JP2013006390A - 剛性中子、及びそれを用いたタイヤの製造方法 - Google Patents

剛性中子、及びそれを用いたタイヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加硫時の熱膨張による中子本体の変形を抑えてタイヤのユニフォミティーを向上させる。
【解決手段】中子本体をなす複数の中子セグメントは、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる熱膨張が大きい半径方向外側の外セグメント部と、ステンレス合金からなりかつ前記外セグメント部に取り付く熱膨張が小さい半径方向内側の内セグメント部とから形成される。加熱前の常温状態の中子本体において、周方向で隣り合う中子セグメント同士は、内セグメント部の周方向端面間では隙間がなく、かつ外セグメント部の周方向端面間では、熱膨張用の隙間Gを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、加硫時の熱膨張による中子本体の変形を抑えてタイヤのユニフォミティーを向上させた剛性中子、及びそれを用いたタイヤの製造方法に関する。
近年、空気入りタイヤの形成精度を高めるため、図9(B)に示すように、加硫済みの仕上がりタイヤのタイヤ内面形状に相当する外形形状を有する剛性中子aを用い、この剛性中子a上に、インナーライナ、カーカスプライ、ベルトプライ、サイドウォールゴム、トレッドゴム等のタイヤ構成部材を順次貼り付けて生タイヤTを形成するとともに、この生タイヤTを剛性中子aごと加硫金型b内に投入し、内型である剛性中子aと外型である加硫金型bとの間で空気入りタイヤを加硫成形する方法が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
この剛性中子aでは、加硫成形後、空気入りタイヤの内腔から分解して取り外せるように、図9(A)に示すように、中子本体a1を、タイヤ周方向に分割される複数の中子セグメントcから形成している。具体的には、周方向両端の分割面が、半径方向内方に向かって周方向巾が減じる向きに傾斜する第1の中子セグメントc1と、この第1の中子セグメントc1とは周方向に交互に配されしかも周方向両端の分割面が、半径方向内方に向かって周方向巾が増す向きに傾斜する第2の中子セグメントc2とから構成し、第2の中子セグメントc2から順次半径方向内方に一つずつ移動させて取り出すことで、中子本体a1を分解して加硫済みタイヤから取り外すことができる。
他方、前記中子本体a1は、加硫時のエネルギー効率を高めるため、熱伝導率が高いアルミニウムやその合金(アルミニウム合金)によって形成されている。しかしアルミニウムやその合金は熱膨張率も高いため、加硫時の熱によって各中子セグメントcが熱膨張して中子本体a1の変形を招き、空気入りタイヤの形成精度が充分に高められないという問題がある。
そこで本発明者は、熱膨張を見越して中子セグメントcの周方向巾を小さく形成し、予め常温状態において、周方向で隣り合う中子セグメントc、c間に隙間を形成しておくことを提案した。しかしながらこの場合、中子本体a1を組み立てる際に中子セグメントc、c間の各隙間を均一に保つことが難しく、中子本体a1自体が歪となって生タイヤの形成精度を損ねるという問題がある。又加硫加熱に際しても各前記隙間が不均化するため、加硫済みタイヤの形成精度をいっそう低下させる傾向となる。
特開2006−160236号公報
本発明は、各中子セグメントを、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる熱膨張が大きい半径方向外側の外セグメント部と、ステンレス合金からなりかつ前記外セグメント部に取り付く熱膨張が小さい半径方向内側の内セグメント部とから形成し、かつ加熱前の常温状態の中子本体において、周方向で隣り合う中子セグメント同士は、内セグメント部の周方向端面間では隙間がなく、かつ外セグメント部の周方向端面間では、熱膨張用の隙間Gを有することを基本として、空気入りタイヤの形成精度を高めうる剛性中子、及びそれを用いたタイヤの製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本願請求項1の発明は、外表面上で生タイヤが形成される中空なトロイド状の中子本体を有し、かつこの生タイヤごと加硫金型内に投入されることにより前記加硫金型と協働して生タイヤを加熱加硫する剛性中子であって、
前記中子本体は、タイヤ周方向に分割される複数の中子セグメントからなり、
しかも、各前記中子セグメントは、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる熱膨張が大きい半径方向外側の外セグメント部と、ステンレス合金からなりかつ前記外セグメント部に取り付く熱膨張が小さい半径方向内側の内セグメント部とから形成されるとともに、
加熱前の常温状態の中子本体において、周方向で隣り合う中子セグメント同士は、内セグメント部の周方向端面間では隙間がなく、かつ外セグメント部の周方向端面間では、熱膨張用の隙間Gを有することを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記外セグメント部の周方向端面間の隙間Gは、0.03〜0.15mmであることを特徴としている。
又請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の剛性中子を用いて生タイヤを加熱加硫するタイヤの製造方法であって、
前記剛性中子における前記中子本体の外表面上で生タイヤを形成する生タイヤ形成工程と、
前記生タイヤを剛性中子ごと加硫金型内に投入して生タイヤを加熱加硫する加硫工程とを具えるとともに、
前記加硫工程に先立ち、外表面上で生タイヤが形成された剛性中子を予熱することにより前記外セグメント部の周方向端面間の隙間Gを熱膨張によって減少させる予熱工程を行うことを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記予熱工程は、前記中子本体を80〜100℃にて予熱し、外セグメント部の周方向端面間の隙間Gを0に減じることを特徴としている。
本発明は叙上の如く、各中子セグメントを、熱膨張が大きい半径方向外側の外セグメント部と、前記外セグメント部に取り付く熱膨張が小さい半径方向内側の内セグメント部とから形成している。しかも、加熱前の常温状態の中子本体において、周方向で隣り合う中子セグメント同士は、内セグメント部の周方向端面間では隙間がなく、かつ外セグメント部の周方向端面間では、熱膨張用の隙間Gを有して形成されている。
このように、内セグメント部同士が隙間なく密に配置されるため、この内セグメント部に取り付く外セグメント部間ではその隙間Gを一定かつ安定して維持することができ、中子本体を高精度でかつ安定して組み立てることができる。しかも前記内セグメント部は、熱膨張が小さいステンレス合金にて形成されているため、加硫時の熱膨張による影響は低い。他方、熱膨張が大きい外セグメント部では、前記隙間Gによって外セグメント部の熱膨張を吸収させることができ、総合的に、加硫時の熱膨張による中子本体の変形を低く抑えることができる。その結果、生タイヤ自体の形成精度を高めうるとともに、加硫時の中子本体の変形を抑制しうるため、加硫済みの仕上がりタイヤの形成精度を高めることが可能となる。
本発明の剛性中子の一実施例を示す断面図である。 その分解斜視図である。 中子本体を軸心方向から見た側面図である。 その一部を拡大して示す部分拡大図である。 連結手段を示すチャック部の断面図である。 中子セグメントを示す断面図である。 中子セグメントの他の実施例を示す断面図である。 加硫中の剛性中子を加硫金型とともに示す断面図である。 (A)は従来の剛性中子を軸心方向から見た側面図、(A)はその剛性中子を用いた空気入りタイヤの形成方法を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1、2に示すように、本実施形態の剛性中子1は、外表面にタイヤ成形面Sを有する中子本体2を具える。そして、この中子本体2の前記タイヤ成形面S上に、インナーライナ、カーカスプライ、ベルトプライ、サイドウォールゴム、トレッドゴム等のタイヤ構成部材を順次貼り付けることにより生タイヤTが形成されるとともに、該生タイヤTを剛性中子1ごと加硫金型40(図8に示す。)内に投入することにより、該加硫金型40と協働して前記生タイヤTを加熱加硫する。
詳しくは、本例の剛性中子1は、前記中子本体2と、この中子本体2の中心孔2Hに内挿される円筒状のコア4と、前記中子本体2の軸心方向両側に配される一対の側板5L、5Uとを具える。
前記中子本体2は、前記タイヤ成形面Sを有するトロイド状主部2Aの半径方向内端部に、半径方向内方に向かって軸心方向外側に傾斜するテーパ面6を有して軸心方向外側に膨出する膨出部2Bを具える。又この中子本体2には、該中子本体2と同心な内腔7が形成されるとともに、この内腔7内には、前記生タイヤTを内側加熱する例えば電気ヒータなどの加熱手段8が配される。
又前記中子本体2は、図2、3に示すように、タイヤ周方向に分割された複数の中子セグメント9から形成される。この中子セグメント9は、周方向両端の分割面9Sを、半径方向内方に向かって周方向巾が減じる向きに傾斜させた第1の中子セグメント9Aと、前記第1の中子セグメント9Aとは周方向に交互に配され、かつ周方向両端の分割面9Sを、半径方向内方に向かって周方向巾が増す向きに傾斜させた第2の中子セグメント9Bとから構成される。これにより中子セグメント9は、第2の中子セグメント9Bを半径方向内側に移動させることができ、又この移動の後、第1の中子セグメント9Aも半径方向内側に順次移動させることができる。なお中子本体2では、従来同様、第2の中子セグメント9Bから順次半径方向内方に一つずつ移動させて、タイヤのビード孔から順次取り出すことができる。
前記コア4は円筒状をなし、前記中子本体2の中心孔2Hに内挿されることにより、各中子セグメント9の半径方向内側への移動を阻止する。このコア4の軸心方向の一方側の端部は、軸心方向一方側の側板5Lの内側面に固定されている。本例では、前記側板5Lとコア4とがボルト10(図1に示す。)を用いて固定される場合が示されている。しかし、前記剛性中子1を分解してタイヤから取り出す際、前記一方側の側板5Lとコア4との間は分解する必要がなく、従って、この側板5Lとコア4とは、例えば溶接などによって固定することもできる。
前記一方側の側板5Lは、円盤状の基板部11Aと、その周方向外縁に設けられかつ前記中子本体2のテーパ面6と当接するフランジ部11Bとを有する側板本体11を具えるとともに、前記基板部11Aの外側面には、軸心方向外側に突出する支持軸部12が同心に設けられる。なお前記フランジ部11Bは、前記テーパ面6と同傾斜の内面を有し、これにより側板5Lと中子本体2とを同心に位置合わせしうる。
又前記コア4は、本例では、その中心孔4Hの軸心方向他方側に、内ネジ部13を具えるとともに、コア4の外周面には、軸心方向に連続してのびる蟻溝14又は蟻ほぞ15の一方からなる第1の蟻継ぎ部16が形成される。又各前記中子セグメント9の内周面には、軸心方向にのびかつ前記第1の蟻継ぎ部16に係合する蟻溝14又は蟻ほぞ15の他方からなる第2の蟻継ぎ部17が形成される。
本例では、第1の蟻継ぎ部16として蟻溝14が形成され、かつ第2の蟻継ぎ部17として蟻ほぞ15が形成される場合が示されるが、逆に第1の蟻継ぎ部16として蟻ほぞ15が形成され、かつ第2の蟻継ぎ部17として蟻溝14が形成されても良い。図4に拡大して示すように、前記蟻溝14および蟻ほぞ15は、周知の如く、両側面が溝底及びほぞ先に向かって巾を増す向きに傾斜する断面略台形状をなし、一方他方が互いに填り合うことにより軸心方向にのみ相対移動可能に連結される。
又軸心方向他方側の側板5Uは、円盤状の基板部20Aと、その周方向外縁に設けられかつ前記中子本体2のテーパ面6と当接するフランジ部20Bとを有する側板本体20を具えるとともに、前記基板部20Aの外側面には、前記支持軸部12と同構成な支持軸部21が軸心方向外側に同心に突設される。前記基板部20Aの内側面には、前記コア4の中心孔4Hに設ける前記内ネジ部13に螺入しうるボス部22が同心に突設される。従って、このボス部22と前記内ネジ部13との螺合により、前記他方側の側板5Uを、コア4に着脱自在に取り付けできる。又取り付け時、前記側板5Lと同様に、前記フランジ部20Bが、前記テーパ面6と同傾斜の内面を有することにより、側板5Uと中子本体2とを同心に位置合わせしうる。
ここで、前記支持軸部12、21は、搬送装置によって剛性中子1を把持して、生タイヤ形成機や加硫金型まで搬送するための把持部、或いは搬送した剛性中子1を生タイヤ形成機や加硫金型に装着するための装着部として機能する。そして前記支持軸部12、21を把持する搬送装置側のチャック部24、或いは支持軸部12、21を装着する生タイヤ形成機や加硫金型側のチャック部24は、本例ではボールロック機構を有する連結手段25を介して前記支持軸部12、21とワンタッチで連結される。
具体的には、本例の連結手段25は、図5に示すように、前記支持軸部12、21の各外端部に同心に凹設されかつ内周面に周溝26Aを設けた連結孔部26、前記チャック部24の外端部に同心に突設されかつ前記連結孔部26に挿入される連結筒部27、および前記連結孔部26と連結筒部27との間をロックするボールロック手段28を具える。前記ボールロック手段28は、前記連結筒部27に周方向に分散配置されかつ半径方向内外に貫通する複数の貫通孔29に保持される剛性ボール30と、前記チャック部24内に設けるシリンダ室31内に収納され、かつこのシリンダ室31への圧縮空気の給排によって前記シリンダ室31内で軸心方向内外に移動しうるピストン片33と、前記連結筒部27の中心孔27H内に配されかつ前記ピストン片33と一体移動可能に連結されるプランジャ34とを具える。
前記プランジャ34は、前記ピストン片33により前記連結筒部27の中心孔27H内で軸心方向外側に移動しうる。そしてこの移動によって、プランジャ34の外周面が、各前記剛性ボール30と当接して半径方向外側に押し広げ、各剛性ボール30を前記周溝26Aに押し付けてロックさせうる。又前記プランジャ34は、前記ピストン片33により前記連結筒部27の中心孔27H内で軸心方向内側に移動でき、これにより前記剛性ボール30の半径方向外側への押し広げを解除させ、前記連結孔部26と連結筒部27との間のロックを解除させる。なおプランジャ34の外周面は、軸心方向外側に向かって先細状となるコーン面を有する。又前記支持軸部12、21の外端面には、廻り止め用のキー溝又はキー状突起の一方からなる係止部36(図2に示す。)が形成されるとともに、チャック部24の外端には、前記キー溝又はキー状突起の他方からなり前記係止部36に係合する係合部(図示しない)が形成される。
そして、本実施形態の剛性中子1では、加硫時の熱膨張によって中子本体2が変形するのを防止するため、図6に示すように、前記中子セグメント9を、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる熱膨張が大きい半径方向外側の外セグメント部18と、ステンレス合金からなりかつ前記外セグメント部18に取り付く熱膨張が小さい半径方向内側の内セグメント部19とから形成している。本例では、前記外セグメント部18と内セグメント部19とは、ボルト15を用いて一体に連結される。
しかも本実施形態の剛性中子1では、前記図3、4に示すように、加熱前の常温状態の中子本体2において、周方向で隣り合う中子セグメント9、9同士は、内セグメント部19の周方向端面19S、19S間では隙間がなく配され、かつ外セグメント部18の周方向端面18S、18S間では、熱膨張用の隙間Gを有して配される。
このように、中子セグメント9では、内セグメント部19同士が隙間なく密に配置されるため、この内セグメント部19に取り付く外セグメント部18、18間では前記隙間Gを一定かつ安定して維持することができる。しかも内セグメント部19は、熱膨張が小さいステンレス合金にて形成されているため、加硫時の熱膨張による影響は低い。これに対して、熱膨張が大きい外セグメント部18では、前記隙間Gによって外セグメント部18の熱膨張を吸収させることができ、総合的に、加硫時の熱膨張による中子本体2の変形を低く抑えることができる。
なお、アルミニウム又はアルミニウム合金は、熱伝導率が高いため、外セグメント部18に用いることにより、従来と同様、生タイヤへの内側加熱を効率よく行うことができ加硫時のエネルギー効率を高めうる。そのために、前記外セグメント部18は、タイヤ成形面Sの全体を含んで形成されることが好ましい。なおタイヤ成形面Sとは、前記図6に示すように、生タイヤTのトレッド内表面を形成するトレッド成形面部S1、及び生タイヤTのサイドウォール内表面とビード内表面とを形成するサイド成形面部S2から構成される。又、内セグメント部19をなすステンレス合金は、アルミニウム合金などに比して硬さや強度が大であるため、熱応力によっても変形しにくく、又内セグメント部19同士の接触、コア4との接触によっても摩耗や損傷が生じにくく、中子本体2の耐久性向上にも役立つ。
ここで、加熱前の常温状態、例えば25℃における前記隙間Gは、前記中子セグメント9の分割数にもよるが分割数が8〜12の時、0.03〜0.15mmの範囲が好ましい。0.03mm未満の時、熱膨張の吸収が不充分となり、逆に0.15mmを越えると、加硫温度(例えば180℃)に達した場合にも前記隙間Gが塞がらず、加硫成形中にゴムが流れ込んで仕上がりタイヤの内面にバリが発生する傾向を招く。従って、前記隙間Gの下限は0.08mmがより好ましく、又上限は0.13mmがより好ましい。
なお中子セグメント9では、図7に示すように、内セグメント部19、19間を、例えばステンレス合金の補強ステー32によって連結することもできる。係る場合、内セグメント部19には蟻ほぞ15(第2の蟻継ぎ部17)を設けずに、前記補強ステー32に蟻ほぞ15(第2の蟻継ぎ部17)を設ても良い。
次に、前記剛性中子1を用いたタイヤ製造方法を説明する。この製造方法は、生タイヤ形成工程と、加硫工程と、予熱工程とを含んで構成される。なお前記生タイヤ形成工程と、加硫工程とは従来と同工程であり、生タイヤ形成工程では、前記中子本体2の外表面(タイヤ成形面S)上で、例えばインナーライナ、カーカスプライ、ベルトプライ、サイドウォールゴム、トレッドゴム等のタイヤ構成部材を順次貼り付けることにより生タイヤTを形成する。又加硫工程では、図8に示すように、前記生タイヤTを剛性中子1ごと加硫金型40内に投入して加熱加硫を行う。なお前記加硫金型40は周知構造をなし、その内部に、生タイヤTを外側加熱する、蒸気ジャケット、電気ヒータなどの加熱手段(図示しない)が配される。
又、前記予熱工程では、前記加硫工程に先立ち、外表面上で生タイヤTが形成された剛性中子1を予熱することにより、前記外セグメント部18の周方向端面18S、18S間の前記隙間Gを熱膨張によって減少させる。これにより、加硫成形時にゴムが隙間G内に流れ込む量、即ち仕上がりタイヤにおけるバリの発生量を低減させることができる。
前記予熱工程としては、前記中子本体2を80〜100℃の温度範囲に予熱し、外セグメント部18の前記隙間Gを0に減じる、即ち隙間Gを閉じることがバリの発生を防止するために好ましい。そのためには、前記温度範囲の時に0となりうるような常温状態での隙間Gを求め、それに合わせて中子本体2を形成する。なお前記温度範囲は、中子本体2の外表面における温度である。なお前記予熱の温度が100℃を越えると、この予熱工程において加硫が進行してしまうため、適正な加硫成形が行えなくなる。逆に80℃を下まわると、バリの低減効果が不充分となる。この予熱工程は、中子本体2内の前記加熱手段8によって行うことができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
1 剛性中子
2 中子本体
9 中子セグメント
18 外セグメント部
19 内セグメント部
40 加硫金型
T 生タイヤ

Claims (4)

  1. 外表面上で生タイヤが形成される中空なトロイド状の中子本体を有し、かつこの生タイヤごと加硫金型内に投入されることにより前記加硫金型と協働して生タイヤを加熱加硫する剛性中子であって、
    前記中子本体は、タイヤ周方向に分割される複数の中子セグメントからなり、
    しかも、各前記中子セグメントは、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる熱膨張が大きい半径方向外側の外セグメント部と、ステンレス合金からなりかつ前記外セグメント部に取り付く熱膨張が小さい半径方向内側の内セグメント部とから形成されるとともに、
    加熱前の常温状態の中子本体において、周方向で隣り合う中子セグメント同士は、内セグメント部の周方向端面間では隙間がなく、かつ外セグメント部の周方向端面間では、熱膨張用の隙間Gを有することを特徴とする剛性中子。
  2. 前記外セグメント部の周方向端面間の隙間Gは、0.03〜0.15mmであることを特徴とする請求項1記載の剛性中子。
  3. 請求項1又は2に記載の剛性中子を用いて生タイヤを加熱加硫するタイヤの製造方法であって、
    前記剛性中子における前記中子本体の外表面上で生タイヤを形成する生タイヤ形成工程と、
    前記生タイヤを剛性中子ごと加硫金型内に投入して生タイヤを加熱加硫する加硫工程とを具えるとともに、
    前記加硫工程に先立ち、外表面上で生タイヤが形成された剛性中子を予熱することにより前記外セグメント部の周方向端面間の隙間Gを熱膨張によって減少させる予熱工程を行うことを特徴とするタイヤの製造方法。
  4. 前記予熱工程は、前記中子本体を80〜100℃にて予熱し、外セグメント部の周方向端面間の隙間Gを0に減じることを特徴とする請求項3記載のタイヤの製造方法。
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