JP5672921B2 - パターン形状予測プログラム、パターン形状予測システム - Google Patents

パターン形状予測プログラム、パターン形状予測システム Download PDF

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Description

本発明は、電子線で描画するパターン形状のパターン形状予測プログラム、パターン形状予測システムに関するものである。
従来、マスク上にマスクパターンを電子線で描画する場合に、マスクデータを複数の矩形領域に分割して矩形領域毎に描画データを作成する技術があった(例えば特許文献1)。
その一方で、後述する実施形態のように、複数の矩形データが重複するように描画データを作成し、各ショット毎にドーズ量を制御して、マスク上にパターンを描画する手法が提案されている(例えば特許文献2)。この手法では、ショット毎にドーズ量を制御し、ショットの重なりを許容することで、少ないショット数で所望のレジスト形状を描画できるように、描画データを作成する。この手法では、曲線部等の描画データを、従来の描画データよりも、面積が大きく、かつ粗い矩形のショット形状に変換する。そして、電子線の散乱による近接効果によって、所望のレジスト形状が描画されるようになっている。この手法は、近接効果がより顕著に現れる微細なパターンを有する先端品のマスクの描画に適しており、また荷電粒子線にて直接ウエハに描画をする直接描画の分野にも応用できる。
しかし、この描画手法では、描画データに基づいて実際に描画するまでは、パターン形状が確認できないという問題がある。
特開2005−79115号公報 国際公開2010/025061号公報
本発明の課題は、ショット形状毎にドーズ量を対応付けたショット形状配列描画データを利用してマスクパターン等を製造する場合に、実際に電子線描画することなく、パターンの形状を確認できるパターン形状予測プログラム、パターン形状予測システムを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
第1の発明は、コンピュータ(50,250)を、描画予定パターンの形状に基づいて作成された描画データであり、複数のショット形状が重複するように配置され、前記ショット形状毎にドーズ量を対応付けたショット形状配列描画データを記憶する記憶手段(55e)と、前記ドーズ量と補正量とを対応付けて記憶する補正情報記憶手段(55a−1,255a−2)と、前記ショット形状配列描画データの前記ショット形状を、前記記憶手段の各ショット形状の前記ドーズ量及び前記補正情報記憶手段の補正量に基づいて補正した形状である補正ショット形状を作成するショット形状補正手段(56a,256a)と、前記ショット形状補正手段が作成した前記補正ショット形状に基づいて、前記各補正ショット形状を組み合わせた形状であるパターン予測形状を作成する外形作成手段(56b,256b)として機能させることを特徴とするパターン形状予測プログラムである。
第2の発明は、第1の発明のパターン形状予測プログラムにおいて、前記コンピュータ(50,250)を、前記描画予定パターンの形状と、前記外形作成手段が作成した前記パターン予測形状とを形状で比較して、その差異を検証する形状比較手段(56c)として機能させること、を特徴とするパターン形状予測プログラムである。
第3の発明は、第1の発明のパターン形状予測プログラムにおいて、前記ショット形状補正手段(56a,256a)を、前記ショット形状が重複する部分について、その部分の総ドーズ量を算出して前記補正ショット形状を作成するように機能させること、を特徴とするパターン形状予測プログラムである。
第4の発明は、第1から第3までのいずれかの発明のパターン形状予測プログラムにおいて、前記コンピュータ(50,250)を、前記ショット形状の辺の形状を補正する情報である辺補正情報を記憶する補正情報記憶手段(55a−1)として機能させ、前記ショット形状補正手段(56a−1)を、前記補正情報記憶手段の前記辺補正情報に基づいて、前記ショット形状の辺を補正するように機能させること、を特徴とするパターン形状予測プログラムである。
第5の発明は、第1から第4までのいずれかの発明のパターン形状予測プログラムにおいて、前記コンピュータ(50,250)を、外側コーナを補正する情報である外側コーナ補正情報、及び内側コーナを補正する情報である内側コーナ補正情報の少なくとも1つを記憶するコーナ補正情報記憶手段(255a−2)として機能させ、前記ショット形状補正手段(256a−2)を、前記辺を補正した前記各補正ショット形状によって形成されるコーナに対して、前記コーナ補正情報記憶手段の補正情報に基づいて補正するように機能させること、を特徴とするパターン形状予測プログラムである。
第6の発明は、第1から第5までのいずれかの発明のパターン形状予測プログラムにおいて、前記ショット形状補正手段を、前記コーナの補正として直線近似するように機能させること、を特徴とするパターン形状予測プログラムである。
第7の発明は、第1から第6までのいずれかの発明のパターン形状予測プログラムにおいて、前記ショット形状補正手段(256a)を、前記コーナの補正として、前記コーナを形成する2つの線分のなす角のうち図形内側の角度が180度以上の場合には、前記線分の長さ及び前記コーナ補正情報記憶手段の補正情報に基づいてコーナをR付けできるか否かを判定し、コーナをR付けできると判定したときには、コーナを補正し、一方、コーナをR付けできないと判定したときには、コーナを補正しないように機能させること、を特徴とするパターン形状予測プログラムである。
第8の発明は、第7の発明のパターン形状予測プログラムにおいて、前記ショット形状補正手段(256a)を、前記コーナをR付けできないと判定したときには、コーナRの大きさに応じて、直線近似するように機能させること、を特徴とするパターン形状予測プログラムである。
第9の発明は、第1から第8までのいずれかの発明のパターン形状予測プログラムにおいて、前記記憶手段(55,255)を、最低ドーズ量を記憶するように機能させ、前記ショット形状補正手段(56a,256a)を、前記ショット形状が重複する部分と重複しない部分に分割した分割ショット形状を得、前記の各分割ショット形状について、その部分の総ドーズ量を算出させ、前記の分割ショット形状の総ドーズ量と、前記記憶手段の前記最低ドーズ量とを比較させ、前記最低ドーズ量よりも少ない場合に、前記の分割ショット形状を削除するように機能させること、を特徴とするパターン形状予測プログラムである。
第10の発明は、第1から第9までのいずれかの発明のパターン形状予測プログラムにおいて、前記記憶手段(55,255)を、最大ドーズ量及び前記最大ドーズ量の補正量を記憶するように機能させ、前記ショット形状補正手段(56a,256a)を、前記ショット形状が重複する部分と重複しない部分に分割した分割ショット形状を得、前記の各分割ショット形状について、その部分の総ドーズ量を算出させ、前記総ドーズ量と、前記記憶手段の前記最大ドーズ量とを比較させ、前記の分割ショット形状の総ドーズ量が前記最大ドーズ量よりも大きい場合に、前記最大ドーズ量の補正量を適用して、前記補正ショット形状を作成するように機能させること、を特徴とするパターン形状予測プログラムである。
第11の発明は、第1から第10までのいずれかの発明のパターン形状予測プログラムにおいて、前記記憶手段(55,255)を、レジストが蒸発するドーズ量である許容ドーズ量を記憶するように機能させ、前記コンピュータ(56a,256a)を、前記ショット形状が重複する部分と重複しない部分に分割した分割ショット形状を得、前記の各分割ショット形状について、その部分の総ドーズ量を算出させ、前記分割ショット形状の前記総ドーズ量と、前記記憶手段の前記許容ドーズ量とを比較する許容ドーズ量比較手段(56a,256a)と、前記許容ドーズ量比較手段によって前記分割ショット形状が前記許容ドーズ量よりも大きいと判断された場合に、ユーザに報知する報知手段(52)として機能させること、を特徴とするパターン形状予測プログラムである。
第12の発明は、描画予定パターンの形状に基づいて作成された描画データであり、複数のショット形状が重複するように配置され、前記ショット形状毎にドーズ量を対応付けたショット形状配列描画データを記憶する記憶手段(55e)と、前記ドーズ量と補正量とを対応付けて記憶する補正情報記憶手段(55a−1,255a−2)と、前記ショット形状配列描画データの前記ショット形状を、前記記憶手段の各ショット形状の前記ドーズ量及び前記補正情報記憶手段の補正量に基づいて補正した形状である補正ショット形状を作成するショット形状補正手段(56a,256a)と、前記ショット形状補正手段が作成した前記補正ショット形状に基づいて、前記各補正ショット形状を組み合わせた形状であるパターン予測形状を作成する外形作成手段(56b,256b)と、を備えるパターン形状予測システムである。
第13の発明は、コンピュータ(50,250)を、描画予定パターンの形状に基づいて作成された描画データであり、複数のショット形状が重複するように配置され、前記ショット形状毎にドーズ量を対応付けたショット形状配列描画データを記憶する記憶手段(55e)と、前記ドーズ量と補正量とを対応付けて記憶する補正情報記憶手段(55a−1,255a−2)と、前記ショット形状配列描画データの前記ショット形状を、前記記憶手段の各ショット形状の前記ドーズ量及び前記補正情報記憶手段の補正量に基づいて補正した形状である補正ショット形状を作成するショット形状補正手段(56a,256a)と、前記ショット形状補正手段が作成した前記補正ショット形状に基づいて、前記各補正ショット形状を組み合わせた形状であるパターン予測形状を作成する外形作成手段(56b,256b)と、前記描画予定パターン形状と前記パターン予測形状の差の画像(図5)を求め、求めた差の画像の面積が、予め定めた判定値以上の場合に異常有りと判定する形状比較手段(56c)と、して機能させることを特徴とするパターン形状検証プログラムである。
第14の発明は、描画予定パターンの形状に基づいて作成された描画データであり、複数のショット形状が重複するように配置され、前記ショット形状毎にドーズ量を対応付けたショット形状配列描画データを記憶する記憶手段(55e)と、前記ドーズ量と補正量とを対応付けて記憶する補正情報記憶手段(55a−1,255a−2)と、前記ショット形状配列描画データの前記ショット形状を、前記記憶手段の各ショット形状の前記ドーズ量及び前記補正情報記憶手段の補正量に基づいて補正した形状である補正ショット形状を作成するショット形状補正手段(56a,256a)と、前記ショット形状補正手段が作成した前記補正ショット形状に基づいて、前記各補正ショット形状を組み合わせた形状であるパターン予測形状を作成する外形作成手段(56b,256b)と、前記描画予定パターン形状と前記パターン予測形状の差の画像(図9)を求め、求めた差の画像の面積が、予め定めた判定値以上の場合に異常有りと判定する形状比較手段(56c)と、を備えるパターン形状検証システムである。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
第1及び第12の発明は、ショット形状配列描画データからパターン予測形状を作成するので、ショット形状配列描画データに基づいて、実際にフォトマスク等にパターンを描画しなくても、パターン形状を確認できる。また、このため、高価な描画装置を利用することがなく、設計コストを低減できる。
なお、ショット形状配列描画データを用いた描画手法は、ショット数が従来よりも格段に少ないことから、描画時間を格段に短縮できるものである。しかし、ショット形状配列描画データの外形等は、描画予定パターンの形状と大幅に異なるために、実際にフォトマスク等に描画しなければ、最終的なパターン形状を確認できないという問題があった。
本発明は、前述したように、これらの問題を解決し、パターン形状がショット形状配列描画データを利用した描画手法を、実用化できる。
第2の発明は、フォトマスク等に描画する描画予定パターンの形状と、パターン予測形状とを比較して、その差異を検証するので、これらの形状の差異が大きいこと等を確認することにより、ショット形状配列描画データのエラーを確認できる。
第3の発明は、ショット形状が重複する部分のドーズ量を正確に反映して、パターン予測形状を作成できる。
第4の発明は、辺補正情報に基づいて、ショット形状の辺の形状を太らせたり、細らせたりすることができる。
第5の発明は、辺を補正し、更にコーナを補正するので、パターン予測形状をより正確に作成できる。
第6の発明は、コーナの補正として直線近似するので、コーナの補正処理を簡単に行うことができる。
第7の発明は、コーナをR付けできると判定したときには、コーナを補正し、一方、コーナをR付けできないと判定したときには、コーナを補正しないので、幾何学的にR付けできるコーナのみ、R付けをできる。またこのような判定を行わずに全くR付けしない場合に比較して、正確にパターン予測形状を作成できる。
第8の発明は、コーナをR付けできないと判定したときには、コーナRの大きさに応じて、直線近似するので、コーナをR付けできないコーナであっても補正できるため、パターン予測形状をより一層正確に作成できる。
第9の発明は、分割ショット形状の各部分の総ドーズ量が最低ドーズ量よりも少ない場合に、分割ショット形状を削除するので、この部分のパターン予測の処理が必要なく、この部分のパターンを削除できるため、装置の負荷を軽減できるとともに、より正確にパターン予測をできる。また、ショット形状配列描画データの誤り検出を高精度化できる。
第10の発明は、分割ショットの各部分の総ドーズ量が最大ドーズ量よりも大きい場合に、最大ドーズ量の補正量を適用するので、それ以上膨れ上がらない最大ドーズ量が存在した場合に、より正確にパターン予測できる。
第11の発明は、分割ショット形状の各部分の総ドーズ量が許容ドーズ量よりも大きいと判断した場合に、ユーザに報知するので、オーバードーズによりレジストが蒸発して飛散し、チャンバ等が汚染することを防止できる。
第13及び第14の発明は、描画予定パターン形状とパターン予測形状の差の画像を求め、求めた差の画像の面積が、予め定めた判定値以上の場合に異常有りと自動で判定するので、ショット形状配列描画データの誤り検査を、前記異常有りとされた領域のデータ確認のみで済ませることができるため、検査効率が著しく向上する。
第1実施形態のパターン描画の手法を説明する図である。 第1実施形態のパターン描画システム20の構成を説明する図である。 第1実施形態のパターン形状予測処理を説明する図である。 第1実施形態のパターン形状予測処理を説明する図である。 第1実施形態の段付データ2−1にエラーがあった場合のパターン形状予測処理を説明する図である。 第1実施形態の形状比較処理を説明する図である。 第1実施形態のパターン予測処理の示すフローチャートである。 第2実施形態のパターン描画システム220のブロック図である。 第2実施形態のコーナ補正テーブル255a−2、コーナ処理を説明する図である。 第3実施形態のコーナ補正テーブル355a−2、コーナ処理を説明する図である。
(第1実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
最初に、第1実施形態のパターン描画の手法について説明する。
図1は、第1実施形態のパターン描画の手法を説明する図である。
第1実施形態のパターン描画は、以下の工程により行われる。
(1)図1(a)に示すように、設計者が、設計データ1を作成する。設計データ1は、実際に半導体ウエハ6上に形成する所望の配線パターンの形状を、作成したものである。設計データ1は、CAD等の設計装置30(図2参照)を利用して作成される。
(2)図1(b)に示すように、設計者が、設計データ1に基づいて、マスクデータ1A(描画予定パターン)を作成する。マスクデータ1Aは、OPC(光近接効果補正)等の技術を利用して作成された多角形状のデータである。マスクデータ1Aは、CAD等の設計装置30(図2参照)を利用して作成してもよく、専用の設計装置を利用して作成してもよい。実施形態では、設計装置30を利用する例を説明する。
(3)図1(c−1)に示すように、マスクデータ1Aから、更に段付データ2(ショット形状配列描画データに対応)を作成する。なお、図1(c−1)は、図1(b)のマスクデータ1Aの2点鎖線内の形状に対応する段付データ2を、拡大して示す。
段付データ2は、マスクデータ1Aに基づいて複数の矩形3を配置したものである。各矩形3は、電子線を描画するときのショット形状に対応している。段付データ2は、複数の矩形3が重複するように配置され、矩形3毎に照射する電子線の量(以下「ドーズ量」という)が対応付けられている。
段付データ2は、CAD等の設計装置30(図2参照)を利用して作成してもよく、専用の設計装置を利用して作成してもよい。実施形態では、設計装置30を利用する例を説明する。
(4)図1(d)に示すように、段付データ2を利用してフォトマスク4上に、描画装置40(図2参照)でマスクパターン5を描画する。描画装置40は、各矩形3に対応した形状のアパーチャを利用して、矩形3毎にその矩形3に対応付けられたドーズ量の電子線を照射して描画する。なお、ドーズ量の調整は、時間当たりの電子線の強度をショット毎に変えてもよく、照度を一定にしておき照射時間をショット毎に変えてもよい。
(5)図1(e)に示すように、ステッパ等の露光装置で、フォトマスク4を半導体ウエハ6上に転写して、半導体ウエハ6上に配線パターン7を形成する。
ここで、上記(4)の工程において段付データ2を利用して形成されるマスクパターン5の形状は、従来から行われきたように、設計データ1に基づいて異なる形状の矩形を組み合わせた描画データ102を作成し(図1(C−2)参照)、描画データ102に基づいてフォトマスクにマスクパターンを描画した形状と同様である。この理由は、以下の通りである。
段付データ2を利用する場合には、矩形3の外コーナ3aは、照射される電子線の量が先端になる程少なくなるために、マスクパターン5の輪郭が内側に細くなって、輪郭線が曲線になる。また内側コーナ部3bは、矩形3が重複しているため、各ショット毎に電子線が照射され、ドーズ量が増大し、マスクパターン5の輪郭が外側に膨らんで輪郭線が曲線になる。このため、図1(d)に示すように、フォトマスク4には、コーナ部が曲線でなだらかに繋げたような形状のマスクパターン5が描画される。
本実施形態の段付データ2は、従来の描画データ102と比べると、矩形3の数が少ないので、データの作成が簡単である。更に、フォトマスク4上にマスクパターン5を描画する場合には、ショット数を従来よりも格段に少なくできる。このため、フォトマスク4の作成時間を大幅に削減でき、また高価な描画装置40の稼動時間を削減できるので、フォトマスク4のコスト削減をすることができる。
しかし、段付データ2の形状は、マスクデータ1Aやマスクパターン5の形状とは大幅に異なるため、実際にマスクパターン5を描画する前の工程では、段付データ2が正確なものであるか否かの評価が困難である。そこで、本実施形態では、以下に説明するように、段付データ2の段階で、作成されるマスクパターン5の形状を予測できるようにした。
以下、この段付データ2の作成、段付データ2からマスクパターン5を予測する構成、手法等について、主に説明する。なお、段付データからマスクパターン5を予測するにはショットごとのドーズ量を描画領域の各画素毎に積算し、レジストのパターン形成限界露光量と比較して露光・現像で得られるレジストパターン(マスクパターン5)形状をシュミレーションする方法も有るが、演算量が膨大となり、実用に適さない。
図2は、第1実施形態のパターン描画システム20の構成を説明する図である。
パターン描画システム20は、設計装置30、描画装置40、パターン形状予測装置50(パターン形状予測システム)を備える。設計装置30、描画装置40、パターン形状予測装置50は、互いにLAN、インターネット等の通信網を介して接続され、互いに情報を送受信できる。
設計装置30は、設計者が配線パターンを設計するためのCAD等である。設計装置30は、設計装置操作部31、設計装置表示部32、設計装置送受信部33、設計装置記憶部35、設計装置制御部36を備える。
設計装置操作部31は、設計装置30に情報を入力するために、設計者が操作するマウス、キーボード等の操作装置、入力装置である。
設計装置表示部32は、設計データ1、マスクデータ1A等を表示するモニタである。
設計装置送受信部33は、描画装置40、パターン形状予測装置50等の他の装置との間で情報を送受信する部分である。設計装置送受信部33は、他の装置との間で通信するためのインターフェース等を備える。
設計装置記憶部35は、設計装置30の動作に必要なプログラム、情報等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶装置である。設計装置記憶部35は、マスクデータ作成プログラム35a、段付データ作成プログラム35b、設計データ記憶部35c、マスクデータ記憶部35d、段付データ記憶部35eを備える。
マスクデータ作成プログラム35aは、設計データ1からマスクデータ1Aへと変換するプログラムである。マスクデータ作成プログラム35aは、OPC等の技術を利用して変換処理をするものである。
段付データ作成プログラム35bは、マスクデータ1Aから段付データ2へと変換するプログラムである。
設計データ記憶部35cは、配線パターンの設計データ1を記憶する記憶領域である。
マスクデータ記憶部35dは、設計データ1から変換したマスクデータ1Aを記憶する記憶領域である。
段付データ記憶部35eは、マスクデータ1Aから変換した段付データ2を記憶する記憶領域である。
設計装置制御部36は、設計装置30を統括的に制御するための制御部であり、例えばCPU(中央処理装置)等から構成される。設計装置制御部36は、マスクデータ作成部36a、段付データ作成部36bを備える。
マスクデータ作成部36aは、マスクデータ作成プログラム35aに従って、設計データ1をマスクデータ1Aへと変換する制御部である。マスクデータ作成部36aは、作成したマスクデータ1Aを、マスクデータ記憶部35dに記憶する。
段付データ作成部36bは、段付データ作成プログラム35bに従って、マスクデータ1Aを段付データ2へと変換する制御部である。段付データ作成部36bは、作成した段付データ2を、段付データ記憶部35eに記憶する。
描画装置40は、フォトマスク4上にマスクパターン5を描画する電子線描画装置である。描画装置40は、設計装置30が送信した段付データ2を受信して、これに基づいて、マスクパターン5を描画する。描画装置40は、段付データ2の矩形3に対応したアパーチャを用いて、マスクパターン5を描画する。
パターン形状予測装置50は、設計装置30が作成したマスクデータ1Aに基づいて、フォトマスク上に作成されるマスクパターン5の形状を予測する装置である。
パターン形状予測装置50は、予測装置操作部51、予測装置表示部52、予測装置送受信部53、予測装置記憶部55、予測装置制御部56を備える。
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御装置等を備えた情報処理装置をいい、パターン形状予測装置50は、予測装置記憶部55、予測装置制御部56等を備えた情報処理装置であり、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
予測装置操作部51は、ユーザがパターン形状予測装置50を操作するためマウス、キーボード等の操作装置、入力装置等である。
予測装置表示部52は、パターン予測形状14(図3(i)参照)や、パターン予測形状14及びマスクデータ1Aとの比較結果を表示するモニタである。
予測装置送受信部53は、設計装置30、描画装置40等の間で情報を送受信する部分であり、設計装置送受信部33と同様な部分である。予測装置送受信部53は、設計装置30が送信した設計データ1、段付データ2を受信して取得する。
予測装置記憶部55は、パターン形状予測装置50の動作に必要なプログラム、情報等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶装置である。
予測装置記憶部55は、形状予測プログラム55a(パターン形状予測プログラム)、マスクデータ記憶部55d、段付データ記憶部55eを備える。
形状予測プログラム55aは、マスクデータ1Aに基づいて、パターン予測形状14を作成したり、マスクデータ1Aの比較をしたりするためのプログラムである。形状予測プログラム55aは、辺補正テーブル55a−1(補正情報記憶手段)を備えている(図3(e)参照)。
辺補正テーブル55a−1は、総ドーズ量と辺補正量とを対応付けて記憶するテーブルである。後述するように、辺補正テーブル55a−1は、辺補正処理時に、辺補正部56a−1によって参照される。
マスクデータ記憶部55dは、設計装置30が送信したマスクデータ1Aを記憶する記憶領域である。
段付データ記憶部55eは、設計装置30が送信した段付データ2を記憶する記憶領域である。
予測装置制御部56は、パターン形状予測装置50を統括的に制御するための制御部であり、例えば、CPU等から構成される。予測装置制御部56は、予測装置記憶部55に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、前述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
予測装置制御部56は、ショット形状補正部56a、外形作成部56b、パターン形状比較部56c、必要に応じてこれら各制御部の間で情報を伝達するためのバスを備える。
ショット形状補正部56aは、各矩形3のドーズ量及び補正情報記憶手段の補正量に基づいて、段付データ2の矩形3を補正する制御部である。ショット形状補正部56aは、辺補正部56a−1を備える。
辺補正部56a−1は、辺補正テーブル55a−1に基づいて、矩形3の辺を補正する制御部である。
外形作成部56bは、ショット形状補正部56aが作成した各補正ショット形状を、段付データ2の配置に基づいて組み合わせた形状であるパターン予測形状14(図4(i)参照)を作成する制御部である。
パターン形状比較部56cは、マスクデータ記憶部55dのマスクデータ1A(図4(a)参照)のパターンと、パターン予測形状14(図4(i)参照)のパターンの差異の面積を算出して、変換が正しく行われているかを検証する制御部である。
次に、パターン形状予測装置50のパターン形状予測処理について説明する。
図3(図3−1,図3−2)は、第1実施形態のパターン形状予測処理を説明する図である。
図4は、第1実施形態の段付データ2−1にエラーがあった場合のパターン形状予測処理を説明する図である。
図4では、図3の各図に対応する図面に枝番「2」を付した。例えば、図4(c−2)は、図3(c)に対応する図である。
なお、パターン形状予測処理をする前提として、設計装置30によって作成された段付データ2が、パターン形状予測装置50に記憶されているとする。また、図3は、理解を容易にするために、マスクデータ1Aを、円形に対応した形状として説明するが、複雑な形状のマスクデータであっても、同様に処理できる。さらに、マスクデータ1Aは、台形分割を前提としない理想的なマスクパターンの場合には、多角形状ではなく、滑らかな曲線にしてもよい。
パターン形状予測装置50は、以下の順序に従って、パターン形状予測処理を行う。
(段付データ抽出処理)
ショット形状補正部56aは、段付データ記憶部55eの段付データ2に基づいて、各矩形3及びこれらに対応付けられたドーズ量を抽出する。
図3(b)の段付データ2は、1つの大サイズの矩形3aが中心に配置され、4つの小サイズの矩形3b〜3eが、矩形3aに重複するように配置されている。また、矩形3aには、ドーズ量D2が対応付けられ、矩形3b〜3eには、ドーズ量D1が対応付けられている。なお、ここで説明するドーズ量の数値は、マスクデータ1Aから段付きデータ(ショット形状配列描画データという)を作成するとき同時に決定される値であるが、下記の例でのドーズ量は、「D1<D2<D3」の大小関係になっていることを前提に説明している。
(総ドーズ量算出処理)
図3(c)に示すように、ショット形状補正部56aは、ショット形状である矩形3a〜3eが重複している領域を新たな図形として識別し、段付データ2を矩形3a〜3eの各辺によって分割された分割図形(分割ショット形状という)の集合体として認識し、また分割した各分割図形の総ドーズ量を算出する。すなわち、描画終了後の総ドーズ量において、1つの分割ショット形状は1つの総ドーズ量となるように初期のショット形状を分割して、辺補正処理によるパターン予測を可能としている。
この例では、ショット形状補正部56aは、段付データ2を、中心にある多角形10a、これの外側に位置し重複している4つの矩形10b〜10e、外側に位置している4つの矩形10f〜10iとして新たに認識する。
また、ショット形状補正部56aは、各図形の総ドーズ量を、多角形10aの総ドーズ量D2、矩形10f〜10iが総ドーズ量D1であると算出する。矩形10b〜10eは、電子線が重複して照射されるので、ショット形状補正部56aは、矩形10b〜10eの総ドーズ量を、総ドーズ量D3(=D1+D2)と算出する。
これにより、矩形3a〜3dが重複する部分である矩形10b〜10eの総ドーズ量を正確に反映して、パターン予測できる。
(辺補正処理)
図3(d)に示すように、ショット形状補正部56aは、分割図形の各辺の辺補正処理を行う。ショット形状補正部56aは、図3(e)に示す辺補正テーブル55a−1を参照して、辺補正処理を行い、矩形3a〜3eの補正形状である補正ショット形状を作成する。
辺補正テーブル55a−1は、ドーズ量D1と補正量−60nmとを対応付けて記憶し、ドーズ量D2と0nmとを対応付けて記憶し、ドーズ量D3と補正量+40nmとを対応付けて記憶する。なお、補正量が負(−)であることは、分割図形を細らす方向である内側への辺の補正を意味し、補正量が0であることは、分割図形の辺の補正を行わないことを意味し、補正量が正(+)であることは、分割図形を太らす方向である外側への辺の補正を意味する。
図3(d)に示すように、例えば、ショット形状補正部56aは、段付データ2の下側の部分では、以下のように処理する。
・多角形10aは、総ドーズ量D2であるので補正しない。
・矩形10bは、総ドーズ量D3であるので、矩形10bの各辺を外側に+60nm補正して、矩形10b−2を作成する。
・矩形10fは、総ドーズ量D1であるので、矩形10fの各辺を内側に40nm補正して、矩形10f−2を作成する。
ショット形状補正部56aは、この補正処理によって、多角形10aの形状を維持し、一番外側に配置された矩形10fを小さくし、その内側に配置された矩形10bを大きくする。そうすると、図3(c)に示す内コーナ10jには、外コーナ10j−2が作成され、内コーナ10jが段状に補完される。これにより、パターン形状予測装置50は、段付データ2の形状を、マスクパターン5の形状に近づけることができる。
なお、辺補正テーブル55a−1を用いてドーズ量D2とドーズ量D3との間のドーズ量Dnに対応した辺補正量を求める方法は、例えば、D2とD3との近い方の辺補正量値で量子化する(近似値とする)方法があり、またより高精度な方法としては、辺補正量を線形補間する方法も適用できる。ドーズ量D2で辺補正量E2nm、ドーズ量D3で辺補正量E3nmと仮定したとき、ドーズ量Dn(D2≦Dn≦D3)の辺補正量を線形補間して求めるには、例えば、
((Dn−D2)×E3nm+(D3−Dn)×E2nm)/(D3−D2)
の式で計算できる。なお、後述するコーナ補正テーブル255a−2(図7参照)にも同様の量子化や線形補間を適用できる。
なお、補正は、実際に段付データ2を利用して、マスクパターン5を電子線描画するときの現象後のレジストパターン形状を反映したものである。つまり、分割図形の総ドーズ量が多い場合には、多量の電子線が照射されるために、マスクパターン5は、分割図形よりも太るようにパターン形成されるし(例えば矩形10b〜10e)、一方、分割図形の総ドーズ量が少ない場合には、少量の電子線しか照射されないために、マスクパターン5は、分割図形よりも細くパターン形成される(例えば矩形10f〜10i)。また、マスクパターン5が分割図形と同様の大きさにパターン形成されるドーズ量の場合もある(例えば多角形10a)。
つまり、前述した設計装置30は、マスクデータ1Aから段付データ2へと変換する場合に、このような現象後のパターン形成を予め予測して、矩形3の形状及びそのドーズ量を算出して設定しているわけである。
そして、ショット形状補正部56aは、全ての分割図形10a〜10iを補正して、図3(f)に示す辺補正形状データ11を作成する。
(辺補正形状アウトライン処理)
外形作成部56bは、辺補正形状データ11の輪郭線を抽出して、辺補正形状データ11を多角形図形データ12へと変換する。具体的には、辺補正形状データ11を構成する複数の図形の和(論理和)を形成し、最外部の辺を抽出して輪郭線を構成し、多角形図形データ12を得る。
(コーナ処理)
図3(h)に示すように、外形作成部56bは、外コーナ、つまりコーナの角度うち図形内側の角度が180度未満のコーナ部に半径50nmの接円を作成して、コーナRを設ける。外形作成部56bは、全ての外コーナに対して、このコーナ処理を行って、R付き形状データ13を作成する。
(R付き形状アウトライン処理)
図3(i)に示すように、外形作成部56bは、R付き形状データ13の輪郭線を抽出して、最終的なパターン予測形状14を作成する。
これにより、パターン形状予測装置50は、実際にフォトマスク上に電子線描画することなく、パターン形状を予測できる。
(形状比較処理)
パターン形状比較部56cは、マスクデータ1Aを段付データ2に変換する際に、パターンの欠落や余分なパターンの付加、ドーズ量の誤指定等が生じた場合にも、これらを正確に検知できるように、マスクデータ1A及びパターン予測形状14の形状の差の面積を算出して、これらを比較する。段付データ2は、そのままでは変換時に生じたエラーを検知するのが困難である。また、その形状が元のマスクデータ1Aとは大きく異なるので、段付データ2のまま元のデータと重ね合わせ、差分を算出して比較検証する等の手法では、正しい変換が行われている箇所も形状の差の面積が比較的大きいため、エラー箇所を検知できなかったり、擬似エラーが多発したりするため正確な比較検証ができない。そこで段付データ2から、フォトマスク4に形成されるレジスト形状を予測し、予測した形状と変換前の元データを比較検証することで、擬似エラーが生じず、高速な検証を可能にできる。
例えば、マスクデータ1A及びパターン予測形状14をラスタデータに変換した後、パターン形状比較部56cは、これらを構成する形状を画素ごとに比較し、差異の有る画素数をカウントすることにより、これらの形状の差異を面積(すなわち差の面積)で比較、評価できる。形状の比較結果は、例えば、差の面積が一定値以上のパターン予測形状14を目立つ色彩で表示することにより、エラー箇所としてユーザに報知できる。
図4(c−2)に示すように、例えば、設計装置30によって、マスクデータ1Aを段付データ2−1へと変換する場合に、変換エラー等によって同一の矩形3c−2が同位置に2重に配置されたとする。この場合に、予測装置表示部52に段付データ2−1を表示しても、ユーザが、目視によって変換エラーを確認することは極めて困難であり、アウトラインを抽出したデータを用い、コンピュータにより元データとの差の面積を抽出する場合でも、エラーの判別が困難である。
また、矩形が全く同位置に配置されていない場合でも、段付データ2−1は、異なる形状の矩形が不規則かつ複雑に配列されているため、やはり、ユーザが、目視によって変換エラーを確認することは困難であり、アウトラインを抽出したデータを用い、コンピュータにより元データとの形状の差の面積を抽出する場合でも、露光現像工程でのレジストパターン形状の変化が加味されておらず、エラーの判別が困難である。
これに対して、パターン形状予測装置50は、上記処理をすることにより、段付データ2からパターン予測形状14を作成するので、パターン予測形状14を予測装置表示部52に表示することにより、ユーザは、目視によりその段付データ2で描画されるマスクパターン5を確認できる。
図4(c−2)に示す段付データ2−1の場合、予測装置制御部56は、前述した処理を行うことにより、この段付データ2−1を多角形図形データ12−1へと変換し(図4(g−2)参照)、最終的にいびつな形状のパターン予測形状14−1を作成する(図4(i−2)参照)。
ユーザは、このパターン予測形状14−1を視認すれば、段付データ2−1にエラーが存在することを確認できるし、マスクデータ1Aとパターン予測形状14−1の形状の差の面積の計算結果を予測装置表示部52に表示すれば、段付データ2−1のエラーを容易に確認できる。
なお、形状の差の面積を計算して判別、報知する手法は、様々な方法を用いることができる。例えば、パターン形状比較部56cは、マスクデータ1A及びパターン予測形状14を重ね合わせて表示して、重複しない部分を目立つ色彩で表示すれば、簡単な処理でマスクデータ1A及びパターン予測形状14の差異をユーザに報知できる。
図5は、第1実施形態の形状比較処理を説明する図である。
図5は、パターンの形状を比較し自動的に異常個所を抽出する方法の概略を示している。
図5(a)は、半円形状のマスクデータ(描画予定パターン)5に基づくマスクデータ1Aに対して作成した3つの矩形からなる段付データ(ショット形状配列データ)2を2点鎖線で示す。また、この段付データ2に対し欠落した部分2nを網伏せした矩形で示しており、この欠落部2nを有する段付データ2に対して発生したパターン予測形状14を破線で示している。
パターン予測形状14の欠落部2nに対応した部分は、マスクパターン5から大きく外れており、エラー(異常)箇所となっている。
図5(b)は、マスクパターン5とパターン予測形状14との差の画像8を斜線でハッチングして示している。
マスクパターン5とパターン予測形状14とが共にラスタ展開され、2値画像化されている場合は、差の画像8は、論理演算の排他的論理和(XOR)で得ることができ、マスクパターン5の周囲に沿って大小の島状部分8−1、8−2、8−3、8−4・・・8−8が連なった形状を有している。ここで、段付データ2の欠落部2nに対応した差の画像8の島状部分8−2の面積が特に広く、この島状部分の面積の大小を評価してエラー箇所を自動的に検出できる。具体的には、2値画像で表現された差の画像8を対象に、粒子解析の連結領域のラベリング機能により前記島状部分を各々識別し、識別された各島部分の面積を各々計測し、その面積が所定の判定値以上の島部分をエラー箇所とすることで自動的にエラー箇所を検出できる。
さらに、図5(c)に示すように、パターン描画領域を、所定のサイズの格子状領域に分割して、各領域内でマスクパターン5とパターン予測形状14の形状の差の画像8の画素数を合計し、前記の格子状領域内での差の画素数の比率が一定値以上多ければ、パターンエラーが有ると自動的に推定できる。なお、格子状領域の分割サイズは、検出したい差異の面積の半分程度から10倍程度の面積の範囲が、検出性能の点から好ましい。
図6は、第1実施形態のパターン予測処理の示すフローチャートである。
処理ステップS(以下、単に「S」という)1において、予測装置制御部56は、一連の処理を開始する。
S2において、予測装置送受信部53は、設計装置30が送信したマスクデータ1A、段付データ2を受信して取得する(データ取得工程)。予測装置制御部56は、取得したマスクデータ1A、段付データ2を、それぞれマスクデータ記憶部55d、段付データ記憶部55eに記憶する。
S3において、予測装置制御部56は、前述した段付データ抽出処理を行う(図3(b)参照)。
S4において、予測装置制御部56は、前述した総ドーズ量算出処理を行う(図3(c)参照)。
S5において、予測装置制御部56は、前述した辺補正処理を行い(図3(d)参照)、辺補正形状データ11を作成する(図3(f)参照)。
S6において、予測装置制御部56は、前述した辺補正形状アウトライン処理を行う(図3(g)参照)。
S7において、予測装置制御部56は、前述したコーナ処理を行い(図3(h)参照)、R付き形状データ13を作成する。
S8において、予測装置制御部56は、R付き形状データ13に対して、前述したR付き形状アウトライン処理を行い、パターン予測形状14を作成する(図3(i)参照)。
S9において、予測装置制御部56は、パターン予測形状14を予測装置表示部52に表示する。ユーザは、このパターン予測形状14を視認することより、その形状がいびつであるか否かを判断することにより、段付データ2にエラーがあるか否かを判断できる。
S10において、予測装置制御部56は、前述した形状比較処理を行う。
S11において、予測装置制御部56は、マスクデータ1Aの形状及びパターン予測形状14の形状の比較結果を、予測装置表示部52に表示する。ユーザは、比較結果を確認することより、段付データ2のエラーを判断できる。
そして、予測装置制御部56は、一連の処理を終了する(S12)。
以上説明したように、本実施形態のパターン形状予測装置50は、段付データ2からパターン予測形状14を作成するので、実際にマスクパターン5を描画しなくても、パターン形状を確認できる。またパターン形状予測装置50は、段付データ2及びマスクパターン5の形状比較結果を報知して、段付データ2にエラーがあるか否かの判断を容易にできる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、コーナ処理を第1実施形態から改良した実施形態である。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図7は、第2実施形態のパターン描画システム220のブロック図である。
図8は、第2実施形態のコーナ補正テーブル255a−2、コーナ処理を説明する図である。
図7に示すように、パターン形状予測装置250は、形状予測プログラム255aに、辺補正テーブル55a−1、コーナ補正テーブル255a−2(コーナ補正情報記憶手段)を備える。
辺補正テーブル55a−1は、第1実施形態の55a−1と同様である(図3(e)参照)。
図8(a)に示すように、コーナ補正テーブル255a−2は、総ドーズ量と、外コーナRのR値及び内コーナRのR値とを対応付けて記憶する。外コーナRは、コーナの角度うち図形内側のなす角が180度未満のコーナに設けるコーナRであり、一方、内コーナRは、前記のなす角が180度よりも大きいコーナに設けるコーナRである。
パターン形状予測装置250は、ショット形状補正部256aに、辺補正部56a−1、コーナ補正部256a−2を備える。
辺補正部56a−1は、第1実施形態と同様である。
コーナ補正部256a−2は、後述するコーナ処理をする制御部である。
第2実施形態のパターン形状予測装置250のコーナ処理について説明する。
図8(b)は、辺補正形状データ211の一部を拡大して示す図である。
前提として、第1実施形態と同様に、矩形3の辺を補正した辺補正形状データ211が作成されているものとする。
この部分の辺補正形状データ211は、3つの図形211a〜211cから構成され、外コーナ211d、内コーナ211e、外コーナ211fを有する。図形211a〜211cは、それぞれ、総ドーズ量がD2,D3,D1である。
コーナ補正部256a−2は、コーナ補正テーブル255a−2を参照して、以下のようにコーナ処理をする(図8(c)参照)。
・外コーナ211dを形成する図形211aの総ドーズ量D2に基づいて、R=20nmの外コーナRを設ける。
・内コーナ211eに対抗する図形211bの総ドーズ量D3に基づいて、R=30nmの内コーナRを設ける(図8(c)参照)。
なお、辺211gの長さLが短いために、外コーナ211d及び内コーナ211eの両方のコーナ処理ができない場合には、コーナ補正部256a−2は、外コーナRのみコーナ処理を行う。
・外コーナ211fを形成する図形211cの総ドーズ量D1に基づいて、R=30nmのコーナRを設ける(図8(c)参照)。
コーナ補正部256a−2は、以上のようなコーナ処理を、辺補正形状データ211の全てのコーナに対して行う。その後のアウトライン処理、形状比較処理等は、第1実施形態と同様である。
以上説明したように、本実施形態のパターン形状予測装置250は、総ドーズ量に対応したコーナ処理をすることにより、辺補正形状データ211に対してコーナにR付けをして、より正確なパターン予測形状を生成できる。また、このパターン予測形状を形状比較処理することにより、より正確な形状比較をすることができる。
なお、外コーナ、内コーナのいずれか一方によってコーナをR付けしてもよい。この場合であっても、各図形の総ドーズ量を反映してパターン予測形状を作成できる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、コーナ処理を第1実施形態から変更したのであり、コーナ処理を直線近似により行うものである。
図9は、第3実施形態のコーナ補正テーブル355a−2、コーナ処理を説明する図である。
なお、第3実施形態のパターン形状予測装置の構成は、第2実施形態とほぼ同様であり、後述する処理が異なるのみであるので、ブロック図等の説明を省略する。
図9(a)は、コーナ補正テーブル355a−2を説明する図である。
コーナ補正テーブル355a−2は、形状予測プログラム内に記憶されている(図7に示す形状予測プログラム255a参照)。コーナ補正テーブル355a−2は、総ドーズ量と、外コーナ値及び内コーナ値とを対応付けて記憶する。外コーナ値及び内コーナ値については、後述する。
第3実施形態のパターン形状予測装置のコーナ処理について説明する。
図9(b)は、辺補正形状データ311の一部を拡大して示す図であり、その構成は、第2実施形態と同様である。但し、辺311gの長さLが50nm未満であることが異なる。
コーナ補正部は、コーナ補正テーブル355a−2を参照して、以下のようにコーナ処理をする。
外コーナ311fを形成する図形311cの総ドーズ量D1に基づいて、外コーナ値30nmを抽出して、外コーナ311fの先端から外コーナ値30nmの点311f−1,311f−2を結ぶようにコーナ処理を行う(図9(c)参照)。つまり、C=30nmの面取をするような処理をする。
これに対して、外コーナ311dと及び内コーナ311eが連続する部分では、同様な処理をすることができない(点線参照)。つまり、外コーナ311dを形成する図形311aに対応する外コーナ値20nm基づいて、点311d−1,311d−2を結ぶようにコーナ処理を行い、一方、内コーナ311eに対向する図形311bに対応する内コーナ値30nmに基づいて、点311e−1,311e−2を結ぶようにコーナ処理を行うと、辺311gの長さLが50nm未満であるため、辺311gが残存しなくなってしまう。
このため、コーナ補正部は、外コーナ311dに対応する点311d−1と、内コーナ311eに対応する点311e−1を結ぶようにコーナ処理をする(図9(c)参照)。
これにより、単位形状のドーズ量を反映したパターン予測形状を作成できる。
なお、図9(d)に示すように、外コーナ311d及び内コーナ311eの補正は、点311d−1及び点311e−1と、辺311gの中点311hとを直線で結ぶようにしてもよい。この場合であっても、各図形の総ドーズ量を反映してパターン予測形状を作成できる。
以上説明したように、本実施形態のパターン形状予測装置は、総ドーズ量に対応したコーナ処理をすることにより、正確なパターン予測形状を作成できる。また、このパターン予測形状を形状比較処理することにより、より正確な形状比較をすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
(1)第2実施形態において、辺211gの長さLが短いために、外コーナR及び内コーナRの両方のコーナ処理ができない場合には、コーナ補正部256a−2は、いずれか1方のコーナ処理を行う例を説明したが、これに限定されない。例えば、コーナ補正部256a−2は、両方のコーナ処理ができないと判断した場合には、第3実施形態のように、両方のコーナ処理に対して、直線近似によってコーナ処理してもよい。これにより、作成されるべきコーナRを反映して、パターン予測形状を作成できる。
(2)実施形態において、フォトマスクに電子線で描画するパターン形状を予測する例を示したが、これに限定されない。例えば、半導体ウエハ上に電子線で直接描画するパターン形状を予測するものでもよい。
(3)実施形態において、ショット形状補正部は、辺補正形状データに対してコーナ処理を行う例を示したが、これに限定されない。例えば、ショット形状補正部は、辺補正形状データに対して直接アウトライン処理をして、パターン予測形状を作成してもよい。この場合であっても、総ドーズ量を反映したパターン予測をできる。
(4)実施形態において、ショット形状補正部は、各分割図形(分割ショット形状)に補正を行う例を示したが、これに限定されない。レジストをパターン形成する最低ドーズ量を下回るドーズ量の分割ショット形状が存在した場合は、現像したとしてもパターン形成しない。このため、例えば、予測装置記憶部にこの最低ドーズ量を記憶させておき、ショット形状補正部が、各分割ショット形状の総ドーズ量と、予測装置記憶部の最低ドーズ量とを比較し、分割ショット形状のドーズ量が最低ドーズ量よりも少ない場合に、当該分割ショット形状を削除してもよい。
これにより、この部分のパターン予測の処理が必要なく、この部分のパターンを削除できるので、パターン形状予測装置の負荷を軽減できるとともに、より正確にパターン予測をできる。
(5)実施形態において、ショット形状補正部は、各分割図形(分割ショット形状)に対して総ドーズ量が大きい程パターンが太くなるように補正をする例を示したが、これに限定されない。パターンがそれ以上膨れ上がらない最大ドーズ量が存在した場合には、最大ドーズ量よりも多く照射してもパターンが太くならない。このため、例えば、予測装置記憶部にこの最大ドーズ量及び最大ドーズ量の補正量を記憶させておき、ショット形状補正部が、各分割ショット形状の総ドーズ量と、予測装置記憶部の最大ドーズ量とを比較し、重複する部分が最大ドーズ量よりも大きい場合に、最大ドーズ量の補正量を適用して、補正ショット形状を作成してもよい。
これにより、より正確にパターン予測をできる。
(6)実施形態において、予測装置表示部は、マスクデータの図形及びパターン予測形状の図形の比較結果等を形状の差の面積で表示する例を示したが、これに限定されない。総ドーズ量が許容ドーズ量よりも大きい場合には、オーバードーズによりレジストが蒸発し、チャンバ等を汚染する可能性がある。このため、予測装置記憶部にこの許容ドーズ量を記憶しておき、ショット形状補正部(許容ドーズ量比較手段)が、各分割ショット形状の総ドーズ量が許容ドーズ量比較手段によって許容ドーズ量よりも大きいと判断した場合に、予測装置表示部が、分割ショット形状が許容ドーズ量よりも大きいことを、警告表示(例えば、赤色文字の警告表示等)してユーザに報知してもよい。また音声出力するスピーカを設け、警告音を出力してもよい。
これにより、チャンバ等の汚染を防ぐことができる。
1A マスクデータ
2 段付データ(ショット形状配列描画データ)
5 マスクパターン
50 パターン形状予測装置
55a,255a 形状予測プログラム
55a−1 辺補正テーブル
56a ショット形状補正部
56b 外形作成部
56c パターン形状比較部
255a−2,355a−2 コーナ補正テーブル
256a−2 コーナ補正部

Claims (14)

  1. コンピュータを、
    描画予定パターンの形状に基づいて作成された描画データであり、複数のショット形状が重複するように配置され、前記ショット形状毎にドーズ量を対応付けたショット形状配列描画データを記憶する記憶手段と、
    前記ドーズ量と補正量とを対応付けて記憶する補正情報記憶手段と、
    前記ショット形状配列描画データの前記ショット形状を、前記記憶手段の各ショット形状の前記ドーズ量及び前記補正情報記憶手段の補正量に基づいて補正した形状である補正ショット形状を作成するショット形状補正手段と、
    前記ショット形状補正手段が作成した前記補正ショット形状に基づいて、前記各補正ショット形状を組み合わせた形状であるパターン予測形状を作成する外形作成手段と、
    して機能させることを特徴とするパターン形状予測プログラム。
  2. 請求項1に記載のパターン形状予測プログラムにおいて、
    前記コンピュータを、前記描画予定パターンの形状と、前記外形作成手段が作成した前記パターン予測形状とを形状で比較して、その差異を検証する形状比較手段として機能させること、
    を特徴とするパターン形状予測プログラム。
  3. 請求項1に記載のパターン形状予測プログラムにおいて、
    前記ショット形状補正手段を、前記ショット形状が重複する部分について、その部分の総ドーズ量を算出して前記補正ショット形状を作成するように機能させること、
    を特徴とするパターン形状予測プログラム。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のパターン形状予測プログラムにおいて、
    前記コンピュータを、前記ショット形状の辺の形状を補正する情報である辺補正情報を記憶する補正情報記憶手段として機能させ、
    前記ショット形状補正手段を、前記補正情報記憶手段の前記辺補正情報に基づいて、前記ショット形状の辺を補正するように機能させること、
    を特徴とするパターン形状予測プログラム。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のパターン形状予測プログラムにおいて、
    前記コンピュータを、外側コーナを補正する情報である外側コーナ補正情報、及び内側コーナを補正する情報である内側コーナ補正情報の少なくとも1つを記憶するコーナ補正情報記憶手段として機能させ、
    前記ショット形状補正手段を、前記辺を補正した前記各補正ショット形状によって形成されるコーナに対して、前記コーナ補正情報記憶手段の補正情報に基づいて補正するように機能させること、
    を特徴とするパターン形状予測プログラム。
  6. 請求項5に記載のパターン形状予測プログラムにおいて、
    前記ショット形状補正手段を、前記コーナの補正として直線近似するように機能させること、
    を特徴とするパターン形状予測プログラム。
  7. 請求項5に記載のパターン形状予測プログラムにおいて、
    前記ショット形状補正手段を、前記コーナの補正として、前記コーナを形成する2つの線分のなす角のうち図形内側の角度が180度以上の場合には、前記線分の長さ及び前記コーナ補正情報記憶手段の補正情報に基づいてコーナをR付けできるか否かを判定し、コーナをR付けできると判定したときには、コーナを補正し、一方、コーナをR付けできないと判定したときには、コーナを補正しないように機能させること、
    を特徴とするパターン形状予測プログラム。
  8. 請求項7に記載のパターン形状予測プログラムにおいて、
    前記ショット形状補正手段を、前記コーナをR付けできないと判定したときには、コーナRの大きさに応じて、直線近似するように機能させること、
    を特徴とするパターン形状予測プログラム。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のパターン形状予測プログラムにおいて、
    前記記憶手段を、最低ドーズ量を記憶するように機能させ、
    前記ショット形状補正手段を、前記ショット形状が重複する部分と重複しない部分に分割した分割ショット形状を得、前記の各分割ショット形状について、その部分の総ドーズ量を算出させ、前記の分割ショット形状の前記総ドーズ量と、前記記憶手段の前記最低ドーズ量とを比較させ、前記最低ドーズ量よりも少ない場合に、前記の分割ショット形状を削除するように機能させること、
    を特徴とするパターン形状予測プログラム。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載のパターン形状予測プログラムにおいて、
    前記記憶手段を、最大ドーズ量及び前記最大ドーズ量の補正量を記憶するように機能させ、
    前記ショット形状補正手段を、前記ショット形状が重複する部分と重複しない部分に分割した分割ショット形状を得、前記の各分割ショット形状について、その部分の総ドーズ量を算出させ、前記総ドーズ量と、前記記憶手段の前記最大ドーズ量とを比較させ、前記の分割ショット形状の総ドーズ量が前記最大ドーズ量よりも大きい場合に、前記最大ドーズ量の補正量を適用して、前記補正ショット形状を作成するように機能させること、
    を特徴とするパターン形状予測プログラム。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載のパターン形状予測プログラムにおいて、
    前記記憶手段を、レジストが蒸発するドーズ量である許容ドーズ量を記憶するように機能させ、
    前記コンピュータを、
    前記ショット形状が重複する部分と重複しない部分に分割した分割ショット形状を得、前記の各分割ショット形状について、その部分の総ドーズ量を算出させ、前記分割ショット形状の前記総ドーズ量と、前記記憶手段の前記許容ドーズ量とを比較する許容ドーズ量比較手段と、
    前記許容ドーズ量比較手段によって前記分割ショット形状が前記許容ドーズ量よりも大きいと判断された場合に、ユーザに報知する報知手段として機能させること、
    を特徴とするパターン形状予測プログラム。
  12. 描画予定パターンの形状に基づいて作成された描画データであり、複数のショット形状が重複するように配置され、前記ショット形状毎にドーズ量を対応付けたショット形状配列描画データを記憶する記憶手段と、
    前記ドーズ量と補正量とを対応付けて記憶する補正情報記憶手段と、
    前記ショット形状配列描画データの前記ショット形状を、前記記憶手段の各ショット形状の前記ドーズ量及び前記補正情報記憶手段の補正量に基づいて補正した形状である補正ショット形状を作成するショット形状補正手段と、
    前記ショット形状補正手段が作成した前記補正ショット形状に基づいて、前記各補正ショット形状を組み合わせた形状であるパターン予測形状を作成する外形作成手段と、
    を備えるパターン形状予測システム。
  13. コンピュータを、
    描画予定パターン形状に基づいて作成された描画データであり、複数のショット形状が重複するように配置され、前記ショット形状毎にドーズ量を対応付けたショット形状配列描画データを記憶する記憶手段と、
    前記ドーズ量と補正量とを対応付けて記憶する補正情報記憶手段と、
    前記ショット形状配列描画データの前記ショット形状を、前記記憶手段の各ショット形状の前記ドーズ量及び前記補正情報記憶手段の補正量に基づいて補正した形状である補正ショット形状を作成するショット形状補正手段と、
    前記ショット形状補正手段が作成した前記補正ショット形状に基づいて、前記各補正ショット形状を組み合わせた形状であるパターン予測形状を作成する外形作成手段と、
    前記描画予定パターン形状と前記パターン予測形状の差の画像を求め、求めた差の画像の面積が、予め定めた判定値以上の場合に異常有りと判定する形状比較手段と、
    して機能させることを特徴とするパターン形状検証プログラム。
  14. 描画予定パターン形状に基づいて作成された描画データであり、複数のショット形状が重複するように配置され、前記ショット形状毎にドーズ量を対応付けたショット形状配列描画データを記憶する記憶手段と、
    前記ドーズ量と補正量とを対応付けて記憶する補正情報記憶手段と、
    前記ショット形状配列描画データの前記ショット形状を、前記記憶手段の各ショット形状の前記ドーズ量及び前記補正情報記憶手段の補正量に基づいて補正した形状である補正ショット形状を作成するショット形状補正手段と、
    前記ショット形状補正手段が作成した前記補正ショット形状に基づいて、前記各補正ショット形状を組み合わせた形状であるパターン予測形状を作成する外形作成手段と、
    前記描画予定パターン形状と前記パターン予測形状の差の画像を求め、求めた差の画像の面積が、予め定めた判定値以上の場合に異常有りと判定する形状比較手段と、
    を備えるパターン形状検証システム。
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