JP2013004805A - 光電変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストを抑えながら、光電変換素子の光吸収率を高め、光電変換効率を向上させる。
【解決手段】光電変換素子10は、反射防止層20、光電変換層30、透明薄膜層40、および光反射層50を含む。反射防止層20は、光電変換層30の受光面側に設けられている。透明薄膜層40は、光電変換層30の裏面側に設けられている。光反射層50は、透明薄膜層40に積層されており、光電変換層30の側の主表面に複数の凹部54が形成された金属膜52を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換により光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換素子に関する。
太陽電池などの光電変換素子は、省資源化や低コスト化を図るために光電変換層のさらなる薄膜化が望まれている。しかしながら、単純に光電変換層を薄膜化しただけでは光電変換層における光吸収量が減少し、光電変換効率が低下してしまう。そのため、光電変換層における吸収量を増加させる技術の開発が不可欠である。
このような技術として、光電変換層の表面および/または裏面にテクスチャ構造を作製し、光電変換層の表面、裏面において、それぞれ入射光、反射光を散乱させて、光電変換層での光路長を増大させる方法がある。また、光電変換素子に周期的な微細構造を加工する技術が知られている。この場合には、光電変換層を透過しようとする光が周期的な微細パターンによって回折し、反射した光が光電変換層において全反射する条件を設定することで光が光電変換層内に閉じ込められ、光電変換効率の向上が図られる。
特開昭61−288473号公報 特開平4−133360号公報 特開2000−294818号公報 特表2009−533875号公報
しかしながら、従来のように光電変換層の表面および/または裏面にテクスチャ構造を作製する構成では、比較的多くの光が光電変換層に向けて反射されずに光電変換素子の外部に漏れていた。この外部に漏れる光を低減する方法としては、テクスチャ構造を周期的に配列することが考えられるが、周期配列されたテクスチャ構造の作製はコスト高であり、光電変換素子の低コスト化を図ることが難しくなる。また、光電変換素子に周期的な微細構造を加工する場合も、同様にコスト高であり、光電変換素子の低コスト化を図ることが難しくなる。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造コストを抑えながら、光電変換素子の光吸収率を高め、光電変換効率を向上させることのできる技術の提供にある。
本発明のある態様は、光電変換素子である。当該光電変換素子は、 光電変換層と、光電変換層の一方の主表面側に設けられた反射防止層と、光電変換層の他方の主表面側に設けられた金属膜を含む光反射層と、を備え、金属膜の光電変換層の側の主表面に複数の凹部が設けられていることを特徴とする。
上記態様の光電変換素子によれば、光電変換層で吸収しきれなかった入射光が、光反射層によって散乱反射されるため、光電変換層内での入射光の光路長が増大し、入射光を効率的に光吸収することができる。
任意の凹部の開口における重心と任意の凹部に隣接する他の凹部の開口における重心との距離が250〜400nmであってもよい。
また、金属膜が、Au、Ag、Al、Cuまたはこれらの金属を含む合金からなっていてもよい。光電変換層がpn接合を有する単結晶もしくは多結晶シリコンを含んでもよい。光反射層が、金属膜の形成用のマスクを含有してもよい。光反射層が、集電のための裏面電極を兼ねてもよい。
なお、上述した各要素を適宜組み合わせたものも、本件特許出願によって特許による保護を求める発明の範囲に含まれうる。
本発明の光電変換素子によれば、製造コストを抑えながら、光吸収率を高め、光電変換効率を向上させることができる。
実施の形態に係る光電変換素子の構成を示す概略断面図である。 実施の形態に係る光電変換素子を受光面側から平面視したときの金属膜の形態を示す平面図である。 変形例に係る光電変換素子の構成を示す概略断面図である。 変形例に係る光電変換素子を受光面側から平面視したときの金属膜の形態を示す平面図である。 図5(A)〜(C)は、実施の形態に係る光電変換素子の作製工程を示す工程断面図である。 図6(A)〜(B)は、実施の形態に係る光電変換素子の作製工程を示す工程断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(実施の形態)
図1は、実施の形態に係る光電変換素子10の構成を示す概略断面図である。図2は、実施の形態に係る光電変換素子10を受光面側から平面視したときの、金属膜52の形態を示す平面図である。図1は、図2のF−F線上の断面図に相当する。また、図2では、金属膜52以外の光電変換層30等の構成が省略されている。図1に示すように、光電変換素子10は、反射防止層20、光電変換層30、透明薄膜層40、光反射層50、反射防止層20の受光面側に形成されている集電のための表面電極(図示せず)、および、場合によっては光反射層50の受光面側とは対側に形成されている集電のための裏面電極(図示せず)を備える。本実施の形態では光電変換素子10は太陽電池である。
反射防止層20は、光電変換層30の受光面側に設けられている。反射防止層20は、光電変換層30が受光する光の波長領域での透明性と、光電変換層30が受光する光の反射を防止する機能を兼ね備えていればよく、SiO、SiN、TiO、ITOなどが好ましいがこの限りではない。
反射防止層20の厚みは、好ましくは0〜500nm、より好ましくは0〜300nm、さらに好ましく50〜200nmであるが、この限りではない。
また、反射防止層20の受光面側に形成されている表面電極としては、Au、Ag、AlCuまたはこれらの金属を含む合金を用いることが好ましいが、この限りではない。また集電性向上のため、前記表面電極は反射防止層20を貫通して、光電変換層30と直接接触していてもよい。
光電変換層30は、少なくともp型半導体とn型半導体が接合したpn接合を有してることが好ましく、pn接合の光起電力効果により太陽からの光エネルギーを電気エネギーに変換することができる。光電変換層30としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、微結晶シリコン、IV族半導体などを用いることが好ましいがこの限りではない。
また、光電変換層30の表面および/または裏面は、入射光、反射光を散乱させて、光変換層での光路長を増大させるためのテクスチャ構造を有していてもよい。
透明薄膜層40は、光電変換層30の受光面側と反対側に設けられており、光電変換層30が受光する光の波長領域で透明性を有している、すなわち透明薄膜層40のバンドギャップが光電変換層30のバンドギャップよりも大きいことが望まれる。また、集電性向上の観点から、透明薄膜層40は導電性を有することが好ましい。透明薄膜層40の材料として、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、フッ化バリウム、フッ化リチウム、サファイア、アルミナ、水晶、フッ素樹脂、SnO、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、ITO、ZnO、SiO、TiO、ZrO、Mn、Y、WO、Nb、La、Ga、AgO、CuO、a−Si:H、μc−Si:H、SiO:H、SiC、SiN、AlO:H、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、トリアセチルセルロース、ポリウレタン、シクロオレフィンポリマーなどが挙げられるが、この限りではない。なお、透明薄膜層40は任意の構成であり、透明薄膜層40を設けない構成も採用されうる。
光反射層50は、透明薄膜層40に積層された金属膜52を含む。金属膜52の光電変換層30の側の主表面に複数の凹部54が設けられている。金属膜52を平面視した際の凹部54の開口形状は円形であるが、凹部54の開口形状はこれに限られず、楕円形、三角形、四角形などであってもよい。
光反射層50を構成する金属膜52の材料としては、金属材料であれば特に限定されないが、Frohlichモード(Bohren and Huffman, Absorption and Scattering of Light by Small Particles, Wiley, 1983 を参照)の共鳴波長が光電変換を行う光の波長と近い材料が望ましい。この条件に合う材料として、例えば、Au、Ag、Al、Cu、やこれらの金属を含む合金が挙げられる。
光反射層50の厚みDは特に限定されないが、凹部54の深さEよりも厚い、すなわちD>Eである。厚みDは、好ましくは5〜2000nm、より好ましくは5〜1000nm、さらに好ましくは5〜500nmである。
また、実施の形態の一つにおいて、任意の凹部54の開口における重心と当該任意の凹部54に隣接する他の凹部54の開口における重心との距離Aは、好ましくは250〜450nm、より好ましくは250〜400nm、さらに好ましくは250〜350nmである。
上述した距離Aに関して、250〜400nmの範囲に入っている数の割合は、好ましくは30%〜100%、より好ましくは50%〜100%、さらに好ましくは70%〜100%である。
さらに、実施の形態の一つにおいて、凹部54の開口において、凹部の内壁の2点間の最大距離Bは、好ましくは50〜350nm、より好ましくは50〜300nm、さらに好ましくは100〜250nmである。最大距離Bは、凹部54の開口を平面視した場合の形状が真円である場合は直径の長さ、楕円の場合は長径の長さ、正方形や長方形の場合は対角線の長さとなる。なお、図1に示す光電変換素子10では、凹部54の底部が湾曲しているが、凹部54の断面形状はこれに限られず、矩形状であってもよい。
複数の凹部54に関し、最大距離Bが50〜350nmの範囲に入っている数の割合は、好ましくは30%〜100%、より好ましくは50%〜100%、さらに好ましくは70%〜100%である。
光反射層50の全面積をG、凹部54が形成された金属膜52の面積をHとすると、光反射層50中の金属膜52部分の含有率は、以下の式(ア)で定義される。
金属膜52部分の含有率(%)=H/G×100…………(ア)
金属膜52部分の含有率は大きければ大きいほど好ましく、具体的には、好ましくは30%〜80%、より好ましくは50%〜80%、さらに好ましくは60%〜80%である。
凹部54が形成された金属膜52を形成する手法としては、ナノスフィアリソグラフィー(Nanosphere Lithography)法、電子ビームリソグラフィー(Electron Beam Lithography)法、ナノインプリントリソグラフィー(Nanoimprint Lithography)法、集積イオンビーム(Focused Ion Beam)による金属膜の加工などが挙げられる。
本発明の実施の形態の一つにおいて、光反射層50は、光電変換層30を作製した後に作製することが望ましい。光反射層50を作製した後に光電変換層30を作製した場合には、光電変換層30にも光反射層50が有する凹凸と同じ凹凸が形成されてしまうため、光電変換層30において電子がトラップされる確率が増加し、素子性能の低下が懸念される。一方で、光電変換層30を作製した後に、光反射層50を作製した場合には、光電変換層30に凹凸が形成されることがないため、上述した懸念点が解消される。
さらに、本発明の実施の形態の一つにおいて、凹部54が形成された金属膜52を形成するために、マスクを用いた場合、そのマスクを取り除かず、光電変換素子の中に残したままにしておいてもよい。当該マスクとは、例えば、ナノスフィアリソグラフィー法においては粒子から形成されている膜、電子ビームリソグラフィー法、ナノインプリントリソグラフィー法においてはレジスト材からなる膜が挙げられる。マスクを取り除かないことで、光電変換素子の製造工程を簡素化することができ、さらなる光電変換素子の製造コストの削減が期待できる。
また、光反射層50の受光面側とは反対側に形成されている裏面電極としては、Au、Ag、Al、Cuまたはこれらの金属を含む合金を用いることが好ましく、またこれら前記金属もしくは前記金属を含む合金が多層に重ね合わせられていてもよい。
また、実施の形態の一つにおいて、光反射層50が集電のための裏面電極を兼ねてもよい。この場合、前記光反射層50の受光面側とは反対側に形成されている裏面電極は不要となるため、光電変換素子の製造工程を簡素化することができ、さらなる光電変換素子の製造コストの削減が期待できる。
上記説明した光電変換素子10では、光電変換層30で吸収しきれなかった入射光が、光電変換層30の受光側と反対側に設けられた少なくとも金属ホールを含有する光反射層50によって散乱反射されるため、光電変換層30内での入射光の光路長が増大し、入射光を効率的に光吸収することができる。
(変形例)
図3は、変形例に係る光電変換素子10の構成を示す概略断面図である。図4は、変形例に係る光電変換素子10を受光面側から平面視したときの、金属膜52の形態を示す平面図である。図3は、図4のG−G線上の断面図に相当する。また、図4では、金属膜52以外の光電変換層30等の構成が省略されている。凹部54は球状であり、光反射層50と接する凹部54の開口の面積は、金属膜52の主表面と平行な任意の断面における凹部54の断面積の中で最大ではない。このような場合には、凹部54の断面積が最大となる断面における、凹部の内壁の2点間の最大距離B’は、好ましくは50〜350nm、より好ましくは50〜300nm、さらに好ましくは100〜250nmである。
(光電変換素子の作製方法)
図5および図6は、実施の形態に係る光電変換素子の作製方法を示す工程断面図である。以下、図5および図6を参照にして光電変換素子の作製方法を説明する。
光電変換層30は、p型単結晶Si基板を含み、周知の熱拡散法、イオン注入法、真空成膜法などを用いて予めp−n接合が形成されている。まず、図5(A)に示すように、光電変換層30の受光面側に膜厚50〜200nmの反射防止層20を積層する。反射防止層20の積層方法は特に限定されないが、例えば、真空成膜法によりSiNやITOなどの透明材料を成膜する方法が挙げられる。
次に、図5(B)に示すように、光電変換層30の受光面とは反対側に膜厚200nm以下の透明薄膜層40を積層する。透明薄膜層40の積層方法は特に限定されないが、例えば、真空成膜法によってSiO、a−Si:H、μc−Si:H、SiO:H、SiCなどの透明材料を成膜する方法が挙げられる。
以下、光反射層50(金属膜52)の形成工程を示す。具体的には、実施の形態の一つとしてナノスフィアリソグラフィー法を用いて金属ホールを形成する手法を示す。図5(C)に示すように、透明薄膜層40の受光面とは反対側に、例えばポリスチレン(以下、PSと表記する)ビーズやシリカビーズ、アクリルビーズなどの粒子90の単層膜を形成する。なお、粒子90は、透明薄膜層40と同様に、光電変換層30が受光する光の波長領域で透明性を有している。
次に、図6(A)に示すように、図5(C)において形成した粒子90の単層膜を、例えば酸素や水素ガスやこれらを含む含有ガスなどによるエッチング処理やUV処理によって、粒子の大きさを所望する大きさにする。このエッチングされた粒子の単層膜が、金属ホールを作製する際のマスク100となる。隣接するマスク100間に、透明薄膜層40が露出する開口部102が形成される。
次に、図6(B)に示すように、マスク100を介して透明薄膜層40の受光面とは反対側に、Ag、Al、Au、Cuなどの金属またはこれらの金属を含む合金を真空蒸着法などにより堆積させる。金属が開口部102を通過し、透明薄膜層40の受光面とは反対側に堆積することで凹部54が形成された金属膜52すなわち光反射層50が形成される。なお、マスク100は凹部54内に残存しているが、上述したように、マスク100の材料となる粒子90は光電変換層30が受光する光の波長領域で透明性を有しているため、光反射層50の光反射性は凹部54全体が物体で占められていない空間である場合と同等である。
以上説明した工程により、実施の形態に係る光電変換素子10を簡便に形成することができ、さらには光電変換素子10の製造コストを低減することができる。なお、図6(B)に示す工程において、ペースト状の金属を用いて金属膜52を形成すると、マスク100の周囲に金属が隙間なく周り込むため、変形例の光電変換素子10を作製することができる。この場合には、凹部54全体をマスク100が占めるが、マスク100の材料となる粒子90は光電変換層30が受光する光の波長領域で透明性を有しているため、光反射層50の光反射性は凹部54全体が物体で占められていない空間である場合と同等である。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
(実施例1)
(光電変換層の作製)
厚さ100μmのp型シリコンウェハー(抵抗率0.5〜5Ωcm)の受光面側に、i層として厚さ5nmのa−Si:Hを積層し、さらにi層の上に厚さ7.5nmのn型のa−Si:Hを積層し、光電変換層を作製した。
(反射防止層の作製)
光電変換層のn型のa−Si:H上に、反射防止層として厚さ75nmのITOを成膜した。
(透明薄膜層の作製)
光電変換層のn型のa−Si:H層と反対側に、透明薄膜層としてp型の微結晶Si:Hを30nm成膜した。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、直径300nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを50nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Agを5000nm堆積させ、マスクを除去し、光反射層を作製した。なお、光反射層は集電のための裏面電極を兼ねる。以上の工程により、実施例1の光電変換素子(太陽電池)を作製した。
(実施例2)
実施例2の太陽電池は、光反射層の作製方法を除き、実施例1と同様な手順にて作製された。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、直径300nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを100nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Agを500nm堆積させ、マスク8を除去し、光反射層を作製した。
(実施例3)
実施例3の太陽電池は、光反射層の作製方法を除き、実施例1と同様な手順にて作製された。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、直径300nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを150nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Agを500nm堆積させ、マスクを除去し、光反射層を作製した。
(実施例4)
実施例4の太陽電池は、光反射層の作製方法を除き、実施例1と同様な手順にて作製された。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、直径300nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを200nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Agを500nm堆積させ、マスクを除去し、光反射層を作製した。
(実施例5)
実施例5の太陽電池は、光反射層の作製方法を除き、実施例1と同様な手順にて作製された。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、直径300nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを250nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Agを500nm堆積させ、マスクを除去し、光反射層を作製した。
(実施例6)
実施例6の太陽電池は、光反射層の作製方法を除き、実施例1と同様な手順にて作製された。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、直径250nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを200nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Agを500nm堆積させ、マスクを除去し、光反射層を作製した。
(実施例7)
実施例7の太陽電池は、光反射層の作製方法を除き、実施例1と同様な手順にて作製された。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、直径400nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを200nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Agを500nm堆積させ、マスクを除去し、光反射層を作製した。
(実施例8)
実施例8の太陽電池は、光反射層の作製方法を除き、実施例1と同様な手順にて作製された。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、直径450nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを200nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Agを500nm堆積させ、マスクを除去し、光反射層を作製した。
(実施例9)
実施例9の太陽電池は、光反射層の作製方法を除き、実施例1と同様な手順にて作製された。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、直径300nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを200nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Auを500nm堆積させ、マスクを除去し、光反射層を作製した。
(実施例10)
実施例10の太陽電池は、光反射層の作製方法を除き、実施例1と同様な手順にて作製された。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、直径300nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを200nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Alを500nm堆積させ、マスクを除去し、光反射層を作製した。
(実施例11)
実施例11の太陽電池は、光反射層の作製方法を除き、実施例1と同様な手順にて作製された。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、直径300nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを200nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Cuを500nm堆積させ、マスクを除去し、光反射層を作製した。
(実施例12)
実施例12の太陽電池は、マスクを除去しない以外は、実施例4の素子作製手順と同様である。
(比較例1)
比較例1の太陽電池は、光反射層としてAg膜を用い、かつ光反射層が裏面電極を兼ねる素子構造である。透明薄膜層までの作製手順は、実施例1と同様である。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、マスクを作製することなくAgを500nm堆積させ、光反射層を作製した。
(比較例2)
比較例2の太陽電池は、光反射層の作製方法を除き、実施例1と同様な手順にて作製された。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、直径150nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを30nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Agを500nm堆積させ、マスクを除去し、光反射層を作製した。
(比較例3)
比較例3の太陽電池は、光反射層の作製方法を除き、実施例1と同様な手順にて作製された。
(光反射層の作製)
透明薄膜層40の受光面とは反対側に、直径450nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを400nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Agを500nm堆積させ、マスクを除去し、光反射層を作製した。
(比較例4)
比較例4の太陽電池は、光反射層の作製方法を除き、実施例1と同様な手順にて作製された。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、直径500nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを200nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Agを500nm堆積させ、マスクを除去し、光反射層を作製した。
(比較例5)
比較例5の太陽電池は、光反射層の作製方法を除き、実施例1と同様な手順にて作製された。
(光反射層の作製)
透明薄膜層の受光面とは反対側に、直径200nmのPSビーズを最密充填した単層膜を形成し、OガスによるエッチングによってPSビーズの大きさを150nmにし、マスクを作製した。その後、マスクを介して透明薄膜層の受光面とは反対側に、Agを500nm堆積させ、マスクを除去し、光反射層を作製した。
(太陽電池性能の評価)
実施例1〜12および比較例1〜5の太陽電池について、擬似太陽光(100mW/cm)を照射しながら、電流−電位特性を評価した。比較例1を基準となる試料とし、実施例1〜12および比較例1〜5の太陽電池について、基準となる試料に対する相対的な短絡電流密度を算出した結果を表1に示す。表1に示すように、実施例1〜12の太陽電池では、比較例1〜5の太陽電池に対して短絡電流密度が顕著に増大しており、実施例1〜12の太陽電池では、光吸収が増大する効果が確認された。
Figure 2013004805
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうるものである。
たとえば、上述した実施の形態では、光電変換層30にp−n接合が形成されているが、光電変換層30は、光電変換が可能な構造であればよく、光電変換層30にp−i−n接合が形成されていてもよい。
10 光電変換素子、20 反射防止層、30 光電変換層、40 透明薄膜層、50 光反射層、52 金属膜、54 凹部、6 凸部、7 観察する方向、100 マスク、102 開口部

Claims (6)

  1. 光電変換層と、
    前記光電変換層の一方の主表面側に設けられた反射防止層と、
    前記光電変換層の他方の主表面側に設けられた金属膜を含む光反射層と、
    を備え、
    前記金属膜の前記光電変換層の側の主表面に複数の凹部が設けられていることを特徴とする光電変換素子。
  2. 任意の前記凹部の開口における重心と前記任意の前記凹部に隣接する他の前記凹部の開口における重心との距離が250〜400nmであることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記金属膜が、Au、Ag、Al、Cuまたはこれらの金属を含む合金からなる請求項1または2に記載の光電変換素子。
  4. 前記光電変換層がpn接合を有する単結晶もしくは多結晶シリコンを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  5. 前記光反射層が、前記金属膜の形成用のマスクを含有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  6. 前記光反射層が、集電のための裏面電極を兼ねることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光電変換素子。
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