JP2013000074A - 水田作業機の農用資材供給装置 - Google Patents

水田作業機の農用資材供給装置 Download PDF

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Abstract

【課題】搬送管部の上方に排出ダクトなどの他部材が設けられている場合でも、下方ケース部を十分に大きな角度で開いた開放姿勢としてメンテナンスを行い易い水田作業機の農用資材供給装置を提供する。
【解決手段】ホッパ31の下部に、繰出しロール37の回転によってホッパ31内の粉粒状の農用資材を繰出す繰出しケース部34を連設し、繰出しケース部34の下部に、圧送用空気を受け入れる送風管部36aと、繰出された農用資材を圃場に送り出す搬送管部55とが連通配置され、繰出しケース部34が、上方ケース部35と繰出しロール37よりも搬送管部55寄りの第1横向き軸心X1回りで上方ケース部35に揺動開閉自在に枢支連結された下方ケース部36とを備え、搬送管部55を、下方ケース部36の下端付近の第2横向き軸心X2回りで、下方ケース部36に揺動開閉自在に枢支連結している。
【選択図】図9

Description

本発明は、ホッパ内に装入された肥料や種籾などの粉粒状の農用資材を水田などの圃場に供給する水田作業機の農用資材供給装置に関する。
本発明は、より具体的には、粉粒状の農用資材を貯留するホッパの下部に、内装した繰出しロールの回転に応じてホッパ内の農用資材を繰出す繰出しケース部を連設し、繰出しケース部の下部には、送風機からの圧送用空気を受け入れる送風管部と、繰出しロールによって繰出された農用資材を圧送用空気と共に圃場に向けて送り出す搬送管部とが連通配置されている水田作業機の農用資材供給装置に関する。
この種の農用資材供給装置に関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献1がある。この特許文献1に記された水田作業機の農用資材供給装置では、繰出しケースが、ホッパの上端寄りに配置された上方ケース部と、繰出しロールを間に挟むように上方ケース部の下方開口部に連設された下方ケース部とに分割されており、下方ケース部を、繰出しロールよりも搬送管部寄りに配置された第1横向き軸心回りで、上方ケース部に揺動開閉自在に枢支連結してある。
すなわち、非作業中に下方ケース部を上方ケース部に対して開放姿勢とすることで、繰出しロールを繰出しケース部から取り出すこと等により、繰出しロール及び繰出しケース部の清掃やメンテナンスを作業性良く行える。しかも、下側部分を再び閉塞する際も、下方ケース部を上方ケース部に当たるまで揺動操作するだけで良いため、下方ケース部の上方ケース部に対する位置合わせ等が不要となり好都合とされている。
特開2004−290116号公報(0007〜0009段落、図9)
しかし、特許文献1に記された水田作業機の農用資材供給装置では、作業の終了後などに繰出しロールの上に残留している農用資材を回収するための排出ダクトなどの他部材が搬送管部の上方に設けられている場合、搬送管部が同他部材と干渉するために、下方ケース部を上方ケース部に対して十分に大きな角度で開いた開放姿勢にすることができず、清掃作業やメンテナンス作業を行い難いという問題点があった。
そこで、本発明の目的は、上に例示した従来技術による水田作業機の農用資材供給装置が与える課題に鑑み、搬送管部の上方に排出ダクトなどの他部材が設けられている場合でも、下方ケース部を上方ケース部から十分に大きな角度で開いた開放姿勢にすることができ、メンテナンス作業を行い易い水田作業機の農用資材供給装置を提供することにある。
本発明による水田作業機の農用資材供給装置の特徴構成は、
粉粒状の農用資材を貯留するホッパの下部に、内装した繰出しロールの回転に応じて前記ホッパ内の農用資材を繰出す繰出しケース部を連設し、
前記繰出しケース部の下部には、送風機からの圧送用空気を受け入れる送風管部と、繰出しロールによって繰出された農用資材を前記圧送用空気と共に圃場に向けて送り出す搬送管部とが連通配置されており、
前記繰出しケース部が、前記ホッパに接続された上方ケース部と、前記繰出しロールを間に挟むように前記上方ケース部の下方開口部に連設された下方ケース部とを備え、
前記下方ケース部を、前記繰出しロールよりも前記搬送管部寄りに配置された第1横向き軸心回りで、前記上方ケース部に揺動開閉自在に枢支連結してあり、
前記搬送管部を、前記下方ケース部の下端付近に配置された第2横向き軸心回りで、前記下方ケース部に下方に揺動開閉自在に枢支連結してある点にある。
上記の特徴構成による農用資材供給装置では、前記搬送管部を、前記下方ケース部の下端付近に配置された第2横向き軸心回りで、前記下方ケース部に揺動開閉自在に枢支連結してあるので、搬送管部を下方ケース部から連結解除させると、搬送管部は下方ケース部に対して第2横向き軸心回りで揺動自在となる。この状態で、下方ケース部を開放姿勢にすると、下方ケース部は排出ダクトなどの他部材と干渉することなく、上方ケース部から十分に大きな角度で開いた開放姿勢となり、繰出しロール及び繰出しケース部のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
尚、もしも搬送管部が下方ケース部から完全に離間した分離開放状態となる構成であれば、ホースに接続された搬送管部が農用資材供給装置から離れて地上などに落下するため、メンテナンス作業の終了後には、作業者が水田作業機から降りるなどして、ホースに接続された搬送管部を回収する必要がある。しかし、上記の特徴構成による農用資材供給装置では、搬送管部が下方ケース部に対して第2横向き軸心回りで枢支されたままの開放状態とできるので、メンテナンス作業の終了後にも、作業者は水田作業機から降りることなく、搬送管部を揺動させることで、簡単に下方ケース部に対する閉鎖姿勢に戻すことができる。
本発明の他の特徴構成は、前記第2横向き軸心を備えた軸部材が前記搬送管部と前記下方ケース部との一方に設けられており、前記軸部材に対して弾性的に着脱自在に外嵌支持される係止部が前記搬送管部と前記下方ケース部との他方に設けられている点にある。
本構成であれば、先ず搬送管部を開放側に揺動した姿勢としておき、次に搬送管部を適当な方向に引っ張る等の簡単な操作で、係止部が軸部材から取り外され、搬送管部は下方ケース部から完全に分離され、搬送管部の内部や下方ケース部の下部の清掃やメンテナンスを容易に行うことができる。
本発明の他の特徴構成は、前記送風機からの圧送用空気を前記送風管部に送り込むための搬送空気風路が、水田作業機の幅方向に沿って並設された複数の前記繰出しケース部に沿って配設されており、
前記搬送空気風路のうち、水田作業機の前後方向で各繰出しケース部と重複する対応部位が選択的に他の部位から分離可能に構成されている点にある。
送風管部が搬送空気風路の対応部位から抜け出される構成の場合は、搬送空気風路の対応部位を他の部位から分離させなくても、下方ケース部を上方ケース部に対して揺動開放させることができるが、本構成であれば、搬送空気風路の対応部位を他の部位から分離させることで、繰出しロール及び繰出しケース部のメンテナンス作業を更に容易に行うことができる。
また、下方ケース部が送風管部を介して搬送空気風路の対応部位と一体的に構成されている場合も、本構成であれば、該当する対応部位を隣接する他の部位から分離させながら、下方ケース部を上方ケース部に対して揺動開放させることが可能となる。
本発明の他の特徴構成は、前記対応部位と前記他の部位とを着脱自在に連結する環状の連結具が、
前記他の部位の端部の全周と前記対応部位の端部の約半周とに外嵌される固定部位と、
前記固定部位に枢支されており、前記対応部位の端部の残りの約半周と前記固定部位とに同時に外嵌された連結姿勢と、前記対応部位の端部の残りの約半周と前記固定部位との双方から離脱された解除姿勢の間で切り換え可能な可動部位とを備えている点にある。
本構成であれば、連結具の可動部位のみを解除姿勢に切り換えることで、搬送空気風路の対応部位を簡単に取り外すことが可能となる。
また、搬送空気風路の対応部位を取り外した後も、連結具はその固定部位によって搬送空気風路の他の部位に外嵌固定されているため、繰出しロール及び繰出しケース部のメンテナンス作業中に連結具が邪魔になる虞がなく、更に、搬送空気風路の対応部位を元の位置に復帰させて搬送空気風路の他の部位と再び連結する作業も簡単に行うことができる。
田植機の全体側面図である。 田植機の全体平面図である。 施肥装置の正面図である 施肥装置の調節機構を示す側面図である。 施肥時における搬送風の流れを示す図である。 肥料回収時における搬送風の流れを示す図である。 繰出部の駆動系等を示す側面図である。 繰出部の縦断側面図である。 繰出ケースの開放状態を示す側面図である。 排出シャッターが閉じ状態での切換レバー等の操作系の側面図である。 排出シャッターが開放状態での切換レバー等の操作系の側面図である。 排出ダクトの内部に備えられたガイド体を示す断面図である。 下部繰出ケース(下方ケース部)と送風ダクト(搬送空気風路)との接続部を示す断面図である。 シャッターバネ等を示す断面図である。 操作ロッド、操作バネ、連係ロッド等を示す分解斜視図である。 切換シャッターを示す断面図である。 下部繰出ケース(下方ケース部)と搬送管(搬送管部)との連結構造を示す斜視図である。 送風ダクト(搬送空気風路)のロックリング(連結具)を示す側面図である。 送風ダクト(搬送空気風路)のロックリング(連結具)を示す正面図である。 ロックリング(連結具)の作用を示す破断正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔田植機の全体構成〕
図1及び図2に示す田植機は、機体1の運転部ステップ18上にステアリングホイール10等を装備した操縦部11と運転席12とを備え、本発明に係る施肥装置2(農用資材供給装置の一例)が運転席12の後方に配設されている。機体1は操向操作自在な左右一対の前輪14及び後輪15を備えており、車体フレーム13の前部側にエンジン16及びミッションケース17が配設される。
運転部ステップ18の両外側には、運転部ステップ18と連続的なステップ面をなす前部補助ステップ19が設けられ、さらにその両外側に予備苗のせ台22が設置される。また、前部補助ステップ19の後方には後部が高くなる後部補助ステップ20が配設されている。前部補助ステップ19及び後部補助ステップ20は、ステップ支持フレームに支持されている。
機体1の背面にはリフトシリンダ21aを備えたリンク機構21を昇降操作自在に連結してあり、このリンク機構21の後端側に苗植付装置3が備えられている。施肥装置2の繰出部32から繰り出された肥料は、ホース82を介して苗植付装置3の作溝器81に送られ、この作溝器81から圃場面に供給される。
〔苗植付装置〕
図2に示すように、苗植付装置3は8条植えに構成され、4つの植付伝動ケース83、植付伝動ケース83に支持される一対の回転ケース84、夫々の回転ケース84に備えた2つの植付爪85、5つの接地フロート86、及び、マット状苗が載置される苗のせ台87夫々を備えている。各植付爪85による苗植付け箇所の横側付近には、接地フロート86に取付けた作溝器81が1個ずつ配置され、その上端部にはホース82が接続している。この構成により、植え付け作動と連係して圃場面に植え付けられた苗の近傍位置に作溝器81が溝を形成し、この溝に肥料が供給される。
〔施肥装置〕
図3及び図5に示すように、施肥装置2は粒状の肥料(農用資材の一例)を貯留する貯留ホッパ31(ホッパの一例)と、貯留ホッパ31の下側に配置された4つの繰出部32とを備える。貯留ホッパ31は透明樹脂製の容器であり、支持フレーム33に固定されている。この支持フレーム33は丸パイプ状の横フレーム部33aと、横フレーム部33aに連結する角パイプ状で貯留ホッパ31を支持する支持フレーム部33bとを備えている。
貯留ホッパ31の上部に開閉可能な蓋31aが設けられ、この蓋31aを開放することで貯留ホッパ31に上部から肥料の投入が可能となる。貯留ホッパ31は機体1の幅方向に沿った長辺を有するほぼ直方体形状であり内部が4つの貯留空間に仕切られている。これらの各貯留空間の下側に一つの繰出部32が配設され、これら4つの貯留ホッパ31から繰出部32に肥料が送られる。1つの繰出部32は、2条の苗列に肥料を供給するように2本のホース82に対して肥料を送り出す。
図8及び図9に示すように、1つの繰出部32は、貯留ホッパ31の下方に配置された繰出ケース34(繰出しケース部の一例)と、繰出ケース34に内装された繰出ロール37及びブラシ38とを備えている。繰出ケース34は貯留ホッパ31の下端に支持された上部繰出ケース35(上方ケース部の一例)と、繰出しロール37を間に挟むように上部繰出ケース35の下方開口部に連設された下部繰出ケース36(下方ケース部の一例)とを有する。繰出ロール37は、上部繰出ケース35と下部繰出ケース36の境界部に横向き姿勢の軸芯を中心にして回転自在に備えられ、ブラシ38は毛先が繰出ロール37の外周に接触するように配置されている。
貯留ホッパ31に貯留されている肥料は自重により上部繰出ケース35に流入する。繰出ロール37の外周には肥料が入り込む凹部37aが周方向に沿って複数形成されており、この繰出ロール37の軸芯と同軸芯に配置した繰出軸65が図8において時計回り(矢印で示す方向)に回転することで凹部37a内にある肥料が下部繰出ケース36に送られる。このとき余分となる肥料は、ブラシ38ですり切られるため、凹部37aに入り込んでいる一定量の肥料だけが繰り出される。なお、下部繰出ケース36は透明な樹脂材料から作製されてため外部から内部を視認することができる。
下部繰出ケース36の下部前方には、後述するブロア104から送られる圧送用空気を受け入れる送風管路36a(送風管部の一例)が連通状に配置されている。
他方、下部繰出ケース36の下部後方には、繰出しロール37によって繰出された肥料を送風管路36aから送られた圧送用空気と共に圃場に向けて送り出す搬送管55(搬送管部の一例)が連通状に配置されており、搬送管55の突出端に前述したホース82が連結されている。
また、下部繰出ケース36の前部側には、ブロア104からの圧送用空気を送風管路36aに送り込むための筒状の送風ダクト101(搬送空気風路の一例)が、水田作業機の幅方向に沿って並設された4つの繰出しケース部に沿って横長姿勢で配設されており、前述した送風管路36aは、後述する導入部材108を介して、送風ダクト101と連通接続されている。
送風管路36aのうち下部繰出ケース36との接続部には搬送風の流れを制限する絞り部36dが形成されている。このような構成から、施肥が行われる際には、繰出ロール37の回転により上部繰出ケース35の肥料が下部繰出ケース36の下部空間に送り出され、送風管路36aには送風ダクト101からの搬送風が供給される。この供給時には絞り部36dが搬送風の流れを少し制限することにより複数の送風管路36aに対して均一した搬送風が供給される。次に、下部空間に送り出された肥料は搬送風の圧力により搬送管55に送られ、更に、搬送風とともにホース82から作溝器81に搬送され作溝器81を介して圃場面に供給される。
苗植付装置3は機体1に対して昇降するため、昇降に応じて柔軟に変形するコルゲート管がホース82として用いられている。苗植付装置3のレベルに拘わらずホース82に対して肥料を円滑に搬送するためホース82の基端側、つまり、施肥装置2に連結する位置を高いレベルにすることが望ましい。そこで、図8などに示すように、側面視で搬送管55の搬送方向での下流側の端部位置を高い位置に設定している。
具体的には、搬送管55の搬送方向での中間位置から搬送上流側を搬送下流側ほど低くなる下り傾斜に設定し、中間位置から下流側を下流側ほど高くなる登り傾斜に設定するように、この搬送管55を緩やかに屈曲させている。搬送管55の内面が滑らかに成形されているため、繰出部32の下部空間から搬送風とともに肥料が搬送管55に送り込まれた際には、肥料は下り傾斜に沿って流れた後に登り傾斜に沿って登り、高いレベルからホース82に供給されることになる。
図5、図6、図13に示すように、1つの繰出部32は2本の搬送管55に対して肥料を送り出す構造であり、この2本の搬送管55を下部繰出ケース36に連結するため、2本の搬送管55に連結する単一の基端部55Aが2本の搬送管55と一体的に形成されている。基端部55Aには1本の開閉軸56が備えられ、この開閉軸56と一体的に作動することで対応する搬送管55を開閉作動する2つの導風シャッター57が開閉軸56に備えられている。開閉軸56に対して付勢力を作用させることで2つの搬送管55の導風シャッター57を同時に開放状態に設定するシャッターバネ58が2つの搬送管55の中間位置に備えられている。
下部繰出ケース36の下部空間(繰出部32の下部空間)から搬送管55に肥料が搬送される領域が搬送経路であり、導風シャッター57は搬送経路の何れの箇所に備えられても良い。従って、導風シャッター57を下部繰出ケース36に備えても良い。特に、導風シャッター57を閉じ状態にした場合には送風管路36aに供給される搬送風を繰出部32の下部繰出ケース36から上部繰出ケース35の方向に送ることが可能となる。
繰出部32の送風管路36aと送風ダクト101とを接続する箇所に、導入部材108が取り付けられている。図8、図13に示すように、導入部材108は、送風ダクト101内に突出する椀状の導入部108aを備えている。導入部108aは送風ダクト101の上流側に開口部を向けるように配置され、搬送風を送風ダクト101から送風管路36aに導くように構成されている。
図8、図12に示すように、繰出ロール37の外周近傍のうちブラシ38と反対側で、貯留ホッパ31と繰出部32との中間位置に貯留ホッパ31の肥料を排出可能な排出経路として排出口35aが設けられている。排出口35aには排出シャッター39が開閉自在に備えられ、この排出シャッター39は、横軸40と一体的に揺動するにより開閉する。繰出部32の後面側には横長姿勢で排出ダクト102が備えられ、この排出ダクト102に形成された筒状の接続部102aが排出口35aの部位と連結している。
排出シャッター39を図8に示す閉じ状態(閉じ姿勢)に設定した状態で、この排出シャッター39の揺動端39aが接触する接当部35bが上部繰出ケース35に形成され、この接当部35bを基準にして、排出ダクト102の方向ほど排出ダクト側の底面が低レベルとなる案内底壁35cが上部繰出ケース35に形成され、これに連なる接続部102aの内部には段部102bが形成されている。
通常の田植作業時には、排出シャッター39は図8の実線で示す閉じ状態(閉じ姿勢)に維持される。この閉じ状態では排出シャッター39の揺動端39aが排出口35aの接当部35bに接当する状態にあるため、肥料は排出ダクト102には排出されない。一方、田植作業の終了後等に肥料を貯留ホッパ31から回収する場合、排出シャッター39を図8の二点鎖線で示す開放状態に操作する。この開放状態では、貯留ホッパ31に残留する肥料が案内底壁35cから段部102bに送られると同時に、繰出部32の下部空間から供給される搬送風の圧力により接続部102aから排出ダクト102に送り出されることになる。送風ダクト101及び排出ダクト102の配置や排出シャッター39の切り換え操作については後述する。
〔駆動・伝達機構〕
エンジン16の動力を繰出部32に伝達して駆動する駆動・伝達機構について説明する。繰出部32を操作する動力は、図1に示すミッションケース17から後方に延出された伝動軸51から伝達される。図3に示すように、伝動軸51及び回転アーム52は機体1の左右中央に配置され、左右の車体フレーム13の間に配置されている。伝動軸51に回転アーム52が連結され、回転アーム52の偏芯位置に作動ロッド53が上方に延出するように連結されている。このような構成により、伝動軸51とともに回転アーム52が回転駆動した際には作動ロッド53が上下往復運動を行い、この作動ロッド53の上下往復運動は調節機構70を介して駆動ロッド59から繰出ロール37へと伝えられる。
調節機構70には、作動ロッド53から伝えられる駆動力の作動ストロークを調節して駆動ロッド59に伝える作動量調節手段(不図示)が内装されている。作動量調節手段は図4に示す調節ノブ70Aを含み、この調節ノブ70Aを人為的に回転操作することにより、作動量変更手段による調節量が変更され、作動ロッド53の1作動当たりの繰出ロール37の回転角度が変更されて肥料の繰出し量の調整が実現される。
図7に示すように、繰出ケース34の後部位置には駆動軸62が配置され、この駆動軸62と一体回転する駆動ギヤ63が、各繰出ケース34の近傍に備えられている。繰出ロール37と一体回転する繰出軸65に備えた受動ギヤ65Aが繰出ケース34の側方外部に備えられ、この受動ギヤ65Aと駆動ギヤ63とが噛合されている。駆動軸62の軸端にはワンウエイクラッチ64が備えられ、このワンウエイクラッチ64のアームに対して、調節機構70の駆動ロッド59が連結している。
苗植付作業が行われる際には、伝動軸51からの駆動力が作動ロッド53と、調節機構70と、駆動ロッド59とを介してワンウエイクラッチ64に伝えられ、駆動軸62の駆動ギヤ63に噛合する受動ギヤ65Aが回転する結果、繰出軸65と一体的に繰出ロール37が回転し、貯留ホッパ31の肥料が繰り出され、施肥が行われる。そして、調節機構70の調節ノブ70Aを回転操作すると、駆動ロッド59の上下方向の作動ストロークが変更されるため、作動ロッド53の1作動あたりの繰出ロール37の回転角度が変更され肥料の繰り出し量の変更が実現する。
〔電動ブロア・搬送手段〕
図2から図5に示すように、肥料の供給あるいは回収の際に利用される搬送風を作り出す電動ブロア104(送風機の一例)が運転席12の下後方に配設されている。この電動ブロア104は、電動モータ104aをファンケース104bに連結した構造を有しており、ファンケース104bに内蔵したファン104cが電動モータ104aで駆動されることによりファンケース104bから送風ダクト101に搬送風が供給される。
また、図2に示すように、電動ブロア104に外気を導入する導入ダクト105は、導入ダクト105の吸気口105aがエンジン16の近傍でマフラー25の後方に位置するように配設されている。すなわち、エンジン16で加熱された空気やマフラー25で加熱された空気を吸気口105aから吸引し、搬送風の温度を上昇させることが可能となり、搬送風により肥料の乾燥を促進できる。
図3に示すように、左右一対の車体フレーム13から上方に補助フレーム13aが立設され、この左右の補助フレーム13aの上端に対して着脱自在に備えたブラケット67で吊り下げる形態で電動ブロア104が支持されている。ブラケット67は、水平姿勢で補助フレーム13aの上端に対してボルトにより着脱自在に取り付けられる支持片67aと、この支持片67aの中間位置から下方に垂下する姿勢でファンケース104bに連結する連結片67bとで構成されている。したがって、例えば、メンテナンスのために電動ブロア104を取り外す場合には、ボルトの操作により補助フレーム13aからブラケット67を取り外すことにより、電動ブロア104を上方に抜き出すことができる。
図5及び図6に示すように、送風ダクト101は、右側送風ダクト101aと左側送風ダクト101bとを備え、これらに電動ブロア104から搬送風を供給する分岐ダクト101cを備えており、これらは繰出部32の前側(図5、図6の下側)に配設されている。右側送風ダクト101a及び左側送風ダクト101bには各繰出部32の送風管路36aが連結されている。
肥料回収用の排出ダクト102は、繰出部32の後側(図5、図6の上側)に配設され、各繰出部32の排出口35aと連結される。排出ダクト102の右端(図5、図6の左側)には、肥料を回収袋5(図6を参照)に回収するための排出部102cが設けられている。送風ダクト101と排出ダクト102とは、各ダクトの左端(図5、図6の右側)にて、平面視でコ字状の連結ダクト103により連通状態で連結されている。連結ダクト103には切換シャッター107が設けられ、搬送風の流入を許容する状態と遮断する状態との間で切り換えることができる。
排出部102cは、排出ダクト102の右端を下方に屈曲させることにより肥料の排出方向を下方に設定してあり、図2に二点鎖線で示すように、排出部102cの近傍位置で排出ダクト102と平行する姿勢となる支持ロッド90が機体横方向に出退自在に備えられている。図4に示すように、繰出部32を支持する支持フレーム33の支持フレーム部33bから後方に突出するように複数のステー91が固設され、夫々のステー91に穿設された貫通孔に対して支持ロッド90が挿通されている。支持ロッド90は、排出部102cから排出される肥料を回収するための回収袋5を吊り下げるために使用される。
〔肥料回収構造〕
図10及び図11に示すように、施肥装置2を「作業位置」と「回収位置」とに操作自在な切換レバー26が、繰出部32の前部側(機体1の前側)に向けて突出する位置に備えられている。この切換レバー26は、4つの排出シャッター39と、8つの導風シャッター57と、切換シャッター107とを連係して操作する切換操作具として機能する。
切換レバー26は、切換軸27の右端(図5、図6の左側)で、排出部102cに近接した位置に設けられているので、作業者が肥料の回収状況を確認しながら切換レバー26の操作を行うことができる。切換軸27には4つの切換アーム28と、回動アーム45(図5、図6、図16を参照)が固定されており、切換レバー26を操作して切換軸27を回動させることにより、4つの排出シャッター39と切換シャッター107との開閉を同時に行い、排出シャッター39の開閉と連係して導風シャッター57を開閉する連係が構成されている。
切換レバー26と支持フレーム33との間には、この切換レバー26を「作業位置」と「回収位置」との何れか一方にトグル式に保持するように切換レバー26に常時付勢力を作用させるスプリング24が設けられている。つまり、スプリング24が切換レバー26に係合する位置を付勢力作用点とすると、切換レバー26が「作業位置」にある場合には、付勢力作用点は切換軸27より上側にあり、スプリング24の付勢力は切換レバー26を「作業位置」に保持する力として作用する。これとは逆に、切換レバー26を「作業位置」から「回収位置」に操作した場合には、付勢力作用点が切換軸27の下側に切り換わるため、スプリング24の付勢力は切換レバー26を「回収位置」に保持する力として作用する。
排出シャッター39を開閉作動させる横軸40の端部に2つのアーム部を有する切換部材72が取付られ、この切換部材72の一方の端部と切換アーム28との間に付勢手段としての操作バネ73と、操作ロッド74とが介装されている。つまり、操作バネ73は、一方の端部を切換部材72に係合させ、他方の端部を切換アーム28に係合させている。また、操作ロッド74の一方の端部を切換部材72に係合させ、他方の端部を切換アーム28の長孔28aに係合させている。
図9、図10、図15に示すように一対の導風シャッター57を開閉作動させる開閉軸56の端部に開閉レバー75が備えられ、この開閉レバー75と切換部材72の他方のアームとの間に連係機構としての連係ロッド76が介装されている。この連係ロッド76は上端側を切換部材72に係合させ、中間部をガイド部35eに挿通させ、下端部の操作端76aを開閉レバー75に近接させている(図15を参照)。ガイド部35eは、U字状のロッドを上部繰出ケース35のフランジ部35fの側面に備えて形成されている。
特に、開閉レバー75において連係ロッド76が係合する部位には、アームの上方に開放しており、この開放部分には係合部75aが形成されている。すなわち、搬送管55を下部繰出ケース36から取り外す場合にも、連係ロッド76が開閉レバー75から分離しているのでメンテナンスを容易にできるものとなる。また、係合部75aは連係ロッド76が下方に作動した際に、下端の操作端76aに係合することにより開閉レバー75と連係ロッド76との分離を阻止する。
操作バネ73と、操作ロッド74と、切換アーム28の長孔28aとで操作機構が構成されている。この操作機構では、切換レバー26を「作業位置」に設定した際には、操作ロッド74の切換アーム側の端部が長孔28aの内部で自由に変位できる状態にあり、操作バネ73(付勢手段)が伸長状態に達することから、この操作バネ73の付勢力だけを切換部材72に作用させ、横軸40を中心にして切換部材72を揺動させることで排出シャッター39が閉じ状態に操作される。また、切換レバー26を「作業位置」に設定した場合には、切換部材72の揺動姿勢の切り換わりに伴い、連係ロッド76が引き上げ方向に作動し、シャッターバネ58の付勢力によって開閉レバー75が揺動することにより、導風シャッター57が閉鎖状態に操作される。
この操作機構では、この切換レバー26を「回収位置」に設定した際には、操作バネ73が弛緩して付勢力が切換部材72に作用しない状態に達するとともに、操作ロッド74の切換アーム側の端部が長孔28aの端部に接当し、切換レバー26からの押し込み方向への操作力を切換部材72に伝えることにより排出シャッター39が開放状態に操作される。また、切換レバー26を「回収位置」に設定した場合には、切換部材72の揺動姿勢の切り換わりに伴い、連係ロッド76が押し下げ方向に作動し、操作端76aからの押圧力によって開閉レバー75を揺動させることにより、シャッターバネ58の付勢力に抗して導風シャッター57が閉鎖状態に操作される。
図5、図6、図16に示すように切換軸27は、切換ロッド46を介して切換シャッター107と連係している。具体的には切換シャッター107のシャッター軸47aの軸端に操作アーム47を備えており、切換軸27に備えた回動アーム45と操作アーム47とが切換ロッド46によって連係されている。すなわち、切換レバー26が「作業位置」にある状態では、切換シャッター107が実線で示す閉じ状態に設定され、切換レバー26が「回収位置」に操作されると、切換シャッター107が仮想線で示す開放状態に達する。
田植作業を行う際には、切換レバー26を「作業位置」に設定維持することにより、図5及び図8(実線記載)に示すように、排出シャッター39を閉状態に、導風シャッター57を開状態にし、切換シャッター107を閉じ状態とする。これにより、電動ブロア104からの搬送風は、右側送風ダクト101a及び左側送風ダクト101bに送られるが、排出ダクト102への供給は切換シャッター107により遮断されている。このため、搬送風は送風ダクト101から繰出部32の下部に送られ、この繰出部32から繰り出される肥料の圃場面への供給を実現する。
これに対して、田植作業が終了し、肥料を回収する際には、切換レバー26を「回収位置」に設定維持して、図8において二点鎖線で示すように、排出シャッター39を開放状態に、導風シャッター57を閉じ状態にし、切換シャッター107を開放状態とする。これにより、電動ブロア104からの搬送風は繰出部32の下部から繰出部32の繰出ロール37の方向に送られると同時に、連結ダクト103を経て排出ダクト102に送られる。また、排出シャッター39が開いているので、繰出ロール37とブラシ38との間を通過した空気の流れと、その自重とにより肥料は繰出部32から排出ダクト102に排出される。その結果、排出ダクト102に排出された肥料が、搬送風によって排出部102cへと運ばれ、肥料回収を行うことができる。
図12に示すように、上部繰出ケース35に接続する接続部102aの開口部位を排出ダクト102の内部側に少し突出させ、この部位の搬送風の流れを高速化することにより、この排出ダクト102の負圧が高まり、吸引が良好に行われる。
また、上部繰出ケース35と接続している接続部102aに、平面視で三角形状の突起部102dを形成している。この突起部102dは、搬送風の流れの方向で下流側となる接続部102aの側面に形成され、搬送風が上部繰出ケース35に流れ込むことや、接続部102aで搬送風が拡散して渦を作る不都合を抑制する。
更に、複数の接続部102aのうち連結ダクト103に最も近い部位では、連結ダクト103から排出ダクト102に搬送風が送られる際に流れが90度変更されるため、空気の流れが乱れる現象を招くものである。このような理由から、複数の接続部102aのうち空気の流れの上流側(連結ダクト103の側)には、搬送風を接続部102aへ案内することにより、この接続部102aの方向への搬送風の流入を抑制するガイド体110を備えている。これにより、接続部102aから肥料の排出を良好に行わせ、搬送風の流れにより搬送できるようにしている。
〔施肥装置のメンテナンス対応構造〕
施肥装置2の各部のメンテナンス作業を容易化するために設けられた幾つかの構成について以下に説明する。
施肥装置2の上部繰出ケース35と下部繰出ケース36とは、上部繰出ケース35の下端後方に形成した係合孔35fと、下部繰出ケース36の後方上端に形成した係合片36cとの係合に基づいて枢支連結され、この係合部付近に位置する第1横向き軸心X1回りで揺動開閉自在に構成されている。
図7、図8、図10、図11に示すように、施肥装置2の運転時には、上部繰出ケース35と下部繰出ケース36とは、開閉レバー49によって閉鎖状態に維持されている。開閉レバー49は下部繰出ケース36に対して横向き軸心X3回りで揺動自在に支持され、開閉レバー49の上方に設けられた係合凹部49aを上部繰出ケース35のフランジ部35fの係合凸部35gに係止させることで、上部繰出ケース35と下部繰出ケース36とを閉鎖状態に維持する。開閉レバー49を下方に揺動操作することで、係合凹部49aを係合凸部35gから係合解除すると、下部繰出ケース36を上部繰出ケース35に対して開放姿勢に向けて揺動操作可能となる。下部繰出ケース36を上部繰出ケース35に対して開放姿勢にすると、上部繰出ケース35、下部繰出ケース36、繰出しロール37のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、搬送管55も下部繰出ケース36と別体に作られており、搬送管55の前端に連結された基端部55Aと下部繰出ケース36とが嵌合構造により位置決め状態で連結するものである。搬送管55及び基端部55Aは下部繰出ケース36の下端付近に配置された第2横向き軸心X2回りで、下部繰出ケース36に揺動開閉自在に枢支連結してある。より具体的には、第2横向き軸心X2を備えた一対の軸部材36pが下部繰出ケース36の下端から左右横向きに突出形成されており、基端部55Aの下端には、軸部材36pの外周面に外嵌支持される係止部80が一体形成されている。
図7、図8、図10、図11に示すように、施肥装置2の作動時には、搬送管55及び基端部55Aは、下部繰出ケース36に揺動自在に支持された連結レバー42によって閉鎖状態に維持されている。連結レバー42は、その揺動端部側の連結凹部42aを基端部55Aの連結部外面から左右に突出形成された連結ピン部55pに係合させることにより、図9に示すように、基端部55A及び2つの搬送管55を下部繰出ケース36に対する閉鎖状態に維持することができる。この連結レバー42を人為操作で引き下げ、連結ピン部55pから連結凹部42aを離間させると、基端部55A及び2つの搬送管55を第2横向き軸心X2回りで下部繰出ケース36に対して開放姿勢に揺動操作することができる。
基端部55A及び2つの搬送管55が下部繰出ケース36に対する閉鎖状態に維持された状態では、開閉レバー49を外しても、搬送管55と排出ダクト102との干渉によって、下部繰出ケース36を上部繰出ケース35に対して十分に大きく開放させることができない。しかし、図9に示すように、事前に基端部55A及び2つの搬送管55を下部繰出ケース36に対して開放姿勢に揺動操作しておけば、搬送管55と排出ダクト102が干渉せず、下部繰出ケース36を上部繰出ケース35に対して十分に大きく開放させることができるため、上部繰出ケース35、下部繰出ケース36、繰出しロール37のメンテナンスを更に容易に行うことができる。
尚、基端部55A及び2つの搬送管55を下部繰出ケース36に対して開放姿勢にしても、基端部55A、搬送管55、ホース82は、係止部80を介して、下部繰出ケース36に支持された状態なので、メンテナンスが完了したときも、地上などに落下した基端部55Aや搬送管55を回収する操作が不要となる。
図17に示すように、基端部55Aの下端に設けられた係止部80は、基端部55Aの下端から前方下向きに延出されたアーム部と、アーム部の先端から概して上下2方向に延出された一対の弾性係止片とを備え、弾性係止片は、第2横向き軸心X2を中心とした部分環状の弾性挟持部80cと、弾性挟持部80cの各先端から外側に開くように延出された案内部80dとを有する。
尚、図17は、導風シャッター57、開閉レバー75、連結レバー42、送風ダクト101などが省略された記載となっている。
したがって、搬送管55を下部繰出ケース36から完全に分離させる必要が生じれば、図9のように連結レバー42を外した状態で、搬送管55を後方向きに引っ張れば、弾性を備えた弾性挟持部80cが一時的に自動的に上下に開いて、軸部材36pから抜け出るので、基端部55A及び搬送管55を下部繰出ケース36から簡単に分離させることができる。
搬送管55を下部繰出ケース36と連結された状態に戻す際には、一対の案内部80dを軸部材36pに押し付けると、弾性挟持部80cの弾性変形に基づいて一対の案内部80dが一時的に開いて、軸部材36pが一対の弾性挟持部80cの間に係入、挟持された枢支連結状態となる。次に、軸部材36pの第2横向き軸心X2回りで搬送管55を引き起こすことで、基端部55Aを下部繰出ケース36の下流側端面と対向させておき、連結レバー42を係止させればよい。
図7、図8、図9、図13に示すように、個々の送風管路36aは送風ダクト101と連結されているので、開閉レバー49を外しただけでは、特定の繰出部32についてのみ下部繰出ケース36を上部繰出ケース35に対して開放姿勢にすることはできない。しかし、図5、図6に示すように、送風ダクト101の直線状部位は、各繰出部32に対応した短いセクション101pごとに他の隣接するセクション101pから分離可能に構成されているので、事前に、水田作業機の前後方向で対応する対応セクション101pと隣接する他のセクション101pとを締結しているロックリング120(連結具の一例)をロック解除状態にしておけば、この対応セクション101pの移動と共に、特定の繰出部32の下部繰出ケース36のみを選択的に上部繰出ケース35に対して開放姿勢にすることが可能となる。
移動対象となる対応セクション101pの外周には1本の係止フランジ102aのみが端部に形成されているが、他のセクション101pの外周には、端部に位置する1本の係止フランジ103aと、係止フランジ103aから軸心方向内側に離間した補助フランジ103bとが形成されている。
また、他のセクション101pの端部には、環状のスペーサ105が係止フランジ103aと係止する形態で外嵌設置されている。
図18、図19、図20に示すように、ロックリング120は、他のセクション101p(図19で右側に示す部位)の端部の全周と対応セクション101p(図19で左側に示す部位)の端部の約半周とに外嵌される固定部位121、及び、固定部位121に対して横向き軸心X4回りで回動自在に枢支された可動部位122を備えている。
可動部位122は、横向き軸心X4付近から部分環状を呈するように延設された本体122aと、本体122aの他のセクション101p側の中間部位から径方向内側に突出形成された一対の弾性把持部122bと、本体122aの対応セクション101p側の中間部位から径方向内側に突出形成されたフランジ保持部122cと、本体122aの先端に形成された被係止部122dとを有する。
図18、図20に示すように、可動部位122は、対応セクション101pの端部の残りの約半周と固定部位121とに同時に外嵌された連結姿勢(図18における実線記載、図19及び図20(a)を参照)と、対応セクション101pの端部の残りの約半周と固定部121位との双方から離脱された解除姿勢(図18における二点鎖線記載及び図20(b)を参照)の間で切り換え可能とされている。
図20に示すように、固定部位121の他のセクション101p寄りの内径側端部は、可動部位122の姿勢に関わらず、他のセクション101pの補助フランジ103bとスペーサ105との間の環状の間隙内に安定した状態で係入固定されている。
図20(a)に示すように、可動部位122の連結姿勢における各セクション101pの上側半周部位では、対応セクション101pの係止フランジ102aが、固定部位121の対応セクション101p寄りの内径側端部とスペーサ105との間に挟着保持される形で、対応セクション101pと他のセクション101pとのクランプが実現されている。
他方、可動部位122の連結姿勢における各セクション101pの下側半周部位では、可動部位122のフランジ保持部122cが対応セクション101pの係止フランジ102aの端面を送風ダクト101の軸心方向で係止し、可動部位122の弾性把持部122bが固定部位121の一部端面を軸心方向でフランジ保持部122cに向けて押付ける形で、対応セクション101pと他のセクション101pとのクランプが実現されている。
また、図18に示すように、連結姿勢では、可動部位122の先端に設けられた被係止部122cが、固定部位121の対応セクション101p側から直線状に延設された弾性アーム部121aのフック部121bに係止されている。弾性アーム部121aを人為的に径方向外側に一時的に弾性変形させることで、被係止部122cとフック部121bとの係合が解除され、可動部位122の解除姿勢への移動が可能となる。
図20(b)に示すように、対応セクション101pの両端において、可動部位122が解除姿勢に切り換えられると、各セクション101pの下側半周部位におけるクランプ状態が解除されるので、対応セクション101pは、係止フランジ102aを、固定部位121の対応セクション101p寄りの内径側端部とスペーサ105との間から下向きに抜き出す形で、下方に変位させることができる。
図9及び図18に示すように、他のセクション101pに対して下方に変位された対応セクション101pは、下部繰出ケース36と一体的に、第1横向き軸心X1を中心とする円弧状の軌跡に沿って移動される。
対応セクション101pを他のセクション101pと隣接する元の位置に戻して両部材を再び連結する際には、先ず、対応セクション101pの上方の係止フランジ102aを、固定部位121の対応セクション101p寄りの内径側端部とスペーサ105との間に圧入させる。次に、可動部位122を、図18に二点鎖線で示されている解除姿勢から、上方に揺動操作していくと、先ず、弾性把持部122bの先端部のみが固定部位121の側面と係止され、さらに上方に揺動操作すると、対応セクション101pの下方の係止フランジ102a及び固定部位121の一部端面が、可動部位122のフランジ保持部122cと、可動部位122の弾性把持部122bとの間に挟持される。最後に、可動部位122の被係止部122cを、固定部位121のフック部121bに係止させる。以上の各操作を対応セクション101pの両端で実施することで、対応セクション101pと他のセクション101pとのクランプが完了する。
〔別実施形態〕
〈1〉上記の実施形態とは逆に、第2横向き軸心X2を備えた軸部材36pが搬送管55に設けられ、軸部材36pに対して弾性的に着脱自在に外嵌支持される係止部80が下方ケース部36に設けられた形態で実施してもよい。
〈2〉搬送管55と下方ケース部36のいずれかに設けられた軸部材36pに対して弾性的に着脱自在に外嵌支持される係止部80として、軸部材36pに対する径方向外側からの押付けに基づいて外嵌支持されるのではなく、軸部材36pに対する軸心方向外側からの装着に基づいて外嵌支持される係止部を用いてもよい。
〈3〉上部繰出ケース35が貯留ホッパ31の下方部位として一体形成され、この下方部位に対して下部繰出ケース36が揺動開閉自在に枢支連結され、この下方部位と下部繰出ケース36との境界部分に繰出ロール37が配置された形態で実施してもよい。これにより組み立て時の作業工程を少なくでき製造が容易となる。
〈4〉本発明は、送風管部が搬送空気風路の対応部位と一体的に形成されておらず、下方ケース部を上方ケース部に対して揺動開放させることで、送風管部が搬送空気風路の対応部位から自動的に抜け出される形態の農用資材供給装置にも適用できる。この形態でも、搬送空気風路の対応部位を他の部位から分離させることで、繰出しロール及び繰出しケース部のメンテナンス作業を更に容易に行うことができる。
〈5〉肥料の代わりに種籾を貯留ホッパ31に貯留することで施肥装置2を直播用の装置として用いることが可能である。
本発明は、肥料や種籾など粉粒状の農用資材を圧送用空気と共に圃場に向けて送り出すべく田植機などに設置される農用資材供給装置を、メンテナンス作業を行い易い構成に改良する技術として利用可能な発明である。
2 施肥装置
31 ホッパ
32 繰出部
34 繰出ケース(繰出ケース部)
35 上部繰出ケース(上方ケース部)
36 下部繰出ケース(下方ケース部)
36a 送風管路(送風管部)
36p 軸部材
37 繰出しロール
55 搬送管(搬送管部)
55A 基端部
80 係止部
82 ホース
101 送風ダクト(搬送空気風路)
101p セクション(送風ダクト、対応部位、他の部位)
102 排出ダクト
104 ブロア(送風機)
120 ロックリング(連結具)
121 固定部位
122 可動部位
122a 本体(可動部位)
122b 弾性把持部(可動部位)
122c 係止部(可動部位)
X1 第1横向き軸心
X2 第2横向き軸心

Claims (4)

  1. 粉粒状の農用資材を貯留するホッパの下部に、内装した繰出しロールの回転に応じて前記ホッパ内の農用資材を繰出す繰出しケース部を連設し、
    前記繰出しケース部の下部には、送風機からの圧送用空気を受け入れる送風管部と、繰出しロールによって繰出された農用資材を前記圧送用空気と共に圃場に向けて送り出す搬送管部とが連通配置されており、
    前記繰出しケース部が、前記ホッパに接続された上方ケース部と、前記繰出しロールを間に挟むように前記上方ケース部の下方開口部に連設された下方ケース部とを備え、
    前記下方ケース部を、前記繰出しロールよりも前記搬送管部寄りに配置された第1横向き軸心回りで、前記上方ケース部に揺動開閉自在に枢支連結してあり、
    前記搬送管部を、前記下方ケース部の下端付近に配置された第2横向き軸心回りで、前記下方ケース部に下方に揺動開閉自在に枢支連結してある水田作業機の農用資材供給装置。
  2. 前記第2横向き軸心を備えた軸部材が前記搬送管部と前記下方ケース部との一方に設けられ、前記軸部材に対して弾性的に着脱自在に外嵌支持される係止部が前記搬送管部と前記下方ケース部との他方に設けられている請求項1に記載の水田作業機の農用資材供給装置。
  3. 前記送風機からの圧送用空気を前記送風管部に送り込むための搬送空気風路が、水田作業機の幅方向に沿って並設された複数の前記繰出しケース部に沿って配設されており、
    前記搬送空気風路のうち、水田作業機の前後方向で各繰出しケース部と重複する対応部位が選択的に他の部位から分離可能に構成されている請求項1または2に記載の水田作業機の農用資材供給装置。
  4. 前記対応部位と前記他の部位とを着脱自在に連結する環状の連結具が、
    前記他の部位の端部の全周と前記対応部位の端部の約半周とに外嵌される固定部位と、
    前記固定部位に枢支されており、前記対応部位の端部の残りの約半周と前記固定部位とに同時に外嵌された連結姿勢と、前記対応部位の端部の残りの約半周と前記固定部位との双方から離脱された解除姿勢の間で切り換え可能な可動部位とを備えている請求項3に記載の水田作業機の農用資材供給装置。
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