JP5810642B2 - マスクデータ生成方法及びそれを用いたマスクの製造方法 - Google Patents

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本発明は、半導体素子のパターン形成に用いられるフォトマスク(以下、単にマスクとも言う。)のマスクパターンデータ生成方法及びそれを用いたマスクの製造方法に関する。
半導体素子用のマスクのパターン形成には、主に電子ビーム描画による方法が用いられている。電子ビームの描画方式としては、ナノメートルのオーダーまで細く絞った電子ビームを走査する円形ビーム方式、あるいは描画するパターンを最大数μm以下のサイズの矩形や三角形などの微細な基本図形に分割し、各基本図形の形状のビームをショット描画していく可変成形ビーム(VSB:Variable Shaped Beam)方式、あるいは繰り返しショットするパターン形状のステンシルマスクの開口を利用したキャラクタ・プロジェクション(CP:Character Projection)方式の描画方式が実用されている。これらの描画方式の中で、可変成形ビーム(VSB)方式(可変成形型)とキャラクタ・プロジェクション(CP)方式(CP型)はスループットに優れた描画方式である。
可変成形ビーム方式やCP方式のEB描画装置の場合、描画データとしては、通常、予め作成された図形データを必要に応じてポリゴンデータ化し、これを所定のアルゴリズムで図形分割(fracture:フラクチャと称する)したものが用いられる。
集積回路などの半導体素子の高集積化・微細化は、デザインルール45nmノードから32nmノードへと進展し、さらに22nmノードの半導体素子の開発・製造が進められている。これらの半導体素子の高集積化・微細化を実現するために、現在、露光波長193nmのArFエキシマレーザを用いた光学式の投影露光装置により、フォトマスクを用いてウェハ上にパターン転写するフォトリソグラフィ技術が行なわれている。半導体素子のデザインルールの微細化、高精度化に伴い、フォトマスクへの要求は非常に厳しくなっており、マスクパターンの寸法(CD:Critical Dimension)精度や重ね合わせ精度などの精度向上、マスク納期の短縮、製造コスト高騰化傾向の抑制などが重要課題となっている。
フォトリソグラフィ技術においては、投影露光装置で転写できる最小の寸法(解像度)は、露光に用いる光の波長に比例し、投影光学系のレンズの開口数(NA)に反比例するため、半導体素子の微細化への要求に伴い、露光光の短波長化及び投影光学系の高NA化が進んでいるが、短波長化および高NA化だけでこの要求を満足するには限界となっている。
現在、半導体リソグラフィのハーフピッチ45nm以下のデザインルール、特にハーフピッチ20nm台において、半導体素子のパターン形成に用いられるフォトマスクのパターン(マスクパターン)と、ウェハ上で得られる転写パターンとの間に寸法変動や形状変化が生じ、目的のパターン形状に形成できないという、いわゆる光近接効果の影響などが無視できなくなっている。
そこで解像度を上げるために、プロセス定数k1(k1=解像線幅×投影光学系の開口数/露光光の波長)の値を小さくすることによって微細化を図る超解像技術が近年提案されている。このような超解像技術の一つとして光近接効果補正(Optical Proximity Effect Correction:以後、OPCと記す。)技術が用いられており、OPC処理は、露光工程において、パターンを転写する際に、あるパターンの寸法や形が隣接する他のパターンの影響を受けて変わる現象を抑え、設計したパターンをできるだけ忠実に再現するために行われる補正をいう。OPCでは、マスクパターンに補助パターンや線幅オフセットを与えてマスクパターンを最適化する方法などが実用されている。
補助パターンを用いる方法は、ウェハ上に転写されるパターン(主パターンと称する。)の近傍に、投影光学系の解像限界以下であってウェハ上には転写されないパターン(補助パターンと称する。)を付加して配置し、主パターンの解像度と焦点深度を向上させる効果を有するマスクを用いるリソグラフィ方法である(例えば、特許文献1参照。)。補助パターンはサブレゾルーション補助構造体(SRAF:Sub Resolution Assist Feature)とも呼ばれる(以後、本発明ではSRAFとも称する。)。マスクパターンに線幅オフセットを与えてマスク寸法や形状を補正する方法は、バイアス(Bias)OPCと呼ばれる。
通常、一般的なOPC処理では、設計データから出発して転写パターンを計算し、要求仕様に満たないパターンを補正し、再度転写パターンを計算して確認するサイクルを繰り返して収束させている。これに対して、近年は、マスクパターンの微細化に対応するために、目的とするレジストパターンから出発してマスクパターンを逆に導く技術(Inverse Lithography Technology:以後、ILTと記す。)(非特許文献1参照。)、あるいは露光装置の照明をマスク上の全てのパターンに対して最適化処理する光源とマスクの最適化(Source Mask Optimization:以後、SMOと記す。)技術が用いられるようになっている(非特許文献2参照。)。ILT技術及びSMO技術は、従来のOPC技術と併用もされているが、マスクに光近接効果補正(OPC)処理を行うことに関しては、OPC技術、ILT技術及びSMO技術は共通している。
しかしながら、半導体素子の微細化を実現するために、フォトマスクにOPC技術、ILT技術あるいはSMO技術を用いることにより、微細パターン形成用のマスクパターンが非常に複雑化している(例えば、特許文献2参照。)。例えば、ハーフピッチ20nm台の半導体素子において、ILT技術として、フリーフォーム(Free Form:フリーハンド、曲線形状)のSRAFパターンを設けた補助パターン付きマスクの要望が強くなっている。そのため、マスクパターンを形成するためのパターンデータ数が非常に多くなり、マスク製造の負担が増大し、電子ビームによる1枚のフォトマスク描画時間が50時間を超えることもあり、さらにマスク検査も困難となり、フォトマスクの製造コスト増大やターンアラウンドタイム(TAT)の低下をまねくという問題が生じている。
特開平7−140639号公報 特開2011−49556号公報
Y. Liu, et al, Inverse Lithography Technology Principles in Practice: Unintuitive Patterns, 25th Annual BACUS Symposium on Photomask Technology, Proc. of SPIE Vol. 5992, Monterey, California, USA, Oct. 2005 Stephen Hsu et al. "Source-mask co-optimization: optimize design for imaging and impact of source complexity on lithography performance." Proc of the SPIE, Vol 7520 (2009).
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、半導体素子のパターン形成に用いられるフォトマスクのパターン描画時間を短縮して、微細パターンを有する高品質のマスクを作製することができるマスクデータ生成方法及びこのマスクデータ生成方法によるマスクの製造方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の発明に係るマスクデータ生成方法は、半導体素子の設計データからマスク作製に必要なマスク描画データを作成するマスクデータ生成方法であって、前記設計データに光近接効果補正処理を行って、フラクチャ数の多い描画データを作成する工程と、前記フラクチャ数の多い描画データの面積を保存しつつグリッドサイズを拡大し、前記フラクチャの頂点数を削減する処理を行ったマスク描画データを作成する工程と、前記グリッドサイズが拡大された前記マスク描画データによるマスク転写特性をシミュレーションにより評価する工程と、前記シミュレーションによる評価において、前記マスク転写特性が良好と判断された場合の前記グリッドサイズのマスク描画デ−タをマスク描画に適用する工程と、を含むことを特徴とするものである。
本発明の請求項2に記載の発明に係るマスクデータ生成方法は、請求項1に記載のマスクデータ生成方法において、前記マスク転写特性が良好と判断された場合の前記グリッドサイズが複数の場合、前記複数のグリッドサイズにおける各々のマスク転写特性とマスク描画時間とから、最適なグリッドサイズのマスク描画デ−タを求めてマスク描画に適用する工程を含むことを特徴とするものである。
本発明の請求項に記載の発明に係るマスクデータ生成方法は、請求項1または請求項2に記載のマスクデータ生成方法において、前記光近接効果補正処理が、前記設計データに光近接効果補正用の線幅オフセットを与えて光近接効果補正用バイアス付の設計データとし、さらに前記光近接効果補正用バイアス付の設計データに光近接効果補正用のサブレゾルーション補助構造体(SRAF)パターンを付加した設計データとしたものであることを特徴とするものである。
本発明の請求項に記載の発明に係るマスクデータ生成方法は、請求項1から請求項までのうちのいずれか1項に記載のマスクデータ生成方法において、前記フラクチャ数の多い描画データが、フリーフォームパターンを矩形で表現したフラクチャ数の多い多頂点パターンの描画データであることを特徴とするものである。
本発明の請求項に記載の発明に係るマスクの製造方法は、請求項1から請求項までのうちのいずれか1項に記載のマスクデータ生成方法を用い、前記最適なグリッドサイズのマスク描画データにより、所定のマスクブランクにマスクパターンを描画し、前記マスクブランクを加工し、マスクを作製することを特徴とするものである。
本発明のマスクデータ生成方法によれば、フラクチャ数の多いマスク描画データの面積を保存しつつ、フラクチャの頂点数を削減することで短時間でのデータ処理が可能となる。上記の実現により、半導体リソグラフィにおけるマスクパターンの転写性能を確保した状態で、マスクパターン描画時間を短縮することができ、マスク作製のコストを低減し、ターンアラウンドタイムを向上させることができる。
本発明のマスクの製造方法によれば、本発明のマスクデータ生成方法を用いてマスクパターンデータ数が削減されたことにより、マスク製造時間及びマスク検査時間が短縮され、微細パターンを有する高品質のマスクを、従来の製造方法に比べて短時間で作製することができる。
本発明のマスクデータ生成方法を示すフロー図である。 半導体素子の例としてバイアスOPC付のメモリ回路のレイアウトパターン図である。 図2に示すパターンデータをILT処理して得られたグリッドサイズ0.1nmのフリーフォームの描画データのパターン図である。 マスク描画データの面積を保存しつつフラクチャの頂点数を削減する方法を説明する図である。 図3に示すフリーフォームの描画データの面積を保存しつつグリッドサイズを1nmに拡大した処理で得られた描画データのパターン図である。 図3に示すフリーフォームの描画データの面積を保存しつつグリッドサイズを4nmに拡大した処理で得られた描画データのパターン図である。 図3に示すフリーフォームの描画データの面積を保存しつつグリッドサイズを16nmに拡大した処理で得られた描画データのパターン図である。 図3に示すフリーフォームの描画データの面積を保存しつつグリッドサイズを32nmに拡大した処理で得られた描画データのパターン図である。 半導体素子の例としてバイアスOPC付の周辺回路のレイアウトパターン図である。 図9に示すパターンデータをILT処理して得られたグリッドサイズ0.1nmのフリーフォームの描画データのパターン図である。 図10に示すフリーフォームの描画データの面積を保存しつつグリッドサイズを1nmに拡大した処理で得られた描画データのパターン図である。 図10に示すフリーフォームの描画データの面積を保存しつつグリッドサイズを4nmに拡大した処理で得られた描画データのパターン図である。 図10に示すフリーフォームの描画データの面積を保存しつつグリッドサイズを16nmに拡大した処理で得られた描画データのパターン図である。 図10に示すフリーフォームの描画データの面積を保存しつつグリッドサイズを32nmに拡大した処理で得られた描画データのパターン図である。 バイアスOPC付のメモリ回路および周辺回路を基準としたときの描画グリッドサイズと描画ショット数を示す。 図15をグラフに示した図である。 図10から図14に示したバイアスOPC付の周辺回路の描画データを用いてシミュレーションによりマスク転写特性を求めたときの露光裕度(EL)とグリッドサイズの関係を示す図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係るマスクデータ生成方法及びマスクの製造方法について詳細に説明する。
図1は、本発明のマスクデータ生成方法を示すフロー図である。まず、図1に示すように、半導体素子の設計データ(11)を準備する。半導体素子は、例えば、素子分離層、ゲート層、配線層、コンタクトホール層などの複数の層から構成されており、通常、1枚のマスクには1つの層のパターンからなるレイヤーのみが配置され、各レイヤーのパターンを形成した複数のマスクのパターンを順次ウェハ上に位置合わせして転写し、半導体素子が製造される。
設計データ(11)としては、GDSIIフォーマットあるいはストリームフォーマットなどのマスク用の標準的なフォーマットのレイアウトパターンデータが用いられる。レイアウトパターンデータは、半導体素子のパターンの図形形状、大きさ、位置情報などで構成されている。
次に、上記の設計データ(11)にOPC処理(12)を行う。本発明においてOPC処理(12)としては、従来用いられてきたハンマーヘッド型やセリフ型などのOPC処理、SRAFパターンあるいはバイアスOPCなど種々のOPC技術が適用でき、特定のOPC技術に限定されることはない。また、複数のOPC技術を併用することも可能である。
以下、微細パターン形成のOPC処理の代表的な手法として、バイアスOPCとSRAFパターン付加を併用したOPC処理を例にして、本発明のマスクデータ生成方法を説明する。
まず、設計データ(11)に光近接効果補正用の線幅オフセットを部分的に与えて、バイアスOPC処理を行う。図2は、このときの半導体素子の例としてバイアスOPC付のメモリ回路のレイアウトパターン図の一部である。また、図9は、半導体素子の例としてバイアスOPC付の周辺回路のレイアウトパターン図の一部である。
次に、バイアスOPC処理したのみの設計データでは、微細パターンを転写するマスク用としてはウェハ露光時の露光裕度が未だ不十分であることが予測されるので、さらに、例えば、上記のILT(Inverse Lithography Technology)を適用してSRAFパターンをフリーフォーム(Free Form:曲線形状)パターンとして設けたOPC処理(12)を行い、フリーフォームパターンを矩形で表現し、図1に示す図形分割(フラクチャ:Fractureと称する。)数の多い多頂点パターンのデータ(13)とする。
図3は、図2に示すバイアスOPC付のメモリ回路のパターンデータを、さらにILT処理によりSRAFパターンを付加したOPC処理(12)をして得られたグリッドサイズ0.1nmのフリーフォーム(曲線形状)で描いたマスク描画データのパターン図である。図3において、図2に示すバイアスOPCを基準としたときのショット数は340倍となる。
また、図10は、図9に示すバイアスOPC付の周辺回路のパターンデータを、さらにILT処理によりSRAFパターンを付加したOPC処理(12)をして得られたグリッドサイズ0.1nmのフリーフォームのマスク描画データのパターン図である。図10において、図9に示すバイアスOPCを基準としたときのショット数は495倍となる。
図3および図10に示すように、転写すべき主パターンの周辺には、補助パターンとして多数のSRAFパターンが設けられている。個々のSRAFパターンはごく微細であって、SRAFパターン自体は半導体基板上に結像しないので転写されないが、ウェハ露光時の主パターンの解像性や露光裕度などの転写特性を向上させる効果を有する。SRAFパターンは上述のようにそれ自身結像しないことが必要であり、主パターンの寸法よりも微小な寸法でなければならない。SRAFパターンの数はマスクパターンにより異なるが、通常、1枚のマスク上に数10万〜数100万本程度、多い場合には数億本ものSRAFパターンが配置される。
図3、図10に示されるように、フリーフォームパターンなどのフラクチャ(図形分割)数の多いデータは、複雑で精密な曲線を作成することができ、微細パターン作成用としての要望が強いが、図形の頂点数が多いためにマスク描画データのフラクチャ数が多くなることにより、描画データが膨大となりマスク作製に大きな負荷となる。フリーフォームのパターンデータを扱うのでグリッドサイズは小さく、図3、図10はともに0.1nm以下である。
次に、図1に示すように、上記のフラクチャ数の多いマスク描画データ(13)のフラクチャ頂点数を削減する処理(14)を行う。このとき、本発明のマスクパターン生成方法においては、上記のフラクチャ数の多いマスク描画データの面積を保存しつつ描画グリッドサイズを拡大し、フラクチャの頂点数を削減する処理(14)を行ってマスク描画データを作成する。本発明において、拡大するグリッドサイズは、通常、1nm〜数十nmの範囲にある大きさである。このフラクチャの頂点数を削減する処理(14)により、面積を保存しつつ描画グリッドサイズが拡大されたマスク描画データ(15)が作成される。
本発明において、上記のマスク描画データの面積を保存しつつフラクチャの頂点数を削減する方法としては、例えば、図4に示す方法を用いることができる。すなわち、図4(a)に示すように、処理前のパターン形状を、図4(b)に示す処理途中のように、面積(A)と面積(B)が同じになるように頂点数を減らし、図4(c)に示すように処理後のパターン形状を形成することにより、マスク描画データの面積を保存しつつ、フラクチャの頂点数を削減する。
フリーフォームパターンなどのフラクチャ数の多いパターンは、単純にグリッドサイズを大きくするだけでは、画線が太ったり細ったりして実用できない。本発明のマスクパターン生成方法においては、フラクチャ数の多いマスク描画データの面積を保存しつつ描画グリッドサイズを拡大することにより、曲線または曲線近似された多数の直線パターンで形成されたフラクチャの頂点数が削減され、その結果、電子ビーム描画時のショット数が削減されたマスクデータを生成させるものである。本発明においては、グリッドサイズを大きくしても描画データの面積が保存されているので、一定のグリッドサイズの範囲内においてパターン転写特性が維持されるという効果を示す。上記のパターン転写特性は、後述するように、シミュレーションにより好ましい一定の範囲を求めることができる。
図5は、図3に示すフリーフォームのマスク描画データの面積を保存しつつ、グリッドサイズを1nmに拡大した処理で得られたマスク描画データのパターン図である。図5においては、図3に示すマスク描画データの面積は保存されており、図2に示すバイアスOPCを基準としたときのショット数は93倍となる。
同様に、図6、図7および図8は、マスク描画データの面積を保存しつつ、グリッドサイズを順に4nm、16nmおよび32nmに拡大した処理で得られたマスク描画データのパターン図である。図6、図7および図8においては、図3に示すマスク描画データの面積は保存されており、図2に示すバイアスOPCを基準としたときのショット数は、順に61倍、18倍、7倍となる。
また、図11は、図10に示すフリーフォームのマスク描画データの面積を保存しつつ、グリッドサイズを1nmに拡大した処理で得られたマスク描画データのパターン図である。図11においては、図10に示すマスク描画データの面積は保存されており、図9に示すバイアスOPCを基準としたときのショット数は147倍となる。
同様に、図12、図13および図14は、マスク描画データの面積を保存しつつ、グリッドサイズを順に4nm、16nmおよび32nmに拡大した処理で得られたマスク描画データのパターン図である。図12、図13および図14においては、図10に示すマスク描画データの面積は保存されており、図9に示すバイアスOPCを基準としたときのショット数は、順に104倍、35倍、16倍となる。
図15は、上記の図2〜図14の説明に加えて、描画パターンのグリッドサイズ(nm)をさらに拡大したときの、メモリパターン、直接周辺パターンそれぞれのバイアスOPCを基準としたときの描画ショット数を示す。直接周辺パターンはメインパターン付近にある接続回路を示すパターンである。
図16は、図15をグラフに示したものであり、横軸に描画グリッドサイズ(nm:マスク上)、縦軸にバイアスOPCを基準としたときの描画ショットの比率を示す。図16において、菱形はメモリパターン、正方形は直接周辺パターンの場合を示す。
図15、図16が示すように、バイアスOPC描画データを基準(1ショット)としたとき、フリーフォーム描画データ(グリッドサイズ0.1nm)では、メモリパターンで340ショット、直接周辺パターンは495ショットと膨大な描画データとなる。しかし、描画データの面積を保存しつつグリッドサイズを拡大することにより、パターンのフラクチャ数が削減され、描画データのショット数が低減される。例えば、グリッドサイズ12nmでは、メモリパターンで25ショット、直接周辺パターンは47ショットと、フリーフォームの場合に比べて1/10以下のショット数の描画データとなる。
上記のように、本発明のマスクデータ生成方法においては、マスク描画データのパターン面積を保存した状態で、描画データのグリッドサイズを拡大し、パターンのフラクチャ数を削減することにより短時間でのデータ処理を可能とし、マスクのパターン描画時間の短縮を図るものである。
次に、図1に示すように、上記のグリッドサイズが拡大された各々のマスク描画データ(15)により、ウェハ上へのマスクパターンの転写特性をシミュレーションにより評価する。シミュレーションによる評価により、マスク転写特性が良好(OK)と判断された場合には、そのグリッドサイズのマスク描画デ−タ(15)をマスク描画に適用する(16)。すなわち、転写特性が良好と判断されたマスク描画デ−タ(15)を用い、電子線レジストを塗布した所定のマスクブランクにマスクパターンを描画し、現像してレジストパターンを形成した後、マスクブランクをエッチング加工し、上記のレジストパターンを剥離してマスクを作製する。
本発明において、マスク転写特性が良好と判断された場合のグリッドサイズが複数である場合には、複数のグリッドサイズにおける各々のマスク転写特性とマスク描画時間とを比較する。マスク転写特性とマスク描画時間はトレードオフの関係にあるので、両者を比較することにより最適なグリッドサイズのマスク描画デ−タを求めマスク描画に適用するのが好ましい。
マスク転写特性としては、通常用いられる指標、例えば、露光裕度(Exposure Latitude:ELと記す。)などを挙げることができる。露光裕度(%)は、ウェハ上のフォトレジスト膜パターンの寸法が許容される限界内に収まるような露光エネルギーの範囲である。上記のシミュレーションには市販のソフトを用いることができる。
例えば、シミュレーションに用いる市販のソフトとして、EM−Suite Version v6.00(商品名:Panoramic Technology社製)、PROLITH(商品名:KLA-Tencor社製)などが挙げられる。
図17は、PROLITH(商品名:KLA-Tencor社製)によるシミュレーションにより求めた描画データのグリッドサイズ(対数軸:nm)を拡大したときの露光裕度(EL:%)である。グリッドサイズ0.1nmのときがフリーフォームパターンの場合であり、露光裕度13%である。図16に示すように、グリッドサイズを大きくしても、グリッドサイズ16nmまでは露光裕度に大きな変動はなく11%以上を確保している。図14に示されるように、グリッドサイズ16nmは、フリーフォームパターンの場合に比べて、描画データのショット数がメモリパターンで1/19、周辺パターンで1/14に低減され、それに比例してマスク描画時間が短縮される。したがって、本例の場合には、グリッドサイズ16nmを転写性が良好なグリッドサイズとして設定し、マスク描画に適用する。
上記のシミュレーションによる評価において、マスク転写特性が不良(NG)と判断された場合には、上記のフラクチャ数の多い描画データの面積を保存しつつグリッドサイズを拡大し、フラクチャの頂点数を削減する処理(14)を行う工程を繰り返して行い、マスク転写特性が良好と判断されるグリッドサイズのマスク描画デ−タを求める。以後は、上記のマスク転写特性が良好と判断された場合の手順に従って、良好と判断されたグリッドサイズのマスク描画デ−タ(15)をマスク描画に適用し(16)、マスクを作製する。
上記の例においては、設計データのOPC処理をバイアスOPC処理とSRAFパターンを付加したOPC処理の併用した場合について説明したが、もとより他のOPC処理においても本発明を適用することができる。また、フラクチャ数の多いパターンとしてフリーフォームパターンを例にして説明したが、本発明はフリーフォームパターンに限らず、他のフラクチャ数の多いパターンにも適用することができる。
次に、上記のマスクデータ生成方法を用いて得られた最適なグリッドサイズのマスク描画データを用いて、電子線レジストを塗布した所定のマスクブランクにマスクパターンを電子線描画し、現像してレジストパターンを形成した後、上記のマスクブランクをエッチング加工し、マスクを作製する。作製されたマスクは外観欠陥検査、寸法検査などの検査を行い半導体素子製造工程へ出荷される。
本発明のマスクの製造方法においては、マスクパターンデータ数が削減されたことにより、マスク描画時間のみならずマスク検査時間も短縮され、微細パターンを有する高品質のマスクを、従来の製造方法に比べて短時間で作製することができる。

Claims (5)

  1. 半導体素子の設計データからマスク作製に必要なマスク描画データを作成するマスクデータ生成方法であって、
    前記設計データに光近接効果補正処理を行って、フラクチャ数の多い描画データを作成する工程と、
    前記フラクチャ数の多い描画データの面積を保存しつつグリッドサイズを拡大し、前記フラクチャの頂点数を削減する処理を行ったマスク描画データを作成する工程と、
    前記グリッドサイズが拡大された前記マスク描画データによるマスク転写特性をシミュレーションにより評価する工程と、
    前記シミュレーションによる評価において、前記マスク転写特性が良好と判断された場合の前記グリッドサイズのマスク描画デ−タをマスク描画に適用する工程と、
    を含むことを特徴とするマスクデータ生成方法。
  2. 前記マスク転写特性が良好と判断された場合の前記グリッドサイズが複数の場合、前記複数のグリッドサイズにおける各々のマスク転写特性とマスク描画時間とから、最適なグリッドサイズのマスク描画デ−タを求めてマスク描画に適用する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載のマスクデータ生成方法。
  3. 前記光近接効果補正処理が、前記設計データに光近接効果補正用の線幅オフセットを与えて光近接効果補正用バイアス付の設計データとし、さらに前記光近接効果補正用バイアス付の設計データに光近接効果補正用のサブレゾルーション補助構造体(SRAF)パターンを付加した設計データとしたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマスクデータ生成方法。
  4. 前記フラクチャ数の多い描画データが、フリーフォームパターンを矩形で表現したフラクチャ数の多い多頂点パターンの描画データであることを特徴とする請求項1から請求項3までのうちのいずれか1項に記載のマスクデータ生成方法。
  5. 請求項1から請求項4までのうちのいずれか1項に記載のマスクデータ生成方法を用い、前記最適なグリッドサイズのマスク描画データにより、所定のマスクブランクにマスクパターンを描画し、前記マスクブランクを加工し、マスクを作製することを特徴とするマスクの製造方法
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