドを占めるn倍設計パターンの輪郭までの距離L
に応じてショットランクを求め、かかるショットランク
に基づき、以下の式からドーズ量DOLを設定する。ドー
ズ量DOLはドーズ量D0以上である。一方、n倍設計パ
ターンの輪郭を含まない描画パターンの部分(最小描画
グリッド「X’」の集合)に対しては、所定のドーズ量
0を設定する。
【0062】
【数8】ドーズ量DOL={(初期値)+(ステップ)×
(ショットランク)}×(標準ドーズ量)
【0063】以上に説明した点を除き、実施の形態2の
描画パターンデータ作成方法、電子ビーム描画方法、基
体加工方法及び電子線描画装置は、実施の形態1のそれ
らと同様とすることができるので、詳細な説明は省略す
る。
【0064】更には、図11に示すように、n倍設計パ
ターンの輪郭がその輪郭に最も隣接した最小描画グリッ
ド上に乗るようにn倍設計パターンを変換してもよい。
この場合、n倍設計パターンの輪郭がその輪郭に隣接し
た外側の最小描画グリッド上に乗るようにn倍設計パタ
ーンが変換されたときは、実施の形態1にて説明した方
法にてドーズ量を設定し、n倍設計パターンの輪郭がそ
の輪郭に隣接した内側の最小描画グリッド上に乗るよう
にn倍設計パターンが変換されたときは、実施の形態2
にて説明した方法にてドーズ量を設定すればよい。
【0065】(実施の形態3)実施の形態3は、本発明
の第2の態様に係る描画パターンデータ作成方法、電子
ビーム描画方法、基体加工方法及び電子線描画装置に関
する。実施の形態3においては、実施の形態1と異な
り、後方散乱の影響を考慮して、近接効果補正を行い、
n倍設計パターンの輪郭を含む描画パターンの部分にお
けるドーズ量を決定する。実施の形態3の描画パターン
データ作成方法においても、電子ビームの描画における
最小描画グリッド長を0.1μmとし、最小設計パター
ン単位長を0.005μmとした。即ち、N=20であ
る。また、設計パターンを、最小設計パターン単位長の
5(=n)倍とすることによってn倍設計パターンを求
めた。そして、n倍設計パターンの輪郭がその輪郭に隣
接した最小描画グリッド上に乗るようにn倍設計パター
ンを変換することによって描画パターンを得た。具体的
には、実施の形態3においても、描画パターンの大きさ
がn倍設計パターンの大きさ以上となるように、n倍設
計パターンを変換する。即ち、n倍設計パターンの輪郭
がその輪郭に隣接した外側の最小描画グリッド上に乗る
ようにn倍設計パターンを変換した。尚、N及びnの値
はこれらの値に何ら限定されるものではない。
【0066】n倍設計パターン(一部を示す)と最小描
画グリッドの配置関係は、図1に示したと同様である。
実施の形態3においては、図12の(A)に示すよう
に、n倍設計パターンの輪郭の所定の位置(例えば、輪
郭(辺)の中点)に評価点Eを設定する。但し、i=
1,2・・・,mであり、図12の(A)に示す例では
m=4である。そして、各評価点にて立てられた蓄積エ
ネルギー釣り合い方程式(図12の(A)に示す描画パ
ターンにおいては4つの蓄積エネルギー釣り合い方程
式)を解くことにより、n倍設計パターンの輪郭を含む
描画パターンの部分(最小描画グリッド「Y」及び
「y」の集合)におけるドーズ量を求める。一方、n倍
設計パターンの輪郭を含まない描画パターンの部分(最
小描画グリッド「X」の集合)に対して、所定のドーズ
量Dを設定する。
【0067】具体的には、実施の形態3においては、n
倍設計パターン全体を所定の領域に区切る。図12の
(B)に区切られた領域の内の9つの領域を模式的に示
す。この所定の領域の大きさは、後方散乱の影響が及ぶ
大きさとすればよく、例えば5μm×5μmとすること
ができる。尚、この領域の大きさは、電子ビームの加速
電圧等に依存して、適宜選択すればよい。そして、蓄積
エネルギー釣り合い方程式は、f(r)をEID関数と
したとき、以下の式(1)で表すことができ、m=4の
場合、より具体的には、式(2−1)〜式(2−4)で
表すことができる。尚、式(1)中のパラメータ及び記
号の意味は、以下のとおりである。
【0068】EPi・・・評価点Eiの位置(但し、i=
1,2・・・,m) Dj ・・・n倍設計パターンの各評価点Ej(但し、j
=1,2・・・,m)が含まれる輪郭を含む描画パター
ンの部分におけるドーズ量 APj・・・n倍設計パターンの各評価点Ejが含まれる
輪郭を含む描画パターンの部分を表す記号(図12の
(A)では、異なる斜線を付して示す) D0 ・・・所定のドーズ量 AP0・・・n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パ
ターンの部分を表す記号dk ・・・評価点Eiが含まれ
るn倍設計パターンを含む領域の周囲の8つの領域にお
けるドーズ量であり、k=1,2・・・8(図12の
(B)参照。尚、図12の(B)において何も記号を付
していない領域には、EPi及びAP0が含まれる) apk・・・評価点Eiが含まれるn倍設計パターンを含
む領域の周囲の8つの領域を表す記号 Eth ・・・蓄積エネルギー閾値(描画パターンの輪郭
を描画するときの蓄積エネルギー量) η ・・・EID関数における後方散乱係数(反射係
数とも呼ばれる) βf ・・・EID関数における前方散乱半径 βb ・・・EID関数における後方散乱半径
【0069】
【数9】
【0070】
【数10】
【数11】
【数12】
【数13】
【0071】実施の形態3における、描画パターンデー
タを得るための操作の詳細は、以下に説明する相違点を
除き、図3〜図5を参照して説明した実施の形態1にお
ける操作と同様である。即ち、実施の形態1のS−11
5,S−116及びS−117の代わりに、式(1)に
基づき、蓄積エネルギー釣り合い方程式を求める。コン
ピュータでの計算が行い易いように、蓄積エネルギー釣
り合い方程式を、次のような式(3)の行列式にて表
す。尚、「I」は係数行列であり、各描画パターンの評
価点に及ぼされる露光強度がセットされる。「D」は未
知数のドーズ量(Dj)の行列であり、「E」は式
(1)の右辺の値の行列である。ID=E (3)
【0072】そして、実施の形態1と同様に、全ての領
域における処理が完了したか否かを判断し(S−13
3)、処理が完了した場合には、式(3)の行列式を計
算することによって、n倍設計パターンの輪郭を含む描
画パターンの部分におけるドーズ量を求める。尚、式
(1)において、dkの初期値としてはD0を用いる。式
(3)の行列式の計算法として、例えば反復法のSOR
法を用いることができるが、このような解法に限定する
ものではない。ここで、実用上、ドーズ量の精度は0.
01μC/cm2程度で十分であるが故に、反復回数は
5回程度でよい。また、ドーズ量の解は実際に描画でき
る値でなければ意味がないので、ドーズ量の解の最小値
は、実際に描画できるドーズ量の最小値以上、最大値以
下であるとの条件を計算上加える。以上の処理を行うこ
とによって、描画パターンデータを作成することができ
る。
【0073】こうして作成された、ドーズ量及び描画パ
ターンから成る描画パターンデータに基づき電子ビーム
を用いて被処理体にパターンを描画した(図2の(A)
の模式図を参照)。具体的には、実施の形態3において
も、被処理体を、半導体集積回路のパターン形成に用い
られる露光用マスクを作製するためのマスクブランク
(基体に相当する)に塗布されたレジストとした。尚、
n倍設計パターンの輪郭を含む描画パターンの部分(最
小描画グリッド「Y」及び「y」の集合)に対して、求
められたドーズ量にて描画を行うと、n倍設計パターン
の輪郭を含まない描画パターンの部分の電子ビームによ
る描画における後方散乱の影響で、n倍設計パターンの
輪郭を含まない描画パターンの部分からn倍設計パター
ンの輪郭を含む最小描画グリッドへと延びる描画パター
ンが形成される。
【0074】そして、描画されたレジストを現像するこ
とによって得られたエッチング用マスクを用いて、基体
であるマスクブランクをパターニングすることによっ
て、露光用マスクを作製した。実施の形態3において
は、電子線描画装置として、スポット電子ビームのベク
タスキャン方式の電子線描画装置を用いた。そして、公
知の露光用マスク作製プロセスに基づき露光用マスクを
作製した。
【0075】基体に相当する露光用マスクに形成された
パターンの検査を行うために、得られた露光用マスクに
形成されたパターンと設計パターンとの比較をラインセ
ンサーを備えた検査装置で行ったところ、両者のパター
ン(特に輪郭の部分)は良く一致していた。即ち、実施
の形態3においては、露光用マスク上で0.025μm
単位(最小設計パターン単位長=0.005μm)でパ
ターンを形成することができ、電子ビーム描画方法にお
ける分解能が4倍向上している。
【0076】尚、実施の形態3においては、ベクタスキ
ャン方式の電子線描画装置を用いたが、電子線描画装置
はかかる方式に限定されるものではなく、ラスタスキャ
ン方式や可変成形ビーム方式の電子線描画装置を用いる
こともできる。更には、最小描画グリッドの複数倍の領
域を一度に描画し得る電子線描画装置を用いる場合に
は、描画の単位領域は最小描画グリッドに限定されな
い。また、ポジ型レジストあるいはネガ型レジストのど
ちらを用いることもできる。
【0077】実施の形態3の電子線描画装置の構成は、
基本的には、図9に概念図を示した実施の形態1の電子
線描画装置の構成と同様とすることができる。実施の形
態3の電子線描画装置が実施の形態1にて説明した電子
線描画装置と相違する点は、描画パターンデータ作成手
段13による処理内容が異なるのみである。実施の形態
3における描画パターンデータ作成手段13は、上述の
実施の形態3の描画パターンデータ作成方法に基づき描
画パターンデータを作成する。
【0078】(実施の形態4)実施の形態4は、実施の
形態3にて説明した本発明の第2の態様に係る描画パタ
ーンデータ作成方法、電子ビーム描画方法、基体加工方
法及び電子線描画装置の変形に関する。実施の形態3に
おいては、描画パターンの大きさがn倍設計パターンの
大きさ以上となるように、n倍設計パターンを変換し
た。一方、実施の形態4においては、描画パターンの大
きさがn倍設計パターンの大きさ以下となるように、n
倍設計パターンを変換する。即ち、n倍設計パターンの
輪郭がその輪郭に隣接した内側の最小描画グリッド上に
乗るようにn倍設計パターンを変換した。
【0079】n倍設計パターン(一部を示す)と最小描
画グリッドの配置関係は、図10に示したと同様であ
る。そして、実施の形態4においては、図13に示すよ
うに、n倍設計パターンの輪郭の所定の位置に評価点E
iを設定する。但し、i=1,2・・・,mであり、図
13に示す例ではm=4である。そして、各評価点にて
立てられた蓄積エネルギー釣り合い方程式(図13に示
す描画パターンにおいては4つの蓄積エネルギー釣り合
い方程式)を解くことにより、n倍設計パターンの輪郭
を含む描画パターンの部分(最小描画グリッド「Y’」
及び「y’」の集合)におけるドーズ量を求める。一
方、n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パターンの
部分(最小描画グリッド「X’」の集合)に対して、所
定のドーズ量D0を設定する。以上に説明した点を除
き、実施の形態4の描画パターンデータ作成方法、電子
ビーム描画方法、基体加工方法及び電子線描画装置は、
実施の形態3のそれらと同様とすることができるので、
詳細な説明は省略する。
【0080】更には、図11に示したと同様に、n倍設
計パターンの輪郭がその輪郭に最も隣接した最小描画グ
リッド上に乗るようにn倍設計パターンを変換してもよ
い。この場合、n倍設計パターンの輪郭がその輪郭に隣
接した外側の最小描画グリッド上に乗るようにn倍設計
パターンが変換されたときは、実施の形態3にて説明し
た方法にてドーズ量を求め、n倍設計パターンの輪郭が
その輪郭に隣接した内側の最小描画グリッド上に乗るよ
うにn倍設計パターンが変換されたときは、実施の形態
4にて説明した方法にてドーズ量を求めればよい。
【0081】以上、本発明を、発明の実施の形態に基づ
き説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。発明の実施の形態にて説明した数値や条件は例示で
あり、適宜変更することができる。発明の実施の形態に
おいては、専ら露光用マスクの作製を例に取り説明を行
ったが、本発明は、例えば半導体集積回路のパターンの
形成にも適用することができる。この場合には、例え
ば、半導体基板の上に形成された被処理層(例えばアル
ミニウム系合金から成る配線を形成するための金属層)
上に電子線感光レジストを塗布し、かかるレジストに電
子ビームを用いてパターンを描画する。次いで、描画さ
れたレジストを現像することによって得られたエッチン
グ用マスクを用いて被処理層をパターニングすればよ
い。
【0082】
【発明の効果】本発明においては、電子線描画装置(若
しくは描画時)の最小描画グリッドの大きさを、既存の
電子線描画装置(若しくは描画時)の最小描画グリッド
の大きさのままとした状態で、しかも、例えば、所望の
寸法を有するパターンを露光用マスクに形成することが
でき、あるいは又、所望の寸法を有する半導体集積回路
パターンを形成することができる。しかも、設計パター
ンデータの増加を招くこともなく、電子ビームによるパ
ターンの描画時間が増大することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1におけるn倍設計パターン
と最小描画グリッドの配置関係を模式的に示す図であ
る。
【図2】発明の実施の形態1において、露光された被処
理体の外縁を模式的に示す図である。
【図3】発明の実施の形態1における、描画パターンデ
ータを得るためのフローチャートである。
【図4】発明の実施の形態1における、描画パターンデ
ータを得るためのフローチャートである。
【図5】発明の実施の形態1における、描画パターンデ
ータを得るためのフローチャートである。
【図6】発明の実施の形態1における、図形操作を模式
的に示す図である。
【図7】発明の実施の形態1における、図形操作を模式
的に示す図である。
【図8】発明の実施の形態1における、図形操作を模式
的に示す図である。
【図9】発明の実施の形態1における電子線描画装置の
概念図である。
【図10】発明の実施の形態2におけるn倍設計パター
ンと最小描画グリッドの配置関係を模式的に示す図であ
る。
【図11】発明の実施の形態2におけるn倍設計パター
ンと最小描画グリッドの配置関係を模式的に示す図であ
る。
【図12】発明の実施の形態3における、n倍設計パタ
ーンの輪郭、評価点、区切られた領域等を模式的に示す
図である。
【図13】発明の実施の形態4における、n倍設計パタ
ーンの輪郭、評価点等を模式的に示す図である。
【符号の説明】
10・・・設計パターンデータ記憶手段、11・・・設
計パターンデータ分割手段、12・・・第1の記憶手
段、13・・・描画パターンデータ作成手段、14・・
・第2の記憶手段、15・・・電子ビーム描画手段、1
6・・・スイッチ

Claims (66)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子ビームを用いてパターンを描画するた
    めに用いられる、ドーズ量及び描画パターンから成る描
    画パターンデータの作成方法であって、 (A)電子ビームの描画における最小描画グリッド長を
    最小設計パターン単位長のN倍(但し、N>1)とした
    とき、設計パターンを、最小設計パターン単位長のn倍
    とすることによってn倍設計パターンを求め(但し、n
    >1であり、n<N)、次いで、該n倍設計パターンの
    輪郭が該輪郭に隣接した最小描画グリッド上に乗るよう
    に該n倍設計パターンを変換し、以て、描画パターンを
    得る工程と、 (B)(a)n倍設計パターンの輪郭を含む描画パター
    ンの部分に対して、最小描画グリッドを占めるn倍設計
    パターンの面積割合に応じたドーズ量を設定し、(b)
    n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パターンの部分
    に対して、所定のドーズ量を設定する工程、から成るこ
    とを特徴とする描画パターンデータ作成方法。
  2. 【請求項2】前記工程(A)において、描画パターンの
    大きさがn倍設計パターンの大きさ以上となるように、
    n倍設計パターンを変換することを特徴とする請求項1
    に記載の描画パターンデータ作成方法。
  3. 【請求項3】前記工程(B)の(a)にて設定されるド
    ーズ量は、前記工程(B)の(b)にて設定される所定
    のドーズ量以下のドーズ量であることを特徴とする請求
    項2に記載の描画パターンデータ作成方法。
  4. 【請求項4】前記工程(B)の(a)において、最小描
    画グリッドを占めるn倍設計パターンの面積割合に応じ
    て、ドーズ量を段階的に設定することを特徴とする請求
    項3に記載の描画パターンデータ作成方法。
  5. 【請求項5】前記工程(A)において、描画パターンの
    大きさがn倍設計パターンの大きさ以下となるように、
    n倍設計パターンを変換することを特徴とする請求項1
    に記載の描画パターンデータ作成方法。
  6. 【請求項6】前記工程(B)の(a)にて設定されるド
    ーズ量は、前記工程(B)の(b)にて設定される所定
    のドーズ量以上のドーズ量であることを特徴とする請求
    項5に記載の描画パターンデータ作成方法。
  7. 【請求項7】前記工程(B)の(a)において、最小描
    画グリッドを占めるn倍設計パターンの面積割合に応じ
    て、ドーズ量を段階的に設定することを特徴とする請求
    項6に記載の描画パターンデータ作成方法。
  8. 【請求項8】第1のn倍設計パターンが第2のn倍設計
    パターンと接している場合、第2のn倍設計パターンと
    接する第1のn倍設計パターンの輪郭の部分を含む描画
    パターンの部分に対しては、前記所定のドーズ量を設定
    することを特徴とする請求項1に記載の描画パターンデ
    ータ作成方法。
  9. 【請求項9】電子ビームを用いてパターンを描画する対
    象は、半導体集積回路のパターン形成に用いられる露光
    用マスクを作製するためのマスクブランクに塗布された
    レジストであることを特徴とする請求項1に記載の描画
    パターンデータ作成方法。
  10. 【請求項10】電子ビームを用いてパターンを描画する
    対象は、半導体集積回路のパターン形成に用いられるレ
    ジストであることを特徴とする請求項1に記載の描画パ
    ターンデータ作成方法。
  11. 【請求項11】電子ビームを用いてパターンを描画する
    ために用いられる、ドーズ量及び描画パターンから成る
    描画パターンデータの作成方法であって、 (A)電子ビームの描画における最小描画グリッド長を
    最小設計パターン単位長のN倍(但し、N>1)とした
    とき、設計パターンを、最小設計パターン単位長のn倍
    とすることによってn倍設計パターンを求め(但し、n
    >1であり、n<N)、次いで、該n倍設計パターンの
    輪郭が該輪郭に隣接した最小描画グリッド上に乗るよう
    に該n倍設計パターンを変換し、以て、描画パターンを
    得る工程と、 (B)(a)n倍設計パターンの輪郭の所定の位置に評
    価点を設定し、各評価点にて立てられた蓄積エネルギー
    釣り合い方程式を解くことにより、n倍設計パターンの
    輪郭を含む描画パターンの部分におけるドーズ量を求
    め、(b)n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パタ
    ーンの部分に対して、所定のドーズ量を設定する工程、
    から成ることを特徴とする描画パターンデータ作成方
    法。
  12. 【請求項12】n倍設計パターン全体を所定の領域に区
    切り、 前記評価点Ei(但し、i=1,2・・・,m)の位置
    をEPiとし、 前記工程(B)の(a)において求めるべき、n倍設計
    パターンの各評価点Ej(但し、j=1,2・・・,
    m)が含まれる輪郭を含む描画パターンの部分における
    ドーズ量をDjとし、該描画パターンの部分をAPjで表
    し、 前記工程(B)の(b)における所定のドーズ量をD0
    とし、n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パターン
    の部分をAP0で表し、 評価点Eiが含まれるn倍設計パターンを含む領域の周
    囲の8つの領域におけるドーズ量をdk(但し、k=
    1,2・・・8)とし、かかる領域のそれぞれをapk
    で表し、 蓄積エネルギー閾値をEthとし、 f(r)をEID関数とし、 ηをEID関数における後方散乱係数、βfをEID関
    数における前方散乱半径、βbをEID関数における後
    方散乱半径としたとき、 蓄積エネルギー釣り合い方程式は以下の式(1)で表さ
    れることを特徴とする請求項11に記載の描画パターン
    データ作成方法。 【数1】
  13. 【請求項13】前記工程(A)において、描画パターン
    の大きさがn倍設計パターンの大きさ以上となるよう
    に、n倍設計パターンを変換することを特徴とする請求
    項11に記載の描画パターンデータ作成方法。
  14. 【請求項14】前記工程(A)において、描画パターン
    の大きさがn倍設計パターンの大きさ以下となるよう
    に、n倍設計パターンを変換することを特徴とする請求
    項11に記載の描画パターンデータ作成方法。
  15. 【請求項15】第1のn倍設計パターンが第2のn倍設
    計パターンと接している場合、第2のn倍設計パターン
    と接する第1のn倍設計パターンの輪郭の部分を含む描
    画パターンの部分に対しては、前記所定のドーズ量を設
    定することを特徴とする請求項11に記載の描画パター
    ンデータ作成方法。
  16. 【請求項16】電子ビームを用いてパターンを描画する
    対象は、半導体集積回路のパターン形成に用いられる露
    光用マスクを作製するためのマスクブランクに塗布され
    たレジストであることを特徴とする請求項11に記載の
    描画パターンデータ作成方法。
  17. 【請求項17】電子ビームを用いてパターンを描画する
    対象は、半導体集積回路のパターン形成に用いられるレ
    ジストであることを特徴とする請求項11に記載の描画
    パターンデータ作成方法。
  18. 【請求項18】描画パターンデータに基づき電子ビーム
    を用いて被処理体にパターンを描画する電子ビーム描画
    方法であって、 (A)電子ビームの描画における最小描画グリッド長を
    最小設計パターン単位長のN倍(但し、N>1)とした
    とき、設計パターンを、最小設計パターン単位長のn倍
    とすることによってn倍設計パターンを求め(但し、n
    >1であり、n<N)、次いで、該n倍設計パターンの
    輪郭が該輪郭に隣接した最小描画グリッド上に乗るよう
    に該n倍設計パターンを変換し、以て、描画パターンを
    得る工程と、 (B)(a)n倍設計パターンの輪郭を含む描画パター
    ンの部分に対して、最小描画グリッドを占めるn倍設計
    パターンの面積割合に応じたドーズ量を設定し、(b)
    n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パターンの部分
    に対して、所定のドーズ量を設定する工程、から成る描
    画パターンデータ作成方法により作成された、ドーズ量
    及び描画パターンから成る描画パターンデータに基づ
    き、電子ビームを用いて被処理体にパターンを描画する
    ことを特徴とする電子ビーム描画方法。
  19. 【請求項19】前記工程(A)において、描画パターン
    の大きさがn倍設計パターンの大きさ以上となるよう
    に、n倍設計パターンを変換することを特徴とする請求
    項18に記載の電子ビーム描画方法。
  20. 【請求項20】前記工程(B)の(a)にて設定される
    ドーズ量は、前記工程(B)の(b)にて設定される所
    定のドーズ量以下のドーズ量であることを特徴とする請
    求項19に記載の電子ビーム描画方法。
  21. 【請求項21】前記工程(B)の(a)において、最小
    描画グリッドを占めるn倍設計パターンの面積割合に応
    じて、ドーズ量を段階的に設定することを特徴とする請
    求項20に記載の電子ビーム描画方法。
  22. 【請求項22】前記工程(A)において、描画パターン
    の大きさがn倍設計パターンの大きさ以下となるよう
    に、n倍設計パターンを変換することを特徴とする請求
    項18に記載の電子ビーム描画方法。
  23. 【請求項23】前記工程(B)の(a)にて設定される
    ドーズ量は、前記工程(B)の(b)にて設定される所
    定のドーズ量以上のドーズ量であることを特徴とする請
    求項22に記載の電子ビーム描画方法。
  24. 【請求項24】前記工程(B)の(a)において、最小
    描画グリッドを占めるn倍設計パターンの面積割合に応
    じて、ドーズ量を段階的に設定することを特徴とする請
    求項23に記載の電子ビーム描画方法。
  25. 【請求項25】第1のn倍設計パターンが第2のn倍設
    計パターンと接している場合、第2のn倍設計パターン
    と接する第1のn倍設計パターンの輪郭の部分を含む描
    画パターンの部分に対しては、前記所定のドーズ量を設
    定することを特徴とする請求項18に記載の電子ビーム
    描画方法。
  26. 【請求項26】被処理体は、半導体集積回路のパターン
    形成に用いられる露光用マスクを作製するためのマスク
    ブランクに塗布されたレジストであることを特徴とする
    請求項18に記載の電子ビーム描画方法。
  27. 【請求項27】被処理体は、半導体集積回路のパターン
    形成に用いられるレジストであることを特徴とする請求
    項18に記載の電子ビーム描画方法。
  28. 【請求項28】描画パターンデータに基づき電子ビーム
    を用いて被処理体にパターンを描画する電子ビーム描画
    方法であって、 (A)電子ビームの描画における最小描画グリッド長を
    最小設計パターン単位長のN倍(但し、N>1)とした
    とき、設計パターンを、最小設計パターン単位長のn倍
    とすることによってn倍設計パターンを求め(但し、n
    >1であり、n<N)、次いで、該n倍設計パターンの
    輪郭が該輪郭に隣接した最小描画グリッド上に乗るよう
    に該n倍設計パターンを変換し、以て、描画パターンを
    得る工程と、 (B)(a)n倍設計パターンの輪郭の所定の位置に評
    価点を設定し、各評価点にて立てられた蓄積エネルギー
    釣り合い方程式を解くことにより、n倍設計パターンの
    輪郭を含む描画パターンの部分におけるドーズ量を求
    め、(b)n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パタ
    ーンの部分に対して、所定のドーズ量を設定する工程、
    から成る描画パターンデータ作成方法により作成され
    た、ドーズ量及び描画パターンから成る描画パターンデ
    ータに基づき、電子ビームを用いて被処理体にパターン
    を描画することを特徴とする電子ビーム描画方法。
  29. 【請求項29】n倍設計パターン全体を所定の領域に区
    切り、 前記評価点Ei(但し、i=1,2・・・,m)の位置
    をEPiとし、 前記工程(B)の(a)において求めるべき、n倍設計
    パターンの各評価点Ej(但し、j=1,2・・・,
    m)が含まれる輪郭を含む描画パターンの部分における
    ドーズ量をDjとし、該描画パターンの部分をAPjで表
    し、 前記工程(B)の(b)における所定のドーズ量をD0
    とし、n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パターン
    の部分をAP0で表し、 評価点Eiが含まれるn倍設計パターンを含む領域の周
    囲の8つの領域におけるドーズ量をdk(但し、k=
    1,2・・・8)とし、かかる領域のそれぞれをapk
    で表し、 蓄積エネルギー閾値をEthとし、 f(r)をEID関数とし、 ηをEID関数における後方散乱係数、βfをEID関
    数における前方散乱半径、βbをEID関数における後
    方散乱半径としたとき、 蓄積エネルギー釣り合い方程式は以下の式(1)で表さ
    れることを特徴とする請求項28に記載の電子ビーム描
    画方法。 【数2】
  30. 【請求項30】前記工程(A)において、描画パターン
    の大きさがn倍設計パターンの大きさ以上となるよう
    に、n倍設計パターンを変換することを特徴とする請求
    項28に記載の電子ビーム描画方法。
  31. 【請求項31】前記工程(A)において、描画パターン
    の大きさがn倍設計パターンの大きさ以下となるよう
    に、n倍設計パターンを変換することを特徴とする請求
    項28に記載の電子ビーム描画方法。
  32. 【請求項32】第1のn倍設計パターンが第2のn倍設
    計パターンと接している場合、第2のn倍設計パターン
    と接する第1のn倍設計パターンの輪郭の部分を含む描
    画パターンの部分に対しては、前記所定のドーズ量を設
    定することを特徴とする請求項28に記載の電子ビーム
    描画方法。
  33. 【請求項33】被処理体は、半導体集積回路のパターン
    形成に用いられる露光用マスクを作製するためのマスク
    ブランクに塗布されたレジストであることを特徴とする
    請求項28に記載の電子ビーム描画方法。
  34. 【請求項34】被処理体は、半導体集積回路のパターン
    形成に用いられるレジストであることを特徴とする請求
    項28に記載の電子ビーム描画方法。
  35. 【請求項35】描画パターンデータに基づく電子ビーム
    描画方法を用いた基体の加工方法であって、 (A)電子ビームの描画における最小描画グリッド長を
    最小設計パターン単位長のN倍(但し、N>1)とした
    とき、設計パターンを、最小設計パターン単位長のn倍
    とすることによってn倍設計パターンを求め(但し、n
    >1であり、n<N)、次いで、該n倍設計パターンの
    輪郭が該輪郭に隣接した最小描画グリッド上に乗るよう
    に該n倍設計パターンを変換し、以て、描画パターンを
    得る工程と、 (B)(a)n倍設計パターンの輪郭を含む描画パター
    ンの部分に対して、最小描画グリッドを占めるn倍設計
    パターンの面積割合に応じたドーズ量を設定し、(b)
    n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パターンの部分
    に対して、所定のドーズ量を設定する工程、 から成る描画パターンデータ作成方法により作成され
    た、ドーズ量及び描画パターンから成る描画パターンデ
    ータに基づき、基体に塗布されたレジストに電子ビーム
    を用いてパターンを描画し、次いで、描画されたレジス
    トを現像することによって得られたエッチング用マスク
    を用いて基体をパターニングすることを特徴とする基体
    加工方法。
  36. 【請求項36】前記工程(A)において、描画パターン
    の大きさがn倍設計パターンの大きさ以上となるよう
    に、n倍設計パターンを変換することを特徴とする請求
    項35に記載の基体加工方法。
  37. 【請求項37】前記工程(B)の(a)にて設定される
    ドーズ量は、前記工程(B)の(b)にて設定される所
    定のドーズ量以下のドーズ量であることを特徴とする請
    求項36に記載の基体加工方法。
  38. 【請求項38】前記工程(B)の(a)において、最小
    描画グリッドを占めるn倍設計パターンの面積割合に応
    じて、ドーズ量を段階的に設定することを特徴とする請
    求項37に記載の基体加工方法。
  39. 【請求項39】前記工程(A)において、描画パターン
    の大きさがn倍設計パターンの大きさ以下となるよう
    に、n倍設計パターンを変換することを特徴とする請求
    項35に記載の基体加工方法。
  40. 【請求項40】前記工程(B)の(a)にて設定される
    ドーズ量は、前記工程(B)の(b)にて設定される所
    定のドーズ量以上のドーズ量であることを特徴とする請
    求項39に記載の基体加工方法。
  41. 【請求項41】前記工程(B)の(a)において、最小
    描画グリッドを占めるn倍設計パターンの面積割合に応
    じて、ドーズ量を段階的に設定することを特徴とする請
    求項40に記載の基体加工方法。
  42. 【請求項42】第1のn倍設計パターンが第2のn倍設
    計パターンと接している場合、第2のn倍設計パターン
    と接する第1のn倍設計パターンの輪郭の部分を含む描
    画パターンの部分に対しては、前記所定のドーズ量を設
    定することを特徴とする請求項35に記載の基体加工方
    法。
  43. 【請求項43】基体に形成されたパターンの検査を行う
    ために、基体に形成されたパターンと前記設計パターン
    との比較を行うことを特徴とする請求項35に記載の基
    体加工方法。
  44. 【請求項44】基体はマスクブランクであることを特徴
    とする請求項35に記載の基体加工方法。
  45. 【請求項45】基体は、半導体基板、若しくは半導体基
    板上に形成された被処理層であることを特徴とする請求
    項35に記載の基体加工方法。
  46. 【請求項46】描画パターンデータに基づく電子ビーム
    描画方法を用いた基体の加工方法であって、 (A)電子ビームの描画における最小描画グリッド長を
    最小設計パターン単位長のN倍(但し、N>1)とした
    とき、設計パターンを、最小設計パターン単位長のn倍
    とすることによってn倍設計パターンを求め(但し、n
    >1であり、n<N)、次いで、該n倍設計パターンの
    輪郭が該輪郭に隣接した最小描画グリッド上に乗るよう
    に該n倍設計パターンを変換し、以て、描画パターンを
    得る工程と、 (B)(a)n倍設計パターンの輪郭の所定の位置に評
    価点を設定し、各評価点にて立てられた蓄積エネルギー
    釣り合い方程式を解くことにより、n倍設計パターンの
    輪郭を含む描画パターンの部分におけるドーズ量を求
    め、(b)n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パタ
    ーンの部分に対して、所定のドーズ量を設定する工程、
    から成る描画パターンデータ作成方法により作成され
    た、ドーズ量及び描画パターンから成る描画パターンデ
    ータに基づき、基体に塗布されたレジストに電子ビーム
    を用いてパターンを描画し、次いで、描画されたレジス
    トを現像することによって得られたエッチング用マスク
    を用いて基体をパターニングすることを特徴とする基体
    加工方法。
  47. 【請求項47】n倍設計パターン全体を所定の領域に区
    切り、 前記評価点Ei(但し、i=1,2・・・,m)の位置
    をEPiとし、 前記工程(B)の(a)において求めるべき、n倍設計
    パターンの各評価点Ej(但し、j=1,2・・・,
    m)が含まれる輪郭を含む描画パターンの部分における
    ドーズ量をDjとし、該描画パターンの部分をAPjで表
    し、 前記工程(B)の(b)における所定のドーズ量をD0
    とし、n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パターン
    の部分をAP0で表し、 評価点Eiが含まれるn倍設計パターンを含む領域の周
    囲の8つの領域におけるドーズ量をdk(但し、k=
    1,2・・・8)とし、かかる領域のそれぞれをapk
    で表し、 蓄積エネルギー閾値をEthとし、 f(r)をEID関数とし、 ηをEID関数における後方散乱係数、βfをEID関
    数における前方散乱半径、βbをEID関数における後
    方散乱半径としたとき、 蓄積エネルギー釣り合い方程式は以下の式(1)で表さ
    れることを特徴とする請求項46に記載の描画パターン
    データ作成方法。 【数3】
  48. 【請求項48】前記工程(A)において、描画パターン
    の大きさがn倍設計パターンの大きさ以上となるよう
    に、n倍設計パターンを変換することを特徴とする請求
    項46に記載の基体加工方法。
  49. 【請求項49】前記工程(A)において、描画パターン
    の大きさがn倍設計パターンの大きさ以下となるよう
    に、n倍設計パターンを変換することを特徴とする請求
    項46に記載の基体加工方法。
  50. 【請求項50】第1のn倍設計パターンが第2のn倍設
    計パターンと接している場合、第2のn倍設計パターン
    と接する第1のn倍設計パターンの輪郭の部分を含む描
    画パターンの部分に対しては、前記所定のドーズ量を設
    定することを特徴とする請求項46に記載の基体加工方
    法。
  51. 【請求項51】基体に形成されたパターンの検査を行う
    ために、基体に形成されたパターンと前記設計パターン
    との比較を行うことを特徴とする請求項46に記載の基
    体加工方法。
  52. 【請求項52】基体はマスクブランクであることを特徴
    とする請求項46に記載の基体加工方法。
  53. 【請求項53】基体は、半導体基板、若しくは半導体基
    板上に形成された被処理層であることを特徴とする請求
    項46に記載の基体加工方法。
  54. 【請求項54】(イ)設計パターンのデータを記憶した
    設計パターンデータ記憶手段と、 (ロ)設計パターンのデータを所定の大きさのデータに
    分割する設計パターンデータ分割手段と、 (ハ)分割された設計パターンのデータを記憶する第1
    の記憶手段と、 (ニ)第1の記憶手段に記憶された分割された設計パタ
    ーンのデータに基づき描画パターンデータを作成する描
    画パターンデータ作成手段と、 (ホ)作成された描画パターンデータを記憶する第2の
    記憶手段と、 (ヘ)電子ビーム描画手段、を備えており、 該描画パターンデータ作成手段は、分割された設計パタ
    ーンのデータに基づき、 (A)電子ビームの描画における最小描画グリッド長を
    最小設計パターン単位長のN倍(但し、N>1)とした
    とき、設計パターンを、最小設計パターン単位長のn倍
    とすることによってn倍設計パターンを求め(但し、n
    >1であり、n<N)、次いで、描画パターンを得るた
    めに、該n倍設計パターンの輪郭が該輪郭に隣接した最
    小描画グリッド上に乗るように該n倍設計パターンを変
    換し、 (B)(a)n倍設計パターンの輪郭を含む描画パター
    ンの部分に対して、最小描画グリッドを占めるn倍設計
    パターンの面積割合に応じたドーズ量を設定し、(b)
    n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パターンの部分
    に対して、所定のドーズ量を設定する、ことを特徴とす
    る電子線描画装置。
  55. 【請求項55】前記描画パターンデータ作成手段は、前
    記工程(A)において、描画パターンの大きさがn倍設
    計パターンの大きさ以上となるように、n倍設計パター
    ンを変換することを特徴とする請求項54に記載の電子
    線描画装置。
  56. 【請求項56】前記描画パターンデータ作成手段は、前
    記工程(B)の(a)おいて、前記工程(B)の(b)
    にて設定される所定のドーズ量以下のドーズ量を設定す
    ることを特徴とする請求項55に記載の電子線描画装
    置。
  57. 【請求項57】前記描画パターンデータ作成手段は、前
    記工程(B)の(a)において、最小描画グリッドを占
    めるn倍設計パターンの面積割合に応じて、ドーズ量を
    段階的に設定することを特徴とする請求項56に記載の
    電子線描画装置。
  58. 【請求項58】前記描画パターンデータ作成手段は、前
    記工程(A)において、描画パターンの大きさがn倍設
    計パターンの大きさ以下となるように、n倍設計パター
    ンを変換することを特徴とする請求項54に記載の電子
    線描画装置。
  59. 【請求項59】前記描画パターンデータ作成手段は、前
    記工程(B)の(a)において、前記工程(B)の
    (b)にて設定される所定のドーズ量以上のドーズ量を
    設定することを特徴とする請求項58に記載の電子線描
    画装置。
  60. 【請求項60】前記描画パターンデータ作成手段は、前
    記工程(B)の(a)において、最小描画グリッドを占
    めるn倍設計パターンの面積割合に応じて、ドーズ量を
    段階的に設定することを特徴とする請求項59に記載の
    電子線描画装置。
  61. 【請求項61】第1のn倍設計パターンが第2のn倍設
    計パターンと接している場合、前記描画パターンデータ
    作成手段は、第2のn倍設計パターンと接する第1のn
    倍設計パターンの輪郭の部分を含む描画パターンの部分
    に対しては、前記所定のドーズ量を設定することを特徴
    とする請求項54に記載の電子線描画装置。
  62. 【請求項62】(イ)設計パターンのデータを記憶した
    設計パターンデータ記憶手段と、 (ロ)設計パターンのデータを所定の大きさのデータに
    分割する設計パターンデータ分割手段と、 (ハ)分割された設計パターンのデータを記憶する第1
    の記憶手段と、 (ニ)第1の記憶手段に記憶された分割された設計パタ
    ーンのデータに基づき描画パターンデータを作成する描
    画パターンデータ作成手段と、 (ホ)作成された描画パターンデータを記憶する第2の
    記憶手段と、 (ヘ)電子ビーム描画手段、を備えており、 該描画パターンデータ作成手段は、分割された設計パタ
    ーンのデータに基づき、 (A)電子ビームの描画における最小描画グリッド長を
    最小設計パターン単位長のN倍(但し、N>1)とした
    とき、設計パターンを、最小設計パターン単位長のn倍
    とすることによってn倍設計パターンを求め(但し、n
    >1であり、n<N)、次いで、描画パターンを得るた
    めに、該n倍設計パターンの輪郭が該輪郭に隣接した最
    小描画グリッド上に乗るように該n倍設計パターンを変
    換し、 (B)(a)n倍設計パターンの輪郭の所定の位置に評
    価点を設定し、各評価点にて立てられた蓄積エネルギー
    釣り合い方程式を解くことにより、n倍設計パターンの
    輪郭を含む描画パターンの部分におけるドーズ量を求
    め、(b)n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パタ
    ーンの部分に対して、所定のドーズ量を設定する、こと
    を特徴とする電子線描画装置。
  63. 【請求項63】前記描画パターンデータ作成手段は、n
    倍設計パターン全体を所定の領域に区切り、 前記評価点Ei(但し、i=1,2・・・,m)の位置
    をEPiとし、 前記工程(B)の(a)において求めるべき、n倍設計
    パターンの各評価点Ej(但し、j=1,2・・・,
    m)が含まれる輪郭を含む描画パターンの部分における
    ドーズ量をDjとし、該描画パターンの部分をAPjで表
    し、 前記工程(B)の(b)における所定のドーズ量をD0
    とし、n倍設計パターンの輪郭を含まない描画パターン
    の部分をAP0で表し、 評価点Eiが含まれるn倍設計パターンを含む領域の周
    囲の8つの領域におけるドーズ量をdk(但し、k=
    1,2・・・8)とし、かかる領域のそれぞれをapk
    で表し、 蓄積エネルギー閾値をEthとし、 f(r)をEID関数とし、 ηをEID関数における後方散乱係数、βfをEID関
    数における前方散乱半径、βbをEID関数における後
    方散乱半径としたとき、 蓄積エネルギー釣り合い方程式は以下の式(1)で表さ
    れることを特徴とする請求項62に記載の電子線描画装
    置。 【数4】
  64. 【請求項64】前記描画パターンデータ作成手段は、前
    記工程(A)において、描画パターンの大きさがn倍設
    計パターンの大きさ以上となるように、n倍設計パター
    ンを変換することを特徴とする請求項62に記載の電子
    線描画装置。
  65. 【請求項65】前記描画パターンデータ作成手段は、前
    記工程(A)において、描画パターンの大きさがn倍設
    計パターンの大きさ以下となるように、n倍設計パター
    ンを変換することを特徴とする請求項62に記載の電子
    線描画装置。
  66. 【請求項66】第1のn倍設計パターンが第2のn倍設
    計パターンと接している場合、前記描画パターンデータ
    作成手段は、第2のn倍設計パターンと接する第1のn
    倍設計パターンの輪郭の部分を含む描画パターンの部分
    に対しては、前記所定のドーズ量を設定することを特徴
    とする請求項62に記載の電子線描画装置。
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