JP2000023518A - 粉粒体繰出し装置 - Google Patents

粉粒体繰出し装置

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JP2000023518A
JP2000023518A JP10195303A JP19530398A JP2000023518A JP 2000023518 A JP2000023518 A JP 2000023518A JP 10195303 A JP10195303 A JP 10195303A JP 19530398 A JP19530398 A JP 19530398A JP 2000023518 A JP2000023518 A JP 2000023518A
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裕 高尾
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善清 中川
Noriyoshi Sakano
倫祥 坂野
Tetsuya Matsumura
哲也 松村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風力移送式の施肥装置の着脱操作性を向上さ
せること、及び機能を落とすことなく繰出し部の前後幅
をよりコンパクト化させることを目的とする。 【解決手段】 肥料ホッパー17,21と、肥料ホッパ
ー17,21から送られてくる肥料を施肥ホース19始
端部の漏斗部26に所定量ずつ繰り出す繰出し機構25
とを備えた繰出し部Kを4組並設して成る粉粒体繰出し
装置において、ブロア20で生起された風を送風ダクト
39を介して6条分の漏斗部26に分配供給して、漏斗
部26に繰出された肥料を風力で施肥ホース19に送込
むように構成する。送風ダクト39を、2条一体型の繰
出し部K毎に備えた部分ダクト44の隣合うものどうし
を、ゴム製の繋ぎホース45を介して互いに着脱自在に
連結して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、田植機の施肥装置
として好適な粉粒体繰出し装置に係り、詳しくはメンテ
ナンス性向上やコンパクト化、或いは合理的な駆動構造
等を実現させる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】先に出願した特願平9‐22447号に
おいて、機体後部に配置された繰出し部から繰り出され
た肥料を、ブロワの風力によって施肥ホース内を移動さ
せて植付部に供給するようにした施肥装置を提案してい
る。すなわち、前後重量バランスに有利となるように、
苗載台の前側となる機体後部に施肥装置の主要部を搭載
しながら、その主要部から比較的離れた箇所となる植付
機構部位に、風力によって確実に肥料供給できるように
したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記提案技術では、一
端にブロワが連結された単一のダクトを機体左右向きに
横臥配置して、そのダクトから6個並設された繰出し部
毎に風の取込み管を接続することにより、ブロワで発生
した風力を肥料搬送経路である施肥ホースの始端部に供
給するように構成してある。肥料の繰出し部は、上部に
備えたホッパーを除けば、繰出し機構、施肥ホース、取
込み管等を備えた1条分(各条分)のものとして構成さ
れているが、送風ダクトは単一のものであるため、掃除
や点検等で分解するには、取込み管と送風ダクトとの接
続部、又は取込み管と繰出し部との接続部の着脱操作が
必要なものであった。
【0004】しかしながら、スペース上、送風ダクトと
繰出し部とが前後に近接配置され、かつ、繰出し機構や
ホッパー等の存在によって繰出し部は逆三角形的に上部
が大きい形状であること等から、前記いずれの箇所にも
余裕スペースが少なく、かつ、それらの箇所へのアプロ
ーチスペースも少ないので、繰出し部着脱のための手指
操作が行い難いものであり、その点では改善の余地があ
った。
【0005】本発明の目的は、施肥装置等の風力移送式
の粉粒体繰出し装置の着脱操作性を向上させることを目
的とする。又、田植機の機体後部で苗載台の前側の位置
で機体に搭載するには、搭載スペース上、前後に幅狭な
ものとすることが望ましいので、機能を落とすことなく
繰出し部の前後幅をよりコンパクト化させる点も目的で
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔構成〕第1発明は、粉
粒体を貯留するホッパーと、このホッパーから送られて
くる粉粒体を粉粒体移送経路の始端部に所定量ずつ繰り
出す繰出し機構とを備えた繰出し部を複数並設して成る
粉粒体繰出し装置において、風力装置で生起された風を
送風ダクトを介して複数の始端部に分配供給して、該始
端部に繰り出された粉粒体を風力で粉粒体移送経路に送
込むように構成するとともに、送風ダクトを、繰出し部
毎に備えた部分ダクトの隣合うものどうしを互いに着脱
自在に連結して構成してあることを特徴とする。
【0007】第2発明は、第1発明において、繰出し部
を、2つの粉粒体移送経路毎に備えた始端部と、これら
両始端部と1つの部分ダクトとを接続する2つの取込み
経路を備えた2条一体型に構成するとともに、隣合う部
分ダクトどうしを繋ぎホースを介して着脱自在に連結し
てあることを特徴とする。
【0008】第3発明は、第2発明において、繋ぎホー
スを弾性材で構成してあることを特徴とする。
【0009】第4発明は、第3発明において、部分ダク
トを、これが対応する繰出し部に一体的に取付けてある
ことを特徴とする。
【0010】第5発明は、粉粒体を貯留するホッパー
と、このホッパーから送られてくる粉粒体を粉粒体移送
経路の始端部に所定量ずつ繰り出す繰出し機構とを備え
て成る粉粒体繰出し装置において、風力装置で生起され
た風を送風ダクトを介して複数の始端部に分配供給し
て、該始端部に繰り出された粉粒体を風力で粉粒体移送
経路に送込むように構成するとともに、送風ダクトを、
繰出し機構を囲繞するケーシングの下方で、かつ、ほぼ
該ケーシングの前後幅内に収まる状態に配置してあるこ
とを特徴とする。
【0011】第6発明は、粉粒体を貯留するホッパー
と、このホッパーから送られてくる粉粒体を粉粒体移送
経路の始端部に所定量ずつ繰り出す繰出し機構とを備え
て成る粉粒体繰出し装置において、繰出し機構を、外周
に粉粒体入込み用の凹部が形成された繰出しロールをホ
ッパーの粉粒体排出口の下方で、かつ、始端部の上方に
回転可能に配置して構成するとともに、繰出しロールを
駆動回転するための駆動軸の軸受けを繰出し機構を囲繞
するケーシングに備えるとともに、軸受け近傍における
駆動軸に動力入力用の従動アームを一体回動状態に取付
けてあることを特徴とする。
【0012】第6発明は、粉粒体を貯留するホッパー
と、このホッパーから送られてくる粉粒体を粉粒体移送
経路の始端部に所定量ずつ繰り出す繰出し機構とを備え
て成る粉粒体繰出し装置において、繰出し機構を、外周
に粉粒体入込み用の凹部が形成された繰出しロールをホ
ッパーの粉粒体排出口の下方で、かつ、始端部の上方に
回転可能に配置して構成するとともに、繰出しロールを
駆動回転するための駆動軸の軸受けを繰出し機構を囲繞
するケーシングに備えるとともに、駆動軸に取付けられ
る動力入力用の従動アームの近傍に、駆動軸を回転自在
に支持する軸受けを配備してあることを特徴とする。
【0013】第7発明は、粉粒体を貯留するホッパー
と、このホッパーから送られてくる粉粒体を粉粒体移送
経路の始端部に所定量ずつ繰り出す繰出し機構とを備え
て成る粉粒体繰出し装置であって、繰出し機構を、外周
に粉粒体入込み用の凹部が形成された繰出しロールをホ
ッパーの粉粒体排出口の下方で、かつ、前記始端部の上
方に回転可能に配置して構成するとともに、前記繰出し
ロールを、これに一体的に装備された従動ギヤと、動力
が入力される駆動軸の駆動ギヤとの咬合によって駆動回
転するように構成してある
【0014】〔作用〕請求項1〜4の構成によれば、繰
り出された粉粒体を風力移送するための送風ダクトを、
繰出し部毎に備えた部分ダクトの隣合うものどうしを互
いに着脱自在に連結して構成してあるから、繰出し部と
部分ダクトとを一体で着脱することが可能である。この
場合、送風ダクト部位では、前述した取込み管と送風ダ
クトとの接続部等に比べて、周囲に余裕スペースがあっ
て手指操作し易いものであるから、繰出し部の着脱操作
を従来よりも簡単で楽に行えるようになる。又、送風ダ
クトが複数に分割されるので、送風ダクト内部の掃除や
点検を、従来の長いダクト状態に比べて行い易くなる。
【0015】請求項2の構成によれば、2条一体の繰出
し部を繋ぎホースを介して連結してあるので、繋ぎホー
スを変形し易い柔らかいゴム製にするとか、蛇腹構造に
する等により、部分ダクトどうしを直接連結する場合に
比べて着脱操作を行い易くすることが可能になる。
【0016】請求項3の構成によれば、繋ぎホースを弾
性材で構成してあるから、その繋ぎホースを容易に変形
させることができて、送風ダクトの、つまりは繰出し部
の着脱操作をより容易とすることができる。
【0017】請求項4の構成によれば、部分ダクトを、
これが対応する繰出し部に一体的に取付けてあるので、
それら両者を別体としてある場合に比べて、着脱時にそ
れら両者がずれ移動するおそれが無く、着脱操作し易い
ものになる。
【0018】請求項5の構成によれば、送風ダクトを、
繰出し機構を囲繞するケーシングの下方で、かつ、ほぼ
ケーシングの前後幅内に収まる状態に配置してあるの
で、送風ダクトを含めた繰出し部としての前後長を、前
述した提案技術のものに比べて短くすることができ、ス
ペースの狭い機体後部に好適なものに構成することがで
きる。
【0019】請求項6の構成によれば、繰出しロールを
駆動回転するための駆動軸の軸受けを繰出し機構を囲繞
するケーシングに備えるとともに、軸受け近傍における
駆動軸に一体回動状態に取付けられた動力入力用の従動
アームの近傍に、その駆動軸を回転自在に支持する軸受
けを配備してあるから、繰出し作動の負荷、及び従動ア
ームの回動による負荷のいずれにも近傍の軸受けで抗す
ることができ、駆動軸が大きく撓んで不均一な回動によ
る不安定な繰出し作動となることがなく、安定した繰出
し作動状態が得られるようになる。
【0020】請求項7の構成によれば、繰出し機構を、
外周に粉粒体入込み用の凹部が形成された繰出しロール
をホッパーの粉粒体排出口の下方で、かつ、始端部の上
方に回転可能に配置して構成し、その繰出しロールを、
これに一体的に装備された従動ギヤと、動力が入力され
る駆動軸の駆動ギヤとの咬合によって駆動回転するよう
に構成したものであり、各繰出し部はギヤを介した共通
の回転軸から動力入力させて、各繰出し部を揃えて駆動
できるようになる。又、ギヤ機構部位で回転速度の加減
速が行えるようにもなる。
【0021】〔効果〕請求項1〜4のいずれに記載の粉
粒体繰出し装置でも、送風ダクトを繰出し部毎に分割す
ることにより、繰出し部の着脱操作が簡単化されるとと
もに送風ダクト内部の掃除や点検がやり易い等、メンテ
ナンス性を向上することができた。
【0022】請求項2及び3に記載の粉粒体繰出し装置
では、部分ダクトを繋ぎホースを介して相対連結させる
ことにより、繰出し部としての着脱操作の容易性を一層
向上させることができた。
【0023】請求項4に記載の粉粒体繰出し装置では、
繰出し部と部分ダクトとを一体化させることにより、こ
れら両者の着脱操作をより簡単化することができた。
【0024】請求項5に記載の粉粒体繰出し装置では、
送風ダクトを繰出し部の前後幅内にほぼ収まるように前
後にコンパクト化でき、機体後部の比較的狭い前後スペ
ースに無理なく配置できる利点がある。
【0025】請求項6に記載の粉粒体繰出し装置では、
繰出し部の駆動状態に適した軸受け構造として、円滑な
回転作動を長期に亘って維持できる信頼性に優れた伝動
系を構成することができた。
【0026】請求項7に記載の粉粒体繰出し装置では、
繰出しロールに一体形成されたギヤによる連動機構の採
用により、共通の回転軸から動力入力して各繰出し部を
揃えた状態で駆動できるとともに、ギヤ機構部位で回転
速度の加減速が行える利点もある。
【0027】
【発明の実施の形態】図1に示すように、操向操作自在
な左右一対の前輪1及び左右一対の後輪2を備えた機体
の前部に、エンジン3及びミッションケース4を備え
て、機体の中央部に運転部5を形成し、機体の後部にリ
ンク機構6を昇降操作自在に連結して、リンク機構6に
苗植付装置7を装着して乗用型田植機を構成してある。
苗植付装置7は6条植えに構成されており、3個の植付
伝動ケース8、植付伝動ケース8の左右両側に回転駆動
自在に支持される回転ケース9、回転ケース9の両端に
配備される一対の植付爪10、3個の接地フロート11
及び苗載台12等によって構成してある。
【0028】次に施肥装置Aの構成について説明する。
図1,2,3に示すように、機体の後部においてリンク
機構6が連結されるフレーム13の上部に、機体左右方
向に沿って支持フレーム14が固定されて、4個の肥料
繰出し機構25が支持フレーム14に連結されている。
透明樹脂製の4個の肥料ホッパー17,21,21,1
7が、4個の肥料繰出し機構25の上部に亘って取付け
られて、図2及び図4に示すように、4個の肥料ホッパ
ー17,21,21,17が互いに連結されており、4
個の肥料ホッパー17,21,21,17に亘る1個の
蓋部17a(透明樹脂製)が、後側の横軸芯P3周りに
開閉自在に備えられている。これにより、図1及び図3
に示すように、肥料繰出し機構25と肥料ホッパー17
又は21とで成る繰出し部Kの4個が、運転部5の運転
座席23の後側に左右に並べて配置されている。
【0029】図1に示すように植付爪10によって植え
付けられた苗の横側部に、溝を形成しながら肥料を田面
に送り込んでいく作溝器18が備えられ、6個の作溝器
18が接地フロート11に各々2個ずつ取付けられてい
る。図1,2,3,5,6に示すように、1個の肥料繰
出し機構25と2個の作溝器18とが、2個の漏斗部2
6及び2本の施肥ホース19によって接続されている。
【0030】図5及び図6に示すように、繰出し機構2
5は、外周に粉粒体入込み用の凹部24aが周方向に沿
って多数形成された繰出しロールRを、肥料ホッパー1
7の粉粒体排出口の下方で、かつ、漏斗部(肥料供給経
路の始端部の一例)26の上方に回転可能に配置して構
成するとともに、繰出しロールRを、これに一体形成さ
れた従動ギヤ15aと、動力が入力される駆動軸32の
駆動ギヤ30との咬合によって駆動回転するように構成
してある。
【0031】繰出しロールRは、一端に従動ギヤ15a
が形成された中空状の回転軸15に、3種類の幅と2種
類の深さを備えた計6個の部分ロールr1〜r3を一体
回転状に外嵌して構成されており、左右端の第1部分ロ
ールr1,r1と、左右端から2番目の第2部分ロール
r2,r2と、中央2の第3部分ロールr3,r3との
順で凹部24aの左右幅が広くなるように設定してあ
る。又、各部分ロールr1〜r3の夫々の片側にのみ形
成された6箇所の仕切り壁24bと仕切りリング50と
によって各凹部24aは軸方向に仕切られている。尚、
51は、各部分ロールr1〜r3にすり切り作用するブ
ラシである。
【0032】図2,3,5,6に示すように、3個の肥
料繰出し機構25を囲繞するロールケース(ケーシング
の一例)16のボス部(請求項6の「駆動軸の軸受け」
の一例)16aに亘り、断面六角状の1本の駆動軸32
が回転自在に支持されており、この駆動軸32に前述し
た駆動ギヤ30を相対回転自在に外嵌してある。シフト
回転体31が駆動軸32に一体回転及びスライド自在に
外嵌されて、シフト回転体31をギヤ30への咬合側に
付勢するバネ35を備えるとともに、バネ35に抗して
シフト回転体31を駆動ギヤ30から離脱させるべく、
軸心P1 回りで揺動自在なシフト部材36を備えてあ
る。つまり、ワイヤー38を引張ることでシフト部材3
6を強制揺動させて、駆動軸32の回転動力が繰出し機
構25に伝わるの遮断する施肥クラッチを構成してあ
る。
【0033】図1及び図3に示すように、苗植付装置7
に動力を伝達するPTO軸29がミッションケース4か
ら延出され、PTO軸29から動力を取り出す伝動ケー
ス28がPTO軸29に外嵌されており、伝動ケース2
8の両側に位相が異なる一対の駆動アーム34が備えら
れている。図1,2,3に示すように駆動軸32にワン
ウェイクラッチ33が外嵌され、駆動アーム34とワン
ウェイクラッチ33のアーム(従動アームの一例)33
aとが連係ロッド37により連結されている。
【0034】そして、ワンウェイクラッチ33の直ぐ横
の位置において駆動軸32を回転自在に支持する軸受け
(請求項6の「支持する軸受け」の一例)27を配備す
るとともに、その軸受け27を支持フレーム14に支持
してある。つまり、駆動軸32におけるほぼ駆動負荷を
受ける部分に軸受け27を設けてあるので、駆動軸32
の撓みなく回転駆動させるようにしてある。
【0035】図1及び図2に示すように、支持フレーム
14の端部にブロア20及びブロア20を駆動するモー
タ22が支持されるとともに、ブロア20で生起された
風を各漏斗部26に供給するためのパイプ状の送風ダク
ト39を、ブロア20から支持フレーム14に沿う状態
に横臥配置して延出配備してある。図3〜図5、及び図
9に示すように、肥料繰出し機構25の下部に接続され
た2個の漏斗部26において、漏斗部26の送風取込み
口(取込み経路の一例)26aを、シールゴム43を介
して送風ダクト39に挿入してある。
【0036】送風構造をさらに詳述すると、送風ダクト
39は、2条一体型の各繰出し部K毎に備えた4個の部
分ダクト44の隣合うものどうし、及び部分ダクト44
とブロアケース20aとの夫々を、ゴム製の繋ぎホース
45を介して互いに着脱自在に連結して構成されてい
る。つまり、4個の繋ぎホース45と4個の部分ダクト
とで送風ダクト39を構成してあり、最も端の部分ダク
ト44の端部はキャップ46で閉塞してある。又、図4
に示すように、側面視においては、送風ダクト39はほ
ぼロールケース16の前端よりも後側に位置するように
設計されており、後述の排出ホース42を含めた繰出し
機構25部位の前後長のコンパクト化を図ってある。
【0037】以上の構造により、PTO軸29の動力に
よって苗植付装置7の回転ケース9が回転駆動され、一
対の植付爪10により苗載台12から交互に苗が取り出
され田面に植え付けられて、苗の植付作業が行われる。
これと同時に、伝動ケース28の駆動アーム34の回転
運動による連係ロッド37の往復運動が、ワンウェイク
ラッチ33により回転運動に変換されて、駆動軸32を
介して回転軸15が間欠的に回転駆動される。
【0038】これにより、図5及び図6に示すように、
繰出しロールRの凹部24aに肥料ホッパー17から肥
料が入込み、駆動軸15の間欠的な回転により肥料が漏
斗部26に繰出される。そして、ブロア20からの高圧
の風が、部分ダクト44を介して漏斗部26に供給さ
れ、高圧の風により肥料が施肥ホース19を通って作溝
器18に迅速に供給され、作溝器18により田面に形成
された溝に肥料が送り込まれて施肥作業が行われるので
ある。
【0039】そして、2本のボルト47,47を引き抜
いて肥料ホッパー17とロールケース16とを分離する
とともに、ボルト操作で支持フレーム14とロールケー
ス16とを分離し、かつ、左右の繋ぎホース45,45
を外し操作することにより、ロールケース16と部分ダ
クト44とが一体となった状態で取外すことができる。
【0040】図3に示すように、ワンウェイクラッチ3
3のアーム33aにおいて、連係ロッド37の連結位置
を変更することができるように構成されている。このよ
うに連係ロッド37のアーム33aへの連結位置を変更
することにより、連係ロッド37の往復運動に対するア
ーム33aの揺動角度を変更し、駆動軸32及び繰出し
ロールRの回転速度を変更して、繰り出される肥料の量
を調節することができる。
【0041】図5及び図6に示すように、繰出しロール
Rの上側に、第1〜第3部分シャッター40A,40
B,40Cで成るシャッター40が挿入自在及び抜き取
り自在に配置されている。これにより、例えば、第1及
び第2部分ロールr1,r2に対してシャッター40を
挿入すると、残りの第3部分ロールr3の凹部24aに
しか肥料が入り込まず、繰り出される肥料が少ないもの
となる。そして、全てのシャッター40を抜き取ると、
全ての部分ロールr1〜r3の凹部24aに肥料が入り
込むので、繰り出される肥料が多いものとなる。このよ
うにシャッター40を任意に挿入及び抜き取ることによ
って、繰り出される肥料の量を調節することができる。
【0042】一つの植付伝動ケース8(一対の回転ケー
ス9)に対して動力を伝動及び伝動遮断操作自在な各条
クラッチ(図示せず)、各条クラッチを伝動及び伝動遮
断操作する各条クラッチレバー(図示せず)が備えられ
ている。図6に示すように、肥料繰出し部Kの固定部の
軸芯P1周りに、L字状の操作アーム36が揺動自在に
支持されて、操作アーム36の端部がシフト部材31に
係合しており、各条クラッチレバーと操作アーム36と
がワイヤ38により接続されている。
【0043】これにより、例えば右側の植付伝動ケース
8の各条クラッチレバーを伝動遮断側に操作して、右側
の植付伝動ケース8の各条クラッチを伝動遮断操作する
と、右側の植付伝動ケース8の一対の回転ケース9が停
止して、右側の2つの植付条の植え付けが行われず、右
側の2つの植付条に対応する肥料繰出し部Kの駆動軸1
5が停止して、右側の2つの植付条への肥料の供給が停
止する。
【0044】図5及び図3に示すように、漏斗部26に
切換板41が横軸芯P2周りに揺動操作自在に支持され
ており、切換板41の下側から排出ホース42が下方に
延出されている。通常の苗の植付作業時には、切換板4
1は図5の実線で示す閉姿勢に操作されており、肥料ホ
ッパー17からの肥料は漏斗部26に繰り出される。通
常の苗の植付作業を終了した場合等において、ブロア2
0及び苗植付装置7(PTO軸29)を停止させた状態
で、切換板41を開姿勢に操作すると、肥料ホッパー1
7に残った肥料が排出ホース42に入って排出される。
【0045】尚、図5に示すように、繰出しロールRの
後側における漏斗部26の上部に形成された入力口48
は、図示しない施薬装置から繰り出された薬剤を肥料に
混ぜて作溝器18から地中供給するためのものであり、
施薬装置を搭載しない場合には図示のようにキャップ4
9で閉塞しておく。
【0046】ところで、繰出し部Kは2箇所の漏斗部2
6,26とその幅に見合う2組分のロールケース16を
備えた2条一体型が基本であるが、左右中央の2個の繰
出し部Kは、6条用に合わせるために、一方の漏斗部2
6が機能しないようにしてある。すなわち、図7に示す
ように、3個1組の部分ロールr1〜r3のワンセット
を省き、かつ、左右中央の2個の肥料ホッパー21,2
1では、部分ロールr1〜r3のワンセット分の供給口
幅となるように傾斜底面21aを追加形成してある。
【0047】従って、施肥ホース19も1本のみ装着さ
れるとともに、図8に示すように、中央2個の肥料ホッ
パー21はその容量が左右端のホッパー17の半分に設
定されており、4組の繰出し部Kで6条用の施肥装置A
を構成している。
【0048】〔別実施形態〕図示しないが、ロールケー
ス16と部分ダクト44とを一体形成するとか、ボルト
等によって予め一体化したものとしも良く、そうすれば
繰出し機構としての着脱時における、漏斗部26と部分
ダクト44との挿入連結部がずれ動くことなく、着脱操
作がし易いものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の側面図
【図2】乗用型田植機の平面図
【図3】施肥装置部分の背面図
【図4】繰出し部への動力伝達構造を示す一部切欠きの
側面図
【図5】繰出し機構部分の構造を示す断面側面図
【図6】繰出し機構の駆動構造を示す断面図
【図7】1条用の繰出し部の構造を示す断面図
【図8】肥料ホッパーの平面図
【図9】送風ダクトの構造を示す断面平面図
【符号の説明】
15a 従動ギヤ 16a,27 軸受け 17,21 ホッパー 19 粉粒体移送経路 20 風力発生装置 24a 凹部 25 繰出し機構 26 粉粒体移送経路の始端部 26a 取込み経路 30 駆動ギヤ 32 駆動軸 33a 従動アーム 39 送風ダクト 44 部分ダクト 45 繋ぎホース K 繰出し部 R 繰出しロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 正一 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 中川 善清 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 坂野 倫祥 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 松村 哲也 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B052 BC05 BC08 BC09 BC16 DB07 EA02 EB02 EB05 EB13 EB14 EC03 EC06 2B060 AA01 AC03 AE10 BB07 BB08 BB09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉粒体を貯留するホッパーと、このホッ
    パーから送られてくる粉粒体を粉粒体移送経路の始端部
    に所定量ずつ繰り出す繰出し機構とを備えた繰出し部を
    複数並設して成る粉粒体繰出し装置であって、 風力装置で生起された風を送風ダクトを介して複数の前
    記始端部に分配供給して、該始端部に繰り出された粉粒
    体を風力で前記粉粒体移送経路に送込むように構成する
    とともに、前記送風ダクトを、前記繰出し部毎に備えた
    部分ダクトの隣合うものどうしを互いに着脱自在に連結
    して構成してある粉粒体繰出し装置。
  2. 【請求項2】 前記繰出し部を、2つの前記粉粒体移送
    経路毎に備えた前記始端部と、これら両始端部と1つの
    前記部分ダクトとを接続する2つの取込み経路を備えた
    2条一体型に構成するとともに、隣合う部分ダクトどう
    しを繋ぎホースを介して着脱自在に連結してある請求項
    1に記載の粉粒体繰出し装置。
  3. 【請求項3】 前記繋ぎホースを弾性材で構成してある
    請求項2に記載の粉粒体繰出し装置。
  4. 【請求項4】 前記部分ダクトを、これが対応する前記
    繰出し部に一体的に取付けてある請求項3に記載の粉粒
    体繰出し装置。
  5. 【請求項5】 粉粒体を貯留するホッパーと、このホッ
    パーから送られてくる粉粒体を粉粒体移送経路の始端部
    に所定量ずつ繰り出す繰出し機構とを備えて成る粉粒体
    繰出し装置であって、 風力装置で生起された風を送風ダクトを介して複数の前
    記始端部に分配供給して、該始端部に繰り出された粉粒
    体を風力で前記粉粒体移送経路に送込むように構成する
    とともに、前記送風ダクトを、前記繰出し機構を囲繞す
    るケーシングの下方で、かつ、ほぼ該ケーシングの前後
    幅内に収まる状態に配置してある粉粒体繰出し装置。
  6. 【請求項6】 粉粒体を貯留するホッパーと、このホッ
    パーから送られてくる粉粒体を粉粒体移送経路の始端部
    に所定量ずつ繰り出す繰出し機構とを備えて成る粉粒体
    繰出し装置であって、 前記繰出し機構を、外周に粉粒体入込み用の凹部が形成
    された繰出しロールを前記ホッパーの粉粒体排出口の下
    方で、かつ、前記始端部の上方に回転可能に配置して構
    成するとともに、前記繰出しロールを駆動回転するため
    の駆動軸の軸受けを前記繰出し機構を囲繞するケーシン
    グに備えるとともに、前記駆動軸に取付けられる動力入
    力用の従動アームの近傍に、該駆動軸を回転自在に支持
    する軸受けを配備してある粉粒体繰出し装置。
  7. 【請求項7】 粉粒体を貯留するホッパーと、このホッ
    パーから送られてくる粉粒体を粉粒体移送経路の始端部
    に所定量ずつ繰り出す繰出し機構とを備えて成る粉粒体
    繰出し装置であって、 前記繰出し機構を、外周に粉粒体入込み用の凹部が形成
    された繰出しロールを前記ホッパーの粉粒体排出口の下
    方で、かつ、前記始端部の上方に回転可能に配置して構
    成するとともに、前記繰出しロールを、これに一体的に
    装備された従動ギヤと、動力が入力される駆動軸の駆動
    ギヤとの咬合によって駆動回転するように構成してある
    粉粒体繰出し装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016158505A (ja) * 2015-02-26 2016-09-05 井関農機株式会社 施肥装置
JP2016217094A (ja) * 2015-05-26 2016-12-22 王子ホールディングス株式会社 床材
CN113906880A (zh) * 2021-10-12 2022-01-11 华南农业大学 一种水稻分蘖期开沟施肥装置及其工作方法

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