JP2013004326A - スパークプラグ用の中心電極の製造方法およびスパークプラグの製造方法 - Google Patents

スパークプラグ用の中心電極の製造方法およびスパークプラグの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スパークプラグ用の中心電極の製造コストを低減すると共に製造時間を短縮する。
【解決手段】スパークプラグ用の中心電極の製造方法は、複数回の押し出し成形により中心電極を成形する押出成形工程を有する。押出成形工程は、芯材料と芯材料を被覆材料とを含むワークを、金型の大径孔部に第2の端部から挿入して小径孔部側へと押し出し成形し、小径孔部の内径と略同一の外径を有する小径部分と小径孔部より露出する大径部分とを含む成形体を形成する成形工程と、成形体の第1の端部側における芯部分の先端から被覆部分の先端までの距離が所定の距離になるように、成形体の大径部分を含む被覆材料の部分を除去する除去工程とを備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、スパークプラグ用の中心電極の製造方法およびスパークプラグの製造方法に関する。
ガソリンエンジンなどの内燃機関の点火に使用されるスパークプラグは、一般に、中心電極と、中心電極の外側に設けられた絶縁体と、絶縁体の外側に設けられた主体金具と、主体金具に取り付けられて中心電極との間に火花放電ギャップを形成する接地電極(「外側電極」とも呼ばれる)とを備えている。
一般に、中心電極は、例えば銅で形成された芯部分と、例えばニッケルまたはニッケル合金で形成され、芯部分を覆う被覆部分と、絶縁体に支持される支持部と、を有する。このような中心電極は、芯部分の形成材料としての芯材料と被覆部分の形成材料としての被覆材料とを含むワークに対する金型を用いた複数回の押し出し成形によって製造される(例えば特許文献1参照)。
特開平4−206376号公報
上述した従来の中心電極の製造方法では、複数回の押し出し成形の後に、別工程にて、被覆部分の先端から芯部分の先端までの距離を所定の距離とすべく、被覆材料を切断や研磨して除去する工程が行われていたため、製造コストや製造時間の点で向上の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、スパークプラグ用の中心電極の製造コストを低減すると共に製造時間を短縮することを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]貫通孔を有する絶縁体と、前記絶縁体の前記貫通孔内に挿設されるとともに、芯部分と前記芯部分を覆う被覆部分と前記絶縁体に支持される支持部とを有する中心電極と、を備えるスパークプラグ用の中心電極の製造方法であって、
複数回の押し出し成形により、前記中心電極又は前記中心電極となるべき中心電極中間体を成形する押出成形工程を有し、
前記押出成形工程は、
前記芯部分の形成材料としての芯材料と、前記芯材料の第1の端面と前記第1の端面に連続する側面の少なくとも一部とを覆う前記被覆部分の形成材料としての被覆材料と、を含むワークを、所定の形状に成形する小径孔部と前記小径孔部より径の大きい大径孔部とを含む内部孔を有する金型の前記大径孔部に前記ワークにおける前記第1の端面側の端部である第1の端部とは反対側の第2の端部から挿入して前記小径孔部側へと押し出し成形し、前記小径孔部の内径と略同一の外径を有する小径部分と前記小径孔部より露出する大径部分とを含む成形体を形成する成形工程と、
前記成形体の前記第1の端部側における前記芯部分の先端から前記被覆部分の先端までの距離が所定の距離になるように、前記成形体の前記大径部分を含む前記被覆材料の部分を除去する除去工程と、を備える、中心電極の製造方法。
この方法は、複数回の押し出し成形によって中心電極又は中心電極となるべき中心電極中間体を成形する押出成形工程を有する。押出成形工程は、芯材料と被覆材料とを含むワークを金型の大径孔部に芯側から挿入して小径孔部側へと押し出し成形して、小径孔部の内径と略同一の外径を有する小径部分と小径孔部より露出する大径部分とを含む成形体を形成する成形工程と、成形体の第1の端部側における芯材料の先端から被覆材料の先端までの距離が所定の距離になるように、成形体の大径部分を含む被覆材料の部分を除去する除去工程とを備える。そのため、この方法では、押し出し成形工程内で中心電極の先端側の端面を精度良く形成することができ、押し出し成形工程の後に別工程にて被覆材料を切断や研磨して除去する工程が行われる従来の製造方法を比較して、製造コストを低減すると共に製造時間を短縮することができる。
[適用例2]適用例1に記載の中心電極の製造方法であって、
前記除去工程の後に、前記押出成形工程の最終工程として前記支持部又は前記支持部となるべき部位を成形する支持部成形工程を備えることを特徴とする、中心電極の製造方法。
この方法は、除去工程の後に、押出成形工程の最終工程として支持部又は支持部となるべき部位を成形する支持部成形工程を備えるため、支持部有する中心電極の製造コストを低減すると共に製造時間を短縮することができる。
[適用例3]適用例1または適用例2に記載の中心電極の製造方法であって、
前記成形工程前の前記ワークは、前記第2の端部側において前記被覆材料の端面が前記芯材料によって覆われている、中心電極の製造方法。
この方法では、ワークの第2の端部側において被覆材料の端面が芯材料によって覆われているため、押し出し成形初期において、主として芯材料が金型に接することとなり、押し出し成形初期におけるワークと金型との摩擦抵抗や衝撃を低減することができる。
[適用例4]適用例2に記載の中心電極の製造方法であって、
前記支持部成形工程は、前記除去工程後の成形体が、前記小径孔部と略同一の径の金型に挿入されることを特徴とする、中心電極の製造方法。
この方法では、支持部成形の際の成形体の金型への挿入不良を抑制することができる。
[適用例5]適用例1ないし適用例4のいずれかに記載の中心電極の製造方法であって、
前記押出成形工程は、n回(nは2以上の自然数)の前記成形工程を有し、(n−1)回目の前記成形工程の後に、形成された第(n−1)次成形体の向きを反転させて、前記第(n−1)次成形体における前記第2の端部側の所定の範囲を除去して得られる第n回目の前記ワークの向きをさらに反転させてn回目の前記成形工程を行う、中心電極の製造方法。
この方法では、n回目の成形工程を良好に実行することができる。
[適用例6]適用例1ないし適用例5のいずれかに記載の中心電極の製造方法であって、
前記成形工程において形成される前記小径部分と前記大径部分とを含む前記成形体は、前記第2の端部において、前記被覆材料の端面と前記被覆材料から突出した前記芯材料の部分の表面とが離間している、中心電極の製造方法。
この方法では、成形体の第2の端部における被覆材料の端面と被覆材料から突出した芯材料の部分の表面とが離間して両者の間に空隙が形成されるように成形工程が行われるため、第2の端部において芯材料が被覆材料の端面を押すことにより第1の端部における芯材料と被覆材料との境界付近に空隙が発生することを抑制することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、スパークプラグ用の中心電極の製造方法および製造装置、スパークプラグの製造方法および製造装置、これらの方法または装置で製造されたスパークプラグ用の中心電極またはスパークプラグ等の形態で実現することができる。
本発明の実施例におけるスパークプラグ100の構成を示す説明図である。 中心電極20の詳細構成を示す説明図である。 中心電極20の詳細構成を示す説明図である。 本実施例における中心電極20の製造方法を示すフローチャートである。 本実施例における中心電極20の製造方法を示す説明図である。 本実施例における中心電極20の製造方法を示す説明図である。 本実施例における中心電極20の製造方法を示す説明図である。 本実施例における中心電極20の製造方法を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.実施例:
A−1.スパークプラグの構成:
A−2.スパークプラグ用中心電極の製造方法:
B.変形例:
A.実施例:
A−1.スパークプラグの構成:
図1は、本発明の実施例におけるスパークプラグ100の構成を示す説明図である。図1において、スパークプラグ100の中心軸である軸線OLの右側にはスパークプラグ100の側面構成を示しており、軸線OLの左側にはスパークプラグ100の断面構成を示している。なお、以下では、図1における軸線OLに沿った上側(接地電極30が配置されている側)をスパークプラグ100および各構成部品の先端側と呼び、下側(端子金具40が配置されている側)を後端側と呼ぶものとする。
図1に示すように、スパークプラグ100は、絶縁碍子10と、中心電極20と、接地電極(外側電極)30と、端子金具40と、主体金具50と、を備えている。中心電極20は絶縁碍子10によって保持され、絶縁碍子10は主体金具50によって保持される。接地電極30は主体金具50の先端側に取り付けられ、端子金具40は絶縁碍子10の後端側に取り付けられている。
絶縁碍子10は、中心電極20および端子金具40を収容する貫通孔である軸孔12が中心に形成された筒状の絶縁体であり、例えばアルミナを始めとするセラミックス材料を焼成して形成されている。絶縁碍子10の軸方向に沿った中央付近には他の部分より外径の大きい中央胴部19が形成されている。中央胴部19よりも後端側には、端子金具40と主体金具50との間を絶縁する後端側胴部18が形成されている。中央胴部19よりも先端側には、先端側胴部17が形成され、先端側胴部17のさらに先端側には、先端側胴部17より外径が小さい脚長部13が形成されている。
主体金具50は、絶縁碍子10の後端側胴部18の一部から脚長部13にわたる部位を包囲して保持する略円筒形状の金具であり、例えば低炭素鋼といった金属により形成されている。主体金具50は、略円筒形状のネジ部52を有しており、ネジ部52の側面には、スパークプラグ100をエンジンヘッドに取り付ける際にエンジンヘッドのネジ孔に螺合するネジ山が形成されている。主体金具50の先端側の端面である先端面57は中空円形状であり、先端面57の中空部分から絶縁碍子10の脚長部13の先端が突出している。主体金具50は、また、スパークプラグ100をエンジンヘッドに取り付ける際に工具が嵌合する工具係合部51と、ネジ部52の後端側に鍔状に形成されたシール部54と、を有している。シール部54とエンジンヘッドとの間には、板体を折り曲げて形成した環状のガスケット5が嵌挿される。工具係合部51は、例えば六角形断面形状である。
中心電極20は、有底筒状に形成された被覆部分21の内部に、被覆部分21よりも熱伝導性に優れる芯部分25を埋設した略棒状形状の電極である。芯部分25は、中心電極20の熱伝導性を向上させる。本実施例では、被覆部分21は、ニッケルを主成分とするニッケル合金により形成されており、芯部分25は、銅または銅を主成分とする合金により形成されている。中心電極20は、被覆部分21の先端側が絶縁碍子10の脚長部13の軸孔12から突出した状態で絶縁碍子10の軸孔12内に収容されており、セラミック抵抗3およびシール体4を介して、絶縁碍子10の後端に設けられた端子金具40に電気的に接続されている。
接地電極30は、屈曲した略棒状形状の電極である。接地電極30は、一方の端部である基端部37が主体金具50の先端面57に接合されており、他方の端部である先端部38が中心電極20の先端部と対向するように屈曲されている。接地電極30の先端部38と中心電極20の先端部との間には、火花放電のための間隔(火花ギャップ)が形成される。なお、接地電極30の先端部38における中心電極20と対向する側に、例えば耐火花消耗性や耐酸化消耗性を向上させるための電極チップが設けられているとしてもよい。
図2および図3は、中心電極20の詳細構成を示す説明図である。図2には、中心電極20の断面構成を示しており、図3には、図2のA−Aの位置における断面構成を示している。図2に示すように、中心電極20は、軸線OLに沿って伸びる略棒状形状である。また、図3に示すように、中心電極20の断面形状は略円形である。図2および図3に示すように、本実施例では、被覆部分21が芯部分25を覆った構成を有している。中心電極20の後端付近には、軸線OLに直交する方向に突出した鍔形状の支持部27が形成されている。図1に示すように、中心電極20の支持部27は、絶縁碍子10の軸孔12内の先端側胴部17と脚長部13との境界の段差に支持される。なお、中心電極20の先端に電極チップが接合されているとしてもよい。
A−2.スパークプラグ用中心電極の製造方法:
図4は、本実施例における中心電極20の製造方法を示すフローチャートである。また、図5ないし図8は、本実施例における中心電極20の製造方法を示す説明図である。中心電極20の製造の際には、まず初めに出発部材としてのワークWを準備する(ステップS110)。図5には、本実施例の中心電極20の製造に使用されるワークWの構成を示している。図5において、ワークWの中心軸であるワーク軸線WAの右側にはワークWの側面構成を示しており、ワーク軸線WAの左側にはワークWの断面構成を示している。
ワークWは、ワーク軸線WAを中心とした柱状形状に形成されている。上述したように、本実施例の中心電極20は、被覆部分21と芯部分25とにより構成されているため、ワークWは、被覆部分21の形成材料としての被覆材料28と芯部分25の形成材料としての芯材料29とにより構成されている。被覆材料28は、芯材料29の一方の端面である第1の端面EF1と第1の端面EF1に連続する側面の少なくとも一部とを覆っているが、芯材料29の他方の端面である第2の端面EF2を覆ってはいない。すなわち、ワークWは、第2の端面EF2の側において、被覆材料28の端面が芯材料29によって覆われている。なお、以下の説明では、ワークWにおける第1の端面EF1側(被覆材料28が端部を形成している側)を被覆側と呼び、第2の端面EF2側(芯材料29が端部を形成している側)を芯側と呼ぶ。ワークWの被覆側の端部は、本発明における第1の端部に相当し、ワークWの芯側の端部は、本発明における第2の端部に相当する。なお、図5に示した構成のワークWの製造方法は、例えば特開平4−294085号公報に記載されているように公知であるため、ここでは説明を省略する。
次に、ワークWに対する金型Ca1を用いた1回目の押し出し成形(第1次押し出し成形)を行い、第1次成形体M1を製造する(図4のステップS120)。図6(a)および図6(b)に示すように、第1次押し出し成形に用いられる金型Ca1は、内部孔IOを有しており、内部孔IOは、小径孔部SOと小径孔部SOより大径の大径孔部LOとを有している。第1次押し出し成形の際には、ワークWを芯側から金型Ca1の大径孔部LO内に挿入し(図6(a))、パンチPu1で小径孔部SO側に押し出し成形する(図6(b))。第1次押し出し成形により製造される第1次成形体M1は、金型Ca1の小径孔部SOの内径と略同一の外径を有する小径部分と、小径孔部より露出する大径部分GP1と、を含む。また、第1次成形体M1は、芯側の端部(第2の端部)において、被覆材料28の端面と被覆材料28から突出した芯材料29の部分の表面とが離間しており、両者の間に空隙GAが存在する。この空隙GAは、たとえば、金型Caに挿入前のワークWに熱処理を施し、熱処理条件を調整することにより、芯材料29と被覆材料28との境界の拡散層の厚みを調整することで形成することができる(たとえば、拡散層の厚みが5μm程度に調整する)。このように、第1次押し出し成形は、第1次成形体M1に空隙GAが形成されるように行われるため、第1次成形体M1の被覆側の端部において芯材料29が被覆材料28の端面を押すことにより芯側の端部における芯材料29と被覆材料28との境界付近に空隙が発生することを抑制することができる。第1次押し出し成形の後、第1次成形体M1を蹴り出して金型Ca1から取り出す。
次に、取り出した第1次成形体M1の向きを反転し(図4のステップS130)、図6(c)に示すように、第1次成形体M1の芯側を切断する(同ステップS140)。この切断の際の切断線CL1は、第1次成形体M1の芯側における被覆材料28の端面付近である。
次に、再度、第1次成形体M1の向きを反転し(図4のステップS150)、第1次成形体M1をワークとして金型Ca2を用いた2回目の押し出し成形(第2次押し出し成形)を行い、第2次成形体M2を製造する(同ステップS160)。図7(a)および図7(b)に示すように、第2次押し出し成形に用いられる金型Ca2は、第1次押し出し成形に用いられる金型Ca1と同様に、内部孔IOを有しており、内部孔IOは、小径孔部SOと小径孔部SOより大径の大径孔部LOとを有している。第2次押し出し成形の際には、第1次押し出し成形と同様に、ワークとしての第1次成形体M1を芯側から金型Ca2の大径孔部LO内に挿入し(図7(a))、パンチPu2で小径孔部SO側に押し出し成形する(図7(b))。第2次押し出し成形により製造される第2次成形体M2は、金型Ca2の小径孔部SOの内径と略同一の外径を有する小径部分と、小径孔部より露出する大径部分GP2と、を含む。第2次押し出し成形の後、第2次成形体M2を蹴り出して金型Ca2から取り出す。
次に、図7(c)に示すように、取り出した第2次成形体M2の被覆側を切断する(図4のステップS170)。この切断の際の切断線CL2は、第2次成形体M2の被覆側における芯材料29の先端から被覆材料28の先端までの距離が所定の距離になるように設定される。この所定の距離は、製造すべき中心電極20の先端側の構成(図2)に応じて予め設定される。
次に、第2次成形体M2の被覆側におけるバリ処理を行う(図4のステップS180)。第2次成形体M2に対する切断処理(同ステップS170)の際には、切断面に、切断方向(すなわち軸方向に略直行する方向)に沿ったバリが発生する場合がある。バリ処理は、この発生したバリを除去する、または、バリの方向を軸方向に平行な方向に補正する処理である。
次に、第2次成形体M2の向きを反転し(図4のステップS190)、図7(d)に示すように、最終工程として、第2次成形体M2に支持部27を成形する。この支持部27の成形の際には、例えば、切断工程後の第2次成形体M2が第2次成形体M2の小径孔部と略同一径の金型に挿入されて、押し出し成形される。支持部27の成形によって、中心電極20の製造が完了する。なお、支持部27の成形の後に例えば切削加工やチップ接合加工が行われる場合がある。この場合には、支持部27の成形によって、中心電極20となるべき中心電極中間体の製造が完了することとなる。
以上説明したように、本実施例における中心電極20の製造方法では、複数回の押し出し成形によって中心電極20(又は中心電極20となるべき中心電極中間体)を成形する。押出成形の際には、芯材料29と被覆材料28とを含むワークWを金型Caの大径孔部LOに芯側から挿入して小径孔部SO側へと押し出し成形して、小径孔部SOの内径と略同一の外径を有する小径部分と小径孔部より露出する大径部分GPとを含む成形体Mを形成し、成形体Mの被覆側における芯材料29の先端から被覆材料28の先端までの距離が所定の距離になるように、成形体Mの大径部分GPを含む被覆材料28の部分を除去する。このように、本実施例における中心電極20の製造方法では、押し出し成形工程内で中心電極20の先端側の端面を精度良く形成することができ、複数回の押し出し成形の後に別工程にて被覆材料を切断や研磨して除去する工程が行われる従来の製造方法を比較して、製造コストを低減すると共に製造時間を短縮することができる。
また、従来の中心電極の製造方法では、ワークWや成形体Mを被覆側から金型Caに挿入して押し出し成形するため、中心電極の先端側において芯材料(芯部分)が先細り形状となり、先端側における芯部分の体積が減少し、中心電極の熱引き性能が低下していた。本実施例における中心電極20の製造方法では、ワークWや成形体Mを芯側から金型Caに挿入して押し出し成形するため、図8に示すように、中心電極20の先端側における芯材料29(芯部分25)の幅W1が従来よりも大きくなり、中心電極20の先端側における芯材料29(芯部分25)の体積を大きくすることができるため、中心電極20の熱引き性能を向上させることができる。
また、本実施例における中心電極20の製造方法では、ワークWの芯側において被覆材料28の端面が芯材料29によって覆われている。一般に、芯材料29は、被覆材料28よりも柔らかい材料が用いられる。従って、本実施例における中心電極20の製造方法では、押し出し成形初期において、主として芯材料29が金型Caに接することとなるため、押し出し成形初期におけるワークWと金型Caとの摩擦抵抗や衝撃を低減することができる。
また、本実施例における中心電極20の製造方法では、切断工程後の第2次成形体M2の被覆側におけるバリ処理が行われ、第2次成形体M2が第2次成形体M2の小径孔部と略同一径の金型に挿入されて押し出し成形されて、支持部27が成形される。そのため、支持部27成形の際の第2次成形体M2の金型への挿入不良を抑制することができる。
また、本実施例における中心電極20の製造方法では、1回目の押し出し成形の後に、形成された第1次成形体M1の向きを反転して第1次成形体M1における芯側の所定の範囲を除去し、第1次成形体M1の向きをさらに反転させて2回目の押し出し成形を行う。そのため、2回目の押し出し成形を良好に実行することができる。
B.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施例におけるスパークプラグ100およびその構成部品としての中心電極20の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施例では、中心電極20は2層構成であるが、これに限られず、中心電極20は3層以上で構成されているとしてもよい。また、中心電極20の各層の材料は、上記実施例に記載された材料に限られない。なお、当然、中心電極20を製造する際の出発部材としてのワークWの構成や材料も上記実施例に記載の構成や材料に限られない。
また、上記実施例では、ワークWに対する1回目の押し出し成形により第1次成形体M1を形成し、第1次成形体M1の芯側を切断した後に、第1次成形体M1に対する2回目の押し出し成形により第2次成形体M2を形成し、第2次成形体M2の被覆側を切断するものとしているが、押し出し成形の工程はこれに限られない。押し出し成形は、n回(nは2以上の自然数)の成形工程を有し、(n−1)回目の成形工程の後に、形成された第(n−1)次成形体の向きを反転させて、第(n−1)次成形体における芯側の所定の範囲を除去して得られる第n回目のワークの向きをさらに反転させてn回目の成形工程を行うとしてもよい。
また、上記実施例では、成形体M1,M2を切断して所定の範囲を除去しているが、切断の代わりに研磨等の他の除去手段によって所定の範囲を除去するとしてもよい。
また、上記実施例では、第2次成形体M2に対する切断処理(図4のステップS170)の後にバリ処理を行うとしているが、第1次成形体M1に対する切断処理(同ステップS140)の後にもバリ処理を行うとしてもよい。
また、上述した実施形態における本発明の構成要素のうち、独立請求項に記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略、または、組み合わせが可能である。
3…セラミック抵抗
4…シール体
5…ガスケット
10…絶縁碍子
12…軸孔
13…脚長部
17…先端側胴部
18…後端側胴部
19…中央胴部
20…中心電極
21…被覆部分
25…芯部分
27…支持部
28…被覆材料
29…芯材料
30…接地電極
37…基端部
38…先端部
40…端子金具
50…主体金具
51…工具係合部
52…ネジ部
54…シール部
57…先端面
100…スパークプラグ

Claims (7)

  1. 貫通孔を有する絶縁体と、前記絶縁体の前記貫通孔内に挿設されるとともに、芯部分と前記芯部分を覆う被覆部分と前記絶縁体に支持される支持部とを有する中心電極と、を備えるスパークプラグ用の中心電極の製造方法であって、
    複数回の押し出し成形により、前記中心電極又は前記中心電極となるべき中心電極中間体を成形する押出成形工程を有し、
    前記押出成形工程は、
    前記芯部分の形成材料としての芯材料と、前記芯材料の第1の端面と前記第1の端面に連続する側面の少なくとも一部とを覆う前記被覆部分の形成材料としての被覆材料と、を含むワークを、所定の形状に成形する小径孔部と前記小径孔部より径の大きい大径孔部とを含む内部孔を有する金型の前記大径孔部に前記ワークにおける前記第1の端面側の端部である第1の端部とは反対側の第2の端部から挿入して前記小径孔部側へと押し出し成形し、前記小径孔部の内径と略同一の外径を有する小径部分と前記小径孔部より露出する大径部分とを含む成形体を形成する成形工程と、
    前記成形体の前記第1の端部側における前記芯部分の先端から前記被覆部分の先端までの距離が所定の距離になるように、前記成形体の前記大径部分を含む前記被覆材料の部分を除去する除去工程と、を備える、中心電極の製造方法。
  2. 請求項1に記載の中心電極の製造方法であって、
    前記除去工程の後に、前記押出成形工程の最終工程として前記支持部又は前記支持部となるべき部位を成形する支持部成形工程を備えることを特徴とする、中心電極の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の中心電極の製造方法であって、
    前記成形工程前の前記ワークは、前記第2の端部側において前記被覆材料の端面が前記芯材料によって覆われている、中心電極の製造方法。
  4. 請求項2に記載の中心電極の製造方法であって、
    前記支持部成形工程は、前記除去工程後の成形体が、前記小径孔部と略同一の径の金型に挿入されることを特徴とする、中心電極の製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の中心電極の製造方法であって、
    前記押出成形工程は、n回(nは2以上の自然数)の前記成形工程を有し、(n−1)回目の前記成形工程の後に、形成された第(n−1)次成形体の向きを反転させて、前記第(n−1)次成形体における前記第2の端部側の所定の範囲を除去して得られる第n回目の前記ワークの向きをさらに反転させてn回目の前記成形工程を行う、中心電極の製造方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の中心電極の製造方法であって、
    前記成形工程において形成される前記小径部分と前記大径部分とを含む前記成形体は、前記第2の端部において、前記被覆材料の端面と前記被覆材料から突出した前記芯材料の部分の表面とが離間している、中心電極の製造方法。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の中心電極の製造方法を用いて前記中心電極を製造する工程を備える、スパークプラグの製造方法。
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